RX-7(FD3S)といえばマツダが世界に誇るスポーツカーの名車です。1991年から2003年にかけて販売されました。中古市場でも人気が高く新車価格を上回る個体も多いです。しかし、購入しようと思っても20年前のクルマのため「古いスポーツカーは維持費が大変そう……」と心配の方も多いでしょう。この記事ではRX-7(FD3S)にかかる維持費について解説いたします。
RX-7(FD3S)の特徴
RX-7(FD3S)は3代目のRX-7です。曲線を多用した流線型のラインが美しく、現在でも古さを感じません。世界でも希少なロータリーエンジンを搭載している点が大きな特徴です。デビュー当初は255馬力でしたが、96年のマイナーチェンジで265馬力、99年のマイナーチェンジでは当時の国内メーカー自主規制値の280馬力までアップしました。
RX-7(FD3S)維持費の内訳
RX-7(FD3S)の維持費について、5項目に分けて解説します。
燃料代
280馬力を捻出する最終型のロータリーエンジンで燃費を見ていきましょう。
1,308cc ロータリーエンジン:7.2km〜8.1km/L
10.15モードのカタログ燃費で比較しました。実燃費は4〜6km/Lほどだといわれています。「燃料計が動いているのがわかる」と揶揄されるほどの大食いです。
ここからは金額をシミュレーションします。
RX-7(FD3S)を通勤で使用し月間1,000km走行した場合、ガソリンは約200リットル使用(*1)し燃料代は35,000円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合の総額は、420,000円(*2)です。
*1 燃費は5km/Lで算出(実燃費)
*2 2023年5月24日のハイオクガソリン1リットル当たりの平均価格175円で算出
自動車税
RX-7(FD3S)は排気量1,308ccですが、ロータリーエンジンが搭載されているため自動車税の計算には1.5倍として換算されます。1,962ccとみなされ、1.5リットル超~2.0リットル以下の区分に該当します。2023年5月現在の自動車税は39,500円/年です。しかし、RX-7(FD3S)は最終モデルが2002年に発売されており、車齢が13年を超えるため、重課税されて45,400円かかります。
任意保険
RX-7(FD3S)の任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。
<条件>
年齢:30歳
等級:6E
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
車両保険:あり
車両保険(保険金額):45万円
車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5〜10万円
上記内容でシミュレーションしたところ、総額は約87,000円/年でした。
中古市場ではプレミア価格で取引されるRX-7(FD3S)ですが、車両保険は45万円しかつかないようです。事故には十分注意しましょう。
車検
RX-7(FD3S)の車検代について見ていきましょう。
<ディーラー車検の場合>
自賠責保険:17,650円(24か月)
自動車重量税:37,800円(24か月)※初年度登録から18年経過で算出
印紙代:2,300円
車検料:60,000円
合計:117,750円
※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します
RX-7(FD3S)は、重量税が1.0トン超~1.5トン以下に区分されます。同区分の一般的な現行モデルの重量税は24,600円です。しかし、初年度登録から18年以上経過した個体は2段階の重課税により37,800円かかります。また、古いクルマは故障が多く交換部品や整備が必要なことが予想されるため車検代は高額になる可能性があります。
メンテナンス費用
最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。RX-7(FD3S)のメンテナンスについては下記の費用がかかります。
・洗車代
・ワイパーゴム交換代
・ウォッシャー液交換代
・冷却水補充代
・エアコンフィルター交換代
・ヘッドライト交換代
・エンジンオイル交換代
・オイルフィルター交換代
・ブレーキオイル交換代
・エアクリーナー交換代
1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって50,000円ほどを見込んでおけば良いでしょう。RX-7(FD3S)のタイヤ交換が発生する場合はスポーツタイヤを購入する必要があるため追加で100,000円以上かかるケースもあります。
RX-7(FD3S)の年間維持費はいくら?
維持費の内訳を見てきましたが、RX-7(FD3S)の場合、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。
<自家用車登録のRX-7(FD3S)年間維持費>
燃料代:420,000円
自動車税:45,400円
任意保険:87,000円
車検:58,875円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:50,000円
合計:661,275円
月額では55,100円ほどかかります。通勤で使用しない場合は燃料代と任意保険料を下げられるでしょう。
また、ローンで購入するとさらに月々の返済が発生するほか、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代が毎月かかります。
RX-7(FD3S)の維持費が高いと思った時の対処法
旧車は、自動車税と重量税の負担が大きいため、維持費がかさんでしまいます。また、古い車なので修理や整備費用が跳ね上がる場合もあるでしょう。
RX-7(FD3S)の維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。売却するなら、古いクルマを専門に扱う買取業者がおすすめです。発売から20年近く経過したクルマは取り扱いが難しく、その価値を正しく見極められる業者は多くありません。古いクルマ、“旧車”に特化した業者への売却をぜひ検討しましょう。
※2023年5月24日時点のデータです
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