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国際結婚や海外赴任、語学留学などで海外在住することは、現代において少なくありません。したがって、相続人が海外在住の場合でも、車を相続できるのか気になる方もいるでしょう。この記事では、相続人が海外在住の場合の相続手続きの流れや必要書類、注意点などを紹介します。 相続人が海外在住の場合の相続手続きの流れ 相続人が海外在住でも、車の相続手続きの流れに大きな違いはありません。被相続人が遺言書を残している場合、記載されている方が相続人です。ただし、遺言書がない場合は、相続人全員で車の新所有者が誰なのかを話し合う「遺産分割協議」を行う必要があります。 相続人である以上、海外在住でも遺産分割協議に必ず参加しなければなりません。海外在住の相続人が不参加で作成された遺産分割協議書は無効になるため、必ず参加しましょう。 遺産分割協議により新所有者が決定したら、必要書類を揃えて運輸支局で相続手続き(名義変更)を行います。なお、必要書類を揃えれば海外在住でも一度も帰国せずに、車を相続できるケースもあります。 相続人が海外在住の場合の相続手続きの必要書類 相続する手続きには「印鑑証明書」や「住民票」を用意する必要があります。ただし、海外には印鑑証明書と住民票の制度がないため、代わりになるものを用意しなければなりません。続いて、印鑑証明書と住民票の代わりになる「署名証明書」や「在留証明書」について、詳しく紹介します。 署名証明書 日本で住所登録していない場合は、印鑑証明書を取得できないため、現地の日本大使館で発行してもらえる「署名証明書」を代わりに運輸支局へ提出します。海外では実印ではなく、サインで意思を表すことが一般的であり、印鑑証明書の制度自体がありません。そのため、本来実印が必要な書類にサインし、署名が本物であることを証明する署名証明書を運輸支局に提出します。相続手続き時に実印が必要な書類は、申請書や委任状、遺産分割協議書です。 また、署名証明書は「形式1(綴り合わせタイプ)」と「形式2(単独タイプ)」があり、どちらも車の相続手続きに利用可能です。形式1は、本来実印が必要な書類を日本大使館に持参し、領事の前で申請者がサインします。日本大使館の領事は、サインが本人の行為であったことを確認した後に、署名証明書と本来実印が必要な書類を綴り合わせて割印します。 一方、形式2は印鑑証明書と同様に紙1枚の形式です。申請者のサインや、本人の行為であることを領事が確認した旨が記載されています。形式1のように、本来実印が必要な書類へのサインが不要なため、事前に申請書や遺産分割協議書を準備しておく必要がありません。 なお、署名証明書を発行してもらうには、パスポートを日本大使館に持参する必要があり、1,700円相当の手数料が発生します。 在留証明書 在留証明書は、住民票の代わりになる書類です。海外では住民票の制度がない国がほとんどのため、相続人の住所を証明する書類が必要な場合は、在留証明書を提出します。例えば、軽自動車や不動産を相続する際は住民票が必要なため、在留証明書で代用します。 ただし、在留証明書を取得するには、以下の条件をクリアしなければなりません。 ・日本国籍を有する方※二重国籍者を含む・現地にすでに3ヶ月以上滞在し、現在居住していること・日本に住所登録がないこと・本人が日本大使館に出向いて取得すること 出典:外務省公式Webサイト「在外公館における証明」 なお、在留証明書を取得するには、パスポートのほかに住所や滞在期間を確認できる書類を持参する必要があり、1,200円相当の手数料が発生します。 海外在住者の相続人がいる場合の注意点 相続人が海外在住している場合は、書類の準備にかかる時間や、遺産分割協議を行いにくい点に注意が必要です。また、海外在住でも相続税が発生するため、相続手続き後は税申告を行う必要もあります。続いて、海外在住者の相続人がいる場合の注意点について紹介します。 書類の準備に時間がかかる 海外在住者が車を相続する場合、書類の準備に時間がかかる点に注意しましょう。なぜなら、申請し慣れていない署名証明書や在留証明書を発行してもらう際に、必要書類の漏れや条件により、すぐに取得できないケースがあるためです。 署名証明書は、日本国籍を有する方であれば、スムーズに発行してもらえます。一方、在留証明書は現地に3ヶ月以上滞在する必要があり、住所を証明できる書類も提出しなければならないため、すぐに取得できない可能性があります。 また、日本の相続人とは国際郵便で書類のやり取りをする必要があり、通常の郵送より日数を要するため、書類の準備に時間がかかります。例えば、関東からアメリカのニューヨーク州に書類を郵送する際は、1週間程度かかります。書類の準備に時間がかかることを踏まえて、相続手続きを進めましょう。 なお、EMS(国際スピード郵便)を利用すると、通常の国際郵便より早く書類を郵送できます。ただし、通常の国際郵便より送料が高く、国によっては利用できないデメリットがあります。相続手続きに必要な申請書や遺産分割協議書は、Webサイトからフォーマットをダウンロードして利用することで、国際郵便の利用回数を減らせます。 話し合いの機会を設けることが難しい 相続人が海外在住していると、直接会って話し合いの機会を設けることが難しいでしょう。遺言書がない場合、相続人全員で遺産分割協議を行い、車の新所有者が誰なのかを話し合わなければなりません。海外在住している相続人は、すぐに帰国できないケースもあるため、遺産分割協議が行われず相続手続きを進められないこともあります。 ただし、遺産分割協議は全員が一箇所に集まって協議しなければならないルールはありません。テレビ電話やオンラインで話し合いの機会を設けることも可能です。Web会議で利用されている「Zoom」であれば、画面共有システムで資料を見せながら説明できるため、相続人間でのトラブルも防げるでしょう。 海外在住でも相続税申告が必要 海外在住でも日本に住んでいるときと同様に、税申告が必要です。相続手続き時に名義変更後の車検証が発行されたら、陸運局に隣接されている「自動車税事務局」で必ず税申告しましょう。ただし、相続人と被相続人が10年以上海外に在住していた場合は「非住居制限納税義務者」に該当するため、海外の遺産については税申告が不要です。 必要に応じて専門家のサポートを受けよう 自分たちだけで相続手続きをする自信がない場合は、必要に応じて司法書士や弁護士などの専門家のサポートを受けましょう。司法書士や弁護士などは、相続手続きに精通しており、スムーズに相続できるようサポートしてもらえます。第三者のサポートにより円満な遺産分割を行えるため、相続人間でのトラブルも防げるでしょう。 ただし、専門家に相続手続きをサポートしてもらうには、相談費用や代行費用が発生します。費用が発生することを踏まえたうえで、サポートを依頼しましょう。 なお、自動車販売店も車の相続手続きに関して精通しているため、必要書類や手続きの流れについて相談できる店舗もあります。必要書類や手続きの流れで不明な点がある場合は、相談してみてください。 まとめ 被相続人の遺言書がない場合、相続人が海外在住していても、遺産分割協議に参加しなければなりません。すぐに帰国できない場合は、遺産分割協議が行われず相続手続きが進まないため、テレビ電話やオンラインで遺産分割協議を行うことをおすすめします。 また、相続手続きに必要な印鑑証明書は「署名証明書」、住民票は「在留証明書」で代用できます。これらは、現地の日本大使館で取得が可能です。必要書類や取得条件があるため、事前に問い合わせて確認しておくとスムーズに発行してもらえるでしょう。 ただし、日本にいる相続人と書類のやり取りをするには、国際郵便を利用する必要があるため書類の準備に時間がかかる点に注意してください。EMS(国際スピード郵便)の利用や、Web上のフォーマットを活用するなど、工夫することで準備の時間を短縮できます。なお、相続人が海外在住していても、相続税が発生するため税申告が必要なことを忘れないようにしましょう。
遺言書がない場合、法定相続人全員に遺産の相続権があります。とはいえ、未成年でも被相続人の車を相続できるのか気になる方もいるでしょう。この記事では、未成年でも車を相続できるかについてや、手続き方法などを紹介します。 未成年でも車を相続できる 免許を取得していない未成年でも、車を相続できます。免許はあくまでも車を運転するために必要なものであり、所有できるかどうかは関係ありません。ただし、未成年が相続するには親権者の同意が必要です。相続手続き時に、親権者の同意書を運輸支局に提出しましょう。 また、車にローンが残っている場合は、残債もそのまま相続されます。残っているローンは、基本的に一括で返済する必要があります。一括返済が難しい場合、ローン会社によっては残債をそのまま引き継げるケースもあるため、問い合わせて確認しましょう。なお、親権者と共同相続もできるため、無理に未成年者だけで単独相続する必要はありません。 遺産分割協議では特別代理人を立てる必要がある 被相続人の遺言書がなく、遺産分割協議を行わなければならない場合、未成年者は特別代理人を立てる必要があります。特別代理人には、基本的に未成年者の親権者が該当します。 未成年者は物事を決定するための判断力が不十分とされており、契約の締結と同様に1人では遺産分割協議に参加できないため、代わりに特別代理人が出席しなければなりません。ただし、未成年者の親権者にも車を相続する権利がある場合は「利益相反行為」になるため、法定相続人以外の特別代理人を家庭裁判所に申立てる必要があります。 利益相反行為とは、一方の利益になると同時に他方への不利益となる行為のことです。例えば父が亡くなった場合、配偶者である妻と子どもが法定相続人のケースです。同じ法定相続人である妻が特別代理人になると、自分の都合のよいように相続されてしまう可能性があります。親と子どもが利益相反した状態で遺産分割協議を行っても無効になるため、家庭裁判所に「特別代理人選任」の申立をしましょう。 選任後は、未成年の代わりに特別代理人が遺産分割協議に参加し、必要書類に署名や押印を行います。なお、特別代理人の申立から結果が出るまでは、1ヶ月程度かかります。混在状況によっては、1ヶ月以上かかる可能性があるため、余裕を持って申請しましょう。 未成年が車を相続するときの手続き 未成年が車を相続する際、相続人全員を確定させた後に遺産分割協議を行い、相続することが決定したら必要書類を揃えます。必要書類を所定の場所に持参し、名義変更を行うと相続手続きは完了です。続いて、未成年が車を相続するときの手続きを紹介します。 相続人を確定させる 被相続人の遺言書がある場合、相続人は内容どおりの方です。しかし、遺言書がない場合は、遺産分割協議により決定した方が車を相続できます。遺産分割協議は、法定相続人全員が参加する必要があり、被相続人の以下が該当します。 第1順位:直系卑属(配偶者や子ども)第2順位:直系尊属(父母)第3順位:兄弟姉妹 そのため、未成年者が遺産分割協議に参加するケースは少なくありません。 また、上記の場合は被相続人の配偶者も遺産分割協議に参加する必要があり、利益相反行為になるため、法定相続人以外の特別代理人を選任して家庭裁判所へ申立をしましょう。 必要書類を揃える 被相続人の遺言書の内容や遺産分割協議の結果により、未成年が車を相続する場合は、通常の相続手続きに加えて、親の同意書や印鑑証明書などを揃える必要があります。 具体的な必要書類は以下のとおりです。 ・被相続人の戸籍謄本 ※死亡した事実や相続人全員を確認できるもの・遺産分割協議書 ※未成年者以外の相続人全員と特別代理人の実印を押印・親権者の同意書・親権者の印鑑証明書・新所有者(未成年者)の戸籍謄本 ※親権者を確認できるもの・新所有者(未成年者)の印鑑証明書もしくは住民票・新所有者(未成年者)の実印 ※ない場合は親権者の実印・車検証・車庫証明書 ※保管場所に変更がない場合は不要・OCRシート ※第1号様式・手数料納付書・自動車税申告書 また、利益相反行為により特別代理人を立てた場合は以下の書類も必要です。 ・特別代理人の印鑑証明書・特別代理人選任の審判書の謄本・特別代理人の実印 ※手続きに出向けない場合は実印を押印した委任状・譲渡証明書 特別代理人選任の審判書の謄本は、申立の審判が完了したら家庭裁判所から発行される書類です。相続手続き時に必要になるため、紛失しないよう管理しておきましょう。 所定の場所で相続手続きする 必要書類が揃ったら、新所有者が住んでいる地域を管轄する「運輸支局」で相続手続きをします。例えば、新所有者が板橋区に住んでいる場合、管轄の運輸支局は「練馬自動車検査登録事務所」です。管轄の運輸支局が不明な場合は、こちらから確認してみてください。 また、運輸支局の営業時間は「平日8:45〜16:00」です。手続きに出向けない場合、実印を押印した委任状を用意すれば、親族や知り合いなどの第三者に代行を依頼できます。車の手続きに精通しているディーラーや自動車販売店にも代行依頼が可能です。 まとめ 親権者の同意があれば、免許を取得していない未成年でも車の相続が可能です。また、被相続人の遺言書がなく、遺産分割協議を行う必要がある場合は特別代理人を立てる必要があります。特別代理人は、基本的に親権者が該当します。 ただし、親権者も相続人である場合は利益相反行為になるため、法定相続人以外の方を特別代理人に選任しなければなりません。法定相続人以外の方を特別代理人にする場合は、家庭裁判所で「特別代理人選任」の申立をしましょう。 なお、未成年が車を相続する場合は、通常の相続手続きの書類に加えて、親権者の同意書や印鑑証明書も必要です。利益相反行為になる場合は、特別代理人の印鑑証明書や実印も必要になるため、事前に漏れがないよう確認しましょう。
■台湾で独自進化したセダン達 クルマは一家に一台! そんな感覚も日本ではもはや過去のものになりつつあるが、海外を見ればまだやっとクルマを初めて手に入れることができる家庭も少なくない。 かつての日本も、高度経済成長期のころはクルマの存在は高嶺の花であり、憧れの対象だった。 それを象徴するかのように、各車のグレード名も”スーパーデラックス”や”ロイヤルサルーン”などなど…。 とにかく凄く良いクルマを所有することができたことを実感できる、そんなネーミングが多かったように思える。 ほんの20年位前まで、あるいはまだ進行形なのかもしれないが、アジアの国々で良いクルマの象徴といえば、セダンという見方がまだ強かったと思う。 上を見ればショーファードリブンなクルマたちもいるが、オーナーカーとして手に入れられるクルマで、高級さやスポーティーさの雰囲気を味わうことができるのは嬉しいことだ。 特にそれらが凝縮された3BOXの車種には、色濃く現れていると感じる。 アジア各国の90年代から00年代にリリースされた車種を振り返ってみても、そのラインナップの豊富さは市場を席巻していたことをありありと示しているし、何よりその国々のクルマにまつわるトレンドが見えてくるかのようで興味深い。 今回は、日本からアジアの国々に輸出されていたセダンにフォーカスして紹介してみたいと思う。 といってもその車種群は幅広く、あまりにも数が多いので、少しづつピックアップしていこうと思う。 今回は台湾を走っていたトヨタのセダンを、ごく一部だが取り上げてみよう。 ■小さくてもラグジュアリーに...異なる仕立ての雰囲気! まじめな作りの、壊れない日本車の代名詞といえばやはりトヨタのブランド力は強い。 それは台湾という国の市場でも同じだ。 日本では90年代当時、100万円以下で購入できたエントリーセダンのひとつに、トヨタ ターセルがある。 北米でもバジェットカーとして、まるでゲタ感覚で乗りつぶされることも多かったが、20年以上が経過した今でも時折その姿を見ることができる。 その生命力はシンプルな装備類と頑丈なエンジンの組み合わせの賜物であるが、便利で飽きの来ない実直さもオーナーに愛される理由の一つだろう。 台湾仕様のターセルといえば、日本や北米の仕様よりは少しグレードの高いものだ。 現地法人の国瑞汽車で生産されていた台湾仕様のターセルは、フェイスリフト時にメッキのフロントグリルが装着されたり、専用のバンパーやレザーシート、LEDメーターパネル、木目調パネルの採用などグレード感漂うものだ。 日本国内では1999年に生産を終了しているが、台湾仕様は2003年まで生産を続け、需要に合わせた独自進化をしていったといえるのではないだろうか。 似たように、独自進化っぷりで興味深いのはコロナ・プレミオだ。 日本でいうところのT210型、6代目コロナは名前こそ同一であるが、外観の差異は小さくない。 先述のターセルと同じように、マイナーチェンジが進むほど豪華さを増していったプレミオは、フロントグリルやバンパー、リアランプのメッキモールの縁取りをこさえ、もはやクラスを越えて日本のクラウンのような印象すら感じる。 近年ではだいぶ街中ですれ違う機会も少なくなりつつあるが、それでも当時の販売台数が少なくなかったことを感じさせるものだ。 ■これはUSDM?アジアですれ違う意外な仕様 では、ターセルとコロナ・プレミオの中間を担うカローラも、物凄くリッチな仕様なのでは...?と想像していると、意外な姿を見かけることになる。 例えば日本の90系、100系、110系に相当する台湾仕様のカローラは、北米仕様をほぼそのまま販売していたのである。 そのため、サイドマーカーに5マイルバンパー、90系や100系ではマイルメーターまで装備されている時代もあり、台湾にありながらもアメリカのベーシックカーらしい雰囲気がさらに強まっている。 もちろん台湾独自のグレードも存在しているのだが、車種自体がよりアジアらしい雰囲気が強まるのは、2000年代に入って120系のカローラ・アルティスがリリースされてからといえよう。 この現象は、上位車種のカムリにも同様のことがおきている。 特に筆者がカッコいいと思うのは、日本名トヨタ セプターセダンが、そのままカムリとして台湾市場では販売されていたことだ。(当時、北米では台湾と同じようにカムリとして販売されていた) どちらの車種も、2018年ころの渡航時にはまだ街中で見ることができ、ゴージャスないでたちのトヨタ車と北米ベーシックな雰囲気のセダンが、同じブランドのショールームから販売されていたことを考えるとかなり面白い。 この現象は実はトヨタに限ったことではなく、現地法人が力を入れて生産する車種と、海外からそのまま輸入してくる車種が入り乱れた結果が現れている。 近年でも、独自進化系の車種をラインナップを有するブランドは継続して台湾に存在しているので、もし渡航する際は調べてみると面白いだろう。 [ライター・撮影/TUNA]
車の相続が発生した場合、相続人が運転免許を持っていないケースも考えられるでしょう。この記事では、免許がない人も相続ができるか、免許がある場合と比べて手続きに違いがあるかを紹介します。また相続人が未成年の場合についても解説します。 免許がなくても相続手続きは可能 制度上、運転免許証は車を運転するための免許であるため、車を所有できるかの問題と関係がありません。よって免許がなくても車を相続することは可能です。また相続者が未成年者である場合も相続はできます。 未成年の相続では追加の書類が必要 未成年が相続人である場合は代理人を立てる必要があり、手続きが複雑になります。これは未成年者には遺産分割協議をする権利がないためです。 未成年が車を相続する場合は、通常必要となる添付書類に加えて以下の書類を用意しましょう。・特別代理人選任の審判書の謄本・特別代理人の印鑑証明書 代理人の決定法は以下の二択で、法定代理人(親権者または後見人)とするか、実印を押印する第三者の特別代理人を家庭裁判所が選任するかのどちらかです。 なお、未成年であっても婚姻をしている場合は成年とみなされ、追加書類提出の必要はありません。 免許がない場合の相続手続きの方法 車の相続人に運転免許がない場合も、相続人が未成年でない限りは通常の相続と同じ手続きを踏みます。以下では一般的な車の相続手続きの書類と流れを紹介します。 必要書類 相続手続き、特に名義変更の際に必要な書類は以下の通りです。 【相続人が1人だけで、その人が相続する場合】・故人の戸籍謄本 (全部事項証明書)・相続人の戸籍謄本 (全部事項証明書)・相続人の印鑑証明書 (発行から3ヶ月以内のもの)・相続人の実印 ・車検証 (原本)・車庫証明書 【複数人の相続人のうち1人が相続する場合】・遺産分割協議書 (もしくは遺産分割協議成立申込書)・故人の戸籍謄本 (全部事項証明書)・相続人の戸籍謄本 (全部事項証明書)・相続人の印鑑証明書 (発行から3ヶ月以内のもの)・車検証 (原本)・車庫証明書 (40日以内のもの) 他の書類が必要になる場合もあるため、書類の詳細は管轄の運輸局に問い合わせて確認しましょう。 手続きの流れ 相続手続きの流れは以下の通りです。 1. 対象車の正式な所有者を確認する 「自動車検査証」(車検証)で、故人の名義になっていることを確認しましょう。故人が車をローンで購入した場合や、リース契約で使用していた場合には、本人の名義になっていないことがあります。この場合は更なる手続きが発生するので、弁護士や税理士など専門家に、事前に必要事項の確認をした方が良いでしょう。 2. 新しい所有者を決めて「遺産分割協議書」を作成 遺言書で相続者が指示されている場合は、それに従います。遺言書がない場合や車の相続についての記載がない場合は、遺産分割協議で誰が相続するか確定させます。そこで、のちの名義変更に必要な「遺産分割協議書」を準備します。「遺産分割協議書」には法定相続人全員の署名と捺印があることが必須です。 3. 警察署で車庫証明の申請をし、必要書類を準備する これから登録する車庫証明の場所を管轄する警察署で手続きをします。当日必要なものを所轄の警察署に確認してから行くと良いでしょう。当日は所定の申請用紙に必要事項を記入し、必要書類と一緒に提出しますが、この申請用紙はインターネット上で事前にダウンロードできます。詳しくは運輸局や自治体のウェブサイトから確認してください。 4. 運輸支局で名義変更の手続きをする ここまでの手続きが終わったら名義変更です。必要書類を運輸支局に持参して手続きを行います。相続人が1人の場合と、複数人いる中の1人が相続する場合では必要なものに微妙な違いがあるので、事前に確認しましょう。また、名義変更にかかる費用は、自身で全て行う場合は約6,000円、行政書士やディーラーなどに代行を依頼する場合は1万円以上です。 免許がない人が車を相続した後のパターン この章では、免許がない人が車を相続した後に考えられるパターンを3つ紹介します。いずれも相続に伴う名義変更手続きが完了した後のパターンです。 免許を取得して車に乗る 車の相続人に運転の意志がある場合は、運転免許を取得して相続した車に乗りましょう。通うことが可能な運転教習所を選び、学科と実技についてそれぞれ教習、試験を受けます。通常免許の取得には数ヶ月〜半年以上かかり、教習所や地域によって費用も異なります。お住まいの地域の運転教習所に問い合わせて、詳細を確認すると良いでしょう。 車を売却する 車の相続人に運転の意志がない場合は、第三者に車を売却するのが一般的です。まずはディーラーや中古買取業者に連絡しましょう。また、その後売却時に必要になる以下のものも準備しておくことをおすすめします。 ・実印・印鑑証明書・自動車検査証・自動車税納税証明書・自賠責保険証・リサイクル券・被相続人の戸籍謄本・遺産分割協議書 相続人本人に運転の意志がない場合以外にも、新しい車なら運転したいという場合、車が古くて燃費が悪い、メンテナンスがかかる場合も、売却と再購入を検討する価値があります。売却によって次の車の資金を調達するのも賢明な判断です。ただし、売却にも多少の費用が発生するため、その点は考慮しなくてはなりません。 車の売却するときの注意点ですが、共同相続の場合は全員の許可が必要です。また、名義変更をしてからでないと売却してはいけないことになっています。道路運送車両法第13条でも定められており、場合によっては罰則も発生するので気をつけましょう。 廃車にする 相続した車が十分な価格で売却できない場合は廃車の選択肢も考えられます。故人の車を廃車にするには、まず業者に解体を依頼し、その後名義変更と廃車手続きをする、という流れで手続きを進めます。その後の手続きで解体記録日とリサイクル番号が必要になるため、業者に確認を取り、控えておきましょう。 解体の手配が終わったら、その後は運輸局での名義変更、廃車手続きに移ります。廃車手続きは複雑なので専門家に依頼するのがおすすめです。特に重量税などの還付金が発生した場合はさらに複雑になりますから、車の解体業者か、行政書士に依頼するとよいでしょう。 なお、廃車手続きに必要な書類等は以下のとおりです。 ・実印、印鑑証明書・戸籍謄本・除籍謄本・銀行口座 (国税局から重量税の還付がある場合)・マイナンバーカード (国税局から重量税の還付がある場合)・法定相続情報 まとめ この記事では、運転免許がない人は車を相続できるのかについて解説しました。 ・免許がなくても相続手続きは可能・未成年の相続では追加の書類が必要・相続人に免許がなくても、未成年でない限り手続きは通常の相続と同じ・車の相続後は「免許を取る」「売却する」「廃車する」などの選択肢がある 上記のポイントを押さえて車の相続を適切に行いましょう。
イタリアは古代ローマの歴史と山と海に囲まれた自然豊かなとても美しい国で、古今多くの旅行客を魅了させてきました。 日本からもイタリアに旅行される方は多いと思いますが、ツアーや電車、バスの移動ではなく、クルマでしかアクセスできないビーチや湖、スキー場など、自由に回りたいと思われたことはありませんか? そこで今回は、イタリアをクルマで旅行する際に是非知っておいて頂きたい、日本人からしたらそんなことあり得るの?!という常識をシェアしたいと思います。 まずは基本情報から。 イタリアでは日本の運転免許証を所有している方ならば、日本で「国際運転免許証」を発行すれば誰でも運転することができます。 クルマは左ハンドルで右側通行。 そのため高速道路は日本とは逆で、左側が追い越し車線になっています。 また、イタリアでは大半がMT車になるので、レンタカーもAT車を見つけることが困難、もしくは値段が高い可能性があります。 超基本的なことはそのくらいで、以下はもう少しディープな内容をお届けします! ■あり得ない!?日本人には理解不能なイタリアの道路事情 ●ランナバウトが多すぎる 基本的にどこへいっても信号機の代わりにランナバウト…しかしこのランナバウトがかなりやばい…。 街中にあるランナバウトの場合、写真のようにランナバウトを抜けたすぐ先に横断歩道があり、ランナバウトを抜けたからといって安心してスピードを上げると超危険。 特に南イタリアのはランナバウト内で渋滞が発生しクラクションの音が鳴り響き、えらいこっちゃになっていました。 もはや信号機設置すれば?と突っ込みたくなります。 ●一般道路でも追い越しは当たり前 高速道路での追い越しは当たり前ですが、一般道路でも安全な速度で走っていると、よく後方車に追い越されます。 危険な追い越しをする人も多いので、のろのろではなく、追い越しされないような適切な速度で走ることも、イタリアでは大切です。 ●信号のない横断歩道が沢山! 日本と比較すると、イタリアは歩行者用横断歩道の信号機が付いていないことが多いので、横断歩道手前に歩行者や自転車が待っていたら必ず止まりましょう。 歩行者用の信号がない故か、イタリアでは日本より歩行者優先が根付いていると感じます。 ●ウィンカーを使わない人が多い 面倒なのでしょう、ウィンカーを使わない人が多すぎます! そのため、予期しないところでいきなり右左折するクルマが多いので、気を付けてください。 また一般道路だけではなく、高速道路の車線変更時にもウィンカーを使わないクルマが散見されますので、「周囲のクルマはもしかしたら右左折、車線変更をするかも」と常に念頭に置いて運転すると良いと思います。(南に行けば行くほどウィンカーの使用頻度は下がります…) ●荷物はクルマの中に置きっぱなしにしない トランクにトノカバーが付いていれば、荷物をそちらに隠せばよいですが、外から荷物が見えてしまう場合は必ず荷物はホテルに置くか、持ち歩くようにしましょう。 窓ガラスを割られ、荷物を取らる危険性があります。 私の友人は昼中であったにもかかわらず、窓ガラスを割られ、パスポートなどが入ったカバンとカメラを持っていかれたことがあります。 ■怖そう?でも優れている点だってちゃんとある! ここまでイタリアの悪口のようになってしまいましたが、良いところも少し紹介したいです! ●渋滞の時は日本と同じでハザードランプで後方車に知らせる 規則としてはどこにも載っていないですが、日本と同様、前方に渋滞が確認できた場合はハザードランプで後方車に知らせます。 ●イタリア人は皆縦列駐車のプロ イタリアは建物を建てようとしたら遺跡が発掘され、工事ができない等という話をよく聞きます。 そのため地下駐車場や立体駐車場はなかなか見つけることが困難です。 そこでイタリア人は路駐をすることが多いため、自然と縦列駐車が得意になるのでしょう。 時には車間距離が数センチで駐車されているクルマもあり、どうやってここから出るんだ…と真相は謎につつまれたまま。 イタリアで運転する予定がある方は、縦列駐車を事前に練習すると良いと思います。 イタリアのアパートメントには駐車場がないところも多く、以下写真のようにアパートの横に路駐というのが一般的です。 さらにこちらは両側に路駐しているので、道幅がかなり狭まってしまっています。 イタリアでは道路も立派な駐車場です(笑) ●駐車スペースの色分けには意味がある! さて、イタリアでは駐車スペースが3色に分けられています。 黄色:そこの建物に住んでる方限定の駐車場(駐車禁止です) 青:お金を払えばだれでも駐車可能。ただし祝日や週末、時間帯によっては無料になる場合がある 白:誰でも無料で利用可能な駐車スペース というふうに、3色に分けられています。 白の駐車スペースを見つけることができれば一番無難ですが、青しかない場合は、下記画像の機械を使って駐車チケットを購入し、チケットは車のフロントガラスから見える位置に置きましょう。 もし警察が見回りに来た際にチケットがないと、罰金を課せられてしまいます。 ●ゲートの前や、出入り口には絶対に駐車しない ウィンカーは使わないのに、これだけは徹底しているイタリア人。 縁石ブロックが一段低くなっているところには、家のゲートやお店の出入り口があるので「縁石ブロックが一段低くなっている=車の出入りが予想される」ということで、縁石ブロックが一段低くなっているところには駐車しないのが基本です。 ラッキー空いている!と思って駐車する前に、縁石ブロックが一段低くなっていないか確認してみてください。 ●初心者の見分け方 例の日本の初心者マークは存在しませんが、いわゆる初心者、あるいはまだ免許は取得していないけど、実道路で練習中の場合、「Principiante」(初心者)の頭文字をとった「P」が手書きされた紙を車輌に貼り付けることになっています。 なので、下記の画像のように「P」が貼られたクルマを見つけた場合は、手加減してあげてくださいね。 ■Boun viaggio! イタリアで運転予定のあなたへエールを さて、現地の生々しい交通事情を包み隠さずお伝えしましたが、イタリアで運転する勇気は湧きましたでしょうか。 イタリアはもちろん有名な都市同士は公共交通機関でスムーズな移動が可能ですが、ツアーではなかなか行けない地に不自由なく気軽に行きたい場合、クルマは必需品となります。 イタリア旅行で運転される際、上記の内容をもとに事前にイメージトレーニングをし、安全な旅行になるように祈っています! Boun viaggio! [ライター・画像 / PINO]
地震や津波、台風や豪雨など、あらゆる災害に遭う可能性がある日本。そんな日本国内で生活していると、災害に強い車のほうがよいのではないかと考える方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、災害に強い車の特徴やおすすめ車種、災害時の注意点を紹介します。災害に強い車を探す際のヒントにしてみてください。 災害に強い車での重要ポイント 災害に強い車には、いくつかの共通点があります。ここからは、災害に強い車のポイントを3つ紹介します。 悪路走破性 まず、悪路走破性です。災害が発生すると、道路が損壊したり、土砂崩れなどが起きたりします。 災害によって路面状況が悪化し走行不能になってしまうと、避難所や安全な場所まで逃げられません。そこでポイントなのが悪路走破性です。 悪路を走破するうえで重要な点として、駆動方式やボディ・サスペンションの構造などが挙げられます。悪路走破性が高い車の特徴は、高いボディ剛性やラダー(はしご型)フレームを採用している四輪駆動(AWD/4WD)の車です。 車高 次に、車高の高さも災害時に重要なポイントです。 車のカタログに表記されている「最低地上高」は、地面から車の最底面までの高さを表す数値です。この数値が大きいほど車高が高く、地面から離れています。 この最低地上高は、車のカスタマイズの一つである「リフトアップ」によって調整可能です。 車は、最低地上高が高いほど冠水しにくくなります。災害に強い車を選ぶ際はカタログの最低地上高に着目してみるとよいでしょう。 ボディ剛性 最後に、ボディ剛性です。 四輪駆動で最低地上高が高くても、ボディ剛性が弱ければ、災害で荒れた路面を走破できません。そのため、ボディ剛性が十分に強い車を選びましょう。 また、オフロードをメインとした車や本格的な悪路走破性をセールスポイントとしている車には、ラダー(はしご型)フレームが採用されているケースが多いです。 はしご型の形状をしているラダーフレームは、フレームの上にボディを結合させた構造となっており、悪路における剛性が高く、走破性にも優れています。 車のカタログにラダーフレームの使用が明記されている場合には、悪路走破性能が高い車といえるでしょう。 災害に強い車6選 現在入手可能な災害に強い車には、どのようなモデルがあるのでしょうか。ここからは、災害に強い車を6車種紹介します。 スズキ ジムニー スズキ ジムニーは、ラダーフレームを採用した軽自動車のSUVで、悪路走破性に優れるモデルです。 また、最低地上高が205mmと高く、ぬかるんだ道でも走行できるパートタイム4WDや過酷な環境も走破できる3リンクリジッドアクスル式サスペンションを採用しています。 さらに、アプローチアングルやデパーチャーアングルも考慮して設計されているため、どんな状態の道でも難なく走行できるでしょう。 加えて、コンパクトなボディの軽自動車であるため、込み入った細い道の多い日本でも運転がしやすい点も特徴だといえます。 トヨタ ランドクルーザー トヨタ ランドクルーザーは、1951年の誕生以来、人々の安全・安心を支える「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」というコンセプトを体現した信頼性・耐久性・悪路走破性に優れるSUVです。日本国内のみならず世界各国から支持されているクロスカントリーとして知られています。 ラダーフレームとリジット式サスペンションを使用した頑丈なボディのランドクルーザーは、オンロード・オフロードでの走行性能に優れています。走行距離数十万kmを超えても壊れにくい耐久性の高さは、海外でも圧倒的な人気を誇る理由の一つでしょう。また、水深700mmまでの走行に対応しており、冠水を免れやすいということもポイントです。 ジープ ラングラー ジープ ラングラーは、本格的なオフロード性能が特徴のジープを代表するクロスカントリーです。 丸型のヘッドランプ、7スロットグリル、独立したフロントフェンダーなど、みるからにタフでジープらしさを感じられるスタイリングが施されています。 四輪駆動の採用による高い走行性能のほか、水深762mmまで走破できる渡河性能も大きな魅力です。さらには足元から車内の水を放出できる穴がついており、万が一冠水してしまった際の脱出に役立ちます。 ランドローバー ディフェンダー ランドローバー ディフェンダーは、イギリスのSUVメーカーであるランドローバーを代表するモデルで、悪路走破性に優れる本格的なオフロード車です。 走行状況に応じてサスペンション/パワートレーン/スリップコントロールの設定を最適に調整する「テレインレスポンス2」を備えています。泥でぬかるんだ道でも雪道でも、状況にあわせた安全走行が可能です。 また、最大渡河水深900mmという脅威の渡河性能を誇るため、水場でも安心して運転できるでしょう。 メルセデスベンツ Gクラス メルセデス・ベンツ Gクラスは、メルセデス・ベンツを代表するクロスカントリーです。 ボディ剛性の高さは折り紙付きで、ユーロNCAPの安全性試験で最高評価を獲得しています。大きな衝撃を与えられても簡単には壊れない強靭なボディです。そのほかにも最大渡河水深700mmなど、オフロード走行に欠かせない構造や機能を有しています。また、高級感ある内装や向上した乗り心地により、日常使いからいざというときまで、さまざまな場面で使用可能です。 歴史ある自動車メーカーにおいて圧倒的な信頼性を誇るモデルのGクラスは、オフロードユーザーのみならず著名人にも人気があります。 スバル インプレッサ スバル インプレッサは、コンパクトなボディサイズでありながらAWDシステムを採用した安全性の高いモデルです。 雪に強い車といわれており、冬場の移動に役立つでしょう。四輪駆動でタイヤが空転しにくいため、雪道でも難なく走行できます。水平対向エンジンを搭載しており、低重心を保ったまま走れるのも大きなポイント。重心が低いと安定性が高まり、雪だけではなく風の影響も受けにくいです。 車中避難の注意点 災害時には、車での避難や生活をしなければならない場合があります。ここからは、車中避難をする際の注意点を紹介します。 エコノミークラス症候群に気を付ける まず、エコノミークラス症候群に注意しましょう。 エコノミークラス症候群とは、長時間にわたり同じ姿勢でいると発症する血行不良による静脈血栓塞栓症です。 エコノミークラス症候群は、食事や水分不足で長時間座席に座り続ける災害時の車中泊や車での避難生活で発症する可能性があります。水分を十分に取り、定期的に体を動かして血流を全身に行き渡らせるようにしましょう。 防災グッズを備蓄しておく 災害時には、電気・ガス・水道といったライフラインが停止する可能性があります。ライフラインがストップすると、日常生活に深刻な影響をおよぼすため、長期保管できる水や食品、応急処置用具、モバイルバッテリーや手回し式のラジオなどを事前に用意しておきましょう。 このような防災グッズは、備蓄しておくことも大切ですが、緊急時に急いで持ち出しができるよう、一つの鞄にまとめ、手の届きやすい場所に置いておくことも重要です。 原則として歩行可能な場合は車を置いて避難する 歩いて避難できる場合には、車は置いていきましょう。 運転中に災害に遭った場合、車を道路外の安全な場所に移動して避難します。道路上に車を置いていかなければならない場合は、ドアロックをせず、キーを車に残して避難します。 ただし、津波から避難する場合は、車を使って一刻も早く高台に逃げるようにしてください。 まとめ 災害に強い車は、防災グッズの一つでもあります。地震、津波、台風、豪雨、洪水、土砂崩れなど、災害に巻き込まれる可能性が高い場所で生活するときは、災害に強い車を選ぶとよいでしょう。 災害に強い車には、いくつかの共通点があります。もし、災害に強い車を探していたり乗り換えたりするのであれば、本記事で紹介したポイントを参考に車選びをしてみてはいかがでしょうか。 また、災害時は、原則として車を置いて避難しますが、やむを得ない状況のとき(津波から逃げるときなど)は、車を使い一刻も早く安全な場所へ逃げるようにしてください。
私自身、Z32専門店を営む店主ですが、いつの間にか疑いようのない「旧車」であることを日々実感しています。 年々、個体数が減っていく現状を目の当たりにし、絶滅の危機に直面している日を案ずる日々です。 これから先「一台でも多くZ32を後世に遺すためには?」を、皆さんと一緒に真剣に考えなければなりません。 いきついた答えは、その一台を大事に守ってくれるオーナー様が必要だということです。 「こんな人に乗ってほしい!」という要望をまとめてみました。 これから旧車に乗りたい方へのメッセージでもあります。 ■愛車を守り、一生乗り続ける覚悟がある人 オーナー様が、愛車を守り、一生乗り続ける覚悟が必要です。 そのクルマは縁あって出会ったわけですが、貴方のお陰で幸せなはずです。 一蓮托生の思いがあれば、貴方の気持ちに愛車が応えてくれます。 ■維持費がかかることを理解している人 愛車を維持していくために、お金がかかることに対する理解が必要です。 自動車税・ガソリン代・車検代はもちろん、修理やメンテナンス代も確実にかかります。 お金を惜しみなくかけてあげれば、愛車も喜んでくれます。 ■見た目より中身を優先し、メンテナンスしながら乗る人 見た目より中身(機関系)を優先し、メンテナンスしながら乗ることが必要です。 いくら見た目を良くしても、調子が悪ければ、安心して楽しく乗れません。 しっかりメンテナンスしてあげれば、愛車がいつまでも活き活きと長生きしてくれます。 ■改造メインではなく、ノーマル重視で乗る人 改造メインではなく、ノーマル重視で乗ることが必要です。 改造してクルマが良くなることはありません。 やはりノーマルが一番格好良いのです。 ノーマルで綺麗に乗ってあげれば、愛車も喜んでくれます。 ■万が一の場合、中途半端な状態で手放さない人 万が一の場合、中途半端な状態で手放さないことが必要です。 中途半端な状態の車からは愛着が感じられず、次の方へ受け継ぐのが難しいのです。 次の方も大事に乗ってくれれば、愛車も安心するはずです。 ■オーナー自身が健康な人 愛車を守るためには、オーナー自身が健康であることが必要です。 病気がちでは、愛車に手をかけることも、乗ってあげることもできません。 オーナー自身も健康であり続ければ、愛車を一生守ることができます。 ■まとめ 旧車に乗るのは、ペットを飼うのと同じです。 ただ可愛いだけでペットを飼うのはダメですよね? 住みやすい場を提供し、毎日栄養のある良い物を食べさせ、定期的に健診・散歩・シャンプーをします。 日々、健康管理をし、清潔にして、安らげる環境を見直す必要があります。 気が抜けません。 時間とお金を惜しみなく使い、愛を与え続けます。 それが可愛がるということです。 そうすることで、ペットも、この人が飼い主で良かった、この人のお蔭で幸せだと感じるはずです。 それができない人は、ペットを飼ってはいけません。 ペットが不幸になるからです。 飼い主は、ペットのためにモチベーションを維持し、健康で、一生添い遂げることができる覚悟が必要なのです。 [ライター・画像 / 小村英樹]
トヨタ GX71系マークⅡ3兄弟は、日本の自動車史の一時代を築き上げたモデルです。当時の日本で巻き起こったハイソカーブームをけん引しました。 端正なフロントマスクに直線基調のボディライン、実用的で野暮ったい一般的なマイカーのイメージを一新。潤沢な予算を背景にメーカーが技術を惜しみなく注ぎ込み、ユーザーに新たなクルマの楽しみ方を与えたのがGX71系マークⅡ3兄弟です。 マークⅡ3兄弟が成功した理由とその魅力を、ハイソカーブームも含めて紐解いてみましょう。 時代の流れに乗って登場 1970年代の高度経済成長によって、庶民でもマイカーに手が届くようになりましたが、クルマはあくまでも実用品。「便利な道具」という域を出ない存在でした。そこに訪れたのが、戦後最大ともいわれるバブル景気です。経済的にゆとりが生まれ、「生活必需品以外は贅沢品」といった風潮から徐々に高級志向へと国民の意識が向き始めます。 そんな時代背景に見事にマッチして空前のブームを巻き起こしたのが、これまでにはないジャンルのクルマ「ハイソカー」でした。 経済的ゆとりから生まれたハイソカーブーム ハイソカーの「ハイソ」とは、上流社会や上流階級を意味する「ハイソサエティ(HighSociety)」の略語で、ハイソカーは「上流階級のクルマ」という意味です。80年代後半のバブル景気とともに一大ブームへ発展したカテゴリで、上質な内外装と高い性能が多くの人を魅了しました。 単なる乗り物としての側面が強かったクルマに、ラグジュアリー志向という新たな価値観を持ち込んだのがハイソカーです。経済的なゆとりを背景に、豪華な内装やパワフルなエンジン、現代では不必要とも思えるような先進装備を搭載し、実用面だけではなく所有欲も満足させる仕様のクルマが次々に登場しました。 ハイソカーの象徴にもなったマークⅡ3兄弟 ハイソカーブームを牽引したのは、トヨタのマークⅡ3兄弟です。前モデルまでは大衆車の派生車種「コロナ マークⅡ」として販売されていましたが、1984年に5代目へのフルモデルチェンジで「マークⅡ」として独立。共通のプラットフォームを使用する「チェイサー」「クレスタ」を含めたGX71系3車種が、多少の方向性の違いこそあれハイソカーの象徴的存在となりました。 当時のトヨタはハイソカーの一種ともいえるクラウンをすでに高級車として販売していましたが、単なる高級路線ではなく、庶民でも手の届くクルマが上質になった点がハイソカーブームのポイントです。 ハイソカーブーム以降もマークⅡ3兄弟としてモデルチェンジを重ねましたが、実は登場時期はそれぞれ異なります。最も古いモデルがマークⅡで、1968年に初代が登場しました。続いて1977年にマークⅡの姉妹車としてチェイサーが登場、さらに1980年の4代目マークⅡ投入時にクレスタが追加されます。つまり、チェイサーとクレスタはマークⅡの派生車種ということで、マークⅡ3兄弟と呼ばれるようになりました。 なお、共通プラットフォームの別車種は一般的に「姉妹車」と呼びますが、なぜか「マークⅡ3兄弟」だけは「兄弟」という呼び名がついているのも面白いポイントです。 当時の技術を詰め込んだ贅沢仕様のGX71系 GX71系のマークⅡ3兄弟には、スタイリッシュなハードトップ、豪華な内装、ハイパワーエンジンと当時の技術が惜しみなく投入されています。一方で、5ナンバーサイズという経済性も意識したパッケージングは、まさに庶民派の高級車でした。 ここからは、GX71系マークⅡ3兄弟の魅力をたっぷりと紹介します。 スタイリッシュな外観と豪華な内装 4ドアハードトップをベースにしたスタイリング(クレスタのみ4ドアセダン)にクローム調のモールを各部にあしらった華飾、直線基調のボディラインはエレガントそのものでした。内装面に目を移すと、たっぷりと厚みをもたせた光沢あるモケットのシートはリビングルームを彷彿とさせます。 さらに、デジタルメーターやフルオートエアコン、電子制御の足回り「TEMS」、独立したブレーキ制御を実現する4輪ESCまで装備。ボディカラーには、ソアラやクラウンで設定されていた「スーパーホワイト」も採用し、文字通りワンクラス上の上質さを実現しました。 日本初の技術が盛り込まれたハイパワーエンジン マークⅡ3兄弟のトップグレードには、160psを発生する2L直列6気筒DOHCエンジンが搭載されています。DOHCエンジンはまだ一部の車種にしか採用されていなかった当時、「Twincam24」のエンブレムは自動車ファンの憧れでした。 さらに、発売翌年の1985年には、日本初のツインターボを採用した1G-GTEU型エンジンが登場します。直列6気筒DOHCエンジンというだけでも十分なインパクトでしたが、最高出力を185psにまで高める日本初の技術を詰め込み、一気に人気が加速しました。 街道レーサーの走りにもなった マークⅡ3兄弟は「街道レーサー」と呼ばれる、レーシングカーのようにカスタマイズしたクルマを楽しむ層からも人気を集めました。1970年代に登場した街道レーサーは1990年代以降に盛んになった「走り屋」のルーツとも言われ、マークⅡ3兄弟は真っ盛りの時代に登場したのです。 大型のフロントスポイラーやリアスポイラー(ウィング)、サイドスカートを装着すると、低重心で直線基調のボディラインが強調され、よりスポーティな外観が手に入ります。また、エンジンについてもブーストアップやタービン交換、シリンダー直径を広げて排気量を増やすボアアップまでさまざまなチューニングエンジンが存在していました。 GX71系の人気が今も衰えない理由 ハイソカーと呼ばれる車輌のなかには、トヨタ クラウンやソアラ、日産 レパードなどもともと高級路線で開発されていた車種も含まれます。しかし、5ナンバーサイズや高すぎない価格といった条件のなか、豪華な内外装や先進技術を装備したという意味では、マークⅡ3兄弟は他車種とは異なる存在のハイソカーです。 特にGX71系のクルマが今も人気を集める理由は、コストカットの進む現在では考えられない豪華な内装と、一方で旧車然とした直線基調のスタイリングでしょう。角のある旧車を象徴するかのようなデザインでありながら、クロームメッキ調の華飾といった現代的要素も共存しているのは、後にも先にもGX71系だけです。2Lで185馬力を発生するハイパワーエンジンも魅力ですが、GX71系の車種がグレードを問わず人気を博している理由には、現在では決して真似できない“あの”時代だからこそ実現できた特別な仕様が強く影響しているのではないでしょうか。
運転免許を取得するまで、クルマにまったく興味がなかった筆者。 運転はむしろ苦手で当初はAT限定免許を取得。 そんな自分がS2000を愛車とし、20年近く所有している。 「嫌い」が「好き」に変わった。 これは人生でもベスト3に入るほどの謎だ。 S2000はクルマの愉しさを教えてくれ、今も充実したカーライフを与えてくれている。 ■発売から25年が経過したホンダ S2000 S2000はホンダ創立50周年記念車として1999年4月に発売、2009年まで生産された。 ホンダ伝統のオープンスポーツモデル「Sシリーズ」の系譜を受け継いでいる。 キャッチコピーは「リアルオープンスポーツ」。 オープンカーでありながら「サーキットが本籍」というほどの、高い走行性能を備えている。 ▲駆動方式はFR。50:50の理想的な車体重量配分を実現した 生産終了から15年が経とうとしている今でも多くのファンに愛されているのは、量産車でありながら量産車にはない「車格を超えた存在感」があるからではないだろうか。 日常生活でもサーキットでも、乗る人の心を解き放ってくれるS2000。 これまで過ごしてきた日々とともに、筆者なりに感じた魅力を振り返ってみたい。 ■S2000との出会い 筆者が1999年式の初期型(前期型/AP1)を所有し始めて、18年を迎えた。 ボディカラーはグランプリホワイト。 手に入れた当時4万5000キロだったオドメーターは、33万キロに迫っている。 S2000が発売となった1999年当時、筆者はシビック・クーペに乗っており、クルマに興味を抱き始めたばかり。 同じホンダの最新スポーツカーだったS2000も自然とチェックした。 ホンダの公式サイトにはS2000専用コンテンツが開設され、ドアの開閉音やエンジンサウンドなどの音声サンプルも聴くことができた。 また、オーナーがカーライフを投稿するコンテンツ「愛車自慢」にもS2000の投稿が増えていた。 あるオーナーの投稿の「山頂まで走り、S2000で車中泊をしてご来光を拝んだ」という内容がきっかけで、S2000との暮らしを妄想するようになった。 「いつか手に入れたい」という気持ちが生まれ、S2000に傾いていく。 ■所有して感じたS2000の魅力 【魅力1】官能的なF20C型エンジン 昨年、大規模なリフレッシュを決行した。 経験豊かなショップ「ComeTec」とご縁があり、エンジンを修理していただいた。 心から感謝を伝えたい。 慣らし運転を終え、何の不安もなく高回転まで回せるようになった。 S2000に乗る喜びを噛みしめている。 オーバーホールでは、劣化したエンジンまわりの部品がほぼすべて交換となった。 使われた部品は貴重なストック部品だった。 なかでもエンジンハーネスは、今後供給が危ういとされる部品のひとつと考えられる。 ストックしておくのがおすすめだ。 ●16年目・25万キロ超え。愛車ホンダ S2000のエンジンをリフレッシュhttps://www.qsha-oh.com/historia/article/nozuru-s2000/ ▲2LのNAエンジンながら最高出力250馬力を誇るF20C。高回転エンジンのため慴動部が多く複雑な構造をしている[写真提供 / ComeTec] S2000の大きな魅力はエンジン。 AP1に搭載される直列4気筒DOHC VTECエンジン「F20C」は、S2000のために専用開発された、9000回転を許容する超高回転型だ。 VTECが作動し、レッドゾーンに向けてドラマティックに盛り上がる様子は音楽を奏でているようで「心に語りかけてくる感覚」を覚える。 全開にした際の加速感も痺れるが、巡航状態からアクセルを踏み込んだときの機敏な反応も「エスとひとつになっている」というしみじみとした感動を与えてくれる。 【魅力2】オープンカーで良かった S2000に乗って魅力を感じた点のひとつがオープンカーであること。 最初はオープンカーに憧れていたわけではなかったが、当時装着していたハードトップを外し、オープンエアを感じた瞬間に世界が変わった。 風に包まれる感覚、ダイレクトに聞こえるエンジンサウンド。 海沿いや林道を走るときはオープンに限る。 景色、匂い、温度、音の変化を感じながら走るのが心地いい。 オープンカーがこんなにも五感を刺激するクルマだったとは。 オープンドライブ後に飲むビールも心満意足なのだ。 ▲ハイXボーンフレーム構造によって、クローズドボディと同等の剛性を実現。電動ソフトトップは6、7秒で開閉する 【魅力3】操る愉しさと難しさが同居する S2000は、誰でもある程度楽しく走らせることができる。 道をトレースするように、イメージ通りに曲がっていく。 ただ、調子に乗っていると途端に牙を剥く。 10年ほど前、ワインディングで事故を起こしたS2000(初期型)の救出に仲間と駆けつけたことがある。 オープンの状態で横転しており、ドライバー本人は道路と座席の隙間にうまく入り込んで無事だった。 運良く小柄な体型だったことと、ハイXボーンフレームが命を救った。 事故を起こしたのは、運転歴が浅く、若いオーナーだった。 彼の仲間がいうには「運転がうまくなったと褒められて有頂天になり、勢いよく走り出してまもなくクラッシュした」とのことだった。 そもそも公道でするべきではないのはもちろんだが、S2000の性能を運転がうまくなったと錯覚していたのだろう。 S2000、とくに初期型といえば「ピーキー」、「乗り手を選ぶ」などの言葉が発売当初からついてまわっているが、実際に乗ってみると普段使いでそれらを感じることはない。 高い速度域での旋回時にコントロールすることが難しいという意味だ。 振り返ってみると、乗り手の自制心やクルマへの向き合い方もS2000に試されているのではないだろうかと感じる。 そういう意味でも「乗り手を選ぶ」はあると思っている。 ■背中を押した2つのこと S2000を購入する前、とても迷った。 スポーツドライビング未経験の筆者が、このクルマを購入してオーナーとしてやっていけるのか。 そんなとき、背中を押してくれた2つの言葉があった。 1.自動車誌の記事 S2000が現行車だったころの自動車誌では、特集が頻繁に組まれていた。 記事の中にこんな一文があった。 「乗りこなすことがすべてではない。S2000に取り組んだ時間そのものに価値がある」 都合の良い解釈かもしれないが、この一文を読んで心が軽くなり、前向きになれたことを覚えている。 2.職場仲間の言葉 当時の職場仲間が、念願だったニュービートルを購入するとうれしそうだった。 そんな彼女の言葉が背中を押してくれた。 「本当に欲しかったクルマとすれ違うたびに、あのクルマに乗りたかったと思うのが耐えられない」 この言葉を聞いてからまもなく、中古車店へ足を運んだ。 ■購入するなら今…かもしれないが、しかし 一時は高騰していた中古車市場も、少し落ち着きを見せているようだ。 乗りたいと思っているなら今がチャンスかもしれない。 ただ、発売から10年、20年が経過している古いクルマでもあるので、購入時はリフレッシュ込みの予算が望ましいだろう。 せっかく手に入れても、次々に故障して入院を繰り返すようではモチベーションも下がってしまう。 そして修理のときにも感じたことだが、S2000の部品供給状態は厳しい。 メーカーにも事情があるにしろ、S2000という車種をもっと大切してはもらえないだろうか。 これは、同メーカーの他車種のオーナーも同じ気持ちだと思う。 S2000よりも高性能なクルマは、あれから数多く登場している。 それでも今なお多くのクルマファンの心を掴むのは、現代のクルマにはない魅力が詰まっているからなのだろう。 1台でも多く元気で走っていてほしいと、いちファンとして願うばかりだ。 ■あのレジェンドコミックの外伝作品に! 最後に、筆者はあのレジェンドコミック「オーバーレブ!」の外伝、「オーバーレブ! 90's -音速の美少女たち-」に出演した。 作者の山口かつみ先生とご縁があり、実現したものだ。 筆者がS2000を購入するまでのエピソードをストーリーにアレンジしていただき、憧れのキャラクターと同じ世界に存在することができた。 山口先生に心から感謝を伝えたい。 ▲©️山口かつみ(秋田書店)2021 「オーバーレブ!」は、続編の本編「クロスオーバーレブ!」が進行中。 最新話は「マンガクロス」にて楽しめる。 ●クロスオーバーレブ!https://mangacross.jp/comics/crossoverrev/1 ▲©️山口かつみ(秋田書店)2019 秋田書店公式HPの「ヤングチャンピオン烈」のページにて、「クロスオーバーレブ!」「音速の美少女たち」を試し読みできる。 ぜひ! ●秋田書店https://www.akitashoten.co.jp/ [取材協力] ・秋田書店 ・ComeTec 広島県福山市神村町2107-2公式HP:https://www.cometecracing.com/Facebook:https://www.facebook.com/profile.php?id=100032848646363 ・山口かつみ [ライター・撮影 / 野鶴 美和]
7月の中旬、フランスでは「le14 juillet(7月14日の意・パリ祭り)」と呼ばれる祝日がありました。 この日は、さかのぼること1789年、大騒乱に包まれていたパリが、国民によってバスチーユ牢獄を奪取した日。 フランスの絶対王政の終わりを祝した大切な祝日です。 午前中から軍隊によるパレードや航空ショー、夜にはエッフェル塔付近で花火の打ち上げがあり、フランスのバカンスの始まりも意味します。 そんななか私はというと、フランスとスイスの国境付近にある夫の実家で数日間過ごしてきました。 テラスで座ってのんびりとしていたとき、一台のクルマが通過。 すぐに彼が「2CVだ!」と。 そうです、フランス人が愛してやまないシトロエン2CVでした。 しかもお隣さんということで、すぐに義兄が見学の交渉に。 すんなりと承諾をいただけたため、翌日伺うことになりました。 ■家族から譲り受けた大事なクルマ お隣に住むフレデリックさんが所有しているクラシックカーは、シトロエンの2CV special 4vitesse 1987年式です。 29馬力のこのクルマを、2011年より奥様のご家族から譲っていただいたそうです。 ちなみに、彼にとって初めてのクラシックカーだとか。 まったく動かない状態でガレージに保管されていましたが、すべてのパーツを探して取り寄せて修理をされたエピソードを、とても楽しかった思い出としてお話ししてくれました。 やはり長いこと国民に愛されているシトロエンです。 フランスには、現在廃盤となっているシトロエン社の古い型を買い取って、修理用のパーツを製造販売している会社があるようです。 フランス人はクルマの修理だけではなく、家の修繕やキッチン・トイレの配管など、できる範囲は自分たちで直して長く愛用する人が多いのです。 フレデリックさんももちろん、このクルマをこうした会社やサイトで何年もパーツを探して走れるまでに修理をされました。 外装の素敵な赤色は完全にオリジナルで、「年季が入って色褪せてきても絶対に変えたくはない」と語るその少しオレンジがかった赤色は、本当にかっこ良かったです! 逆に内装はすべて変更していて、奥様が作られたデニムのカバーで覆われたシートや小さなフィギュア、ところどころに貼られているステッカーが、フレデリックさんの個性とクルマへの愛着を感じさせてくれました。 ■レッツ ドライブ!!! 話を聞いていると、なんとフレデリックさんがドライブの提案をしてくれました。 天気がよかったので、くるくると屋根を開けて、さあ出発です! 私にとって初めての2CVでしたが、サスペンションが効いていてビックリするほど良い乗り心地。 正直、くねくねの田舎道にクラシックカーは、そんなに相性が良いものではないだろうと考えていました。 しかしスピードを保ったまま回るたび、小坂を上がるたびに、体の振動や歪みを吸収してくれたので、たいへん快適で本当に楽しくドライブができました。 このクルマのお気に入りポイントを伺ったところ、田舎のデコボコ道でも安定していて転ばないところとおっしゃっていたのが納得です。 10年以上大事にお手入れをして、現役で走っているこのクルマとの思い出を聞いてみたところ、毎年一緒にbottes de paille(刈り取った藁の束)の横で家族写真を撮っていることだと教えてくれました。 お子様たちが成長しても、変わらず愛着のあるクルマと生活をしている姿がたいへん素敵です。 前のトラクターが積んでいるのかbottes de paille(藁束)です。 この横にクルマを置いて家族写真とは、想像しただけでも絵になります。 その日の夕方、テラスでアペロ(夕飯前のお酒)をしていると、フレデリックさん家族が2CVに乗って外出されていきました。 おそらく祝日の花火を観に行かれたのでしょう。 クラシックカーだからといってガレージの中で眺めるだけではなく、自分で修理をして、このように家族と過ごすためにいろいろな場所へ行くことが醍醐味なのだと感じました。 快くクルマを紹介してくれたフレデリックさん家族には、感謝でいっぱいです。 ■2CVと一緒にめぐるパリの街並み 今回の滞在から帰るために鉄道に乗っていたとき、車窓から2CVを発見。 パリではなかなかクラシックカーを見かけないので嬉しくなりました。 現在パリでは「PARIS AUTHENTIC」という会社が、観光客向けに2CVを使ってパリの観光ルートを巡るサービスを始めています。 ▲オリジナルではありませんが、シトロエンの型を使って作られたクルマです タクシーを使うよりも気分が上がるかもしれませんし、フランスらしい良い思い出になるのでは? ぜひ、パリに訪れた際に乗車してみるのをお勧めします! [ライター・画像 / スミ]