ハイエースは、広い室内空間と高いリセールバリューが魅力の車ですが、故障が多いのではないかと不安に感じる人も多いでしょう。今回は、ハイエースのよくある故障個所や修理費の目安、ハイエースの維持費が高いと感じたらどうすればよいかについて解説します。ハイエースの購入や売却を検討中の人は参考にしてください。
ハイエースのよくある故障箇所
まずは、ハイエースのよくある故障個所について詳しく解説します。
吸気系へのカーボン堆積
ハイエースの吸気系へのカーボン堆積はエンジンの不具合につながります。吸気系へのカーボン堆積は、エンジンの排気から出るカーボンを吸気系のフィルターで吸着・回収する仕組みによって生じるものです。走行距離が10万km以上になると不具合が出やすくなるため、カーボン除去のために一定距離ごとにエンジンクリーニングをするとよいでしょう。
オルタネーター
オルタネーターは、10年10万kmごとに交換が必要な消耗品です。ハイエースは走行距離が長くなる傾向の車であるため、経年劣化や摩耗により適切な時期に交換しなければ故障します。オルタネーターは車に必要な電気を生み出す重要な役割があるため、故障する前に適切な時期に交換するとよいでしょう。
リアリーフスプリングの損傷
ハイエースのリアリーフスプリングの損傷については、リコール対策が出ています。リアリーフスプリングは、湾曲した板ばねを重ねた耐久性や耐荷重性の高いスプリングです。リコール対象車両はスプリングの中央部が局部的に変形しているものがあり、塗装剥がれによる腐食から亀裂が発生して最悪の場合は折損する可能性があります。
燃料インジェクションポンプ
ハイエースの燃料インジェクションポンプは、ディーゼルエンジンのポンプと噴射ノズルの強度不足により燃料通過部分に亀裂が入る可能性があります。2016年11月に重大なリコールとして届出がされているため、所有しているハイエースがリコール対象車両である場合は対策が完了しているか確認しましょう。
DPR(粒子状物質除去装置)
DPR(粒子状物質除去装置)は、排気ガス中の粒子状物質を浄化する装置です。不具合時はマフラー詰まりやエンジン出力の低下といった症状が起こるため、2014〜2017年製造のハイエースについてはメーカー対策が出ています。ただし、無料修理対応期間は新車登録日から7年以内のため、対策の実施有無を確認しましょう。
ABS
ハイエースは、動力変換装置のABSアクチュエーターやABSセンサーの不具合が報告されています。ABSアクチュエーターが故障するとブレーキペダルに大きな振動が伝わり、ブレーキから異音が発生します。また、ABSセンサーの不具合と同様にABS警告灯の常灯やABS動作不良が起こる点にも注意が必要です。
ABSアクチュエーター........ABS作動時に連動する制御弁で、ブレーキ補助装置の間に設置され液圧の増減などを行います。
ABSセンサー........車のタイヤ回転数を測定してタイヤのロック状態の有無を判定します。
ディーゼル関連部品
ハイエースに限らず、ディーゼルエンジン車は走行距離10万kmを超えると燃料インジェクターや吸気系のカーボン堆積による不具合が発生しやすくなります。修理や部品交換には高額な費用が発生するとはいえ、ディーゼルエンジン車では一定距離ごとの必要経費であると考えましょう。
エアコン
ハイエースのエアコンは経年劣化によるコンプレッサーの不具合が多く発生します。コンプレッサー交換だけではなく、連動する部品の交換やガスの再充填なども必要なため、修理費用が非常に高額になります。古いハイエースを中古で購入するときは、動作不良がないかしっかりと確認しましょう。
ハイエースの修理費の目安
ハイエースの修理費の目安は、作業内容や部品の交換有無で大きく異なります。箇所別の修理費用の目安を参考にしてください。
吸気系へのカーボン堆積........カーボンの堆積により不具合が起きないよう、一定距離ごとにエンジンクリーニング(3〜10万円程度)を施行してもらうとよいでしょう。固着したカーボンの除去が必要となる場合は総額で5~30万円が目安です。
オルタネーター........オルタネーターは、新品部品との交換が一般的で総額5〜8万円程度が目安です。中古やリビルト品は安くても保証がないことも多いため、使用するときは修理業者に保証有無について確認しましょう。
リアリーフスプリングの損傷........2004〜2006年製造の型式 KR-KDH205V の4WD車の一部がリコール対象車両です。ディーラーにて対策品との無償交換が可能なため、対象車両を中古車で購入した場合は対策済みか確認しましょう。
燃料インジェクションポンプ........リコール対象車両についてはディーラーで無償の対策を受けることができます。しかし、それ以外の車両については同様の修理で総額15〜20万円程度が必要です。多走行車は不具合が起きにくいよう、一定距離ごとにエンジンクリーニング(3〜10万円程度)を施行してもらうとよいでしょう。
DPR(粒子状物質除去装置)........メーカー対策対象車両を中古車で購入した場合は、対策の実施有無を確認しましょう。未実施でも保証期間内の車両はディーラーで無償修理してもらうことが可能です。保証期間が終了していて不具合が出た場合は部品代だけで30万円以上が必要となり、修理の総額は40〜50万円が目安となります。
ABS……..ABSアクチュエーターのASSY交換は新品か中古のどちらの部品を選ぶかで大きく異なり、総額で5〜12万円程度が目安となります。ABSセンサーのみの交換は総額3〜6万円程度です。
エアコン........エアコンの故障の大半がガス漏れです。ガス漏れの原因となる亀裂の修理とガスの補充の場合は3〜5万円程度、コンプレッサーやファンモーターの交換が必要となると10〜30万円程度の修理代が目安と考えましょう。
ハイエースの維持費が高いと感じたら売却がおすすめ
ハイエースの維持費が高いと感じたら、売却がおすすめです。ハイエースはバンタイプが人気で、自動車税などの負担は普通車に比べて低い傾向にあります。しかし、バンタイプは毎年の車検を受ける必要があり、年式が古くなり走行距離が長くなると修理費用がかさみます。リセールバリューが高いハイエースは車の状態が良ければ高額査定が出やすいため、維持費が負担になる場合は売却を検討しましょう。
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※二重査定とは、買取契約後に再査定を行い、不具合が発見された場合に「買取価格の減額」や「買取価格の再交渉」などを求めることです。
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