3気筒エンジンがうるさいのは過去の話?! 品質重視の欧州車で急増している理由

目次
1.省燃費時代に見直されつつある3気筒エンジン 2.3気筒エンジンのメリットとデメリット 3.3気筒エンジンの市民権は今後も拡大

「うるさい」「振動が大きい」といった、ネガティブな面ばかりが気になる3気筒エンジン。しかし、コンパクトカーに最適なエンジンとして、欧州車を中心に搭載車が増加しつつあります。

走りの上質さを求められる欧州車で、なぜ安っぽいイメージの3気筒エンジンが急増しているのかを紹介します。

省燃費時代に見直されつつある3気筒エンジン

エンジンの効率がよく小型に設計できるものの、振動や音の大きさから普通車以上の車格ではあまり3気筒エンジンは採用されてきませんでした。実際国産車では、現在でも軽自動車が中心です。

しかし、欧州車では、徐々に3気筒エンジンが小型車を中心とした普通車で普及しています。3気筒エンジンの国内外の状況を改めて振り返ってみましょう。

国産車では軽自動車のイメージが先行

3気筒エンジンと聞いて、軽自動車用エンジンを真っ先にイメージする方も多いのではないでしょうか。実際、世界で初めて4ストローク直列3気筒エンジンを搭載したのは、1977年に発売された初代ダイハツ シャレードです。

そして、2023年11月現在販売されている軽自動車は、すべて3気筒エンジンです。初代シャレードでの採用をきっかけに、軽自動車のエンジンは主流だった4気筒エンジンから3気筒エンジンに置き換わっていきました。ちなみに、国内最後の4気筒エンジン搭載の軽自動車は、奇しくも3気筒エンジンの先駆者ダイハツの初代コペンでした。

一方で、国内メーカーの普通車では、3気筒エンジンはあまり普及していません。近年になって、トヨタ GRヤリスやスズキ スイフトなどの普通車で3気筒エンジンが採用されていますが、まだ大きな広がりにはなっていないようです。

欧州車で発生したダウンサイジングターボという流れ

環境性能を重視するヨーロッパを中心に、2010年頃より「ダウンサイジングターボ」に注目が集まりました。環境性能を満たしつつ、大排気量車に負けないパワーを目指して各社が開発を加速させます。

ダウンサイジングターボとは、小型エンジンの出力を補う目的でターボ化したエンジンのことです。出力を維持しつつエンジンを小排気量化できるため、環境性能と走行性能の両立を図れます。

車としての性能も求められる欧州車で、高い環境性能を実現する手段の1つとして、ダウンサイジングターボはBセグメント車を中心に多くの車種で広まっていきました。

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3気筒エンジンのメリットとデメリット

3気筒エンジンには、小型車に最適な大きなメリットがあります。一方で、特有のデメリットがあったのも事実です。

そこで、3気筒エンジンのメリットデメリットと、欧州で普及した理由を詳しく紹介します。

小排気量エンジンで理想的な3気筒エンジン

3気筒というのは、実は小排気量エンジンでは理想的な気筒数です。まず、回転時の損失が4気筒エンジンに比べて少なくなります。気筒数が多いほどピストンとシリンダーの摩擦による損失、フリクションロスが増えるためです。損失が少なくなり、結果的に燃費や性能の向上が見込めます。

また、1気筒あたりの排気量が理想に近いことも、小型エンジンで3気筒が有利な点です。最も効率のよい1気筒あたりの排気量は、400〜600ccといわれています。例えば1,500ccエンジンの場合、4気筒だと1気筒あたり375ccと理想値の下限を切ってしまいますが、3気筒だと500ccという理想のど真ん中の数値です。

さらに、そもそも4気筒エンジンよりも1気筒少ないため、小型軽量に設計できます。車重が軽くなって燃費がよくなるうえ、運動性能の向上にもつながる点も3気筒エンジンのメリットです。

振動と音による安っぽさがデメリット

3気筒エンジンのデメリットは、振動と音が大きいことです。4気筒エンジンでは、2気筒がセットになって動くため、比較的音と振動を抑えられます。しかし、3気筒エンジンでは、着火した1気筒に対して残りのシリンダーはそれぞれ上昇途中、下降途中という別の動きをします。その際にエンジン全体をひねるような力が働いて、特有の振動が起こるのです。

エンジンが揺れるとトランスミッションや車体も少なからず振動するため、3気筒エンジン搭載車は不快な振動や音が大きくなってしまいます。

欧州車はデメリットを克服

欧州車は、環境性能への要求の高まりから3気筒エンジンの開発に取り組みました。一方で、上質な走りや高い走行性能も要求されるため、3気筒エンジンのデメリットの解消と高出力化も重要な課題でした。振動の抑制や直噴システムの制御など、さまざまな工夫を凝らして車の評価に厳しい欧州ユーザーを満足させる3気筒エンジンを生み出します。

ダウンサイジングターボの成功例の1つは、プジョー 308です。搭載される1.2Lピュアテックターボエンジンは、4年連続で1.0~1.4L部門のインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを獲得しました。1気筒あたり5つの噴射口を持つインジェクターによって燃焼の高効率化を図り、ターボとの組み合わせで最高出力は130psを発揮。一方で、3気筒エンジン特有の振動はほとんど感じないといいます。

3気筒エンジンの市民権は今後も拡大

日本でも徐々に広がりをみせている小型車への3気筒エンジンの搭載ですが、やはり欧州車のほうが一日の長があります。欧州の厳しい基準とユーザーの評価を満たすために開発されただけあって、省燃費性、出力、上質さを兼ね備えた3気筒エンジン車ばかりです。

プジョー308、フォルクスワーゲン ゴルフやポロなど、日本でも人気の車種に多数搭載されているため、3気筒エンジンという視点で欧州車を見比べてみるのも面白いかもしれません。

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