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ハイエースは業務用から家族での使用まで幅広い用途に対応できる人気のクルマです。しかし、購入を検討する際に気になるのが維持費ではないでしょうか。実はハイエースの維持費は、ナンバーの種類によって異なります。 この記事では、3ナンバー、1ナンバー、4ナンバーそれぞれの維持費について、税金や保険料、メンテナンス費用まで詳しく解説します。ファミリーカーとしての使用を考えている方から、ビジネスでの活用を検討している方まで、ぜひ参考にしてください。 ▼モデル別の維持費はこちらトヨタ ハイエース(100系)の維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説トヨタ ハイエース(200系)の維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説 ハイエースの特徴と種類 ハイエースは、トヨタが製造・販売する商用車の代表格です。用途に応じて1ナンバー、3ナンバー、4ナンバーから選択できます。 各ナンバーの違いと特徴 ハイエースのナンバーは、クルマの大きさと用途によって区分されています。3ナンバーは全長4,701mm以上、全幅1,701mm以上、全高2,001mm以上、排気量2,001cc以上いずれかを満たす乗用車です。ハイエースのワゴンが該当し、家族での使用に適しています。 1ナンバーは貨物車として登録される商用タイプで、バンが該当します。4ナンバーは小型貨物車として区分され、主にバンの標準ボディが該当します。各ナンバーは税金体系や保険料が異なるため、用途に応じた選択が重要です。 用途による選び方のポイント 用途に応じたナンバー選びのポイントは、主に乗車人数と荷物スペースのバランスです。3ナンバーは、10人乗りまでのグレードが選択可能で、家族での使用に最適といえます。室内空間も広く、チャイルドシートの設置も容易です。 1ナンバーと4ナンバーは、法人使用や個人事業主の方に適しており、大容量の荷室を確保できます。ただし、乗車定員は3〜5人のため、ファミリーカーとしては不向きです。選択の際は、日常的な使用シーンを具体的にイメージしましょう。 ハイエースの維持費の内訳 ハイエースを維持するためには、燃料代や税金、車検・点検整備費用など、さまざまな費用がかかります。ここからは、ハイエースの維持費の内訳や費用の目安について解説します。 燃料代 ハイエースには、ガソリン車とディーゼル車が用意されています。それぞれの燃費は以下のとおりです。今回は004年以降に販売されている200系ハイエースの一部モデルを例にして算出しました。 ・ガソリン:9.1〜11.4kmL・ディーゼル:10.6〜11.4km/L 1ヶ月に1,000km走る場合、ガソリン車では87L〜109Lの燃料が必要となり、ディーゼル車では94L〜109Lの燃料が必要です。1Lあたりのガソリン単価が180円、軽油の単価が160円とした場合、1ヶ月あたりの燃料代は、ガソリン車が1万5,660円〜1万9,620円、ディーゼル車が1万3,920円〜1万7,440円。1年に換算するとガソリン車では18万7,920円〜23万5,440円、ディーゼル車では16万7,040円〜20万9,280円かかります。 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は、登録ナンバーによって税額が異なります。3ナンバー、1ナンバー、4ナンバーそれぞれ確認していきましょう。 3ナンバー 3ナンバーの場合、排気量で税額が決まります。200系ハイエースは2,693ccのため、2019年10月1日以降に新規登録している場合は5万円です。ただし、新規登録より一定年数が経過すると重課されます。 ガソリン車の場合は13年、ディーゼル車の場合は11年経つと重課され、5万8,600円に税額が上がります。 1ナンバー・4ナンバー 1ナンバーと4ナンバーの場合は、最大積載量と乗車定員で税額が決まります。グレードによって異なりますが、たとえばスーパーGLの場合、最大積載量1t以下、乗車定員4人以上に該当するため、1万6,000円です。(自家用の場合)ただし、3ナンバーと同じくガソリン車の場合は新規登録から13年、ディーゼル車の場合は11年経つと重課され、1万7,600円に税額が上がります。 任意保険料 任意保険料について、以下の条件で大手ネット型保険でシミュレーションを行いました。 【条件】年齢:40歳等級:6E等級使用目的:通勤・通学年式:2010年 運転者:本人限定 3ナンバー、1ナンバー・4ナンバーそれぞれで算出しましたが、平均で年間9万円程度でした。車両保険は70〜80万円程度です。 車検代 車検にかかる費用についても、ナンバーごとに異なります。それぞれの費用についてみていきましょう。 3ナンバー 自賠責保険料:1万7,650円(24ヶ月)※2025年1月時点の保険料自動車重量税:4万5,600円 ※車輌重量2t以下に該当するグレードで、新規登録より13年経過した場合印紙代:1,800円車検基本料金:7万円(点検・検査・代行費用)合計:13万5,050円※車検基本料金は内容や整備工場などにより変動します 3ナンバーの自動車重量税は、車輌重量によって税額が決まります。自動車税(種別割)と同様に新規登録より一定年数が経過すると重課されます。13年経過で一段階、18年経過するとさらにもう一段階税額が上がる仕組みです。古い車種であればあるほど負担が大きくなるため留意しましょう。 なお、3ナンバーの車検は2年に一度のため、年間に換算すると6万7,525円です。 1ナンバー・4ナンバー 自賠責保険料:1万6,900円(1ナンバー)or1万2,850円(4ナンバー)自動車重量税:2万2,800円 ※車輌総重量4t以下に該当するグレードで、新規登録より13年経過した場合印紙代:1,800円車検基本料金:7万円(点検・検査・代行費用)合計:11万1,500円or10万7,450円※車検基本料金は内容や整備工場などにより変動します 1ナンバーと4ナンバーの自動車重量税は車輌総重量によって税額が決まります。こちらも新規登録から13年及び18年経過すると重課される仕組みです。 メンテナンス費用 ハイエースのメンテナンスには、次のような項目があります。 ・洗車・ワイパーゴム交換・ウォッシャー液・冷却水の補充・エアコンフィルターの交換・ヘッドライトのバルブ交換・エンジンオイル交換・オイルフィルター交換・ブレーキオイル交換・エアクリーナー交換 など 合わせると、年間10万円程度のメンテナンス費用がかかります。また、タイヤ交換をしたときは、追加で10万円ほどかかると考えておきましょう。 ハイエースでよくある故障 ハイエースならではの故障ポイントと修理費用も把握しておくと、より具体的に維持費をイメージできます。 ハイエースは高い耐久性で知られる一方、走行距離が20万kmを超える車輌では、故障が発生しやすい傾向にあります。特に注意が必要なのは、オルタネーター、ディーゼル車特有のDPF(排気フィルター)、サプライポンプ、リアリーフスプリング、エアコン関連部品です。 オルタネーター交換で6万〜11万円、DPF関連の修理で50万円、サプライポンプ関連の修理には35万円が必要です。また、足回りのリアリーフスプリングは14万円、エアコン関連の修理には部品の状態に応じて10万〜30万円ほどの費用がかかります。 これらの故障を予防するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。購入時には、車輌の状態確認とともに、使用目的に合った選択を心がけましょう。 ▼詳しくはこちらハイエースの故障は多いのか?よくあるトラブルと気になる修理費用を詳しく解説 ハイエースのナンバー別の比較 ここまで説明したハイエースの維持費の内訳をナンバーごとに表にまとめました。 登録ナンバー 燃料代 自動車税(種別割) 任意保険料 車検代 メンテナンス費用 合計 3ナンバー 23万5,440円 5万8,600円 9万円 6万7,525円 10万円 55万1,565円 1ナンバー 23万5,440円 1万7,600円 9万円 11万1,500円 10万円 55万4,540円 4ナンバー 23万5,440円 1万7,600円 9万円 10万7,450円 10万円 55万490円 1ナンバーと4ナンバーは3ナンバーよりも自動車税(種別割)が安いですが、車検が1年ごとのため結果としてあまり差はありません。使い勝手や使用用途を主軸に購入車種を選ぶのがよいでしょう。 まとめ ハイエースの年間維持費を総合的に比較すると、維持費は4ナンバー、3ナンバー、1ナンバーの順で安いですが、その差は年間数千円程度です。また、実際の使用における維持費は、使用目的や走行距離によって大きく変わってきます。 ファミリーカーとして使用する場合は、乗車定員や快適性を重視して3ナンバーを選択することをおすすめします。商用利用の場合は、積載量や税制面での優遇を考慮して1ナンバーまたは4ナンバーが適しているでしょう。 今回紹介した維持費を参考に、自身にあうハイエースをぜひ検討してみてください。
トヨタが2000年11月に発売した高級セダン「オリジン」が、2025年11月に25年ルール解禁を迎えます。クラウンをベースに、クラシカルなデザインと最新技術を融合させた限定約1,000台の特別なクルマとして話題を集めたオリジンは、解禁に伴い海外での需要が高まる可能性があります。 今回は、オリジンの25年ルール解禁による影響と、モデルの魅力について詳しく解説していきます。 2025年11月にトヨタ オリジンが25年ルール解禁! トヨタ オリジンは、同社生産台数累計1億台突破を記念して2000年11月に発売された特別限定モデルです。発売時の価格は1台700万円と、当時のトヨタ車としては異例の高額設定でした。初代クラウンがモチーフで、プラットフォームはプログレと共有。3.0L 直列6気筒エンジンを搭載した豪華なセダンです。 生産台数は約1,000台に限定された希少車のため、国内外のコレクターから高い注目を集めています。 そもそも25年ルールとは? 25年ルールとは、アメリカにおける自動車輸入規制の特例制度です。製造から25年以上が経過したクルマは、右ハンドル車であってもクラシックカーとしてアメリカへの輸入が可能となります。 この制度により、通常は厳しい輸入規制の対象となる日本の右ハンドル車も、25年を経過すれば輸入できるようになります。アメリカの自動車愛好家にとって、日本の希少な名車を手に入れる絶好の機会です。 ▼関連記事はこちらアメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ 25年ルール解禁でトヨタ オリジンは値上がりする? オリジンは、その希少性と歴史的価値から、25年ルール解禁後の価格上昇が予想されます。特に以下の要因が価格上昇を後押しする可能性があります。 1. 生産台数が1,000台と極めて少ない2. クラシカルなデザインと最新技術の融合という独自性3. 当時の日本の職人技術の結晶としての評価 ただし、実際の価格変動は市場の需要と供給バランス、個体の状態などにより変動する可能性があります。また、維持費用が比較的高額になる点も、市場価格に影響を与える要因となるでしょう。 25年ルールが解禁されるトヨタ オリジンの魅力 オリジンの最大の魅力は、クラシカルなデザインと最新技術の見事な調和にあります。外観は初代クラウンを彷彿とさせる伝統的なスタイリングを採用し、フロントグリルやヘッドライト、テールランプなどにクラシックカーの要素を随所に取り入れています。 パワートレインには、3.0L 直列6気筒エンジン(2JZ-GE型)を搭載し、最高出力215ps、最大トルク30.0kg-mを発生。重量のある高級車でありながら滑らかな加速性能を実現しました。 内装は縫い目にまでこだわった最高級の本革シートや木目調パネルを贅沢に使用しており、細部にまでこだわった匠の技が随所に光ります。観音開きのドアもその威厳を象徴する装備の1つといえるでしょう。 トヨタ オリジン以外で2025年に25年ルールが解禁される車種一覧 2025年には、オリジン以外にも注目の車種が25年ルールの解禁を迎えます: ・ホンダ アコード ユーロR CL1型(6月解禁)2.2L DOHC VTECエンジンを搭載した高性能セダンで、スポーティな走りが特徴です。 ・スバル インプレッサ WRX STI GDB型(8月解禁)ターボエンジンと4WDシステムによる高い走行性能で、世界中のファンを魅了したモデルです。 ・スマートシビック(9月解禁)ホンダ シビックの7代目モデルです。先代よりも一回り以上大きくなったボディで、ミニバンを思わせる外観をもちます。 ・3代目シビックフェリオ(9月解禁)走行性能、実用性、どちらにもこだわってつくられたコンパクトカーです。VTECエンジンを搭載し、小さいボディながらハイパワーを誇ります。 ・マツダ トリビュート(11月解禁)マツダとフォードの共同開発によって生まれた、実用性と優れた走行性能を兼ね備えた小型クロスオーバーSUVです。 まとめ 2025年11月に25年ルール解禁となるトヨタ オリジンは、限定約1,000台という希少性と、クラシカルなデザインを持つ特別なモデルです。解禁後は、海外コレクターからの需要増加により、市場価格の上昇が予想されます。 オリジンをお持ちの方で売却をご検討の際は、旧車王にぜひご相談ください。旧車専門の鑑定士が、オリジンの価値を最大限に見出し、適正価格での買取をご提案いたします。まずは無料査定をご利用いただき、愛車の価値を見極めてみてはいかがでしょうか。
いつクルマを買い替えようかと時期を悩む方も多いのではないでしょうか。さまざまな乗り換えタイミングがある中で、クルマを買い替える時期の1つとして挙げられるのが車検のタイミングです。 この記事では、車検のタイミングでクルマを買い替えるメリットや判断のポイントなどを解説します。車検の時期にクルマを買い替えるか悩んでいる方は参考にしてみてください。 クルマを車検の前に買い換えるメリット 車検の前にクルマを買い替えたり、乗り換えを検討したりする方は多くいます。それでは、車検の前にクルマを買い替えるメリットとは何なのでしょうか。ここでは、車検前にクルマを買い替えるメリットを3つ紹介します。 車検代を節約できる 車検前にクルマを買い替えると車検代を節約できます。車検にかかる費用の目安は下記のとおりです。 初回車検……約15万円〜(ディーラー車検の場合) 2回目以降……約20万円〜(ディーラー車検の場合) 車検前に売却する場合、車検費用を新しいクルマの頭金に上乗せすることができます。 車検の手間を省ける 車検の手間を省ける点も、車検前にクルマを買い替えるメリットです。 車検費用を少しでも安く抑えようとした場合、複数の業者から車検の見積もりを取り、費用を比較して業者を決めることになり手間がかかります。 クルマを買い替えてしまえば、相見積もりを取る手間や比較する手間が省けます。車検の手間を少しでも減らしたいのであれば、車検のタイミングで買い替えを検討してもよいでしょう。 短いスパンで車検を受ける事態を防げる 現在乗っているクルマの車検を受けてから中古車に乗り換える場合、購入後すぐに乗り換え先のクルマの車検を迎える可能性があります。そのため、中古車に乗り換える際は、今乗っているクルマの車検前に買い替えを検討した方がよいでしょう。 クルマを車検前に買い換えるかどうかの判断のポイント クルマを車検前に買い替えるか判断するポイントは、主に次の4点です。 税金額 税金の負担額が増した際は、クルマの買い替えを検討しましょう。 自動車税と自動車重量税は、新車登録から一定年数が経過すると重課されます。エンジンの種類によって重課の時期は異なりますが、ガソリン車は新車登録から13年経過で自動車税と自動車重量税が重課され、18年経過すると自動車重量税がさらに割増になります。 走行距離 走行距離も買い替えを判断するポイントの1つとされています。 一般的に交換部品や劣化するパーツが増えるのは、走行距離が10万kmに達したときです。ただし、部品の交換時期や劣化は、クルマの使い方や保管環境などによって異なるため、10万km未満でも部品交換が必要となる可能性があります。走行距離10万kmは、あくまでも目安として考えておきましょう。 何回目の車検か 次の車検が何回目の車検になるかというのも、買い替えを判断するポイントです。 新車購入時に付帯するメーカー保証は3年、延長した場合であっても最長5年が一般的です。つまり、2回目の車検まではメーカー保証の期間内となるため、メーカー保証が適用される故障や修理であれば、費用負担が少なくなります。 しかし、3回目の車検となる7年目以降は、メーカー保証が切れた状態であるため、大がかりな修理や故障を含むすべてが自己負担となります。そのため、メーカー保証(延長保証も含む)が切れるタイミングで買い替えを判断するのも考え方の1つです。 モデルチェンジが迫っているかどうか モデルチェンジが迫っている場合も買い替えの判断のポイントです。クルマがモデルチェンジすると、これまでのクルマが型落ちモデルとなり、査定額が降下する可能性があります。 そのため、モデルチェンジ前つまり型落ちになる前にクルマを買い替えると、査定額が降下する前に売却できるということになります。そのため、モデルチェンジのタイミングを見極めるのも買い替えの判断ポイントです。 クルマを車検前に買い換える際のポイント 車検前にクルマを買い替えようとする場合、どのような準備が必要なのでしょうか。ここでは、車検前にクルマを買い替える際のポイントを3つ紹介します。 買い換え先のクルマの目星を早めにつけておく 買い替えようとするクルマの目星をつけておきましょう。また、新しいクルマの納期の確認をしておくと車検前にスムーズに乗り換えできます。 査定を受けておく クルマの査定を事前に受けておきましょう。車検の時期が迫っているタイミングであわてて査定を受けると、買取額よりも買取時期を優先し、結果として本来よりも安く売却してしまうおそれがあります。事前に複数の業者から査定を受けておけば、売却先を冷静に判断できます。 早めに必要書類を揃えておく クルマを買い替える際は、さまざまな書類を用意しなければなりません。車検のタイミングでクルマの買い換えを決めた場合、新しいクルマに乗り換える約1ヶ月前から必要書類の準備をしておくとスムーズに新しいクルマに乗り換えることができます。 必要書類の例は下記のとおりです。 ・自動車検査証(車検証) ・リサイクル券 ・自動車税納税証明書 ・委任状 ・実印 ・印鑑証明書 ・譲渡証明書 ▼詳しくはこちらクルマの売却時に必要な書類は?普通車・軽自動車に分けて解説 まとめ 車検のタイミングでクルマを買い替えると、さまざまなメリットがあります。ただし、新しいクルマの費用が発生するということも考えておかなければなりません。 予算に余裕があり、車検の費用が高いと感じたり、新しいクルマに買い替えて心機一転したりしたいと思ったときは、買い替えを検討するとよいでしょう。
インプレッサ WRX STIといえば、WRCでも数々の好成績をおさめたスバルが世界に誇るハイパフォーマンスカーです。なかでも3代目のGRB型は先代のセダンから5ドアハッチバックに進化したことで話題を集めました。現在も人気は継続しており、購入を検討している方も多いのではないでしょうか。 しかし、ハイパフォーマンスカーだからこそ気になるのは維持費です。この記事ではWRX STI GRB型にかかる維持費の内訳とメンテナンスについて詳しく解説します。 インプレッサ WRX STIの維持費の内訳 インプレッサ WRX STIの年間維持費について、燃料代、自動車税(種別割)、任意保険料、車検代、メンテナンス費用の5項目にわけて解説します。 今回は、3代目のGRB型を例にあげてシミュレーションします。 燃料代 まずは燃料にかかる費用から解説します。今回は以下の条件で算出しました。 ・カタログ燃費 10モード/10・15モード 10.4km/L・使用燃料 ハイオク・燃料単価 190円・走行距離 500km/月 1ヶ月で約48Lの燃料を使用するため、燃料代は9,120円ほどかかります。1年間に換算すると、10万9,440円です。 自動車税(種別割) 続いて、自動車税(種別割)について解説します。 自動車税(種別割)は排気量の数値によって税額が異なります。インプレッサ WRX STI GRB型の排気量は1,994ccのため、該当する区分は1,500cc〜2,000ccです。自動車税(種別割)の税額は3万9,500円/年ですが、インプレッサ WRX STI GRB型は2007年にデビューしており多くの個体で車齢が13年を超えるため、重課される可能性が高く、4万5,400円/年かかります。 任意保険 次に、任意保険料についてみていきましょう。今回は、大手ネット型保険にて以下の条件で保険料をシミュレーションしました。 <条件>年齢:25歳等級:6B使用目的:日常・レジャー年式:2007年運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり車両保険(保険金額):80万円免責金額(1回目-2回目以降):5-10万円 保険料は13万1,628円/年でした。車両保険に関しては80万円までカバーできます。 車検代 次に車検代について解説します。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)自動車重量税:3万4,200円(24ヶ月)※車齢13年超で算出印紙代:1,800円車検基本料:7万円合計:12万3,650円※車検基本料は内容、整備工場などにより費用は増減します 自動車重量税は車輌重量によって税額が異なり、インプレッサ WRX STI GRB型は、1t~1.5t以下に区分されます。同区分の現行モデルの税額は2万4,600円(24ヶ月)ですが、初年度登録から13年以上経過した個体は重課されて3万4,200円(24ヶ月)かかります。 また、古いクルマは故障が起こりやすく交換部品や整備が必要なケースが多いため、車検代は高額になる可能性が高いです。 メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用をみていきましょう。基本的なメンテナンス項目に加え、インプレッサ WRX STI GRB型ならではの故障箇所についても解説します。 基本的なメンテナンス項目 車種にかかわらずメンテナンスが必要な箇所は以下のとおりです。 ・洗車・ワイパーゴム交換・ウォッシャー液補充・エアコンフィルター交換・エンジンオイル交換・オイルフィルター交換・エアクリーナー交換 ・バッテリー交換 など 高く見積もって5万円/年ほどを見込んでおけばよいでしょう。 インプレッサ WRX STI GRB型ならではの故障箇所 インプレッサ WRX STI GRB型で故障しやすい部品といわれているのが、2次エアーコンビバルブです。未燃焼ガスを再燃焼させて排気ポートに空気を送り込み、触媒の働きを活性化させ、排ガスを浄化させる役割があります。 錆で部品が固着してしまうトラブルが多く、走行に大きな影響はないものの、エンジンチェックランプが点灯するため、そのままにしておくと車検に通りません。交換費用は左右あわせて5万円程度です。 7万km~10万kmで固着するケースが散見されており、長距離移動が多い方は2~3年に1回の交換を覚悟したほうがよいでしょう。 インプレッサ WRX STIの年間維持費は約45万円 インプレッサ WRX STI GRB型の維持費の内訳を解説してきました。年間での合計額は以下のとおりです。 <WRX STI GRB型の年間維持費>燃料代:10万9,440円自動車税(種別割):4万5,400円任意保険:13万1,628円車検:6万1,825円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:10万円合計:44万8,293円 月額では3万7,000円ほどかかります。ローンで購入するとさらに月々の返済が発生し、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代が毎月かかります。 インプレッサ WRX STIを維持するには年収いくら必要? インプレッサ WRX STIの維持費を算出しましたが、所有するのにどのくらいの収入があればよいのか気になる方は多いでしょう。クルマの維持費は年収の10〜15%が望ましいといわれているため、450万円以上の年収であれば維持できるはずです。 しかし、ここで見積もったのは最低限の費用です。前述のとおり、ローンの返済や駐車場の賃料が加わるとさらに維持費がかかる可能性があるため、あくまでも最低ラインが450万円と認識するとよいでしょう。 インプレッサ WRX STIの維持費を抑える方法 インプレッサ WRX STIを維持するには最低でも年収450万円必要なことがわかりました。しかし、収入が足らなくてもどうしても所有したいという方も多いでしょう。そこで、ここではインプレッサ WRX STI の維持費を節約する方法を3つ紹介します 任意保険を見直す 維持費を抑えたい場合には、任意保険の契約先を見直すとよいでしょう。 車種や条件が同じでも、保険会社によって金額が異なることがあります。任意保険を契約する際には、複数社から見積もりを取り寄せて保険料を比較してみましょう。なお、国内損保よりもネット型保険のほうが安い傾向にあります。 車検の依頼先を見直す 車検の依頼先の見直しも維持費を抑えるのに有効です。 車検基本料は依頼先によって異なります。ディーラー車検よりも民間車検のほうが安い傾向にあり、民間の工場でもそれぞれ金額に差があります。車検の際には、事前に複数の工場から見積りを取り寄せて、車検基本料を比較するとよいでしょう。 DIYでメンテナンスする 一部のメンテナンスを自分で行えば、その分外注費用を減らせます。比較的対応が簡単で、DIYが可能なメンテナンス項目は以下のとおりです。 ・洗車・エンジンオイル交換・ワイパーゴム交換・バッテリー交換 など ただし、初めてDIYする箇所については必ず正しい手順を確かめたうえでメンテナンスしましょう。誤った方法で対応すると、故障やトラブルにつながりかねません。 インプレッサ WRX STIを買って乗りこなせる? インプレッサ WRX STIを所有するにあたり、維持費以外で気になるのは自分に乗りこなせるのかどうかという点でしょう。これまでの運転経験によってポイントが異なります。 一般的なAT車しか運転したことがない場合、まずはMT車の扱いを習得しなければなりません。そもそもAT限定の免許証なのであれば限定解除の講習を受ける必要があります。インプレッサ WRX STIは基本的にMTであるためです。 クラッチワーク、シフトチェンジの操作に慣れ、ターボ車特有のターボラグをコントロールできるようになりましょう。 また、ハイパワーに対応できる運転スキルを身につける必要があります。300ps以上のパワーは一般的な車の2倍以上です。アクセルワークの繊細な操作が求められるほか、雨天時などには路面状況に応じて慎重に運転しなければなりません。 AT車しか運転した経験がないのであれば、まずは普通のMT車で基本操作を習得し、その後に200psクラスの車両に慣れてから最終的にインプレッサ WRX STIへステップアップするという段階を踏むのが現実的でしょう。 MT車の運転経験がある方であれば、基本的な操作には慣れているため、ハイパワー特性への慣れに数ヶ月程度集中すれば乗りこなせるはずです。 まとめ インプレッサ WRX STIを維持するには、年間約45万円ほどかかるため、450万円以上の年収があれば所有できるでしょう。また、上手く乗りこなすためには、自身の運転経験に応じた練習が必要です。費用、メンテナンス、運転スキルの3つの観点から考慮して、購入するかどうか決めることをおすすめします。
ランサーエボリューション(ランエボ)といえば三菱が世界に誇るスポーツモデルです。世界ラリー選手権(WRC)では1996年から4年連続でドライバーズチャンピオンを獲得したことによりランエボは世界中の注目の的になりました。 ランエボⅨは、ランエボシリーズのなかでもターボエンジン搭載の4WDとして高い人気を誇るモデルです。しかし、購入しようと思っても「本格的なスポーツモデルは維持費が大変そう」と心配の方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事ではランエボⅨにかかる維持費について解説いたします。 ▼関連記事はこちらランエボは維持できない旧車?費用の実態を専門業者が解説 ランエボⅨの特徴 ランエボⅨは、2005年に発売されたランエボ第3世代の最終モデルです。三菱の名機である4G63型エンジンを搭載する最後のモデルでもあり、歴代のランエボのなかでも高い人気を誇ります。MIVEC(連続可変バルブタイミング機構)を採用したために高回転域の性能が向上しました。 ランエボⅨ維持費の内訳 ランエボⅨの維持費について、5項目に分けて解説します。 燃料代 まずはランエボⅨの燃費から確認しましょう。4G63型 MIVEC 直4気筒 ターボエンジンを搭載しており、実燃費は8km/L程度です。 ここからは金額をシミュレーションします。ランエボⅨで月間1,000km走行した場合、ガソリンは約125リットル使用(*1)し燃料代は2万2,562円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合の総額は、27万750円(*2)です。 *1 燃費は8km/リットルで算出(実燃費)*2 2023年11月17日のハイオクガソリン1リットル当たりの平均価格180.5円で算出 自動車税 ランエボⅨの排気量は1,997ccです。2023年11月現在、1.5L超~2.0L以下の自動車税は3万9,500円/年です。ランエボⅨは2005年デビューのため、車齢が13年を超える個体が多いです。車齢13年超えの場合は重課税され、4万5,400円かかります。(2019年9月30日以前に新車登録した場合) 任意保険 ランエボⅨの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車輌保険:あり(限定タイプ)車輌保険(保険金額):65万円免責金額(1回目-2回目以降):5万円〜10万円 上記内容でシミュレーションしたところ、総額は約10万2,000円/年でした。 車検 次にランエボⅨの車検代についてみていきましょう。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)自動車重量税:3万7,800円(24ヶ月)印紙代:1,800円車検料:8万円合計:13万7,250円 ※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します ランエボⅨは、重量税が1.0t~1.5t以下に区分されます。発売されたのが2005年で車齢が18年を超えるモデルも多いため、二段階重課税された金額で重量税を計算しました。 メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用を確認しましょう。ランエボⅨのメンテナンスについては下記の費用がかかります。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライト交換代・エンジンオイル交換代・オイルフィルター交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけばよいでしょう。ランエボⅨのタイヤ交換が発生する場合はスポーツタイヤを購入する必要があるため追加で10万円以上かかるケースもあります。 ランエボⅨ年間維持費はいくら? ここまで維持費の内訳を解説してきました。それでは合計でいくらになるのでしょうか。合計額をみていきましょう。 <自家用車登録のランエボⅨ年間維持費>燃料代:27万750円自動車税:4万5,400円任意保険:10万2,000円車検:6万8,625円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:5万円合計:53万6,775円 月額では4万4,700円ほどかかります。通勤で使用しない場合は燃料代と任意保険料を下げられるでしょう。 また、ローンで購入するとさらに月々の返済が発生するほか、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代がかかります。 ランエボⅨの維持費が高いと思った時の対処法 ランエボⅨは車齢18年超えの個体が多いために自動車税と重量税の負担が大きく、維持費がかさんでしまいます。また、修理や整備費用が跳ね上がる場合もあるでしょう。 ランエボⅨの維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。 ※2023年11月17日時点のデータです
ランサーエボリューション(通称:ランエボ)は、三菱自動車が世界ラリー選手権(WRC)での活躍を目指して開発した高性能セダンです。その圧倒的な走行性能から、発売以来多くのモータースポーツファンを魅了してきました。 しかし、「ランエボは維持できない」という声をよく耳にします。実際のところ、ランエボの維持費はどれくらいかかるのでしょうか?本記事では、ランエボの維持費について詳しく解説していきます。 ▼モデル別の関連記事はこちら三菱 ランサーエボリューション(ランエボ)Ⅸの維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説 ランエボとは ランサーエボリューション(通称:ランエボ)は、1992年から2016年まで生産された三菱自動車の高性能スポーツセダンです。2.0L ターボエンジンと4WDシステムを組み合わせた強力なパワートレインを特徴とし、最終型のエボリューションXファイナルエディションでは、最高出力313ps、最大トルク429N・mという圧倒的な性能を誇りました。 ランエボの維持費の内訳 ランエボの維持費は、一般的なクルマと比べて高額になる傾向があります。具体的な費用の内訳を見ていきましょう。 燃料代 ランエボは、その高性能エンジンと4WDシステムにより、燃費は決してよいとはいえません。最終型のエボリューションXの実燃費は9km/L程度といわれています。現在の平均的な新車の燃費が15-20km/L程度であることを考えると、かなり燃費が悪いと感じるでしょう。 仮に月間走行距離1,000km、ハイオクガソリン価格190円/Lで計算すると、1,000km ÷ 9km/L × 190円/L = 2万1,090円です(小数点以下切り捨て)年間にすると25万3,080円の燃料代がかかることになります。 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は、排気量によって決まります。ランエボは、どの世代も2,000cc以下のため、2019年10月1日以降に新規登録した場合の税額は年間3万6,000円です。しかし、1992年登場のモデルで、古い年式の中古車も多いのが実情です。新規登録から13年経過すると約15%重課されるため、昔のランエボの場合は年間4万5,400円かかります。 任意保険料 ランエボは、スポーツカーとして保険会社に分類されるため、一般車と比べて保険料が高くなります。今回は、以下の条件で大手ネット型保険にてシミュレーションを実施しました。 なお、ランエボのなかでも高い人気を誇るランエボⅣを例に上げて算出しています。 【条件】年齢:25歳等級:6B等級クルマの年式:1996年使用目的:日常・レジャー運転者:本人限定 【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円 保険料は年間9万389円でした。古いモデルのため、車両保険は付帯できません。万が一の事故の場合、修理費用は全額自己負担になることに留意しましょう。 車検代 ランエボの車検費用は、一般的なクルマと比べて高額になります。これは、高性能パーツの点検や交換が必要な可能性が高いためです。基本的な内訳は以下のとおりです。 自賠責保険料:1万7,650円 ※2025年2月時点自動車重量税:3万7,800円 ※車輌重量1.5t以下、新規登録より18年超の場合印紙代:1,800円車検基本料・整備代:10万円合計:15万7,250円 自動車重量税は、ここでも人気モデルのランエボⅣをもとに算出しました。1.5t以下の税額は2万4,600円ですが、2段階の重課により3万7,800円に上がります。 車検は2年に一度のため、年間に換算すると7万8,625円です。 メンテナンス費用 ランエボは、高性能車輌であるため定期的なメンテナンスが不可欠です。主な費用項目は以下のとおりです。 交換内容 頻度 費用 エンジンオイル&エレメント交換 半年に一度 4万円 ※1回あたり2万円 エアコンフィルター交換 1年に一度 1万円/年 ワイパーゴム交換 1年に一度 3,000円/年 合計で5万3,000円程度かかります。ただし、ランエボはサーキット走行でダメージを負った個体が多いため、この他にもメンテナンスが発生する可能性は非常に高いです。あくまでも最低限の金額として認識しておきましょう。 ランエボの年間維持費 これまでの内訳を合計すると、ランエボの年間維持費は以下のとおりです。 燃料代:25万3,080円自動車税(種別割):4万5,400円任意保険料:9万389円車検費用(年間換算):7万8,625円メンテナンス費用:5万3,000円合計:52万494円 年間で約52万円の維持費がかかります。月額に換算すると、約4万3,000円です。ローンで購入した場合には返済分が加わり、月極駐車場を借りる場合にはその費用も上乗せされるため、あくまでも最低限の金額だと認識しておきましょう。 まとめ ランエボは、その圧倒的な性能と魅力的なスタイリングで多くのファンを魅了してきた名車です。しかし、維持費は決して安くなく、年間50万円以上かかります。一般的に、クルマの維持費は年収の10〜15%程度がよいといわれているため、ランエボを維持するには最低でも年収500万円が必要でしょう。そのほか、メンテナンスにさらに費用がかかる可能性もあります。購入を検討している方は、自身で維持できるかどうかを検討したうえで判断することをおすすめします。
ランドクルーザーは、トヨタの人気モデルの1つであり、世界各国から信頼されているクルマとして知られています。とりわけ人気が高いのが70(ナナマル)です。 ランクル70は、悪路走行に適したヘビーデューティ仕様のランドクルーザーです。世界中の過酷な環境下での多様な用途に応え続けてきたランクルとして今でも高い人気を誇り、2023年には伝統を継承しつつ時代に合わせて進化させたランドクルーザー“70”の販売を開始しました。 ランクル70に憧れを抱いている方は多いですが、所有するにあたって気になるのは維持できるのかどうかという点です。発売から40年近く経過しているクルマであるだけに、維持費は不安を感じる方は少なくないでしょう。 そこで本記事では、ランクル70の維持費の内訳を解説するとともに、いくら程度の年収があれば乗り続けられるのかを解説します。ランクル70の購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。 ランクル70の維持費の内訳 クルマを維持するのに必要なのは、主に下記の5つの費用です。 ・燃料代・自動車税・任意保険料・車検代・メンテナンス費用 今回は、1999年発売のランクル70 ZX 4ドアを例にあげてそれぞれの費用をシミュレーションします。 燃料代 ランクル70はディーゼルモデルであるにもかかわらず燃費が悪く、実燃費は6km/Lといわれています。 たとえば、1ヶ月に1,000km走行する場合燃料は166L(小数点以下切り捨て)必要です。1Lあたりの軽油単価が160円だとすると、1ヶ月あたりの燃料代は2万6,560円。1年に換算すると31万8,720円です。 ディーゼルモデルなのに燃費が悪い 一般的に、ディーゼルモデルはガソリンモデルよりも燃費がよいといわれています。しかし、車輌やエンジンが重いと、クルマを動かすのにかなりのパワーを使うため燃費が悪くなります。 ランクル70は悪路走行に特化してつくられたクルマであるため、車輌重量は2,000kgを超え、搭載されているエンジンも重くて頑丈です。オフロード走行用であるがゆえに、燃費がどうしても悪くなってしまうのです。 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は年に一度の納付が義務付けられてる税金です。普通乗用車である3ナンバーの場合は排気量によって税額が決まりますが、ランクル70は貨物自動車である1ナンバーもしくは4ナンバーとして登録します。1ナンバーおよび4ナンバーの場合は排気量に加えて最大積載量によって自動車税(種別割)の税額が決まります。 今回例にあげているランクル70は1ナンバーに該当するクルマです。最大積載量は1t以下で排気量が1,500cc超、なおかつ新車登録から11年を超えているため、自動車税(種別割)は1万7,600円です。 自動車税(種別割)には、新規登録から13年を超えると重課されるという制度がありますが、ディーゼルモデルの場合は11年で重課されます。この制度の影響で、古いクルマであればあるほど維持費の負担が大きくなってしまいます。 任意保険料 任意保険は、万が一の事故に備えて加入が推奨されている保険です。損害保険料率算出機構の調査によると、2023年度の任意保険の普及率は82.6%(※)でした。クルマを所有するほとんどの方が加入していることがわかります。 ※損害保険料率算出機構「自動車保険の概況」 任意保険料は年齢や使用用途などの条件により異なります。今回は下記の条件にて、大手ネット型保険のサイトでシミュレーションを実施しました。 【条件】年齢:25歳等級:6B等級クルマの年式:1999年使用目的:日常・レジャー運転者:本人限定 【補償内容】対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円車両保険:25万円免責金額(1回目-2回目以降):5万円-10万円 保険料は年間10万9,368円でした。車両保険は25万円まで補償されます。しかし、万が一の事故の際、ランクル70ほど古いクルマだと修理代が高くなります。25万円ではまかなうことができない可能性が高いため、事故には気をつけましょう。 車検代 車検には、自賠責保険料、自動車重量税、印紙代、車検基本料がかかります。車検基本料は依頼するディーラーや整備工場によって異なります。今回はディーラーで車検を受けたと仮定してシミュレーションしました。 なお、1ナンバーの場合は車検は1年ごとに受けなければなりません。そのため、下記の費用は毎年かかります。 自賠責保険:1万6,900円 ※2025年1月時点の保険料自動車重量税:1万8,900円 ※新車登録から18年経過している場合印紙代:1,800円車検基本料金:7万円(点検・検査・代行費用)合計:10万7,600円 今回注目したいのは自動車重量税です。普通乗用車である3ナンバーだと車輌重量で税額が算出されますが、1ナンバーの場合は乗員と積載量もあわせた車輌総重量によって税額が決まります。 自動車税(種別割)と同様に、新規登録から一定期間が経過していると重課されます。13年超えで一段階、18年超えでさらにもう一段階税額が上がり、1999年発売のランクル70だと18年を超えるため二段階重課されます。 メンテナンス費用 車輌の状態によりメンテナンスする箇所は異なりますが、今回は一般的に年に1〜2回交換が必要な箇所について解説します。 交換内容 頻度 費用 エンジンオイル&エレメント交換 半年に一度 2万円/年 ※1回あたり1万円 エアフィルター交換 1年に一度 3,000円/年 ワイパーゴム交換 1年に一度 3,000円/年 合計で2万6,000円程度かかります。ただし、ランクル70は古いクルマであるうえに悪路走行でダメージを負った個体が多いため、この他にもメンテナンスが発生する可能性は非常に高いです。あくまでも最低限の金額として認識しておきましょう。 ランクル70の年間維持費 ランクル70を維持するためにかかる費用をまとめると次のようになります。 【ランクル70の年間維持費】・燃料代:31万8,720円・自動車税(種別割):1万7,600円・任意保険:10万9,368円・メンテナンス費:2万6,000円・車検代:10万7,600円合計:57万9,288円 年間で約58万円の維持費がかかります。これはランクル70を維持するためにかかる最低限の費用です。ローンでクルマを購入したり、駐車場を借りたりすると、別途費用がかかることに留意しましょう。 ランクル70は年収600万で維持できる! 年間で約58万円の維持費がかかるランクル70は、いくらくらいの年収があれば所有できるのでしょうか。一般的に、クルマの維持費は年収の10〜15%が望ましいといわれています。そのため、ランクル70の場合は最低でも600万円程度の年収が必要です。 今回はあくまでも最低限の維持費としてシミュレーションしたため、駐車場代やローン返済、突発的な故障への対応を加味するともう少し収入に余裕があったほうが安心かもしれません。 ランクル70の維持費を節約するために ランクル70を購入するのに、維持費の面でハードルが高いと感じた方もいるでしょう。しかし、いくつかのポイントをおさえれば費用を抑えられます。ここでは、賢い節約のコツを紹介します。 車検の相見積もりをとる 車検の基本料金は、ディーラーや整備工場によって異なります。複数の販売店や工場で相見積もりをとって費用を比較すると、車検代を節約できる可能性があります。 また、4WD車やディーゼルモデルを得意とする工場では、純正部品の使用有無や、交換が必要な部品の判断基準など、細かい部分まで相談に応じてくれる場合があります。基本料金が同じ金額でもメンテナンスの丁寧さが違えば、その後の維持費にも差が出るでしょう。 そのため、見積もりを取る際は、整備士の経験年数、過去のランクル整備実績などの確認をおすすめします。 任意保険の相見積もりをとる 保険会社によって保険料の算出基準や特約の内容は異なるため、複数の保険会社で相見積もりをとりましょう。特に、使用状況や年間走行距離、車輌の使用目的などを正確に申告すると、適切な保険料の見直しが可能になります。 また、インターネット契約割引や、複数台割引、長期契約割引など、各種割引制度を活用すれば、年間で数万円の節約も可能です。 急加速・急停止に注意する ランクル70は4,000cc以上の大排気量エンジンを搭載しているため、急加速や急停止は燃費に大きく影響します。 アクセルワークは穏やかに行い、早めのシフトアップを心がけることで、燃費の改善が見込めます。また、急発進や急ブレーキは、タイヤやブレーキパッドの摩耗も早めるため、部品交換の頻度も増えるでしょう。交差点での緩やかな減速や、高速道路での定速走行を心がけることで、燃料費だけでなく、消耗品の交換費用も抑えられます。 まとめ ランクル70は、その堅牢性と優れた走破性から世界中で愛され続けている名車です。しかし、その維持には年間約58万円という決して少なくない費用が必要となります。 特に1999年のモデルは、11年超過による重課税の影響や、実燃費6km/Lという燃費の悪さなど、維持の負担は軽くありません。そのため、安定した維持管理には年収600万円以上が望ましいと考えられます。 ただし、車検や保険の相見積もり、効率的な運転による燃費改善など、いくつかの工夫で維持費を抑えることも可能です。堅実な維持管理計画を立てることで、名車との長いカーライフを楽しめるでしょう。
クルマの売却を検討しているものの、会計処理や仕訳方法について深く理解していない方もいるでしょう。個人事業主と法人で仕訳方法が異なるため、適切に処理しなければなりません。 この記事では、個人事業主と法人がクルマを売却した際の仕訳方法について紹介します。 【個人事業主】クルマ売却時の仕訳 個人事業主がクルマを売却した際は、事業主借と事業主貸として仕訳する必要があります。また、個人事業主がクルマを購入した際は減価償却を用いて処理する必要があり、直接法または間接法を使って仕訳しなければなりません。 ここでは、個人事業主がクルマを売却した場合の仕訳について解説します。 事業主借と事業主貸として仕訳する 個人事業主がクルマを売却した際は「事業主借」または「事業主貸」の勘定科目で仕訳します。具体的には下記のように行います。 ・売却益が出た場合......貸方に事業主借・売却損が発生した場合......借方に事業主貸 売却益が出たかどうかは、下記の方法で算出が可能です。 ・クルマの帳簿価格 − 売却額 帳簿価格とは、会計帳簿に記載されている資産の評価額のことです。帳簿価格が50万円のクルマを100万円で売却した場合、50万円の売却益が出たことになります。 個人事業主がクルマを購入した際は、定められた耐用年数に応じて、分割して購入代金を経費計上する「減価償却」をしなければなりません。たとえば、耐用年数6年のクルマを240万円で購入した場合、毎年40万円ずつ経費計上する必要があります。 まずはクルマの帳簿価格を確認し、事業主借と事業主貸を使って適切に仕訳しましょう。 ▼なお、耐用年数は車種ごとに異なるため、下記から該当する年数を確認してみてください。国税庁「主な減価償却資産の耐用年数表」 直接法と間接法で算出方法が異なる 個人事業主がクルマを売却した際は、直接法と間接法で仕訳方法が異なります。 今まで採用している方法があれば、それに従うことが一般的です。初めて減価償却したクルマを売却する場合は、自分に合った方法を採用しましょう。 直接法は、クルマの購入代金から減価償却費を直接減らす方法です。一方、間接法は減価償却費を引かずにそのまま購入代金を記入し、帳簿上で減価償却をします。 なお、間接法より経理処理が容易にできるため、個人事業主のほとんどが直接法(税込)を採用しているケースが多い傾向にあります。 直接法(税込) 直接法(税込)で仕訳した場合の例を紹介します。 【条件】※税込金額・購入金額......200万円・帳簿価格......100万円(耐用年数4年・2年目で売却)・売却額......120万円・リサイクル預託金......8,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 120万円 車輌運搬具 100万円 売却額/帳簿価格 普通預金 8,000円 預託金 8,000円 リサイクル預託金 事業主借 20万円 売却益 合計 120万8,000円 合計 120万8,000円 リサイクル預託金とは、廃車する際に必要な費用のことで、新車購入時にあらかじめ支払います。売却は廃車にするわけではなく、売却先からリサイクル預託金が返金されるため、売却時の見積書に記載されている金額を確認して金額を記入しましょう。 また、リサイクル預託金は有価証券と同じ扱いであり減価償却を行わないため、帳簿価格とは別で仕訳しなければならないことに留意してください。 直接法(税抜) 直接法(税抜)で仕訳した場合の例を紹介します。 【条件】※税込金額・購入金額......200万円・帳簿価格......100万円(耐用年数4年・2年目で売却)・売却額......120万円・リサイクル預託金......8,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 109万910円 車輌運搬具 90万9,091円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 8,000円 預託金 8,000円 リサイクル預託金 仮受消費税等 10万9090円 消費税 事業主借 7万2,729円 売却益 合計 109万8,910円 合計 109万8,910円 税抜経理を採用している場合、売却額の消費税は「仮受消費税等」の勘定科目を使って仕訳します。 また、個人事業主は「課税事業者」と「免税事業者」の2種類があり、後者は税込処理を適用しなければなりません。 参考:国税庁「No.6909 税抜経理と税込経理の選択適用(個人の場合も)」 課税事業者と免税事業者の違いは下記のとおりです。 ・課税事業者......前々年度の課税売上高が1,000万円を超える事業者・免税事業者......前々年度の課税売上高が1,000万円以下の事業者 参考:国税庁「消費税のしくみ」 そのため、開業したての個人事業主は基本的に免税事業者です。ただし、上記の条件に該当していなくてもインボイス制度に登録している場合は、課税事業者となります。これは、インボイス制度に登録できるのは課税事業者のみのためです。 なお、課税事業者の場合は、税込経理と税抜経理のどちらを採用するかは事業主次第です。 間接法(税込) 間接法(税込)で仕訳した場合の例を紹介します。 【条件】※すべて税込・購入金額......200万円・売却額......80万円・減価償却累計額......100万円(耐用年数4年・2年目で売却)・リサイクル預託金......8,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 80万円 車輌運搬具 200万円 売却額 / 購入金額 普通預金 8,000円 預託金 8,000円 リサイクル預託金 減価償却累計額 100万円 減価償却費 事業主貸 20万円 売却損 合計 200万8,000円 合計 200万8,000円 間接法(税抜) 間接法(税込)で仕訳した場合の例を紹介します。 【条件】※すべて税込・購入金額......200万円・売却額......80万円・減価償却累計額......100万円(耐用年数4年・2年目で売却)・リサイクル預託金......8,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 72万7,273円 車輌運搬具 181万8,182円 売却額 / 購入金額 普通預金 8,000円 預託金 8,000円 リサイクル預託金 減価償却累計額 90万9,091円 仮受消費税 7万2,727円 減価償却費 / 消費税 事業主貸 25万4,545円 売却損 合計 189万8,909円 合計 189万8,909円 【法人】クルマ売却時の仕訳 法人の場合、使う勘定科目は異なるものの個人事業主と同じような考え方で仕訳します。ただし、個人事業主とは仕訳方法が異なる点もあるため、違いを把握しておきましょう。 ここでは、法人のクルマ売却の仕訳について紹介します。 固定資産売却益と固定資産売却損として仕訳する 法人がクルマを売却した際は「固定資産売却益」と「固定資産売却損」の勘定科目を使って仕訳します。具体的な使い方は下記のとおりです。 ・売却益が出た場合......貸方に固定資産売却益・売却損が発生した場合......借方に固定資産売却損 個人事業主は勘定科目が異なる点に注意して仕訳しましょう。 直接法と間接法で算出方法が異なる 個人事業主と同様に、減価償却費の仕訳方法には直接法と間接法の2種類があります。 直接法は、帳簿価格を一目でチェックでき、経理処理が間接法より簡単です。一方、間接法は帳簿価格を把握しにくいものの、購入金額や減価償却費を把握しやすいメリットがあります。 資産管理や財務分析をしやすいことから、ほとんどの大企業は間接法(税抜)を採用しています。自社に合う方法を選んで、適切に仕訳しましょう。 直接法(税込) 法人が直接法(税込)で仕訳した場合の例を紹介します。 【条件】※税込金額・購入金額......200万円・帳簿価格......100万円(耐用年数4年・2年目で売却)・売却額......120万円・リサイクル預託金......8,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 120万円 車輌運搬具 100万円 売却額/帳簿価格 普通預金 8,000円 預託金 8,000円 リサイクル預託金 固定資産売却益 20万円 売却益 合計 120万8,000円 合計 120万8,000円 直接法(税抜) 法人が直接法(税抜)で仕訳した場合の例を紹介します。 【条件】※税込金額・購入金額......200万円・帳簿価格......100万円(耐用年数4年・2年目で売却)・売却額......120万円・リサイクル預託金......8,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 109万910円 車輌運搬具 90万9,091円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 8,000円 預託金 8,000円 リサイクル預託金 仮受消費税等 10万9090円 消費税 固定資産売却益 7万2,729円 売却益 合計 109万8,910円 合計 109万8,910円 間接法(税込) 法人が間接法(税込)で仕訳した場合の例を紹介します。 【条件】※すべて税込・購入金額......200万円・売却額......80万円・減価償却累計額......100万円(耐用年数4年・2年目で売却)・リサイクル預託金......8,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 80万円 車輌運搬具 200万円 売却額 / 購入金額 普通預金 8,000円 預託金 8,000円 リサイクル預託金 減価償却累計額 100万円 減価償却費 固定資産売却損 20万円 売却損 合計 200万8,000円 合計 200万8,000円 間接法(税抜) 法人が間接法(税抜)で仕訳した場合の例を紹介します。 【条件】※すべて税込・購入金額......200万円・売却額......80万円・減価償却累計額......100万円(耐用年数4年・2年目で売却)・リサイクル預託金......8,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 72万7,273円 車輌運搬具 181万8,182円 売却額 / 購入金額 普通預金 8,000円 預託金 8,000円 リサイクル預託金 減価償却累計額 90万9,091円 仮受消費税 7万2,727円 減価償却費 / 消費税 固定資産売却損 25万4,545円 売却損 合計 189万8,909円 合計 189万8,909円 まとめ クルマを売却した場合は、適切な勘定科目を使って仕訳する必要があります。また、減価償却したクルマは直接法もしくは間接法を使って仕訳しなければなりません。 税込や税抜とでも処理の仕方が異なるため、自分または自社に合った方法を選択し、適切に仕訳しましょう。クルマの売却の仕訳について深く理解できない場合は、税理士や会計士に相談してみてください。
クルマを売却し利益が出たものの、確定申告が必要なのか調べている方もいるでしょう。クルマの売却額が譲渡所得として扱われた場合は、確定申告が必要です。 この記事では、クルマの売却で利益が出た場合に確定申告が必要なケースや不要なケースなどを紹介します。 クルマの売却で利益が出た場合に確定申告が必要なケース クルマの売却額が譲渡所得として扱われた場合は、確定申告が必要です。譲渡所得とは、資産の売却や譲渡で得た所得のことで、翌年の所得税に影響します。 まずは、クルマの売却で利益が出た場合に確定申告が必要なケースを紹介します。 高級車の売却 高級車を売却すると、確定申告が必要な場合があります。高級車は、日常の移動手段よりも趣味として所有される意味合いが強いため、利益が出れば所得税の課税対象です。 たとえば、売却額が購入額を超えるような高級車を売却した場合が該当します。仮に購入額が300万円で、売却額が500万円の場合は200万円が利益となり、所得税が課税されます。 特に希少価値が高いスポーツカーや旧車などを売却すると、売却額が購入額を超える可能性が高いでしょう。なお、転売目的で高級車を保有し、売却によって利益が出た場合も課税対象になるため確定申告が必要です。 レジャー用のように目的が明確なクルマ レジャー用のように目的が明確なクルマを売却し、利益が出た場合も確定申告が必要です。レジャー用のクルマは、日常使用とは異なり、特定の目的のために購入されることが多いため、譲渡所得の対象として扱われる可能性があります。 たとえば、キャンピングカーといったレジャーで使用するようなクルマです。購入時の目的や使用状況を判断し、適切に対応しましょう。 事業用のクルマ 事業用のクルマの売却で出た利益は、譲渡所得として扱われるため、確定申告が必要です。たとえば、営業車や配送車などといった事業目的で使用しているクルマを売却した場合です。 一方、損失が出た場合にほかの所得と合算すると、所得税の課税対象が減るため節税につながります。 クルマの売却で利益が出ても確定申告が不要なケース 譲渡所得には「50万円」の特別控除があるため、それを超えない限り確定申告は必要ありません。また、日常で必要なクルマを売却し、利益が出た場合も確定申告が不要です。 ここでは、クルマの売却で利益が出ても確定申告が不要なケースを紹介します。 日常生活で使用するクルマ 日常生活で使用するクルマは確定申告が不要です。たとえば、買い物や送り迎えで使っているクルマは対象外です。 ただし、売却額が購入額を大幅に上回った場合は確定申告が必要なケースもあります。日常生活で使用するクルマでも確定申告が必要なケースもあるため、不安に感じた場合は専門家に相談するとよいでしょう。 通勤用のクルマ 通勤や通学で使っているクルマは、売却しても譲渡所得として扱われないため、確定申告が不要です。ただし、売却額によっては日常生活で使用するクルマと同様に確定申告が必要なケースがあることに留意してください。 クルマの売却における譲渡所得の計算方法 譲渡所得には、下記のように2種類あり、それぞれで計算方法が異なります。 種類 定義 計算方法 短期譲渡所得 購入から5年以内で売却 売却額 −(取得費用+譲渡費用)− 特別控除額 長期譲渡所得 購入から5年以上で売却 {売却額−(取得費用+譲渡費用)− 特別控除額}× 1/2 参考:東京地方税理士会「クルマを売却したととき(令和6年5月)」 たとえば、下記の条件で売却した場合の譲渡所得は50万円です。 ・購入から5年以内で売却・売却額 300万円・取得費用 200万円・譲渡費用 0円 ※300万円−200万円−50万円(特別控除額)= 50万円 また、譲渡費用とは売る際にかかった費用のことで、陸送費用や修理費用などが該当します。取得費用はクルマを購入する際にかかった費用で、下記を含む必要があります。 ・車輌本体・付属品・代行費用(車庫証明発行や登録手続きなど)・納車費用 ただし、税金や保険料、リサイクル料金は損金として処理できるため、取得費用に含めるかは任意です。 クルマの売却益が出た際の確定申告の流れ クルマの売却益が出た際に流れを把握しておけば、スムーズに確定申告できます。ここでは、クルマの売却益が出た際の確定申告の流れについて紹介します。 1.売却益が確定申告の対象になるか確認する まずは、売却益が確定申告の対象になるかを確認します。対象の場合は、売却額から取得金額を引いて、売却益の金額を確認しましょう。 なお、事業用としてクルマを所有し、減価償却法を用いて分割で取得金額を計上している場合は、下記の計算式で売却益を確認します。 売却額−帳簿価格(帳簿上のクルマの価値) たとえば、耐用年数6年のクルマを240万円で購入した場合、毎年40万円ずつを計上します。購入から3年目で売却した場合の帳簿価格は120万円です。 2.譲渡所得を計算する 売却益が確定申告の対象であれば、譲渡所得を計算します。譲渡所得は、短期譲渡所得と長期譲渡所得で計算方法が異なるため、間違えないように注意しましょう。 また、車輌本体価格だけでなく付属品や納車費用なども取得費用に含める必要があることに留意してください。 3.必要書類を準備する 譲渡所得を計算したら、確定申告に必要な書類を準備します。クルマの売却益が出た際に必要な書類は下記のとおりです。 ・確定申告書・青色申告決算書(青色申告をする場合)・収支内訳書(白色申告をする場合)・身分証明書・収入を確認できる書類・税金控除の適用を確認できる書類・マイポータルアプリまたはカードリーダー(e-Taxで電子申告する場合)・振込先の銀行口座情報 e-Taxで電子申告する場合、マイナンバーカードをカードリーダーで読み込むため、身分証明書の省略が認められます。また、事前に税務署で本人確認を行い、e-Taxで申請するためのIDとパスワードを付与されている場合も同様です。 e-Taxで確定申告を行う予定がある場合は、カードリーダーの準備、または事前に税務署に出向き電子申告に必要なIDとパスワードを付与してもらいましょう。 4.確定申告書を作成する 必要書類を準備したら、確定申告書を作成します。確定申告書は2枚綴りになっており、収入や所得などをまとめる「第一表」と、詳細を記入する「第二表」があります。 譲渡所得の確定申告では、第一表と第二表に加えて、譲渡所得の内訳書(総合譲渡用)も作成しなければなりません。 確定申告書の作成は手書きで行えるものの、会計ソフトを使用すれば、よりスムーズに確定申告ができるため必要に応じて使用しましょう。 5.提出・納税 確定申告書を作成したら、下記いずれかの方法で管轄の税務署に提出し、所得税を納税します。 ・直接出向く・郵送・電子申告(e-Tax) 確定申告の期限は、毎年3月15日です(※2024年度分は土日祝に該当するため3月17日まで)。期限を過ぎると無申告加算税や延滞税が課せられるため、計画的に確定申告を進めましょう。 まとめ クルマの売却額が譲渡所得として扱われた場合は、確定申告が必要です。 事業用のクルマを売却した際はもちろん、売却額が購入額を上回る場合も確定申告をしなければなりません。特に高級車や希少価値がある旧車を売却した場合は、購入額を大幅に上回る可能性があることに留意してください。 確定申告する際は、会計ソフトを使うとスムーズに申告を進められます。仕事で忙しかったり、確定申告の方法について不安に思う場合は、専門家に依頼することも検討してみてください。
事業用で所有しているクルマは、基本的に分割して経費計上する必要があります。しかし、減価償却期間中でも売却できるのか調べている方もいるでしょう。減価償却期間中でも売却は可能なものの、会計処理が複雑なため、事前に理解を深めておく必要があります。 この記事では、クルマを減価償却の途中で売却する際の仕訳方法や注意点などについて紹介します。 クルマの減価償却期間中でも売却は可能 クルマは減価償却期間中でも売却できます。ただし、減価償却期間中のクルマは事業の損益計算に影響があるため、売却時に得た「売却益」や発生した「売却損」を正しく仕訳しなければなりません。 売却益は、帳簿価格(帳簿に記載されているクルマの評価額)を上回った金額で売却した際に得た利益です。一方、売却損は帳簿価格を下回った金額で売却した際に発生した損益です。 減価償却期間中のクルマの帳簿価格を確認し、売却益を得たのか、または売却損が発生したのかをチェックしましょう。 なお、帳簿価格は「取得原価(購入価格 )− 減価償却累計額」で、算出できます。たとえば、耐用年数4年のクルマを100万円で購入し、3年目で売却する際の減価償却累計額は75万円です(各年の減価償却費は25万円)。 続いて、取得原価100万円から減価償却累計額の75万円を引き、帳簿価格を算出します。減価償却期間中のクルマは、会計処理が複雑なことに留意してください。 クルマを減価償却の途中で売却する際の仕訳 クルマを減価償却の途中で売却する際の仕訳は、「個人」と「法人」で異なります。また「税込処理」と「税抜処理」のどちらかを採用しているかによっても異なるため、仕訳方法を確認しておきましょう。 ここでは、クルマを減価償却の途中で売却する際の仕訳について紹介します。 個人 個人の場合は「譲渡所得」として計上し、売却益は「事業主借」、売却損は「事業主貸」で仕訳します。譲渡所得とは、資産を売却や譲渡した際に生じた所得のことで、所得税や翌年の住民税に影響します。 続いて、個人が減価償却期間中のクルマを売却した場合の仕訳について紹介します。 直接法(税込) 直接法(税込)で仕訳した場合の例を紹介します。 【売却益】・購入価格......100万円(税込)・帳簿価格......25万円(税込)・売却額......30万円(税込)・リサイクル預託金......6,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 30万円 車輌運搬具 25万円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 6,000円 預託金 6,000円 リサイクル預託金 事業主借 5万円 売却益 合計 30万6,000円 合計 30万6,000円 【売却損】・購入価格......100万円(税込)・帳簿価格......25万円(税込)・売却額......20万円(税込)・リサイクル預託金......6,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 20万円 車輌運搬具 25万円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 6,000円 預託金 6,000円 リサイクル預託金 事業主貸 5万円 売却損 合計 25万6,000円 25万6,000円 直接法(税抜) 直接法(税抜)で仕訳した場合の例を紹介します。 【売却益】・購入価格......100万円(税込)・帳簿価格......25万円(税込)・売却額......30万円(税込)・リサイクル預託金......6,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 27万2,728円 車輌運搬具 22万7,273円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 6,000円 預託金 6,000円 リサイクル預託金 仮受消費税等 2万7,272円 消費税 事業主借 1万8,183円 売却益 合計 27万8,728円 合計 27万8,728円 【売却損】・購入価格......100万円(税込)・帳簿価格......25万円(税込)・売却額......20万円(税込)・リサイクル預託金......6,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 18万1,819円 車輌運搬具 22万7,273円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 6,000円 預託金 6,000 リサイクル預託金 仮受消費税等 1万8,181円 消費税 事業主貸 6万3,635円 売却損 合計 25万1,454円 合計 25万1,454円 税抜処理の場合、売却額の消費税分を「仮受消費税等」として仕訳します。なお、税込と税抜では合計金額が異なるものの、最終的に租税公課で調整するため、課税される税金は同額です。 法人 流れは個人のときと同じものの、法人の場合は「固定資産売却益」または「固定資産売却損」の勘定科目で仕訳します。続いて、法人が減価償却期間中のクルマを売却した場合の仕訳について紹介します。 直接法(税込) 直接法(税込)で仕訳した場合の例を紹介します。 【売却益】・購入価格......100万円(税込)・帳簿価格......25万円・売却額......30万円(税込)・リサイクル預託金......6,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 30万円 車輌運搬具 25万円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 6,000円 預託金 6,000円 リサイクル預託金 固定資産売却益 5万円 売却益 合計 30万6,000円 合計 30万6,000円 【売却損】・購入価格......100万円(税込)・帳簿価格......25万円(税込)・売却額......20万円(税込)・リサイクル預託金......6,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 20万円 車輌運搬具 25万円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 6,000円 預託金 6,000円 リサイクル預託金 固定資産売却損 5万円 売却損 合計 25万6,000円 25万6,000円 直接法(税抜) 直接法(税抜)の場合は、下記のように仕訳します。 【売却益】・購入価格......100万円(税込)・帳簿価格......25万円(税込)・売却額......30万円(税込)・リサイクル預託金......6,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 27万2,728円 車輌運搬具 22万7,273円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 6,000円 預託金 6,000円 リサイクル預託金 仮受消費税等 2万7,272円 消費税 固定資産売却益 1万8,183円 売却益 合計 27万8,728円 合計 27万8,728円 【売却損】・購入価格......100万円(税込)・帳簿価格......25万円(税込)・売却額......20万円(税込)・リサイクル預託金......6,000円(非課税) 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 18万1,819円 車輌運搬具 22万7,273円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 6,000円 預託金 6,000 リサイクル預託金 仮受消費税等 1万8,181円 消費税 固定資産売却損 6万3,635円 売却損 合計 25万1,454円 合計 25万1,454円 下取りの場合 下取りの場合は、クルマの売却と購入をそれぞれ仕訳します。下取りとは、現在所有しているクルマを売却し、売却金をそのお店で購入するための資金に充てることです。 ただし、クルマの売却と購入の仕訳を合算した方がスムーズな会計処理が可能です。 下記の条件で下取りし、それぞれを合算した場合の仕訳方法を紹介します(※直接法・税込・法人)。 【下取りしたクルマ】・購入費用......100万円・下取り費用......20万円・リサイクル預託金......6,000円・帳簿価格......25万円 【購入したクルマ】・購入金額(車輌本体価格、オプション品)......150万円・法定費用(自動車税や重量税など)......2万5,000円・保険料(自賠責保険、任意保険)......3万円・代行費用(納車や手続きなど)......4万円・リサイクル預託金......1万円 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 車輌運搬具 150万円 普通預金 140万5,000円 購入金額 / 購入金額−下取り価格 支払手数料 4万円 車輌運搬具 25万円 支払手数料 / 帳簿価格(下取り車) 保険料 3万円 預託金 6,000円 保険料 / リサイクル預託金(下取り車) 租税公課 2万5,000円 税金 預託金 1万円 リサイクル預託金 固定資産売却損 5万6,000円 売却損 合計 166万1,000円 合計 166万1,000円 貸方勘定項目の普通預金は、購入費用160万5,000円から下取り費用の20万円を引いています。 ローン残債がある場合 ローン残債があるクルマを売却した場合は、下記のように仕訳します(直接法・税込・法人)。 ・購入価格......100万円(税込)・帳簿価格......25万円(税込)・売却額......30万円(税込)・リサイクル預託金......6,000円(非課税)・ローン残債......9万円・ローンの手数料......1万円 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 30万円 車輌運搬具 25万円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 6,000円 リサイクル預託金 6,000円 リサイクル預託金 長期未払金 9万円 普通預金 10万円 ローン残債 / ローン精算 支払利息 1万円 固定資産売却益 5万円 ローンの手数料 合計 40万6,000円 合計 40万6,000円 クルマの減価償却の途中で売却する際の注意点 減価償却期間中のクルマの売却する際、会計処理が複雑なため注意点を把握しておく必要があります。ここでは、クルマの減価償却の途中で売却する際に気をつけるべき点について紹介します。 直説法と間接法を正しく使う クルマの減価償却の途中で売却する際は、直接法と間接法を正しく使う必要があります。自社の会計基準や税務要件に合わせて、適切に仕訳をしましょう。 万が一誤った方法で会計処理すると、税務署から修正申告を求められることに注意が必要です。 なお、直接法と間接法は下記のようにメリットとデメリットが異なります。 種類 概要 メリット デメリット 直接法 減価償却費を差し引いた金額を帳簿に記入 帳簿価格を把握しやすい 固定資産台帳を確認しないと、取得金額と減価償却累計額を把握しにくい 間接法 減価償却費の累計額を借方に記入し、帳簿上で減価償却を行う いくらで取得したのかを把握しやすい 減価償却累計額を差し引かないと、帳簿価格を把握できない 初めて会計処理を行う場合は、自社に合う方法で仕訳をしましょう。 税込と税別について理解する クルマの減価償却の途中でクルマを売却する際、税込と税別について理解してから仕訳をしましょう。基本的には、自社で採用している方法に従って仕訳をします。 初めて会計処理を行う場合は、自社に合う方法を選択しましょう。 なお、税込処理での仕訳は、多くの中小企業や個人事業主が採用しています。正確な損益の把握や消費税額の把握が難しいものの、方法が単純なため会計処理の効率化が可能です。 一方、税抜処理での仕訳は、売上規模が大きい大企業が採用しているケースがほとんどです。会計処理が複雑化するものの、消費税率に変動があった場合にスムーズに対応できるほか、節税につながるケースもあります。 売却益と売却損における仕訳を理解する クルマの減価償却の途中で売却する際は、売却益と売却損における仕訳を理解しましょう。具体的な違いは下記のとおりです。 項目 定義 売却益 クルマの帳簿価格を上回る金額で売却した場合(売却した際に得た利益) 売却損 クルマの帳簿価格を下回る金額で売却した場合(売却した際に発生した損失) リサイクル預託金の仕訳も必要 クルマを売却した場合は、リサイクル預託金の仕訳も必要です。リサイクル預託金とは、廃車する際に必要な費用であり、新車購入時に支払います。 売却の場合は廃車にしないため、売却先からリサイクル預託金が返金されます。リサイクル預託金は非課税のため、売却額とは別で仕訳が必要なことに留意してください。 また、リサイクル預託金は下記で構成されており、情報管理料金は含めずに処理する必要があります。 ・シュレッダーダスト料金・エアバッグ類料金・フロン類料金・情報管理料金 たとえば、下記の場合は130円を引いた22,510円を帳簿に記載します。 ・シュレッダーダスト料金 1万3,500円・エアバッグ類料金 6,910円・フロン類料金 2,100円・情報管理料金 130円 迷ったときは専門家に相談する 減価償却期間中のクルマ売却の仕訳について迷ったときは、専門家に相談しましょう。仕訳では、例外が発生するケースもあります。 申告内容が間違っていた場合、修正申告をして正しい金額に訂正しなければなりません。二度手間になるため、迷った場合は税理士や会計士に相談してみてください。 減価償却が終わったクルマの売却の仕訳 減価償却が終わったクルマを、20万円で売却した場合の仕訳は下記のとおりです。 借方勘定項目 金額 貸方勘定項目 金額 摘要 普通預金 20万円 車両運搬具 1円 売却額 / 帳簿価格 普通預金 6,000円 預託金 6,000円 リサイクル預託金 事業主借 19万9,999円 売却益 合計 20万6,000円 合計 20万6,000円 減価償却が終わったクルマの帳簿価格は1円です。 また、個人事業主がクルマを売却した場合、50万円の特別控除が適用されます。売却益が19万9,999円から50万円を引けるため、譲渡所得は0円となり、所得税は発生しません。 まとめ 減価償却期間中でもクルマは売却できるものの、会計処理が複雑です。下取りに出した際やローン残債がある場合は、さらに会計処理が複雑なことに留意してください。 まずはクルマの帳簿価格をもとに、売却益または売却損を算出し、正確に処理しましょう。修正申告を求められる可能性があるため、会計処理について迷った場合は、必要に応じて税理士や会計士などの専門家に相談することをおすすめします。