S2000といえばホンダを代表するオープンスポーツカーです。本田技研工業の創立50周年記念として1999年に発売されました。ホンダが29年ぶりに開発をしたFRスポーツということで当時多くの話題を集めました。
なかでも、9,000回転までまわるF20C型のエンジンを搭載し、ピーキーに仕上げられたAP1は多くの車好きから熱い支持を得ています。中古車で狙っている方も多いと思いますが、発売から20年近く経ったクルマは維持費が心配になりますよね。そこでこの記事ではS2000 AP1にかかる維持費について解説いたします。
S2000 AP1の特徴
S2000 AP1は1999年4月~2005年11月に製造・販売されていた前期型のS2000です。最大の特徴は9,000回転までまわる超高回転型エンジン。レブリミットまでまわした際に奏でるホンダミュージックはファンを魅了しました。低回転域でのトルクが細かく街乗りしづらいというデメリットはあるものの、今もなお走り好きのドライバーの心を掴んでいるクルマです。
S2000 AP1維持費の内訳
S2000 AP1の維持費について、5項目に分けて解説します。
燃料代
S2000 AP1のエンジンは2.0リットル 直4 F20C型です。燃費は10・15モードのカタログ数値で11.8〜12.0km/リットル。実燃費は7〜8km/リットルほどです。
ここからは金額をシミュレーションします。
仮に通勤で月間1,000km走行した場合、ガソリンを約133リットル使用(*1) することになり、燃料代は23,266円(*2) かかります。年間で計算すると279,199円(*2) です。
*1 燃費は7.5km/リットルで算出
*2 2023年5月12日のハイオクガソリン1リットル当たりの平均価格174.5円で算出
自動車税
2023年5月現在、1.5リットル超~2.0リットル以下の自動車税は39,500円/年です。(2019年9月30日以前に新車登録した場合)S2000 AP1は最終モデルでも車齢13年を超えるため、自動車税は45,400円に上がります。
任意保険
S2000 AP1の任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。
<条件>
年齢:30歳
等級:6E
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
車両保険:あり
車両保険(保険金額):45万円
免責金額(1回目-2回目以降):5~10万円
上記内容でシミュレーションしたところ、総額は約87,400円/年でした。任意保険は事故率や盗難率を加味して算出するため、スポーツカーの場合は保険料が高くなる傾向にあります。
車検
S2000 AP1の車検代について見ていきましょう。
<ディーラー車検の場合>
自賠責保険:17,650円(24ヶ月)
自動車重量税:37,800円(24ヶ月)※初年度登録から18年以上経過で算出
印紙代:2,300円
車検料:60,000円
合計:117,750円
※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します
注目すべきポイントは自動車税の重課税です。1トン超~1.5トン以下の重量税は24,600円ですが、初年度登録から18年以上経過した車両は二段階重課税され37,800円になります。
メンテナンス費用
最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。S2000 AP1のメンテナンスについては下記の費用がかかります。
・洗車代
・ワイパーゴム交換代
・ウォッシャー液交換代
・冷却水補充代
・エアコンフィルター交換代
・ヘッドライト交換代
・エンジンオイル交換代
・オイルフィルター交換代
・ブレーキオイル交換代
・エアクリーナー交換代
1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけばよいでしょう。S2000 AP1のタイヤ交換が発生する場合はスポーツタイヤのため10万以上追加でかかるケースもあります。
S2000 AP1年間維持費はいくら?
維持費の内訳を見てきましたが、S2000 AP1の場合、合計でいくらかかるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。
<自家用車登録のS2000 AP1年間維持費>
ガソリン代:279,199円
自動車税:45,400円
任意保険:87,400円
車検:58,875円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:50,000円
合計:520,874円
月額に換算すると43,400円ほどです。ローンで購入した場合はさらに月々の返済が発生し、月極駐車場を契約すると別途駐車場代が毎月かかります。
※掲載している情報はすべて2023年5月12日時点のものです。
S2000 AP1の維持費が高いと思った時の対処法
超高回転型エンジンのハイオク限定車は、維持費がどうしても高額になってしまいます。また、AP1のほとんどの個体は車齢18年超のため、こまめにメンテナンスする必要がありお金がかかります。
S2000 AP1の維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。売却するなら、古いクルマを専門に扱う買取業者がおすすめです。発売から20年近く経過したクルマは取り扱いが難しく、その価値を正しく見極められる業者は多くありません。古いクルマ、“旧車”に特化した業者への売却をぜひ検討しましょう。
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