クルマには「それぞれの時代が反映された魅力と楽しさがある」と思う

目次
1.■加速とアクセルレスポンスは、現行車にもひけを取らない3代目プレリュード 2.■運転が楽しいクルマの最高峰! 2代目マーチ 3.■クルマいじりや正しい運転を学ぶのに最適だった古典的FR、6代目シルビア 4.■長く乗り続けることで嬉しいことが増えた7代目シルビア 5.■その時代のクルマならではの魅力が見つけられる

皆さーん! 大好きな愛車の、あるいは欲しい旧車のどこが好きー!?

僕はねー、格好いいとこと、身軽なとこと、適度にゆるいとこと、なにより乗ってて楽しいとこー!

いや、ここのところ「旧車は不便を受け入れて乗るものよ」など、ネガティブな発言を続けてしまったので、ここらでポジティブな内容をお送りしたいなと。

というわけで、今回は実際に所有し、数年間、乗り続けたクルマの好きなとこ語りです。

いずれも現愛車S15以前のクルマなので、旧車とみなしても問題ないかと。

■加速とアクセルレスポンスは、現行車にもひけを取らない3代目プレリュード

免許証を取得後、お仕事の先輩から5万円で購入した、記念すべき最初のクルマである3代目プレリュード。

デートカーとしてあまりに有名ですが、助手席に母親以外の女性を乗せたことはありません。

あとクルマに詳しい方からは、挨拶のように「後輪を曲げてみせて」と話しかけられました。

グレードは廉価の2リッターSOHCモデル。

このSOHC、本気でナメちゃいけません。

1トンちょっとしかない車重もあって、加速とアクセルレスポンスは鋭いことこの上なし。

雨の日に荒っぽい発進をすると、たちまちタイヤは空転します。

このプレリュードに乗ったおかげで「クルマのエンジンはSOHCで十分。むしろエンジンフィールの気持ちよさを売りにするならSOHCが最良だ」という信念が生まれました。

「エンジンのホンダ」の真価と、のちにホンダ車の主流がFFである理由を気付かせてくれた一台でした。

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■運転が楽しいクルマの最高峰! 2代目マーチ

親から譲ってもらった2代目マーチ。

今でも十分に通用する完成されたデザインとインテリアで、累計100万台も売れた、(当時の)日産の救世主。

グレードは廉価の1リッター、ウインドウレギュレーターハンドルくるくるモデル。

個人的に、これまで乗ってきたクルマの中で、1、2位を争うほど運転と操作が楽しかったクルマです。

ちゃんと操作すればMTもスコスコと入るし、1トンを切る車重により出足も良好。

当時のコンパクトカーは上り坂や高速で息をつくものでしたが、MTのおかげで、どんな場面でもパワー不足を感じたことはありません。

道を選ぶことなくキュンキュン走ってくれました。

軽すぎてカーブを曲がっている最中、真横に飛ぶこともあったけど、それもまた楽しかったなぁ(まだ親が乗ることもあったので、急ぎ、タイヤを格上ブランドものに交換しました)。

楽しく運転や操作、高回転まできっちりと回し、適切な回転数で走行することを学ばせてくれた、僕にとって教官的なクルマ。

もし駐車場とかの住居環境が許すなら、今からでも再購入したい一台です。

■クルマいじりや正しい運転を学ぶのに最適だった古典的FR、6代目シルビア

はじめて新車で購入した6代目シルビア。

通称“ツリ目”でグレードはNAエンジンのQ‘sモデル。

シルビアは素人でも色々と手を加えられる、シンプルな古典的FR。

クルマいじりための教本が山ほど売られていました。

くわえてネットオークションの普及により、地方であっても手軽にパーツが購入できるようになった時代。

私も実家の庭の一角を占有し、様々なパーツを付け替えては遊んでいました。

交換したパーツの効果を知るには、正しい運転や操縦の知識が必要と、運転の教本も読みあさっては、試行錯誤をしたころでもあります。

ドライバーとクルマは対話をしながら操作するもので、特にFRはドライバーが我を押し通すと、たやすく関係が破綻すること。

振り返ってプレリュードやマーチが持っていた、ドライバーの技量を受け止めるFFならではの懐の広さを知ることもできました。

S14は移動だけでなく、クルマの知識、クルマいじることによる変化、正しい運転や操作を行うことで、気持ちのいい手応えが返ってくることなど、基礎を学ぶための教材として大いに活躍してくれました。

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■長く乗り続けることで嬉しいことが増えた7代目シルビア

最後に現愛車である7代目シルビア。

グレードはNAエンジンのSpec_Sモデル。

S14よりボディサイズがちょっと小さくなっただけで、ずっと運転しやすくなったことを最初に感じました。

事実、S14のバンパーの四隅には、無数の小傷を作っちゃってましたし。

さっきも記しましたが基本的にはS14と一緒なので、大きな衝撃はなかったのですが、乗っているうちに「乗りやすくなった」ことを実感。

また短期間ですがS13Q‘sを所有していた経験も生きて、“熟成を重ねる意味”を知ることができましたね。

ただ、いいとこばかりではなく、バブル崩壊の影響なのでしょう。

いたるところにコストカット跡があることも分かっちゃったわけですが……。

あと、S15を目にする機会が少なくなったこともあってか、お子さんに「あ、シルビアだ」って指さされることが増えました。

またシルビア系のオーナー間の連帯感も強くなり、すれ違うときに挨拶しあうことも多くなりましたね。

これは地味に嬉しく、楽しい変化です。

■その時代のクルマならではの魅力が見つけられる

興味はもちろん仕事柄もあり、最新車種を運転する機会もあります。

最新車種は完成度の高さと多くの新しい技術により、さまざまな衝撃や「欲しいな」という意欲を抱かせてくれます。

けれど自身のS15に戻ると「まだまだ、これでいいじゃん。いや、“これが”いいじゃん!」と、あらためてこの時代のクルマが持つ楽しさを再確認させてくれるんですね。

プレリュードから始まりS15まで、それぞれのクルマが持っていた魅力は、クルマを取り巻く環境的な問題により、もう再現できないものだと思っています。

楽しい思い出とともに、それぞれの魅力を知ることができたのは、とてもいい経験でした。

こちらをごらんの皆さんの好きなクルマや欲しいクルマは、必ず、そのクルマだけが持つ魅力や所有することで得られる楽しさ、そして生産された時代の香り秘めています。

それを色濃く感じられるのは、実際に購入を果たしたオーナーだけです。

この記事が、購入を迷うあなたの背を押す力になれば、幸いです。

[画像/日産・ホンダ ライター・カメラ/糸井賢一]

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