17系クラウンアスリートといえばトヨタの代表的な高級車のスポーツモデルです。スポーティな走行性能と高級感を兼ね備えており、若者層にも支持されました。新車では乗り出し価格が400万円超えの価格帯でしたが、中古車では100万円を下回る個体も出てきました。しかし17系クラウンは最終型でも約20年前のクルマ。「古いクルマは維持費が大変そう……」と心配の方も多いですよね。この記事ではランクル17系クラウンアスリートにかかる維持費について解説いたします。
17系クラウンアスリートの特徴
17系クラウンアスリートは11代目クラウンのスポーツモデルとして登場しました。アスリートは7代目12系クラウンから設定されましたが、9代目、10代目にはラインナップされませんでした。8年ぶりに17系からアスリートが復活したことで話題を集めました。
アスリートにはGとV、2種類のタイプが存在します。
<エンジン>
アスリートG:2,997cc 2JZ‐FSE型 直6DOHC 220馬力
アスリートV:2,491cc 1JZ‐GTE型 直6DOHC 280馬力
アスリートVのほうが排気量は小さく、馬力が高いエンジンを搭載しています。走行性能を重視するドライバーからは、アスリートVのほうが支持されました。
アスリートGはVと比較し大排気量ながら5速ATで燃費が良いといったメリットがあります。
17系クラウンアスリート維持費の内訳
17系クラウンアスリートの維持費について、5項目に分けて解説します。
燃料代
17系クラウンアスリートには前述の通り2種類のエンジンが存在します。それぞれの燃費を見ていきましょう。
アスリートG(2,997cc 2JZ‐FSE型 直6DOHC 220馬力):11.4km/リットル
アスリートV(2,491cc 1JZ‐GTE型 直6DOHC 280馬力):9.2km/リットル
10.15モードのカタログ燃費で比較しましたが、実燃費についてはGが9~10km/リットル、Vが7~8km/リットル程度といわれています。ガソリンはハイオク限定のため、給油後に財布が軽くなりそうですね。
ここからは金額をシミュレーションします。
2491cc 1JZ‐GTE型 直6DOHC 280馬力エンジンを搭載したアスリートVを通勤で使用し月間1,000km走行した場合、ハイオクガソリンは約125リットル使用(*1)し燃料代は21,712円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合は、260,550円(*2)です。
*1 燃費は8km/リットルで算出
*2 2022年11月27日のハイオクガソリン1リットル当たりの平均価格173.7円で算出
自動車税
アスリートGとアスリートVでは排気量が異なるため、自動車税の区分が変わってきます。ここでは排気量の小さいアスリートVの価格を算出しましょう。
2022年12月現在、新車登録が2019年10月1日以後の2.0リットル超~2.5リットル以下(自家用)の自動車税は43,500円/年です。17系クラウンアスリートVは最終モデルが2003年発売です。車齢が13年を超えるため、自動車税は重課税され51,700円かかります。新車の自動車税と比較すると、1年で8,200円も高くなってしまうのですね。
ちなみにアスリートGの場合は、58,600円かかります。
任意保険
17系クラウンアスリートVの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。
<条件>
年齢:30歳
等級:6E
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
車両保険:あり
車両保険(保険金額):40万円
車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5〜10万円
上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約90,000円/年でした。車両保険は40万円まで補償されます。
車検
17系クラウンアスリートVの車検代について見ていきましょう。
<ディーラー車検の場合>
自賠責保険:20,010円(24ヶ月)
自動車重量税:50,400円(24ヶ月)※初年度登録から18年経過で算出
印紙代:1,800円
車検料:60,000円
合計:132,210円
※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します
17系クラウンアスリートVは、重量税が1.5トン超~2.0トン以下の区分になります。重量税は32,800円ですが、初年度登録から18年以上経過した個体は2段階の重課税により50,400円かかります。また、古いクルマは故障が多く交換部品や整備が必要なことが予想されるため、車検代が跳ね上がる可能性が考えられます。
メンテナンス費用
最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。17系クラウンアスリートVのメンテナンスについては下記の費用がかかってきます。
・洗車代
・ワイパーゴム交換代
・ウォッシャー液交換代
・冷却水補充代
・エアコンフィルター交換代
・ヘッドライト交換代
・エンジンオイル交換代
・オイルフィルター交換代
・ブレーキオイル交換代
・エアクリーナー交換代
1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけばいいでしょう。17系クラウンアスリートVのタイヤ交換が発生する場合はスポーツタイヤになるので+10万以上かかるケースもあります。
17系クラウンアスリートV年間維持費はいくら?
維持費の内訳を見てきましたが、17系クラウンアスリートVの場合、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。
<自家用車登録の17系クラウンアスリートV年間維持費>
燃料代:260,550円
自動車税:51,700円
任意保険:90,000円
車検:66,105円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:50,000円
合計:518,355円
月額では43,196円程度です。通勤で使用しない場合は燃料代と任意保険料を下げることができます。
ローンで購入するとさらに月々の返済が発生し、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代がかかってきます。
17系クラウンアスリートVの維持費が高いと思った時の対処法
自動車税と重量税がかさむため、旧車の維持にはそれなりに費用がかかります。
もし、17系クラウンアスリートVの維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないといわれていました。しかし、現在は空前の旧車ブームです。過走行かつ古いクルマでも高く売却できる可能性があります。
また、ヤマハがシャシーとエンジンに手を加えた300台の限定車クラウンアスリートVXは、状態が良いものだと新車価格と同等の価格で売られています。買取価格も驚きのプライスになるかもしれません。
※2022年11月27日時点のデータです
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