3人の主催者に聞いた!横浜赤レンガ倉庫『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?』を初開催してみて

目次
1.── 抜群のチームワークに映りますが、皆さん知り合って長いんですか? 2.── それぞれおいくつですか? 3.── 企画から運営までどれくらいの期間がかかりましたか? 4.── 横浜赤レンガ倉庫の場所を押さえたということは行政に掛け合ったんですか? 5.── 企画書を作成するのは大変だったのではないですか? 6.── イベント開催日を3月20日を選んだ理由を聞かせてください 7.── どうやってこれだけの台数を集めたんですか? 8.── このイベントを開催するうえでもっとも大変なことはなんでしたか? 9.── 初開催ですし、準備も大変だったんじゃないですか? 10.── このイベントにはサポートメンバーの方も? 11.── とはいえ、1日仕事です 12.── 敢えて伺います。大変なこともあったと思いますが、開催してよかったですか? 13.── 若者のクルマ離れって言われて久しいと思うんですけど、実際にどう思いますか? 14.── 同感です!少し気が早いですが、来年の開催はありますか? 15.── まとめ:多くの一般来場者が訪れる「横浜赤レンガ倉庫で開催したこと」に意義がある 16.── 『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』関連記事

去る2024年3月20日(水)、横浜赤レンガ倉庫で【YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~】が初めて開催された。

横浜赤レンガ倉庫で開催されるクルマのイベントはいずれも華やかで、偶然、その場を訪れた人を楽しませるエンタメの要素も持ちあわせている。

そして今回、新たなアプローチでクルマのイベントが開催された。

「若者たちのカーライフ」。

(以下、オフィシャルサイトより転載)
若者が所有するクルマ達約100台を横浜赤レンガ倉庫に展示!
35歳以下の若者達が、趣味として楽しむ自慢のクルマ達を展示いたします。場所はなんと横浜赤レンガ倉庫!!展示車両のレギュレーションは無く、国籍、年代問わず様々な車種が集まります。皆様ぜひ遊びにお越しください。

あえてこの切り口を前面に出し、開催にこぎつけた主催者の方たちの想いとは?

イベント当日、ご多忙のなか、主催者である後藤氏、本田氏、甲野氏が取材に応じていただいた。

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── 抜群のチームワークに映りますが、皆さん知り合って長いんですか?

▲左から甲野大輔さん(ホンダS2000)、後藤和樹さん(いすゞピアッツァ)、本田浩隆さん(シトロエンBX)

本田さん(以下、本田):私と甲野は私が高1、甲野が中3の頃からの長い付き合いです。 

甲野さん(以下、甲野):学年こそひとつ違いますが、幼馴染みたいな感じですね。 

後藤さん(以下、後藤):私はここ3〜4年くらいです。某パーキングエリアに寄ったとき、BXがいるなーって思いました。 

本田:俺もピアッツァがいるなーって。

本田:BXに興味津々の後藤から声を掛けられて、「もしかしてピアッツァのオーナ ーさんですか?」って尋ね返したのが運の尽きです(笑)。

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── それぞれおいくつですか?

後藤:26才です。

甲野:27才です。

本田:29才です

── 企画から運営までどれくらいの期間がかかりましたか?

後藤:約1年です。ちょうど1年くらい前に本格的にやろうということになり、クルマ関連のミーティングを主催した経験がある本田と甲野にも声を掛けたんです。 

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── 横浜赤レンガ倉庫の場所を押さえたということは行政に掛け合ったんですか?

後藤:そうです。企画書を作って横浜市に提案しました。

── 企画書を作成するのは大変だったのではないですか?

後藤:毎年秋に「横浜ヒストリックカーデイ」 というイベントを主催している方を横須賀にあるリバイバルカフェさんに紹介していただきました。その方からイベントを提案するうえで必要な書類などのノウハウを伝授していただき、横浜市に企画書を提出したところ承認が得られたんです。

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── イベント開催日を3月20日を選んだ理由を聞かせてください

後藤:単純にこの日(3月20日)しか空いてなかったんです(笑)。

── どうやってこれだけの台数を集めたんですか?

後藤:基本的に我々3人の友人を中心に声掛けしました。これまで各々が培ってきたつながりもありますし、本田と甲野は別のミーティングを主催していたのでイベント運営のノウハウもあります。私はイベントを企画することはできるけれど、クルマを集めて誘導する運営の方はこの2人のほうが優れてる。

僕らは全員横浜育ちなので、地元横浜赤レンガでってなるとこの2人と組んでやろうと。

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── このイベントを開催するうえでもっとも大変なことはなんでしたか?

甲野:「YOKOHAMA Car Session」というイベントを横浜赤レンガ倉庫で行います、という声掛けはもちろんのこと、参加費の集計と管理ですね…。入金状況を確認して、未入金の方に個別でリマインドしたり、直前でキャンセルが出て、別の方に声を掛けたり。

後藤:参加台数を100台は確保したかったんです。なのでイベント覗きに行くね、といってくれた方に「枠空いたから並べてみませんか?」とお声がけしたパターンもあります。

── 初開催ですし、準備も大変だったんじゃないですか?

後藤:大変ではありましたが、徹夜するほどではなかったです。前週の週末に深夜2時くらいまで準備したのがもっとも遅かったくらいですね。

甲野:3人ともサラリーマンゆえ、平日はそれぞれに本業があります。その合間を縫いつつも3人の役割分担を明確にして、密に連携できたのが良かったです。

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── このイベントにはサポートメンバーの方も?

後藤:います。10人ほどの友人に協力していただき、会場内への誘導などはサポートメンバーにお願いしました。自分たち3人はこうしてメディア対応もできるようにしたかったですし。彼らの協力なくしては成り立たないイベントです。

── とはいえ、1日仕事です

後藤:おそらく「イベントをやるぞ」っていう熱意と同じくらい大事なのが人脈なのかもしれません。やりたいって思い立ったとき、人のつながりを広げて大切にしていれば、「君たちがやるのなら手伝うよ」っていってくれる人が出てきてくれるのかなと…。

甲野:この3人ならではのネットワークが強みになったところはありましたね。この3人って、クルマへの情熱や向いている方向は一緒なんですけど、クルマの趣味嗜好は割りと違うんですよ。だからこそ、バラエティに富んだ「面白味」が出せるのかもしれません。それぞれが趣味に本気で向き合ってきている分、その路線ごとに友だちがいますし。

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── 敢えて伺います。大変なこともあったと思いますが、開催してよかったですか?

後藤:メチャクチャよかったです!開催までは不安なんですよ。昨日の夜なんかは3人で仕事終わりに集まって、いよいよ明日だよって…。でも、横浜赤レンガ倉庫で開催できたことで、「若者にもこれだけ熱いクルマ好きがいますよ!」ということがアピールできたと思うんです。

本田:例えばご高齢の方が大事に乗ってきた愛車を泣く泣く手放すことになったとき「今の若い人のなかにもクルマ好きがいっぱいいます。だから若い世代に安心してお任せください!」ということを伝えたいという想いもありました。

クローズドなイベントと違って、ここ(横浜赤レンガ倉庫)なら、偶然訪れた多くの人の目にも触れることができますから。

甲野:あとは赤レンガの公式サイト、みなとみらい21の公式サイトなどでイベントの告知をしてもらいましたし。それも功を奏してこれだけの人が集まってるのかなって思ってます。ちなみにそこに停まっているゼロクラウンは走行距離43万kmなんですよ。10万kmの中古で買って、1人で30万km以上乗っています。

甲野:彼に限った話ではなく、今回のイベントに参加してくれた人は「このクルマじゃなきゃダメなんだ」という意識で乗っているオーナーが多いですね。もちろん我々3人も含めて。

── 若者のクルマ離れって言われて久しいと思うんですけど、実際にどう思いますか?

後藤:昔に比べたら数は減っているかもしれませんが、私はそうは思えません。10年前に1回いわれたクルマ離れからもうそれだけが1人歩きしてしまっている現状はあると思うんです。

「若者のクルマ離れ」が叫ばれた世代って私たちよりも上の世代なんです。30代半ば〜40歳くらいの方のイメージです。私たちの世代は親がクルマ好きだったり、頭文字Dやグランツーリスモにハマった世代なので、少し異なるかもしれません。

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── 同感です!少し気が早いですが、来年の開催はありますか?

3人:現時点では未定です。でも、今回の反響次第では来年も開催したいという想いはあります!!

── まとめ:多くの一般来場者が訪れる「横浜赤レンガ倉庫で開催したこと」に意義がある

「若者のクルマ離れ」という、ある意味では本当で、ある意味では幻想にすぎないキーワードに危機感を抱いているのはおじさん・おばさん世代ばかりではない。むしろ、当事者である若い世代の方が「たしかにそうかもしれないけれど、そんなことはない」と自らイベントやオフ会を各地で企画し、クルマの魅力を伝えている。

今回の横浜赤レンガ倉庫で【YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~】がそれらのイベントと一線を画すのは、多くの一般来場者が訪れる「横浜赤レンガ倉庫で開催したこと」にある。

しかも、単なる愛車自慢大会ではなく「クルマ好きが存分にアピールできた」ことも大きい。ストレートに表現するなら嫌味がまったくないのだ。あくまでも等身大のカーライフを伝える。失礼ながら「クルマエンゲル係数高め」な参加者もいたはずだ。

そしてノンジャンルとしたことも功を奏していたことだろう。国内外の珍しいクルマから懐かしいクルマ、マニアから一般の方まで、クルマに詳しくない人ならではの視点で楽しめる点に配慮されているように感じた。

次回の開催は未定とのことだが、横浜赤レンガ倉庫に自分の愛車が展示される快感を知ってしまったオーナーもいることだろう(笑)。さまざまなハードルはあると思うが、何とか赤レンガ倉庫で開催されるクルマ系のイベントのひとつとして定番化することを願うばかりだ。

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── 『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』関連記事

●初開催『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』を取材して思うこと
https://www.qsha-oh.com/historia/article/yokohama-car-session-2024/

●若きオーナーたちの愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結!『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(国産車編)』
https://www.qsha-oh.com/historia/article/yokohama-car-session-2024-japanese/

●参加できるのは30代前半まで!愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(輸入車編)』
https://www.qsha-oh.com/historia/article/yokohama-car-session-2024-import/

[ライター・撮影/松村透]

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