これがほんとのやっちゃえ日産!今も人気の衰えない日産パイクカーを振り返る

目次
1.日産 Be-1 2.日産 パオ 3.日産 フィガロ 4.日産 エスカルゴ 5.日産 ラシーン前期 タイプⅠ 6.まとめ

1980年~90年頃にブームとなったパイクカーとは、市販車のコンポーネントをベースとして、おしゃれに可愛く、時にはレトロな雰囲気を持つ前衛的なデザインを採用したモデルのことです。

1980年代に日産は、マーチをベースに「Be-1」を開発。発売当初から話題となり、約40年経った現在でも根強いファンが多く、マニア向けの専門店まで存在します。

そんなパイクカーを今回は5車種紹介し、ベースとなった車両や車種ごとの特徴などを振り返っていきましょう。

日産 Be-1

日産 Be-1は、K10マーチをベースとして開発され、1987~1988年の1年弱という短い期間のみ販売されました。

全長約3.6m、全幅約1.6m、全高約1.4mのボディに排気量1,000cc、52馬力のMA10Sエンジンを搭載し、トランスミッションは3速ATと5速MTの2種類。サスペンションはフロントに独立懸架ストラット、リアに4リンクコイル式が採用されています。

Be-1の特徴は、なんと言ってもレトロで丸いシルエットのボディです。1980年代に主流だった四角いボディを敢えて丸いデザインにしたことで、その革新的なスタイルは国内だけでなく海外メーカーにも衝撃を与えました。

のちに登場するBMWミニやニュービートルといったレトロデザインの先駆けともいわれ、新しいリバイバルデザインの風潮を産むことで、時代の先駆者となったのです。

旧車王バナー旧車王バナー

日産 パオ

パオはBe-1に次ぐパイクカーシリーズ第2弾として、1989~1991年の3年間販売されていました。

全長約3.7m、全幅約1.6m、全高約1.5mのボディサイズに、Be-1と同じくベースはK10マーチ。エンジン、トランスミッション共にBe-1とまったく同じものを採用し、サスペンションも同じ方式です。ボディタイプは、2ドアセミノッチバックだったBe-1に対し、パオは3ドアハッチバックに変更し、サイズがやや大きくなっています。

そんなパオの開発で特に力を入れられたのが、車好きじゃなくてもふり返るおしゃれなデザイン。「バナナ・リパブリック」という装飾ブランドのコンセプトである、「旅行やサファリの冒険気分を味わえる服」を、そのままデザインに置き換えるというコンセプトで開発されました。

日産 フィガロ

フィガロはBe-1、パオに続き、K10マーチをベースとして、1991年2月~1992年12月までの約2年間販売されていました。

全長約3.7m、全幅約1.6m、全高約1.4mというボディサイズは、先代とあまり変わらないものの、フィガロはドアクーペボディを採用。ベース車のマーチ、先代のBe-1、パオとはまったく違うシルエットとなります。

エンジンはK10マーチにも搭載されていた、排気量1,000㏄、76馬力のMA10ETを搭載。このエンジンは、小型水冷式ターボチャージャーを採用したエンジンで、高出力化や運転性能が向上しています。トランスミッションは3速ATのみであるものの、発売時には購入希望者が殺到し、抽選販売を実施するほどの人気ぶりでした。

旧車王バナー旧車王バナー

日産 エスカルゴ

エスカルゴはVN10パルサーバンをベースにして開発され、1989年1月~1990年12月の2年間販売されていました。

全長約3.5m、全幅役1.6m、全高約1.85mのボディに排気量1,500cc、73馬力のE15Sエンジンを搭載。トランスミッションは3速ATのみとなっています。サスペンションはフロントにストラット式、リアにトレーリングアーム式を採用し、一般的なリーフリジット式では不可能だった荷室の超低床化と、リアオーバーハングの短縮を実現させました。

車名の由来はフランス語でカタツムリを表す「エスカルゴ」と、貨物を表す「カーゴ」をスペイン語読みした「カルゴ」を合わせたもの。丸く背の高いシルエットや飛び出したヘッドライトなど、デザイン面でもカタツムリをイメージしていることがわかるものとなっています。

日産 ラシーン前期 タイプⅠ

ラシーンはB13サニーの4WDをベースにし、クロスオーバーSUVとして開発され、1994年12月~2000年8月までの約6年間販売されていました。全長約4m、全幅約1.7m、全高約1.45mのボディに、排気量1,500cc、105馬力のGA15DEエンジンを搭載。トランスミッションは4速ATと5速MTの2種類となっています。

サスペンションはフロントに独立ストラット式、リアに独立パラレルストラット式を採用。駆動方式はフルタイム4WDの為、一見本格的なクロスカントリー車に見えますが、あくまでもそういった雰囲気を手軽に楽しむことが目的のため、悪路走破性能はあまり高くありません。

全高を抑え、角張ったデザインが海外でも高く評価され、中古車は現在(2022年6月)でも根強い人気を保っており、ラシーンを専門とする中古車販売店も存在するほどです。

旧車王バナー旧車王バナー

まとめ

今回紹介した日産が生み出した5種類のパイクカーを、中古車として購入することは可能ですが、状態が良い個体はかなり価格が高騰しています。

また、年式としては古いため、状態が良い個体を買ったとしても急なトラブルがないとも言いきれません。今パイクカーに興味があり購入を考えているのなら、日々のメンテナンスや、急なトラブルの対応などを任せられる専門店での購入をおすすめします。

また、現在パイクカーを所有している方は、高額取引されている今売却するのか、今後も長く愛車と付き合っていくのか。価格高騰している今だからこそ、維持費を考慮しつつ真剣に向き合うタイミングかもしれません。

 

旧車の買取なら「旧車王」におまかせ!

長い時間を共にした愛車だからこそ、売却先にもこだわりたいという方は多いのではないでしょうか。
旧車王は、旧車に特化して20年以上買取を続けております。旧車に関する実績と知識なら、どこに負けない自信があります。また、ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する「二重査定」も一切ございません。誠実にお客さまのクルマと向き合い、適正に査定いたします。
全国どこでも無料で出張査定にうかがいますので、大事な愛車の売却先にお悩みの方はぜひ「旧車王」にご相談ください。

画像1 画像2
画像ギャラリー(全2枚)を見る

旧車王のLINE友だち登録
カンタン査定申し込み!

友だち追加

この記事をシェアする

旧車王ヒストリアは
旧車買取20年以上の旧車王
が運営しています

旧車売るなら旧車王

旧車王は、「自動車文化遺産を次世代へ」という信念のもと、旧車・クラシックカーに特化して23年、年間11,000台以上の査定申込をいただいております。改造車から希少車まで、適正価格を見極めて買取させていただきます。弊社所属の鑑定士が最短当日全国無料出張査定いたします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。特別なそして価値ある希少車の買取こそ、確かなノウハウと実績を持つ旧車王にお任せください!

関連する記事

エリザベス女王に愛されたLand Roverについて

エリザベス女王に愛されたLand Roverについて

ライフスタイル 2023-09-28
走行距離課税とは?現時点でわかっていることやメリット・デメリットを解説

走行距離課税とは?現時点でわかっていることやメリット・デメリットを解説

旧車売買の豆知識 2023-09-28
車にダニが発生する原因は?健康への被害や対策についても解説

車にダニが発生する原因は?健康への被害や対策についても解説

旧車売買の豆知識 2023-09-28
合成燃料とは?合成燃料のメリットやデメリット、今後の課題や見通しについても解説

合成燃料とは?合成燃料のメリットやデメリット、今後の課題や見通しについても解説

旧車売買の豆知識 2023-09-28
車についた花粉が落ちにくい理由は?車になるべく花粉がつかないようにする方法についても解説

車についた花粉が落ちにくい理由は?車になるべく花粉がつかないようにする方法についても解説

旧車売買の豆知識 2023-09-28
中古タイヤって使っても大丈夫?メリット・デメリットを解説

中古タイヤって使っても大丈夫?メリット・デメリットを解説

旧車売買の豆知識 2023-09-28
廃車にすると自動車税が戻ってくる?手続き方法や注意点を紹介

廃車にすると自動車税が戻ってくる?手続き方法や注意点を紹介

旧車売買の豆知識 2023-09-28
スポーツカーの絶版モデルは人気が高い!絶版スポーツカーの魅力や人気モデル8車種を紹介

スポーツカーの絶版モデルは人気が高い!絶版スポーツカーの魅力や人気モデル8車種を紹介

旧車市場動向 2023-09-28

記事ランキング

1
日産 R35 GT-Rの燃費はどのくらい?歴代モデルとの比較や燃費を伸ばす方法なども紹介

日産 R35 GT-Rの燃費はどのくらい?歴代モデルとの比較や燃費を伸ばす方法なども紹介

旧車売買の豆知識 2023-09-15
2
アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

旧車市場動向 2023-09-11
3
車に取り付けるサンシェードは効果があるのか?JAFのテスト結果を元にサンシェードの効果を解説

車に取り付けるサンシェードは効果があるのか?JAFのテスト結果を元にサンシェードの効果を解説

旧車売買の豆知識 2023-04-24
4
映画007シリーズの"James Bond"はアストンマーティン人気の立役者?

映画007シリーズの"James Bond"はアストンマーティン人気の立役者?

ライフスタイル 2023-08-28
5
車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

旧車売買の豆知識 2023-03-31
6
18年・33万キロを駆けぬけてきた愛車、ホンダS2000の3つの魅力とは?

18年・33万キロを駆けぬけてきた愛車、ホンダS2000の3つの魅力とは?

ライター愛車レポート 2023-09-06
7
日産 R34型GT-RとER34の違いとは?同じR34型なのに中古車価格はひと桁違う!

日産 R34型GT-RとER34の違いとは?同じR34型なのに中古車価格はひと桁違う!

旧車売買の豆知識 2022-10-21
8
車庫証明は直線距離2km以内が原則!取得の要件や例外などを解説

車庫証明は直線距離2km以内が原則!取得の要件や例外などを解説

旧車売買の豆知識 2023-02-10

カテゴリ一覧

# 旧車コラム # 旧車の魅力 # 旧車売買の豆知識 # 旧車市場動向 # 旧車メンテナンス # エディターズノート # ライタープロフィール # イベントレポート # ライフスタイル # 加藤久美子&博人の見識 # ドイツ現地レポ # ライター愛車レポート # タイレルP34を追え! # オーナーインタビュー # 名車&迷車烈伝 # マツド・デラックスの世界 # 海外現地レポ