スープラは、1978年から1993年まで製造・販売されていたトヨタを代表するスポーツカーです。
1978年に初代(40型/50型)、1981年に2代目(60型)が登場し、この2世代は日本国内ではセリカXXとして販売されていました。1986年に発売された3代目(70型)からは日本でもスープラの名を冠しており、1993年に登場した4代目(80型)まで歴史をつないできました。
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- 最新のDB型を除き、初代から一貫して、直列6気筒エンジンをフロントボンネットに収めてリアタイヤを駆動させるFR方式を採用しています。
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40・50・60スープラ
1978年発売の初代から1986年発売の60型まで、北米ではスープラ、日本ではセリカXXとして製造・販売されていました。初代はグランツーリスモとして登場し、いずれも直列6気筒エンジンの2.0L/2.6L/2.8Lの4速ATと5速MTが用意されています。
なかでもA60型セリカXXは、直列6気筒エンジン 2.8L DOHCの採用、優れた空力性能、世界初ナビゲーションシステムの搭載によって、スポーツカーとしての地位を確かなものとし、今もなお根強い人気を誇るモデルです。
70スープラ
70型は、セリカから独立し1986年から1993年まで製造・販売されていたモデルです。ソアラと共通のプラットフォームを使用しています。エンジンは直列6気筒の1G型・7M型を搭載しており、モデル末期にはあの280馬力を誇る1JZを積んだ「2.5GTツインターボ」も登場しました。
モデル末期に近づくにつれて、ビルシュタイン製の専用ダンパーの採用やタイヤのインチアップ、ワイドボディ化などスポーツカーとしての性能が大幅に引き上げられ、ガソリンエンジン最盛期の一立役者としての地位を確立。現在でも多くのファンから支持されている人気車です。
80型は、1993年から2002年まで製造・販売されていました。エンジンには名機と呼ばれる2JZを採用しています。足回りには前後ダブルウィッシュボーン、電子制御のスロットルシステム「ETCS」を搭載するなど、70型から性能が大きく引きげられました。
カスタムパーツが多く発売されていることや、ボディ剛性の高さ、1000馬力級のチューニングにも耐え得るエンジンの頑丈さから、ドリフトやドレスアップなど幅広いカスタムが可能です。有名アクション映画に主役のマシンとして登場したことも影響し、世界中でカルト的な人気を誇っています。
90型は、2019年から現在にわたって製造・販売されているモデルです。技術提携を結んでいるBMWと共同開発し、Z4(G29型)と一部プラットフォームを共有しています。
シャシはホイールベース・トレッドの比率が1.55で、86の2.5倍の剛性を実現。デザインも初代の「ロングノーズ・ショートデッキ」を踏襲し、2000GTを彷彿させるものに仕上がっています。発売当初はATのみのラインナップでしたが、MTも追加されたために、今後ますますの人気の高まりが予想されます。