旧車市場動向

ハイエースの価格高騰は終わり?値崩れしてるって本当?中古車事情を解説
旧車市場動向 2024.02.09

ハイエースの価格高騰は終わり?値崩れしてるって本当?中古車事情を解説

トヨタ ハイエースは、日本のみならず世界中で信頼される、人気のワンボックスカーです。そんなハイエースは、中古車価格が高騰し値段が下がりにくい状態が続いていました。しかし、中古車市場の変化によりさらなる値上がりは期待できないと言われています。 今回は、ハイエースのモデル概要や中古車市場の動向について解説します。ハイエースの売却を検討するときの参考にしてみてください。 ハイエースとは トヨタ ハイエースは1967年に登場し、日本をはじめアジア、中近東、オセアニア、アフリカ、中南米など世界中の国々で使用され、高い信頼性と広い室内や優れた使い勝手が高く評価されるワンボックスタイプのバンです。 2004年には200系4代目となり、広い室内と高い衝突安全性能を確保し、豊富なボディバリエーションや快適性・利便性を高める機能や装備などが採用されました。 2007年のマイナーチェンジ(2型)では、ディーゼルエンジン車に可変ノズル式ターボチャージャーを装備した高性能3.0L直噴ディーゼルターボエンジン(1KD-FTV型)を搭載し、さらに粒子状物質(PM)を浄化するDPR(Diesel Particulate active Reduction system)触媒を新たに採用しました。その結果、環境性能と動力性能を高次元で両立させることに成功しました。同時に、「平成17年(新長期)排出ガス規制」に対応できたのです。 2012年の一部改良では、盗難防止システムであるエンジンイモビライザーシステムが全車に標準装備となっています。 2013年のマイナーチェンジ(3型)では、フロントバンパーやグリル、ヘッドランプ、リヤコンビネーションランプなどの意匠を変更。また、一部グレードにガラスアンテナが採用されました。さらに、LEDヘッドランプ(ロービーム)や鋭角的なラインのアルミホイールを全車にオプション設定しています。 2017年の一部改良では、衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense P(後のToyota Safety Sense)」を標準装備し、安全性を向上。また、ディーゼル車は、2.8Lクリーンディーゼルエンジンの「1GD-FTV型」に変更し、6速ATを組み合わせたことで、従来型よりも燃費性能が向上しています。 2020年の一部改良では、車両後方のカメラ映像を映し出すデジタルインナーミラーが全車オプションとなり、車両を上から見たような映像をナビ画面へ表示するパノラミックビューモニターがAT車のオプションとして設定されました。また、オプティトロンメーターに4.2インチTFTカラーのマルチインフォメーションディスプレイを採用。視認性や利便性を向上させました。 2022年には、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)を標準装備し、安全性能を高めています。 ハイエースは、これまでにマイナーチェンジや改良を繰り返しており、現代においても高い人気を誇ります。 ハイエースの価格はどう変動する? 日本のみならず世界各国で絶大な信頼と人気を誇るハイエースは「どれだけボロボロになっても値段がつく」とまで言われていました。中古車市場で高値で取引されている車両が多くみられましたが、今後のさらなる値上がりは期待できないでしょう。詳しい理由は、この後説明します。 ハイエースはもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でハイエースの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。ハイエースの売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいハイエースの特徴 さらなる価格高騰は期待できないとお伝えしましたが、そんな中でもどんな車両に高値がつくのでしょうか。価格が高くなりやすいハイエースの特徴を紹介します。 こまめにメンテナンスをしている こまめにメンテナンスしているハイエースは、売却するときの価格が高くなりやすいです。また、外装や内装の装備が充実しているハイエースは、売却するときに高く評価される傾向にあります。 さらに、エンジンやトランスミッションなどの機械系の手入れがされ、いつでも不具合なく動かせる状態になっていると高評価されやすいです。 加えて、カスタマイズされているハイエースであってもメンテナンスが行き届いていれば価値が高まります。 内装と外装が魅力的な「ハイエースバン200系4型」 ハイエースバン200系4型は、スタイリッシュになったスタイリングや利便性を高める装備が充実していることから、高い価格になりやすいです。 ハイエース200系は、2013年のマイナーチェンジで4型になりました。 外装では、フロントバンパーとグリル、ヘッドランプ、リヤコンビネーションランプなどの意匠を変更しています。また、一部グレードにガラスアンテナを採用しました。さらに、LEDヘッドランプ(ロービーム)や鋭角的なラインのアルミホイールなどをオプション設定しています。 内装は、エアコンのボタンやダイヤルなど、センタークラスターパネルの意匠を変更。平均燃費や外気温度などの情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイを全車に標準装備しています。 ハイエースバン200系4型は、外装・内装のデサイン変更によりスタイリッシュなスタイリングになり、充実した装備によって利便性がよくなったことが評価され、中古車市場で価格が高くなりやすいと言えるでしょう。 ディーゼルエンジンが大幅改良された「ハイエースバン200系2型」以降 ハイエースバン200系2型以降のディーゼルエンジン搭載モデルは、環境性能と動力性能を両立させていることから高く評価されています。 ハイエース200系は、2007年のマイナーチェンジで環境性能と動力性能を両立したディーゼルターボエンジン(1KD-FTV型)を搭載。2017年には2.8Lクリーンディーゼルエンジン(1GD-FTV型)を搭載し、6速ATを組み合わせたことで、従来よりも燃費性能を向上させました。 ディーゼルエンジンは、トルクが太く、重量がある時でも力強い走りをすることが特徴です。ハイエースは、多くの荷物を載せたり、キャンピングカーに架装したりする場合があるため、パワフルなディーゼルエンジンの方が高い評価になることがあります。 ハイエースを売るなら実績・知識豊富な業者へ 使い勝手のよいバンとして世界で広く愛されているハイエース。1967年の発売開始から、たくさんのモデルがリリースされました。それぞれに特徴が異なり、市場価値にも差があります。 売却を検討する際には、モデルごとの価値の違いをしっかりと理解している業者を選びましょう。どんな歴史をもち、それぞれどういった部分が長年愛されているのかを知っている買取業者であれば高額買取に期待できます。ハイエースはもちろん、さまざまな車、特に古いクルマに特化したサービスに査定を依頼するのがおすすめです。

MR-Sの価格高騰・値上がりはもう終わり?MR-Sの価格推移を解説
旧車市場動向 2024.02.05

MR-Sの価格高騰・値上がりはもう終わり?MR-Sの価格推移を解説

MR-Sは、トヨタのMR2の後継車種として1999年10月から2007年7月まで販売されました。コンパクトなミッドシップスポーツカーとして人気を博しましたが、どのくらいの金額で中古車市場に流通しているのでしょうか。今回は、MR-Sの魅力を紹介するとともに、今後の価格変動の見込みについて解説します。 MR-Sとは トヨタ MR-Sとは、1999年10月に販売を開始したコンパクトサイズのミッドシップオープンスポーツカーです。車種名のMR-Sは「Midship Runabout Sports」を意味しています。 MR2の後継車種としてデビューしたMR-Sは、車両重量1t以下の軽量スポーツカーとして設計されました。ルーフには、ガラス製のリアウィンドウを採用したソフトトップを装備しています。また、オプションで脱着式のハードトップを設定していました。 エンジンは、座席すぐ後ろに1.8L直列4気筒DOHCを搭載しています。エンジンスペックは最高出力140PS/6,400rpm、最大トルク17.4kgm/4,400rpmと、パワフルではないものの、軽量なボディや重量物が前後輪(ホイールベース)の間に集中していることから軽快な走りが楽しめます。2000年には、日本初となるシーケンシャルトランスミッションを搭載したモデルが追加されました。 2000年6月にはモデリスタから150台の限定車「カセルタ」を販売。さらに、2001年1月にはザガートが手がけた100台の限定車「VM180"ZAGATO"」を販売しています。 2002年にはトランスミッションを6速に変更。その後2007年に販売した特別仕様車「FINAL VERSION(限定1000台)」を最後に生産を終了しました。MR-Sは、約8年にわたり販売され、1世代で幕を閉じたコンパクトサイズのミッドシップオープンスポーツカーです。 【MR-Sの主なスペック】■サイズ:全長3,385mm×全幅1,695mm×全高1,235mm■ホイールベース:2,450mm■エンジン:1.8L直列4気筒DOHC(1ZZ-FE型)■最高出力:140PS/6,400rpm■最大トルク:17.4kgm/4,400rpm■トランスミッション:■駆動方式:MR(ミッドシップ・リアドライブ)■車両重量:960kg~970kg■当時の新車販売価格:168万円~ MR-Sの価格は下がっていく!? 2019年1月に72.5万円だったMR-Sの平均価格は、1年後に80.5万円、さらに2年後には119.7万円と高騰が続いていました。 しかし「旧車バブル」の崩壊によって、さらなる値上がりは期待できないといわれています。詳しい理由は次の項目で解説します。 MR-Sは本当にもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でMR-Sの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とはいえません。今後、MR-Sの中古車価格は下降へと向かうことが予想されるでしょう。 価格が高くなりやすいMR-Sの特徴 現在以上の高騰が見込めないとお伝えしましたが、そんな中でもどんな個体が高く評価されやすいのでしょうか。ここからは、高値がつきやすいMR-Sの特徴を解説します。 こまめにメンテナンスされている MR-Sに限ったことではありませんが、メンテナンスが行き届いている車はと高く評価されやすいです。売却を検討している場合は、エンジンオイルやクラッチなどのパワートレイン、タイヤやサスペンションなどの足まわり、キズ・へこみやフレームのサビなどのボディに不具合がないよう定期的に点検しておきましょう。 修復歴がない スポーツカーならではのポイントです。走りを楽しむオーナーも多いぶん、どうしてもトラブルが増えてしまします。だからこそ、事故歴や修復歴のないMR-Sは高く評価されやすいです。売却を考えている方は、事故には十分に気をつけて走行しましょう。 走行距離が短い 一般的に走行距離が短い車は、高い評価がされやすいです。また、メンテナンスが徹底されている車両、ワンオーナー車、限定車の場合には、走行距離が伸びていても高い価格で買取されることがあります。 カスタマイズモデル「カセルタ」や「VM180ザガート」 2000年にモデリスタから販売されたMR-Sをベースにした150台の限定車「カセルタ(CASERTA)」や2001年に販売された100台の限定車「VM180"ZAGATO"(ザガート)」は、台数が限られていることから、高値になりやすいです。 150台限定の「カセルタ(CASERTA)」 2000年に販売されたカスタマイズモデルの「カセルタ」は、大人のためのミッドシップオープン2シーターで、ラテンテイストを基調とするスタイリング、走行性能に対するこだわりが盛り込まれた限定車となっています。 ボディサイズは、全長4,040mm、全幅1,840mm、全高1,235mmと、ベースモデルよりも全長が155mm長く、全幅が145mm広くなったワイドなスタイリングが特徴です。また、縦長のヘッドライトや丸型のリアコンビランプなどエクステリアをオリジナルデザインへ変更。さらに、ラグジュアリー仕様を選べば、タンカラーの本革シートやドアトリムなどのインテリアが装備されます。 カセルタは希少な限定車で、流通台数が非常に少ないため、高値になりやすいでしょう。 100台限定の「VM180"ZAGATO"」 2001年に販売された限定車「VM180"ZAGATO"」は、イタリアのカロッツェリア(デザイン工房)のZAGATO(ザガート)が手がけた100台限定のカスタマイズモデルです。 ヘッドライトから回り込むフロントバンパー、3眼のヘッドライトユニット、縦型のリアコンビランプなど大胆で流麗なエクステリア、コーディネートされたインテリア、チューニングされたサスペンションなどが特徴です。 カセルタよりも生産台数が少ないVM180"ZAGATO"は希少なモデルであるため、高値で取引される可能性が高いでしょう。

NSXの価格高騰・値上がりはもう終わり?相場推移を解説
旧車市場動向 2024.02.01

NSXの価格高騰・値上がりはもう終わり?相場推移を解説

ホンダ 初代NSXは、ミッドシップのピュアスポーツカーとして高い人気を誇るモデルです。今回は、初代NSXがどのような車なのか紹介するとともに、中古車の価格帯やNSXをより高く売るポイントを解説します。 NSXとは ホンダ NSXは、1990年9月にデビューし、2005年12月まで販売されたミッドシップのピュアスポーツカーです。オールアルミニウムのボディを採用し、座席すぐ後ろにエンジンを搭載するミッドシップの2シーターモデルであることがおおきなポイントといえるでしょう。 デビュー当初のボディサイズは、全長4,430mm、全幅1,810mm、全高1,170mmとワイド&ロースタイルです。エクステリアは、リトラクタブルヘッドライトを備える低いボンネット、前側にレイアウトされたキャビン、広い視界を確保しているキャノピーデザインにより、ミッドシップスポーツカーらしいスタイリングとなっています。インテリアは、運転席と助手席がセンターコンソールで分離されています。また、インテリアパネルが乗員を取り囲むような造形になっているのも特徴です。 エンジンは、3.0L V型6気筒DOHC VTEC自然吸気で、最高出力が280PS/7,300rpm(ATは265PS/6,800rpm)、最大トルク30.0kgm/5,400rpmを発生します。トランスミッションは、5速MTと4速ATの2種類を用意。駆動方式は、座席すぐ後ろにエンジンを搭載して、後輪を駆動させるMRとなっています。 1992年11月には、車両重量の軽量化やエンジンの精度を高めて運動性能を際立たせたピュアスポーツモデル「タイプR」を追加しました。 1995年3月にはオープントップモデル「タイプT」を追加。1997年2月には、MT車のエンジン排気量を3.2Lへ拡大(最高出力:280PS/7,300rpm、最大トルク:31.0kgm/5,300rpm)し、トランスミッションを6速へ変更しました。また、ボディを軽量化し、サスペンションチューニングをした「type S」を設定。1999年9月のマイナーチェンジでは、安全・環境性能を向上させました。 2001年12月には、ヘッドライトを固定式へ変更するとともに、走行性能を進化させています。2002年には、カーボンパーツを使用したピュアスポーツモデル「NSX-R」を発売。 さまざまな改良や変更、バリエーションの拡充をしてきたNSXは、2005年12月に販売を終了しました。 NSXの価格は下がっていく!? NSXは時間が経過しても価格が下がらず、高値で取引されている状態が続いていました。2022年3月時点のNSXの中古車販売価格は、なんと約600万円~2,000万円。依然として高い人気を誇るモデルではありますが、現在以上の価格高騰は見込めないと言われています。詳細は次での項目で詳しく説明します。 NSXはもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」で中古車の価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。 価格が高くなりやすいNSXの特徴 現在以上の価格高騰は見込めないとお伝えしましたが、そんな中でもどんな個体が評価されやすいのでしょうか。ここからは、売却時に高値がつきやすいNSXの特徴を解説します。 こまめにメンテナンスされている メンテナンスが行き届いているNSXは高く評価されやすいです。外装、内装、エンジン、トランスミッション、サスペンション、電装品などが良好な状態だと、より高値がつきやすいでしょう。 また、リフレッシュプランを実施しているとプラス評価になることがほとんどです。リフレッシュプランとは、NSXに精通したメーカーの技術者が車両総点検を行い、診断・計測・調整、テストコースでの走行検査を実施するメンテナンスのことです。エクステリアやインテリア、エンジンやサスペンションなど、隅々までメンテナンスすることができます。NSXを良い状態に保ち続けるためにも、リフレッシュプランを受けておくとよいでしょう。 走行距離が短い 走行距離が短いNSXは、高額買取されやすいです。外装や内装、動かせるかどうか、修復歴があるかなど、評価額が決まる要因はさまざまですが、中でも走行距離が短い車両は高額査定に繋がりやすいでしょう。 NSXの売却を検討する際は、走行距離が長くならないうちに査定に出すことをおすすめします。 初代NSX 初代NSXは、価格が高くなりやすいです。アルミボディを採用したミッドシップのピュアスポーツカーであることや操る楽しさを追求している初代NSXは、生産が終了してから時間が経過しているものの、依然として高い評価を受けています。 評価が高い理由は、純粋に走行を楽しめる国産本格スポーツカーであることや高回転までスムーズに吹け上がるエンジン性能の高さが好評であることなどです。新しい車では味わえない車本来の操る楽しさを感じられるのは、初代NSXならではの価値です。そしてその価値は時間が経過しても損なわれることはありません。そのため、初代NSXは中古車市場で当時の新車販売価格よりも高値で取引されるケースもあります。 NSX タイプR NSXタイプRやNSX-Rは、車両重量の軽量化やエンジンの精度を高めたピュアスポーツモデルです。ホンダのスポーツモデルを象徴する「タイプR」のトップに君臨するNSXタイプR/NSX-Rは、流通台数が少ないことやフラッグシップスポーツカーの性能を極めたモデルであることから、中古車市場で高い価格となっています。車両のコンディションが良好であれば、当時の新車販売価格よりも高値で売却できるでしょう。 NSXタイプR/NSX-Rの新車販売価格は970万円~1,255万円でしたが、中古車販売価格は3,000万円以上になることもあります。新車販売価格の倍以上の値段になっていることからも、NSXタイプR/NSX-Rは売却時に高値になるのがほぼ確実といえるでしょう。 NSXを売るなら実績・知識豊富な業者へ 魅惑のデザイン・レイアウト、高い走行性能が人気のNSX。ホンダの技術力が光るモデルとして、旧車の歴史に名を刻んでいます。 売却を検討する際には、クルマとしての価値をしっかりと理解している業者を選びましょう。どんな歴史をもち、どういった部分が長年愛されているのかを知っている買取業者であれば高額買取に期待できます。NSXはもちろん、さまざまな車、特に古いクルマに特化したサービスに査定を依頼するのがおすすめです。

R34 GT-Rは最低1000万円超え!?中古車事情に迫る!
旧車市場動向 2024.01.29

R34 GT-Rは最低1000万円超え!?中古車事情に迫る!

日産のみならず日本が世界に誇るスポーツカー“スカイラインGT-R”。その歴史の最後を締めくくることになったモデルが、R34型スカイラインGT-Rです。今回はそんな伝説的な存在でもあるR34型スカイラインGT-Rを振り返りつつ、最低1000万円以上と言われる脅威の中古車相場の秘密について解説していきます。 歴代最後の「スカイラインGT-R」R34 GT-R 通算10代目となるスカイライン(R34)が登場した1998年5月から8か月遅れとなる1999年1月、R34スカイラインGT-Rは誕生します。2007年に新たなGT-Rが誕生しますが、このR34型がスカイラインの名を持つ最後のGT-Rです。 ややグランツーリスモよりの大柄だった先代R33型から一転、全長75mm、ホイールベースで55mmサイズダウン。前後重量配分が改善したこともあり、コーナリング性能の向上が図られています。 最高出力280馬力、最大トルク40.0kg・mを発生するRB26DETTエンジンや、電子制御4駆のアテーサE-TSを継承しつつ、シリーズ初となるゲドラグ社と共同開発した6速MTを搭載。さらに、R34スカイラインGT-Rを語る上で忘れてはいけないのが、上級グレードであるVスペックに装備されていたアドバンスドエアロボディです。レーシングカーに採用されるような大型ディフューザーを前後に装備し、ボディ下面の空気の流速を高めることでダウンフォースを発生。当時の国産市販車としては、究極の空力パーツを装着していました。 ノーマルグレード以外に、走りを重視したVスペック系のほか、乗り心地を重視したMスペック。そのほか、N1耐久レース参戦用ベースモデルであるN1や限定モデルのNür(ニュル)などが存在します。 R34 GT-Rの中古車価格は新車価格3倍~4倍! タイトルにもあるとおり、R34スカイラインGT-Rの中古車相場は、異常と言っても過言ではない状態が続いています。原稿執筆時(2020年10月)の、大手中古車検索サイトに掲載された価格情報は、最安モデルで車両本体価格980万円!状態は走行距離約10万kmで修復歴ありのノーマルグレード、さらにメーター交換歴あり(走行不明ではない)という、通常ではほとんど商品価値がない状態です。しかし、これほどの価格が付いているというのは、ただただ驚かされます。 需要が需要を呼ぶ特殊な中古車価格 R32スカイラインGT-Rの中古車相場が高騰している理由の一つが、“アメリカの25年ルール”が大きく関係しているといわれています。ですが、1999年から2002年まで販売されていたR34スカイラインGT-Rまだ関係のない話です。ではなぜ高騰しているのかと言えば、「需要が需要を呼んでいる」ということが考えられます。 先述したアメリカの25年ルールによって、80年代後半から90年代前半に販売された国産スポーツカーの価格は急騰しました。その記憶があるからこそ、R34スカイラインGT-Rの初期モデルが25年を迎える2024年以降、間違いなく高騰することは誰にでもわかります。つまり「必ず高くなるから買うなら今のうちに買っとけ!」という心理が働いた結果需要が増え、数年前よりR34スカイラインGT-Rの価格、毎年のように相場は上昇し続けているのです。 R34 GT-Rの中古車を買うなら相応の覚悟を! そんな今やスーパーカー並みの価格帯になっているR34スカイラインGT-Rですが、それでも欲しい!というのであれば、一般的な中古車とは違う相応の覚悟が必要でしょう。 どういうことかと言えば、車の性格上、どうしても走りを楽しんでいた個体が多く、修復歴車の比率も決して低いとは言えません。そのため、必然的に修復歴のない個体の価値は上昇することということにもつながります。 ということは、価格が比較的安い修復歴ありの車両(といっても1000万円)を買うか、修復歴のない高価な車両を狙うしかなく、どちらを選んだにしても、欧州のスーパーカーを購入するような覚悟が必要なのです。 もはや財産!国産中古車では異例のリセールバリュー ここまで読んでいただいた奇特な方であればお分かりのように、R34スカイラインGT-Rのリセールバリューは、一般的な尺度が全く通用しません。当時もっともベーシックなグレードの新車価格は約550万円で、上記でご紹介した修復歴ありの個体の価格は980万円。修復歴なしの2001年式 VスペックIIの無改造車の中古車価格はなんと2500万円で、新車価格632万円のおよそ4倍です。 限定モデルでもない国産車で、これほど価格が高騰している車種はR34スカイラインGT-R以外にありません。これから一大決心をして購入を考えている方は、販売価格はもちろんのこと、品質管理をしっかり行える中古車販売店から購入しましょう。 そして、これからR34スカイラインGT-Rの売却を考えているなら、タイミングによって大きく売却価格が変化する可能性があります。売り時を見極めつつ、しっかりと相場と価値を見極められる旧車専門店に相談しましょう。 [ライター/増田真吾]

パジェロの価格高騰&値上がりはもう終わる?中古車事情を解説
旧車市場動向 2024.01.26

パジェロの価格高騰&値上がりはもう終わる?中古車事情を解説

パジェロは1982年に登場した三菱自動車を代表するSUVです。2019年8月に生産終了となった4代目まで数多くのバリエーションが発売されました。今回はパジェロがどのような車であったのか、中古価格はどのように変動していくのかを解説します。パジェロを所有している方や、購入を検討されている方はぜひ参考にしてください。 パジェロとは アルゼンチンの南部に生息する野生の猫の名前を冠したオールラウンドSUVです。初代の発売は1982年に乗用車としても使えるオフロード車として発売されました。ジープの様な荷台はなく、多目的な使用を前提とした車でした。パジェロはパリダカールラリーに度々出場し、総合優勝を飾るなどスポーツ車としてもその名を轟かせました。 初代と2代目のシャーシはラダーフレームでしたが3代目からはモノコックボディにラダーフレームを溶接したビルトインフレームと呼ばれるフレームを採用しました。乗車したときの居住性を良くすると共に、悪路での走破性を重視したサスペンションや動力伝達装置を取り付けられる構造です。 パジェロの価格は下がっていく!? 2021年、パジェロの平均価格は約217万円でしたが、2022年4月には約262万円と45万円も高騰しました。生産終了した車なだけに、どこまで価格が上がるのか気になるところですが、現在以上の値上がりは見込めないと言われています。その理由に関しては、次の項目で詳しく解説します。 パジェロはもう値上がりしないって本当? 所謂「中古車バブル」でパジェロの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。 新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、中古車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。 パジェロの売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいパジェロの特徴 現在以上の価格高騰は見込めないとお伝えしましたが、そんな中でもどんな個体が高く評価されやすいのでしょうか。高値がつくパジェロの特徴を紹介します。 こまめにメンテナンスされている パジェロはオフローダーとしての使用環境が通常の乗用車より厳しいため、きちんとしたメンテナンスが必要です。オイル関連ではエンジンオイルだけではなくオートマティックオイル、トランスファーオイル、デフオイルなどもメーカーが推奨する定期交換を行う必要があります。 また、パワーステアリングや発電機を回す補器ベルトも、外見では劣化が見えにくいので定期交換したほうがいいでしょう。ショックアブソーバーも悪路では酷使されるため非常に傷みやすい部品です。 また大型タイヤを装着しているのでステアリング・システムにも大きな負荷がかかりやすいため、年に一度は足回りの点検をおすすめします。 流通数が極めて少ない「特別仕様車のファイナルバージョン」 2019年4月に「ファイナルエディション」を発表しました。本革シート、電動ロングサンルーフ、カーテンエアバッグ、ルーフレール、リヤデフロック、寒冷地仕様などを標準装備したモデルです。700台という生産台数の少なさもあって、高く評価されています。 パワフルなエンジンと迫力のある外観の「パジェロエボリューション」 1997年9月に登場した、二代目パジェロのショートボディに前後ダブルウィッシュボーンを採用したスポーツモデルです。2,500台限定で生産されました。バンパー、大型フェンダー、サイドステップ一体型のボディはタフさとマッシブな印象を与えます。内装はレカロシート、スポークタイプステアリングホイール、カーボン調インパネ、フルオートエアコン、キーレスエントリーシステムを装備しています。ラリーに勝つために作られたモデルで、その走破性の高さから熱い支持を集めています。  

シルビアS13・S14・S15の価格高騰&値上がりは終わる?中古車事情を解説
旧車市場動向 2024.01.25

シルビアS13・S14・S15の価格高騰&値上がりは終わる?中古車事情を解説

シルビアは日産を代表するスポーツクーペとして誕生しました。その歴史は長く1965年の初代から2002年7代目に至るまで37年間多くのユーザーを虜にしてきました。今回はシルビアがどのような車だったのか、その魅力や現在の買取相場と、今後の価格の見通しについて解説します。シルビアを所有している方や、購入を検討している方は参考にしてください。 シルビアとは シルビアとは、日産自動車が1965年にクーペとして発表してから2002年まで生産・販売していたモデルです。スポーツ車として知られていますが、実はスポーツ車として花開くようになったのは1980年代に入ってからです。 また、当時では斬新なデザインでしたが、販売価格の設定がの高かったことや乗り心地への不評などの影響で、販売台数は伸びませんでした。 1975年に2代目が登場します。世界情勢などの影響を鑑み、紆余曲折を経て7年ぶりの登場でした。海外への輸出を狙ったコンセプトを元に生産されました。翌年には電子制御式燃料噴射装置を備えたシリーズが追加されます。 1979年に3代目S110型ハードトップが登場します。当時のトレンドとして人気に火が着きます。翌年にはモータースポーツ車として参戦し始めます。 1983年に4代目S12型が登場します。マッシブなデザインのリトラクタブルヘッドライトを採用したクーペとして開発されました。1800cc、2000cc、2000ccターボなど多彩なエンジン設定をラインナップしていました。 1988年に5代目となるS13型が登場します。2ドアクーペとして他メーカーの対抗馬として設計されました。流れるようなデザインは女性のみならず、当時のスポーツカー愛好家たちに気に入られ歴代最高の30万台を販売します。 1800cc、1800ccターボが初期設定でしたが、マイナーチェンジで2000ccと2000ccターボの設定に変更されました。 1993年に6代目S14シルビアが登場します。5代目を踏襲しつつボディコンポーネントを拡大したもののS13型の様な軽快な走りを得ることが難しく、スポーツ車としては人気を獲得できませんでした。また、RVブームに入ったことも販売台数が伸びなかった理由の1つです。 1999年に7代目S15型が登場します。スポーティクーペの座を取り戻すべく開発された最終バージョンです。グレードはスペックSとスペックRの2グレードが設定されました。時代に合わせ、安全装備としてABSとブレーキアシスト、デュアルエアバックを標準装備しました。 2002年に最終特別限定車としてVパッケージを発売します。同年、市場の変化や排気ガス規制などに伴い、惜しまれつつも生産・販売を終了しました。 シルビアの価格は下がっていく!? シルビアは、かつて平均価格は約271万円で取引されるほど価格が高騰していました。状態の良い車両は約800万円で販売されていたこともあるほどです。しかし、中古車市場に今後訪れる変化により、さらなる値上がりは見込めないのではないかといわれています。 シルビアはもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でシルビアの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。シルビアの売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいシルビアの特徴 続いて、価格が高くなりやすいシルビアの特徴を紹介します。 こまめにメンテナンスされている&修復歴がない 一番価格に影響があるのは修復歴の有無です。シルビアはスポーツ車ということもあり、フレームの修復歴の有無が価格に大きな影響を及ぼします。 きちんと修復されていて機能的に問題が無くても、市場での「傷物」という評価は免れません。 またチューニングやカスタムが行われているクルマも価格に影響がでるでしょう。そして、こまめなメンテナンスで良好な状態が保たれているシルビアも、当然ながら価格が高くなりやすいです。 排気量が大きいターボモデルの13K’s 販売台数30万台を記録した5代目シルビアのターボモデルです。モデルは2ドアクーペだけの販売となりました。マイナーチェンジに際して前期型の1800ccから2000ccへ排気量がアップされ、ターボ車は205馬力になりました。 250PSを叩きだすシルビアS15スペックR S15スペックRは、マニュアルトランスミッション車で250PS/6400rpmをマークするレーシンググレードとも言うべきスポーティクーペです。 スポーツ走行を視野に入れたボディは剛性がアップされました。16インチホイール装着車はスポーツチューン・サスペンションが装備されています。 ブレーキも強化され、全ベンチレーテッド・ディスクを採用し、フロントキャリパーは4ポッド対向ピストン方式です。またブレーキブースターもサイズアップされています。

ジムニーの価格高騰・値上がりはもう終わり!?ジムニーの中古車事情を解説
旧車市場動向 2024.01.24

ジムニーの価格高騰・値上がりはもう終わり!?ジムニーの中古車事情を解説

軽オフロード車として人気のあるスズキ・ジムニー。21世紀になっても変わらない基本コンセプトは多くの人を魅了しています。そんなジムニーの中古車価格が気になっている方も多いのではないでしょうか。今回は歴代ジムニー中古価格とその魅力を詳しく解説します。 ジムニーとは スズキ(鈴木自動車工業)が1970年より生産・販売している軽オフロード車です。シャーシはラダーフレームを採用し、足回りはリジットアクスルと大型タイヤを装備しています。軽量なボディと相まって抜群の走破性能を発揮します。 ジムニーの価格は下がっていく!? ジムニーは、希少なモデルで100万円を越える値段がつけられていた時期がありました。しかし、中古車市場の変化によってこれ以上値上がりしないのではないかといわれています。 ジムニーはもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でジムニーの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。ジムニーの売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいジムニーの特徴 続いて、価格が高くなりやすいジムニーの特徴やグレードを紹介します。 こまめにメンテナンスしている ジムニーの命とも言えるラダーフレームの腐食対策がどれだけなされているかが重要です。外観はきれいでも、この骨格をなしているラダーフレームが腐食・損耗していると売却価格に影響します。特に山岳地帯での走行距離が多く、降雪地帯での使用が長いクルマは注意が必要です。 プロペラシャフトは耐久力がないため点検が必要です。ミッションもシンクロナイザーが良く減るので注意が必要です。 エンジン廻りは2サイクルは燃焼温度が高いため、オーバーヒートしやすく、オーバーヒートするとエンジンヘッドが大きく歪む傾向があります。その結果、ガスケットからの水漏れ圧縮漏れの原因になります。 3代目はエキゾーストマニホールドの耐久力が弱く、割れる事があります。 最上級グレードXC 3代目ジムニーJB23 XCには、外装にLEDヘッドランプ、マルチリフレクターフォグランプ、電動格納式ドアミラー、全面UVカットガラス、ルーフレールなどを装備しています。内装にはリヤシート用のヘッドレストが装備されています。最上級グレードだけあって、高価買取をしている販売点が多くみられます。 損傷が少ない オフロードで使い込むとフレームや足回りに細かな傷が多数つく場合があります。そのため、下回りの損傷が少ない状態のジムニーは価値が高くなります。

V型12気筒横置きエンジンの元祖スーパーカー!ランボルギーニ ミウラの魅力
旧車市場動向 2024.01.23

V型12気筒横置きエンジンの元祖スーパーカー!ランボルギーニ ミウラの魅力

1966年から1972年まで製造されたランボルギーニ・ミウラ。大排気量のV型12気筒エンジンを横置きでミッドシップレイアウトにおさめた元祖スーパーカーとして、革新的なデビューを飾りました。 FRが主流だったロードゴーイングGTの世界に、MRパッケージで彗星のごとく現れたミウラの開発秘話とすべてのモデルの歴史を紐解いていきます。 ベアシャーシでの初披露から始まったランボルギーニ・ミウラ 初代ランボルギーニ・ミウラの前身、TP400がトリノ・オートショーで初披露されたのは1965年。しかし、その姿はボディがなくV型エンジンを載せたベアシャーシのみでした。 そして、翌1966年にマルチェロ・ガンディーニ氏による架装が施され、新鋭ランボルギーニ・ミウラ P400は、ついにジュネーブショーで初披露されます。流れるような流線美が注目の的となったミウラの開発秘話を紹介します。 フェラーリを超えるために生み出された元祖スーパーカー ミウラの特徴といわれる3.9LのV型12気筒エンジンは、1960年中盤に生産が始まったFR車、ランボルギーニ350GT/400GTに搭載されていました。しかし「フェラーリを超える車をつくりたい」と考えていた開発責任者のシャンパオロ・ダラーラは、4Lに迫るこの大型エンジンをコックピット後方に搭載する決断をします。 当時はミッドシップレイアウトそのものが珍しく、3Lクラスのエンジンとなると、フェラーリ 250LMのみでした。大型エンジンを搭載するMR車両が当時は他になく開発は難航しましたが、ダラーラは横置き配置にするという斬新な方法で解決。3.9LのV型12気筒エンジンを搭載するミッドシップスーパーカー「ランボルギーニ・ミウラ」を誕生させました。 当時、唯一無二といわれたこのミッドシップスポーツカーは、その後多くのGTカー開発を追随し「元祖スーパーカー」といわれる存在になりました。 横置きレイアウトでコンパクトなプロポーションを実現 ミウラの代名詞である横置きエンジンは、イギリスの自動車開発者のアレック・イシゴニスが設計したBMCミニからヒントを得て開発されました。 ミニは、エンジンの下にギアボックスを配置していましたが、ダラーラはトランスミッションをエンジンの後方、ディファレンシャルギアをセンター寄りにレイアウトすることで全高を抑え、低重心化を図りました。 ミウラは、ダラーラの画期的なアイディアで安定感のある重量配分とコンパクトなプロポーション、そして快適なキャビンスペースを実現しました。 奇才のデザイナーとトップエンジニアたちによって結成された開発プロジェクト ミウラの開発プロジェクトは、イタリアの若き奇才デザイナーとトップエンジニアたちによって布陣を固められました。  自動車メーカーのランボルギーニ社をベースに、シャシー設計は数々の名車を生み出していたダラーラ社が担当。ボディ設計及びデザインは、アルファロメオやフィアットの設計にも携わったベルトーネ社が手腕を振るったといいます。 当時のイタリアを代表する自動車関連メーカー3社による、最強の布陣だったからこそ、まだどこも開発していなかった唯一無二のミウラが生まれました。 車名「ミウラ」のルーツは闘牛牧場 「ミウラ」とは、スペイン最古の闘牛牧場「ミウラ牧場」が由来です。 ランボルギーニのエンブレムを、自身の星座である牡牛座に由来し闘牛をモチーフにしたフェルッチオは、ほかにも「ランボルギーニ・ディアブロ」「ランボルギーニ・ムルシエラゴ」「ランボルギーニ・アヴェンタドール」と、勇ましい闘牛の名前を車名にしました。 ランボルギーニ・ミウラ P400からP400SVへの歴史 人口わずか7,300人ほどの小さな町、サンタガータ・ボロネーゼの工場で出荷されたミウラ。 初代P400は、さまざまな課題を解決しながらP400S、P400SVへと、一台一台生産するごとに改良を重ねていきました。 3シリーズそれぞれの歴史と特徴を紹介します。 P400 (1966〜1968) 1965年のベアシャーシモデル TP400の発表からわずか1年後の1966年、初代ミウラであるP400型が登場しました。最高出力350ps、最大トルク37.5kg-mを誇る3.9L V型12気筒エンジンがわずか980kgの車体に搭載され、最高速度は280km/hを記録。流線型の美しいボディデザインとともに市場に衝撃を与え、シリーズ中もっとも多い475台が生産されました。 一方で、PT400のあまりの反響に開発を急いだため、見切り発車での発売となった感は否めない仕様も見受けられます。たとえば、スポーツ走行に欠かせないLSD(リミテッド・スリップ・デフ)の採用は見送られ、高速走行時の安定性が課題として残りました。 P400S(1968〜1971) 2代目のミウラはP400S型、チューニングをしたという意味を込めて「S」=Spintoが付け加えられました。エンジン出力は370psまで引き上げられ、装備の追加などで車両重量が1,050kgに増加したにもかかわらず、最高速度は285km/hを記録します。 ベンチレーテッド・ディスク・ブレーキ、等速ジョイント、リアサスペンションの強化とエンジンパワーの向上に合わせて全体にチューニングが施されました。また、パワーウィンドウやエアコンといった快適装備を充実させたのもP400Sの特徴です。1968年から1971年の3年間で140台が生産されました。 P400SV(1971〜1972) ミウラの最終進化型であるP400SVは、シリーズ史上最高となる385psまで出力を引き上げたエンジンで、最高時速は300km/hに到達。インテークの拡大やバルブタイミングの変更、さらにはキャブレターの仕様変更など意欲的なチューニングが施されました。 外観では、9インチホイールへの変更に伴ってリアをワイドフェンダー化したほか、ヘッドライトのトレードマークだった“まつ毛”と呼ばれるフィン状のパーツが取り外され、フロントグリルの形状も変更。P400SVは、シリーズのなかでもっとも見た目の変更が加えられました。生産台数は150台です。 旧車王は超希少車種ランボルギーニ・ミウラP400Sの買取実績あり 1960年代のロードゴーイングGT界に新風を巻き起こした、元祖スーパーカー「ランボルギーニ・ミウラ」。V型12気筒横置きエンジンを包み込む美しく流れるようなフォルムのミッドシップスポーツカーは、今もなお魅力的な一台です。 ミウラは、1960年代から70年代初頭のわずか6年間のみの生産で、3シリーズ合わせても750台前後しか販売されなかった希少車種です。中古車サイトでもほとんど見かけることはありません。 しかし、旧車王では2023年1月に1969年製ミウラ P400Sの買取実績があります。初代P400よりも生産台数が少ないモデルですが、旧車王だからこその高価買取が実現しました。希少車でも買取可能な旧車王にぜひご相談ください。 ※価格や経過年数は2023年2月記事執筆時のもの

トヨタ セラに時代が追いついた!? 当時の不人気車の魅力が見直されている理由
旧車市場動向 2024.01.05

トヨタ セラに時代が追いついた!? 当時の不人気車の魅力が見直されている理由

ほぼ全面がガラスで覆われたキャビンにガルウィングドア、国産車とは思えない個性的なスタイリングのトヨタ・セラ。一方で、派手な見た目とは裏腹に販売台数が伸びなかった不遇の車種でもありました。 しかし、セラの登場から30年経った現在、再びセラの魅力が脚光を浴びつつあるのをご存じでしょうか。今回は、トヨタ・セラが登場した背景を振り返りつつ、人気が高まっている理由を解説します。 挑戦的なデザインを採用したセラ トヨタ・セラは国産の乗用車として初めてガルウィングドア(正式名称はバタフライウイング)を採用したモデルです。当時大衆車のイメージの強かったトヨタが、挑戦的なデザインのクルマを投入したのには理由がありました。 まずは、セラの開発背景と販売台数が伸び悩んだ理由を紹介します。 トヨタのヤング・プロジェクト発足が始まり 1980年後半、トヨタは若年層向けのシェア争いでホンダや日産に遅れをとっていました。そこで、トヨタはシェアを増やすべく、若者向けの車を開発する「ヤング・プロジェクト」を結成します。ヤング・プロジェクトは若手を中心に構成され、若者にアピールできる商品開発に取り組みました。 若者が好む個性的なデザインを追求した結果、プロジェクトの成果物としてコンセプトカー「AXV-II」を1987年に東京モーターショーに出展。ガルウィングと開放感のあるガラスキャノピーという象徴的なデザインを採用し「翼をつけたライブコンパクトビークル」というキャッチフレーズがつけられました。 コンセプトカーをそのまま市販化 東京モーターショーの出展から3年後の1990年、「AXV-II」は“セラ”という車名で市販化されます。社内上層部の評価が高かったことから、ほぼコンセプトカーのスタイリングのまま発売されました。 ルーフまで伸びたガラスウィンドウをはじめ、車体上部のほとんどをガラスで覆ったデザインは“グラッシーキャビン”と呼ばれ、オープンカーとも異なる独特の開放感を演出。ガルウィングドアとあわせた近未来的なスタイリングは、まさにコンセプトカーそのものといえます。 人気が長続きしなかった理由は先進的なデザイン 上層部の高い評価と話題性から注目されたセラですが、残念ながら人気は一過性のものでした。初年度こそ9,665台と1万台近い販売を記録しますが、翌1991年にはいきなり3,737台の販売と大幅に減少し、人気が再燃することなく1995年7月のに生産を終了しました。 セラの販売台数が伸び悩んだ理由は、皮肉にも先進的なデザインです。全面ガラス張りのキャビンは、夏には灼熱となるうえ、外から丸見えで恥ずかしいという意見もありました。また、車体上部の重量がガラスによって増加したため、スタイリングに対して運動性能があまり高いとはいえなかった点も不人気だった理由の一つです。 現在では実現できない独創的なデザインが再評価 全面ガラス張りというセラのデザインは、安全基準が高められた現在では開発が困難です。ボディの半分がガラスにもかかわらず、美しい曲面で構成されたセラの独特のスタイリングは今も色褪せません。 当時、不人気の理由となっていた「重い」「暑い」といった要素も、実はそれほど問題にならないと再評価されています。クルマとしての個性を追求したセラの魅力を詳しく紹介します。 実は軽くて扱いやすいガルウイングドア 上部が全面ガラスのセラのガルウイングドアは重いイメージがありますが、ダンパーが装備されているので実は驚くほど軽く操作できます。外部から開ける際は指一本でも持ち上がるほどで、内部から開く際も肘で軽く押し上げるだけです。 また、ドア全体が上に持ち上がるため横のスペースもそれほど必要ありません。普通のドアを全開にすることと比べると、はるかに少ないスペースで開閉できます。 実はそれほど重くなかった車重 ガラスルーフが重く、動力性能があまりよくないというのが発売当時の評価でした。しかし、実は最軽量モデルの重量はわずか890kg。現在の基準に照らすと十分に軽い車重です。 また、搭載された1.5Lハイメカツインカムの5E-FHEエンジンは最高出力110ps、最大トルク13.5kgmを発生。1tを切る車重をドライブするには十分なパワーを備えていました。 暑さ対策に1クラス以上大きいエアコンを装備 ガラスルーフの最大の問題は、夏場の車内が灼熱になることです。しかし、ガラス上部を覆う日除けバイザーが搭載されているうえ、エアコン容量も1クラス以上大きいものが装着されています。 一般車と比べると快適性が高いとはいえませんが、個性的なスタイリングと引き換えなら我慢できないレベルではありません。また、ガルウィングによって大きな開口部を確保できるため、駐車後の熱気の放出が早いというメリットも少なからずあります。 セラを売るなら旧車専門の業者へ 実用性重視で車作りをしてきたトヨタが、デザインに特化して開発したセラ。当時の若手エンジニアが実現したデザインは、現代になって再び脚光を浴びています。また、新車販売台数が伸びなかったことから流通台数が少ないため、希少性が高いのもセラの特徴です。 セラの売却をご検討されている場合、こうした背景をしっかりと把握している専門の業者に依頼しましょう。知識や実績に乏しい一般的な買取業者だと、クルマのもつ魅力が価格に反映されません。おすすめなのは、セラが発売された1990年代頃の旧車を専門に取り扱っている業者です。古いクルマについて知り尽くしているため、あなたの大事なセラの価値を最大限に評価し、高価買取を実現します。 

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ
旧車市場動向 2023.12.28

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

アメリカ「25年ルール」と聞いて、何となくわかるけど説明するとなるとイマイチわからないという方は多いのではないでしょうか?ここでは、アメリカ「25年ルール」の中身やアメリカ・の日本それぞれの事情についてご紹介させていただきます。 25年ルールって何なのか? アメリカには、通称「25年ルール」と呼ばれるクラシックカー登録制度が存在します。通常、アメリカでは右ハンドル車の輸入を認めておりません。したがって、日本やイギリスで走っているクルマをアメリカで乗ることは出来ないのです。但し、製造から25年が経過していれば、アメリカ国内におけるクラシックカーとして認められるため、右ハンドル車であっても輸入できるようになるのです。更に関税や排ガス規制までも対象外となりますので、一石三鳥です。 もう少しわかりやすくご説明させていただくと、アメリカ合衆国運輸省(NHTSA)が、初年度登録から25年以上経過したクルマであれば、右ハンドル車の走行を法律で禁止しているにもかかわらず、輸入することを認めるという特別ルールです。 名車の流出とアメリカ側の背景とは? 1970年代以降のアメリカでは、たくさんの日本車が売られています。よって日本車をアメリカで購入することは比較的簡単に出来るのです。また、いわゆるUSDMと呼ばれる日本車をカスタムする文化は昔からありました。しかし、近年アメリカの若者の間でJDMと呼ばれる右ハンドル車が人気を集めています。JDMとは、直訳すると「日本の国内市場」という意味となりますが、実際にはアメリカに入ってきた右ハンドルの日本車のことを指しています。これが「25年ルール」によるアメリカ側の背景であり、名車が日本から流出している原因です。 もちろん、ただ右ハンドルの日本車に乗っても大したメリットはありませんので、「25年ルール」ではアメリカでは手に入らない日本のスポーツカーに人気が集まっていることは言うまでもありません。そして、そこにはゲーム「グランツーリスモ」や人気カーアクション映画「ワイルド・スピード」が大きく影響しています。ワイルド・スピードシリーズの顔でもあった今は亡き俳優のポール・ウォーカーが、スカイラインGT-Rとスープラを所有していたことはあまりにも有名な話しであり、当時「ワイルドスピード」を見ていた世代の間では今なお語り草となっているのです。 名車の流出を招いた日本側の背景とは? アメリカ「25年ルール」により名車が流出する原因は日本側にもあります。それは、平成27年5月から始まった年式の古いクルマに対して税金を重くする重課税制度です。これは環境性能に優れたクルマに対するエコカー減税の導入に合わせて税収の均衡を図るために設定されたものであり、各排気量ごとに概ね15%の重い負担が課せられます。その他にも2年に1回の車検制度のおかげで、中古車市場には優良な個体が比較的豊富にあるため、アメリカの若者に好まれる要因のひとつになっています。こうした日米双方の原因が重なって相場の急騰が起きていると言われています。 「25年ルール」により相場が高騰しそうな車種 近年アメリカ国内では、以下のようなJDMが注目されています。 ・スカイラインGT-R R33・スカイラインGT-R R34・マークⅡ JZX90・マークⅡ JZX100・オートザムAZ-1・ランサーエボリューション・インプレッサWRX STi GDB しかし、スカイラインGT-RのR34が輸入解禁になるのは2024年ですし、インプレッサWRX STiの人気車種のGDBもあと5年ほど待たなければなりません。つまり、アメリカのバイヤーやJDMを愛する若者は何年か先を見ているということです。最近は、アメリカ「25年ルール」の象徴的なモデルと言われたスカイラインGT-R R32が、大きく値落ちしていると聞きますので、まさにこの仮説を証明した出来事と言えるのではないでしょうか?そしてJDMの最大の魅力は、何といっても日本車は壊れにくいということと、カスタマイズのパーツや情報が豊富であることです。

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