セドリックといえばトヨタのクラウンと並ぶ日産の高級セダンです。1960年〜2004年まで製造・販売されていました。7代目のY31系はクラウンとの差別化でスポーツグレード「グランツーリスモ」を生み出し大きな話題になりました。最近では旧車人気でY31系セドリックが注目されています。しかしY31系セドリックは最終型でも約20年前のクルマ。「古い車は維持費がいくらかかるんだろう……」と心配の方も多いですよね。この記事ではY31系セドリックにかかる維持費について解説いたします。 Y31系セドリックの特徴 Y31系は7代目のセドリックです。現在のクルマにはない角張ったシルエットで、セダンのお手本のようなデザインです。デビュー時の1987年はライバルのクラウンに売上で大きな差をつけられていましたが、Y31系ではスポーツグレード「グランツーリスモ」が登場し、高級セダンに走行性能という武器を備え差別化を図りました。今でこそ一般化していますが、高級セダンのスポーツグレードはY31系セドリックが国産車の先駆者でした。 Y31系セドリック維持費の内訳 Y31系セドリックの維持費について、5項目に分けて解説します。 燃料代 Y31系セドリックには2リットルと3リットルの2種類の主要エンジンが存在します。それぞれの燃費を見ていきましょう。 2リットルエンジン:8.1〜10.6km/リットル3リットルエンジン:7.9〜8.8km/リットル 10.15モードのカタログ燃費で比較しましたが、実燃費については2リットル・3リットルともに6〜7km/リットル程度といわれています。ガソリンは一部上級グレードでハイオク限定です。 ここからは金額をシミュレーションします。 人気のY31系セドリックグランツーリスモを通勤で使用し月間1,000km走行した場合、ハイオクガソリンは約167リットル使用(*1)し燃料代は28,950円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合は、347,400円(*2)です。*1 燃費は6km/リットルで算出 ※実燃費で算出*2 2022年11月27日のハイオクガソリン1リットル当たりの平均価格173.7円で算出 自動車税 2リットルのY31系セドリックグランツーリスモの価格を算出しましょう。 2022年12月現在、1.5リットル超~2.0リットル以下の自動車税は39,500円/年です。Y31系セドリックグランツーリスモは車齢が13年を超えるため、自動車税は重課税され45,400円かかります。 任意保険 Y31系セドリックグランツーリスモの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり車両保険(保険金額):10万円車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5〜10万円 上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約74,000円/年でした。車両保険は10万円まで補償されます。 車検 Y31系セドリックの車検代について見ていきましょう。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:20,010円(24ヶ月)自動車重量税:37,800円(24ヶ月)※初年度登録から18年経過で算出印紙代:1,800円車検料:60,000円合計:119,610円※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します Y31系セドリックグランツーリスモは、重量税が1.0トン超~1.5トン以下の区分になります。重量税は24,600円ですが、初年度登録から18年以上経過した個体は2段階の重課税により37,800円かかります。また、古いクルマは故障が多く交換部品や整備が必要なことが予想されるため、車検代が跳ね上がる可能性が考えられます。 メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。Y31系セドリックグランツーリスモのメンテナンスについては下記の費用がかかってきます。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライト交換代・エンジンオイル交換代・オイルフィルター交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけばいいでしょう。Y31系セドリックグランツーリスモのタイヤ交換が発生する場合は数万円以上かかるケースもあります。 Y31系セドリックグランツーリスモ年間維持費はいくら? 維持費の内訳を見てきましたが、Y31系セドリックグランツーリスモの場合、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。 <自家用車登録のY31系セドリックグランツーリスモ年間維持費>燃料代:347,400円自動車税:45,400円任意保険:74,000円車検:59,805円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:50,000円合計:576,605円 月額では48,000円程度です。通勤で使用しない場合は燃料代と任意保険料を下げることができます。ローンで購入するとさらに月々の返済が発生し、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代がかかってきます。 Y31系セドリックグランツーリスモの維持費が高いと思った時の対処法 自動車税と重量税がかさむため、旧車の維持にはそれなりに費用がかかります。もし、Y31系セドリックグランツーリスモの維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないといわれていました。しかし、現在は空前の旧車ブームです。過走行かつ古いクルマでも高く売却できる可能性があります。
アルファロメオSZといえば、アルファロメオ75をベースに、アルファロメオ、ザガート、フィアットがコラボして制作したクーペモデルです。押し出し感の強いデザインで一部の熱狂的なファンに愛されています。実際に手に入れたいと思っても旧車のイタリア車は維持費が心配になりますよね。この記事ではアルファロメオSZにかかる維持費について解説いたします。 アルファロメオSZの特徴 アルファロメオSZは1989年から1991年まで販売されたクーペモデルです。製造にはイタリアを代表する企業のザガートとフィアットも参画しました。SZは「Sprint Zagato(スプリント ザガート)」の略称です。特徴的なデザインから「イル・モストロ(怪物)」と呼ばれました。1992年にはオープンモデルのRZ「Roadster Zagato(ロードスター ザガート)」も登場しました。アルファロメオ SZ/RZは一代限りのモデルでカルト的な人気を誇っています。 アルファロメオSZ維持費の内訳 アルファロメオSZの維持費について、5項目に分けて解説します。 燃料代 アルファロメオSZのエンジンは2,959ccのV6です。ハイオク限定車で実燃費は10km/リットルほどと言われています。大排気量のV6エンジンを搭載している割には意外と燃費が良いですね。 ここからは金額をシミュレーションします。 仮に通勤で使用し月間1,000km走行した場合、ガソリンは約100リットル使用(*1) し、燃料代は17,370円(*2) です。この条件で1年間走行した場合は、208,440円(*2) かかります。*1 燃費は10km/リットルで算出*2 2022年11月27日のハイオクガソリン1リットル当たりの平均価格173.7円で算出 自動車税 2022年11月現在、新車登録が2019年10月1日以前の2.5リットル超~3.0リットル以下(自家用)の自動車税は51,000円/年です。アルファロメオSZは車齢13年を超えるため、自動車税は重課税され58,600円かかります。 車検 アルファロメオSZの車検代について見ていきましょう。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:20,010円(24ヶ月)自動車重量税:37,800円(24ヶ月)※初年度登録から18年以上経過で算出印紙代:1,800円車検料:150,000円合計:209,610円※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します 国産車と比較すると車検代が大幅に上がってしまいます。一般的な整備工場では輸入車の受け入れが難しい場合があり、特にイタリア車だとは対応できる工場が少ないため、費用が上がってしまうのです。 メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。アルファロメオSZのメンテナンスについては下記の費用がかかってきます。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライト交換代・エンジンオイル交換代・オイルフィルター交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 1年間でこれらの費用が発生します。軽く見積もって5万円ほどを見込んでおけば良いでしょう。アルファロメオSZのタイヤ交換が発生する場合は10万以上追加でかかるケースもあります。 アルファロメオSZ年間維持費はいくら? 維持費の内訳を見てきましたが、AE86の場合、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。 <自家用車登録のAE86年間維持費>ガソリン代:208,440円自動車税:58,600円車検:104,805円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:50,000円合計:421,845円 あとは、任意保険の費用がかかります。クルマが激レア車のため一般的なネット型保険だと加入できない可能性があります。輸入車のクラシックカー対応保険に加入すると年間20万円ほどかかるかもしれません。任意保険代も含めると621,845円が維持費の総額になります。 月額では51,820円ほどかかる計算です。通勤で使用しない場合はガソリン代と任意保険料の金額を下げられます。 また、ローンで購入した場合はさらに月々の返済が発生するため注意しましょう。月極駐車場を契約する場合は、別途駐車場代が毎月かかってきます。 アルファロメオSZの維持費が高いと思った時の対処法 大排気量のイタリア希少車の維持費はさすがの値段ですね。また、発売から30年以上経過するクルマであることから、こまめにメンテナンスする必要がありお金がかかります。アルファロメオSZの維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないと言われていました。しかし、現在は空前の旧車ブームです。過走行かつ古いクルマでも高く売却できる可能性があります。
過走行車とは、平均的な走行距離よりも長距離を走行している車のことです。消耗部品が激しく劣化している可能性がある一方で、エンジンのように定期的に動かした方が良いパーツは状態が良好な傾向があります。 本記事では過走行車の特徴やメリット、リスクから選び方まで詳しく解説します。 過走行車とは 過走行車に明確な定義はありませんが、「一般財団法人日本自動車査定協会」では車の標準的な走行距離の目安を1年に1万km程度としています。 中古車市場では、1年に1万km程度よりも多く走行している車のほか、年式にかかわらず10万キロを超えた車も過走行車として扱われることが一般的です。 過走行車が壊れやすいって本当? 過走行車だからといって、必ずしも壊れやすいわけではありません。走行距離が多ければ、タイヤやブレーキパッドといった消耗部品の劣化は進んでいることが考えられますが、部品を交換すれば安全に走行することができます。壊れることよりも、メンテナンス時の部品交換に費用がかかる点に注意すべきでしょう。 また、樹脂製の部品や塗装の劣化によるボディの錆などは、走行距離だけではなく車の使用環境や時間経過の影響を受けます。そのため、過走行車だから壊れやすいとは限りません。 過走行だけではなく低走行にもリスクがある 過走行とは反対に、極端に走行距離が少ない車にもリスクがあります。例えば、走行時に発生するエンジンやトランスミッションの汚れは、オイルが循環することで浄化されます。低走行車の場合、オイルの循環による浄化作用が少ないため、調子が悪くなりやすいでしょう。車には、日常的にほど良く使われていた方が良好な状態を維持しやすいという特徴があります。 過走行のメリット 全ての過走行車に当てはまるわけではありませんが、主なメリットは次のとおりです。 価格が安い 一般的に、走行距離が長くなればなるほどに価格が安くなります。これは、走行距離が延びるにつれて中古車市場における人気が低くなるためでしょう。ただし、走行距離の価格への影響度は車によって異なるため、同じ走行距離でも年式やその他のパーツの状態などが異なれば価格にも差が生じます。 エンジンなどの調子が良い 日常的に走行している車は、エンジンのオイル循環による汚れの浄化作用が高いため、銚子が良いケースが多いでしょう。ただし、オイル交換のようなメンテナンスは必須です。エンジンのメンテナンスが適切に行われていれば、10万キロ程度の走行で調子が悪くなる心配はほとんどこともありません。 過走行車を選ぶときのポイント 中古の過走行車を選ぶ際は、以下の3つのポイントに注意しましょう。 高年式の車体を選ぶ 高年式車とは、新車登録されてからの期間が短い車のことで、特に初めての車検を受ける前の車を指します。まだ一度も車検を受けていない車であれば、新車登録から3年以内の車になります。使用期間が短ければ、太陽の紫外線による樹脂部品の劣化が少ないと判断できます。 サビを確認する ボディや下回りなどの鉄部品のサビの発生に関係するのは、走行距離ではなく車の使用期間や使用環境です。例えば沿岸部であれば潮風の影響によって、比較的短期間でサビが発生します。ドアやハッチを開けたときに見える部分や、下回りなどのサビの有無を重点的にチェックしましょう。 整備記録簿からメンテナンスについて確認する 車の整備記録簿から、過去に行われたメンテナンスの内容を確認しましょう。エンジンオイルやフィルター、トランスミッションのオイルが定期的に交換されていれば、良好な状態であると考えられます。 過走行車の重点的にメンテナンスすべきところは? 過走行車で重点的にメンテナンスすべきところは、走行することで劣化が進む部品です。例えば次のようなメンテナンスを検討しましょう。 ・ラジエーターの水漏れがないか確認する・振動が気になる場合はエンジンマウントなどの交換を検討する・電気系なら補機用のバッテリー交換、場合によってはオルタネーターの交換も検討する ハイブリッド車であれば、走行用のバッテリーの劣化もチェックしましょう。この点については、カーメーカーのディーラーに相談するとよいでしょう。
伝説の2シーターオープンスポーツカーであるトミーカイラZZを、ピュアEVとして復活させたトミーカイラZZ EV。99台しか生産されず、まさに幻のスポーツカーと言える存在です。旧車王では2022年11月に350万円という高価格で買取っています。今回は、そんな超希少な国産ピュアEVオープンスポーツカーのトミーカイラZZ EVの登場した経緯と特徴を紹介します。 トミーカイラZZ EVとは トミーカイラZZ EVはエンジンを持たないピュアEVで、2015年10月から99台限定で販売されました。ここでは前身となったガソリンエンジンのトミーカイラZZを振り返りながら、誕生の経緯を紹介します。 前身となったトミーカイラZZ 前身となったトミーカイラZZは、京都の小さな自動車メーカー「トミタ夢工房」から1997年に発売されました。創業者であり開発者の富田義一さんと解良喜久雄さんは「二人の爺さん(爺爺)(ZZ)が開発したからZZと名付けた」と語っており、2人の夢と遊び心が詰まったスポーツカーであることが分かります。 シャーシにはアルミモノコック、ボディはFRPで作られており、エンジンは日産製SR20DEが搭載されています。エンジン出力は185psと目を見張るほどの数値ではありませんが、車重は690~740kgと超軽量なため、まさにレーシングカーと呼ぶにふさわしい車でした。 トミーカイラZZはイギリスで生産されており、輸入車の衝突安全基準が改正された関係で1999年に生産終了。その生産台数は、206台(海外を含めると220台)にとどまっています。 トミーカイラのブランドを受け継ぐGLM そんな幻のスポーツカー、トミーカイラZZをEVとして復活させたのは、京都大学発の次世代車開発ベンチャーとしてスタートしたGLM株式会社です。 新型車を検討する際、トミーカイラの創始者である富田義一氏と出会い、ZZ EVの開発が開始されることとなります。 新型車の開発初期、当時GLMの代表だった小間裕康氏は、トミーカイラZZが同じ京都で開発・発売された車だということを知ります。 「とにかく、とんがったクルマを世に送り出したかった」という小間氏は「トミーカイラ創業者の冨田義一氏にZZのEVを作りたい」と直訴。富田義一氏は快く依頼を受け入れ、ピュアEVスポーツカーの開発が開始されました。 実際の開発に際しては、元祖トミーカイラZZの販売当時とは安全基準が変わっていたため、モノコックをイチカから作り直し、フロント周りの意匠が大きく変更されています。 EVらしさをダイレクトに感じられるソリッドなスポーツカー トミーカイラZZ EVはスパルタンで伝統的なスポーツカーらしさと、EVらしさ兼ね備えたスポーツカーです。ここでは、そんなトミーカイラZZ EVの特徴と魅力を詳しく紹介します。 航続距離はわずか120km!?実用性皆無のレーシングモデル トミーカイラZZ EVに乗り込むと、見慣れたナビはおろかオーディオやエアコンスイッチすら見当たりません。リクライニング機能のないバケットシートは最大限まで低く設定され、ヒップポイント280mmです。 そこはまさにレーシングカーの世界そのもので、スタートはEVらしく無音ですが、その未来感とは裏腹にパワステやブレーキブースターは装備されていません。ブレーキは初期制動が弱いためガツンと踏み込まなければならず、慣れるまでは注意が必要です。 ルーフもサイドウインドウも装備されておらず、ドアは内側からしか開けられません。航続距離も120kmと短く、長距離移動はおろか近距離のドライブでも心もとないレベルです。まさに実用性は皆無ですが、この車の魅力は、その不便さをも超えて余りあまる走りの楽しさにあります。 超軽量ボディにハイパワーモーター 実用性を犠牲にしてまで手に入れたのは、スポーツカーとして他に類を見ないモーター+軽量ボディというパッケージングです。 トミーカイラZZ EVの車両重量は850kgしかなく、組み合わされるモーターの最高出力は305ps、最大トルクは42.3㎏・m。軽自動車よりも軽い車体に、高性能な2Lターボを上回る出力を備えていると考えれば、トミーカイラZZ EVがいかに俊足かは容易に想像できるでしょう。スタートから時速100kmに到達するまでの時間は、わずか3.9秒です。 もちろん、トラクションコントロールやABSは装備されておらず、そのパフォーマンスを引き出せるかどうかは全てドライバーにかかっています。「レーシングカーを公道で操る」これこそ、トミーカイラZZ EVの持つ魅力です。 トミーカイラZZ EVの中古車市場 トミーカイラZZ EVの販売台数は、先祖であるトミーカイラZZを下回る99台で、中古車としては極めて希少な車種と言えます。大大手中古車販売サイトを確認したところ、原稿執筆時の2022年12月現在、わずか1台のみですが、690万円で販売されていました。 実用性がほとんどなく趣味性が極めて高いため、誰しもが飛びつく車種ではないのかもしれません。 まとめ テスラやポルシェなど、今ではEV+スポーツカーの組み合わせはそれほど珍しい存在ではありません。しかし、トミーカイラZZ EVが発売された2015年は、まだまだ一般的ではありませんでした。 そんな時代に発売されたトミーカイラZZ EVは、先祖であるトミーカイラZZに込められた「夢」と、現代の最先端技術である「EV」を組み合わせた日本のモノづくり精神を象徴する唯一無二の存在です。
ハイエースといえば1967年から販売が続くトヨタの代表的なワンボックスカー。現行モデルは2004年にデビューした5代目の200系です。200系ハイエースは中古市場でも大人気のモデルですが、過走行のものや年式の古いものも多く「長く走ったハイエースは維持費が大変そう……」と心配の方も多いですよね。この記事では200系ハイエースにかかる維持費について解説いたします。 200系ハイエースの特徴 先代の100系ハイエースは豪華なワゴンモデルが特徴でしたが、アルファードの登場により200系ハイエースは商用車としての色が強くなりました。一部のモデルを除き4ナンバー登録のモデルが中心のラインナップです。進化した点は室内空間の広さです。配送用や社用車としての使われ方はもちろん、カスタム車のベース車両としても人気を博しています。キャンピングカーのベースや趣味に合わせたオリジナルの一台に仕上げるユーザーも多いです。楽しみ方が無限大であることが200系ハイエースの大きな魅力といえるでしょう。 200系ハイエース維持費の内訳 200系ハイエースの維持費について、5項目に分けて解説します。 燃料代 200系ハイエースはガソリン車とディーゼル車があります。それぞれの燃費を見ていきましょう。 ガソリン(2WD):9.7〜11.4km/リットルガソリン(4WD):9.1km/リットルディーゼル(2WD):10.6〜11.4km/リットルディーゼル(4WD):11.0〜11.2km/リットル JC08モードのカタログ燃費で比較しましたが、実燃費はガソリン車で7〜8km/リットル、ディーゼル車で8〜9km/リットルほどになるようです。 ここからは金額をシミュレーションします。経済的なディーゼルモデルを例に見てみましょう。通勤で使用し月間1,000km走行した場合、軽油は約118リットル使用(*1)し燃料代は16,718円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合は、200,612円(*2)です。*1 燃費は8.5km/リットルで算出(実燃費)*2 2022年11月27日の軽油1リットル当たりの平均価格142.1円で算出 自動車税 自動車税は売れ筋の2,494ccのディーゼルエンジンモデルのバンを例に価格を算出します。2022年12月現在、2.0リットル超~2.5リットル以下(自家用)の自動車税は45,000円/年です。200系ハイエースの場合、車齢13年超えの個体も存在し、自動車税は重課税され51,700円かかるものもあります。旧車の場合新車の自動車税と比較すると1年で6,700円も高くなってしまうのですね。 任意保険 200系ハイエースの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。年式は2016年としてシュミレーションしました。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:なし 上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約80,000円/年でした。車両保険を付帯できませんでした。ハイエースは盗難被害の多いクルマです。そのため、多くの保険会社では車両保険をつけることができないようです。 車検 次に200系ハイエースバン(4ナンバー登録)の車検代について見ていきましょう。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:14,280円(12ヶ月)自動車重量税:6,600円(12ヶ月)印紙代:1,800円車検料:60,000円合計:82,680円※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します 車検代は安く見えますが、4ナンバーの場合は初回以外は毎年車検を受ける必要があります。2年間で考えると普通自動車と同等の車検代になってしまいます。 メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。200系ハイエースのメンテナンスについては下記の費用がかかってきます。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライト交換代・エンジンオイル交換代・オイルフィルター交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけば良いでしょう。200系ハイエースのタイヤ交換が発生する場合は追加で数万円かかるケースもあります。 200系ハイエース年間維持費はいくら? 維持費の内訳を見てきましたが、200系ハイエースの場合、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。 <自家用車登録の200系ハイエース年間維持費>軽油代:200,612円自動車税:45,000円任意保険:80,000円車検:82,680円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:50,000円合計:458,292円 月額では38,190円ほどかかります。通勤で使用しない場合は軽油代と任意保険料を下げられます。ローンで購入するとさらに月々の返済が発生し、月極駐車場を契約する場合は、別途駐車場代が毎月かかります。また、車齢13年以上の個体では、自動車税が+6,700円、重量税が+1,600円、合計で8,300円維持費が上がります。 200系ハイエースの維持費が高いと思った時の対処法 4ナンバー登録車は税金が安くなるメリットがありますが、毎年車検を受ける必要があるため意外と維持費がかかります。もし、200系ハイエースの維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないと言われていました。しかし、ハイエースは違います。過走行かつ古いクルマでも高く売却できる可能性があります。ハイエースはもともと商用バンのためタフな作りとなっています。中には30万km以上走行しているものもあります。一般的に過走行と言われる距離を走っている個体でも 元気に走るため買取価格は驚きのプライスになるかもしれません。
事故を起こしてしまった車は、買い替えか修理をするかで悩む人も多いでしょう。「事故車は修理せずに売却できるのか」「買い替えるにはどうしたらよいのか」を万一に備えて知っておくことが大切です。今回は、事故車の買い替えと修理の判断ポイント、事故車を買い替えずに乗り続けるメリットやデメリットについて解説します。事故車の買い替えや修理を検討中の方は参考にしてください。 事故車とは 事故車とは、一般的に事故を起こした車であると思う人が多いでしょう。しかし、事故車の定義は修復歴車であることです。修復歴車とは、事故などで自動車の骨格部分に損傷を受けたものや、その損傷部を修理や交換で修復したものを指します。 事故車(修復歴車)の定義は、自動車公正取引協議会や日本自動車査定協会、日本中古車販売協会連合会の規約で定められています。事故により擦過傷やへこみができて修理した車は、骨格に損傷がなければ事故車の扱いを受けません。ただし、客室を守る安全強化ボディ構造の車は、事故の衝撃が骨格に分散するため軽微な損傷でも修復歴がつくケースもあります。 事故車の買い替えと修理の判断ポイント 事故車の買い替えと修理の判断ポイントについて詳しく解説します。 修理費 修理費が高額な場合は買い替えを検討しましょう。損傷の度合いにより数十万円から100万円を超える修理費がかかる場合は、同クラスの中古車を購入できる可能性があります。修復歴車は損傷個所によって将来的に不具合が生じる可能性があるため、修理して乗り続けるかは慎重な判断が必要です。 保険の等級 自動車保険で車両保険をセットしている場合、買い替えや修理費用が車両保険金額の範囲で充当できます。しかし、加入している自動車保険の等級によっては、次年度からの保険料が大幅にアップするため保険を使うかどうかの判断が必要です。また、車両保険で免責金額を設定している場合は自己負担も発生します。 車両保険は車の価値に対して金額を設定しているため、古い車は修理代金を下回る可能性があります。その場合は不足金額分を自己負担する必要があるため、買い替えた方がよいでしょう。自損事故やあて逃げには保険金が支払われないプランもあるため、契約内容をしっかりと理解しておく必要があります。 走行距離 走行距離が多い車は、修理ではなく買い替えを検討しましょう。走行距離が多くなると燃費が悪化したり、メンテナンス費用が高くなります。また、修理しても買取や下取りに出すときの査定金額は低くなるため、高額な修理代が必要となるなら買い替えがおすすめです。 年式 年式の古い車は維持費が増加します。自動車税及び自動車重量税の増税や経年劣化による部品交換も必要となり、長い目で考えると高額な修理代を負担するより買い替える方がよいでしょう。また、走行中のトラブルも古い車に起きやすいため、安全面でも年式の新しい車の購入をおすすめします。 事故車を買い替えずに乗り続けるメリット 事故車を買い替えずに乗り続けるメリットは、金額的な負担が少ないことです。自動車保険で修理代が全額補償される場合や、修復歴車とならない軽微な損傷は修理して乗り続ける方がよいでしょう。自動車保険の補償額が不足しても、数万円程度の自己負担なら結果的に修理を選んだ方が後の負担にならないケースもあります。 事故車を買い替えずに乗り続けるデメリット 事故車を買い替えずに乗り続けるデメリットは、自己負担額が大きいことです。事故車を乗れるようにするためには、想定以上の修理代がかかり保険の補償額を大幅に上回る可能性もあります。また、修理が完了しても損傷個所によっては後に不具合が出る可能性もあるため、ディーラーや修理業者と相談して決めましょう。 事故車を買い替えるときの注意点 事故車を買い替えるときの注意点について解説します。 二重ローンを避ける 事故車のローンが返済中であると、自動車保険の保険金も一括返済のために充当するケースがほとんどです。ローンの残債を残したまま新たな車を購入すると、二重ローンとなり毎月の返済額も高額化するため注意しましょう。ローン残高を確認して返済計画を決めてから買い替えを検討する必要があります。 事故車であることを隠さない 事故車を買取や下取りに出す場合は、査定時に事故車であることを隠さないようにしましょう。後に発覚すると瑕疵担保責任を追及され、結果として多額の損害賠償を請求される可能性があります。瑕疵担保責任とは、売主が契約内容にそぐわない欠陥品を売却した場合に負う責任のことです。 事故車を買い替えるときの流れ 続いて、事故車を買い替えるときの流れについて詳しく解説します。 1.修理と事故車買取の見積もりを依頼 修理と事故車買取の見積りを並行して依頼しましょう。自動車保険を契約している修理業者の場合は、保険会社ともやり取りをしてくれるので負担が減ります。別の修理業者に依頼する場合は、保険会社に業者の情報を伝えることで見積りの正当性確認と補償額の算出をしてくれます。また、修理中の代車はレンタカーを自己負担で借りるケースが多いため、自動車保険に代車費用特約があるかも確認しましょう。 事故車専門の買取業者には入庫先の修理工場に出張査定に訪れてくれるところもあるため、査定を依頼する場合は修理工場に承諾を得る必要があります。また、カーナビゲーションやアルミホイールなどを買い替える車に使用する場合はその旨も伝えましょう。買い替えを検討している新車や中古車の見積りも依頼しておくと検討材料になります。 2.買い替えor修理を選択する 修理代や買取査定金額、保険金の見積りがすべてそろった時点で買い替えか修理を選択します。事故車がローン返済中の場合は、ローン残高や返済期間も考慮しましょう。また、修理にかかる期間や買い替え時の納車予定日も判断材料の1つになります。 3.保険を使用する場合は保険会社に連絡 車両保険を使用する場合は保険会社に連絡します。保険金は修理業者に直接入金される場合と、保険契約者口座に振り込みの場合があるため確認しましょう。次年度の自動車保険料について知りたい場合は、保険契約の窓口となっている保険代理店に見積りを依頼する必要があります。 4.修理または売却する 修理または売却をします。修復歴が出る損傷の場合は修理工場に車を預けているケースが多いため、業者に修理申し込みをするか買取業者が引取りに訪れる旨の連絡を入れましょう。自宅に車を保管している場合は、自分で業者に届けるか引取りを依頼する必要があります。 5.売却した場合は新しい車を購入する 事故車を売却した場合は新しい車を購入しましょう。納車までに一定期間が必要なため、事前に商談を進めておくと納車までスムーズです。事故車の売却金額や保険金を新しい車の購入費用に充当する場合は、それぞれの入金時期を確認しておく必要があります。
自損事故は「電柱やガードレール、建物などに衝突した」「車庫入れに失敗し壁にぶつけた」といった、単独で起こす事故です。自損事故は相手がいないから車両保険が使えるのか不安という方もいるでしょう。自損事故で車両保険が使えるかどうかは、契約内容次第です。この記事では、自損事故に「車両保険が使えるのか」「等級はどうなるのか」などを詳しく解説します。 自損事故に車両保険を使えるかどうかは契約内容次第 自損事故に車両保険を使えるかどうかは契約内容次第です。車両保険は2種類あり「一般型」の車両保険に加入していれば、車の修理代が補償されます。 また「自損事故特約」や「人身傷害保険」を付帯していれば、自身がケガをしてしまった場合でも補償を受けることが可能です。同乗者がケガをしてしまった場合は「人身傷害保険」または「搭乗者傷害保険」で補償されます。 なお「人身傷害保険」と「搭乗者傷害保険」の両方を付帯している場合は、条件を満たすことでそれぞれの特約から保険金が支払われるためより安心できるでしょう。さまざまな事態を想定し、保険内容を再度見直してみましょう。 車両保険の種類 上述したように、自動車保険には通常の「一般型」と、補償範囲が限定された「エコノミー型」の2種類があり、補償内容が異なります。続いて、一般型とエコノミー型の車両保険について解説します。 一般型 一般型の車両保険に加入していれば、自損事故を起こしても、車の修理代が補償されます。一般型の具体的な補償範囲は以下のとおりです。 ・他の自動車との事故・火災や台風などによる被害※地震、噴火、津波は対象外・飛来物との衝突・落書きやいたずら・盗難・自損事故・当て逃げ 地震や噴火、津波以外の損傷であれば、車の修理代が補償されます。ただし「エコノミー型」より保険料が高くなる点を把握しておきましょう。 エコノミー型 エコノミー型の車両保険に加入していると、自損事故による車の修理代が補償されません。エコノミー型は「車対車+a」とも呼ばれており、一般型から自損事故による補償を抜いた特約です。保険会社によっては「当て逃げ」も補償の対象外になるケースがあります。補償範囲が限定されており、一般型より保険料が安いため、月々の支払いを抑えたい人におすすめです。 自損事故への車両保険の適用による等級ダウン 自損事故を起こし車両保険を適用した場合は「3等級ダウン」となります。 その他で自動車保険を使用した場合の等級は、以下のように下がります。 ■3等級ダウン・車同士の衝突・通行人や自転車と衝突・建造物と衝突・当て逃げ ■1等級ダウン・盗難・災害・落書きやいたずら・飛来物との衝突 ■ノーカウント・人身傷害保険・搭乗者傷害保険・無保険車傷害特約・弁護士費用特約・個人賠償責任補償特約 など 等級が下がると、次年度分の保険料が上がるため、車両保険を適用するか充分に検討するとよいでしょう。なお、等級ダウンによる保険料の値上げ分より、自己負担で修理した方が安くなるケースもあるため、保険会社に「いくら保険料が上がるのか」シミュレーションしてもらうことをおすすめします。 対物賠償保険は他人の所有物を補償する 家やお店、ガードレールなどに衝突した場合、他人の所有物は「対物賠償保険」で補償されます。対物賠償保険は他人の所有物を壊し、損害賠償責任を負ったときに補償され、保険金額を自身で設定できます。 営業中の店に衝突し、建物を壊したり人をひいたりすると、1億円以上の損害賠償責任が問われるケースもあるため、安すぎる保険金額に設定しないよう注意が必要です。保険金額を2,000万円から無制限にしても数百円程度しか変わらないケースも多いため、前向きな検討をおすすめします。 また、自身が所有している建物は補償されないことも把握しておきましょう。 自損事故を起こしたときの対応の流れ 自損事故を起こしたとき「どのように対応すればよいのか」を把握しておくと、落ち着いて対処できるでしょう。具体的な流れは以下のとおりです。 1.ケガ人がいないか確認2.警察に事故の連絡※場所や壊したもの、損害の程度を報告する3.周囲に散らばった物を片付けたり、車を脇に寄せたりして危険防止措置を取る4.病院へ行く5.保険会社へ事故を報告し車両保険を適用する旨を伝える 自損事故でも警察への報告義務があるため、必ず連絡しましょう。警察へ報告しなかった場合は「3ヶ月以下の懲役」または「5万円以下の罰金」が課せられるため、注意してください。また保険金の支払いには「交通事故証明書」が必要なため、警察へ届け出をしていないと、補償がおりないことも把握しておきましょう。
2023年1月4日より車検証が電子化されます!みなさんご存じでしたか?今後は紙の車検証は廃止されICカードタイプになります。ところで、車検証が電子化されると私たちのカーライフはどのように変わるのでしょうか。この記事では紙から電子車検証への切替方法と電子車検証のメリット・デメリットについて解説します。 ※軽自動車の車検証は1年遅れの2024年1月4日から電子化が始まります 電子車検証とは まず、電子車検証がどのようなものかを解説します。 サイズが小さくなる 電子車検証はA6サイズ相当の厚紙にICタグを貼付したものです。A6サイズと聞いてもあまりピンとこないですよね。文庫本と同じサイズで、免許証や保険証などのカードサイズほど小さくありません。 券面に記載される文字情報が少なくなる サイズが小さくなることにより、券面に記載される文字情報は少なくなります。必要最小限の記載事項を除き自動車検査証情報はICタグに記録されます。ICタグに入っている情報については汎用のICカードリーダーや読み取り機能付きスマートフォンで参照可能です。また、紙の車検証同様二次元コードも印字されますが、「自動車検査証の有効期間」の確認はICカードで読み取る必要があります。 券面記載事項およびICタグ格納情報 <券面記載事項>・自動車登録番号/車両番号・車台番号・交付年月日・使用者の氏名又は名称・車名・型式・型式・自動車の種別・長さ/幅/高さ・車体の形状・原動機の型式・燃料の種類・総排気量又は定格出力・自家用・事業用の別・用途・乗車定員/最大積載量・車両重量/車両総重量・軸重(前前・前後・後前・後後)・初度登録年月/初度検査年月・車両識別符号(車両ID)※車両ごとに不変の番号として電子化に伴い付与 <ICタグ格納情報>・自動車検査証の有効期間・所有者の氏名・住所・帳票タイプ・使用者の住所・使用の本拠の位置 更新される可能性が高い情報がICタグに格納されるイメージですね。 ICタグの格納情報はどうしたら見ることができるの? 券面記載事項については問題ありませんが、気になるのはICタグの格納情報の閲覧方法ですよね。どうしたら確認できるのでしょうか。ICタグに格納された車検証情報は「車検証閲覧アプリ」から閲覧できます。 車検証閲覧アプリのダウンロード方法はこちらから アプリは国土交通省が提供するため、安心して利用できます。IC格納情報についてはアプリからPDFファイルとして出力可能です。アプリの操作に不安な方はPDFファイルを印刷して保管しておきましょう。 紙の車検証から電子車検証に切り替えるにはどうしたらいいの? 2023年1月4日から車検証が電子化されるといっても、どのように切り替えればいいのかわからず不安な方も多いのではないでしょうか。 なんと、特に何もする必要はありません。次回車検時に紙から電子車検証に切り替わります。それまでは紙の車検証のままで問題ありません。 電子車検証のメリットは? 電子車検証になることで車検業者に大きなメリットをもたらすといわれていますが、ここでは一般ユーザーのメリットについて詳しくみていきましょう。 車検にかかる時間が短縮される クルマの所有者は車検証に記載してある「有効期間の満了する日」までに車検を受けて、車検証を更新しなければいけません。紙の車検証の場合は車検業者(※ユーザー車検除く)が点検をして問題ない場合、運輸支局などへ出頭し新しい車検証を交付してもらうという流れでした。しかし、電子車検証に切り替わるタイミングで車検時の運輸支局等への出頭を不要とする制度とシステムを導入します。そのため、今まで数日かかっていた車検の期間が最短1時間ほどになるといわれています。 有効期限をスマホのプッシュ通知でお知らせしてくれる みなさんは、自分のクルマの車検有効期限を把握していますか?新車で普通車を購入した場合は購入してから3年後、2回目以降は2年後と簡単に覚えられますが、中古車だと把握が難しいですよね。クルマを購入したお店や以前車検を受けた会社からハガキなどでお知らせが届く場合が多いと思いますが、今後は車検証閲覧アプリで車検証を読み取り通知設定をオンにしておくとお知らせが届きます。有効期間の満了の60日前、30日前に、事後通知として1日後の最大3度通知してくれます。うっかり防止のためにも、ぜひプッシュ通知はオンにしておきましょう。 リコール情報をスマホで確認できる 自分の所有しているクルマがリコール対象の場合、アプリで確認できます。閲覧できる情報は、次回検査手続きにおいて改善措置のご案内を行うリコール情報、そして有効期間の更新ができない可能性があるリコール情報です。当該車両にかかるすべてのリコール・不具合情報を確認する場合は、販売店などに問い合わせる必要があります。 車検証の住所変更や名義変更などがオンラインで可能になる 紙の車検証では、結婚や引っ越しなどで車検証に記載してある情報に変更がある場合は運輸支局などに行き更新手続きが必要でした。しかし、電子車検証になると国土交通省による「ワンストップサービス(OSS)」を利用することでオンラインからの更新が可能になります。また、システムは原則24時間365日いつでもどこでも使用できます。 OSSを利用するためには、以下のものが必要です。 ■パソコン(OS:Windowsのみ、ブラウザ:Microsoft EdgeもしくはGoogle Chromeのみ)■マイナンバーカード(電子証明書付き)■ICカードリーダ、または読み取り可能なスマートフォン OSSについてはこちらから ※2022年12月現在 高知県は対象外 ICタグ空き領域の活用や車検証閲覧アプリのAPI連携機能を設ける可能性がある 電子車検証のICタグには車検証の有効期限、氏名や住所など更新される可能性が高い情報のみが格納されますが、まだまだ空き領域があります。その空いている領域を活用した新たなサービスが展開される可能性があるのです。また、車検証閲覧アプリについても2023年1月4日の段階ではできることが少ないです。しかし国土交通省は今後API連携の可否や方法について検討する旨を電子車検証特設サイトの「よくあるご質問」に記載しています。車検証の電子化によって、クルマユーザーはさまざまな場面で高い利便性を感じられるのではないでしょうか。 電子車検証のデメリットは? オンラインで各種手続きができることや、車検証閲覧アプリのメリットについて解説しましたが、デメリットはないのでしょうか。ここからは電子車検証の注意点をみていきましょう。 スマホやPCが使えないと車検証の有効期限が確認できなくなる 更新される情報がICタグに格納されるため、車検証の有効期限についてはスマホやPCが使えないと確認できなくなります。スマホを持っていてもIC読み取り機能が搭載されていないものは情報を読み取ることができません。PCの場合もICリーダーがついていないものは別途読み取り用の機械を購入する必要があります。ただし、紙の車検証と電子車検証の併用期間である制度開始から最低3年間は従来の車検証と同等の情報が記載されている「自動車検査証記録事項」が渡されます。こちらを確認すれば全ての情報を閲覧できます。 ICタグが壊れる可能性がある ICタグは紙と違い、汚れや傷、高温、湿度、強い衝撃などがかかることにより情報を読み取りできなくなる場合があります。また、経年劣化により故障することも考えられます。もしICタグが壊れてしまった場合は、ナンバーの地域を管轄する運輸支局もしくは自動車検査登録事務所で再発行手続きが必要です(普通自動車の場合)。グローブボックス内での保管は問題ないそうですが、長時間直射日光が当たるダッシュボード上に乗せないように気をつけましょう。 完全なペーパーレスになるわけではない 電子車検証と聞いて電子情報のみで管理されるようなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、基本情報は券面に記載されているため、電子車検証に切り替わっても、A6のICタグが貼付された厚紙の車検証はクルマの運転時に携帯する必要があります。 車検手数料が100〜400円値上げされる 2023年1月1日より車検手数料が100〜400円値上げされます。また、車検証紛失や破損などで再交付する場合、1件あたりの手数料が300円から350円に引き上げられます。情報の管理コストは低減しますが、ICタグを搭載する費用をまかなうための値上げになるようです。 システムメンテナンス時はアプリの使用やOSSが利用できない 原則的に24時間365日利用できますが、システムメンテナンスが入る際やトラブルが起きた際は一時的に利用できなくなります。不測の事態に備えるため、最新の情報をPDFに出力しておくことをおすすめします。それでも不安な方はPDFファイルを紙に印刷しておきましょう。 まとめ 2023年1月4日から車検証が電子化されますが、一般ユーザーは特に手続きする必要はありません。自動車検査証の有効期間を車検証の券面で確認できなくなるため注意しましょう。しかし、車検証閲覧アプリの車検証有効期間お知らせサービス(プッシュ通知)を設定すれば有効期間の満了の60日前、30日前に、事後通知として1日後の最大3度通知してくれるため便利です。上手に車検証閲覧アプリを活用しましょう。 最後に電子車検証についてのメリット・デメリットをまとめます。 <メリット> ・車検にかかる時間が短縮される ・有効期限をスマホのプッシュ通知でお知らせしてくれる ・リコール情報をスマホで確認できる ・車検証の住所変更や名義変更などがオンラインで可能になる ・ICタグ空き領域の活用や車検証閲覧アプリのAPI連携機能を設ける可能性がある <デメリット> ・スマホやPCが使えないと車検証の有効期限が確認できなくなる ・ICタグが壊れる可能性がある ・完全なペーパーレスになるわけではない ・車検手数料が100〜400円値上げされる ・システムメンテナンス時はアプリの使用やOSSが利用できない
R34 スカイライン GT-R といえば、スカイラインの名前を冠する最後のGT-Rです。1999年1月から2002年12月に渡り販売されました。現在中古市場では値段が高騰しており、1,000万円以上出さなくては購入できないモデルになりました。いざ購入しようと思っても20年以上前のクルマのため「古いクルマは維持費が大変そう……」と心配の方も多いですよね。この記事ではR34 スカイライン GT-R にかかる維持費について解説いたします。 R34 スカイライン GT-R の特徴 R34 スカイラインGT-Rは、先代の不評であった肥大化したボディサイズを縮減しました。贅肉を削ぎ落としたようなボディラインになり人気は回復。エンジンはR32から熟成を続けたRB26型2.6L直列6気筒ツインターボエンジンを搭載しています。スカイラインGT-Rとしては最後のモデルであり、今でもファンから圧倒的な人気を集めています。 R34 スカイライン GT-R 維持費の内訳 R34 スカイライン GT-Rの維持費について、5項目に分けて解説します。 燃料代 R34 スカイライン GT-Rのカタログ燃費は8.1km/リットルです。実燃費は5〜7km/リットルほどといわれています。ガソリンはハイオク限定です。 ここからは金額をシミュレーションします。R34 スカイライン GT-Rを通勤で使用し月間1,000km走行した場合、ガソリンは約143リットル使用(*1)し燃料代は24,814円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合は、297,771円(*2)です。*1 燃費は7km/リットルで算出(実燃費)*2 2022年11月27日のハイオクガソリン1リットル当たりの平均価格173.7円で算出 自動車税 2022年12月現在、2.5リットル超~3.0リットル以下(自家用)の自動車税は51,000円/年です。R34 スカイライン GT-Rは最終モデルが2002年発売であるため、車齢は13年を超えます。自動車税は重課税され58,600円かかります。旧車の場合新車の自動車税と比較すると1年で8,600円も高くなってしまうのですね。 任意保険 R34 スカイライン GT-Rの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車両保険:あり車両保険(保険金額):100万円免責金額(1回目-2回目以降):5万円〜10万円 上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約89,000円/年でした。車両保険を付帯できますが保険金額は100万円です。全損事故を起こしてしまった際は絶望の淵に立たされますね。ハイパフォーマンスモデルですが安全運転を心がけましょう。 車検 次にR34 スカイライン GT-Rの車検代について見ていきましょう。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:20,010円(24ヶ月)自動車重量税:50,400円(24ヶ月)※初年度登録から18年経過で算出印紙代:1,800円車検料:60,000円合計:132,210円※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します R34 スカイライン GT-Rは、重量税が1.5トン超~2.0トン以下の区分になります。重量税は32,800円ですが、初年度登録から18年以上経過した個体は2段階の重課税により54000円かかります。また、古いクルマは故障が多く交換部品や整備が必要なことが予想されるため車検代は高額になる可能性が高いです。 メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。R34 スカイライン GT-Rのメンテナンスについては下記の費用がかかります。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライト交換代・エンジンオイル交換代・オイルフィルター交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけば良いでしょう。R34 スカイライン GT-Rのタイヤ交換が発生する場合はスポーツタイヤを購入する必要があるため追加で10万円以上かかるケースもあります。 R34 スカイライン GT-R年間維持費はいくら? 維持費の内訳を見てきましたが、R34 スカイライン GT-Rの場合、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。 <自家用車登録のR34 スカイライン GT-R年間維持費>ガソリン代:297,771円自動車税:58,600円任意保険:89,000円車検:66,105円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:50,000円合計:561,476円 月額では46,790円ほどかかります。通勤で使用しない場合は軽油代と任意保険料を下げられます。ローンで購入するとさらに月々の返済が発生し、月極駐車場を契約する場合は、別途駐車場代が毎月かかってきます。 R34 スカイライン GT-Rの維持費が高いと思った時の対処法 旧車の維持には自動車税、重量税がかさむために費用がかかります。また、古い車であるため修理や整備費用が多くかかる場合もあります。R34 スカイライン GT-Rの維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないと言われていました。しかし、現在は空前の国産スポーツカーブームです。過走行かつ古いクルマでも高く売却できる可能性があります。R34 スカイライン GT-Rは新車価格以上の値段がつくことがほとんどです。買い手は世界中にいるため、買取価格は驚きのプライスになるかもしれません。
ランドクルーザープラド 120系のリセールバリューは高いのでしょうか。売却価格が高値で安定しているなら、一度は乗ってみたいという方も多いことでしょう。今回は、ランドクルーザープラド 120系のリセールバリューの相場や高く売却する方法、その魅力について解説します。ランドクルーザープラド 120系の購入や売却を検討中の方は参考にしてください。 ランドクルーザープラド 120系のリセールバリューの相場 ランドクルーザープラド 120系のリセールバリューの相場は高値で安定しています。走行距離が2万km以下なら200万円前後の買取価格がつくこともあり、対して販売価格は200万円台前半でコンディションのよい車が流通している状況です。 70~90系がプレミア価格となっているため、比較すると120系は目立たないと感じる方も多いでしょう。しかし、質感や性能は大幅に向上しており、新開発のプラットフォームやエンジンの評価も高いため売却時は強気で交渉できます。 ランドクルーザープラド 120系のリセールバリューが決まるポイント ランドクルーザープラド 120系のリセールバリューが決まるポイントについて詳しく解説します。 ガソリンエンジンなら後期型が人気 ランドクルーザープラド 120系は、モデル途中でガソリンエンジンがリニューアルされています。V6 3.4ℓ 5VZ-FEがV6 4.0ℓ 1GR-FEへ、直4 2.7ℓ 3RZ-FEが直4 2.7ℓ 2TR-FEへと後期型で変更されました。特に2.7ℓモデルは、同排気量ながらもフィーリングや燃費性能が大幅に向上しているため人気が高いです。 走行距離が5万km以下 ランドクルーザープラド 120系は、特性としてレジャーや長距離の移動に用いられることが多い車です。全体的に流通台数が少ないため、走行距離5万km以下の車は特に人気といえるでしょう。ボディ剛性が高く、しっかりとメンテナンスしていれば20~30万kmは十分に走れる車とはいえ、走行距離が少なければメンテナンスにかかる費用も抑えられます。 ランドクルーザープラド 120系を高く売却する方法 続いて、ランドクルーザープラド 120系を高く売却する方法について解説します。 ランドクルーザープラド 120系を正しく評価できる業者を選ぶ ランドクルーザープラド 120系を売却するときは、正しく評価できる業者を選びましょう。一般的な買取業者に査定を依頼すると、正確な価値がわからずに査定額を提示されてしまう可能性があります。ランドクルーザープラド 120系は高性能なクロカン4WDであるため、4WD専門店や取扱い実績の多い業者を選定しましょう。 こまめにメンテナンスする ランドクルーザープラド 120系は、長距離移動に使われることが多い車です。耐久性の高い車体ではあるものの、エンジンオイルや消耗品などの交換は推奨時期ごとにしっかりと行うことが重要といえます。また、ディーゼルエンジンの場合はガソリンエンジンよりも汚れやすいため、燃料フィルターの交換などは目安の距離ごとに必ず行いましょう。 そもそもプラド120の魅力とは ランドクルーザープラド 120系は、2002年に発売されたトヨタの本格派クロスカントリー4WDです。オフロードだけでなくオンロードでも高い性能を発揮するように、新開発のラダーフレームをプラットフォームに採用しました。ラダーフレームは頑丈ゆえに重く、操縦安定性や静粛性に悪い影響を及ぼすデメリットがあるため、開発陣は5年の歳月をかけて弱点を払拭する世界最高峰のラダーフレームを完成させています。 フレーム以外でも、状況に応じて前後タイヤへのトルク配分をコントロールするトルセンLSD採用のフルタイム4WDや空転防止のアクティブARCなど、悪路走破性能を高める機能を数多く搭載しています。また、5ドアの上級モデルTZには車高調整機能付き電子制御エアサスペンションを装備するなど、世界的にも最高レベルの技術を採用した車といえるでしょう。 また、外観デザインは北欧市場を意識して、飽きの来ない洗練されたデザインが採用されています。レクサスブランドのGX460から派生したモデルのため、質感の高さはランドクルーザープラド史上で最上質だとの声も多いです。多くのブランドからカスタムパーツも発売されており、街乗りからオフロードまで幅広いユーザーから支持されています。 基本スペック販売期間........2002年10月~2009年9月乗車定員........5~8人駆動方式........フルタイム4WDのみエンジン........V6 3.4ℓ 5VZ-FE(前期型国内向けガソリン仕様)、V6 4.0ℓ 1GR-FE(後期型国内向けガソリン仕様)、直4 2.7ℓ 3RZ-FE(前期型国内向けガソリン仕様)、直4 2.7ℓ 2TR-FE(後期型国内向けガソリン仕様)、直4 3.0ℓ 1KD-FTV(国内向けディーゼル仕様。2007年に廃止)