旧車売買の豆知識

3気筒エンジンがうるさいのは過去の話?! 品質重視の欧州車で急増している理由
旧車売買の豆知識 2023.11.27

3気筒エンジンがうるさいのは過去の話?! 品質重視の欧州車で急増している理由

「うるさい」「振動が大きい」といった、ネガティブな面ばかりが気になる3気筒エンジン。しかし、コンパクトカーに最適なエンジンとして、欧州車を中心に搭載車が増加しつつあります。 走りの上質さを求められる欧州車で、なぜ安っぽいイメージの3気筒エンジンが急増しているのかを紹介します。 省燃費時代に見直されつつある3気筒エンジン エンジンの効率がよく小型に設計できるものの、振動や音の大きさから普通車以上の車格ではあまり3気筒エンジンは採用されてきませんでした。実際国産車では、現在でも軽自動車が中心です。 しかし、欧州車では、徐々に3気筒エンジンが小型車を中心とした普通車で普及しています。3気筒エンジンの国内外の状況を改めて振り返ってみましょう。 国産車では軽自動車のイメージが先行 3気筒エンジンと聞いて、軽自動車用エンジンを真っ先にイメージする方も多いのではないでしょうか。実際、世界で初めて4ストローク直列3気筒エンジンを搭載したのは、1977年に発売された初代ダイハツ シャレードです。 そして、2023年11月現在販売されている軽自動車は、すべて3気筒エンジンです。初代シャレードでの採用をきっかけに、軽自動車のエンジンは主流だった4気筒エンジンから3気筒エンジンに置き換わっていきました。ちなみに、国内最後の4気筒エンジン搭載の軽自動車は、奇しくも3気筒エンジンの先駆者ダイハツの初代コペンでした。 一方で、国内メーカーの普通車では、3気筒エンジンはあまり普及していません。近年になって、トヨタ GRヤリスやスズキ スイフトなどの普通車で3気筒エンジンが採用されていますが、まだ大きな広がりにはなっていないようです。 欧州車で発生したダウンサイジングターボという流れ 環境性能を重視するヨーロッパを中心に、2010年頃より「ダウンサイジングターボ」に注目が集まりました。環境性能を満たしつつ、大排気量車に負けないパワーを目指して各社が開発を加速させます。 ダウンサイジングターボとは、小型エンジンの出力を補う目的でターボ化したエンジンのことです。出力を維持しつつエンジンを小排気量化できるため、環境性能と走行性能の両立を図れます。 車としての性能も求められる欧州車で、高い環境性能を実現する手段の1つとして、ダウンサイジングターボはBセグメント車を中心に多くの車種で広まっていきました。 3気筒エンジンのメリットとデメリット 3気筒エンジンには、小型車に最適な大きなメリットがあります。一方で、特有のデメリットがあったのも事実です。 そこで、3気筒エンジンのメリットデメリットと、欧州で普及した理由を詳しく紹介します。 小排気量エンジンで理想的な3気筒エンジン 3気筒というのは、実は小排気量エンジンでは理想的な気筒数です。まず、回転時の損失が4気筒エンジンに比べて少なくなります。気筒数が多いほどピストンとシリンダーの摩擦による損失、フリクションロスが増えるためです。損失が少なくなり、結果的に燃費や性能の向上が見込めます。 また、1気筒あたりの排気量が理想に近いことも、小型エンジンで3気筒が有利な点です。最も効率のよい1気筒あたりの排気量は、400〜600ccといわれています。例えば1,500ccエンジンの場合、4気筒だと1気筒あたり375ccと理想値の下限を切ってしまいますが、3気筒だと500ccという理想のど真ん中の数値です。 さらに、そもそも4気筒エンジンよりも1気筒少ないため、小型軽量に設計できます。車重が軽くなって燃費がよくなるうえ、運動性能の向上にもつながる点も3気筒エンジンのメリットです。 振動と音による安っぽさがデメリット 3気筒エンジンのデメリットは、振動と音が大きいことです。4気筒エンジンでは、2気筒がセットになって動くため、比較的音と振動を抑えられます。しかし、3気筒エンジンでは、着火した1気筒に対して残りのシリンダーはそれぞれ上昇途中、下降途中という別の動きをします。その際にエンジン全体をひねるような力が働いて、特有の振動が起こるのです。 エンジンが揺れるとトランスミッションや車体も少なからず振動するため、3気筒エンジン搭載車は不快な振動や音が大きくなってしまいます。 欧州車はデメリットを克服 欧州車は、環境性能への要求の高まりから3気筒エンジンの開発に取り組みました。一方で、上質な走りや高い走行性能も要求されるため、3気筒エンジンのデメリットの解消と高出力化も重要な課題でした。振動の抑制や直噴システムの制御など、さまざまな工夫を凝らして車の評価に厳しい欧州ユーザーを満足させる3気筒エンジンを生み出します。 ダウンサイジングターボの成功例の1つは、プジョー 308です。搭載される1.2Lピュアテックターボエンジンは、4年連続で1.0~1.4L部門のインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤーを獲得しました。1気筒あたり5つの噴射口を持つインジェクターによって燃焼の高効率化を図り、ターボとの組み合わせで最高出力は130psを発揮。一方で、3気筒エンジン特有の振動はほとんど感じないといいます。 3気筒エンジンの市民権は今後も拡大 日本でも徐々に広がりをみせている小型車への3気筒エンジンの搭載ですが、やはり欧州車のほうが一日の長があります。欧州の厳しい基準とユーザーの評価を満たすために開発されただけあって、省燃費性、出力、上質さを兼ね備えた3気筒エンジン車ばかりです。 プジョー308、フォルクスワーゲン ゴルフやポロなど、日本でも人気の車種に多数搭載されているため、3気筒エンジンという視点で欧州車を見比べてみるのも面白いかもしれません。

ミニクーパーの正しい車名とは? 誕生の歴史を徹底的に振り返る
旧車売買の豆知識 2023.11.24

ミニクーパーの正しい車名とは? 誕生の歴史を徹底的に振り返る

かわいらしいスタイリングと小気味の良い走りが魅力の、ミニ クーパー。1950年代終わりにイギリスで生まれたコンパクトカーは、半世紀以上経った現在でも多くの人に愛されています。 しかし、単にデザイン性だけを追求して生まれたわけではなく、ミニが開発された背景には大きな社会問題がありました。ミニの開発背景と、人気の「ミニクーパー」について呼称の由来も含めて詳しく紹介します。 41年間も製造されたイギリス生まれの名車ミニ ミニは、1959年に登場したBMC(ブリティッシュモーターカンパニー)の4人乗り小型車です。850ccエンジン搭載の小型車というスペックだけをみると、それほど特徴的とはいえません。しかし、当時のイギリスの経済状況を考えると、救世主ともいえる存在でした。 2000年の販売終了まで41年間もフルモデルチェンジをしないまま製造され続けた、ミニの開発背景と目的達成のための開発陣のこだわりを紹介します。 開発コンセプトが車名になった ミニの開発背景を知るために、まずは当時のイギリスを取り巻く経済状況を紐解いていきましょう。ミニが登場した1950年代後半は、スエズ動乱によって石油価格が高騰していました。イギリスの大衆は、排気量1,000cc前後の普通車の維持が困難になり、排気量200〜400ccほどのバブルカーと呼ばれる車が流行する事態に陥ります。 そこで、BMCの会長レナード・ロードは、「経済的な4人乗り小型車」の開発を指示しました。そこで、BMCの前身モーリス社時代に小型車の開発で成功した、イギリス人エンジニアのアレック・イシゴニスに白羽の矢を立てます。 イシゴニスは、エンジン下にギアボックスを組み込む2階建て構造「イシゴニス方式」を考案するなど斬新なアイディアを盛り込んで開発を進めました。そして、1959年にロードの要望を満たす、850ccの4人乗り小型車「ミニ」の誕生に至ります。 「ミニ」という車名の正確な由来は不明ですが、車輌の開発コンセプトと大衆の親しみやすさを考えるとぴったりの名前です。 BMC開発陣は高い技術力を発揮 4人乗りを実現しつつ経済的という条件を満たすには、小型化するしかありませんでした。そこで、BMC開発陣は、フロント横置きエンジンのFFレイアウトでキャビンの容積の確保と小型化を両立させます。小型車でFFというのは現在では当たり前の技術ですが、当時は4気筒エンジンを搭載する乗用車ではほとんど例がなく、実質世界初ともいえる挑戦でした。 結果的に、前後オーバーハングをギリギリまで切り詰めることに成功。わずか3mという全長ながら、4名乗車という要件を満たす小型車を誕生させました。 ミニの地位を不動のものにしたクーパー ミニは初代のMKⅠから販売終了まで、大枠のデザインを変えないまま製造され続けました。時代の流れとともに排気量の向上や各部の改良はありましたが、フルモデルチェンジをしないまま支持され続けたのはMKⅠの成功があったからこそです。 そして、MKⅠの人気を不動のものにしたのが、「クーパー」の存在でした。レースで結果を残して、ミニの実力の高さを証明したクーパーについて詳しく解説します。 車名と勘違いさせるほどミニを定着させた「クーパー」 「ミニクーパー」と呼ばれることの多いミニですが、「クーパー」は車名ではなく実はグレード名です。クーパーカーカンパニーというレーシングカーを手掛ける企業が、サルーンカーレースでの勝利を目指してミニ MKⅠをチューニングベースとして選んだことに由来します。 クーパーカンパニーの製作したミニは、1962年にレーシングカーのベースモデルとして「ミニ クーパー」の名称で販売をスタート。排気量を848ccから997ccに向上、さらにブレーキの強化といったチューニングを施されていました。 クーパーSでラリー界を席巻 ミニ クーパー発売の翌年には排気量を1,071ccまでアップさせた「クーパーS」を発売。さらに、1,275ccまで排気量を上げた高性能モデル「1275クーパーS」に発展させます。 ミニの武器は、車重の軽さに由来する優秀なパワーウェイトレシオときびきびとしたハンドリングでした。排気量を向上させても、絶対的なエンジン出力はライバル車に及びませんでしたが、モンテカルロラリーで1964年、1965年、1967年の3度もの総合優勝を果たしミニ クーパーの名前を世界に知らしめます。 たとえば、1967年にラウノ・アルトーネンがミニ・クーパー Sで優勝した際は、2位ランチア・フルビア HF、3位ポルシェ 911 Sを抑えて勝利しました。ミニよりも高出力を誇るマシンを倒しての優勝は、ミニの車としての高い性能と信頼性を証明。その後の40年以上にわたる世界的な人気につながったといえるでしょう。 せっかく乗るならオリジナルのミニ クーパー ミニは、2001年にBMWから新モデルも発売されています。しかし、MKⅠの系譜を継ぐ、オリジナルモデルの魅力は衰えていません。特に走行性能の高いクーパーSは、ミニ愛好家の支持を今も集めています。 一方で、最終型のMKⅩでも販売終了から20年以上経過し、MKⅠに至っては発売から60年以上が経っています。いかにラリーで耐久性を示したミニといえど、経年劣化による性能の低下は否めません。また、壊れやすいといわれるATやオイル漏れといったミニ特有の持病もあるので、取扱いには注意が必要です。 ミニを購入や売却する際は、古いクルマへの知識と知見が豊富な専門業者に相談しましょう。 ※経過年数は2023年11月執筆当時

第3世代ランエボの違い!熟成と進化を遂げた3つのモデルを比較
旧車売買の豆知識 2023.11.21

第3世代ランエボの違い!熟成と進化を遂げた3つのモデルを比較

三菱 ランサーのスポーツモデル・ランサーエボリューションは、“ランエボ”の愛称でファンから絶大な支持を集めました。1992年の初代登場から2016年の最終型まで実に24年間に渡って続いたランエボの歴史の中で、最強との呼び声が高いのが第3世代である2000年代に登場した3つのモデルです。 熟成と進化の結果生み出され、現在でも高い人気を誇るランエボVII・VIII・IXの3モデルの違いを詳しくお伝えします。 2000年代に登場した第3世代ランエボ 第3世代ランエボはベースであるランサーのモデルチェンジに伴って、2001年に登場しました。 新開発のボディや各種装備など、大幅なポテンシャルアップを果たした第3世代ランエボについて詳しく紹介します。 ベースとなったのはランサーセディア 第3世代ランエボのベース車両は、6代目ランサーとして2000年に発売された“ランサーセディア”です。先代ランサーから大型化された新開発のボディには、スポット溶接の追加や取付部の補強に加え、専用レインフォースメントまで装備され、剛性面で圧倒的な進化を遂げます。 また、HIDヘッドライトやアクティブ・センター・ディファレンシャル(ACD)という先進装備の採用も積極的に行われました。特にACDは、各種センサーから読み取った「車両の旋回状況」に合わせて前後輪の差動制御を電子的に実施するという、運動性能向上につながる画期的な装備です。 4G63エンジン搭載最後のモデル 第3世代ランエボは、三菱の名機の一つである4G63型エンジンを搭載する最後のシリーズになりました。 2.0L直列4気筒ターボの4G63型エンジンはすでに完成の域に達しつつありましたが、第3世代ランエボでさらなる熟成を重ねます。最高出力こそ先代と同様の280psだったものの、モデルを追うごとにトルクの向上が図られました。最大トルクは、ランエボVIIで先代から1.0kg・m増の39.0kg・m、VIIIで40.0kg・m、最終モデルのIXでは41.5kg・mにも達します。 エンジンのもつポテンシャルが限界まで高められていることは、第3世代ランエボが最強と呼ばれる理由の一つです。 ランエボ史上“初”のバリエーションが加えられた 幅広いユーザー層を取り込むため、第3世代ランエボには史上初のバリエーションが2つラインナップに追加されました。 一つは、ランエボVIIに追加された初のAT採用モデルです。INVECS-IIと呼ばれるスポーツモード搭載の5速ATが搭載されました。エンジンの出力こそ272psに抑えられていたものの、最大トルクの発生をMTモデルよりも500rpm低い3,000rpmに設定。低中回転域のトルクを重視した扱いやすい特性に仕上げられていました。 もう一つが、ランエボIX発売後に投入された初のワゴン仕様車です。ランエボIXをベースに、ランサーワゴンの設計を流用して開発されました。エンジンを始め多くの仕様はランエボIXを踏襲しており、ステーションワゴンながら高い性能を発揮。ワゴン化によって低下した剛性もスポット溶接の追加で補っており、280psを発生する4G63型エンジンのパワーを十分にいかせるモデルでした。 ランエボVII・VIII・IXの違い 第3世代ランエボは、すべて同型のランサーセディア(2003年以降の名称は「ランサー」)をベース車両として開発されています。また、4G63型エンジンを採用している点も共通です。 しかし、それぞれのモデルを改めて比較してみると、実はいくつかの違いがあります。ここからは第3世代ランエボのモデルごとの違いについてチェックしていきましょう。 2度の大きな方向転換をしたグリル形状 第3世代ランエボの外観上の違いでもっとも特徴的なポイントはグリル形状です。ランエボVIIのグリルは、比較的スタンダードな長方形に近い形状を採用していました。しかし、ランエボVIIIでは大きなデザイン変更が施されます。 三菱が新しく迎えたデザイナー、オリビエ・ブーレイが三菱車共通のアイデンティティとして提唱した、通称“ブーレイ顔”と呼ばれる富士山のような意匠を中央に配置したデザインに変更。しかし、ブーレイ顔への変更は、冷却性能の低下や空気抵抗の増大を招くなど発売当時大きな不評を買いました。 ランエボIXでは、不評だった“ブーレイ顔”を廃止。再びコンサバティブなグリルデザインに変更されます。ただし、下部に丸みをもたせるなど現代的でシャープな印象のグリルになりました。 性能はモデルごとに着実に進化 ランエボVIIからVIIIへの変更で大きく変わったポイントは、不評だったグリルだけではありません。トランスミッションがシリーズ史上初めて6速化され、向上したトルクを最大限いかせるようになりました。 ランエボIXでは、性能面でさらなる進化を遂げました。型式こそ4G63型と、同型エンジンですが、ランエボとしては初めて、三菱の連続可変バルブタイミング機構である“MIVEC”を搭載したエンジンを採用します。さらに、ターボについても性能向上が図られました。コンプレッサーハウジングの見直しやコンプレッサーホイールの素材をマグネシウム合金に変更。最大トルクをランエボVIIIから1.5kg・mも向上させ41.5kg・mとしたうえ、発生回転数も500rpm低い3,000rpmまで下げました。 高騰する第3世代ランエボ クルマとしての基本性能が高められ正統進化を遂げた第3世代ランエボは、三菱の名機4G63型エンジンが搭載された最後のモデルということもあり、現在でも高い人気を集めています。 大手中古車サイトで確認したところ、状態によって価格にばらつきはあるものの、全体的に高騰している様子でした。高値の車両でみると、2001年式のランエボVIIで498万円、2003年式のVIIIだと958万円、2006年式のIXも950万円もの価格がつけられていました。 また、旧車王でもランエボIX MRを350万円で買い取った実績があるほか、買取価格の上限は、ランエボVIIが250万円、VIIIが380万円、IXでは500万円にものぼります。 最強のランエボを手に入れたい方は、ぜひ早めに探してみてください。手元にあるランエボを手放したい方は、価格が高騰している今がチャンスです。 ※価格は2023年2月執筆時  

カーエアコンは春先にしっかりとチェックして快適な夏を迎えよう
旧車売買の豆知識 2023.11.21

カーエアコンは春先にしっかりとチェックして快適な夏を迎えよう

夏を迎えて、いざエアコンを使おうと思ったら涼しい風がまったくでてこない……という経験をされた方も多いのではないでしょうか。真夏にクルマでエアコンが使えないと、修理工場まで持ち込むのも大変です。カーエアコンは、冬が終わった春先に一度チェックしておきましょう。 今回は、エアコントラブルの主な原因の一つである“ガス漏れ”を中心に原因や対処方法を詳しく解説します。また、旧車で起こりがちな故障原因も紹介するので、エアコンの不調を感じたらぜひ参考にしてください。 カーエアコンは早期点検が重要 カーエアコンの故障は、できるだけ早く原因を突き止めて修理をすることが重要で、冬場を超えた春先での点検をおすすめします。 ここからは、寒い時期を過ぎた後での点検が良いとされる理由とガス漏れによる影響について紹介します。 カーエアコンを春先に点検したほうがいい理由 カーエアコンを点検する時期として春先をおすすめする理由は、単純に故障に気がつくのが春以降になりやすいためです。冬場の車内暖房は、エンジンで温められた冷却水の熱を利用します。エアコンのスイッチを入れなくても十分にクルマの中が暖かくなるのです。そのため、エアコンが故障してもなかなか気がつきません。 そしてもう1つの理由が、長期間使用しない点と寒さによる悪影響です。動かさないことによってコンプレッサーが固着したり、温度変化によってパッキン類の劣化してしまう事例も少なくありません。 カーエアコンが効かなくなる主な原因はガス漏れ カーエアコンが効かなくなる主な原因は、漏れによるガス(冷媒)不足です。エアコンは、圧縮したガスが気化する際に空気中の熱を奪うことで冷却します。しかし、ガスが不足すると気化する量が減少し、十分に圧縮できません。 ガス漏れしやすい箇所は、コンプレッサー、コンデンサー、配管の継ぎ目です。コンプレッサーは稼働時に大きな力がかかるため、軸受や本体の歪みによってガスが漏れやすくなります。コンデンサーは、熱を持ったエアコンガスを冷却するラジエーターのような形状の部品です。フロントバンパーの裏側にあるため、走行中に小石などがぶつかると破損してしまいます。 ガス漏れはコンプレッサーのダメージにつながることもある カーエアコンのガス漏れは、コンプレッサー本体のダメージにつながる場合もあるので注意しましょう。コンプレッサーが故障してしまうと、部品を丸ごと交換しなければならない場合も多く、修理費用が高額になってしまいます。 ガス漏れがコンプレッサーの破損につながる理由は、ガスと同時にオイルも漏れてしまうためです。カーエアコンの配管内は、コンプレッサーやシール剤やパッキンを保護するオイルもガスと一緒に循環しています。高負荷のかかるコンプレッサーにとって、潤滑と冷却を行うオイルは欠かせません。オイルが不足すると、最悪の場合コンプレッサーが焼き付いて使用できなくなってしまいます。 ただし、コンプレッサーには保護機能も備わっています。ガスを補充しても圧力が上がらないほどの大きな破損であれば、保護機能によってコンプレッサー自体が動作しません。 注意が必要なのは、軽微な漏れの場合です。ガスを補充すればエアコンの効きは改善されるため、漏れの修理はおこなわずガスだけを繰り返し補充しがちです。しかし、ガス漏れの箇所からオイルも漏れ続けているため、オイル不足になる恐れがあります。 旧車のエアコンで起こりがちな故障原因 カーエアコンの故障原因について紹介しました。乗っているクルマが旧車の場合は劣化の進みがよりはやいでしょう。ここからは旧車のエアコンが故障した際に、確認したほうがいいポイントを紹介します。 電磁クラッチの不具合 旧車のエアコンが故障する原因の一つが、電磁クラッチの不具合です。カーエアコンは、スイッチが入るとエンジンで回転するプーリーとコンプレッサーの回転軸が磁力で圧着し、力が伝わる仕組みになっています。電磁クラッチが正しく動作しないと、コンプレッサーで冷媒を圧縮できません。 長年使用し続けると、摩耗によって電磁クラッチとプーリーのすき間が広くなってしまい、磁力に引き寄せられなくなってしまいます。また、万が一圧着面にサビが発生すると十分な圧着力を維持できないでしょう。 電磁クラッチに不具合が起こった場合は、基本的にはコンプレッサーを交換する必要があります。ただし、クリアランスの調整やサビを落とすことでそのまま使える場合もあるので、修理工場に相談してみましょう。  エバポレーター内の漏れ 旧車でエアコンが故障した際に見落とされがちなのが、エバポレーター内のガス漏れです。エバポレーターは車内側にある熱交換器のため、小石や砂利などといった外部の影響による漏れはあまり発生しません。 しかし、長年使用した旧車では、配管の継ぎ目に使用されるゴムパッキンの劣化が進んでいます。また、可能性はあまり高くありませんが、クルマの保管状態によっては金属が腐食して、熱交換器本体が破損していることもあるので慎重に確認しましょう。 修理工場で適切な検査と修理をおこなう カーエアコンの主な故障原因である“ガス漏れ”は、目視ではなかなかわかりません。また、エアコンの効きが悪いからといって、安易にエアコンガスの補充だけを行ってもオイル不足につながる恐れがあり危険です。 ガス漏れの修理方法として、最近注目されているのが“漏れどめ”です。ガスが漏れている場合は基本的に部品交換しなければならず、修理費用が高くなってしまいます。しかし、漏れどめを使用すれば、エアコンガスの補充を含めても2〜3万円程度で修理できます。大きな破損には対応できないかもしれませんが、エアコン修理の選択肢の一つとして検討してみてください。 エアコンの不調を感じたら専門の工場で検査をおこない、必要に応じて修理をしてもらいましょう。

伝説のスポーツカーがEVとなって復活!トミーカイラZZ EVの魅力とは
旧車売買の豆知識 2023.11.21

伝説のスポーツカーがEVとなって復活!トミーカイラZZ EVの魅力とは

伝説の2シーターオープンスポーツカーであるトミーカイラZZを、ピュアEVとして復活させたトミーカイラZZ EV。99台しか生産されず、まさに幻のスポーツカーと言える存在です。旧車王では2022年11月に350万円という高価格で買取っています。今回は、そんな超希少な国産ピュアEVオープンスポーツカーのトミーカイラZZ EVの登場した経緯と特徴を紹介します。 トミーカイラZZ EVとは トミーカイラZZ EVはエンジンを持たないピュアEVで、2015年10月から99台限定で販売されました。ここでは前身となったガソリンエンジンのトミーカイラZZを振り返りながら、誕生の経緯を紹介します。 前身となったトミーカイラZZ 前身となったトミーカイラZZは、京都の小さな自動車メーカー「トミタ夢工房」から1997年に発売されました。創業者であり開発者の富田義一さんと解良喜久雄さんは「二人の爺さん(爺爺)(ZZ)が開発したからZZと名付けた」と語っており、2人の夢と遊び心が詰まったスポーツカーであることが分かります。 シャーシにはアルミモノコック、ボディはFRPで作られており、エンジンは日産製SR20DEが搭載されています。エンジン出力は185psと目を見張るほどの数値ではありませんが、車重は690~740kgと超軽量なため、まさにレーシングカーと呼ぶにふさわしい車でした。 トミーカイラZZはイギリスで生産されており、輸入車の衝突安全基準が改正された関係で1999年に生産終了。その生産台数は、206台(海外を含めると220台)にとどまっています。 トミーカイラのブランドを受け継ぐGLM そんな幻のスポーツカー、トミーカイラZZをEVとして復活させたのは、京都大学発の次世代車開発ベンチャーとしてスタートしたGLM株式会社です。 新型車を検討する際、トミーカイラの創始者である富田義一氏と出会い、ZZ EVの開発が開始されることとなります。 新型車の開発初期、当時GLMの代表だった小間裕康氏は、トミーカイラZZが同じ京都で開発・発売された車だということを知ります。 「とにかく、とんがったクルマを世に送り出したかった」という小間氏は「トミーカイラ創業者の冨田義一氏にZZのEVを作りたい」と直訴。富田義一氏は快く依頼を受け入れ、ピュアEVスポーツカーの開発が開始されました。 実際の開発に際しては、元祖トミーカイラZZの販売当時とは安全基準が変わっていたため、モノコックをイチカから作り直し、フロント周りの意匠が大きく変更されています。 EVらしさをダイレクトに感じられるソリッドなスポーツカー トミーカイラZZ EVはスパルタンで伝統的なスポーツカーらしさと、EVらしさ兼ね備えたスポーツカーです。ここでは、そんなトミーカイラZZ EVの特徴と魅力を詳しく紹介します。 航続距離はわずか120km!?実用性皆無のレーシングモデル トミーカイラZZ EVに乗り込むと、見慣れたナビはおろかオーディオやエアコンスイッチすら見当たりません。リクライニング機能のないバケットシートは最大限まで低く設定され、ヒップポイント280mmです。 そこはまさにレーシングカーの世界そのもので、スタートはEVらしく無音ですが、その未来感とは裏腹にパワステやブレーキブースターは装備されていません。ブレーキは初期制動が弱いためガツンと踏み込まなければならず、慣れるまでは注意が必要です。 ルーフもサイドウインドウも装備されておらず、ドアは内側からしか開けられません。航続距離も120kmと短く、長距離移動はおろか近距離のドライブでも心もとないレベルです。まさに実用性は皆無ですが、この車の魅力は、その不便さをも超えて余りあまる走りの楽しさにあります。 超軽量ボディにハイパワーモーター 実用性を犠牲にしてまで手に入れたのは、スポーツカーとして他に類を見ないモーター+軽量ボディというパッケージングです。 トミーカイラZZ EVの車両重量は850kgしかなく、組み合わされるモーターの最高出力は305ps、最大トルクは42.3㎏・m。軽自動車よりも軽い車体に、高性能な2Lターボを上回る出力を備えていると考えれば、トミーカイラZZ EVがいかに俊足かは容易に想像できるでしょう。スタートから時速100kmに到達するまでの時間は、わずか3.9秒です。 もちろん、トラクションコントロールやABSは装備されておらず、そのパフォーマンスを引き出せるかどうかは全てドライバーにかかっています。「レーシングカーを公道で操る」これこそ、トミーカイラZZ EVの持つ魅力です。 トミーカイラZZ EVの中古車市場 トミーカイラZZ EVの販売台数は、先祖であるトミーカイラZZを下回る99台で、中古車としては極めて希少な車種と言えます。大大手中古車販売サイトを確認したところ、原稿執筆時の2022年12月現在、わずか1台のみですが、690万円で販売されていました。 実用性がほとんどなく趣味性が極めて高いため、誰しもが飛びつく車種ではないのかもしれません。 まとめ テスラやポルシェなど、今ではEV+スポーツカーの組み合わせはそれほど珍しい存在ではありません。しかし、トミーカイラZZ EVが発売された2015年は、まだまだ一般的ではありませんでした。 そんな時代に発売されたトミーカイラZZ EVは、先祖であるトミーカイラZZに込められた「夢」と、現代の最先端技術である「EV」を組み合わせた日本のモノづくり精神を象徴する唯一無二の存在です。

今狙い目のタイプRはこれ!EP3型2代目シビックタイプR
旧車売買の豆知識 2023.11.21

今狙い目のタイプRはこれ!EP3型2代目シビックタイプR

「シビックタイプRといえば高回転型NAエンジン!」とイメージする方も多いのではないでしょうか。EK9型から始まったNAエンジンのシビックタイプRは、その官能的なエンジンフィールで令和になったいまもクルマ好きを魅了し続けています。しかし一番人気の初代EK9は、500万円近いプライスがついており、簡単に手が出せるクルマではありません。 そんな中「どうしてもNAエンジンのシビックタイプRが欲しい!」という方におすすめなのが、EP3型2代目シビックタイプRです。そこで今回はEP3型2代目シビックタイプRが狙い目の理由と、その魅力を紹介します。 イギリス帰りの異端児!EP3型2代目シビックタイプRとは 2001年12月に発売されたEP3型シビックタイプRは、欧州向けシビックをベースに開発された高性能3ドアハッチバックです。まずはその概要を紹介します。 ベースは欧州仕様の3ドア仕様 EP3型シビックタイプRの発売当時、日本では5ドアのシビック(EU型)しか販売されていませんでした。代わりにベースとして選ばれたのが、欧州仕様の3ドア仕様のシビックです。 欧州仕様のシビックをベースに装備がアップデートされ、タイプRとして初めての逆輸入車となりました。そのデザインは「Dangan(弾丸)」といわれるスポーティなもので、タイプR専用エアロフォルムバンパーや大型テールゲートスポイラーを装備しています。 ハッチバックで最強のNAエンジン エンジンは同時期のDC5型インテグラタイプRと同様に、2リッターのK20Aが搭載されています。専用にチューニングを施されたK20Aは、最高出力215PS/8000rpmを発生。6速MTとの相性もよく、そのままサーキットへ持ち込めるマシンです。 エンジンスペックは同型のK20Aを積むDC5型インテグラタイプRと比べ、5PS低くなっていますが、パワーステアリングが電動化されたことでパワーロスが少なくなっているため、体感的にほとんどその差は感じません。 サーキットからワインディングまで楽しめる 同時期に発売されたDC5型インテグラタイプRは、サーキットでの走りを重視すべく、足回りがガチガチに固められていました。対して、EP3型シビックタイプRはサーキットだけでなくワインディングも気持ちよく走れるように味付けされています。 また前後オーバーハングを切り詰めたデザインは回頭性もよく、ジムカーナなどの速度域の低い場面でも強さを発揮します。 タイプR伝統の装備は健在 控えめなデザインが特徴のEP3型シビックタイプRですが、内装はタイプR伝統の赤ベースで、レカロ製の真っ赤なバケットシートやMOMO製ステアリングを装備しています。 また、スポーツタイプとしては珍しいインパネから生えるシフトノブもEP3型シビックタイプRの特徴です。ステアリングから近い位置にシフトノブを配置することで、クイックなシフト操作が可能となっています。 発売当初は賛否両論あったインパネシフトも、スポーツ走行時も操作がしやすく、ユーザーからも好評でした。 EP3型2代目シビックタイプRの日本導入は予定されていなかった 開発当初EP3型シビックタイプRは、日本へ導入される予定はありませんでした。しかし、逆輸入という形でタイプRの発売が決定したのはなぜなのでしょうか。ここでは当時の背景を振り返ります。 日本はミニバン全盛の時代に欧州専用モデルとしてタイプRの開発がスタート 2000年代当時の日本は、ミニバン全盛の時代です。日本版シビックはスポーティさを前面に出さず、前後ウォークスルーができるスペース効率の良いファミリーカーとして販売されました。一方、イギリスをはじめとする欧州では、実用性に優れたスポーティなハッチバックの人気は根強く、市場の3割を占めるほどでした。 そんな中、ヨーロッパでシビックの存在感を示すため、最上級グレードとしてタイプRの開発がスタート。他のタイプRと同様に、日常でもサーキットでも走れるスポーツモデルを目指し開発が進められます。 また、ヨーロッパは日本よりも速度域が高く、快適で疲れないクルマが必要だったこともあり、結果としてライントレース性が高く、高速でも疲れない新しいシビックタイプRが完成しました。 トップの一言で日本向けシビックタイプRの開発が決定 日本向けのシビックタイプRが開発されるきっかけを作ったのは、7代目EU型シビックの新型試乗会です。会場には、展示車として欧州向けの3ドアモデルがあり、評論家から非常に高い関心が寄せられました。 その光景を見た当時の社長が懇親会で発した一言により、急遽日本仕様のシビックタイプRが開発されることになったのです。 日本ではタイプRといえばサーキットのイメージが強く、荒れた公道を想定した欧州向けとは足回りの味付けを変える必要がありました。日本向けシビックタイプRは、欧州仕様の高速巡航性能をそのままに、ステアリングの応答性能を向上させました。加えて、サーキットやワインディングを気持ちよく走れる仕様に変更されています。 EP3型2代目シビックタイプRの中古車相場 大手中古車情報サイトを見ると、2022年12月の原稿執筆時点で、修復歴なしのEP3型2代目シビックタイプRの中古車相場は105万円から248万円です。 EK9型が180万円から498万円、FD2型は188万円478万円で、2代目シビックタイプRが手の届きやすい価格であることがはっきりとわかります。しかし、現存する台数が少なくなりつつある現状を考えれば、今後は値上がりが予想されるでしょう。 まとめ 2022年9月、新型シビックタイプRが発売されました。その人気はすさまじく、400台というひと月の生産台数に対して、その4年分程度の注文が入っているといいます。 最高出力330㎰を発生する新型シビックタイプRのターボエンジンは魅力的かもしれません。しかし、高回転NAのVTECエンジンがホンダの一時代を築いたことは、誰もが認める事実です。 EP3型シビックタイプRは高回転NAエンジンが楽しめ、誰でも購入できる唯一のタイプRとも言えます。ホンダならではの官能的なVTECエンジンを搭載するEP3型シビックタイプRを購入検討しているなら、今がチャンスなのかもしれません。

ER34なのにGT-R?! Rマニアが仕上げるGT-R仕様の魅力に迫る
旧車売買の豆知識 2023.11.20

ER34なのにGT-R?! Rマニアが仕上げるGT-R仕様の魅力に迫る

フロントグリルにおさまる、「R」が強調されたエンブレム。日産のみならず、日本を代表するスポーツカー、スカイラインGT-Rの証です。特に人気なのがR34型スカイラインGT-R。しかし、あなたの目の前にあるGT-Rは、本来の型式であるBNR34ではなく「ER34」かも知れません。 R34マニアが、ER34をベースにカスタマイズしたGT-R仕様車が今注目されています。外観上は見分けがつかないほど精巧なカスタマイズ車も存在する、ER34のGT-R仕様について詳しくみてみましょう。 R34型は第2世代最後のスカイライン R34型スカイラインは、R32型から続く第2世代と呼ばれるスカイラインの最終モデルです。当時不評だった、丸みを帯びた重い印象のR33型の後継ということで、スカイラインらしさを感じるシャープな印象に仕上げられました。 下位グレードであるにも関わらず人気のあったER34も含めて、R34型スカイラインについて振り返ってみましょう。 BNR34は「スカイライン」最後のGT-R BNR34は、結果的にスカイラインとして最後のGT-Rになりました。スカイラインの最上位グレードとして生まれたGT-Rですが、BNR34の後継モデルの35型からは「GT-R」という車名でスカイラインから独立したためです。 BNR34はスカイラインGT-Rの集大成にふさわしく、クルマとしての完成度を追求したモデルでした。「究極のドライビングボディ」と称して、ボディ剛性と空力特性を大幅に向上。さらに、前後重量配分は、理想的といわれる50:50に限りなく近い55:45を実現しました。 エンジンは第2世代GT-R共通のRB26DETTですが、ボールベアリングタービンの採用などで最大トルクは40kg・mにまで引き上げられています。 FR車として人気の高かったER34 R34型スカイラインのなかでは、スポーティーモデルのER34も人気の高いモデルです。GT-Rの性能には及ばないものの、ターボモデルに搭載するRB25DETエンジンは自主規制いっぱいの最高出力280psを発生させます。駆動方式がスポーツ走行に最適なFRということもあって、スポーツ走行から街乗りまで幅広く楽しめることもER34の魅力です。 また、カスタムベース車輌としても、ER34は支持を集めています。完成度の高いGT-Rではカスタマイズを楽しもうにも手を加える余地があまり残っていないうえ、中古車価格の高騰でそもそも入手が困難です。結果的に、GT-Rに比べると安価に入手でき、チューニング余地の残るER34はカスタマイズユーザーにとってはちょうど良いモデルなのです。 ER34のGT-R仕様が熱い ER34で人気のカスタマイズが、GT-R仕様への変更です。基本的なシャシーやボディデザインが共通のため、パーツの流用によってER34をBNR34風に仕上げることができます。 ライトチューンから性能面含めてGT-Rを狙う本格的なものまで、ER34のGT-R化について詳しく紹介します。 ライトチューンで雰囲気を楽しむ ER34のGT-R化で定番なのは、フロント周りの変更でGT-R顔にしてしまうカスタマイズです。あまりボディ本体に手を加えずに楽しめるため、比較的手軽にGT-Rの雰囲気を味わえます。 具体的には、フロントバンパー、フェンダー、ボンネットをGT-R用のパーツに変更するだけです。クルマの性能自体は変わりませんが、GT-Rルックを手軽に手に入れられます。 また、本物のGT-Rにはなりませんが、ER34用に発売されているGT-R風フロントバンパーを利用すればもっと簡単です。フェンダーやボンネットといった大型のパーツを変更することなく、GT-R風を楽しめます。 RB26DETTエンジンを搭載してGT-Rに近づける ER34のGT-R化は、見た目だけにとどまりません。GT-Rに装備された高性能パーツも、ER34に移植可能です。代表的なのはブレーキの移植で、取り付けの難易度もそこまで高くありません。また、GT-Rからのブレーキの流用は、R34型だけでなくR35型のものも最近では人気です。 さらに、本格的にGT-Rを目指すチューナーのなかには、GT-RのRB26DETTエンジンに載せ替える人もいます。手間はそれなりにかかりますが、究極のGT-R仕様ともいえるでしょう。 本物にはない装備で楽しめる ER34をGT-R仕様にすると、本物とは違う個性的なGT-Rを楽しめます。たとえば、4ドアセダンをベースに制作すれば、4枚ドアという迫力のあるGT-Rも実現可能です。 また、サンルーフも本物のGT-Rには設定がありません。純正オプションのサンルーフ装備のER34であれば、開放感のある特別なGT-Rに仕上がります。 内装もBNR34とER34では異なるので、全てをGT-R仕様にすることは困難です。しかし、あえてER34のよさを活かすことで、本物とは違う魅力を引き出せます。 高額査定にもつながるER34のGT-R仕様 最後のスカイラインGT-R、BNR34の人気が高いことはいうまでもありません。しかし、ER34も当時の新車価格を上回る価格で取引されるなど、チューニングベースとしても素性が良いだけに現在でも高い人気を誇ります。 さらに、ER34のなかでも注目されているのが、GT-R仕様の車輌です。GT-Rの純正パーツを利用してしっかりと作り込まれていれば、高額査定につながることも少なくありません。一般的には、純正から変更されていると売却価格は下がりますが、ER34のGT-R仕様なら場合によってはリセールバリューの向上につながります。 GT-Rを楽しむ方法の1つとして、入手の難しいBNR34ではなくあえてER34を選んでカスタマイズという手段も検討してみてはいかがでしょうか。  

旧車を象徴するマストアイテム!国産車におけるフェンダーミラーの歴史とメリット・デメリット
旧車売買の豆知識 2023.11.17

旧車を象徴するマストアイテム!国産車におけるフェンダーミラーの歴史とメリット・デメリット

セダンやクーペなどと相性が良く、どこかノスタルジックな雰囲気を醸し出すフェンダーミラーは旧車ならではの特徴です。今回は旧車を語る上で欠かせないフェンダーミラーの歴史と、そのメリット・デメリットについて紹介します。 日本におけるフェンダーミラーの歴史 今ではほとんどのクルマがドアミラーを採用しており、もはや当たり前の仕様となりつつあります。しかし、かつて日本にはフェンダーミラー装着車しかなく、法律によってドアミラーは禁止されていました。 ここからは、フェンダーミラーが日本で義務化された歴史や、今再び注目されるようになった背景を紹介します。 フェンダーミラーがいつから登場した? フェンダーミラーが登場したのは、1950年代のイギリスです。それまでフロントガラス(風防)に取り付けられていたクルマはありましたが、屋根やドアが当たり前の装備になったことで車内ではなく車外に取り付けられるようになりました。 ただ、1940年代~50年代の日本では、後写鏡の装着が義務付けられていたものの数や位置についての規定はなく、トヨタ初代クラウン(1955年登場)やスバル360(1958年登場)など、フェンダーミラーもドアミラーも付いていない車種が多く販売されていました。 その後1962年には、すべてのクルマに左右のサイドミラーが義務付けられるようになり、日本では左右のフェンダーにサイドミラーを備えた光景が当たり前になったのです。 日本ではドアミラーが禁止されていた 欧米では1950年代からドアミラーを搭載した車種が登場していましたが、日本では1983年まで認められていませんでした。そのため、海外の自動車メーカーは日本向けにフェンダーミラーを新規に開発しなければならず、非関税障壁だと多くの批判を受けました。 安全性という観点で日本では許可できない状態にあったものの、デザイン性に優れたドアミラーが世界的に主流になっていきます。 結果的に外部からの圧力によってドアミラーは解禁され、1983年に発売された日産パルサーエクサがドアミラーを初採用。古臭いイメージを持たれていたフェンダーミラーは急速に人気を失い、一気にドアミラーが普及しました。 フェンダーミラーは日本の旧車を象徴するアイテム 現在では古臭いイメージで敬遠されがちなフェンダーミラーですが、海外の日本車好きや旧車好きにとって憧れの存在です。 ハコスカの愛称で知られる日産 スカイライン 2ドア ハードトップ 2000 GT-R(KPGC10型)や初代フェアレディZ(S30型)もフェンダーミラーを採用しています。(北米仕様のフェアレディZはドアミラーを採用)当時はフェンダーミラーであることが当たり前だったため、現代のクルマのような“デザイン的に似合わない”ということはありません。 旧車を彷彿とさせるデザインを復刻したような新型車も登場していますが、当然ながらドアミラーが採用されています。フェンダーミラーは、自動車史に残る名車を象徴するアイテムなのです。 フェンダーミラーのメリットとデメリット 法律で厳しく規制してまで、なぜ日本車が長らくフェンダーミラーを採用していたのか?ここではフェンダーミラーのメリット・デメリットをご紹介します。 フェンダーミラーのメリット フェンダーミラーの一番のメリットは、視線の移動が少ないことです。運転席よりも前方にミラーがあるため、少ない視線移動でミラーを見ることができることに加え、ドアミラーよりも広い後方視界を確保することができます。 さらに、雨天時もフェンダーミラーが力を発揮するシチュエーションです。前述したとおり、フェンダーミラーは運転席よりも前方、フロントガラスから見える範囲に設置されています。雨が降った際にワイパーがフロントガラスの雨粒をふき取ってくれるので、しっかりとミラーを視認できますドアミラーだとサイドウィンドウが雨粒で覆われてしまうと見にくくなってしまうため、この点はフェンダーミラーならではの強みです。 また、フェンダーミラーには車幅も抑えるという役割もあり、日本の狭い道でも容易に取り回しできます。フェンダーミラーは、安全性と日本の道路事情にマッチした合理的な装備と言えるでしょう。 フェンダーミラーのデメリット 一方フェンダーミラーのデメリットとして挙げられるのは、やはり現代のクルマに似合わない点です。 フェンダーミラーはボンネットが長く広い車種に合うものの、現在主流のボンネットが短く狭いミニバンやコンパクトカーには合いません。ボンネットの面積が広ければ大きなフェンダーミラーも映えますが、小さなスペースに大きな突起物が鎮座することとなり、車両前方のデザインを損なってしまいます。 また、ボンネットについた突起物だと考えると、万が一人身事故が発生した場合、フェンダーミラーが原因で歩行者への被害が大きくなってしまう可能性があります。 なぜタクシーはフェンダーミラーを採用しているのか 現在のクルマに似合わないフェンダーミラーですが、新車では唯一トヨタのJPNタクシーだけがフェンダーミラーを採用しています。そこには、タクシーならではの事情と日本人らしい国民性が大きく関係していました。 ここからは、タクシーがフェンダーミラーを採用している理由について紹介します。 日本人らしいおもてなしの心 ドアミラーで後方を確認する際、どうしても助手席側に視線を動かす必要があります。運転手が後席や助手席の乗客をチラチラ確認しているように見えるため、人によっては不快に感じるかもしれません。 フェンダーミラーであれば視線の移動が少ないため、乗客はよりリラックスして乗ることができ、日本人らしい「おもてなしの心」を表現しています。 また、人々の足としてさまざまな道を走行することがあるタクシーは、狭い路地に入っていかなければなりません。フェンダーミラーは車外への飛び出しが小さいことに加え、車幅感覚が掴みやすく、どんな道でも安全に走ることを求められるタクシーに適しているのです。 JPNタクシー専用開発のフェンダーミラー 2022年6月に国際自動車グループ会社のKmGオートアシストが、JPNタクシー用に視認性を高めるフェンダーミラーを開発し、実証実験を開始したと発表しました。 2017年10月の発売から4年以上経過しているにも関わらず、タクシー専用のフェンダーミラーが開発されることは異例です。タクシーにとって、いかにフェンダーミラーが大切な存在なのかがわかります。  まとめ 古臭く野暮ったいイメージを持たれやすいものの、フェンダーミラーは旧車好きにとってノスタルジーな雰囲気を醸し出す、なくてはならないアイテムです。また、運転にやや慣れは必要ですが、前方にあることで視線の移動が少なく、映し出す範囲が広い後方視野で安全を確保できます。 クルマを取り巻く技術が日々進化する中で、今ではミラーが小型カメラに置き換わりつつあります。 クルマにはどんなミラーが装着されているのかを見れば、その時のトレンドと時代背景が見えてくるかもしれません。

三菱 ランサーエボリューション(ランエボ)Ⅸの維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説
旧車売買の豆知識 2023.11.17

三菱 ランサーエボリューション(ランエボ)Ⅸの維持費は高い?内訳といくらかかるかを解説

ランサーエボリューション(ランエボ)といえば三菱が世界に誇るスポーツモデルです。世界ラリー選手権(WRC)では1996年から4年連続でドライバーズチャンピオンを獲得したことによりランエボは世界中の注目の的になりました。 ランエボⅨは、ランエボシリーズのなかでもターボエンジン搭載の4WDとして高い人気を誇るモデルです。しかし、購入しようと思っても「本格的なスポーツモデルは維持費が大変そう」と心配の方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事ではランエボⅨにかかる維持費について解説いたします。 ランエボⅨの特徴 ランエボⅨは、2005年に発売されたランエボ第3世代の最終モデルです。三菱の名機である4G63型エンジンを搭載する最後のモデルでもあり、歴代のランエボのなかでも高い人気を誇ります。MIVEC(連続可変バルブタイミング機構)を採用したために高回転域の性能が向上しました。 ランエボⅨ維持費の内訳 ランエボⅨの維持費について、5項目に分けて解説します。 燃料代 まずはランエボⅨの燃費から確認しましょう。4G63型 MIVEC 直4気筒 ターボエンジンを搭載しており、実燃費は8km/L程度です。 ここからは金額をシミュレーションします。ランエボⅨで月間1,000km走行した場合、ガソリンは約125リットル使用(*1)し燃料代は2万2,562円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合の総額は、27万750円(*2)です。 *1 燃費は8km/リットルで算出(実燃費)*2 2023年11月17日のハイオクガソリン1リットル当たりの平均価格180.5円で算出 自動車税 ランエボⅨの排気量は1,997ccです。2023年11月現在、1.5L超~2.0L以下の自動車税は3万9,500円/年です。ランエボⅨは2005年デビューのため、車齢が13年を超える個体が多いです。車齢13年超えの場合は重課税され、4万5,400円かかります。(2019年9月30日以前に新車登録した場合) 任意保険 ランエボⅨの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。 <条件>年齢:30歳等級:6E使用目的:通勤・通学運転者:本人限定 <補償内容>対人賠償(1名につき):無制限対物賠償(1事故につき):無制限人身傷害:あり(車内のみ補償)人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円入院諸費用特約:なし車輌保険:あり(限定タイプ)車輌保険(保険金額):65万円免責金額(1回目-2回目以降):5万円〜10万円 上記内容でシミュレーションしたところ、総額は約10万2,000円/年でした。 車検 次にランエボⅨの車検代についてみていきましょう。 <ディーラー車検の場合>自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)自動車重量税:3万7,800円(24ヶ月)印紙代:1,800円車検料:8万円合計:13万7,250円 ※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します ランエボⅨは、重量税が1.0t~1.5t以下に区分されます。発売されたのが2005年で車齢が18年を超えるモデルも多いため、二段階重課税された金額で重量税を計算しました。 メンテナンス費用 最後にメンテナンス費用を確認しましょう。ランエボⅨのメンテナンスについては下記の費用がかかります。 ・洗車代・ワイパーゴム交換代・ウォッシャー液交換代・冷却水補充代・エアコンフィルター交換代・ヘッドライト交換代・エンジンオイル交換代・オイルフィルター交換代・ブレーキオイル交換代・エアクリーナー交換代 1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけばよいでしょう。ランエボⅨのタイヤ交換が発生する場合はスポーツタイヤを購入する必要があるため追加で10万円以上かかるケースもあります。 ランエボⅨ年間維持費はいくら? ここまで維持費の内訳を解説してきました。それでは合計でいくらになるのでしょうか。合計額をみていきましょう。 <自家用車登録のランエボⅨ年間維持費>燃料代:27万750円自動車税:4万5,400円任意保険:10万2,000円車検:6万8,625円(2年ごとにかかる費用の半額分)メンテナンス費:5万円合計:53万6,775円 月額では4万4,700円ほどかかります。通勤で使用しない場合は燃料代と任意保険料を下げられるでしょう。 また、ローンで購入するとさらに月々の返済が発生するほか、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代がかかります。 ランエボⅨの維持費が高いと思った時の対処法 ランエボⅨは車齢18年超えの個体が多いために自動車税と重量税の負担が大きく、維持費がかさんでしまいます。また、修理や整備費用が跳ね上がる場合もあるでしょう。 ランエボⅨの維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。 ※2023年11月17日時点のデータです

車の修理時に代車は借りられる?代車利用時の注意点を解説
旧車売買の豆知識 2023.11.17

車の修理時に代車は借りられる?代車利用時の注意点を解説

車の点検や修理を依頼するにあたって、代車を借りられるかどうか気になっている方も多いでしょう。代車は業者が善意で行っているサービスのため、店舗によって対応が異なります。 この記事では、代車のサービスや費用について解説するとともに、トラブルを防ぐためのポイントについても詳しく解説します。 車の修理中に代車を借りられるケース 車の点検や修理などの事情で手元に車がない場合には、代わりの車が必要になることがあります。 ディーラーや修理工場などでは、代車を用意しているところが多いです。ただし、代車の有無は店舗により異なります。車の点検や修理などによって一時的に車を預ける際には、代車を借りられるかどうかを事前に確認しておきましょう。 車の代車を借りられないケースもある 代車は、業者が善意として行っているサービスのため、必ず用意できるわけではありません。また、台数も限られているため、空きがない場合には借りられません。 通勤や買い物など日常生活に車が必要不可欠な場合には、車検や修理の日程が決まり次第、代車が必要であることを伝えましょう。 車の代車にかかる費用 車を点検・修理する場合、代車を無料で借りられることが多いです。事前に予約して修理する場合は、代車がすべて出払っていて借りられないという状況も少ないでしょう。 ただし、事故などで突然代車が必要になった場合には有料になるかもしれません。代車が必要な期間によっては、レンタカーの方が安く済む場合もあるでしょう。 車の代車を借りるときの確認事項 ディーラーなどの業者とのトラブルを防ぐためにも、借りる際には確認しておくべき事項がいくつかあります。 ・傷をつけたときの対応 ・料金 ・返却時のガソリンの補充 ・保険の加入 ・代車の貸出期間 ・グレード ・チャイルドシートの貸出の有無 ・スタッドレスタイヤの貸出の有無 ・禁煙車かどうか それぞれ詳しく解説します。 傷をつけたときの対応 車に乗っていると気づかないうちに傷がついてしまっていることがあります。 自身がつけた傷かどうかを判別し、トラブルを防ぐためにも、可能であれば代車を借りる際に担当者と一緒にチェックすることをおすすめします。 もし運転中に傷をつけてしまった場合には、代車を借りている業者に連絡しましょう。その後、修理費用は誰が負担をするのか話し合います。 料金 代車は無料のケースと有料のケースがあります。返却時に料金のことで揉めないためにも、借りる前に料金について確認しておきましょう。 修理や車検などで借りる場合、口頭で説明がなくても、見積書には記載されていて費用が取られるケースもあります。修理や車検で借りる際には、見積書の項目も確認しておき、納得したうえで利用することがトラブルを防ぐうえで大切です。 返却時のガソリンの補充 代車はレンタカーとは異なり、借りる段階でガソリンが満タンでない場合も多いです。 ガソリンの補充については借りる際に業者側から説明を受ける場合があります。そのまま返却してくださいというところもあれば、満タンにして返却してくださいというところもあるため、事前に確認しておきましょう。 保険の加入 代車を借りる際には、保険の加入についても事前に確認しましょう。普段乗っている車と異なる車を運転すると、操作性や視界の違いなどを理由に事故を起こしやすくなります。 万一の事態に備えて、ほとんどの方は保険に加入をしていますが、保険の内容によっては他の車を運転した場合には保障が受けられないこともあります。 最近では、レンタカーなどの需要も高まっており、自動車保険に他車運転特約がついていることが多いです。 この特約は、契約者またはその家族が所有している車以外の車を運転していて事故を引き起こしてしまった場合に保障が受けられるものです。所有車以外を運転することがないと特約を外してしまっている場合もあるため、代車を運転する前に自身の保険内容を確認しましょう。 代車の貸出期間 代車を借りられる期間は数日〜長くても1ヶ月程度です。車検であれば2〜3日程度、長くても1週間以内には終了します。修理の場合も、1ヶ月もあれば完了するでしょう。 ただし、新車の納品待ちなどであれば1ヶ月以上かかるケースもあります。長期間貸出が必要な場合は事前に借りられるか確認が必要です。 また、長期間借りる場合には一部有料になってしまうこともあります。トラブルにならないよう、費用も確認しておきましょう。 グレード 代車で借りられる車のグレードは、利用者が乗っている車と同じグレードのものが多いです。しかし、数は限られているため、出払ってしまっている場合には高いグレードのものや高級車を貸し出されることもあります。 逆に、乗っている車が高級車の場合には同じグレードの代車が用意されておらず、グレードダウンすることが多いです。 グレードアップは希望できませんが、グレードダウンするのであれば、好きな車を選べる場合もあります。 チャイルドシートの貸出の有無 代車では、チャイルドシートを含め、付属品の貸出を行っていないことがほとんどです。そのため、代車を利用する際にはチャイルドシートを含め、付属品は載せ替えておきましょう。 万一の事故やリスクを回避するため、業者ではチャイルドシートの載せ替えを行っていないところもあります。小さい子どもを連れて借りに行く場合には、載せ替えている間に子どもを見る人に同行してもらうと安心です。 スタッドレスタイヤの貸出の有無 冬場に積雪の多い地域で代車を借りる場合、スタッドレスタイヤが装着されている場合があります。これは地域によって異なるため、積雪の心配がある地域では借りる前に確認しておきましょう。 禁煙車かどうか 代車のほとんどは禁煙車ですが、なかには喫煙車が用意されている場合もあります。車内で喫煙する方は、車内での喫煙ルールについて確認しておきましょう。また、タバコの匂いが気になる人や小さい子供を乗せる可能性がある人も、事前に禁煙車であるかを確認しておくことをおすすめします。 他にも犬や猫などのペットを飼っている人も、ペットの乗車ルールについて確認しておくと安心です。借りたものにペットをそのまま乗せるのはマナー違反になってしまうことがあります。ペットの乗車OKとされていてもケージやクレートに入れて車内が汚れないように配慮しましょう。 まとめ 車の修理利用に関する注意点を解説しました。 ディーラーでも整備工場でも、基本的には無料で代車を借りられます。ただし、突然の事故や故障に見舞われ、急に修理しなければならなくなった場合には、有料になったりそもそも代車を借りられないかもしれません。 また、トラブルを防ぐためにも、借りる際に傷の有無やガソリンの補充、禁煙車かどうかなど、いくつかのポイントを確認しておきましょう。

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