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クルマのタイヤはゴム製のため、時間の経過とともに劣化していきます。スタッドレスタイヤやスペアタイヤなどを長期にわたって使用しないときは、対策をしたうえで適切な場所で保管し、劣化を防ぐことが大切です。 今回は、クルマのタイヤを長期保管する際のポイントや主な保管場所を解説します。タイヤを保管する方法や保管場所に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。 クルマのタイヤの長期保管のポイント クルマのタイヤを長期保管するときのポイントは、以下のとおりです。 空気を抜いて保管する 空気を抜かずにタイヤを長期保管することは、ゴムに負担がかかり変形やひび割れが発生する要因となります。かといって、空気を完全に抜いてしまうと、ホイールの重みでタイヤが潰れてしまい、変形する可能性があります。 クルマのタイヤを長期保管するときは、空気圧が適正値の半分程度になるように空気を抜いておきましょう。適度に空気を抜いて保管することで、ゴムにかかる負担を軽減しつつ、タイヤが潰れる事態を避けることができます。 タイヤの適正な空気圧は、運転席のドアの開口部に貼られたステッカーやクルマの取扱説明書などで確認しましょう。 汚れを落としておく 保管をする前に、タイヤに付いた土や泥、ブレーキダスト(ブレーキの利用で発生する粉塵)などの汚れをできるだけきれいに落としておくことも重要です。 タイヤに汚れが残ったまま長期保管をすると、ゴムの劣化が進みやすくなるほか、色むらやホイールのサビなどが発生しやすくなります。また、汚れの成分がゴムに固着してしまい、自力では落とせなくなるおそれもあります。 タイヤに付いた汚れを落とす際は、ブラシやスポンジでの水洗いが基本です。汚れがひどく水洗いだけでは落とせない場合は、中性洗剤を使用しましょう。 洗剤が残っていると、タイヤを傷めてしまう要因となるため、水で洗剤をしっかりと流します。また、タイヤに水分が残らないようにタオルや拭き取り用クロスでよく拭き取りましょう。 直射日光を避けて雨が当たらない場所に保管する 直射日光が当たる場所にタイヤを保管すると、ゴムが紫外線を浴びることで、劣化が進行しやすくなりひび割れが生じやすくなります。また、タイヤに雨が当たると、タイヤ内部のスチールコードと呼ばれる部分が錆びてしまう可能性があります。 そのため、長い間使わないタイヤは、暗くて風通しがよく、涼しい場所に保管をしましょう。保管場所の候補としては、ガレージや倉庫などが挙げられます。 やむを得ず屋外に保管する場合は、防水性や遮光性に優れたタイヤカバーに入れておきましょう。また、風通しがよいすのこや厚手の段ボールなどのうえにタイヤを置いておくと、劣化が進行しにくくなります。 高熱の場所を避ける 高熱の場所にタイヤを保管すると、ゴムの劣化が進みやすくなります。そのため、ストーブや発電機など高熱を発生する機器の近くは避けてタイヤを保管しましょう。 火花が出る装置の近くを避ける 電気火花が出る装置の近くでは、オゾンと呼ばれる物質が発生しやすくなります。オゾンが発生する場所の近くにタイヤを長期保管すると、ひび割れが生じかねません。 グラインダーで金属を切断する場所や溶接作業をする場所などでは、電気火花が飛び散りやすいため、オゾンも発生しやすくなります。タイヤを長期保管する場合は、電気火花が出る可能性がある装置や機器などから離すことが大切です。 また、エアコンの室外機やモーターで駆動する機器などの近くもオゾンが生じやすいため、タイヤの保管場所としてはおすすめできません。 適切な向きで置く タイヤの劣化や変形を防ぐためには、適切な向きで置くことも重要です。 タイヤをホイールから外して保管する場合は、立てて置くほうがよいといわれています。これは、タイヤのサイドウォール(側面にあるゴム部分)にかかる負担が軽減されるためです。 ホイールに付けたままタイヤを保管する場合は、空気圧を適正値の半分にまで減らしたうえで、横置きにしましょう。 縦置きで保管すると、タイヤの接地面にホイールの重量が集中し、設置場所にあとが残ったり、トレッド面が平らに変形するフラットスポットが生じたりすることがあります。 数年間使用しなかった場合は使用前に点検する 製造から5年が経過しているタイヤは、ひび割れが発生しやすくなります。また、タイヤのゴムが硬化して柔軟性が失われている可能性があります。 そのようなタイヤを履いて走行すると下記のような問題が起きる可能性があります。 ・ハンドル操作に対する反応が鈍い ・走行時の衝撃が伝わりやすくなり乗り心地が損なわれる 長期にわたって保管をしていたタイヤを使用する場合は、タイヤ専門店に点検をしてもらい、問題がないことを確認したうえで装着しましょう。 なお、製造から10年以上経過しているタイヤは、ゴムの経年劣化が進んでおり、安全に走行できない可能性があるため、新品に交換することをおすすめします。 クルマのタイヤの保管方法 クルマのタイヤを保管する場所には、自宅やガレージ、トランクルームといった選択肢があります。また、専門業者によるタイヤ保管サービスを利用するのも1つの方法です。ここでは、タイヤを保管する場所の選択肢やそれぞれの特徴などを詳しく紹介します。 自宅内やガレージに保管する 自宅やガレージなどの空いたスペースにタイヤを保管すれば、追加で費用はかかりません。また、タイヤの状態をいつでも確認できます。 限られたスペースにタイヤをすっきりと収納したいのであれば、タイヤラックを設置するのがおすすめです。 タイヤラックがあれば、タイヤを地面に設置することなく保管できるため、劣化や変形が起きにくくなります。また、縦置きをした際にタイヤが転がる心配もありません。 ただし、自宅やガレージにタイヤを保管する場合は、ある程度まとまったスペースが必要です。保管するスペースの確保が難しい場合は、他の方法を検討したほうがよいでしょう。 トランクルームに保管する トランクルームとは、個人が利用できる貸し倉庫のことです。不動産会社やトランクルーム専門業者などが提供しています。 トランクルームのメリットは、24時間いつでもタイヤを取り出せることです。また、タイヤを何度取り出しても追加料金はかかりません。タイヤの他にも、ホイールキャップや交換時に使用する工具、チェーン、カー用品なども一緒に保管できます。 トランクルームには、外に設置されたコンテナや物置などに保管をする「屋外型」と、建物の中に保管する「室内型」の2種類があります。 屋外型は、室内型よりも安価な賃料で利用が可能です。一方の室内型は、空調設備が整った環境にタイヤを保管できるため、ゴムの劣化を防ぎやすいといえます。 トランクルームの難点は、自分自身でタイヤを運搬しなければならないことです。また、トランクルームが自宅から遠い場所にあると、タイヤの出し入れに時間と手間がかかります。 タイヤ保管サービスを利用する タイヤ保管サービスは、タイヤ専門店やカー用品店などに有料でタイヤを預かってもらうサービスです。 タイヤ保管サービスを利用すると、タイヤを専用の倉庫で保管してもらえます。そのため、タイヤが雨や直射日光、風にさらされる心配がありません。また、湿度や温度などが適切に設定された環境に保管できるため、タイヤの劣化を防ぎやすいといえます。 店舗によっては、専門知識を持ったスタッフに、保管しているタイヤの状態を定期的にチェックしてもらうことも可能です。 ただし、預けているタイヤを取り出すためには、事前の予約が必要です。また、予約をした日から3日〜1週間ほど経過したあとでないとタイヤを取り出せません。 そのため「パンクしたのでスペアタイヤが必要になった」「急に雪が降り出してスタッドレスタイヤが必要になった」などのケースには対応しにくいといえます。 まとめ タイヤを長期保管する際は、空気を適度に抜いて汚れを落とし、直射日光や雨などを避け、適切な向きで置くことが大切です。長期にわたって保管したタイヤを再び使用するときは、専門店で点検をしてもらってから装着しましょう。 保管場所の候補には、自宅やガレージの空いたスペース、トランクルーム、タイヤ専門店やカー用品店などの専用倉庫が挙げられます。それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分自身の状況や希望する環境などをもとに保管場所を選びましょう。
乗らないクルマを処分する方法は、「売却」と「廃車」の2つに大別できます。新しいクルマに買い替える予定であれば、自動車ディーラーや自動車販売店に下取りをしてもらうことも可能です。 クルマを処分するときは、各方法の特徴を理解したうえで、自身に合った方法を選びましょう。 この記事では、乗らないクルマを処分する4つの方法や、処分ができないケースなどについて解説します。 乗らなくなったクルマの処分方法は4つ 乗らないクルマを処分する方法には、中古車買取店または個人への売却、下取り、廃車があります。それぞれの特徴や注意点について詳しくみていきましょう。 中古車買取店に売却する 中古車買取店にクルマを査定してもらい、提示された金額で買い取ってもらう方法です。中古車買取店への売却によって受け取った売却代金は、下取りとは異なり用途が制限されません。 また、新しいクルマに買い替える予定がなくても、査定を依頼することは可能です。査定は基本的に無料であり、査定結果に納得できなければ売却する必要はありません。 一方、クルマを買い替える場合、売却と購入が別の店舗であると、手間がかかる可能性があります。さらに、クルマを手放すタイミングと、新しいクルマが納車されるタイミングがずれるケースも少なくありません。 中古車買取店の査定を受けるときは、店舗にクルマを持ち込む他にも、出張査定を利用する方法があります。出張査定であれば、自宅や駐車場までスタッフが出向いて査定してくれるため、時間と手間を削減できます。 個人に売却する 友人や知人などの個人に売却する方法です。 個人間の売買では、売り手と買い手の間に中古車買取店やディーラーなどが入りません。仲介業者に支払う手数料がかからないため、売却価格の交渉もしやすいでしょう。交渉しやすいことにより、買取や下取りよりも高値での売却が期待できます。 また、友人や知人、家族など信頼関係のある人物が買い手であれば、お互いに質問や交渉をしやすいため、スムーズに売却できるでしょう。親族や知り合いにクルマを売却できそうな人がいない場合は、SNSやフリマアプリ(例:メルカリ)などで買い手を探すことも可能です。 ただし、クルマを買ってくれる人が現れない限り売却できません。そのため、クルマを急いで処分したい人には不向きな方法といえます。 加えて、売り手側の説明不足により「買ったあとにクルマが故障した」「事前に知らされていない修復歴が発覚した」などの理由でトラブルが発生しやすい点にも注意が必要です。 個人にクルマを売却する際は、トラブルが発生しないよう、クルマの状態や修復歴などを正しく伝えましょう。 下取りに出す カーディーラーや中古車販売店などに下取りしてもらう方法です。下取りによって得た売却代金は、新しいクルマを購入する際の頭金に充てます。 下取りであれば、新しいクルマの購入と乗っていたクルマの査定から引き取りまで同じ店舗で済ませられるため、スムーズな乗り換えが可能です。また、新しいクルマが納車されるまで、下取り予定のクルマに乗り続けることもできます。 下取りの注意点は、中古車買取店へ売却する場合と比べて、買取価格が低い傾向にあることです。特に、新しく購入するクルマとは異なるメーカーのクルマを下取りに出す場合、その傾向が顕著にみられます。 また、事故や故障で動かなくなったクルマ(不動車)は、値段が付かない場合があります。 廃車にする クルマを専門業者に解体してもらい廃車にする方法です。中古車買取店や個人への売却が難しい、新しいクルマに買い替える予定がないなどの場合に選択する方が多いでしょう。 クルマを解体して廃車にするときは「永久抹消登録」という手続きが必要です。専門業者にクルマを解体してもらい、解体証明書を受け取ったら、その日から15日以内に永久抹消登録をしなければなりません。 永久抹消登録の手続きは無料であり、クルマの所有者自身でもできます。一方、クルマの解体ができるのは専門業者のみです。 解体の際にかかる費用は、依頼する業者によって異なります。クルマを解体するときは、複数の業者から見積もりを取り寄せて比較をしたうえで、依頼先を選ぶとよいでしょう。 乗らなくなったクルマを処分できないケース 乗らなくなったクルマを処分しようとしても、名義が実際の所有者と異なる場合や、自動車税(種別割)を2年以上滞納している場合は、手続きができないことがあります。クルマを処分できないケースは下記の2つです。 クルマの名義(所有者)が異なる クルマの売却や廃車の手続きができるのは、車検証に記載される名義人のみです。クルマの名義が自分とは異なると、売却や廃車の手続きができません。 たとえば、クルマのローンを返済中である場合、名義はクレジット会社やディーラー、中古車販売点などになっています。売却や廃車の手続きをするためには、ローンを完済して名義を自分自身に変更しなければなりません。 また、親から子ども、夫から妻など親族間でクルマを譲渡した場合でも、名義変更の手続きが必要です。 処分するクルマの所有者と名義が異なる場合は、事前に名義変更をしましょう。名義変更をする際は、申請書や車検証などの必要書類をそろえ、下記の場所で手続きをします。 普通自動車:運輸支局または自動車検査登録事務所 軽自動車:軽自動車検査協会 自動車税(種別割)が2年以上未納 自動車税(種別割)を納めていない期間が2年以上あると「嘱託保存」になります。嘱託保存は、税務署から差し押さえをされているのと同じ状態であるため、そのままではクルマを廃車にできません。 また、自動車税(種別割)が未納であると、納税証明書が手元にない状態となります。中古車買取店でクルマを売却するときは、原則として自動車税(種別割)の納税証明書が必要です。納税証明書がない状態で売却を依頼しても、断られるケースがほとんどです。 クルマを処分するときは、未納分の自動車税(種別割)をすべて支払いましょう。 まとめ 乗らなくなったクルマは、中古車買取店や個人に売却できる可能性があります。新しいクルマに買い替える場合は、下取りに出すことも選択肢となるでしょう。 売却や下取りによる処分が難しいときは廃車にする方法もありますが、専門業者に解体を依頼する際に費用がかかることがあります。そのため、乗らないクルマを処分する場合は、まず売却ができないか検討しましょう。 乗らなくなった古いクルマの処分にお悩みの方は「旧車王」にご相談ください。故障しているクルマや年式が古いクルマでも、自社の工場で修理・修復するため、より高値での買取が可能です。
週末に遠出やお買い物、レジャーなどでしかクルマに乗らない場合でも、税金や燃料代などの維持費はかかります。運転する機会が少ない場合は、維持費を抑えることを意識してクルマを選ぶとよいでしょう。 一方、週末の遠出やレジャーなどをより楽しみたいのであれば、家族構成にあったクルマを選ぶのも1つの方法です。 この記事では、週末しか乗らないクルマを選ぶときのポイントや注意すべき点などを紹介します。 週末しか乗らない場合のクルマ選びのポイント 週末しか運転をしない場合は、排気量の少なさや家族構成をもとにクルマを選ぶとよいでしょう。また、燃費がよく経済的なハイブリッド車を選ぶのも1つの方法です。ここからは、週末に利用するクルマを選ぶときのポイントについて解説します。 排気量が少ないクルマを選ぶ クルマを所有すると、自動車税(種別割)や燃料代、自動車重量税などがかかります。コストを抑えたい場合は、軽自動車やコンパクトカーなど排気量が少なく、維持費を安く抑えやすいクルマを選ぶとよいでしょう。 たとえば、軽自動車や排気量が1,500cc以下のクルマは、毎年納める自動車税(種別割)が安く済みます。新車の登録が2019年10月1日以降である場合、自動車税(種別割)の税額は、下記のとおりです。 ・自家用軽自動車:年間1万800円 ・総排気量1,000cc以下の自家用乗用車:年間2万5,000円 ・総排気量1,000cc超1,500cc以下の自家用乗用車:年間3万500円 排気量が少ないクルマは燃費がよいものが多く、燃料代を抑えられる傾向にあります。また、車輌重量が軽い傾向にあるため、自動車重量税も抑えられます。以上のことから、コストを抑えたいのであれば排気量が少ないクルマが狙い目です。 候補として挙げられるのは、軽自動車であればホンダ「N-BOX」やダイハツ「タント」などです。コンパクトカーの場合は、トヨタ「ヤリス」やスズキ「スイフト」などが挙げられます。 家族構成に適したクルマを選ぶ クルマを家族全員で利用する場合は、家族構成に適したクルマを選ぶことをおすすめします。座席の広さや乗車定員、車高の高さなどを確認しましょう。 たとえば、0〜2歳ほどの乳幼児がいる世帯は、トヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」など車高が高いクルマを選ぶのも1つの方法です。 車高が高いクルマであれば、腰をあまり曲げることなく、チャイルドシートに子どもを乗せたり下ろしたりできます。また室内空間が広いため、ベビーカーやオムツ、着替えなどの荷物を積んで家族全員が乗車しても窮屈に感じにくいでしょう。 小学生以上の子どもが複数人いる家庭は、ボディサイズが大きいミニバンを選んではいかがでしょうか。ミニバンであれば、家族全員が快適に乗車でき、荷物も多く積み込めるため、週末の旅行やレジャーなどで不便がありません。 ハイブリッド車を検討する ハイブリッド車とは、ガソリンで動くエンジンと電気で動くモーターの2つの動力源があるクルマのことです。トヨタ「プリウス」や日産「ノート」などが挙げられます。 ハイブリッド車の主なメリットは、ガソリン車よりも燃費が優れており、燃料代を抑えやすいことです。また、エンジンに加えてモーターが駆動をアシストする仕組みであるため、静かでありながらも力強い走りとなっています。 週末に遠出をする機会が多く走行距離が長い方は、ハイブリッド車のメリットを感じやすいでしょう。 さらに、多くのハイブリッド車がエコカー減税の対象であることも魅力です。購入時に課税される自動車重量税や環境性能割が、クルマの燃費性能や排出ガス性能に応じて減額・免除されます。 クルマにあまり乗らない場合の注意点 クルマに乗る機会が少ないと、バッテリーの劣化やオイル漏れが起こりやすくなります。ここからは、基本的に週末にしかクルマを利用しない場合に押さえておきたい注意点をみていきましょう。 バッテリーが劣化しやすい クルマを使用しない間は、バッテリーの自然放電が進んで残量が減っていきます。 クルマのエンジンを始動するためには、バッテリーの電力を使ってスターターを起動する必要があります。自然放電によってバッテリーが上がった状態になると、スターターを起動させる電力が不足し、エンジンが始動しません。 また、バッテリー上がりの状態が長く続くと、劣化が進むスピードが早くなり、寿命が短くなるおそれもあります。寿命が短くなったことで、バッテリーの交換頻度が多くなると、維持費はかさんでしまうでしょう。 バッテリー上がりを防ぐためには、定期的にエンジンを始動してオルタネーター(発電機)を駆動させて充電をする必要があります。クルマを所有するのであれば、バッテリー上がりが起きないよう、定期的に30分程度の走行をしましょう。 運転をする時間を確保するのが難しい場合は、30分〜1時間程度のアイドリングによりエンジンを動かすことで、バッテリー上がりを防げます。 ▼クルマのバッテリー上がりについては、こちらの記事で解説しています。乗らないクルマのバッテリーは上がる?対策や上がったときの対処法を解説 オイル漏れが起こりやすい エンジンオイルは、エンジン内部にある金属同士の摩擦を軽減する潤滑油です。また、密封、冷却、清浄、防錆などの重要な役割も担っているため、エンジンの稼働にエンジンオイルは欠かせません。 エンジン内のガスケットやバルブシールなどの部品は時間の経過とともに劣化していくため、使用頻度が低いからといって点検やメンテナンスを怠ると、オイル漏れが起こるおそれがあります。 オイル漏れによってエンジンオイルの残量が少ない状態で走行し続けると、エンジンに大きなダメージを与えてしまいかねません。最悪のケースではエンジンが焼き付いた状態になり、走行できなくなります。 オイル漏れは、初期段階で対処すれば、修理費用は少額で済むでしょう。しかし、オイル漏れを長期にわたって放置したために、エンジンのオーバーホールが必要になると、高額な費用がかかります。 週末にしかクルマに乗らない場合でも、定期的な点検とオイル交換は必ず実施しましょう。 売却してレンタカーやカーシェアにすることも1つの方法 週末にしか運転しないのであれば、クルマを所有するのではなく、レンタカーやカーシェアを利用するのも1つの方法です。 レンタカーは、駅や空港、市街地などに多く店舗が設置されているため、週末に旅行や遠出をする方にも向いています。また、コンパクトカーやミニバン、セダン、スポーツカーなど、さまざまな車種の中から利用目的に合わせて選べます。 カーシェアは、ステーションに設置されたクルマを有料で利用できるサービスです。10分や15分といった短時間の利用もできるため、週末にお買い物や外食などをする際にも活用しやすいでしょう。 レンタカーやカーシェアであれば、税金や保険料、駐車場代などの維持費がかかりません。また、クルマの点検や整備も不要です。週末しかクルマを利用しないのであれば、レンタカーやカーシェアのほうが、コストと手間がかからないといえます。 すでにクルマを持っている場合は、売却してレンタカーやカーシェアの利用に切り替えるのも方法の1つです。 所有しているクルマの年式が古く、売却できるか不安な方は「旧車王」の利用を検討ください。旧車王では、クルマを熟知したプロが鑑定いたします。年式の古いクルマでも、納得のいく価格で買取いたしますので、お気軽にご相談ください。 まとめ 週末しか乗らない場合は、排気量が少ないクルマやハイブリッド車を選ぶと、維持費を抑えることができます。また、家族構成にあったクルマを選ぶと、週末の遠出やレジャーなどをより楽しめるでしょう。 ただし、クルマを所有する限り、維持費の支払いは避けられません。点検やメンテナンスを怠ると、バッテリー上がりやオイル漏れなどの不具合が起きやすくなります。週末にしか利用しないのであれば、クルマを手放してレンタカーやカーシェアを利用するのも1つの方法です。
乗っていないクルマのバッテリーは、時間の経過とともに残量が減っていきます。残量の低下によってバッテリーが上がった状態になると、クルマのエンジンを始動できなくなります。 長期にわたってクルマに乗らないのであれば、バッテリー上がりが起きないよう対策をすることが重要です。 今回は、バッテリー上がりが起きるまでにかかる期間や対策方法、バッテリーが上がったときの対処法などについて解説します。 どれくらい乗らないとバッテリーが上がるのか クルマに乗らない場合にバッテリーが上がるまでにかかる期間は、一般的に2週間〜1ヶ月ほどです。ただし、バッテリーの状態や季節などさまざまな要因が関係するため、一概にはいえません。 たとえば、新品のバッテリーであれば、1ヶ月以上クルマに乗らなくても、バッテリーが上がらないことがあります。 一方、劣化したバッテリーは、1〜2週間ほどクルマに乗らなかっただけでも、バッテリーが上がってしまうかもしれません。これは、経年劣化が進み、新品よりも蓄えられる電気の量が減っているためです。 また、夏の暑い時期や冬の寒い時期は、より短期間でバッテリーが上がる可能性があります。 長期間乗らないクルマのバッテリー上がりの対策 クルマを長期間使用しない場合、バッテリーが上がらないよう対策することが大切です。バッテリー上がりを防ぐ方法について、詳しくみていきましょう。 定期的にクルマを動かす クルマのバッテリーは、エンジンの回転に伴ってオルタネーター(発電機)が駆動して充電される仕組みです。そのため、定期的に30分ほど運転をするだけで、バッテリー上がりを防ぐことができます。 「運転する時間がない」「免許がない」などの理由でクルマの運転が難しい場合は、エンジンをかけたままのアイドリング状態にしておきましょう。運転しなくとも、30分〜1時間程度のアイドリングで、バッテリー上がりを防止できるだけの電力が蓄えられます。 マイナス端子を外す クルマに長期間乗らないときは、バッテリーのマイナス端子を外すのも有効です。 クルマはエンジンを動かしていないあいだも、常時電源で設置される電装品がバッテリーの電力を消費しています。常時電源で接続される電装品は、コンピューターやホーン、ハザード、ブレーキランプなどです。 バッテリーのマイナス端子が外されていると、常時電源につながれている電装品に電力が供給されません。そのため、マイナス端子を接続しているときよりも、バッテリーが上がりにくくなります。 マイナス端子を外すときは、必ずクルマのエンジンを切りましょう。また、バッテリーの端子のサイズに合ったスパナまたはレンチが必要です。 バッテリーのマイナス端子とプラス端子が接触すると、感電するおそれがあり、火災が起こる要因にもなります。電気を通さないゴム手袋や絶縁手袋を装着し、マイナス端子とプラス端子が接触しないよう、慎重に作業することが大切です。 ジャンプスターターを備えておく 万が一バッテリーが上がってしまったときのために「ジャンプスターター」を車内に常備しておくのも方法の1つです。ジャンプスターターとは、バッテリーが上がったクルマのエンジンを始動させるための携帯型バッテリーのことです。 バッテリーが上がると、スターターに電力が供給できなくなるため、エンジンを始動できません。この場合、ほかのクルマから電源を分けてもらう「ジャンピングスタート」によってエンジンを始動できます。 しかし、ジャンピングスタートによってエンジンを始動するためには、電源を分けてもらうクルマが必要です。ジャンプスターターをクルマに常備していれば、そのような条件がそろわない状況でもエンジンを始動できます。 コンパクトなジャンプスターターであれば、トランクの容量を圧迫しにくく、常備しやすいでしょう。また、スマートフォンやタブレットなどに充電できるモデルであれば、日常生活で活用することも可能です。 乗らないクルマのバッテリー上がりの対処法 クルマに長いあいだ乗らなかったために、バッテリーが上がってしまった場合はどのように対処すればよいのでしょうか。代表的な対処方法を3つ紹介します。 ジャンプスターターを使う ジャンプスターターを使用すればクルマのエンジンを始動できます。ジャンプスターターの一般的な使い方は、下記のとおりです。 1.ジャンプスターターのバッテリー残量があることを確認する 2.クルマのボンネットを開ける 3.ジャンプスターターの赤いケーブルをバッテリーのプラス端子に接続する 4.ジャンプスターターの黒いケーブルをバッテリーのマイナス端子に接続する 5.クルマのエンジンを始動する 6.エンジン始動後は、ジャンプスターターのケーブルをマイナス端子から順に外す エンジンを始動したあとは、30分〜1時間ほどアイドリングをし、バッテリーに充電をします。 実際に、ジャンプスターターを使用する際は、取扱説明書をよく読み、記載されている手順にしたがって慎重に作業しましょう。 他のクルマから電気を分けてもらう 家族や友人、知人などが所有するクルマから電気を分けてもらい、ジャンピングスタートによってエンジンを始動することもできます。 ジャンピングスタートをするためには、ブースターケーブルと呼ばれる赤と黒のコードが必要です。 ブースターケーブルを接続するときは、電源を分けてもらうクルマ(救援車)をバッテリーが上がったクルマの近くに止めてエンジンを停止しましょう。その後、両車のボンネットを開け、下記の手順でケーブルを接続します。 1.バッテリーが上がったクルマのプラス端子に赤いブースターケーブルをつなぐ 2.赤いブースターケーブルを救援車のプラス端子につなぐ 3.救援車のマイナス端子に黒いブースターケーブルをつなぐ 4.黒いブースターケーブルをバッテリーが上がったクルマの車体(エンジンの金属部分など)につなぐ ブースターケーブルを接続したあとは、救援車のエンジンを始動します。誤ってクルマが発進しないように、ギアをパーキングもしくはニュートラルにいれてサイドブレーキをかけてから行いましょう。アクセルを少し踏んでエンジンの回転数を上げるのがポイントです。その後、バッテリーが上がったクルマのエンジンを始動します。 無事にクルマのエンジンが始動したあとは、接続したときとは逆の順序でブースターケーブルを外していきましょう。 実際にブースターケーブルを使用してジャンプスタートをするときは、付属の取扱説明書をよく確認し、記載されている手順どおりに進めることが大切です。 ロードサービスを利用する ロードサービスとは、バッテリー上がりやパンクなどのトラブルが発生したときに応急作業や救援を受けられるサービスのことです。 バッテリーが上がったときにロードサービスを依頼すると、専門スタッフが現場にかけつけて、エンジンの始動を試みてくれます。バッテリーが寿命を迎えている場合は、新しいものに交換してもらうことも可能です。 ロードサービスのほとんどは、24時間365日対応しています。ロードサービスでバッテリー上がりに対処してもらうと費用がかかることがありますが、自動車保険の加入者やJAFの会員であれば基本的に無料です。 バッテリーが上がった際、専門の知識と技術を持ったスタッフに対応をしてもらいたいのであれば、ロードサービスを利用するとよいでしょう。 まとめ クルマに乗らない期間が長引くときは「定期的にクルマを動かす」「マイナス端子を外す」などの方法で、バッテリー上がりが起きないよう対策することが大切です。 もしバッテリーが上がったときは、ジャンプスターターを利用したり他のクルマから電気を分けてもらったりすると、エンジンを始動できる可能性があります。また、ロードサービスを利用するのも1つの方法です。乗らないクルマがある場合は、万が一エンジンが始動しなくなったときの対処方法も考えておきましょう。
車庫証明は、クルマを登録するときだけではなく、名義や住所を変更した際にも必要です。車庫証明の取得が遅れると、名義や住所の登録や変更手続きができず、業務に支障が出る可能性があります。 車庫証明をスムーズに取得するためにも、必要書類や申請先などを確認しておきましょう。この記事では、法人の車庫証明手続きの必要書類や申請する場所などについて紹介します。 法人の車庫証明手続きの必要書類 法人の車庫証明手続きには、以下の書類が必要です。 ・自動車保管場所証明申請書(車庫証明申請書)・保管場所の所在図・配置図・保管場所を使用する権原を疎明する書面・使用の本拠の位置の所在証明資料 個人で手続きする場合と書き方が異なる箇所があります。また、車を使用する場所によっても書き方が異なるため、過去に車庫証明を取得したことがある人も記入方法を確認しておきましょう。 ここでは、法人の車庫証明手続きの必要書類について紹介します。 自動車保管場所証明申請書(車庫証明申請書) 法人名義の車庫証明を取得するには「自動車保管場所証明申請書」の提出が必要です。自動車保管場所証明申請書には、クルマや申請者、車庫の情報などを記入します。 記入例はこちらからチェックできるため、作成時の参考にしてみてください。※警視庁ホームページより 申請者の氏名欄は、個人名義と異なり、下記のように記入します。 氏名:株式会社 ○○ 代表取締役 ○○ ○○ 住所欄には、登記簿謄本や印鑑証明書に記載されている本社の所在地を記入しましょう。 「使用の本拠の位置」の欄も、代表者や役員の自宅ではなく「本社の所在地」を記入します。本社ではなく、ほかの事業所でクルマを使用する場合は、実際に営業を行う事業所の住所を「使用の本拠の位置」として記入します。 ただし、代表者や役員の自宅、社員寮などは、基本的に「使用の本拠の位置」には定められません。例外として、下記の場合は役員の自宅や社員寮などで申請できるケースがあるため、管轄の警察署に問い合わせてみてください。 ・営業所から2km以内・クルマの使用者を役員に変更・自宅を事務所として使用している個人事業主 なお、自動車保管場所証明申請書は警察署で入手できるほか、インターネット上でもダウンロードできます。 警察署で入手した場合「自動車保管場所証明申請書」と「保管場所標章交付申請書」が2枚綴りになっており、黒色のボールペンで記入します。インターネット上でダウンロードした場合は、2枚綴りではないため、それぞれを記入しなければならないことに留意してください。 保管場所(駐車場)の所在図・配置図 法人名義の車庫証明を取得するには「保管場所の所在図・配置図」が必要です。 保管場所の所在図・配置図も警察署で入手できます。記入例はこちらからチェックしてみてください。※警視庁ホームページより 車庫証明を申請するには、使用の本拠の位置から2km以内の車庫を確保する必要があります。そのため、使用の本拠の位置と車庫を直線で結んで、2km以内であることを所在図で示さなければなりません。 所在図は、手書きでなくとも、「Googleマップ」の画面を印刷して提出することも可能です。所在図に「別紙」と記入し、使用の本拠の位置と車庫までの距離がわかる画面を印刷して添付しましょう。 なお、下記に該当する場合は所在図の提出を省略できます。 ・使用の本拠の位置と車庫が以前のクルマと同じ・車庫証明の申請時点で、以前のクルマを保有している・使用の本拠の位置と車庫の位置が同じ また、配置図ではクルマがスムーズに出入りでき、保管スペースが十分確保されていることを証明する必要があります。下記の事項を記載しましょう。 ・車庫の寸法(幅や奥行き)・車庫の出入口の寸法・隣接する道路の幅・車庫付近にある建物や道路の図 保管場所(駐車場)を使用する権原を疎明する書面 法人名義の車庫証明手続きには、保管場所を使用する権原を疎明する書面が必要です。保管場所を使用する権原を疎明する書面としては「自認書」または「保管場所使用承諾書」が該当します。 警視庁ホームページにてファイルが公開されており、下記のページよりダウンロードできます。 ・保管場所使用権原疎明書面(自認書)・保管場所使用承諾証明書 駐車場が会社の所有地であれば、自認書を添付することにより申請が可能です。自認書は、自動車保管場所証明申請書と同様に、社名のほかに代表者の氏名の記入漏れに注意しましょう。 一方、駐車場が借地の場合は、土地の所有者や管理会社から保管場所使用承諾書を発行してもらう必要があります。土地の所有者や管理会社によっては、所在図・配置図も発行してくれるため、図を書く手間を省くことが可能です。 ただし、保管場所使用承諾書の発行には3,000円〜4万円程度の費用が発生します。発行依頼時に費用を問い合わせましょう。 使用の本拠の位置の所在証明資料 申請者の住所と使用の本拠の位置が異なる場合は、所在証明資料が必要です。たとえば、東京にある本社名義の社用車を、横浜の営業所で使用する場合です。 所在証明資料は、営業所の住所と会社名が記載されている公共料金の請求書や、領収書が該当します。紙の請求書や領収書がない場合は、Web上の明細を印刷して添付しても問題ありません。 また、会社名が記載されていれば、消印がある営業所宛の郵便物でも代用できますが、地域によっては所在証明資料として認められない場合があります。郵便物しか用意できない場合には、事前に管轄の警察署に確認しておきましょう。 支店登記をしている場合は登記簿謄本に営業所の住所が記載されているため、所在証明資料は不要です。登記簿謄本を添付して車庫証明を申請しましょう。 なお、申請者の住所と使用の本拠の位置の住所が同じでも、社名表示がない場合も所在証明資料が必要です。 法人の車庫証明手続きを行う場所 法人の車庫証明手続きを行うのは、駐車場を管轄する警察署です。区や市の境目に本社や営業所があり、駐車場の地域が異なる場合でも、後者を管轄する警察署で手続きします。 本社や営業所の所在地:東京都練馬区駐車場:東京都板橋区 上記の場合だと、車庫証明手続きを行う場所は板橋警察署になるため、混同しないよう注意しましょう。 また、警察署によって多少異なるものの、車庫証明手続きの受付時間は平日9時頃〜16時頃までです。12時〜13時にお昼休憩を設けている警察署もあります。受付時間が設けられているほか、土日祝日は手続きできないことに留意してください。 なお、法人の車庫証明手続きは自動車販売店に代行を依頼できます。受付時間内に手続きできない場合は、代行の依頼を検討しましょう。 法人の車庫証明手続きに使用する印鑑 車庫証明手続きは、印鑑証明の提出が不要なため、実印以外の印鑑でも問題ありません。ただし、申請内容に誤りがある場合、申請時に押印した印鑑で訂正印をする必要があります。訂正する際は、申請時と同じ印鑑が必要なことを把握しておきましょう。 なお、管轄の警察署によっては、必要書類への押印が不要な場合があります。必要書類を作成する前に、各警察署の公式Webサイトや窓口で確認しましょう。 まとめ 法人の車庫証明手続きの必要書類は、個人で申請する場合と変わらないものの、書き方が異なります。申請者欄の氏名を記入する際は、会社名に加えて代表者の名前も忘れないようにしましょう。 また、本社で購入した社用車を営業所で使用するケースでは、使用の本拠の位置を後者の住所で申請する必要があります。所在証明資料の提出も必要なため、漏れがないよう書類を揃えましょう。 なお、自動車販売店では法人の車庫証明手続きの代行を実施しています。警察署の受付時間内に手続きできない場合は、代行の依頼を検討しましょう。
住所に変更があった場合、15日以内に車検証の住所変更をする必要があります。陸運局に出向く時間がないため、オンラインで車検証の住所変更をしたい方もいるでしょう。この記事では、オンラインで車検証の住所変更ができるワンストップサービス(OSS)の概要や、必要書類などについて紹介します。 オンラインで車検証の住所変更ができる「ワンストップサービス(OSS)」とは? ワンストップサービス(OSS)とは、自動車保有関係手続きをオンライン上で行えるサービスのことです。国土交通省が提供しており、サービスが開始された2005年当初は地域限定だったものの、現在では高知県を除く46都道府県で利用できます(※2024年1月時点)。 自動車販売店だけではなく一般の方も利用できます。また、24時間365日使えるため、忙しい方におすすめのサービスです。ただし、申請内容が受理されるのは平日9時〜16時頃までのため、すぐに手続きしたい場合は夜や土日祝日を避けるようにしましょう。 なお、今までどおり陸運局で車検証の住所変更を行うことも可能です。 OSSで手続きを行うメリット OSSで手続きすれば、引っ越し後に陸運局に出向く必要がありません。引っ越し後は転入届の提出やライフラインの変更などと、多くの手続きが必要なため、15日以内に陸運局へ出向けない方もいるでしょう。 OSSで手続きすれば、オンライン上で車検証の住所変更が完結するため、陸運局に出向く手間を省けます。 また、車検証の住所変更には住民票や引っ越し後の保管場所の車庫証明書も必要です。手続き時にマイナンバーカードを提示することで、住民票の添付を省略できるほか、車庫証明書の申請も同時に行えます。 OSSでできる手続き OSSでできる手続きは、以下のとおりです。 種類 説明 新車新規登録 一度も登録したことがない車の手続き 中古車新規登録 抹消した車の再登録の手続き 移転登録 所有者の名義変更手続き 変更登録 所有者の氏名や住所などに変更があった場合に行う手続き 一時抹消登録 一時的に車を抹消する際に行う手続き 永久抹消登録 廃車する際に行う手続き 移転一時抹消登録 所有者の名義変更&一時的に車を抹消登録する手続き 変更一時抹消登録 所有者の氏名や住所などの変更&一時的に車を抹消登録する手続き 継続検査 車検の有効期限が切れた後に引き続き車を使用する際に行う手続き 車検証の住所変更を行う場合は「変更登録」が該当します。変更登録は住所のほかに、婚姻により所有者や使用者の氏名に変更があった際にも行われます。 オンラインで車検証の住所変更をする方法 オンラインで車検証の住所変更をするには、手続きの条件を満たしたうえで必要な書類や物を準備する必要があります。続いて、オンラインで車検証の住所変更をする方法を紹介します。 OSSの利用条件 車検証の住所変更をオンラインで手続きするには、一定の条件を満たす必要があります。たとえば、手続きするクルマがレンタカーやタクシーの場合は、オンラインでの住所変更は行えません。オンラインで手続き可能かどうかは、こちらから簡易チェックができるため、事前に確認してみてください。 必要な準備 オンラインで車検証の住所変更をするには、以下を用意する必要があります。 1.車検証2.自動車保管場所証明申請書3.保管場所の所在図・配置図4.保管場所使用承諾証明書 ※保管場所が所有地の場合は「保管場所使用権原疎明書面」5.使用者の委任状 ※所有者と使用者が異なる場合6.希望番号予約票 ※希望ナンバーを申請した場合7.マイナンバーカード8.ICカードリーダー9.スキャナー ※必要書類を電子化する必要があるため 上記1〜6は、本来陸運局や警察署に提出が必要な書類です。窓口に提出しない代わりに、スキャナーで書類を端末に取り込み、画像として必要書類を添付します。スキャナーがない場合は、スマホで撮影したファイルでも書類の提出が可能です。 ただし、書類は100KB程度のJPEGファイルに電子化する必要があります。ファイルサイズが大きいと、画面の移動に時間がかかったり動作が不安定になったりするため、1024×768ピクセル程度で書類を電子化しましょう。 また、オンラインで車検証の住所変更をするには、以下の利用環境を満たす端末を用意しなければなりません。 ■OS・Windows8.1・Windows10・Windows11 ■ブラウザ・Microsoft Edg・Google Chrome・Internet Explorer※Internet Explorerは2022年6月10日以降利用不可 手続きの流れ 車検証の住所変更をオンラインで行う際の申請の流れは、以下のとおりです。 1.必要書類を準備する2.申請画面で必要事項を入力する3.受付審査時に必要書類を添付して提出する4.車庫証明の申請手数料を納付する5.保管場所の状況を審査してもらう6.車庫証明の交付手数料を納付する7.車庫証明のステッカーや控えを警察署で受け取る8.住所変更の手数料を納付する9.自動車税の税申告をする10.車検証とナンバープレートを陸運局で受け取る 変更後の車検証は、自宅に郵送してもらうことも可能です。ただし、以下を陸運局へ送付しなければなりません。 ・車検証のコピー・返送先の陸運局の郵送先を記入したレターパック 車庫証明のステッカーや控えも、同様に自宅まで郵送してくれる警察署もあります。地域によっては、直接出向いて受け取りに行く必要があるため、管轄の警察署に確認しましょう。 また、管轄の陸運局に変更がある場合は、新ナンバープレートが発行されます。本来、住所変更後すぐにナンバープレートを交換する必要があります。しかし、引越時の負担の軽減の一環として、次回の車検時に新ナンバープレートを受け取っても問題ありません。 たとえば、練馬区から足立区に引っ越した場合は、以下のように管轄の陸運局が異なるためナンバープレートを変更しなければなりません。 住所変更前:練馬自動車検査登録事務所住所変更後:足立自動車検査登録事務所 車検を自動車販売や整備工場へ依頼する際は、新ナンバープレートの受け取りが必要である旨を伝えましょう。 なお、住所変更する際に発生する手数料は以下の方法で、納付できます。 ・ATM・インターネットバンキング・キャッシュレス オンラインで車検証の住所変更をするのが向いている人・向いていない人 OSSは、手軽に車検証の住所変更ができるものの、操作方法や手続きの流れに対して不安に思う方もいるでしょう。続いて、オンラインと陸運局のどちらがよいかを解説します。 向いている人 OSSは、マイナンバーカードやICカードリーダーなど、手続きする際に必要なものをすでに持っている場合や、平日に陸運局へ出向けない人に向いています。 向いていない人 手続きの条件を満たしていない場合は、OSSで住所変更できません。特に、現時点でマイナンバーカードを所持していない場合は手続きを進められないため、陸運局で住所変更しましょう。マイナンバーカードは申請してから発行されるまで1ヶ月程度かかるため、住所変更の期限である15日を過ぎてしまいます。 また、OSSの操作手順は複雑なほか必要書類を電子化する必要もあるため、確実に手続きできるか不安に思う方もいるでしょう。OSSの操作手順や必要書類の電子化に不安がある場合は、陸運局に出向いて住所変更した方が確実に手続きができます。 なお、車検証の住所変更は自動車販売店や行政書士に、手続きの代行を依頼できます。代行費用が発生するものの、車の各種手続きに精通しているため、スムーズな手続きが可能です。住所に変更があってから15日以内に手続きできない場合は、各業者に代行を依頼することも検討してみてください。 まとめ オンライン上でクルマの各種手続きができる「ワンストップサービス(OSS)」を利用すれば、陸運局に出向かずに車検証の住所変更ができます。24時間365日使用できるため、忙しい方におすすめのサービスです。 ただし、オンラインで手続きするには、一定の条件を満たしていなければなりませんOSSは操作手順が複雑なため、陸運局に出向いて直接手続きしたほうが、確実に車検証の住所変更ができるケースもあります。 OSSに対して不安があり、15日以内に陸運局に出向けない場合は、自動車販売店や行政書士に車検証の住所変更を依頼しましょう。
クルマの名義変更をすると、基本的に贈与税がかかります。ただし、誰から誰に名義変更をしたのかや、贈与の目的、用途などによって異なります。 今回は、クルマを名義変更した際に贈与税がかかるケースとかからないケース、計算方法などについて詳しく解説します。 クルマの名義変更で贈与税がかかるケース クルマにかかる贈与税は、第三者へ車を譲り渡したときだけでなく、親から子にクルマを譲渡したときや夫婦間で譲渡したときにも発生する場合があります。ここからは、親子間と夫婦間における車の贈与税について解説します。 親子間 クルマを譲渡したり買い渡したりしたときは、基本的に贈与税が発生します。高級モデルのように嗜好性や趣味性が高い車などの場合には、贈与税がかかる可能性が高いです。 夫婦間 クルマを譲渡したり買い渡したりすると、夫婦間であっても贈与税が発生することがあります。セカンドカーとして嗜好性や趣味性が高いクルマなどを購入した場合には、贈与税が発生する可能性が高いです。 クルマの名義変更で贈与税がかからないケース ここからは贈与税が発生しない場合について紹介します。 親子間 日常生活においてクルマを使用する場合、贈与税は発生しません。たとえば、子が大学に進学して、名義変更したクルマで通学する場合です。 扶養義務者からの生活費や教育費に充てるための財産は、基本的に贈与税がかかりません。これは、生活費や教育費に贈与税をかけると、経済的な負担から扶養義務を果たせない可能性があるためです。 参考:国税庁「扶養義務者から生活費または教育費の贈与を受けましたが、贈与税の課税対象となりますか。」 ただし、名義変更してすぐにクルマを売却し、そのお金を預金や投資に充てた場合は贈与税が発生することに注意が必要です。 夫婦間 夫婦間でも扶養義務があるため、親子間と同様に日常生活においてクルマを使用する場合は、贈与税が発生しません。たとえば、妻が通勤や買い物でクルマを使用する場合です。 ただし、高級車など趣味性の高いクルマを贈与した場合は嗜好品として判断され、贈与税がかかるケースもあります。「知らない間に贈与税が発生していた」という状況を避けるためにも、名義変更する前に専門家へ相談するとよいでしょう。 クルマにかかる贈与税の計算方法 クルマにかかる贈与税の計算方法は、次のとおりです。 「基礎控除後の課税価格(計算式:財産の額-110万円)×税率−控除額=税額」 基礎控除後の課税価格は、車の金額から基礎控除額110万円を引いた額です。 税率と控除額は、国税庁ホームページに記載されている「贈与税の速算表」を参照します。 贈与税の速算表には、「一般贈与財産用」と「特例贈与財産用」の2パターンがあり、どちらに該当するかは誰から誰に贈与されたのかという状況によって異なります。 ■「一般贈与財産用」と「特例贈与財産用」の違い・一般贈与財産用:特別贈与以外・特例贈与財産用:父母や祖父母などから子や孫に贈与された場合※贈与された人が贈与を受けた年の1月1日において18歳(令和4年3月31日以前の贈与については20歳)以上の場合 ■基礎控除後の課税価格と税率と控除額 【贈与税の速算表:一般贈与財産用】 基礎控除後の課税価格 一般税率 控除額 200万円以下 10% なし 300万円以下 15% 10万円 400万円以下 20% 25万円 600万円以下 30% 65万円 1,000万円以下 40% 125万円 1,500万円以下 45% 175万円 3,000万円以下 50% 250万円 3,000万円超 55% 400万円 【贈与税の速算表:特例贈与財産用】 基礎控除後の課税価格 特別税率 控除額 200万円以下 10% なし 400万円以下 15% 10万円 600万円以下 20% 30万円 1,000万円以下 30% 90万円 1,500万円以下 40% 190万円 3,000万円以下 45% 265万円 4,500万円以下 50% 415万円 4,500万円超 55% 640万円 クルマの金額と上記の計算式と速算表を使って贈与税を計算します。 クルマの評価額の算出方法 クルマは「一般動産」に該当し、売買実例評価をもとに評価額を算出できます。動産とは、土地や定着物である不動産以外のことで、一般動産は機械や運搬具などような商品や美術品以外のものが該当します。 売買実績評価をもとに評価額を算出する際は、中古車市場の中から同じ車種やグレードの車輌本体価格を参考にします。車輌本体価格は、中古車販売または買取業者のホームページで確認が可能です。 ただし、車輌本体価格には販売店の利益が10〜20%程度含まれているため、下記のように算出しなければなりません。 例:150万(車輌本体価格)×80%(利益の差額)=120万円 売買実績評価が不明な場合は、業者に査定を依頼してクルマの実際の価値を判断するか、減価償却法で評価額を算出する方法もあります。 減価償却法とは、所有している資産を法定の耐用年数に従って算出する方法のことで「普通車 6年」「軽自動車 4年」と定められています。中古車の場合は、新車とは異なり既に使用されているため、下記のように使用期間を考慮して耐久年数を計算しなければなりません。 ・(法定耐用年数-経過年数)+(経過年数×0.2) なお、減価償却法は耐用年数の算出のほかに償却費も算出する必要があります。計算方法が複雑なため、専門家に算出してもらうとよいでしょう。 クルマの贈与税をかけない方法 ここからは、クルマの贈与税をかけない方法について紹介します。 名義変更しない クルマを貸す場合は名義変更しないため、贈与税はかかりません。 ただし、任意保険の契約内容次第では、保険が適用されないことに注意が必要です。たとえば、親から子へクルマを貸したのにもかかわらず、保険の適用範囲が所有者や配偶者に限定されている場合です。仮に子どもが事故を起こすと保険金が支払われません。 クルマの貸し借りを行う際は、保険の適用範囲を確認し、必要に応じて変更しましょう。 評価額が110万円以下になってから贈与する 贈与税は、年間110万円を超える贈与に対して課税されます。そのため、クルマの評価額が110万円以下の場合は贈与税がかかりません。 新車や高額車の場合、評価額が高いため贈与税の対象となることがほとんどですが、基本的にクルマの価格は年月が経過するほど安くなるため、市場価値が110万円以下になった時点で贈与すれば、贈与税の支払いを避けることが可能です。
クルマで長い坂を下っている最中などにスピードを落とせなくなる現象を「フェード現象」といいます。スピードを落とせないままに走行すると重大な事故に発展する可能性があり、大変危険です。安全にドライブを楽しむためにフェード現象の原因や対策を把握しておきましょう。 この記事では、フェード現象の原因と対策、発生時の対処法、フェード現象とよく似た「ベーパーロック現象」との違いについて解説します。 フェード現象とは? フェード現象とは、走行中にフットブレーキを連続使用することによってブレーキが効かなくなる現象のことです。 エンジンを構成するパーツの1つである「ブレーキパッド」には、摩擦材が使われています。フットブレーキを多用すると摩擦材に必要以上に熱くなり、一定の温度を超えるとガス化してブレーキパッドとブレーキローターの間に入り込みます。ブレーキパッドとブレーキローターの間に薄い膜が張られたような状態となるため、摩擦力が低下してブレーキが効かなくなってしまうのです。 ベーパーロック現象との違い フェード現象とよく似ている「ベーパーロック現象」という現象があります。フェード現象と同じく、フットブレーキの多用によってブレーキが効かなくなる現象です。フェード現象とは、ブレーキが機能しなくなる原因が異なります。 フェード現象はガス化した摩擦材がブレーキパッドとブレーキローターの間に入り込むことで発生しますが、ベーパーロック現象は摩擦熱によってブレーキ液が沸騰することで起こります。 ▼ベーパーロック現象についてはこちらで詳しく解説しています。ベーパーロック現象とは?原因・対策・対処法について解説 フェード現象が起こりやすい状況 フェード現象は、フットブレーキを多用するときやブレーキに負荷がかかりやすいときに発生します。具体的な状況を3つ紹介します。 峠道・山道 入り組んだ峠道や山道では、慎重にクルマを進行させなければ危険です。一方で、フットブレーキを頻繁に使用するためにフェード現象が発生しやすい状況でもあります。 下り坂 長い下り坂を走行する際には、クルマの重さによってブレーキに負担がかかって摩擦熱が生じ、フェード現象につながる場合があります。 渋滞中 渋滞している最中は、少しずつクルマを進めるためにフットブレーキを多用します。その結果、フェード現象が発生することがあります。 フェード現象を未然に防ぐ方法 フェード現象が起こるとブレーキが効かなくなるため、周囲のクルマや歩行者を巻き込む重大な事故につながりかねません。ここでは、フェード現象を未然に防ぐための方法を紹介します。 エンジンブレーキを併用する フェード現象を防ぐためには、ブレーキペダルを使いすぎずエンジンブレーキを併用しましょう。エンジンブレーキとは、走行中にアクセルペダルを離すと速度が落ちる現象です。また、低いギアに入れることでも強いエンジンブレーキを効かせることが可能です。 MT車の場合は、1段ずつ低いギアに落とします。AT車の場合は、2または3、Lにギアを入れるとエンジンブレーキを効かせることができます。 下り坂ではアクセルを踏まない スピードが出やすい下り坂でアクセルの使用を控えるのも、フェード現象の防止に効果的です。そもそも速度が上がりすぎなければフットブレーキを多用する必要がありません。アクセルを踏みすぎなければ、何度もブレーキをかけなくても問題ないため、下り坂を走る際には気をつけましょう。 ブレーキを定期的に点検する ブレーキの定期的な点検も重要です。ブレーキを踏んだときに違和感がないか、ブレーキオイルやブレーキ関連の部品に問題がないか日常的に確認しておきましょう。 フェード現象が起きたら何をしたらよい? フェード現象が起きてしまったときは、エンジンブレーキを使うかブレーキを冷やして対処します。それぞれの方法について詳しくみていきましょう。 エンジンブレーキを使う フェード現象が起きているときは、ブレーキのペダルを踏んでもクルマは減速しません。ブレーキペダルを踏んでも減速しないと気づいたら、アクセルペダルから足を離すか、低いギアにチェンジしてエンジンブレーキを活用しましょう。 ブレーキを冷やす フットブレーキが効かないことに気づいたら、エンジンブレーキを使って少しずつスピードを落としましょう。フットブレーキを使わずに走行すれば走行風でブレーキを冷やすことができ、フットブレーキの効果を回復させられる場合があります。 クルマを止めてブレーキを冷やす場合は、路肩や駐車場など安全な場所に停車し、ブレーキの熱を下げましょう。30分ほど停車すれば、ブレーキを適温に戻せます。 ただし、ブレーキを冷やしてブレーキの効果を回復させられるのは、フェード現象にいち早く気づいた場合です。フェード現象が進行し、ベーパーロック現象が起きてしまうと、ブレーキを冷やしても本来の性能まで回復できない場合があります。フェード現象やベーパーロック現象が起きたときは、なるべく早くプロに点検してもらい、ブレーキの修理や部品交換などを実施してください。 まとめ 今回はフェード現象が起きる原因、防止策、対処法を紹介しました。 運転中にブレーキが効かなくなると、大きな事故を起こしてしまうかもしれません。そうならないためにも、運転するときはフットブレーキだけでなくエンジンブレーキも併用して運転しましょう。 もし、運転中にブレーキが効かないことに気づいたら、無理に運転を続けようとせず、エンジンブレーキを使って速度を落とし、安全な場所に車を止め、救援を依頼してください。 また、フェード現象が起きないよう日頃からブレーキを踏んだときに違和感がないか確認したり、ブレーキ周辺の定期点検を行ったりしておきましょう。
RX-7といえばマツダが世界に誇るスポーツカーです。最も有名なFD3S型は1991年から2003年にかけて販売されていました。中古市場でも人気が高く新車価格を上回る個体も多いです。 しかし、購入を検討していても「古いスポーツカーは維持費やメンテナンスの負担が大きいのでは?」と心配の方も多いでしょう。そこでこの記事ではRX-7にかかる維持費やメンテナンスについて解説いたします。 RX-7の特徴 RX-7は「サバンナRX-7」の名称で1978年に登場し2003年まで製造・販売されたスポーツカーです。最も有名なモデルは3代目のFD3S型で、曲線を多用した流線型のラインが美しく、現在でも絶大な人気を誇ります。世界でも希少なロータリーエンジンを搭載しており、デビュー当初の最高出力は255psでしたが、1996年のマイナーチェンジで265ps、1999年のマイナーチェンジでは当時の国内メーカー自主規制値の280psまでアップしました。 RX-7はレース活動でも多くの功績を残し、FD3S型では全日本GT選手権で5勝をあげています。その乗り味に憧れるファンは後を絶たず、現在もなおサーキットで目にする機会が多いモデルです。 ▼RX-7 FD3S型の魅力はこちらで詳しく解説しています。マツダ FD3S型RX-7が個性的なスタイリングを手に入れた理由とは? 1型~6型の違いも解説 RX-7の維持費の内訳 FD3S型のRX-7の維持費について、燃料代、自動車税(種別割)、任意保険料、車検代、メンテナンス費用の5項目に分けて解説します。古いスポーツカーのためメンテナンスや修理にかかる負担が大きいため、メンテナンス費用については特に重点的に解説します。 燃料代 280psを捻出する、FD3S型最終モデルを例に燃料代を算出します。 1,308ccのロータリーエンジンの燃費は、10.15モードのカタログ燃費で7.2km〜8.1km/Lです。実燃費は4〜6km/Lほどだといわれています。「燃料計が動いているのがわかる」と揶揄されるほどの大食いです。 ここからは金額をシミュレーションします。 RX-7で月間1,000km走行した場合、ガソリンを約200L使用(*1)するため、燃料代は3万6,000円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合の総額は43万2,000円(*2)です。 *1 燃費は5km/Lで算出(実燃費)*2 ハイオクガソリン1L当たり180円として算出 自動車税(種別割) ロータリーエンジンが搭載されている車種の場合、排気量を1.5倍に計算したうえで自動車税(種別割)の区分と税額が決まります。 RX-7の排気量は1,308ccで、1.5倍の1,962ccとみなされるため、1.5L超~2.0L以下の区分に該当します。同区分の2024年10月現在の自動車税(種別割)は3万9,500円/年ですが、RX-7の最終モデルは2002年に発売されており、車齢が13年を超えるため、重課税されて4万5,400円かかります。 任意保険料 FD3S型のRX-7の任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。 <条件>年齢:24歳等級:6B使用目的:日常・レジャー運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり車両保険(保険金額):30万円車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5万-10万円 上記内容でシミュレーションしたところ、総額は約10万円/年でした。 中古市場ではプレミア価格で取引されるRX-7ですが、車両保険は30万円しかつかないようです。事故には十分注意しましょう。 車検代 RX-7の車検代についてみていきましょう。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)※2024年10月時点自動車重量税:3万7,800円(24ヶ月)※初年度登録から18年経過で算出印紙代:1,800円 ※指定工場の場合車検基本料:6万円 ※内容、整備工場などにより増減合計:11万7,250円 FD3S型のRX-7は、重量税が1t超〜1.5t以下の区分に該当します。同区分の現行モデルの重量税は2万4,600円ですが、初年度登録から18年以上経過しているクルマは、2段階の重課税により3万7,800円かかります。また、古いクルマは故障が多く交換部品や整備が必要なことが予想されるため高額になる可能性があります。 メンテナンス費用 RX-7のメンテナンスには、おおよそ6万円/年かかります。ロータリーエンジンを搭載している車種特有のトラブルが発生しやすいため、購入前にメンテナンス項目をあらかじめ知っておくと安心です。RX-7の主なメンテナンス項目とその費用について、1つ1つ詳しく確認しておきましょう。 エンジンオイル交換 RX-7のエンジンオイルは、3,000〜5,000kmごとに交換するのがよいとされており、1回あたり8,000〜1万円程度かかります。年間1万km程度走行する場合、1年で2回交換するとして費用の合計は2万円程度です。 ロータリーエンジンには、通常のエンジンよりもオイルが劣化しやすいという特徴があります。オイルの劣化により発生するのがカーボンデポジットという燃料の燃えカスです。カーボンデポジットエンジン内部に蓄積すると故障につながりやすいため、適切なタイミングでのオイル交換が推奨されています。 オイルエレメント交換 オイルエレメントとは、エンジンオイルをろ過するフィルターです。基本的にオイル交換2回につき1回交換します。交換費用は2,000円程度です。年間で1万km走行して2回エンジンオイルを交換するのであれば、実施するのは1年に一度でよいでしょう。 スパークプラグ交換 スパークプラグとは、エンジンのシリンダー内に発生した混合気に火をつける装置です。6,000〜8,000kmで交換するとよいとされており、費用は1万円程度かかります。 スパークプラグが故障すると火花を飛ばすことができなくなります。ロータリーエンジンのスパークプラグにトラブルが起こると燃費悪化やパワーダウンにつながり、症状がさらに悪化するとエンジンそのものが壊れてしまいます。エンジンを丸ごと載せ替える場合には100万円近くもの費用がかかるため、適切なタイミングでスパークプラグを交換しておきましょう。 その他パーツ交換費用 ここまでで紹介した項目以外にも、消耗品に該当するパーツは都度交換する必要があります。たとえば、ワイパーゴムやエアコンフィルター、ブレーキパッドなどです。クルマの状態によって交換箇所は異なりますが、費用としては3万円/年程度見積もっておくとよいでしょう。 【知っておきたい】購入後一度はメンテナンスする箇所 ここまで、1年間にかかるメンテナンス費用について解説しました。この他にも、RX-7を購入するにあたって最初にメンテナンスが必要な箇所、長いスパンで交換が必要な箇所がいくつかあります。数年単位での対応になりますが、購入前に確認しておきましょう。主な項目は下記のとおりです。 ・エンジンオーバーホールオーバーホールとは、エンジン本来の性能を取り戻すためにパーツを分解と洗浄、パーツ交換をして再度組み立てる作業です。10万km以上走っているRX-7だとエンジンにダメージが蓄積しているケースが多く、その走行性能を十分に発揮させたいのであれば、購入後に一度はオーバーホールする必要があるでしょう。 個体によって費用は異なりますが、安くても30万円程度、細かなパーツの研磨や交換が必要な場合は100万円以上かかることもあります。 ・ブレーキオーバーホールエンジンオーバーホールと同様に、ブレーキの分解と洗浄、パーツの交換を実施して再度組み立てる作業です。RX-7は最終モデルの発売からすでに20年以上が経過している古いクルマのため、こちらも購入後一度は実施する必要があるでしょう。実施頻度の目安は、走行距離10万km、もしくは4〜5年に1回といわれています。費用は1回あたり2万円程度です。 ・クラッチ交換クラッチとは、エンジンとトランスミッション(変速機)の間にある動力伝達装置です。故障してしまうと、クラッチが滑ったり重くなったりして走行に支障をきたします。交換費用は社外品を使った場合で5万〜10万円程度です。交換目安は5万〜10万km、もしくは7〜8年に一度といわれているため、RX-7をはじめとする旧車の場合は購入後に1回は交換する必要があるでしょう。 ・デフマウントブッシュ交換デフマウントブッシュとは、デファレンシャルギア(動力伝動装置の1つ)を収納するデフケースをクルマに固定するためのゴム製のパーツです。一般的なクルマであればあまり劣化しませんが、RX-7のようにサーキット走行を繰り返すクルマの場合は激しく消耗します。 ブッシュが劣化すると走行中に乗り心地が悪くなるだけではなく、走行中にふらつくこともあるため放置すると危険です。交換時期の目安は走行距離10kmで、費用は1回あたり2万円程度かかります。 RX-7の年間維持費はいくら? ここまででRX-7の維持費の内訳について解説しました。年間でどの程度の費用がかかるのか、合計額をみていきましょう。 <RX-7の年間維持費>燃料代:43万2,000円自動車税(種別割):4万5,400円任意保険:10万円車検:5万8,625円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:6万円合計:69万6,025円 月額では5万8,000円程度かかります。東京都郊外のワンルームマンションの家賃相場とあまり変わらない金額です。また、ローンで購入するとさらに月々の返済が発生するほか、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代が毎月加算されます。 まとめ RX-7の年間維持費の内訳について解説しました。 毎月5万8,000円程度かかると考えると、維持できない旧車とは断言できないものの、気軽に所有できるスポーツカーともいえません。また、購入して間もなくエンジンやブレーキのオーバーホールを行うのであれば、かなり高額の初期費用がかかります。ランニングコストとだけではなく初期費用の工面についても検討したうえで購入するかどうか決めるとよいでしょう。
三菱の名車として知られるSUVパジェロの維持費は高いのでしょうか。この記事では、パジェロの特徴、維持費の内訳、おおよその維持費の目安などを解説します。パジェロの維持費について気になっている方は参考にしてみてください。また、維持費が高いと思ったときの対処法についても解説するため、パジェロの維持費に悩んでいる方も最後までご覧ください。 パジェロの特徴 パジェロは、オフロードにおける高い走破性と乗用車並みの扱いやすさを両立させている本格SUVです。1982年に初代モデルが発売されてから、4世代にわたり製造され、累計325万台が生産されました。 また、日本国内のみならず世界各国(170ヶ国以上)に輸出され、世界中のファンから支持されたモデルでもあります。さらに、2023年度には、日本自動車殿堂 歴史遺産車に選定されました。 本格的なオフロードから街乗りまで幅広く対応できるSUVパジェロの維持費はどの程度かかるのでしょうか。 ▼パジェロの魅力についてはこちらで詳しく紹介しています。ナンパなSUVに物申す!三菱 パジェロの偉業を振り返る パジェロの維持費の内訳 ここからは、パジェロの維持費について詳しく解説します。なお、ここでは、2006年に発売されたパジェロ(CBA-V83W)のショート VR-Iを例に維持費をシミュレーションします。 燃料代 パジェロ ショートVR-Iは、3.0L V6エンジンが搭載されており、カタログ燃費は10・15モードで8.9km/Lです。使用燃料は、無鉛レギュラーガソリンです。 1ヶ月あたり1,000km走行する場合の燃料代は1万9,101円(ガソリン単価が1Lあたり170円の場合)。1年間に換算すると22万9,231円となります。 本格的なオフロード走行まで対応しているSUVとして考えれば、平均的な数値といえるでしょう。 自動車税(種別割) 自動車税(種別割)は、エンジン排気量が3.0Lのため、標準税率は1年あたり5万円です。(2019年10月1日以降に登録している場合)ただし、2006年式のパジェロの場合は初度登録日から13年以上経過しているため、重課の対象となることから1年あたりで5万8,600円かかります。 標準税率より15%ほど重課されるため、初度登録日から13年以上経過しているパジェロを所有している方や今後所有を検討している方は、自動車税(種別割)の重課にも注意しましょう。 任意保険 パジェロの任意保険をネット型保険で見積もりをしてみました。条件は以下のとおりです。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり(限定) 上記内容でシミュレーションしたところ、総額は約7万7,330円/年でした。 車両保険込みの保険料の年額が10万円以下に抑えられているため、任意保険の負担は小さいといえるでしょう。ただし、このシミュレーションではさまざまな条件を指定しているうえに補償内容が限定的なため、補償内容を手厚くすると保険料も高くなります。詳しい保険料については、ご自身の条件でシミュレーションしてみてください。 車検 車検の費用について見ていきましょう。ここでは、ディーラーや整備工場など、指定工場での車検を受けることを想定してシミュレーションしました。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)自動車重量税:5万400円(24ヶ月)※初年度登録から18年以上経過で算出印紙代:1,800円車検料:8万円合計:14万9,850円 ※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します 2006年登録のパジェロの場合、初度登録日から18年が経過するため重量税の重課対象となります。また、車検整備費用が大型車の扱いになり、小型自動車と比較すると高くなることから、車検費用が約15万円ほどかかるでしょう。 また、このシミュレーション結果は、必要最低限の検査費用のみの金額です。部品交換や調整などの際は別途部品代や工賃が発生するため、参考程度にお考えください。 メンテナンス費用 パジェロのメンテナンスおよびメンテナンスにかかる費用は下記のとおりです。 ・洗車・ワイパーゴム交換・ウォッシャー液交換・冷却水補充・エアコンフィルター交換・ヘッドライト(バルブ)交換・エンジンオイル交換・オイルフィルター交換・ブレーキオイル交換・エアクリーナー交換 など 費用は、5万〜10万円程度かかると考えられます。また、タイヤ交換をした場合は、タイヤ代、バランス・調整料、廃タイヤ廃棄費用などがかかるため、10万〜15万円ほど追加でかかるでしょう。そのため、タイヤ交換をした場合の年間メンテナンス費用は、15万〜35万円ほどになると考えられます。 パジェロの年間維持費はいくら? パジェロの年間維持費は、次のとおりです。 <自家用車登録のパジェロの年間維持費>燃料代:22万9,231円自動車税(種別割):5万8,600円任意保険:7万7,330円車検:7万4,925円(2年ごとにかかる費用の半分)メンテナンス費:10万円合計:54万86円 1ヶ月あたりの費用に換算すると約4万5,000円です。この計算は、毎月1,000km走行することを想定したシミュレーションであるため、走行距離が短かったり、任意保険の条件が異なったりする場合は維持費の金額も変わってきます。 パジェロの維持費が高いと思った時の対処法 初度登録日から時間が経過したパジェロの維持費は、税金の重課や燃料代の高騰の影響などにより、高くなりやすいといえるでしょう。 パジェロの維持費が高いと感じたときは、無理に維持し続けるのではなく、売却して新しいクルマに乗り換えることも検討してみてください。 再び訪れているSUVブームが続いているときであれば高値で売却できる可能性も高いため、この機会に査定してみることをおすすめします。 査定に出す際は、年式が古いクルマを得意としている旧車王にご相談ください。旧車王は、パジェロを査定してきた経験や実績が豊富にあるため、大切なクルマを適正に評価できます。パジェロを売却する際は旧車王にお問い合わせください。