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86は、本格的なスポーツカーでありながらも、比較的求めやすい価格のクルマです。また、専用パーツの種類が豊富であるため、兄弟車であるスバルの「BR-Z」とともに高い人気を誇ります。 86を所有するにあたって、とくに気になるのが「維持費」ではないでしょうか。86に乗り続ける間は、燃料代や税金、保険料などの維持費が継続的にかかります。 そこで今回は、86を維持するためにかかる費用の内訳や金額について詳しく解説します。 86の特徴 86(ハチロク)は、トヨタとスバルが共同で開発した小型FRスポーツカーです。ドライバーが思いのままに取り回せる手の内感と、操る楽しさを体感できる「直感ハンドリングFR」をコンセプトに開発されました。 86に搭載されている2.0L水平対向・D-4Sエンジンは、最高出力200psを発揮します。このパワーユニットが、低重心・高剛性・軽量コンパクトなボディに搭載されることで、従来のスポーツカーとは異なる次元の走りを楽しめます。 また、86は市場に流通しているドレスアップパーツやチューニングパーツが豊富です。名称の由来となっている名車「AE86」と同じように、自分だけの1台を走りながら育てることも楽しめます。 ▼86の開発背景・魅力についてはこちらで詳しく解説しています。トヨタ 86の開発ストーリーに迫る! 可能性を探るべく製作された1台の試作車が実現のきっかけだった 86維持費の内訳 86を所有すると、維持費はどの程度かかるのでしょうか。2012年に発売された最初のモデルである86 ZN6型の維持費について、燃料代、自動車税(種別割)、任意保険料、車検代、メンテナンス費用の5項目にわけて解説します。 燃料代 86 ZN6型の燃費は、JC08モードのカタログ数値13.0km/L(※)で、使用燃料はハイオクのみです。※グレード:G、6MT たとえば、通勤や休日のドライブなどで月間1,000km走行するとしましょう。カタログ燃費通りに計算すると、1ヶ月で約76Lのガソリンを消費する計算です。 2024年9月18日現在、ハイオクガソリンの平均価格は182円であるため、1ヶ月あたりの燃料代は1万3,832円、年間では16万5,984円となります。 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は、クルマを所有する人が1年に1回納める税金です。税額は、クルマの排気量に応じて決まります。 86の排気量は1,998ccであるため、1,500cc〜2,000cc以下の区分であり、税額は3万9,500円/年です。(2019年9月30日以前に新規登録している場合) また、新車登録から13年を超えると「環境負荷の大きい自動車に対する重課」の対象になるため、税額は約15%増えて年間4万5,400円となります。 任意保険 任意保険は、交通事故による損害に備えて、クルマを所有・使用する人が任意で加入する保険です。保険料は、補償内容や保険会社、車種、運転する人の年齢、範囲などさまざまな要素で異なります。 今回は、30歳の人が86を購入する設定で、保険料をシミュレーションしました。試算条件は、以下のとおりです。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり(エコノミー型)車両保険の保険金額:115万円車両保険の免責金額(1回目~2回目以降):5-10万円 上記の内容でシミュレーションをしたところ、年間の保険料は8万8,500円でした。月払いでは月額7,786円です。 車検 車検は、初回が新車登録から3年、2回目以降は2年に1回の頻度で受けなければなりません。車検の際には、検査費用のほかに、自賠責保険の保険料や自動車重量税も支払います。 ディーラーに86の車検を依頼した場合の車検代の目安は下記のとおりです。 <ディーラー車検の場合>・自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)・自動車重量税:2万4,600円(24ヶ月)・印紙代:1,800円・車検基本料:6万円合計:10万4,050円 ※車検基本料は内容、整備工場などにより費用は増減します 自賠責保険は、事故相手のケガや死亡、後遺障害による損害を補償する保険です。すべての自動車は、自賠責保険に加入することが自動車損害賠償保障法で義務付けられています。契約期間24ヶ月の場合、86を含む自家用乗用自動車の保険料は、一律1万7,650円です(2024年9月時点)。 自動車重量税は、クルマの重量によって税額が異なります。86の車両重量は1.5t以下のため、税額は2万4,600円です。 メンテナンス費用 車種にかかわらず、クルマを所有すると下記のメンテナンス作業が発生します。 ・洗車・エンジンオイルの交換・オイルフィルターの交換・ワイパーゴムの交換・ウォッシャー液の補充・冷却水の補充・エアコンフィルターの交換・ブレーキオイル交換・ブレーキパッドの交換 など 洗車やエンジンオイルの交換など安価なメンテナンスのみであれば、年間の費用は2〜3万円程度で済むでしょう。しかし、タイヤやバッテリーなどの交換をともなう場合は、年間で10万〜20万円ほどの費用がかかるケースがあります。 平均して、1年あたりのメンテナンス費用は5万円程度を見込んでおくとよいでしょう。ただし、クルマの状態によって変動するため、高めに見積もっておくことが大切です。 86の年間維持費はいくら? ここまで紹介してきた内容を踏まえると、1年間の合計維持費の目安は下記のとおりです。 <86の年間維持費>・燃料代:16万5,984円・自動車税(種別割):4万5,400円・任意保険:8万8,500円・車検:5万2,025円(車検は2年ごとであるため10万4,050円の半額)・メンテナンス費:5万円合計:40万1,909円 1ヶ月あたりの維持費は、約3万6,500円です。86は車重が軽く、排気量もさほど大きくありません。そのため、86の維持費はスポーツカーとしては安い方といえます。 ただし、ローンを組んで86を購入する場合は、維持費の支払いだけでなく、毎月の返済も必要です。また、駐車場を借りる場合は、駐車場代が別途かかります。 86の維持費が高いと思ったときの対処法 86を所有すると、年間で40万円を超える維持費がかかることがわかりました。スポーツカーとしては安い方であるとはいえ、維持費を支払えるか不安に感じた方も少なからずいるはずです。 そこで、86の維持費を抑える方法を2つ紹介します。 任意保険を見直す 車種や補償内容などが同じでも、保険会社によって任意保険の保険料は異なります。保険料を抑えたい場合は、複数の保険会社から見積もりを取り寄せて比較をしたうえで、加入先を選ぶとよいでしょう。 また、インターネットで加入できるダイレクト型自動車保険を選ぶのも1つの方法です。自動車ディーラーや整備工場などの代理店で加入する自動車保険よりも、割安な保険料で事故に備えられます。 車検の依頼先や整備内容を見直す 車検基本料金は、依頼先によって異なります。また、民間の整備工場であれば、ディーラーよりも、車検料金を安く済ませることも可能です。 民間の整備工場も選択肢に含め、複数の見積もりをとって依頼先を選ぶことで、車検の費用を抑えられる可能性があります。 整備士とよく相談して整備内容を決めるのも有効です。たとえば、必須ではない部品交換を次回以降の車検に回すと、費用を抑えられます。 86の売却は旧車王までご相談ください 86の維持費は、1年間で40万円ほどです。ハイオクガソリンで走るため燃料代はかさみやすいものの、スポーツカーにしてはあまり維持費がかからないといえます。また、任意保険や車検の依頼先、整備内容の見直しにより、維持費をさらに抑えることも可能です。 どうしても86の維持が難しいと感じたときは、売却も視野に入れましょう。旧車王では、86の魅力を十分に引き出した査定を行います。また、業界で問題になることがある二重査定も行っておりません。大切な86をしっかりと評価してほしいという方は、旧車王までお気軽にご相談ください。
13クラウン(130系クラウン)といえば、歴代クラウンのなかでも最高傑作との呼び声も高いモデルです。2024年9月現在でも、状態のよい個体は中古車市場で200万円を超える価格で取引されています。 しかし、発売からすでに30年以上経過している旧車でもあるため、維持費の金額が高くつきやすい点には注意が必要です。 そこで今回は、13クラウンの維持費について内訳や金額の目安などを解説します。 13クラウンの特徴 トヨタ クラウンは、1955年1月の登場以来、現在に至るまで製造が続く高級セダンです。その8代目にあたる13クラウンは、1987年9月に発売されました。 8代目クラウンには、先代よりもさらに上質で高級感あふれる内装と、美しいフォルムのボディが採用されています。また、電子制御エアサスペンションやトラクションコントロール(TRC)など、当時の最新技術も惜しみなく投入されました。 バブル経済による好景気の時代に販売されていたこともあり、8代目クラウンは1990年に歴代・過去最高の販売台数を記録しています。 ▼13クラウンの魅力についてはこちらで詳しく解説しています。V8エンジン搭載!130クラウンロイヤルサルーンGこそバブルの申し子! 13クラウンの維持費の内訳 13クラウンを所有すると、燃料代や税金、保険料などの維持費はどの程度かかるのでしょうか。 1990年8月に発売されたロイヤルサルーンG(型式:E-UZS131)を例に、13クラウンの維持費の目安についてみていきましょう。 燃料代 クラウン ロイヤルサルーンGにはV8の1UZ-FE型エンジンが搭載されています。カタログ燃費は、10モード/10・15モード燃費で7.1km/Lです。使用燃料はハイオクのみであり、レギュラーガソリン車の設定はありません。 たとえば、13クラウンを通勤や買い物、レジャーなどで利用し、1ヶ月で1,000km走行した場合、ガソリンの消費量は1ヶ月あたり約141Lです。 ハイオクガソリン1Lあたりの価格を182円(※)とすると、月間の燃料代は2万5,662円、年間では30万7,944円となります。 ※2024年9月18日時点のハイオクガソリン全国平均価格 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は、クルマの排気量が高くなればなるほど税額が高くなっていきます。 今回例にあげたモデルの排気量は3,968ccです。クルマの排気量が3,5000cc超4,000cc以下である場合、税額は6万6,500円となります。(2019年9月30日以前に新規登録している場合) しかし、1990年に発売された13クラウンは車齢が13年を超えており、重課の対象です。そのため、納税額は約15%増しの7万6,400円となります。 任意保険 任意保険の保険料は、車種や補償内容、運転する人の年齢・範囲、クルマの使用目的など、さまざまな要素で異なります。 今回は、30歳の人が主に通勤で使用するために13クラウンを所有する設定で保険料をシミュレーションしました。詳細条件は、下記のとおりです。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:なし 試算の結果、年間の保険料は5万4,755円でした。12回払いにした場合の保険料は、月額4,832円です。 13クラウンの場合、任意保険に車両保険を付けることはできません。車両保険金額(支払われる保険金の上限)は、クルマの時価をもとに設定されます。旧車は時価額が低く、保険金額の算出にプレミアム価格も考慮されません。13クラウンは、発売から年数が経過しており、時価が0円と評価されるため、車両保険を付けることができないのです 車検 初回の車検が済んでいる中古車を購入した場合、、2年ごとに車検を受ける必要があります。車検の際は、基本料金のほかに、自賠責保険や自動車重量税などの法定費用も支払います。金額の目安は、下記のとおりです。 <民間車検の場合>・自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)・自動車重量税:5万400円(24ヶ月)※車齢18年超で算出・印紙代:1,800円 ※指定工場の場合・車検基本料:6万円合計:12万9,850円 ※車検基本料は内容、整備工場などにより費用は増減します 自賠責保険は、自動車を所有する人のすべてに加入が義務づけられています。契約期間が24ヶ月の場合、自家用乗用自動車の保険料は一律1万7,650円です(2024年9月時点)。 自動車重量税は、自動車の重量に応じて税額が決まります。クラウン ロイヤルサルーンGの重量は1,670kgで、新車の新規登録から18年以上が経っているため、2年間で5万400円かかります。 メンテナンス費用 13クラウンの場合も、一般的なクルマと同様に下記のメンテナンス費用がかかります。 ・洗車代・エンジンオイルの交換代・オイルフィルターの交換代・ワイパーゴムの交換代・ウォッシャー液の交換代・エアコンフィルターの交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 など 13クラウンは発売から35年以上が経過しているため、部品の劣化による不具合や故障が生じやすいといえます。また、部品の生産終了により入手が困難になったことで部品代が高くなっているケースもあるため、メンテナンス費用は高額になりやすいです。 加えて13クラウンの場合、走行中にハンドルがブレる「クラウン病」を発症することがあります。クラウン病を解消するために、部分の交換や車体の調整などに多額の費用がかかるかもしれません。 以上の点から、13クラウンのメンテナンス費用は、1年あたり10万円程度を見込んでおくとよいでしょう。 13クラウンの年間維持費はいくら? ここまで紹介した内容をもとに、年間維持費の総額を計算すると、結果は下記のとおりです。 <13クラウン(E-UZS131)の年間維持費>・燃料代:30万7,944円・自動車税(種別割):7万6,400円・任意保険:5万4,755円・車検:6万4,925円(車検は2年ごとであるため12万9,850円の半額)・メンテナンス費:10万円合計:60万4,024円 1ヶ月あたりの維持費用は、約5万335円です。車両保険に加入できない分、任意保険料は割安ですが、13クラウンは排気量の大きい旧車であるため、燃料代や税金、メンテナンス費用は高い傾向にあります。そのため、維持費の総額も高くなりやすいのです。 13クラウンの維持費が高いと思ったときの対処法 ここまで、13クラウンを所有したときの維持費や高額になりやすい理由を解説しました。最後に、維持費が高いと感じた方に向けて、負担を抑える方法を2つ紹介します。 こまめにメンテナンスをする 13クラウンのような旧車は、車輌の構造や部品が劣化しているケースが多々あります。費用を抑えたいからといってメンテナンスを怠ると、やがて大きな故障が発生し、多額の修理費用が生じるかもしれません。 また、オイル交換やエアフィルター交換、空気圧の調整などが適切に行われていないと、燃費が減少して燃料代が増加することもあります。 維持費を抑えるためには、こまめにメンテナンスをすることが大切です。 丁寧な運転を心がける 急発進や急ブレーキ、急ハンドルなどはクルマに大きな負担がかかるため、故障や不具合のリスクが高まります。また、燃費の悪化にもつながるため、経済的負担が大きくなる行為です。 さらには、交通事故も引き起こしかねません。事故相手の治療費や損害賠償金などを支払うために、任意保険の保険金を請求すると、等級がダウンして翌年度の保険料は高くなります。 急発進・急ブレーキ・急ハンドルを避け、丁寧な運転を心がけることも、維持費を抑えるために重要なポイントです。 13クラウンの売却は旧車王までご相談ください 13クラウン(130系クラウン)は、発売から30年以上が経過していることもあり、維持費が高くなりがちです。今回行ったシミュレーションでは、年間で60万円を超える維持費がかかる結果となりました。13クラウンに乗るのであれば、こまめなメンテナンスや丁寧な運転を心がけ、維持費を抑えるように努めるとよいでしょう。 また、13クラウンの維持が難しいと感じた場合は、旧車王までご相談ください。13クラウンのような旧車は適切な評価が難しいのですが、旧車王は豊富な知識を持つ担当者が車輛の状態や相場などを踏まえ、適切に鑑定しております。まずはお気軽にご相談ください。
トヨタが開発したミドルサイズのクロカンであるFJクルーザー。ランクル40のようなレトロフェイスと派手なカラーバリエーションで話題になりました。 中古市場でも人気が高いクルマですが「本格派クロカンは燃費が悪いのでは?」と心配されている方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事ではFJクルーザーの燃費と維持費について解説いたします。あわせてライバル車の燃費についても紹介するため、購入時の参考にしてみてください。 FJクルーザーのカタログ燃費 FJクルーザーは2010年〜2018年の間、日本で製造・販売されていました。その期間で販売されたすべてのモデルにおいて、カタログに記載されていた燃費数値は8km/L〜8.4km/Lです。 近年のハイブリッド車が20km/L近い燃費であることを考えると、あまりよい数値とはいえません。 FJクルーザーの実燃費 カタログ燃費はあくまで目安であり、実際に走行して消費する燃料の量は異なります。FJクルーザーの実燃費を口コミサイトをもとに調べたところ、約7km/Lでした。カタログ燃費と実燃費の差はおおむね1〜2km/Lといわれているため、イメージ通りの数値だといってよいでしょう。 ライバル車の燃費 FJクルーザーのカタログ燃費と実燃費を紹介しました。一般的にみると決して燃費はよくありませんが、同じ車格のクルマと比べても数値が悪いほうなのでしょうか。ここでは、FJクルーザーと大体同時期に発売開始されたライバル車の燃費を紹介し、その性能を比較します。 トヨタ ランドクルーザー プラド 150系 2009年より発売されているトヨタのランドクルーザープラド150系の燃費は下記のとおりです。 ・カタログ燃費 7.6〜9km/L ※ガソリンモデルのみ・実燃費 約7.5km/L プラド150系には、排気量の異なるエンジンが2種類ラインナップされています。FJクルーザーの排気量に近い3,955ccだと燃費に差はつきにくいですが、2,693ccのモデルであれば維持費を抑えられるかもしれません。 また、プラド150系にはディーゼルモデルもあります。カタログ燃費が11km/L程度とガソリンモデルよりも燃焼効率がよいため、より維持費を抑えたい方は選択肢にいれるとよいでしょう。 ジープ JK ラングラー 2007年から2017年まで販売されていた、ジープのJK ラングラーの燃費は下記のとおりです。 ・カタログ燃費 7.1〜7.9km/L・実燃費 約6km/L アメリカ生まれのラングラーは、やはりかなり燃料を消費するようです。カタログ燃費、実燃費ともにFJクルーザーよりも約1km/Lほど数値が低いことがわかりました。 三菱 4代目 パジェロ 2006年から2021年まで製造・販売されたパジェロの最終世代の燃費は下記のとおりです。 ・カタログ燃費 8km/L〜10km/L・実燃費 約7km/L おおむねFJクルーザーと変わらない数値です。ただし、この世代のパジェロの排気量は3,000cc程度です。同程度の燃費でより排気量の大きいクロカンの走りを楽しみたいならFJクルーザーを選ぶとよいでしょう。 一方、プラド150系と同様にパジェロにも燃費のよいディーゼルモデルがラインナップされています。ガソリンモデルにこだわりがないのであれば選択肢にいれてもよいかもしれません。 FJクルーザーの燃料代は年間いくら? FJクルーザーの燃費の数値はわかったものの、実際に燃料代はいくらかかるのでしょうか。ここでは下記の条件で年間の燃料代を計算します。 ・実燃費7km/L・レギュラーガソリン1Lあたり170円・月間走行距離1,000km 使用燃料は月間約142Lで、1ヶ月あたり2万4,140円の燃料代がかかります。年間に換算すると28万9,680円です。 FJクルーザーを維持するための燃料代以外の費用 FJクルーザーを維持するには、燃料代以外にもさまざまな費用がかかります。ここでは、FJクルーザーを所有するにあたっての燃料代以外の維持費の内訳を紹介します。 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は排気量に応じて税額が決まります。FJクルーザーは3.5L超~4.0L以下(自家用)の区分に該当します。現行モデルであれば6万6,500円/年(2019年9月30日以前に新車登録した場合)ですが、新規登録から13年以上経過する場合は重課対象となり7万6,400円/円かかります。 任意保険 FJクルーザーの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり車両保険(保険金額):130万円車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5-10万円 上記内容でシミュレーションしたところ、総額は約7万5,000円/年でした。車両保険は130万円まで補償されます。 車検代 続いて、自家用登録したFJクルーザーの車検代についてみていきましょう。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)自動車重量税:3万2,800円(24ヶ月)印紙代:1,800円 ※指定工場の場合車検料:5万円合計:102,250円 ※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。FJクルーザーのメンテナンスについては下記の費用がかかってきます。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライト交換代・エンジンオイル交換代・オイルフィルター交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 1年間でこれらの費用が発生します。5万円ほどを見込んでおけばよいでしょう。FJクルーザーのタイヤ交換が発生する場合は大きなタイヤになるので+10万以上かかるケースもあります。 FJクルーザー年間維持費はいくら? 維持費の内訳について解説しましたが、ここで合計額を確認しましょう。 <自家用車登録のFJクルーザー年間維持費>燃料代:28万9,680円自動車税:6万6,500円任意保険:7万5,000円車検:5万1,125円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:5万円合計:53万2,305円 月額では4万4,000円ほどかかります。ローンで購入するとさらに月々の返済が発生するほか、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代が毎月かかります。 FJクルーザーの特徴・魅力 最後にFJクルーザーの特徴と魅力を振り返っておきましょう。購入を検討されている方は、維持費に対して自分の使用に見合うクルマかどうかの判断材料としてお役立てください。 優れた悪路走破性 FJクルーザーの特徴といえば、やはり優れた悪路走破性です。もともとはアメリカ向けに開発された車種だけあり、ダブルウィッシュボーン式独立懸架コイルスプリング、トレーリングリンク車軸式コイルスプリング、リヤデフロックなど本格派4WDとしての要素が豊富に詰め込まれています。 また、フルフレーム構造を採用することでボディ剛性も確保しています。道なき道をダイナミックに走行したい方にとってはぴったりの1台です。 レトロななデザイン FJクルーザーの魅力は走行性能だけではありません。ランクル40を彷彿とさせるレトロな見た目にも多くの支持が集まっています。スタイリッシュなSUVが数多くリリースされるなかで異彩を放つ存在でした。また、カラーバリエーションも豊富で自分好みのカラーに仕上げられるという点もFJクルーザーならではの特徴です。 カスタマイズ性の高さ さまざまなカスタマイズを楽しめる点もFJクルーザーの魅力です。多くのカスタムパーツが流通しており、もともとのデザインにさらなるオリジナル性を加えて楽しめます。自分だけの唯一無二の1台として所有するには、うってつけのモデルといえるでしょう。 まとめ FJクルーザーの燃費について解説しました。 約7km/Lと燃費が悪いように思えますが、同車格のライバル車と比べると平均的だといえます。維持費の大半を燃料代が占めるものの、走行性能の高さやデザインの独自性から所有満足度の高いモデルです。自分の使用に対してコストが見合うかどうかを検討したうえで購入を決めるとよいでしょう。
トヨタの最上位モデルに位置するセンチュリーの2代目にあたる50系は、国産車唯一のV12エンジンを搭載していることが特徴のセダンです。希少なV12エンジンを搭載する50系センチュリーの維持費はどの程度なのでしょうか。 この記事では、50系センチュリーの特徴や維持費の内訳とシミュレーション、維持費が高いと感じるときの対処法について解説します。 50系センチュリーの特徴 1997年4月、30年ぶりにフルモデルチェンジしたセンチュリーは、国産車初のV12エンジン(エンジン排気量4,996cc)を搭載する最高級車としてデビューしました。 最高出力は280psを発揮するものの、V12エンジンならではのスムーズな回転フィールや静粛性は、最高峰モデルのセンチュリーならではの特徴として今なお多くの人に支持されています。 外装は上品でありながらも独特な存在感があるスタイルで、内装はショーファーカーにふさわしい上質な仕上がりとなっています。また、専用の工房で仕上げられているため、妥協のない作りになっていることも特筆すべきポイントです。 1台ずつ丁寧に作られる50系センチュリーは、2017年の販売終了まで20年間にわたり生産され続けました。 50系センチュリーの維持費の内訳 50系センチュリーの維持費は、どの程度かかるのでしょうか。ここでは、1997年に発売された50系センチュリー(E-GZG50)の標準仕様車で維持費をシミュレーションします。 燃料代 国産車初となる5.0L V12エンジンを搭載する50系センチュリーの燃料代を計算してみましょう。 50系センチュリーのカタログ燃費は、10・15モードで7.2km/L。使用燃料は無鉛プレミアムガソリン(ハイオクガソリン)です。 1ヶ月あたり1,000km走行することを想定してシミュレーションすると、1ヶ月あたりの燃料代は2万5,138円(ハイオクガソリン単価181円の場合)。1年間に換算すると30万1,656円です。 エンジン排気量が大きいことに加え、無鉛プレミアムガソリンを使用することから、燃料代は高くなる傾向にあるといえるでしょう。 自動車税(種別割) 5.0Lという大排気量エンジンを搭載するセンチュリーの自動車税(種別割)は、標準税額が1年あたり8万7,000円です。(2019年10月1日以降に新規登録している場合)ただし、1997年式のセンチュリーの場合、初度登録日から13年以上経過しており重課の対象となることから、1年あたりの税額が10万1,200円かかります。 センチュリーは、年数が経過しても色褪せない魅力があるモデルですが、自動車税(種別割)が年間10万円を超えるため、維持するハードルは高いといえるでしょう。 任意保険 任意保険を大手ネット型保険でシミュレーションしてみましょう。条件は下記のとおりです。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり(限定) 上記内容でシミュレーションしたところ、約9万2,569円/年でした。なお、条件や補償内容に応じて保険料は変動します。詳しい保険料はご自身の条件でシミュレーションして確かめてください。 車検 車検の費用について見ていきましょう。なお、ここでは、ディーラーや整備工場など、指定工場での車検を受けることを想定してシミュレーションしてみました。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)自動車重量税:5万400円(24ヶ月)※初年度登録から18年以上経過で算出印紙代:1,800円車検料:6万円合計:12万9,850円 ※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します※年式が古いクルマの場合は車検整備費用が異なる場合があります 1997年登録のセンチュリーの場合、初度登録日から18年以上経過する車輌のため、重量税が重課されます。このシミュレーションは、現行車の車検費用を元にした金額となっているため、年式が古いクルマの場合は車検整備費用が異なる可能性があります。加えて、部品交換や調整などをすると、別途部品代や工賃が発生するためシミュレーション金額は参考程度にお考えください。 メンテナンス費用 センチュリーのメンテナンスと、目安となる費用は、下記の項目と金額になります。 ・洗車・ワイパーゴムの交換・ウォッシャー液補充・冷却水の補充・各種フィルター交換・ヘッドライト(バルブ)交換・エンジンオイル交換・ブレーキオイル交換・エアクリーナー交換・電装部品の交換 など これらのメンテナンスには、年間10万円程度かかると考えられます。また、タイヤ交換をした場合は、タイヤ代、バランス・調整料、廃タイヤ廃棄費用などがかかるため、別途20万円ほど追加でかかるでしょう。そのため、タイヤ交換をした場合の年間メンテナンス費用は、30万円程度になると考えられます。 50系センチュリーの年間維持費はいくら? 50系センチュリーの年間維持費は、次のとおりです。 <自家用車登録のセンチュリー年間維持費>燃料代:30万1,656円自動車税(種別割):10万1,200円任意保険:9万2,569円車検:6万4,925円(2年ごとにかかる費用の半分)メンテナンス費:10万円合計:66万350円 1ヶ月あたりの費用に換算すると約5万5,030円です。このシミュレーションでは、毎月1,000km走行することを想定しています。そのため、走行距離が短かかったり任意保険の条件が異なったりする場合は、維持費の金額も変わってきます。 センチュリー 50系の維持費が高いと思った時の対処法 トヨタの最高峰モデルに位置するセンチュリーの2代目(50系)の維持費は、年間60万円以上、月々5万5,000円以上かかる計算となりました。 維持費の内訳を見てみると、税金や燃料代が高くなっていることがわかります。これらの維持費を下げるのは難しいため、維持し続けるのが難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。 もし、維持するのが大変だと感じたときは、センチュリーを売却して新しいクルマに乗り換えることを視野に入れることをおすすめします。センチュリーは、日本が誇る最高級車であるため、高値で売却できる可能性が高いモデルです。センチュリーの売却を検討し始めたときは、年式が古いクルマの買取を専門としている旧車王にご相談ください。
78プラドは、トヨタの本格派オフロード車であるランドクルーザーに、初めてプラドというサブネームが与えられたモデルです。この78プラドの中古価格は、現在どのようになっているのでしょうか。今回は、78プラドの特徴や価格状況から、より高く売るためのポイントまで詳しく解説します。 78プラドとは 78プラドは、1990年から1996年までトヨタ自動車が製造したオフロード車です。以前は、ランドクルーザーの名前で世界の多くの国々で販売されていました。ランドクルーザーは補修が必要になる部品をあえて新規設計しないため、世界中どこでも修理しやすいという特徴があります。 プラドが誕生した1990年初頭の日本は、まさにRVブームでした。RVは「Recreational Vehicle」の略で、趣味やレジャーを楽しむために開発されたクルマです。天井にはルーフレール、正面には巨大な通称“カンガルーバンパー”とフォグランプ、背中にスペアタイヤを背負ったスタイルが特徴的でした。当時は三菱のRV車が人気で、ラインナップの頂点に君臨したのがパジェロです。 そんな人気のパジェロに対抗すべく、ランドクルーザーのイメージ一新を担ったのが78プラドでした。ランドクルーザーでも従来の70系バンから、乗用車としても使いやすい4ドア・セミロング車として登場しました。パワートレインは電子制御化した2.4L直列4気筒OHCディーゼルターボに、4速オートマチック・トランスミッションが組み合わされました。 1993年5月にマイナーチェンし、エンジンは3リッター直列4気筒OHCディーゼルターボへと変更されています。エンジンの変更により高出力化と環境性能の向上が図られました。 78プラドの価格は高騰している? 78プラドの価格は、新型コロナウィルスの蔓延により一時期値下がりしたものの、2024年3月頃から上昇傾向にあります(※2024年9月時点)。これは、SUV人気の高まりや中古車市場の需要増加が影響しているものと考えられます。 また、メーカーや車種によっては半導体不足により新車の生産の遅延が続いていることも、買取相場が上昇している理由の1つです。 78プラドの現在の買取相場 78プラドの現在の買取相場は、下記のとおりです。 型式 買取相場 KZJ78G 10万〜300万円 KZJ78W 10万〜300万円 LJ78G 10万〜150万円 LJ78W 10万〜150万円 78プラドは、ランドクルーザープラドの中でも人気があるモデルのため、車輌の状態がよければ高く売却できる可能性があります。なかでも1KZ-TE型エンジンを搭載している後期モデルには高値がつきやすいです。 また、カスタムされた個体が注目されているものの、元の状態を保った車輌も高い評価を受けています。リセールバリューを考慮すると、オリジナルの状態を維持している方が流行に左右されにくく、より高値で売却できる可能性が高いでしょう。 78プラドを高く売るにはどうすればよい? 78プラドの現在の買取相場を紹介しました。ここでは、より高く売るためにおさえておきたいポイントを解説します。 こまめにメンテナンスする 78プラドは、最終モデルであっても発売されたのが1996年で、車齢は25年を超えています。不具合が発生する可能性は低くはありません。 そのため、良好な状態を保つためにはこまめなメンテナンスが必須です。また78プラドのユーザーの声を聞くと「故障しない車」というよりは「故障してもすぐに直せる車」であるようです。モデルチェンジしても部品を新設計にしないなど、トヨタのランドクルーザーに対する設計思想が強く影響しています。少し異変を感じたら、症状が悪化する前に確認しましょう。 無茶な走行を控える いかに走破性の高いプラドとはいえ、何度も繰り返して悪路を走行すると負担がかかります。車重も大きいため、悪路走行時は特に足回り部品を酷使することになります。 とはいえ山道を走るために乗っているユーザーも多いでしょう。悪路走行時にはなるべく優しい運転を心がけることをおすすめします。 長距離運転では定期的に休憩する 78プラドは、エンジンや燃料噴射系の故障が多いといわれています。中にはシリンダーヘッドが割れたという事例もあり、これら部品への負担を抑えるためにも、長距離移動時には十分に休憩を取ることをおすすめします。
4ナンバー車の自動車税額は、3ナンバーや5ナンバーの乗用車とは異なります。自動車税の納付でトラブルにならないように、正確な税額を把握しておきましょう。 この記事では、4ナンバー車の自動車税や自動車重量税、自賠責保険料などについて紹介します。 4ナンバー車とは 4ナンバー車は貨物の運送で使う小型自動車のことです。分類番号は4から始まり、「貨物自動車」や「小型貨物自動車」に該当します。そもそも分類番号は車体の大きさやクルマの用途によって区別するナンバーのことで、ナンバープレートの地名の横に記載されています。 4ナンバー車として登録されるモデルには、トヨタのハイエースバンやスズキのエブリイなどがあります。4ナンバー車の車輌サイズの基準は下記のとおりです。 ・全長 4,700cm以下・全幅 1,700cm以下・全高 2,000cm以下・排気量 660cc超2,000cc以下(ディーゼル車は対象外) 出典:国土交通省「自動車の種類」 上記のサイズを超える場合は、1ナンバー車としての登録が必要です。また、貨物の運送で使うため、下記のような要件もクリアしなければなりません。 ・車輌の荷物積載スペースの床面積が1㎡以上ある(軽自動車は0.6㎡以上)・後部座席よりも荷物を積むスペースが広い・積載可能重量が乗車定員の合計重量を超えている(乗員一人当たり55kgとして計算)・荷物の積み降ろし口が幅80cm以上、高さ80cm以上ある(軽自動車は幅60cm以上、高さ80cm以上)・荷物を積むスペースと乗客席の間に壁や保護仕切りがある この他にも要件はあるため、詳しくは国土交通省のページを参照し、要件を満たしているか確認しましょう。 出典:国土交通省「3 貨物自動車等」 4ナンバー車の自動車税種別割 4ナンバー車の自動車税種別割は、クルマの「最大積載量」によって決まります。具体的な税額は下記のとおりです。 【乗車定員が3人以下】 最大積載量 営業用 自家用 〜1t 6,500円 8,000円 1t〜2t以下 9,000円 11,500円 2t〜3t以下 12,000円 16,000円 3t〜4t以下 15,000円 20,500円 4t〜5t以下 18,500円 25,500円 5t〜6t以下 22,000円 30,000円 6t〜7t以下 25,500円 35,000円 7t〜8t以下 29,500円 40,500円 乗車定員が4人以上の場合は最大積載量のほかに、排気量に応じて税額が異なります。具体的な税額は下記のとおりです。 【乗車定員が4人以上】 最大積載量・排気量 営業用 自家用 1t以下・1L以下 10,200円 13,200円 1t以下・1L〜1.5L以下 11,200円 14,300円 1t以下・1.5L超 12,800円 16,000円 1t〜2t以下・1L以下 12,700円 16,700円 1t〜2t以下・1L〜1.5L以下 13,700円 17,800円 1t〜2t以下・1.5L超 15,300円 19,500円 2t〜3t以下・1L以下 15,700円 21,200円 2t〜3t以下・1L〜1.5L以下 16,700円 22,300円 2t〜3t以下・1.5L超 18,300円 18,300円 参考:東京主税局「税率(年額)」 また、軽貨物自動車は以下の税額が適用されます。 平成27年4月1日以後に新規検査 平成27年3月31日までに新規検査 営業用 3,800円 3,000円 自家用 5,000円 4,000円 4ナンバー車の自動車重量税 4ナンバー車の自動車重量税は、車輌重量ではなく「車輌総重量」で決まります。車輌総重量ごとの税額は、下記のとおりです。 車輌総重量 事業用 自家用 1t以下 2,600円 3,300円 〜2t 5,200円 6,600円 〜2.5t 7,800円 9,900円 〜3t 7,800円 12,300円 〜4t 10,400円 16,400円 〜5t 13,000円 20,500円 〜6t 15,600円 24,600円 〜7t 18,200円 28,700円 〜8t 28,700円 32,800円 軽自動車 5,200円 6,600円 出典:国土交通省「継続検査等時における自動車重量税額」 4ナンバー車の自賠責保険料 4ナンバー車の自賠責保険料は、加入期間によって決まります。具体的な金額は下記のとおりです。 ■小型貨物自動車・24ヶ月営業用:26,240円自家用:20,340円 ・12ヶ月営業用:15,830円自家用:12,850円 ■軽貨物自動車・24ヶ月検査対象車:17,540円検査対象外車:8,920円 出典:損害保険料算出機構「自動車損害賠償責任保険基準料率 2023年1月18日届出」 4ナンバー車は自動車税種別割が安い 4ナンバー車は、3ナンバー車や5ナンバー車より自動車税種別割が安いです。また、税額が決まる基準が異なり、3ナンバーや5ナンバーが排気量によって税額が決まるのに対し、4ナンバー車は最大積載量に応じて税額が設定されています。 たとえば、普通乗用車の自動車税種別割は最低でも年間25,000円(1L以下・自家用/2019年10月1日以降に新規登録した場合)かかります。一方、4ナンバー車は最も税額の低い区分だと年間8,000円(〜1t・自家用)です。 また、4ナンバーの軽自動車が年間5,000円に対して、5ナンバーの軽自動車の場合は年間10,800円です。 自動車税種別割は13年経過で重課となることに注意 自動車税種別割は13年経過すると、税額が重課されることに注意が必要です。初度登録年月から13年経過したクルマは環境負荷が大きいと考えられているため、税額が15%程度重課されます。 また、自動車重量税も初度登録年月から13年経過すると重課され、18年を超えるとさらに税額が高くなります。 一方、環境に優しい電気自動車やプラグインハイブリッド自動車などは「グリーン化特列」(※1)が適用されるため、自動車税種別割を抑えることが可能です。自動車重量税には「エコカー減税」が適用(※2)され、車検時にかかる税金を抑えられます。 4ナンバー車の自動車税種別割を抑えたい場合は、環境に優しいモデルに乗り換えるとよいでしょう。たとえば、小型貨物自動車の場合は下記の電気自動車が該当します。 ・三菱 ミニキャブEV・ホンダ N-VAN e・日産 クリッパーEV なお、ディーゼル車の場合は初度登録から11年経過していると自動車税種別割が重課されます。 ※1 購入した翌年度の自動車税種別割の軽減措置は2026年3月31日までの新規登録車が対象※2 2024年1月1日〜2025年4月30日までの新規登録車が対象上記はいずれも2024年7月時点の情報です。出典:トヨタ「エコカー対象車 | エコカー減税・環境性能割・グリーン化特例について」 まとめ 4ナンバー車は貨物の運送で使う小型自動車であり、自動車税種別割の税額は「最大積載量」に応じて異なります。3ナンバー車や5ナンバー車よりも4ナンバー車の方が自動車税種別割を抑えられますが、初度登録年月から13年経過すると15%程度重課されることに注意が必要です(自動車重量税は13年・18年)。 4ナンバー車の購入を検討する際には、最大積載量にあわせて、中古の場合は年式を確認し、自動車税種別割の正確な税額を把握しましょう。
8ナンバー車の車検のサイクルは自家用車と異なります。適切な頻度で受けるためにも、8ナンバー車の車検のサイクルを把握しておきましょう。 この記事では、8ナンバー車の車検の期間や内容、費用も紹介します。 8ナンバー車の基準 8ナンバー車とは、ベースの車輌を改造して特殊な設備を備えたクルマのことです。ナンバープレートの地名の横に記載されている2〜3桁の頭の数字が8から始まる場合、8ナンバー車に該当します。 自動車の用途は「特種用途自動車」に区分され、全部で78種類の車体形状があります。たとえば、救急車や消防車などの緊急車輌のほかに、特殊な設備が備えられた以下のクルマも8ナンバー車です。 ・郵便車(13形状)・アスファルト運搬車(15形状)・車いす移動車(2形状)・キャンピングカー(3形状) 自家用車を改造して8ナンバーとして登録することもできます。ただし、8ナンバーとしてクルマを登録するには、条件をクリアしたうえで構造変更手続きをしなければなりません。 8ナンバー車の車検は何年ごとに受けるのか 8ナンバー車は、新車で登録してから2年後に初回車検、以降も2年ごとに車検を受ける必要があります。貨物自動車(1ナンバー車や4ナンバー車)は、新車で登録してから2年後に初回車検、以降は1年ごとに受けなければなりません。(一部を除く) 8ナンバー車は2年に1回で済むため、車検にかかる費用や手間を抑えられます。なお、日常で使用している自家用乗用車(3ナンバー車や5ナンバー車)は、新車で登録してから3年後に初回車検、以降は2年ごとに車検を受けます。 8ナンバー車の車検費用 8ナンバー車にかかる車検費用は、他の用途のクルマと異なります。ここから、8ナンバー車の車検費用について詳しく紹介します。 車検料金 車検料金は、依頼先の業者によって異なります。8ナンバー車は、特殊な設備が備えられているため、自家用乗用車より車検費用が高く設定されているケースが多い傾向にあります。 また、特殊な設備が備えられていることにより、車検を受け付けてもらえないケースも少なくありません。購入店またはベース車輌のディーラーに、8ナンバー車の車検が可能かどうか確認してみてください。 なお、車検料金のほかに整備箇所の部品代や工賃もかかります。 自賠責保険料 自賠責保険料は用途や車種、契約期間によって保険料が異なります。自賠責保険料とは、事故発生時に被害者を補償する保険のことであり、公道を走行する際に必ず加入しなければなりません。 8ナンバー車は2年ごとに車検を受ける必要があるため、基本的に24ヶ月で加入します。8ナンバー車の自賠責保険料は以下のとおりです。 24ヶ月 25ヶ月 3輪以上の自動車(キャンピングカーなど) 1万9,980円 2万580円 軽自動車(検査対象車) 1万1,290円 1万1,530円 緊急自動車 7,470円 7,560円 霊きゅう自動車 7,930円 8,040円 教習自動車 7,930円 8,040円 ※離島以外の地域(沖縄を除く) 出典:損害保険料率算出機構「2.基準料率 (その5 28〜21ヶ月契約)」 自家用乗用車の24ヶ月分の自賠責保険料は1万7,650円です。一部のクルマを除いて、8ナンバー車のほうが保険料が高いことに留意してください。 なお、8ナンバー車であることは任意保険料に影響しません。8ナンバー車でも、自家用車と同様の方法で任意保険料が算出されます。ただし、保険会社によっては8ナンバー車の任意保険を取り扱っていない場合がある点に注意しましょう。 重量税 4ナンバー車の重量税は、車輌総重量によって税額が決まります。税額は以下のとおりです。 車輌重量 基準の税額 新規登録から13年経過 新規登録から18年経過 〜1t 8,200円 1万1,400円 1万2,600円 〜2t 1万6,400円 2万2,800円 2万5,200円 〜3t 2万4,600円 3万4,200円 3万7,800円 〜4t 3万2,800円 4万5,600円 5万400円 〜5t 4万1,000円 5万7,000円 6万3,000円 出典:国土交通省「2023年5月1日からの自動車重量税の税額表」 なお、自動車税に関しては自家用乗用車より税額が安くなっています。排気量2L〜2.5Lの場合、8ナンバー車は3万4,800円、自家用乗用車は4万3,500円です。 参考:千葉県ホームページ「令和5年度自動車税種別割税率及び月割税額早見表」 印紙代 8ナンバー車の印紙代は、依頼する業者が「指定工場」か「認証工場」かによって、金額が異なります。 各工場ごとの印紙代は、以下のとおりです。 ・指定工場:1,800円・認証工場:2,300円 指定工場は、自社の工場で車検の検査を行えます。「保安基準適合証」を交付できる工場のため、運輸支局に車輌を持ち込む必要がありません。 一方、認証工場では車検の検査を実施できません。車輌を運輸支局に持ち込む必要があります。印紙代を抑えたい場合は、指定工場の認証を受けている業者に依頼しましょう。 なお、ほとんどのディーラーや車検専門店、自動車販売店は指定工場の認証を受けています。 参考:国土交通省「登録・検査手数料一覧表」 8ナンバーのメリット・デメリット 8ナンバー車のメリットとデメリットは、以下のとおりです。 ■メリット・自動車税が自家用車より安い・貨物車(1ナンバー車や4ナンバー車)より車検のサイクルが長い ■デメリット・自賠責保険料が高い・任意保険を扱っていない保険会社もある 8ナンバー車は自賠責保険料が高く、任意保険を取扱っている保険会社が限られているものの、税金の納付額や車検の回数を抑えられます。そのため、8ナンバーに登録し直せばクルマの維持費を抑えられる場合があります。 たとえば、4ナンバーとして登録しているハイエースをキャンピングカーに改造して、8ナンバーを取得するといった方法です。ただし、8ナンバーを取得するには定められた条件をクリアしたうえで、構造変更手続きを運輸支局で行う必要があります。 構造変更手続きには書類審査と実車審査があり、厳しい審査に合格しなければ8ナンバーを取得できません。過去に節税目的で不正に8ナンバーを取得するユーザーが増えたために、構造変更手続きが厳格化されました。8ナンバーへの登録を検討される場合には、条件と手続きの手間を十分に理解したうえで行いましょう。 まとめ 8ナンバー車は、新車で登録してから2年後に初回車検、以降は2年ごとに車検を受けます。車検費用の内訳は他のクルマと同じではあるものの、自動車税が安いため、8ナンバーに登録し直せばクルマの維持費を抑えることが可能です。ただし、8ナンバーに登録し直すには車輌を改造して、運輸支局で構造変更手続きをしなければなりません。 しかし、構造変更手続きは厳しくなっており、容易に8ナンバーを取得できない可能性もあります。8ナンバーの構造変更を検討している場合は、改造や手続きの手間を考慮しましょう。
4ナンバー車は、自家用乗用車とは異なり1年ごとに車検を受ける必要があります。費用も異なるため、4ナンバー車の車検を受ける前に正しい情報を知っておくとよいでしょう。 この記事では、4ナンバー車の車検期間や費用について紹介します。 4ナンバー車の基準 4ナンバー車とは、自動車のナンバープレートの地名の横に記されている分類番号が「4」から始まるクルマのことです。 分類番号はクルマの用途や大きさなどによって分けられており、4ナンバーは「小型貨物自動車」または「軽貨物自動車」に該当します。たとえば、貨物運送を目的としたワゴン車や軽トラックなどがあります。 参考:国土交通省「ナンバープレートについて(登録部門)」 荷物を運ぶためのクルマであることから、以下の基準を満たさないと4ナンバー車として登録できません。 ・車輌の荷物積載スペースの床面積が1㎡以上ある(軽自動車は0.6㎡以上)・後部座席より荷物を乗せるスペースが広い・積載可能重量が乗車定員重量より重い(乗員一人55kgとして計算)・荷物の積降口が横80cm以上、高さ80㎝以上ある(軽自動車は横60cm以上、高さ80cm以上)・荷物を乗せるスペースと人が乗る席の間に壁や保護仕切りがある 出典:国土交通省「自動車の用途等の区分について(依命通達)」 また、4ナンバー車は以下の車輌サイズや排気量の基準を満たす必要があります。 ・全長:4,700mm以下(軽自動車は3,400mm以下)・全幅:1,700mm以下(軽自動車は1,700mm以下)・全高:2,000mm以下(軽自動車は2,000mm以下)・排気量:660cc以上〜2,000cc以下 上記の基準を1つでも満たない場合は、4ナンバー車ではなく1ナンバー車(普通貨物自動車)として登録しなければなりません。 4ナンバー車の車検は何年ごとに受けるのか 4ナンバー車は、事業用や自家用などの用途を問わず、以下のとおりに車検を受けます。 ・車輌総重量8t未満:1年ごと(初回車検は新車登録してから2年後)・車輌総重量8t以上:1年ごと・軽自動車:2年ごと 4ナンバー車であっても、車種によって車検の有効期限が異なることに留意してください。 なお、8ナンバー車は新車で登録してから2年後、以降も2年ごとに車検を受ける必要があります。8ナンバー車とは特種用途自動車のことで、消防車や救急車などの緊急自動車のほかに、ゴミ収集車やキャンピングカーも該当します。 4ナンバー車の車検費用・税金 4ナンバー車は、貨物自動車として登録されているため、日常で使用している自家用乗用車(3ナンバー車や5ナンバー車)とは車検費用や税金が異なります。 続いて、4ナンバー車の車検費用や税金を紹介します。 車検料金 4ナンバー車の車検料金は車種や依頼する業者によって異なり、目安は2万〜5万円程度です。車検料金とはクルマの整備費用のことで、部品代や工賃のほかに保安基準に適しているかどうかの検査費用も含まれています。 費用を抑えたい場合は、車検料金を低く設定している業者に依頼するとよいでしょう。なお、近年では車種を問わず車検料金を一律にしている業者もいます。 自賠責保険料 4ナンバー車の車検にかかる自賠責保険料は、以下のとおりです。 12ヶ月 24ヶ月 小型貨物自動車 自家用:1万2,850円営業:1万5,830円 自家用:2万340円営業:2万6,240円 軽貨物自動車(検査対象車) 1万1,440円 1万7,540円 出典:自動車損害賠償責任保険基準料率表_2023年1月18日届出 4ナンバー車は、長距離走行が多いと想定されており、事故のリスクが高いため保険料が高く設定されています。現に自家用乗用車の24ヶ月分1万7,650円に対して、4ナンバー車は2万340円と、2,690円の差があります。 重量税 3ナンバー車や5ナンバー車の場合、重量税は車輌重量をもとに算出されますが、4ナンバー車は車輌総重量によって税額が決まります。また、車齢が13年または18年を超えた場合は、それぞれ重課されます。 4ナンバー車の1年あたりの重量税は、以下のとおりです。 【自家用4ナンバー車】 1t以下 3,300円 1t超2t以下 6,600円 2t超3t以下 9,900円 3t超4t以下 1万3,200円 4t超5t以下 2万500円 5t超6t以下 2万7,500円 6t超7t以下 2万8,700円 7t超8t以下 3万2,800円 【事業用4ナンバー車】 1t以下 2,600円 1t超2t以下 5,200円 2t超3t以下 7,800円 3t超4t以下 1万400円 4t超5t以下 1万3,000円 5t超6t以下 1万5,600円 6t超7t以下 1万8,200円 7t超8t以下 2万800円 【軽貨物自動車(検査対象車)】一律 6,600円 出典:国土交通省「継続検査等時における自動車重量税の税額」 印紙代 4ナンバー車の印紙代は、どこで車検を受けるかによって金額が異なります。クルマの整備工場には「指定工場」と「認証工場」があります。 指定工場は自社の工場で車検の検査を行えるため、検査終了後に発行する保安基準適合書を運輸支局に提出すれば、更新後の車検証が交付されます。一方、認証工場は自社の工場で車検の検査を行えないため、クルマを運輸支局の車検検査場に持ち込まなければ更新後の車検証が交付されません。 指定工場と認証工場で車検を受けた場合、印紙代は以下のとおりです。 ・指定工場:1,800円・認証工場:2,200円 出典:国土交通省「検査手数料」 印紙代を抑えたい場合は、指定工場で車検を依頼するとよいでしょう。なお、多くのディーラーや整備工場は指定工場の認証を受けています。 車検に関する4ナンバー車のメリット・デメリット 4ナンバー車は貨物自動車に分類されるため、自家用乗用車と比べて車検制度や税金などが異なります。車検に関する4ナンバー車のメリットとデメリットは以下のとおりです。 メリット 4ナンバー車のメリットは、自動車税が安い点です。 自動車税は基本的にクルマの排気量に応じて税額が変わるものですが、4ナンバー車は最大積載量で金額が決まります。4ナンバー車と自家用乗用車の自動車税の違いは、以下のとおりです。 ・4ナンバー車:最大積載量1t以下 排気量1.5L以上(4人乗り以上) 1万6,000円・自家用乗用車:総排気量1.5L〜2L以下 3万6,000円 デメリット 4ナンバー車のデメリットは、車検の頻度が高いことです。車輌総重量が8t未満の場合、初回車検以降は1年ごとに車検を受ける必要があるため、その分維持費がかかります。また、自家用乗用車よりも自賠責保険料が高いため、より費用がかさんでしまいます。 ただし、車検の頻度が高いほどクルマを点検する機会が増えるため、安心感を得られるでしょう。 なお、軽貨物自動車の初回車検以降は、自家用乗用車と同様に2年ごとに車検を受けます。4ナンバー車の維持費を抑えたい場合は、軽自動車を選択するとよいでしょう。 5ナンバー車と4ナンバー車の車検の違い 5ナンバー車と4ナンバー車の車検内容の違いは以下のとおりです。 ・自賠責保険料が異なる・重量税が異なる・車検の頻度が異なる 上記により、5ナンバー車と4ナンバー車では車検にかかる費用が異なります。 続いて、5ナンバー車と4ナンバー車の2年間でかかる維持費を比較してみましょう。 【5ナンバー車】2年に1回車検を実施モデル例:トヨタ ノア X スペシャルエディション(2013年式)排気量:1,986cc 車輌重量:1,590kg ■自動車税:7万2,000円(2年分)※3万6,000円×2 ■車検費用:10万2,650円(1回分)(車検費用の内訳)・車検料金:5万円・自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月分)・重量税:3万2,800円・印紙代:2,200円 5ナンバー車の2年間の維持費は17万4,650円程度です。 【4ナンバー車】1年に1回車検を実施モデル例:トヨタ ハイエースバン スーパーGL(2010年式)最大積載量:1,000kg 車輌総重量:2,140kg ■自動車税:1万6,000円(2年分)※8,000円×2 ■車検費用:14万9,900円(2回分)(車検費用の内訳)・車検料金:5万円・自賠責保険:1万2,850円(12ヶ月分)・重量税:9,900円・印紙代:2,200円 4ナンバー車の2年間の維持費は16万5,900円程度です。 ※モデルや用途によって金額は変動します。 まとめ 4ナンバー車は、以下の間隔で車検を受けます。 ・車輌総重量8t未満:初回2年、以降1年ごと・車輌総重量8t以上:1年ごと・軽自動車:2年ごと 4ナンバー車は、自動車税を抑えられるメリットがある一方、車検の頻度が多く自賠責保険料が高いデメリットがあります。 4ナンバー車を登録する際は、メリットとデメリットを理解したうえで、自分のライフスタイルやニーズに合っているかどうかを判断することが重要です。とくに、車検や保険料などは長期的に考えると大きな負担になるため、しっかりと確認しておきましょう。
クルマは2年ごとに車検を受けないと、公道を走行できません。ただし、クルマによっては登録してから3年後に車検を受ける場合もあります。 適切な頻度で受けられるように車検のサイクルについての知識を深めましょう。この記事では、車検の頻度が3年のクルマや、初回車検の費用の目安について紹介します。 車検の有効期限が初回3年のクルマ 車検の有効期限が初回3年のクルマは、自家用乗用車と自家用軽自動車です。 もともと自家用乗用車の初回車検は、新車で登録してから2年後でしたが、昭和58年に3年へ延長されました。 ここでは、車検の有効期限が初回3年のクルマの詳細を紹介します。 自家用乗用車(普通・小型) 自家用乗用車とは、人の移動のために利用される、定員10人以下のクルマのことです。買い物や通勤など日常で使用しているクルマであり、普通車(3ナンバー車)や小型車(5ナンバー車)が該当します。 普通車と小型車の規格は、以下のとおりです。 排気量 ボディサイズ 普通車 2,001cc以上 全長4,701cm以上×全幅1,701mm以上×全高2,001mm以上 小型車 660cc〜2,000cc以下 全長4,700mm以下×全幅1,700mm以下×全高2,000m以下 ただし、自家用乗用車でも、レンタカーは新車で登録してから2年後に初回車検を受けます。個人が所有する自家用乗用車とは初回車検の時期が異なることに留意してください。 自家用軽自動車 自家用軽自動車とは、黄色のナンバープレートが取り付けられている、人の移動のために利用されるクルマのことです。自家用乗用車と同様に普段の日常で使用されているクルマであり、以下の規格が定められています。 排気量 ボディサイズ 軽自動車 660cc以下 全長3,400mm以下×全幅1,480mm以下×全高2,000mm以下 出典:軽自動車検査協会「軽自動車の規格のはじまり」 新古車は3年よりも短くなることに注意 新古車とは、試乗車や展示車として使うため、もしくは販売ノルマ達成のために販売店やディーラーが自社名義で登録しているクルマです。新車の場合は購入時点で名義を登録するため、そこから3年が車検の有効期間になります。しかし、新古車の場合は購入より前に名義が登録されているため、買ってから初回車検までの期間が3年よりも短くなってしまいます。 たとえば、以下の新古車を2024年4月に購入しても、初度登録年月日から3年後の2026年10月25日までに受ける必要があります。 ・初年度登録月日:2023年10月25日・車検満了日:2026年10月25日 新古車の初回車検は、購入してからぴったり3年後ではないことに留意してください。 2回目以降の車検は2年ごとに受ける 自家用乗用車の2回目以降の車検は、2年ごとに受けます。たとえば、2024年4月30日に初度登録をした場合、クルマの車検のサイクルは以下のとおりです。 ・初回車検:2027年4月30日まで・2回目の車検:2029年4月30日まで・3回目の車検:2031年4月30日まで・4回目の車検:2033年4月30日まで・5回目の車検:2035年4月30日まで・以降も2年ごと 自家用乗用車の初回車検は3年、以降は2年ごとと覚えておきましょう。 初回の車検の有効期限が1年・2年のクルマ クルマによっては、新車で登録してから1〜2年後に初回車検を受ける場合もあります。 初回車検の有効期限が1年のクルマの一例は、以下のとおりです。 自家用 ・貨物自動車 ※8t以上・大型特殊貨物自動車 ※8t以上・幼児専用バス ※定員10人以下・マイクロバス ※定員11人以下 運送事業用 ・旅客自動車(バス、タクシー、ハイヤー)・貨物自動車 ※8t以上 初回車検の有効期限が2年のクルマの一例は、以下のとおりです。 自家用 ・貨物自動車 ※8t未満 以降1年ごと・軽貨物自動車 以降2年ごと・特種用途自動車 以降2年ごと(貨物用の一部は初回車検が1年)・大型特殊自動車 以降2年ごと(貨物用の一部は初回車検が1年) 運送事業用 ・旅客自動車(軽自動車) 以降2年ごと・貨物自動車 ※8t未満 以降1年ごと レンタカー ・乗用車(普通・小型・軽自動車) 以降1年ごと 事業用や使用頻度が多いクルマは、自家用乗用車より走行距離が延びやすく、部品の消耗が早い傾向にあります。そのため、新車で登録してから1〜2年後に初回車検を受ける必要があり、自家用乗用車と車検のサイクルが異なります。 3年目の車検の特徴 3年目の車検は初回車検にあたり、異常がないケースが多いため、整備しなくても車検に通ることがほとんどです。ただし、クルマの使い方や状態によっては、多くの部品交換を業者に提案される可能性があります。 たとえば、以下のような部品があげられます。 交換部品・箇所 交換時期の目安 エンジンオイル 3,000〜5,000km(3ヶ月〜6ヶ月)に1回 エンジンオイルフィルター エンジンオイル交換2回のうち1回 バッテリー 2〜3年に1回 ブレーキフルード 2年に1回 ブレーキパッド 3万km〜5万kmに1回 スパークプラグ 1万5,000km〜2万kmに1回 クーラント液 2年に1回 エアコンフィルター 1年に1回 ワイパーゴム 1年に1回 提案された部品を交換しておけば、良好なコンディションで運転できるうえに、クルマの故障を防げます。売却時に高値がつく可能性も高くなるでしょう。 業者に提案されたとはいえ、部品の劣化は車検に響くわけではないため、交換を見送ることも可能です。しかし、以下のような状態では保安基準を満たしていないため、交換もしくは整備しなければ車検に通りません。 ・タイヤの溝の残量が1.6mm以下・ライト類の球切れ・オイル類の漏れ 3年目の車検の費用の目安 3年目の車検の費用の目安は、以下のとおりです。 ・軽自動車:5万5,940円〜9万5,940円程度・5ナンバー車:7万円4,050円〜13万4,050円程度・3ナンバー車:9万8,450円〜15万2,250円程度 車検費用の内訳や各クルマのシミュレーションをみていきましょう。 費用の内訳 車検の費用は「法定費用」と「整備費用」の2つに分けられます。法定費用は以下の3つで構成されており、どこの業者に依頼しても金額は変わりません。 ・自動車重量税(2年分)※車輌重量や年式で異なる・自賠責保険料(24ヶ月または25ヶ月分)・印紙代 一方、整備費用には以下3つがあり、車検を依頼する業者やクルマの状態で金額が変わります。 ・車検基本料・部品代・工賃 なかでも車検基本料は、業者によって数万円程度の差があります。各業者ごとの車検基本料の目安は、以下のとおりです。 ・ディーラー 3万円〜8万円程度・整備工場 2万円〜6万円程度・カー用品店 1万円〜4万円程度・ガソリンスタンド 1万5,000円〜3万円程度・車検専門店 1万円〜3万円程度 費用を抑えたい場合は、車検基本料を低く設定している業者に車検を依頼するとよいでしょう。 ただし、車検基本料が低く設定されている場合、最低限の項目しか整備を実施しないケースがあります。愛車のコンディションを良好に保ちたい場合は、ディーラーや整備工場に依頼しましょう。 シミュレーション 3年目の車検の費用がどれくらいかかるのか、シミュレーションしてみましょう。各車種の目安の金額は、以下のとおりです。 【軽自動車】N-BOXやタントなど ■法定費用自動車重量税:6,600円自賠責保険料:1万7,540円印紙代:1,800〜2,300円 ■整備費用車検基本料:1万円〜5万円程度部品代:1万5,000円程度工賃:5,000円程度 ■合計:5万5,940円〜9万6,440円程度 【5ナンバー車】アクアやノートなど ■法定費用自動車重量税:2万4,600円 ※車種によって変動自賠責保険料:1万7,650円印紙代:1,800〜2,300円 ■整備費用車検基本料:1万円〜7万円程度部品代:1万5,000円程度工賃:5,000円程度 ■合計:7万円4,050円〜13万4,550円程度 【3ナンバー車】VOXYやステップワゴンなど ■法定費用自動車重量税:3万2,800円 ※車種によって変動自賠責保険料:1万7,650円印紙代:1,800〜2,300円 ■整備費用車検基本料:1万円〜8万円程度部品代:1万5,000円程度工賃:5,000円程度 ■合計:8万2,250円〜15万2,750円程度 参考:国土交通省「2023年5月1日からの自動車重量税の税額表 /三井住友海上「自賠責保険 保険料例(本土用)」/国土交通省「登録・検査手数料一覧表」 3年目の車検は、エコカー減税の対象になるケースが多く、重量税が減免または減税されます。愛車がエコカー減税の対象かどうかは、こちらからチェックしてください。 まとめ 初回車検が登録から3年後のクルマは、自家用乗用車と自家用軽自動車です。初回車検以降は、2年ごとに車検を受けます。 ただし、新古車の場合はすでに登録されているため、初回車検は購入してから3年後ではありません。新古車の初回車検は、初度登録日から3年後のため間違えないようにしましょう。 また、クルマの使い方や状態によっては、初回車検時に部品交換を多く提案されるケースがあります。提案された部品をすべて交換しないと車検に通らないわけではないため、交換目安やクルマの状態に応じて判断しましょう。
2023年1月4日より車検証が電子化されます!みなさんご存じでしたか?今後は紙の車検証は廃止されICカードタイプになります。ところで、車検証が電子化されると私たちのカーライフはどのように変わるのでしょうか。この記事では紙から電子車検証への切替方法と電子車検証のメリット・デメリットについて解説します。 ※軽自動車の車検証は1年遅れの2024年1月4日から電子化が始まります 電子車検証とは まず、電子車検証がどのようなものかを解説します。 サイズが小さくなる 電子車検証はA6サイズ相当の厚紙にICタグを貼付したものです。A6サイズと聞いてもあまりピンとこないですよね。文庫本と同じサイズで、免許証や保険証などのカードサイズほど小さくありません。 券面に記載される文字情報が少なくなる サイズが小さくなることにより、券面に記載される文字情報は少なくなります。必要最小限の記載事項を除き自動車検査証情報はICタグに記録されます。ICタグに入っている情報については汎用のICカードリーダーや読み取り機能付きスマートフォンで参照可能です。また、紙の車検証同様二次元コードも印字されますが、「自動車検査証の有効期間」の確認はICカードで読み取る必要があります。 券面記載事項およびICタグ格納情報 券面記載事項 ・自動車登録番号/車両番号・車台番号・交付年月日・使用者の氏名又は名称・車名・型式・型式・自動車の種別・長さ/幅/高さ・車体の形状・原動機の型式・燃料の種類・総排気量又は定格出力・自家用・事業用の別・用途・乗車定員/最大積載量・車両重量/車両総重量・軸重(前前・前後・後前・後後)・初度登録年月/初度検査年月・車両識別符号(車両ID)※車輌ごとに不変の番号として電子化に伴い付与 ICタグ格納情報 ・自動車検査証の有効期間・所有者の氏名・住所・帳票タイプ・使用者の住所・使用の本拠の位置 ICタグの格納情報はどうしたら見ることができるの? 券面記載事項については問題ありませんが、気になるのはICタグの格納情報の閲覧方法ですよね。どうしたら確認できるのでしょうか。ICタグに格納された車検証情報は「車検証閲覧アプリ」から閲覧できます。 車検証閲覧アプリのダウンロード方法はこちらから アプリは国土交通省が提供するため、安心して利用できます。IC格納情報についてはアプリからPDFファイルとして出力可能です。アプリの操作に不安な方はPDFファイルを印刷して保管しておきましょう。 紙の車検証から電子車検証に切り替えるにはどうしたらいいの? 2023年1月4日から車検証が電子化されるといっても、どのように切り替えればいいのかわからず不安な方も多いのではないでしょうか。 なんと、特に何もする必要はありません。次回車検時に紙から電子車検証に切り替わります。それまでは紙の車検証のままで問題ありません。 電子車検証のメリットは? 電子車検証になることで車検業者に大きなメリットをもたらすといわれていますが、ここでは一般ユーザーのメリットについて詳しくみていきましょう。 車検にかかる時間が短縮される クルマの所有者は車検証に記載してある「有効期間の満了する日」までに車検を受けて、車検証を更新しなければいけません。紙の車検証の場合は車検業者(※ユーザー車検除く)が点検をして問題ない場合、運輸支局などへ出頭し新しい車検証を交付してもらうという流れでした。しかし、電子車検証に切り替わるタイミングで車検時の運輸支局等への出頭を不要とする制度とシステムを導入します。そのため、今まで数日かかっていた車検の期間が最短1時間ほどになるといわれています。 有効期限をスマホのプッシュ通知でお知らせしてくれる みなさんは、自分のクルマの車検有効期限を把握していますか?新車で普通車を購入した場合は購入してから3年後、2回目以降は2年後と簡単に覚えられますが、中古車だと把握が難しいですよね。クルマを購入したお店や以前車検を受けた会社からハガキなどでお知らせが届く場合が多いと思いますが、今後は車検証閲覧アプリで車検証を読み取り通知設定をオンにしておくとお知らせが届きます。有効期間の満了の60日前、30日前に、事後通知として1日後の最大3度通知してくれます。うっかり防止のためにも、ぜひプッシュ通知はオンにしておきましょう。 リコール情報をスマホで確認できる 自分の所有しているクルマがリコール対象の場合、アプリで確認できます。閲覧できる情報は、次回検査手続きにおいて改善措置のご案内を行うリコール情報、そして有効期間の更新ができない可能性があるリコール情報です。当該車両にかかるすべてのリコール・不具合情報を確認する場合は、販売店などに問い合わせる必要があります。 車検証の住所変更や名義変更などがオンラインで可能になる 紙の車検証では、結婚や引っ越しなどで車検証に記載してある情報に変更がある場合は運輸支局などに行き更新手続きが必要でした。しかし、電子車検証になると国土交通省による「ワンストップサービス(OSS)」を利用することでオンラインからの更新が可能になります。また、システムは原則24時間365日いつでもどこでも使用できます。 OSSを利用するためには、以下のものが必要です。 ■パソコン(OS:Windowsのみ、ブラウザ:Microsoft EdgeもしくはGoogle Chromeのみ)■マイナンバーカード(電子証明書付き)■ICカードリーダ、または読み取り可能なスマートフォン OSSについてはこちらから ※2022年12月現在 高知県は対象外 ICタグ空き領域の活用や車検証閲覧アプリのAPI連携機能を設ける可能性がある 電子車検証のICタグには車検証の有効期限、氏名や住所など更新される可能性が高い情報のみが格納されますが、まだまだ空き領域があります。その空いている領域を活用した新たなサービスが展開される可能性があるのです。また、車検証閲覧アプリについても2023年1月4日の段階ではできることが少ないです。しかし国土交通省は今後API連携の可否や方法について検討する旨を電子車検証特設サイトの「よくあるご質問」に記載しています。車検証の電子化によって、クルマユーザーはさまざまな場面で高い利便性を感じられるのではないでしょうか。 電子車検証のデメリットは? オンラインで各種手続きができることや、車検証閲覧アプリのメリットについて解説しましたが、デメリットはないのでしょうか。ここからは電子車検証の注意点をみていきましょう。 スマホやPCが使えないと車検証の有効期限が確認できなくなる 更新される情報がICタグに格納されるため、車検証の有効期限についてはスマホやPCが使えないと確認できなくなります。スマホを持っていてもIC読み取り機能が搭載されていないものは情報を読み取ることができません。PCの場合もICリーダーがついていないものは別途読み取り用の機械を購入する必要があります。ただし、紙の車検証と電子車検証の併用期間である制度開始から最低3年間は従来の車検証と同等の情報が記載されている「自動車検査証記録事項」が渡されます。こちらを確認すれば全ての情報を閲覧できます。 ICタグが壊れる可能性がある ICタグは紙と違い、汚れや傷、高温、湿度、強い衝撃などがかかることにより情報を読み取りできなくなる場合があります。また、経年劣化により故障することも考えられます。もしICタグが壊れてしまった場合は、ナンバーの地域を管轄する運輸支局もしくは自動車検査登録事務所で再発行手続きが必要です(普通自動車の場合)。グローブボックス内での保管は問題ないそうですが、長時間直射日光が当たるダッシュボード上に乗せないように気をつけましょう。 完全なペーパーレスになるわけではない 電子車検証と聞いて電子情報のみで管理されるようなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、基本情報は券面に記載されているため、電子車検証に切り替わっても、A6のICタグが貼付された厚紙の車検証はクルマの運転時に携帯する必要があります。 車検手数料が100〜400円値上げされる 2023年1月1日より車検手数料が100〜400円値上げされます。また、車検証紛失や破損などで再交付する場合、1件あたりの手数料が300円から350円に引き上げられます。情報の管理コストは低減しますが、ICタグを搭載する費用をまかなうための値上げになるようです。 システムメンテナンス時はアプリの使用やOSSが利用できない 原則的に24時間365日利用できますが、システムメンテナンスが入る際やトラブルが起きた際は一時的に利用できなくなります。不測の事態に備えるため、最新の情報をPDFに出力しておくことをおすすめします。それでも不安な方はPDFファイルを紙に印刷しておきましょう。 まとめ 2023年1月4日から車検証が電子化されますが、一般ユーザーは特に手続きする必要はありません。自動車検査証の有効期間を車検証の券面で確認できなくなるため注意しましょう。しかし、車検証閲覧アプリの車検証有効期間お知らせサービス(プッシュ通知)を設定すれば有効期間の満了の60日前、30日前に、事後通知として1日後の最大3度通知してくれるため便利です。上手に車検証閲覧アプリを活用しましょう。 最後に電子車検証についてのメリット・デメリットをまとめます。 <メリット> ・車検にかかる時間が短縮される ・有効期限をスマホのプッシュ通知でお知らせしてくれる ・リコール情報をスマホで確認できる ・車検証の住所変更や名義変更などがオンラインで可能になる ・ICタグ空き領域の活用や車検証閲覧アプリのAPI連携機能を設ける可能性がある <デメリット> ・スマホやPCが使えないと車検証の有効期限が確認できなくなる ・ICタグが壊れる可能性がある ・完全なペーパーレスになるわけではない ・車検手数料が100〜400円値上げされる ・システムメンテナンス時はアプリの使用やOSSが利用できない