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【相談例】
● 車売却のそもそもの流れが分からない
● どういった売り方が最適か相談したい
● 相続で車を売りたいけど売り方が分からない
● 二重査定や減額について知りたい
など
■半年でクルマを4台買う人間 まさか自分だって、半年でこんなにクルマを買うとは思っていなかった。 昨年の12月から約半年で、筆者はクルマを4台立て続けに購入したのだ。 それも家族のためなどではなく、完全に自分の趣味。 それもエンスージアストな趣味からはほど遠い、ごく普通のコンパクトカーばかりだ。 今はなんだか無性に、そんな気分なのである。 もちろん、購入の理由はどのクルマも一長一短があってのことなのだが、可能であればすべて手元に残したいくらい大好きである。 昨年購入した三菱・アイ、スズキ・セルボ、ダイハツ・タントと、3台軽自動車が続いたが、今回久しぶりに(?)普通自動車を購入することとなった。 これらの共通点は、すべて“00年代のクルマ”であるということだ。 中古車の値段が底値に差し掛かろうとしていることも、気軽な買いやすさの理由ではあるのだが、00年代に青春時代を過ごした筆者には、いずれにしても気になるクルマたちであることには変わりない。 さて、筆者と3代目キューブの出会いは2008年までさかのぼる。 当時高校生だった筆者は、北海道の地方にある小さな街に住んでいた。 インターネット通販はすでにあったが、現代のようにアマゾンプライムで翌日に配送されたり、送料が無料ということは滅多になかった。 そのため、デザイン用の画材一つ買うために、180km離れた札幌市まで足を運ぶことも少なくなかった。 なけなしのバイト代で、鈍行列車を乗り継いでいった札幌。 地元の小さな街に比べれば、文明を肌で感じられるほどの大きな都市なのだ。 関東に長く住み、地元の良さに気が付いた今ですら、地元の小さな街と札幌のことを比べて思い出すと、その落差には卑屈な気持ちになる。 そんな札幌には、日産自動車のギャラリーが存在していた。 1997年、当時最新の商業施設として開業していた、札幌ファクトリー(現・ペットランドプラス)で開業。 2004年には大通り地区に移転してオープンした。 大通り地区にあった日産ギャラリーは、ビルの1、2階部分に展示場が入っていた。 最新の日産車が鎮座する姿と存在感は、はるか遠くにある東京の銀座ギャラリー(現・NISSAN CROSSING)を想起させるような、都市型の展示施設であった。 特にデザインを“SHIFT”させて以降の日産車のデザインと、ギャラリーの雰囲気が非常にマッチしており、落ち着いた空間で光り輝く最新モデルの姿にゴクリと生唾を飲んだのを、今でも覚えている。 ■憧れの空間で見た最新モデルの記憶 その中でもひと際記憶に残っているのが、2008年に登場した3代目キューブだ。 キューブというクルマは初代、2代目ともに若い世代のユーザーへと訴求する商品力を感じさせていたモデルだが、3代目のキューブも負けず劣らずの商品性を有していたように思う。 当時風にいうと“癒し系”のデザインは、高校生の筆者から見ても「タイムレスなデザインになるであろうな...」と予感させるほど、普遍的な良さが車体の内外に表現されていた。 が、心に残っていたのは車体だけでなく、展示場でのプロモーションの面白さにもある。 新色であった“クラフトダンボール”という明るいブラウンの車体の隣には、ダンボールで制作されたキューブを模した大きなモックアップが並べられ、「このクルマのコンセプトはこうなんだ!」と語っているかのようでだった。 デザインを学ぼうと躍起になっていた当時の筆者の心に非常に響いたものである。 左右非対称のバックドアや、サングラスをかけたブルドックをモチーフの1つとしたデザイン、陶器のようにまるっこい車体は非常に親しみやすく、日本の自動車における既成概念をゆるやかに破壊してくれそうな期待感すらもてた。 内装にも驚きは多く、シャギー調の足の長いフロアマットや数多くのカップホルダー、ジャグジーのように乗員を取り囲むようなインテリアなどなど...そのコンセプトからアイテムに至るまで、所有欲だけでない部分までを刺激してくれそうだ。 特に気に入ったのは、上級グレードに設定されるサンルーフの「スタイリッシュガラスルーフ+SHOJIシェード&ロールブラインド」だ。 ルーフガラス部分自体はハメ殺しだが、巻き取り式のサンシェードの他に透過素材で出来た障子調の層が存在する。 直射日光を弱めつつ、頭上の光を柔らかに室内へ取り込むことができる和風な感覚は、00年代に日産がコンセプトで提示したいくつかのコンセプトカー、例えばインフィニティ・クラーザや日産・JIKOOなど、日本的な意匠からのインスピレーションも取り込まれているのかもしれない。(なお、残念ながら筆者のキューブにはサンルーフがついていないが...) 3代目キューブの前年に発売されたGT-Rも日産...いや、日本車の極みにあるモデルだと思うが、キューブもまた長く愛される、日本らしいプロダクトといえるのではないだろうか。 2008年に発売され、2020年まで生産され続けた3代目キューブは、2018年度にグッドデザイン・ロングライフデザイン賞のアワードを受賞している。 マイナーチェンジや特別仕様車における細やかな差異は多いものの、長いモデルライフにおいて外観における大きな変更点がほとんどないことも、3代目キューブの良き特徴であることだろう。 ■偶然にも「ガチャ」で出会った白いキューブ 筆者が購入したキューブは2009年モデルだ。 きっかけは、ゲームセンターで回したガチャポンで出てきたカプセルトイのミニカーが、白い2代目キューブが出たからという、軽い理由からなのだが...。 それまで所有していたクルマは2代目タントなのだが、所有して実際に数か月走ってみると、オイルの消費量がかなり激しいことに気付いてしまった(中古車のKF-VE型エンジンにありがちな症状)。 小さなクルマで長距離移動をするのが大好きな筆者なので、これは致命的であり...手離そうと考えていた際に、ふと思いついたのがガチャでひいたキューブだったのだ。 実際に中古車の3代目キューブを探してみると、総額で30万円前後からの個体が多かったのだが、今回はラッキーにも車検付きで5万キロ未満、乗り出しは15万円に満たない値段で購入することができた。 今回のクルマはエンジンも好調で、大変にご機嫌だ。 色もガチャでひいたカプセルトイに似せて、当時のオプション色ホワイトパール(3コートパール)を選択した。 1.5LのHR15DEエンジンを搭載し、109psを出力する。 のんびりしたデザインの印象とはうらはらに、意外と元気な出足だ。 足回りもふんわりした感じではなく、むしろ段差のショックはそれなりに入力するものである。 ただそれがとても不快に感じるものでないのは、大きく作られたシートとの相性が良いからであろう。 座面にハイバック、ヘッドレストまで厚みがあり、柔らかである。 角度の立ったフロントウインドウと、まるく縁どられたサイドウインドウは、街中で見かけていた印象よりも、実際に車内に入ってみるとまるっこさがさらに際立つ。 さらに、室内にはいたるところに波紋状のデザインが入れられて、柔らかな印象が取り込まれている。 グレードは下から数えて一つ上のXでマニュアルエアコンだが、スイッチ部がぼんやりと透過して光る工夫があるなど、安いからといってこだわりがなくなるわけではないのも好印象だ。 かつて、札幌の日産ギャラリーで見たときから不可思議だったのが、メーターのグラフィック。 白と青が交わるような意匠上の箇所は、車体を見回しても外観のエクストロニックCVTのバッジ以外にはないのだが、やはりエコカー的なデザインを意識した色使いなのだろうか。 他が牧歌的な印象すら感じるデザインなので、ここだけは意外な配色だ。 先述のとおり、バックドアは左右非対称のデザイン。 ヒンジドアを開くとその重厚な印象に驚かされる(とはいえさほど操作しにくいわけでもないのだが...)。 荷室は深くとられ、右側のピラー部にはしっかりと物入も設けられる。 こんな風にデザインが実用性を兼ねているのを見つけたとき、さらにキューブの魅力にハマっていくのだろうな、と感じさせられる。 まだまだ街の中で見かける3代目キューブだが、もう間もなく登場から15年が経過しようとしているものの、その魅力はまだまだ色褪せそうもない。 2023年のオートサロンにおける、日産ブースで展示されていた「日産・キューブ リフレッシュ&レトロコンセプト」は、中古車の魅力を向上させる事をコンセプトとしたモデルだ。 各部の部品をリフレッシュさせながら、カスタムカーとしての魅力も付与していた同モデルだが、キューブという個性的かつタイムレスなデザインの車種を同社が有していたからこそ、新たな魅力を加え世の中に問う一台となったのであろう。 日産には他にも魅力的なクルマは数多い。 そのクルマが持つ魅力をリスペクトしながら、リフレッシュ&カスタムされることがビジネス化されるのを今から期待してしまう。 半年に4台のクルマを買う自分のことだから、この先またいつ何を購入したくなるかは自分でももうわからないのだが...この3代目キューブでいけるところまでいってみたいと思う。 小さな目標は、左ハンドル仕様のキューブはバックドアの開き方も逆...ということなので、いつかこのキューブで右側通行の国へ行き、並べて写真を撮ることができれば最高だ...なんて妄想は欲張りすぎだろうか。 お気に入りの空間をそのまま連れて、旅に出かけられる日を夢に見ながら、日々を暮らしてみようと思う。 [ライター・撮影 / TUNA]
「エイジングカー」と聞いて、どんな車なのかパッと思いつくでしょうか。言葉通りに捉えると「時間の経過した車」です。しかし、月日の流れとともに古くなった個体を指すのではなく、わざと古く見えるように塗装した車をエイジングカーと呼びます。 今回の記事では、エイジングカーの概要とその魅力、塗装方法まで紹介します。自分の車もエイジングカーにしてみたいという方はぜひ参考にしてください。 そもそも「エイジング塗装」って何? エイジングカーとは、あえて古いデザインに見せるために塗装された車です。「エイジング塗装」を施してデザインします。エイジング塗装とは、塗料を重ね塗りして塗膜をわざとはがして古めかしく仕上げる加工方法です。車以外にも、家具や建具のアレンジにもしばしば用いられます。近年のレトロブームに後押しされて、その人気は一部で高まっており、身の回りのものをエイジング塗装する方が増えているようです。 古めかしく見せる、つまり錆びついているように見せることから、エイジング塗装は錆加工ともいわれます。いかにホンモノの錆らしく加工できるかが、エイジングカーのクオリティを左右するポイントです。 エイジングカーの魅力 エイジングカーの魅力といえば、なんといってもアンティークでエモーショナルな味わい深さでしょう。「草ヒロ」と呼ばれる、ボロボロに朽ち果てて空き地や森林に放置された不動車を思い起こす方もきっと多いはずです。切なげでありながらも、決して見放せないいとおしい懐かしさを感じられます。例えるなら、セピア色に褪せた自分の子供の頃の写真を眺めているような気持ち。長い年月をかけなければ感じられないノスタルジックな風合いを醸し出せる、ある種魔法とも呼べる塗装・加工を施されているのがエイジングカーです。 エイジング塗装のやり方 実際にエイジング塗装したい場合、何が必要でどんな風に塗装加工すればよいのでしょうか。ここからは、自分でエイジングカーに仕上げる方法と、業者に発注する方法の2つを紹介します。 DIY DIYでエイジングカーに仕上げるには、水性塗料とスポンジ、刷毛が必要です。塗料は、茶色や黄土色など複数色用意しましょう。茶色一つとってもたくさん種類があり、いくつか調合して使うとリアルな錆を表現できます。中にはエイジング塗装用の塗料を発売しているメーカーも存在し、初めてチャレンジする方におすすめです。 作業する際には、実際に錆びやすい箇所を意識して濃淡をつけながら少しずつ塗っていきます。ネジなどこまかな部品周りは細かなところまでしっかりと塗装するとよりリアルに仕上がるでしょう。 業者に発注 DIYで塗装する自信がないという方は、依頼外注しましょう。板金塗装業者に依頼できます。塗装に慣れていないと、思うようにムラが出せなかったり、想像以上に塗りすぎてしまったりと失敗してしまうリスクがありますが、プロにお任せすれば安心です。しかし、業者によってはメニューに記載していない場合もあるため事前に問い合わせておきましょう。また、完成後に「イメージと違った」と思っても、やり直しは難しいです。事前にしっかりと打ち合わせておきましょう。 【まとめ】愛車を情緒あふれるエイジングカーに仕上げよう! ピカピカの新車が、歴史を重ねた古いクルマへと変身するエイジング塗装。タイムマシーンに乗って時間を遡るが如く、過去からしか得られない風合いを纏える点は唯一無二の魅力です。「他の人とはちがった味わいのあるカスタムをしたい」「レトロ感あふれる車に乗りたい」という方は、ぜひエイジングカー塗装を検討してみてはいかがでしょうか。
皆様はドイツにおけるHナンバー制度をご存知だろうか。 日本でクラシックカーのイメージといえば、税金が高く、維持するのも一苦労。 …といったところだろうか。 初年度登録から13年以上経過したクルマは自動車税が大幅に上がってしまうのが現実だ。 そんなクラシックカーのイメージを覆す制度がここドイツには存在する。 それがこのHナンバー制度だ。 今回は、クラシックカー大国といわれるドイツにて導入されている「Hナンバー制度」について解説していく。 ■1.Hナンバー制度とは 1997年1月1日より、自動車の文化遺産を保護するために導入された。 HナンバーのHとはドイツ語で「Historisch」(歴史的)という意味を表し、ナンパプレートの右側にHが記されるのだ。 ドイツでは一般的に、初年度登録から30年が経過すると、クラシックカーと呼ばれるようになる。 そしてこの国では、クラシックカーの文化を維持するために、Hナンバープレートを取得すると、税負担の軽減などの恩恵が受けられるようになる。 つまり、新しいクルマよりも維持費が安くなるのだ。 なんて素晴らしい制度なんだ。 もちろん、30年経過したクルマが全てこのHナンバーを取得できるかと言われると、そうではない。 このナンバーの取得に際しては、ほぼオリジナルの状態であること、または専門的に修復された車両のみに与えられる。 Hナンバーを取得したクルマだけが、真のクラシックカーとなるのだ。 ■2.自動車税は一律3万円! 前述でも述べたとおり、Hナンバーを取得するのは簡単ではない。 まずは大前提として自動車保険に加入しており、車検が有効である状態でなれければならない。 その後、専門家によるクラシックカーの査定、主な検査を行ってもらい、クラシックカーレポートを取得する。 このレポートや車検証などの必要書類を準備し、登録事務所へと提出する。 ここでHナンバーの基準をクリアすることができれば、晴れて登録が完了するというわけだ。 実際に査定や登録などの費用は車両の状態などにより異なるが、おおよそ300〜400€(現在のレートで約6万円)ほどの費用がかかってくる。 それ以降、年間の税金は排気量に関係なく、一律191.73€(現在のレートで28,759円)となっている。 日本では13年以上経過したクルマで、例えば排気量が3000ccの場合、66,700円にもなってしまう。 Hナンバーの税金が実に安いことをお分かりいただけるだろう。 ちなみに、オートバイにもHナンバー制度は導入されており、この場合の税金は一律46.02€(現在のレートで6,903円)となっている。 ■3.ドイツで30年以上経過したクルマは100万台以上!? 連邦自動車交通局(KBA)の調べによると、2022年1月1日、ドイツでは30年以上経過したクルマが100万台を超えた。 そのうち、Hナンバーのクルマが648,365台も登録されている。 Hナンバープレートの普及率は驚異の57.3%だ。 これは、古い車の所有者の半数以上が、クラシックカーとして登録していることを示している。 クラシックカーの在庫はここ25年間で常に増加傾向にあり、ドイツにおけるクラシックカー人気は今もなお上昇し続けているのだ。 最も人気のあるクラシックカーは、メルセデス・ベンツW124、SLクラス、 フォルクスワーゲンビートル、バスとなっている。 ■まとめ 結果的にHナンバー制度は大成功のモデルとなった。 クラシックカー愛好家は、環境保護区域内でも自由に運転することができ、税金を安く抑えることができるため、Hナンバーを取得しない理由はない。 クラシックカーは自動車の歴史そのものであり、古くなったら終わりではなく、古いからこそ価値があるのではないだろうか。 また、ドイツにおける自動車文化遺産を保存し、維持する姿勢にも素晴らしいものを感じる。 著者は日本にも導入してほしいと切実に願っている。 [ライター・撮影 / 高岡 ケン]
ドイツで毎日のようにクルマを運転していると、旧車を見かける、またはすれ違うことが日本よりも多く感じます。 クルマへのこだわりが強い人が多いのではないか、そのような印象を受け、そもそもドイツでのクルマ事情がどのようなものなのか気になっていました。 この記事ではそんなドイツのクルマ事情について、いくつか見ていきたいと思います。 ■ドイツ国内における自動車保有率から見えてくることは? ドイツでは、全世帯の77%もの割合で、最低1台は自家用車を保有しているというデータがでています。 また、このデータがとられた同じ時期には、2台を保有する世帯は23.4%から27%に、3台以上のクルマを持つ世帯は3.7%から6.1%に増加しています。 人口1000人あたりの乗用車数で見ても、最新のデータがとられた2021年には、過去最高の記録となっているようです。 加えてドイツにはアウトバーンの存在もあり、年間の走行距離が平均14,259㎞におよび、クルマを伴った人々の移動距離も相当なものであることが分かります。 これらの数字からも、ドイツでの生活にはクルマが欠かせないということが見てとれます。 ▲フォードの旧車、Taunus(画像:筆者撮影) ■マーケットシェアと購入実態 ドイツのクルマメーカーといえば、メルセデス・ベンツやBMW、フォルクスワーゲン、アウディなど名だたるメーカーが数多くありますが、ドイツ本国におけるシェアはどのくらいなのでしょうか。 2022年の新車登録ランキング、およびマーケットシェアを上位5位に絞り見てみると 1位:フォルクスワーゲン(マーケットシェア18.3%)2位:メルセデス・ベンツ(マーケットシェア10.6%)3位:アウディ(マーケットシェア9%)4位:BMW(マーケットシェア8.2%)5位:スコダ(マーケットシェア5.8%) となっています。 もともとクルマに興味があった筆者が初めてドイツを訪れた際、日本ではプレミアムブランドとして認知されている、これらのメーカーのクルマがあたりを駆け巡っている光景を目の当たりにし、衝撃を受けたことをよく覚えています。 いくら本国とはいえ、決して安くはないであろうそのようなクルマが、大量に走っている状況に驚きました。 ドイツでは日本よりもクルマに対してこだわりが強く、お金をかけているということは考えられるのでしょうか。 そこで、2022年に新車登録されたクルマをモデル別に調べてみました。 第1位はテスラ モデルYであり、前年比1064.4%と驚異的な数字となっていますが、スペックやクルマの魅力が大きいことはさることながら、テスラのほかに、フォルクスワーゲンのIDシリーズがシェアを伸ばしてきていることからも、環境問題にとりわけ関心の強いドイツならではという側面があるのかもしれません。 しかし、そのほかのモデルに目を向けると、上位20位にはフォルクスワーゲン パサートやBMW 3シリーズ、メルセデス・ベンツ Cクラスやアウディ A6など、比較的上級といえるモデルもランクインしているのは興味深いところです。 さらに、ドイツにおけるクルマの購入形態を調べてみると、中古での購入が27%であるのに対し、新車で購入する人の割合は47%にものぼります。 現地でのクルマ関連メディアをチェックしていると、上記モデルは本国においても価格帯は高く、同等のスペックを持つ日本メーカーのクルマは、コストパフォーマンスに優れていると紹介されているのをしばしば目にします。 それでもなおこれらのモデルが多く購入されていることから、少々強引な解釈かもしれませんが、ドイツではクルマに対するこだわりが強く、お金をかけることに抵抗がない人が多いと捉えることもできるのではないでしょうか。 この点については、比較対象を明確にしたうえで、機会があればさらに調査をしていきたいと考えています。 ■アウトバーンで速度制限が設けられているエリアは全体の20.7% さて、ドイツでは平均の年間走行距離が14,259㎞におよぶことに言及しましたが、これにはアウトバーンの存在が大きく関わっていることは、間違いないでしょう。 日本の高速道路のような通行料はかからず、かつ速度制限がないことからも、移動距離を問わず重宝されていることは言うまでもありません。 そこで、このアウトバーンについてご紹介します。 日本の高速道路の総延長は9,231.7km、一方のアウトバーンの総延長は13,192㎞におよびます。 上述したように、アウトバーンと聞くと、速度制限がないということで有名だと思います。 日本でもそのイメージを持つ方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。 しかし、実際には工事現場、勾配が続くエリア、合流地点付近など、速度制限が設けられているエリアも意外と存在します。 制限速度は130km/h、120km/h、100km/h、80km/h、60km/hなど、状況によりさまざま。 各速度制限が設けられている距離と割合は、130km/h制限が672㎞で全体の4.7%、120km/h制限が2028㎞で全体の7.8%、100km/h制限が1454㎞で全体の5.6%、80km/h制限が585㎞で全体の2.3%、60km/h制限が85㎞で全体の0.3%となっています。 このように、速度制限が設けられているエリアの合計は、アウトバーン全体の20.7%となります。 このほかにも事故などが発生すれば、当然そのエリア付近では速度制限が設けられたり、路面が濡れている場合のみ速度制限が設けられているエリアなどもあります。 この数字を見て多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか。 実際にアウトバーンを走行していると、意外と細かく速度制限が設定されており、標識を気にしながら走ることが多いです。 実際のアウトバーンの様子や走行状況などについては、またの機会に紹介させていただきます。 [画像・Shima,メルセデス・ベンツ,BMW,アウディ,フォルクスワーゲン / ライター・Shima]
日本人は男女問わず「野球好きだ!」。 そう実感したのが2023年3月に開催されたWBC。 大谷翔平選手をはじめ、サムライ戦士たちの躍動と興奮を受け継ぐように、現在プロ野球も大盛り上がり中。 そんななか、ふと思った。 「野球のポジションを連想させるクルマがあるじゃないか」と。 これは……大発見だ! 国産旧車でポジション別に挙げていきたい。 ■チームのカギを握るピッチャー。Z33がそれにぴたりとハマる! まずは野球という試合に挑むにあたり、カギになるのがピッチャーだ。 勝つか負けるかピッチャー次第、といっても過言ではなく、クルマに当てはめればメーカーの顔であり、売れてもらわなくては困る、という存在。 ならば、2002年登場の日産フェアレディZ(Z33)こそ、ピッチャーにふさわしいだろう。 やや荒っぽいが心地いいサウンドの3.5L NAエンジンを搭載し、速球派ピッチャーばりの加速を味わえるモデル。 Z32の発売終了から、長らく続いたフェアレディZ消滅期間からの「奇跡の復活劇」は、あの巨人・桑田投手の復活登板を彷彿させる!(古いか…) 次はキャッチャー。 扇の要とされるポジションで、どっしり構えてぶれずにチームをまとめる役割がある。 そのキャッチャーはズバリ、トヨタ14代目クラウン(2012年)だ。 先代からガラリと顔を変え、特にアスリートのギザギザデザインのグリルは「奇抜すぎて違和感あるなぁ」と、皆感じていたもの。 しかし、数年経つと自然となじんでいく…。 「これがクラウンの顔だ」と、どっしり構えて発売したトヨタの戦略も含めて、まさにキャッチャーの姿だ。 ■背が高くテクニックも必要なファースト。ならばデリカ・スペーシアギアだ ファーストはやや地味な存在ながら、内野手からの送球を確実に受け取るテクニックが要り、高い送球をキャッチする必要もあるので「背の高い選手」が理想的。 背の高いミニバン界でもトップクラスの、三菱デリカ・スペーシアギア(1994年)に登場していただこう。 なにせ全高2070mmですから。 加えて、パジェロゆずりの4WD性能もあり、走りのテクでも見せる! 右に左にと軽快に動き回り、打球を処理するのがセカンドだ。 求められるのは軽さと俊敏性。 それはもう、ホンダビート(1991年)で決まりだ。 軽自動車でありながらミドシップ、四輪ディスクブレーキという本格スポーツ。 捕球が難しいゴロに対しても「着実に止まり」ファーストへ投げる。 四輪ディスクブレーキが効いている、ということだ。 ■花形ポジションのサードにつくのは、やはりR32 GT-Rしかいない サードは、あの長嶋茂雄選手よろしく花形ポジション。 守備で魅せて打撃でも魅せる。 なぜか3~4番打順のホームラン打者が多く、まさしく日産R32スカイラインGT-R(1989年)そのものではないか。 2.6L、直6DOHCツインターボという心臓を持ち、6速スロットルチェンバーなど、先進のメカニズムを搭載。 その走りのパフォーマンスと張り出したフェンダーやウィングで武装したスタイルは、まさにスポーツモデルの花形。 今でも圧倒的人気を誇るR32は、やはり長嶋茂雄さんに似ているし、現役選手ならヤクルトの「村神様」級の存在だ。 セカンド同様、俊敏性が求められるポジションがショート。 足さばきが重要となるが、ならば、開発時に欧州の道路を徹底して走り込んだという、スズキ2代目スイフトスポーツ(2005年)にショートについていただこう。 超人気の現行モデルの基盤を築いた世代といっていいモデルで、1.4L、直4DOHCながら1060kgという軽さもあり、狙ったラインを思いのまま走行できる爽快感がある。 やはり、狙った打球を確実につかむ、ショートのポジションがお似合いだ。 そうそう。コスパのよさはこの2代目も同じだが、プロ野球のショートでコスパのいい選手は……いないかもしれません(汗)。 ■人馬一体の走りでどんな打球にも追いつく「球際の魔術師・ロードスター」 続いては外野のポジション。まずはレフト。 ライン際に痛烈な打球が飛んでくる場合も多く、足の速い選手が理想的なポジションだ。 ここは、スバル3代目インプレッサWRX STI(2007年)の出番だろう! インプレッサWRXシリーズのなかでも人気を誇る3代目で、発売当初のハッチバックに加え、4ドアセダンも設定。 どちらも筋肉系のスタイルで格好いい。 まさにレフトにつく選手とかぶる。 2L、水平対向4気筒ターボは最高出力308psと実にパワフル。この出力をもって打球を追う。3代目インプレッサWRX STIなら任せて安心。エラーなどするはずもなし! 外野の守備、その要となるのがセンター。 なにせ、前後左右に打球がどんどん飛んでくる。 それを軽やかに走り、キャッチしなければならない。 このポジションに似合うのは、マツダ初代ロードスターしかいない。 軽量で強靭なフレームを採用し、1.6L、直4DOHCを縦置きに搭載。 意のままに走れる「人馬一体」感で痛烈な打球も、風を切りながらキャッチ! うん、サマになること間違いなし。 ■驚きの好燃費でイチローのように長く「走り続ける」プリウス そして、ライトを守ってもらうのはトヨタ3代目プリウス(2009年)。 予約受注がものすごい数で、発売されてからも長らく月販台数1位に輝いていた超人気モデル。 その人気のさまは、ライトといえばこの人、イチロー選手を彷彿させるほど。 新開発のハイブリッドシステムTHS-Ⅱを搭載し、当時の10・15モード燃費で38.0km/L。 この驚くべき数値で、イチロー選手同様にず~っと、なが~く走り続けたのである。 ……以上。 「野球のポジションを連想させる9台の国産旧車」を、個人的主観で取りあげてみたが、野球選手のアグレッシブな動きをイメージさせるモデルばかりじゃないですか! と判明。 秋まで熱く続くプロ野球を観戦しながら、選手たちにクルマをカブらせてみることも一興かもしれない。 [画像・トヨタ,日産,ホンダ,マツダ,三菱 / ライター・柴太郎 ]
ここ10年くらいで「終活」という語句の響きや意味合いが、比較的ポジティブに捉えられるようになった印象がある。 いまや、銀行口座の暗証番号や、生命保険の連絡先、ネット関連のパスワードなど、基本的に本人しか知り得ない情報をまとめて書き記すことができる「エンディングノート」が100円ショップでも売られているほどだ。 それだけ「終活」という行為が市民権を得られるようになったのかもしれない。 しかし、お膳立ては整っていても、当の本人が行動を起こさなければ何もはじまらない。そして「そのとき」に周囲を巻き込んだ大騒動にもなりかねないことも事実だ。 ■愛車の終活。不意に「そのとき」が訪れてからでは遅すぎる 「そのとき」。 それはつまり、クルマを所有するオーナー(この記事を読んでいるあなた)が、すぐにでも入院したり、施設に入居しなければならないなど……。オーナーの体調が思わしくない"のっぴきならない状況"を意味する。 そんな急を要する状況で、「クルマの終活云々」だなんていってられないことは容易に想像ができるだろう。 とはいえ、オーナーとしては自分の家族はもちろん、大切な愛車のことも気になって仕方がないはず。ただ、当の本人はそれどころでなくて、どうにもできない状況であることもまた事実なわけで……。 こうなってしまっては残された家族も大変だし、「大事なクルマなのは分かるけれど、処分に困る」というのが本音だろう。 早すぎるということはない。とにかく早めに動いておくことが重要だ。自分自身への戒めを込めて。 ■「早く処分したい」のか「大切に乗り継いで欲しい」のか? 前者であれば話が早い。買取り業者に依頼して買い取ってもらう方法がもっとも手っ取り早く、しかも手間いらずだ。 ただし、買取り業者が査定に来たその日に大切な愛車が引き取られていく可能性が高いので「最後にドライブをしてからお別れをしたい」といった時間的猶予がないことを知っておいたほうがいいだろう。 そのため、ひととおり別れの儀式を済ませてから買取り業者に依頼することを強くおすすめしたい。 反面、後者の場合はどうだろうか。 身内をはじめ、信頼できそうな友人・知人に声を掛けてみるといいだろう。「俺(私)がいざというとき、このクルマに乗って欲しい」と。 悲しいかな、前述の人たちから色好い返事がもらえなかったら、SNSを活用するか、ネットが苦手であれば、信頼できる身近な人に代行してもらえれれば、誰かしら名乗り出てくれる。 あまり興味がない身近な人より、オーナーと熱量が近い(あるいはそれ以上の)次期オーナー候補に託した方が、クルマとしても長生きできる可能性が高まるはずだ。 ■購入希望者と面談するという手もある 「かといって、手塩に掛けた大事な愛車を"どこのウマの骨とも分からんヤツ"にだまって譲るわけにはいかん!」 その気持ちも痛いほど分かる。 日々、取材を通じてオーナーインタビューをしていると「前オーナーさんと面談をして、お眼鏡にかなったから譲ってもらえた」というエピソードを伺うことがある。 不思議なもので、相対したときの第一印象というのは総じて当たることが多い。 いわゆる「直感」というやつだ。 電話やメール、LINEなどでどれほど美辞麗句を並べても、実際に会ってみないとその人の"人となり"は分からないものだ。 ひまひとつ信用できない、目が笑っていない……などなど、ふとしたときに感じた違和感(直感)は信じた方がいいと個人的に思う。 たとえ口下手であっても、本気度って伝わるもの。むろん、その逆も然りだ。 ■手放して別の誰かのものになった瞬間、決定的に何かが変わる 仮に長年の付き合いの親友が大事な愛車を引き取ってくれたとしよう。 いつでも会える間柄だし、気心知れた相手に譲ることができてホッとしているかもしれない。 しかし、手塩に掛けた愛車はもう他人のものだ。たとえそれが小学生の頃から付き合いがある親友であったとしても。 マフラーを交換しようと、オールペンしようと現オーナーの自由だ。 仮に、親友が前オーナーであるあなたに敬意を表して「現状のまま」乗ってくれたとしよう。 それでもやっぱりもはや別のクルマだと悟るべきだ。 手放して別の誰かのものになった瞬間、決定的に何かが変わる。 その揺るぎない事実はいまから覚悟しておいた方がいいかもしれない。 ■まとめ:誰にでもクルマの終活の時期は訪れる。そのためにも・・・ どれほど手塩に掛けた愛車であろうとも、悲しいかないつかは別れのときが必ずやってくる。何人たりとも「必ず」だ。 それが1年後なのか、30年後なのか誰にも分からない、というだけのことだ。 その「いつか」に大して備えることはできる。 エンディングノートや遺言書に明記する方法もそのひとつだろう。 次期オーナー候補に(口約束でもいいから)話をつけておいてもいいかもしれない。 筆者の知り合いには「家族は乗らないことが分かっているから、自分が何かあったときに困らないよう、いまから奧さんの名義にして有事の際にはいつでもクルマを売却できるように」と、明確に方針を示している人もいる。 無事に次期オーナーが決まり、大切な愛車を引き継げたら……。 それはもはや、最愛の娘を嫁に送り出したようなものだ。 それこそ新たな生活に口出しするのは野暮というもの。 あとは何も「見ざる聞かざる言わざる」を貫き、少しずつさまざまな思い出を美化していくことで、自身のカーライフも無事「大団円」を迎えることができると信じたい。 余談:クルマ好きによるクルマ好きのための・・・ この記事の初稿ができあがったあと、旧車王ヒストリアの運営母体である「旧車王」の担当者の方にもチェックしていただいた。 すると「編集長、これだけは念を押して読者の方に伝えてほしい」と、普段ではあまりないトーンで返信があった。 『旧車王としては、お客様の気持ちも踏まえて買取りをしているし"最後にドライブしたい"というお気持ちにも寄り添っています!』としっかり書いておいてください、とのことだった。 「旧車王」を立ち上げたカレント自動車の人たちとは長年、お仕事をさせていただいているが、クルマ好きの人たちの集まりだということは筆者もよく知っている。 クルマ談義になると仕事そっちのけで脱線することもしばしばだ。 オーナーにとってまたとない愛車を手放すときの心境、そして行く末も案じたうえで買い取るように心掛けているというのは、同じクルマ好きとして本心だということが伝わってきた。 もし、ゆくゆくは愛車の終活を考えているとしたら、一考の余地はあると思う。 [画像/Adobe Stock ライター・撮影/松村透]
開放感のあるピラーレスハードトップが特徴的な、日産 330型セドリック。国産高級セダンでありながら、アメリカ車のデザインを融合させた異色のモデルです。 また、最上級グレード「ブロアム」が初めて設定されたのも330型セドリックでした。「輝ける変身」をキャッチコピーに掲げ、日本の経済成長とともに駆け抜けた330型セドリックの魅力に迫ります。 高度経済成長のなかで生まれた330型セドリック 330型セドリックの登場した1970年代は、日本が高度経済成長期を迎えて人々が豊かになりつつある時代でした。当時の日産は、アメリカ車のデザインからまだ脱却していない時期でしたが、330型セドリックは単なる模倣ではなく、アメリカンテイストを日本車に取り入れて見事に昇華させたモデルです。 高級志向の高まりに呼応するかのように登場した、330型セドリックの誕生背景を振り返ってみましょう。 迫力あるボディとわかりやすいラグジュアリー感 セドリックとして4代目の330型セドリックの登場は1975年。3代目の発売から約4年ぶりのフルモデルチェンジを果たします。コンセプトは先代を踏襲しつつ、さらにアメリカンテイストを取り込んで大柄で迫力のあるデザインに仕上がりました。 経済的に豊かになり、高級志向が高まりを見せつつあった時代に対して日産の出した答えが330型セドリックです。ボディサイズが大型化されただけでなく、開放感のあるピラーレスハードトップを筆頭に、内外装含めてアメリカ車のようなわかりやすい高級感を取り入れてデザインされました。 最上級グレード「ブロアム」は330型セドリックから始まった 日産セダンの最上級グレード名として、1990年代の終わりまで使われていた「ブロアム」。(一部車種では2000年代にも限定的に使用)最初にブロアムが設定された車種が330型セドリックでした。 ブロアムとはかつての馬車の形を指す言葉で、イギリス男爵ヘンリーブロアムが由来です。本来のブロアムは、御者の乗る席には屋根はなく後席のみにキャビンがある形状です。330型セドリック「ブロアム」とは、形式上の共通点は見当たりません。ブロアムと名付けた真意は不明ですが、最高級グレードとして後席のラグジュアリー感も重視したという意味合いでしょうか。 アメリカンテイストの高級車「330型セドリック」3つの魅力 流れるようなリアクォーターのラインに、コークボトルデザインを取り入れた豊満で複雑なフォルム。さらに内装や装備面も充実させ、330型セドリックは豪華さを目に見える形でわかりやすく表現しました。 豊かになって高級志向の高まったユーザーを釘付けにした、330型セドリックの魅力を3つ紹介します。 開放感を味わえるピラーレスハードトップ 330型セドリックのボディバリエーションの一つが、ピラーレス・ハードトップです。窓枠付きの硬派なセダンと異なり、Bピラーとサッシュをもたないため、サイドはスポーティな印象です。 ピラーレスのクルマが初めてお披露目されたのは、1949年のアメリカ、キャデラック・クーペドゥビルでした。現在でもメルセデス・ベンツやロールスロイスなどの高級クーペが採用しています。窓を全開にすると前席と後席が一体となり、アメリカのロードトリップを思わせる、この上ない開放感を味わえます。 また、豊富なボディバリエーションをそろえていた点も、330型セドリックの特徴です。ピラーレス構造を採用した4ドアハードトップに加え、通常の4ドア、2ドアハードトップをそろえ、豊かになった日本人の幅広いニーズに応えました。 存在感のあるフロントマスク フロントマスクの印象が、330型セドリックに車格にふさわしい風格と迫力を与えています。大型バンパーとフロントグリル、さらにヘッドライトを囲う四角い枠までクロムメッキ加工という徹底ぶりです。また、ボディの至る所にもクロムパーツが使用されていました。 特にブロアムを含む4ドア系ではヘッドライトに丸4灯を採用していたこともあって、フロントマスク全体が光り輝く威風堂々とした印象でした。全長4.7mにも及ぶ大型ボディに負けないフロントマスクのデザインによって、大きくて高級というセドリックのコンセプトをしっかりと表現しています。 高級感あふれる内装と豪華な装備 330型セドリックのシートには、厳選された生地を使用し、自宅のソファさながらの心地よさを再現しました。運転席には本革巻きステアリング、木目パネルを取り入れたコックピットには高級オーディオを装備しています。 さらに、デュアルエアコンや後席パワーシートといった先進の快適装備に加え、大型アームレストやトランクオープナースイッチ、高級カーペットまで備えた「高級車」にふさわしい仕様です。 330型セドリックは旧車ファンの間で人気 日産 セドリックは、後継車「フーガ」に引き継がれる2004年まで、44年間にわたるロングセラー車種でした。なかでも独特なアメリカンスタイルの330型は、今でも旧車ファンの間で人気モデルです。 しかし、330型セドリックは、販売開始からすでに50年近く経過している旧車です。納得のいく一台を見つけるには、信頼のできる中古車業者へ相談しましょう。購入する際は必ず現車を確認し、必要なメンテナンスや費用についてしっかり確認することが大切です。 また、人気の高さから、330型セドリックには思わぬ高値がつくかもしれません。売却する際には、旧車を専門に取り扱う業者で正しい価値を査定してもらいましょう。 ※経過年数は2023年6月執筆当時
車の相続に伴う名義変更は、必要書類が多く複雑なため、手続きに不安を抱いている方もいるでしょう。ディーラーは相続に伴う名義変更を代行しており、手続きを一任できます。この記事では、相続に伴う車の名義変更をディーラーに代行してもらうことについて、必要書類や手続きの流れなどを紹介します。 相続に伴う車の名義変更はディーラーに代行してもらえる 相続を伴う車の名義変更はディーラーに代行してもらえます。必要書類に不備がないかをプロが確認したうえで手続きするため、書類の再提出が必要になる心配がありません。また、運輸支局は「平日8:45〜16:00」しか営業していないため、都合が合わない方もいるでしょう。そのような方も、ディーラーに代行を頼めば確実に名義変更できます。ただし、ディーラーでは運輸支局での手続きしか代行しておらず、必要書類は自分で揃える必要があります。また、1〜3万円程度の費用が発生します。代行費用はディーラーによって多少異なるため、依頼を検討している店舗へ問い合わせてみてください。 なお、名義変更は司法書士も代行できます。司法書士に名義変更の代行を依頼すると、必要書類の取り寄せから運輸支局での手続きを一任できますが、15,000〜5万円程度とディーラーよりも高額な費用が発生します。費用を抑えたい方は、必要書類を自分で揃えてディーラーに依頼しましょう。 ディーラーに名義変更を代行してもらう場合の必要書類 ディーラーに名義変更を代行してもらうには、必要書類を自分で揃える必要があります。どのような書類が必要なのかを確認し、不備がないよう準備しておきましょう。続いて、ディーラーに名義変更してもらう場合の必要書類を紹介します。 単独相続の場合 車を一人で相続する場合は「単独相続」の手続きをします。必要書類は以下のとおりです。 ・車検証・戸籍謄本※所有者が死亡したことや、相続人全員を確認できるもの・遺産分割協議書※相続人全員が実印・未成年の場合は特別代理人が実印を押印・新所有者の印鑑証明※発行から3ヶ月以内・新所有者の実印・車庫証明※被相続人と同居していた場合は不要・委任状 相続する車の価値が100万円以下だった場合は、遺産分割協議書ではなく「遺産分割協議成立申立書」で名義変更できます。遺産分割協議書を作成するには、相続人全員の実印が必要であり、遠方に住んでいたり都合が合わなかったりすると、多くの時間や手間がかかります。一方、遺産分割協議成立書は新所有者の実印のみで作成できるため、スムーズに名義変更できます。 ただし、遺産分割協議成立申請書で手続きするには、車が100万円以下であることを証明する「査定書」を添付する必要があるため注意してください。査定書は、ディーラーや買取業者で入手できます。 なお、軽自動車は相続に関する書類が不要なため、普通車よりも簡易的に手続きができます。必要書類は以下のとおりです。 ・車検証・戸籍謄本※所有者の死亡・新所有者が親族であることが確認できるもの・新所有者の住民票または印鑑証明書・申請依頼書 共同相続の場合 車を複数人で相続する場合は「共同相続」の手続きをします。必要書類は以下のとおりです。 ・車検証・戸籍謄本※所有者の死亡・相続人全員を確認できるもの・相続人全員の印鑑証明書※発行から3ヶ月以内・相続人全員の実印・新所有者以外の相続人の譲渡証明書・車庫証明※被相続人と同居していた場合は不要・委任状 共同相続は、車の利用方法や売却金について所有者間でトラブルが発生するケースがあるため、単独相続することをおすすめします。 相続発生後に車の名義変更をしないとどうなる? 相続した車を名義変更しなくても、罰則はありません。ただし、売却・廃車の制限や、任意保険の補償が受けられないなどのデメリットがあります。続いて、相続発生後に車を名義変更しないとどうなるかを紹介します。 売却・廃車が制限される 車の所有権を持っていないと、勝手に売ったり譲ったりする権限がないため、売却や廃車が制限されます。例えば車を売却し、相続人全員で売却金を分ける場合も、一旦名義変更が必要です。 また、後に手続きする際に、必要書類をさかのぼって揃えることが難しいケースもあります。いつかは売却や廃車を検討している方は、早めに手続きするとよいでしょう。 自動車税の納付書が届かない 相続した車の名義変更をしないと、自動車税の納付書は使用者の自宅に届きません。なぜなら納付書は、4月1日時点の所有者の住所に送付されるからです。納付書が自分の自宅に届かないと、支払いを忘れることもあるため、延滞金が付く可能性もあります。未納なままでは車検も取得できないため、相続したらすぐに名義変更するようにしましょう。 任意保険の補償を受けられない 相続後に任意保険の名義変更をしないと、補償を受けられない可能性があります。補償を受けられても、保険金が下りる前に新所有者へ名義変更する必要があり、加害者になった場合は支払いが遅れるため被害者に迷惑がかかります。 また、任意保険と同様に自賠責保険も名義変更しなければなりません。加入している保険会社に問い合わせて、任意保険や自賠責保険の手続きも行いましょう。 相続発生時の車の名義変更の流れ 続いて、相続発生時の車の名義変更の流れを紹介します。流れを事前に把握し、スムーズに手続きできるようにしておきましょう。 1.所有者の確認 まずは車検証を見て「所有者が誰なのか」を確認しましょう。車をローンで購入していると、ディーラーや信販会社が所有者になっているケースもあります。 ディーラーや信販会社が所有者になっている場合、ローンを完済後「所有権解除」しなければ名義変更はできません。ディーラーや信販会社に問い合わせて、ローンの残債を確認し、所有権解除してから名義変更しましょう。 2.所定の場所へ行く 必要書類を揃えたら、所定の場所で手続きします。普通車は「運輸支局または検査登録事務所」軽自動車の場合は「軽自動車検査協会」と、車種によって手続きする場所が異なります。 また、手続きは新所有者の住所を管轄する運輸支局で行うため、混同しないよう注意してください。例えば、相続前が大宮ナンバー(埼玉運輸支局)であっても、新所有者が品川区に住んでいる場合は品川ナンバーになるため「東京運輸支局」で手続きします。 3.窓口で必要書類に記入する 運輸支局で入手できる以下を記入し、必要書類と一緒に窓口へ提出します。 ・申請書(OCRシート1号)・手数料納付書・自動車税申告 なお、軽自動車の場合は以下を記入して、窓口へ提出しましょう。 ・軽自動車検査証記入申請書(軽第1号様式)・軽自動車税申告書 上記からもダウンロードでき、事前に記入しておくとスムーズに手続きができるため、ぜひ活用してください。 4.車検証の交付を受ける 内容に不備がなければ、その場で名義変更後の車検証が発行されます。任意保険や自賠責保険の名義変更も必要なため、保険会社への問い合わせも忘れないようにしましょう。 車の名義変更をディーラーに任せるときの注意点 道路交通法では、所有者に変更があった場合「15日以内に名義変更しなければならない」とされているため、期日に注意する必要があります。特に車検の有効期限が切れている場合は、新たに車検を通してからでなければ名義変更ができません。同時に希望ナンバーに変更する場合も、抽選に3日程度かかるため、余裕を持って代行を依頼しましょう。 また、代行費用のほかに運輸支局での手続きや、車庫証明を発行するための印紙代が必要です。50万円以上の車を相続すると、取得税(環境性能割)の納税義務も発生します。車を相続するのにいくらかかるのかを事前に計算したうえで、代行を依頼するか検討しましょう。
■第12回 ~アルミ弁当箱と旧車の意外な関係~ どうも!「日本アルミ弁当箱協会」会長のマツド・デラックスでございます。 「旧車王」連裁12回目となりました。 今回は「スーパーロボット マッハバロン」から、「アルミ弁当箱と旧車の意外な関係」を語って行きたいと思います! ■~アルミ弁当箱に描かれない車両達 その7~ アルミ弁当箱には特撮やアニメ、漫画などたくさんのヒーローが描かれます。 そして、そのヒーローを助ける人間達の武器や、戦闘用のメカ等も描かれるわけです。 そのなかでも比較的多いのは、空を飛ぶ戦闘機が数多く描かれていますが、活躍が地味(?)な車輌は描かれていることが少ないようです。 今回もあえてそんな車輌たちに注目していきたいと思います。 今回「スーパーロボット マッハバロン」から、「フェアレディZ(S30)」「コルト1100F」「スズキジムニ(360CC)」をお送りいたします。 ■~ノーマルでも注目度抜群の車達が!マッハバロンの「マッハトリガー」~ 私は「レッドバロン派」ではあるが(そんな派閥はない)、「マッハバロン」は圧倒的に個性豊かなクルマが登場しました。 その中でも、当時ノーマルですら個性豊かだった日産の「フェアレディZ(S30)」をベースに作成された「マッハトリガー」は、本当に空を飛びそうなデザインでした。 しかし、このコラムでも書き続けているのですが、ベース車両が明確にわかる国産車は、アルミ弁当箱に描かれることはほぼありません。 もちろんプラモデルや超合金は発売され大人気に。 マッハトリガーが描かれているアルミ弁当箱が発売されていたら、きっと大人気になったことでしょう。 (写真は432ですが、まさか432をベース車にはしなかったですよね?) ■~脇役もキラッと光る名車揃い!~ マッハバロンの特撮車輌選定をされた方は、なんてセンスの良い担当者だったのでしょうか? 劇中で登場する脇役のクルマたちを見ると、勝手に想像してしまいます。 「スズキジムニ」にうる覚えなのですが、「コルト1100F(800だったらごめんなさい)」などが登場していました。 ただ、コルト1100に関してはどのシーンで登場していたかが、記憶があやふやで申し訳ありませんが・・・、確かに出ていたのはマッハバロンで間違いないと思います。 このクルマも今見ると、本当に劇中用にデザインされたようなクルマでした。 現在でも大人気の「ジムニ」。 そのルーツである「LJ10型(20かもしれません)」が登場していました。 特に幌をはずして劇中で乗っていたイメージが強く、主人公やKSSの隊員たちが主に使っていました。 その他にも、当時の名車が結構活躍していたのがこのマッハバロンだったので、レッドバロンのようにアルミ弁当箱の図柄にも使って欲しかったです! KSSといえば、現在では「幻の特撮女優」の「小杉愛隊員」こと「木下ユリ」さんが大好きでした。 ぜひ、いろんな意味でDVDでご覧になってください! ■~おまけ~ 個人的な趣味ではあるのですが、私は特撮やアニメの「エンディングテーマ」が大好きなんです。 このマッハバロンのエンディング曲である「眠れマッハバロン」は、私の中の「三大泣けるエンディング曲」のひとつとして、カラオケでも涙なしでは歌えません! ちなみに他の2曲は「一休さん」の「ははうえさま」と、「はじめ人間ギャートルズ」の「やつらの足音のバラード」です。 みなさまはどのエンディング曲がお好きですか? 今回は最後は私の趣味丸出しの、アニメエンディング曲で締めるという暴挙をお許しください! また、王道ライターのみなさまとは違った角度でのコラムをお送りしたいと思います。 よろしくお願いいたします。 そして「旧車王」共々「マツドデラックスコレクション アルミ弁当箱図鑑」もよろしくお願いいたします。 アルミ弁当箱を展示して欲しい、アルミ弁当箱の貸し出し、トークショーやイベント等と、ご要望のある方もぜひお声をかけてください。 ●アルミ弁当箱図鑑 厳選50 ーマニア編ー マツドデラックスコレクション (ヴァンタス) https://www.amaZon.co.jp/dp/4907061471 そしてなんと!この私に映画出演のオファーがありました! 「路恋人」監督の「ぜんぶ朝のせいだ!」にちょこっと出演させていただきます。 詳細が決まりましたらまたご報告させてください! ●映画『ぜんぶ朝のせいだ』オフィシャルTwitterhttps://twitter.com/morningall2023 ●映画『ぜんぶ朝のせいだ』特報https://www.youtube.com/watch?v=vg0LHPEM6Ss [画像/日産,スズキ,,三菱・撮影/ライター マツド・デラックス(山本圭亮)]
レトロデザインなのに、なぜか新しいかわいらしさを感じる日産 パオ。日産が世界に先駆けて開発に取り組んだパイクカーシリーズの、第2弾としてリリースされました。懐かしい三角窓や独立設置されたバンパーなど、とことんこだわったデザイン性の高さは今も色あせることがありません。 発売から30年以上が経過しても人気の高いパオの魅力をたっぷりと紹介します。 パイクカーシリーズの人気を不動のものにしたパオ パイクカーシリーズ第2弾のパオは第1弾Be-1をわずか2週間で上回る注文を受け、シリーズの人気を不動のものにしました。Be-1に端を発した日産のパイクカーシリーズ。常に最新・最先端を求める車業界の流れに逆行する、レトロ感あふれるデザインが高い人気を得ました。 まずはパイクカーの定義と、パオの発売経緯を振り返ってみましょう。 日産が世界の先駆者だったパイクカー 「パイク」とは「尖った」という意味の英語です。他にない特徴的なスタイリングの、文字通り「尖った」車をパイクカーと呼びます。パイクカー本来の意味では、三岡自動車のオロチのように先鋭的なスタイリングのクルマも含まれますが、全体としてはレトロ調のノスタルジックなデザインの車種が比較的多いです。 日産がパイクカーの開発に乗り出したのは、技術力の向上とともに激化していた性能競争の最中の1980年代です。各社がしのぎを削って、エンジン出力の向上や内外装含め現代的なアプローチの新型車を開発するなか、他社と一線を画すレトロチックなデザインを施したパイクカー第1弾のBe-1を発売。大ヒットを記録し、国内のみならず海外にも衝撃を与えました。 1990年代にビートルやミニといった名車が相次いでリバイバルされましたが、その源流は日産 Be-1の成功ともいわれています。 Be-1に間をあけず発表されたパオ 1987年の東京モーターショーで、第2弾パイクカーとしてパオが発表されました。この年は日産がパイクカーシリーズの第1弾として発表したBe-1の発売年。Be-1の発売中にも関わらず発表するほど、パオに力をいれていたことがわかります。ベース車輌はBe-1と同じK10型マーチでしたが、よりレトロ方向に踏み込んだスタイリングでした。 パオが発売されたのは、東京モーターショーでの発表から2年後の1989年の1月15日。平成元年になって最初に発売された国産車の1台です。(もう1台も日産車のC33型ローレル)Be-1以上にレトロデザインを全面に押し出したパオが、新しい時代の幕開けとともに登場というのも運命的なものを感じます。 受注期間わずか2週間でBe-1を超える受注 パオは、一定期間の予約受付後に予約分のみを生産するという販売方式をとります。予約期間わずか3ヶ月で、パイクカー第1弾のBe-1を超える5万1,657台もの申し込みを受けました。すべての注文分を納車するのに、1年半を要したというエピソードも残っています。 パオのかわいいレトロデザインは今見ても魅力的 ベース車輌がK10型マーチのパオは、車として特筆すべき性能を備えているわけではありません。それでも、現在でも人気の理由は圧倒的なデザイン性の高さでしょう。 何かを真似して作ったわけではないのに、懐かしさを感じるレトロ感。さらに、冒険というテーマをしっかりと表現していて、すぐにでもどこかに出かけたくなるデザインです。 パオのデザイン上の魅力を内外装それぞれ紹介します。 モチーフはサファリを旅する冒険者の衣類 ノスタルジックなデザインが魅力のパオですが、特定の車を真似したわけではありません。パオのデザインモチーフは、サファリを旅する冒険者の衣類です。ボディと独立した前後バンパーやルーフ部のモール、ボンネットやボディサイドのあしらいなど、レトロ感とアウトドア感溢れるデザインに仕上がっています。 また、むき出しになったドアヒンジやミラーや窓の取り付け部、三角窓に2分割のリアウィンドーと細部までこだわり抜いてデザインされました。当時はすでにパワーウィンドウが一般的でしたが、窓の開閉も手動という徹底っぷりです。パオの世界観を妥協することなく表現したクルマとして、見事に完成しました。。 また、ノーマルルーフに加えて、キャンバストップも用意されました。開放的なキャンバストップを開ければ、心ゆくまで冒険気分を味わえます。 パオの魅力は内装に詰まっている パオの魅力を最大限感じられるのは、外観よりも内装かもしれません。車内に乗り込むと外観は見えませんが、こだわりの内装によって常に特別な車に乗っていることを思い出させてくれます。 パオの特徴的な内装イメージを決定づけているのが、ボディと同色に塗装された鉄板むき出しのダッシュボードです。エアコンのコントロールパネルは現代車のインパネのように埋め込まれておらず、いわゆる「取り付けられた」状態。オーディオもインパネ下部に「取り付け」られていて、本当にオールドカーを感じさせる作りがシンプルで好印象です。 一方で、各種スイッチ類はオーディオユニットに至るまで統一されていて、単にシンプルに仕上げただけでなくデザイン性を追求した結果だとわかります。 コックピットもシンプルでかわいらしくまとめられており、大型の円形メーターパネルを1つだけ備え、白いレトロデザインに仕上げられた2本スポークのハンドルに目を惹かれます。自然とノスタルジックな気持ちに浸ってしまう、パオならではの特別な室内空間です。 すでに旧車として扱われ希少性が高まっているパオ レトロ基調のデザインを現代の車で再現したパイクカーのパオ。発売当時、古いのはあくまでもデザイン上の話でしたが、現在ではパオそのものが旧車にカテゴライズされています。発売からすでに30年以上が経過し、限定販売だった影響もあり状態のいい個体も徐々に減っていく時期です。 パオを売買するのであれば、古いクルマに特化した専門業者を探しましょう。特に売却する際は、単なる中古車として取り扱われないよう旧車の取り扱いが多い業者への査定をおすすめします。