車検切れの車の罰則は?罰則や車検が切れたときの対応方法を紹介

目次
1.車検切れで罰則を受けるケース 2.車検切れの罰則 3.車検切れの車で走行すると検挙される可能性が高い 4.車検切れになったときの対応方法 5.車検切れの車を購入したときの対応方法 6.まとめ

車検切れになった際は、何らかの罰則を受けるのか気になる方もいるでしょう。車検が切れた状態で公道を運転すると、罰則を受けることになるため注意が必要です。この記事では、罰則や車検切れになったときの対応方法を紹介します。

車検切れで罰則を受けるケース

車検切れで公道を走行した場合は、罰則を受ける可能性があります。ただし、車検が切れていても私道の走行や保管しているだけの場合、罰則はありません。

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車検切れの罰則

車検切れしてしまうと違反点数や罰金が科せられるほか、免許停止処分も下ります。前歴がある場合は、免許取消処分が下されるため注意しましょう。

また、車検が切れていると、自賠責保険の保険期間も過ぎているケースもあります。

自賠責保険が過ぎている状態で公道を走行すると「無保険車」に該当し、自動車損害賠償保障法第5条に違反するため、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

参考:自動車損害賠償保障法「第5条」「第86条の3

続いて、車検切れの罰則を紹介します。

無車検運行

無車検運行をした場合の罰則は以下のとおりです。

・違反点数:6点
・懲役/罰金:6ヶ月以下の懲役もしくは30万円以下の罰金
※自賠責保険の有効期限も過ぎている場合は1年6ヶ月以下の懲役もしくは80万円以下の罰金
・行政罰:30日間免許停止
※自賠責保険の有効期限も過ぎている場合は90日間

参考:道路運送車両法「第58条」「第108条

上記の行政罰は、あくまでも違反歴がなく累積点数が1〜2点の場合です。前歴が1回あると90日間の免許停止、2回以上ある場合は1年間の免許取消になります。

前歴がなくても、累積点数が15点を超える場合は免許取消です。また、免許取消になると一定期間免許の取得ができない「欠格期間」も科されます。欠格期間は、累積点数によって1年〜10年と期間が決まります。

前歴が多く常習的に無車検運行をしていると判断された場合は、逮捕されるケースもあるため注意しましょう。

整備不良

整備不良の場合は、整備が適切に行われていない箇所によって違反点数が異なります。整備不良とは、道路運送車両法で定められた保安基準に適合していない車輌のことです。安全性が確保されていない危険な車輌のため、公道での走行が禁止されています。

整備不良は、「尾灯等」「制御装置」の2種類に大別されます。尾灯等の整備不良とは、ブレーキランプやヘッドライトなどの球が切れていたり破損していたりすることです。

制御装置の整備不良は、たとえばブレーキパッドが基準以上にすり減っていることを指します。また、タイヤの溝が基準以上にすり減っている場合も、制御装置の整備不良に該当します。

それぞれの罰則は以下のとおりです。

【尾灯等の整備不良】
■違反点数 1点
■反則金
・原付 5,000円
・二輪車 6,000円
・普通車 7,000円
・大型車 9,000円

【制御装置等の整備不良】
■違反点数 2点
■反則金
・原付 6,000円
・二輪車 7,000円
・普通車 9,000円
・大型車 1万2,000円

参考:道路交通法「 第62条」 警視庁公式Webサイト「交通違反の点数一覧表」「反則行為の種別及び反則金一覧表

軽微とはいえ、すでに違反点数が加算されている場合は、免許停止になる可能性があるため注意しましょう。なお、「不正改造」をした場合は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。

車検切れの車で走行すると検挙される可能性が高い

国土交通省による「車検切れ運行車両対策」が進んでいるため、有効期限が切れたまま走行すると検挙される可能性が高いでしょう。車検切れ運行車輌対策とは、車検切れの車の発見を目的として、ナンバー自動読取装置を道路上に設置することです。

車検切れの車は、自賠責保険の保険期間が満了しているケースが多いため、検挙することで市民の安全を守るとともに、無保険者とのトラブルを未然に防げるというメリットもあります。なお、平成30年9月〜平成31年3月までに実施された街頭検査では、読取台数3万7,403台のうち43台が検挙されています。

参考:国土交通省公式Webサイト「車検切れ運行車両対策の実施結果」

無車検の車はいまだ多い状況のため、国土交通省は警察と連携して運用台数をさらに増やす予定です。

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車検切れになったときの対応方法

車検切れの車は公道を走行できないため、レッカー移動で整備工場や車検場に持ち込もうとする方もいるでしょう。

レッカー移動の際は、車検が切れた車の前輪または後輪を道路上に転がす必要があるため、無車検運行に問われる可能性があります。そのため、車検切れの車のレッカー移動は、業者に断られるケースがほとんどです。

車検切れの車を移動させるには、仮ナンバーを取得する必要があります。ここからは、車検切れになったときの対応について詳しく紹介します。

仮ナンバーを取得する

現住所がある市区町村役所で「臨時運行許可」を申請をして、仮ナンバーを取得します。仮ナンバーとは、公道を走行できない車に対して、一時的に運行を許可された場合に交付されるナンバーのことです。

仮ナンバーを取り付けていれば、車検切れの車でも公道を運転できます。ただし、出発地や目的地を申告する必要があるため、申請したルート以外は走行できない点に注意しましょう。

また、仮ナンバーを申請するには以下の書類が必要です。

・車検証
・自賠責保険証明書
・運転免許証

自賠責保険が切れている場合は、新たに加入が必要なことに留意してください。なお、仮ナンバーは許可が降りれば申請した当日に取得できます。

車検を受ける

仮ナンバーを取り付けたら、整備工場や車検場などに車輌を持ち込んで車検を受けます。車検は空きがあれば飛び込みで受けられますが、ほとんどの場合は事前予約が必要です。仮ナンバーを取得する日に合わせて、車検を予約しましょう。

また、整備工場によっては積載車を所有しています。積載車はレッカー車と異なり、牽引している車のタイヤを道路上に転がさずに移動できるため、仮ナンバーを取得する必要がありません。積載車で移動させてもらえるかどうか事前に相談してみてください。

なお、車検が切れているからとはいえ、車検費用が割増されることはありません。ただし、車を長い間放置していた場合は消耗品や部品が劣化している可能性が高いため、車検費用が高額になるでしょう。

車検切れの車を購入したときの対応方法

車検切れの車を購入した場合、車検を通さない限り公道を走行できません。そのため、仮ナンバーを取得するか、積載車を保有している整備工場に車検を依頼しなければなりません。

車の引き渡し前であれば、購入先で車検を依頼できるケースもあります。ただし、依頼した場合は納車日が伸びるほか、購入費用に加えて車検費用の支払いが必要なことに留意してください。

また、長い期間車検を通さない場合は、運輸支局で車の「一時抹消登録」することをおすすめします。一時抹消登録とは、車の使用を一時的に中止する際に行われる手続きのことで、運輸支局にナンバープレートを返却します。

一時抹消登録した車は公道を走行できないものの、自動車税が課税されません。車に乗っていない間の自動車税を抑えたい場合は、管轄の運輸支局で一時抹消登録をしましょう。なお、車に乗る際は車検を受けて運輸支局で再登録をすると、公道を走行できます。

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まとめ

車検切れのまま公道を走行すると道路運送車両法に違反するため、以下の罰則を受ける可能性があります。

・違反点数:6点
・懲役/罰金:6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
・免許停止:30日間

自賠責保険の失効や累積点数などによっては、免許停止期間が長くなります。累積点数が15点に達する場合は、免許取消処分が下るため注意が必要です。

また、国土交通省は無車検車を特定する「車検切れ運行車輌対策」を強化する方針のため、今後はさらに検挙される可能性が高まります。仮ナンバーを取得するか、積載車を保有している整備工場に依頼して、車検を受けましょう。

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