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● 二重査定や減額について知りたい
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日本では台風や竜巻、地震などさまざまな自然災害が発生するため、災害保険の加入を検討している方もいるでしょう。自然災害で損害が出た場合、災害保険で車の修理費は補償されるものの、対象外になるケースもあります。この記事では、災害保険についてや支払われる保険金などを紹介します。 災害保険とは 災害保険とは、災害に対応した車輌保険のことです。事故や自損事故により自分の車が壊れた場合に加えて、自然災害による損害も補償されます。たとえば、大雨により車が水没した場合や雹被害でも車輌保険を使って修理できます。 また、自然災害が原因で他人に衝突されても相手側に損害賠償責任が発生しないため、自分の災害保険を使って車を修理しなければなりません。ただし、強風時に隣の車へドアをぶつけたときや、雪道でスリップし他車へ衝突した場合は過失扱いとなり、損害賠償責任があることに注意が必要です。 なお、車輌保険には「一般型」と、補償範囲が狭い「エコノミー型」の2種類があり、どちらも自然災害で使うことが可能です。自然災害は予測しにくく、移動手段である愛車が突然使えなくなる可能性もあるため、災害保険に加入しておくとよいでしょう。 災害保険で対応できる自然災害 以下の自然災害が原因で車に損害が出た場合は、災害保険で修理費が補償されます。 ・台風・大雨やゲリラ豪雨・洪水・竜巻・雹・大雪や雪崩・落雷・高潮 たとえば、台風により樹木が飛んできて車に傷がついた際や、屋根に積もった雪で車体が変形した場合などに災害保険を使用できます。 災害保険に加入せずに新車を購入し、納車後すぐに大雨で車が冠水した一例もあります。万が一のためにも、災害保険に加入しておくとよいでしょう。 災害保険で対応できない自然災害 以下の自然災害は、1度で巨額な損害が発生する可能性があるため、災害保険では修理費が補償されません。 ・地震・噴火・津波 たとえば、地震や噴火によって建物の崩壊に巻き込まれたときや、津波で車が流された場合などです。 また、上記が原因で原子力発電所で事故が起き、核燃料物質や放射能汚染によって車に損害が出た場合も補償されません。原子力発電所の事故から逃れるために車を運転し、事故を起こした場合も補償対象外なことを把握しておきましょう。 災害保険で支払われる金額 災害保険で支払われる金額は、実際の損害額です。免責を設定している場合は、損害額から免責金額を差し引いた金額が支払われます。 たとえば、免責金額を3万円で設定していて修理費が60万円だった場合は57万円が補償されます。免責金額を設定していると保険料は抑えられるものの、修理する際に自己負担金があることに留意しましょう。 ただし、全損になった場合は実際の損害額ではなく、契約時に設定された車輌保険金額しか支払われません。全損には、物理的全損と経済的全損の2種類があり、それぞれ基準が異なります。 物理的全損とは、車の修理が不可能な状態のことで、盗難された際も該当します。経済的全損とは、修理が可能なものの修理費が車の時価額を上回る全損のことです。 たとえば、車の時価額が80万円で修理費が100万円の場合は、経済的全損として扱われます。車の時価額は「オートガイド自動車価格月報」に基づいて計算されるものの、中古車市場と必ず一致するわけではないため、同等の価値の車を購入できないケースもあります。 なお、保険会社によっては全損時に一時金が受け取れる「車両全損修理時特約」への加入が可能です。上限金額が設定されているものの、全損時の修理費の不足分をカバーできる可能性があります。 地震や噴火で全損になった場合に、一時金を受け取れる「地震・噴火・津波車輌全損時一時金特約」を契約できる保険会社もあるため、加入を検討してみてください。 災害保険を使ったときの等級への影響 災害保険を使うと、翌年は1等級下がり事故有り係数が1年間適用されるため、保険料が上がります。事故有り係数とは、無事故ではなく「事故有」の割引率が適用されることです。 同じ等級でも割引率は以下のように異なり、事故有り係数が適用されると保険料が上がる仕組みです。 ■10等級の場合・無事故 46%・事故有 19% 参考:東京海上日動「【自動車保険】「ノンフリート等級別割引・割増制度」とは、どのような制度ですか?」 保険料が上がるとはいえ、自動車保険は1年ごとに1等級上がるため、翌々年には元の等級に戻り事故有り係数も解消されます。 また、自然災害により自分や搭乗者がケガをする可能性もあります。たとえば、台風により車が横転したときや、飛来物で自分や搭乗者がケガをした場合です。洪水で車が流されて、他車や建物との衝突によりケガをした場合も該当します。 仮に相手がいた場合でも、自然災害が原因で起きた事故では、相手側に損害賠償責任が発生しません。そのため、自分や搭乗者を補償するには、加入している人身傷害保険や搭乗者傷害保険を使う必要があります。 人身傷害保険や搭乗者傷害保険のみを使った場合は、ノーカウント事故に該当するため、翌年の等級は通常どおり1つ上がります。 ▼自動車保険の等級についてはこちらで詳しく解説しています。自動車保険の等級とは?上がる・下がる条件や引き継ぎについて紹介 まとめ 自然災害が起きた場合は、災害に対応している車輌保険で車の修理費が補償されます。車輌保険には、一般型とエコノミー型があり、どちらも自然災害の補償対象内です。 災害保険を使った場合、翌年の等級は1つ下がり事故有り係数が1年適用されるものの、翌々年には元に戻るため損害額が大きい場合は利用することをおすすめします。 ただし、地震や噴火、津波の場合は補償されない点に注意が必要です。保険会社によっては、地震や噴火が原因で全損となった場合に一時金を受け取れる特約があるため、備えておくとよいでしょう。
引っ越しにより、軽自動車の車検証の住所変更を予定している方もいるでしょう。軽自動車は、陸運局ではなく「軽自動車検査協会」で住所変更する必要があり、手続きに関していくつか注意点があります。この記事では、軽自動車の住所変更の必要書類や手順、注意点などを紹介します。 軽自動車の車検証の住所変更の必要書類 軽自動車の車検証の住所変更に必要な書類は、以下のとおりです。 1.車検証2.使用者の住所を証する書面3.ナンバープレート※管轄の軽自動車検査協会に変更がある場合4.希望番号の予約済票 ※希望ナンバーを申請した場合5.自動車検査証記入申請書(軽第1号様式)6.申請依頼書 ※手続きを代行してもらう場合7.軽自動車税申告書 使用者の住所を証する書面として、マイナンバーが記載されていないかつ、発行から3ヶ月以内の「住民票の写し」が必要です。住民票の写しは「印鑑証明書」でも代用できるほか、複合機を使用してコピーしたものでも受理してもらえます。ただし、カメラで撮影されたものは使用できないため、注意しましょう。 法人の場合は使用者の住所を証する書面として、以下いずれか1点が必要です。 ・商業登記簿謄本・登記事項証明書・印鑑証明書 管轄の軽自動車協会に変更がある場合は、旧ナンバープレートを返却し、新たに交付してもらう必要があります。たとえば、品川区から西東京市に引っ越した場合は、以下のように管轄が変わります。 変更前:東京主管事務所(品川ナンバー)変更後:東京主管事務所 多摩支所(多摩ナンバー) 管轄の軽自動車検査協会がわからない場合は、こちらから確認してみてください。 また、希望ナンバーを申請する場合は希望番号の予約済票も必要です。希望番号の予約済票は、希望番号予約センターで事前に発行してもらう必要があり、交付まで1週間程度要します。当日に交付されるわけではないため、住所変更の手続きをする前に、希望ナンバーを申請しておきましょう。 なお、上記5〜7は軽自動車検査協会の窓口でも入手できます。住所変更をする当日に入手し、窓口へ提出する前に記入しておきましょう。 軽自動車の車検証の住所変更の手順 軽自動車の車検証の住所変更の手順は、以下のとおりです。 1.必要書類を揃える2.新住所を管轄する軽自動車検査協会に出向く3.申請書と軽自動車税申告書を窓口で入手して記入する4.窓口に必要書類を提出する5.変更後の車検証を交付してもらう6.旧ナンバープレートを返却する7.新ナンバープレートを受け取る8.隣接している税関係の窓口で税申告を行う 軽自動車は、普通車のようにナンバープレートの封印が不要なため、車を軽自動車検査協会に持ち込む必要がありません。封印とは、ナンバープレートを固定するボルトの上に被せるアルミ製のキャップのことです。前後のナンバープレートを取り外せば、住所変更時に車を持ち込む必要がないことに留意しましょう。 また、軽自動車の車検証の住所変更は手数料が不要です。しかし、管轄の軽自動車検査協会に変更がある場合は、新ナンバープレートが交付されるため1,500円程度のナンバープレート代が発生します。 なお、住所変更の流れについて不安がある場合は、軽自動車検査協会内の総合案内窓口に行くと手続きを案内してくれる可能性があります。必要書類のチェックもしてくれるため、不備がないか確認を受けましょう。 軽自動車の車検証の住所変更をしないとどうなる? 住所が変わってから15日以内に車検証の住所変更をしないと、50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。住所が変わった場合は、すみやかに車検証の住所変更を行いましょう。 また、軽自動車税の納付書は車検証の住所をもとに送付されます。郵便局には転送サービスが設けられているものの、タイミングによっては前住所に軽自動車税の納付書が届くケースもあります。納付期限を過ぎると延滞金が発生するため、住所変更をしていない場合は、納税のし忘れがないよう注意してください。 なお、リコールの案内も車検証の住所をもとに発送されます。未実施のままリコール内容が原因で事故を起こした場合は、オーナーが責任を問われる可能性があります。 参考:道路交通法 第109条 2項 軽自動車の車検証の住所変更の注意点 軽自動車の車検証の住所変更をする際には、いくつか注意点があります。続いて、軽自動車の車検証の住所変更の注意点を紹介します。 営業時間が限られている 軽自動車の住所変更は土日祝日を除いた以下の時間内に、軽自動車検査協会で手続きをする必要があります。 午前:8:45〜11:45午後:13:00〜16:00 時間外の手続きは受け付けていないため、必ず平日に時間を確保しなければなりません。家族や知人に手続きを代行してもらうことも可能なため、平日に時間を確保できない場合は依頼を検討してみてください。 なお、自動車販売店にも手続きの代行を依頼できます。代行費用が発生するものの、車の手続きに精通しているため、スムーズに住所変更をしてくれます。家族や知人が代行できない場合は、自動車販売店に手続きを依頼しましょう。 代行には委任状が必要 軽自動車の車検証の住所変更を代行してもらう場合は、「申請依頼書」という委任状が必要です。軽自動車検査協会は平日しか手続きを受け付けていないため、誰かに代行を依頼するケースもあるでしょう。代行を依頼する場合は、委任状を忘れないよう注意してください。 まとめ 軽自動車の車検証の住所変更は、必要書類を揃えて新住所を管轄する軽自動車検査協会で手続きします。 住所変更をしないと、軽自動車税の納付書やリコールの案内が前住所に届いてしまいます。住所が変わってから15日以内に手続きしないと、50万円以下の罰金が科せられる可能性もあるため、すみやかに車検証の住所変更をしましょう。 また、軽自動車検査協会は平日しか手続きを受け付けていません。都合により平日に時間を確保できない場合は家族や知人、車の手続きに精通している自動車販売店に代行を依頼しましょう。
地域によって程度は異なりますが、冬になると雪が降ったり積もったりします。また、屋根がない駐車場に車を止めているときに雪が降れば、車の上にも雪が積もります。車に降り積もった雪は、運転する前に必ず下ろさなければなりません。 今回は、車の雪下ろしが必要な理由、雪下ろしの方法、注意点などを解説します。雪国での生活を始める人はもちろん、休暇を利用して雪が降る地域に出かける方も参考にしてみてください。 なぜ雪下ろしが必要なのか 雪が降り積もっている車を動かすときは、必ず雪下ろしをしてから動かしましょう。 雪国で生活している方や雪が降る場所へ出かけたことがある方なら当たり前のように行っていることですが、はじめて雪国で生活する人や普段雪が降り積もることがない地域に住んでいる人にとっては疑問に感じるかもしれません。 まずは、なぜ車の雪下ろしが必要なのか詳しく解説します。 雪下ろしをしないで運転するとどうなる? 車に降り積もった雪を下ろさずに車を動かしてしまうと、走行中や加速・減速をした時にドサッと雪が落ち、後続車に迷惑がかかったり視界が塞がれてしまうため大変危険です。 少しの雪なら大丈夫ではないかと思う方もいるかもしれませんが、油断は禁物です。少量であっても、走行中に勢いよくまとまった雪が飛んでいくと、大きな事故やトラブルに発展する可能性があります。 そのため、車に積もった雪は必ず下ろしてから運転しましょう。 雪下ろしをせずに放置するとどうなる? 雪下ろしをせずに放置するのも危険です。雪は水や氷より軽いものの、数メートルの高さまで降り積もると非常に重たくなります。 高く積み上がった雪の重さに車が耐えられなくなると、ルーフやボンネットがへこみます。そのため、雪下ろしをせずに放置するのは非常に危険なのです。 地域によって雪の質が違う 雪は、地域によって質が異なります。サラサラな雪が降る地域もあれば、水分を多く含んだシャーベット状の雪が降るところもあります。 この雪の質の違いは、重さの違いともいえるでしょう。降り積もる雪がサラサラであれば重さは軽く、水分を含むシャーベット状であれば重いです。このように雪の質によって雪の重さ、つまり車にかかる重量が異なるため、雪下ろしは定期的に行ったほうがよいでしょう。 雪下ろしの基本的な方法 車の雪下ろしをするときは、スノーブラシやスノースクレーパーなどを使います。また、道路の雪を除雪するためのスコップも用意しておくとよいでしょう。 ここからは、車の雪下ろしの基本的な手順を紹介します。 雪下ろしの手順 雪下ろしは次の順番で行います。 1.車を出すための通り道をスコップで作り出す2.車に積もった雪を大まかに下ろす(ルーフ→フロントガラス・リヤガラス→ボンネット→トランクの順に下ろす。雪は車体の左右に落とす)3.運転席まわり(ドアやルーフなど)の雪を取り除きエンジンをかけて暖房をつける(マフラー周辺に雪が積もっている場合はマフラー付近の雪を取り除く)4.車に積もった雪をしっかりと下ろす(1番目と同様に車の左右に雪を下ろす) 雪下ろしの際の注意点 車に積もった雪は車体の左右に落としましょう。 車の前後に雪を下ろしてしまうと、車を出せなくなったり、マフラーが塞がり一酸化炭素中毒になったりする可能性があります。このようなことに気をつけながら車の雪下ろしをしましょう。 雪下ろしで車に傷をつけないコツ 雪下ろしをするときは、車を傷つけないよう注意しましょう。ここからは、車の雪下ろしをする時に車体を傷つけないようにするコツを紹介します。 雪下ろしで傷がつく原因 まず、車の雪下ろしをする時に傷がついてしまう原因について知ることが大切です。雪下ろしの際に車が傷つく原因として、主に次の2つが挙げられます。 ・車に付着した砂やホコリと雪の摩擦で傷がつく・スノーブラシやスノースクレーパーが車体に当たって傷がつく 傷をつけない雪下ろしのポイント 雪下ろしの際に車に傷がついてしまう原因がわかったところで、車に傷をつけないためのポイントを紹介します。そのポイントは次の2つです。 ・雪が降る前に車の砂やホコリを洗い流しておく(コーティングをかけておくと更によい)・ボディに付着している雪をスノーブラシやスノースクレーパーで下ろす時はマイクロファイバークロスなどで硬い部分を覆う この2点に気をつけるだけでも、雪下ろしするときに車に傷がつきにくくなります。 雪下ろしに必要な道具と保管場所 雪下ろしする際には次の3つの道具を用意しておくとよいでしょう。 ・スノーブラシやスノースクレーパー・スコップ・マイクロファイバークロス また、雪が降ることがわかっている場合は、あらかじめ積雪対策をしておくとよいでしょう。主な積雪対策は次のとおりです。 ・屋根がある場所に車を止める・屋根がない場所に止める時はカバーをかける このような道具の準備や積雪対策をしておくと、雪下ろしが楽になります。 突然雪が積もった場合はどうする? ここまで、雪国での生活を前提に解説してきましたが、休暇を利用して出かける場合、運転中に雪が降ってきたりSA・PAで食事や休憩をしているときに車に雪が積もったりすることがあります。 もし、突然雪が降ってきたときは、どのようにすればよいのでしょうか。 突然雪が降り始めて積もったら、厚手のゴム手袋をして、ほうきやタオルなどを使って雪下ろしをしてから出発してください。雪下ろしの道具がないという理由で車に雪を積もらせたまま出かけることは厳禁です。 まとめ 雪は、車の運転において雨より気を使います。また、雪下ろしをせずに車を走らせるのは危険を伴います。そのため、わずかな積雪であっても雪下ろしを必ずしてから運転しましょう。
冬が近づいてくると「スノータイヤ/冬用タイヤへ履き替えましょう」といった言葉をよく耳にします。そこで今回は、スノータイヤ/冬用タイヤとは、どのようなタイヤなのか、スタッドレスタイヤとの違いがあるのかなどを解説します。スノータイヤ/冬用タイヤの購入をするときの参考にしてみてください。 スノータイヤとは スノータイヤ/冬用タイヤとは、どのようなタイヤを意味しているのでしょうか。ここからは、ノーマルタイヤ/夏用タイヤとの違いやスタッドレスタイヤとの違いについて紹介します。 ノーマルタイヤとの違い ノーマルタイヤとは、夏用タイヤとも呼ばれるタイヤです。ノーマルタイヤ/夏用タイヤは、スノータイヤの一種であるスタッドレスタイヤより、ゴムが硬く、溝が細くて浅く、タイヤ表面の切り込み(サンプ)が少ないといった特徴があります。 一方、スタッドレスタイヤは、ノーマルタイヤより、ゴムが柔らかく、溝が太くて深く、サンプが多いタイヤです。そのため、雪や氷の上で高いグリップ力を発揮します。 スタッドレスタイヤとの違い スノータイヤ/冬用タイヤは、スタッドレスタイヤを含む雪道や凍結路面に適したタイヤの総称です。スノータイヤ/冬用タイヤには、スタッドレスタイヤ、スパイクタイヤ、オールシーズンタイヤの3種類となります。 スノータイヤの種類 ここからは、スノータイヤ/冬用タイヤの種類について解説します。 スパイクタイヤ スパイクタイヤは、タイヤの表面に金属の鋲が打ち込まれているタイヤです。サッカーのスパイクのような表面を持つタイヤとなります。スパイクタイヤは、かつて冬用タイヤの代名詞でした。しかし、乾燥した路面を走行すると、アスファルトを削って粉塵公害を引き起こすことから、1991年から原則的に使用禁止となっています。 スタッドレスタイヤ スタッドレスタイヤは、鋲を使わないスノータイヤ/冬用タイヤのことです。今やスノータイヤ/冬用タイヤ=スタッドレスタイヤといわれるほど普及しました。スタッドレスタイヤは、雪道や凍結した路面でも滑らず安全に走行できることが特徴です。 オールシーズンタイヤ オールシーズンタイヤは、通年使用できるタイヤのことです。ノーマルタイヤ/夏用タイヤとスノータイヤ/冬用タイヤの両方の機能を持つため、季節ごとにタイヤを履き替える必要がありません。 ただし、オールシーズンタイヤは、スタッドレスタイヤと比較すると雪道・凍結路面での性能が低いことがあるため、オールシーズンタイヤで雪道や凍結路面を走る場合には、スノータイヤ/冬用タイヤよりも慎重な運転を心がける必要があるでしょう。 スノータイヤとノーマルタイヤの見分け方 スノータイヤ/冬用タイヤとノーマルタイヤ/夏用タイヤの見分け方は、タイヤのサイドウォールの「STUDLESS」の表記でわかります。また、オールシーズンタイヤには、「M&S」や「M+S」といった表記がされています。 スノータイヤの買い換えのタイミング スノータイヤ/冬用タイヤの買い換えのタイミングは、おおよそ3年〜4年が目安となります。 ただし、この年数は、タイヤの保管状態が良い場合です。タイヤの保管方法や使用状況によっては寿命、つまり買い換え時期が短くなります。そのため、タイヤの残り溝の深さ、サイドウォールのひび割れ、ゴムの硬化具合などを自分でチェックして、買い換え時期を見極めてください。 自分でタイヤの買い換え時期の判断ができないときは、販売店やカー用品店などスノータイヤ/冬用タイヤを取り扱っている店舗にタイヤを持ち込んで、買い換え時期を見てもらいましょう。 スノータイヤの平均価格 スノータイヤ/冬用タイヤの平均価格は、サイズによって異なりますが、1本あたり1万円〜2万円となっています。車1台分、つまり4本を購入した場合は4万円〜8万円です。ここで表記した価格は、あくまでも平均価格であるため、参考程度にお考えください。 スノータイヤの注意点 ここからは、スノータイヤ/冬用タイヤの注意点を紹介します。 夏場の使用は控える スノータイヤ/冬用タイヤは、雪道や凍結路面に適したゴムや構造となっているため、乾いた路面や夏場の使用には向いていません。スタッドレスタイヤでも乾いた路面を走行することは可能ですが、制動距離が延びたり、走行安定性が低くなったりします。そのため、夏場はノーマルタイヤ/夏用タイヤを使用しましょう。 スノータイヤ/冬用タイヤの保管方法 スノータイヤ/冬用タイヤは、保管方法に注意が必要です。保管するときは、直射日光や雨が当たらない場所に保管しましょう。また、油や熱などの近くに置くのは危険であるため控えてください。ホイールに装着した状態で保管する場合は、横置きに保管すると接地部の変形を抑えられます。 スノータイヤを取り扱う主要メーカー スノータイヤ/冬用タイヤを取り扱う主要メーカーには、ミシュラン、ブリヂストン、ダンロップ、トーヨータイヤ、コンチネンタル、ピレリ、ハンコックなどがあります。 スノータイヤの購入方法 スノータイヤ/冬用タイヤは、カー用品店やタイヤ専門店などの店舗で購入したり、インターネットで買ったりできます。また、数日間だけスノータイヤ/冬用タイヤが必要な場合には、レンタルという方法もあります。毎シーズン・頻繁に運転するのか、数日間だけ必要なのかなどの使用方法によって、購入するかレンタルするか決めるとよいでしょう。
高級車ブランドとして有名なメルセデス・ベンツには、高性能モデルをラインナップするサブブランド「メルセデスAMG」があります。今回は、メルセデスAMGがどのようなブランドなのか、特徴や歴史などについて解説します。また、注目の旧車も合わせて紹介するので、メルセデスAMGを検討中の方は参考にしてみてください。 メルセデス・ベンツのサブブランド「メルセデスAMG」とは メルセデスAMGは、メルセデス・ベンツの中でも高性能モデルを展開するサブブランドです。メルセデスAMGには、どのような特徴があるのでしょうか。メルセデスAMGをより深く知るために確認しておきたいブランドの特徴や歴史などを紹介します。 特徴 メルセデスAMGは、「究極のハイパフォーマンス」を追求するメルセデス・ベンツのサブブランドです。 モータースポーツの現場で培った独自技術を惜しみなく投入した高性能モデルを展開しており、スポーツカーでありながら日常の快適性と高い安全性を両立していることがメルセデスAMGの特徴です。 歴史 1967年に、「メルセデスAMG」の起源の「AMG社」が誕生しました。ブランド名の「AMG」は、創立者であるハンス・ヴェルナー・アウフレヒト(Aufrecht)、パートナーのエバハルト・メルヒャー(Melcher)、アウフレヒトの出生地グローザスパッハ(Grossaspach)の頭文字からとられています。 創業当初はメルセデス・ベンツの市販車をベースに、独自改良を施したレーシングマシンを製造していました。 AMGの名が全世界に知られるようになったのは、1971年のスパ・フランコルシャン24時間耐久レースです。スパ・フランコルシャン24時間耐久レースでは、メルセデス・ベンツ300SEL 6.8 AMGが快走し、クラス優勝を飾り、総合順位2位を獲得。このことをきっかけに、AMG知名度がアップしました。 1988年からはメルセデス・ベンツとパートナーシップを組み、モータースポーツ活動で培ったレーシングカーテクノロジーとメルセデス・ベンツの最先端技術を結集し、メルセデス・ベンツのハイパフォーマンスモデルの開発とエンジンの生産を行っています。 2014年にメルセデス・ベンツのサブブランドとなり、社名を「AMG」から「メルセデスAMG」に変更しました。メルセデス・ベンツのサブブランドになってからもAMGの哲学は受け継がれ、AMGの象徴のひとつでもあるひとりのマイスターが最初から最後まで1基のエンジンを手作業で組み上げる「One man - one engine」もこれまでどおり引き継がれています。 エンブレム メルセデスAMGのエンブレムは、月桂冠とリンゴの木とエンジンのバルブ&カムで構成されています。それぞれの意味は次のとおりです。 月桂冠:トロフィーの代わりに優勝者に贈られるもの。レースに勝つことを意味しているリンゴの木:本社のアファルターバッハのことを指しているエンジンバルブ・バルブスプリング・カムシャフト:エンジンの開発・技術に特化していることを意味している リアの左側にはAMGロゴが、右側にはモデルを示すアルファベットと出力相当の数字が付けられています。 メルセデスAMGと通常モデルの違い メルセデスAMGの大きな特徴は、通常のメルセデス・ベンツとは一線を画した性能を持つ点です。 高出力エンジンをはじめ、エンジンの性能に耐えられるブレーキ・サスペンション・タイヤ、空力性能に優れるパーツが取り付けられています。内装は、スポーティなシートやパーツを使いながらも、メルセデス・ベンツの上質さを兼ね備えているインテリアに仕上がっています。 メルセデスAMGで注目の旧車 メルセデスAMG(旧AMG)で注目すべき旧車を紹介します。 メルセデスAMG A45 4MATIC メルセデスAMG A45 4MATICは、Aクラス初のハイパフォーマンスモデルとして、2013年に日本で発売されました。 A45 AMG 4MATICのエンジンは、360psを発生するAMG 2.0L 直列4気筒直噴ターボエンジンで、可変トルク配分型のAMG 4MATIC(四輪駆動)を組み合わせることで、ダイナミックなドライビングを可能としています。 メルセデスAMGのブランドスローガン「ドライビングパフォーマンス」を体現したコンパクトなモデルとして注目の1台です。 SLS AMG ロードスター SLS AMG ロードスターは、メルセデス・ベンツのハイパフォーマンスモデルを手がけるメルセデスAMG初の専用モデルとして、開発されたスーパースポーツカーです。 メルセデス・ベンツの伝説的スポーツカー「300 SL ロードスター」のアイコンでもあるロングノーズ&ショートデッキを現代流にアレンジした圧倒的な存在感を放つスタイリングも魅力となっています。Zシェープに折りたたまれるファブリックソフトトップは11秒で開閉し、50km/hまでであれば走行中の操作も可能です。 特筆すべきは、571psのパワーを発生させるメルセデスAMG独自開発のハイパフォーマンスエンジン「M156」6.3L V型8気筒エンジンを搭載していることです。優れた性能を発揮するエンジンや軽量高剛性なアルミニウムスペースフレームボディ構造などにより、0-100km/h加速3.8秒、最高時速317km/h(電子リミッター作動)を実現しています。 メルセデスAMG C63 メルセデスAMG C63は、メルセデス・ベンツ CクラスをベースにメルセデスAMGがチューニングを施した高性能モデルです。扱いやすいボディサイズのCクラスにV型8気筒エンジンを搭載したC63は、スポーツカー並みのパフォーマンスを発揮しながらも、日常使いしやすいボディサイズとなっていることが特徴です。 V型8気筒エンジンを搭載するCクラスベースのAMGは、4代目(W205)までです。メルセデスAMGの優れたパフォーマンスを凝縮したV型8気筒エンジンを搭載するC63は、歴史に残る名車の1つといえるでしょう。 メルセデスAMGが向いている人 メルセデスAMGは、高性能でありながらメルセデス・ベンツらしい高級感を併せ持つ車です。 高級車に乗りたいという希望と高性能なスポーツモデルに乗りたいという要望を同時に叶えてくれるブランドであるため、高級スポーツカーを欲しい方におすすめのモデルといえるでしょう。 また、車のリセールを気にする方もメルセデスAMGがおすすめです。メルセデスAMGは、高性能で高級感がある車となっているため、リセールバリューがよい傾向がみられます。手放すときのリセールバリューがよい高性能高級車に乗りたい方もメルセデスAMGを検討するとよいでしょう。 まとめ メルセデスAMGは、高性能車に特化したメルセデス・ベンツのサブブランドです。ハイパフォーマンスでありながらラグジュアリーな世界観を持つメルセデスAMGは、高級車にも高性能モデルにも乗りたいという要望を同時に叶えてくれるブランドとなっています。メルセデスAMGは、1台でさまざまな側面を見せてくれる特異な車といえるでしょう。
エンジンブレーキを正しく使えば、スムーズな運転が実現します。しかし、正しい使い方の具体的な方法、間違った使い方について、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。 この記事では、エンジンブレーキの正しい使い方や、適切な使用によって得られるメリットについて詳しく解説します。さらに、エンジンブレーキを使うべきシーンや、間違った使い方がもたらす問題点にも触れるため、運転の安全性と快適性の向上に役立ちます。ぜひ最後までご覧ください。 エンジンブレーキとは エンジンブレーキは、車の速度を落とす技術の1つです。アクセルペダルから足を離すことでエンジンの回転数が落ち、その際に生じる抵抗力で減速する現象をエンジンブレーキといいます。足で踏むフットブレーキとは異なり、ブレーキパッドやディスクへの負担が少ないという特徴もあります。 アクセルから足を離すとガソリンを使わないため、速度が落ちるだけではなく燃費向上の面でも有効な方法です。さらに、フットブレーキよりも緩やかな速度調整によって、同乗者も快適に過ごせるでしょう。 また、アクセルペダルから足を離したあとにシフトダウンすると、エンジン回転数が上がるため、より強い制動力が発生します。 なお、シフトダウンをMT車やAT車ではなく、CVT搭載車で行なう場合は「Sレンジ」にすると、「Dレンジ」よりもエンジンブレーキが強くかかります。山道や高速道路など、長い下り坂での速度制御や、フットブレーキの多用を避ける場合に適した方法です。 「ブレーキ」と一言でいっても以下3つの種類があります。 ・足で踏むブレーキは「フットブレーキ」・エンジンの力を使うのは「エンジンブレーキ」・車を完全に止めるのは「ハンドブレーキ」 エンジンブレーキの正しい使い方 AT車ではDやSにギアを入れたまま、MT車ではN以外にギアを入れたまま、アクセルペダルから足を離します。エンジンブレーキはフットブレーキよりも緩やかです。 また、速度が速い状態で必要以上にシフトダウンしてしまうと、エンジンに大きな負担がかかるため、車に悪い影響を及ぼす可能性もあります。 なお、エンジンブレーキはブレーキランプが点灯しない点で後続車への配慮が必要です。必要に応じて、フットブレーキで速度を落とす意志を示しながらエンジンブレーキを使うと、追突事故のリスクを軽減できます。 エンジンブレーキの正しい使い方をステップでおさらいしておきましょう。 ・アクセルペダルから足を離す・ギアを下げる場合:AT車はセカンドやロー、MT車はギアを1速ずつ落とす、CVT車はSレンジ・必要に応じてフットブレーキも使う エンジンブレーキの間違った使い方 エンジンブレーキは緩やかな速度調整に便利ですが、常に使うのは間違いです。なぜなら、エンジンブレーキを使うとエンジンやミッションへの負担や故障が高まるためです。エンジンの回転数が上がっている状態が続くとそれだけエンジンに負担がかかってしまい、最悪の場合は故障してしまいます。 また、エンジンブレーキは、フットブレーキのようにブレーキランプが点灯しないため、後続車が速度を落としていないことに気付きにくい点にも注意が必要です。十分な車間距離が取られていない場合、追突されるリスクがあります。 エンジンブレーキをメインとするのではなく、あくまで補助的な役割にとどめて、足で踏むフットブレーキとの併用が必要なものと認識して使うようにしましょう。 エンジンブレーキを正しく使うメリット ここからは、エンジンブレーキを正しく使うことで得られる3つのメリットを解説します。 フェード現象のリスクを抑えられる エンジンブレーキによって、ブレーキの効きが弱くなる「フェード現象」の発生防止につながります。足で踏んでかけるフットブレーキは、長時間使うとタイヤとボディの間にあるブレーキパッドが過熱してしまい、ブレーキを踏んでいるのに止まらない状態になってしまいます。この状態が「フェード現象」です。 特に山道は下り坂が長く、角度も急なためフェード現象が起こりやすい環境といえます。なお、ブレーキの熱が下がれば、フェード現象が発生したとしても通常の状態に復活します。エンジンブレーキを適切に使ってブレーキへの負担が減る運転を心がけましょう。 べーパーロック現象のリスクを抑えられる エンジンブレーキを適切に利用することで、ブレーキが効きにくくなる「ベーパーロック現象」のリスクを低減できます。ベーパーロック現象の原因は、ブレーキによる摩擦熱が原因でブレーキオイルが沸騰することです。 ブレーキオイルが沸騰すると、ブレーキペダルからの圧力がタイヤに伝わりにくくなり、ブレーキをかけているのに車が止まらない状態になってしまいます。 フットブレーキの多用によってブレーキオイルを過熱させないためにも、エンジンブレーキの適切な活用が重要です。 燃費が上がる エンジンブレーキを使う間はアクセルから足が離れており、ガソリンを使わず走行できるため自然と燃費が向上します。 エンジンブレーキを使う間はガソリンを使わない燃料カット機構がついている車種が多く、燃費向上に貢献します。特にハイブリッド車や電気自動車であればバッテリーの充電にも役立つため、さらなる燃費向上につながるでしょう。 エンジンブレーキを使うのに適したシーン エンジンブレーキを使ったほうがいい3つのシーンを紹介します。これからの運転で気にかけるとメリットが感じられるでしょう。 高速道路 緩やかな速度調整が必要な高速道路は、エンジンブレーキが有効です。渋滞に直面したときの速度調整や、サービスエリアでの利用がよくあるシーンとして想定されるでしょう。 高速道路でフットブレーキを使うと、急な減速やブレーキランプの視覚的な部分で、周りの車のストレスになる可能性が考えられます。エンジンブレーキはそのようなリスクがないため、高速道路での利用に適している点がメリットです。 信号付近 街中の信号付近の停止場面でも、エンジンブレーキは役立ちます。高速道路ほど速度が出ていないためエンジンへの負荷が少なく、スムーズな停止が可能です。 意外に青信号から赤信号へ切り替わる際の速度調整は、気を遣う場面といえます。特に初めて通る道ではタイミングが難しく、停止線から出てしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。 停止線からはみ出さずに停止するためには、エンジンブレーキを併用した緩やかなブレーキが有効です。また、アクセルから足を離すタイミングも早くなるため、燃費向上にも役立ちます。 ブレーキパッドの摩耗も少なくなるため、ブレーキ自体の寿命も伸びます。車検や定期点検などで、出費が抑えられるという効果にも期待できるでしょう。 下り坂 急な下り坂や長い下り坂は、エンジンブレーキが有効な場面です。フットブレーキだけを使ってしまうと、ブレーキが効かなくなるフェード現象やベーパーロック現象のリスクがあります。 エンジンブレーキを使うと緩やかに速度が落ちて、ハンドルのコントロールもしやすくなります。ブレーキへの負担を過度に恐れて、スピードを落としきれずに事故になってしまっては本末転倒です。ブレーキは走行する際の風で冷やせるため、心配する必要はありません。 フットブレーキの適切な使用によって運転の安全性が高まるため、下り坂はエンジンブレーキを積極的に併用するようにしましょう。 まとめ エンジンブレーキは、適切に使えばブレーキの負担を減らしながら、安全運転にも役立つ機能です。また、ブレーキが効かなくなるフェード現象やベーパーロック現象の防止にも効果的です。 使えるシーンは、高速道路から街中の運転までさまざまです。エンジンブレーキの正しい活用によって、安全運転につながるだけではなく、燃費を向上させたり車の部品を長持ちさせたりといった経済面にも貢献します。ぜひ、エンジンブレーキを運転に取り入れてみてください。
親子間で譲渡した場合や個人売買をした場合は、自分たちで車の名義を変更する必要があります。必要書類を揃えてしかるべきタイミングで手続きしなければならないため、方法や期限などを把握しておきましょう。この記事では、必要書類や手続きの流れ、名義変更の期限などを紹介します。 車の名義変更とは 車の名義変更とは、所有者や氏名が変わったときに行われる手続きのことです。名義変更には2パターンあり、所有者が変わった際は「移転登録」、氏名を変更する場合は「変更登録」の手続きをします。 移転登録と変更登録では、必要書類や手続きの流れに違いがあることに留意してください。 車の名義変更が必要なケース 具体的にどのようなケースで車の名義変更が必要なのか、疑問に思う方もいるでしょう。続いて、名義変更が必要なケースを紹介します。 家族・親子間での譲渡 家族や親子間での譲渡をした際は、車の名義変更が必要です。たとえば、免許を返納した祖父や父から車を譲渡してもらった場合です。 中古車を販売店で購入した場合は店舗のスタッフが名義変更を代行しますが、個人間の譲渡では基本的に新所有者が手続きする必要があります。なお、家族や親子間での譲渡は移転登録に該当します。 個人売買 個人売買で車を入手したときも、名義変更が必要です。たとえば、知人から車を買ったときや、フリマアプリで中古車を購入した場合などです。 また、知人やフリマアプリで車を売却した場合も相手名義に変更しなければなりません。名義変更をしないとさまざまなトラブルが起きる可能性があります。 トラブルを避けるためにも、引き渡し後に買い手側がきちんと名義変更したかどうか、しっかり確認するとよいでしょう。なお、個人売買での名義変更も移転登録に該当します。 氏名変更 婚姻や養子縁組などにより、氏名が変わったときも車の名義変更が必要です。法人名義の場合は、会社名が変わったときに手続きを行います。 氏名変更は所有者の名前を変更するだけのため、移転登録ではなく変更登録に該当します。 相続 車を相続した場合も名義変更が必要です。たとえば、祖父が使っていた車を相続したケースがあげられます。 ただし、祖父が使っていたとしても車のローンが残っている場合は、クレジット会社が所有者のケースもあります。所有者がクレジット会社の場合は名義変更前に「所有権解除」の手続きをしなければなりません。 所有権解除とは、残っているローンを完済し、所有者をクレジット会社から購入者に変更する手続きのことです。所有権解除を行わないうちは所有権がクレジット会社にあるため、自由に車の名義を変更できません。 クレジット会社に相続する旨を伝えて、所有権解除の案内をしてもらいましょう。なお、相続した車を名義変更するときは移転登録をします。 車の名義変更の必要書類 名義変更の必要書類は、移転登録と変更登録で異なります。普通車と軽自動車でも異なるため、該当する書類を用意しましょう。 新所有者が移転登録するときに必要な書類は、以下のとおりです。 ■普通車1.新所有者の印鑑証明書2.新所有者の実印3.車庫証明(警察署に申請・証明した日から40日以内のもの)4.前所有者の印鑑証明書5.前所有者の委任状6.譲渡証明書7.車検証8.OCRシート 第1号様式9.手数料納付書10.自動車税申告書 事情により前所有者が手続きするときは、新所有者の実印が押印された委任状を用意する必要があります。 ■軽自動車1.新所有者の住民票2.車検証3.OCRシート 軽第1号様式4.軽自動車税申告書5.申請依頼書 申請依頼書は、普通車の委任状と同等の書類です。前所有者が手続きするときは、新所有者が署名した申請依頼書が必要なため、忘れずに用意しましょう。 なお、OCRシートや手数料納付書、税申告書は手続きする場所で入手できるため当日に記入しましょう。 車の名義変更の手続きの流れ 名義変更は新所有者の住所を管轄する「運輸支局」で手続きします。軽自動車の場合は「軽自動車検査協会」で手続きする必要があるため、混同しないようにしましょう。 続いて、普通車と軽自動車それぞれの手続きの流れを紹介します。 普通車 普通車の手続きの流れは、以下のとおりです。 1.必要書類を準備する2.必要書類と車を運輸支局に持ち込む3.申請書や手数料納付書などを入手して記入する4.整備振興会の窓口で手数料分の収入印紙を購入する5.手数料納付書に収入印紙を貼り付ける6.検査登録事務所の窓口で必要書類を提出する7.名義変更後の車検証を受け取る8.自動車税事務所の窓口で税申告をする9.ナンバーセンターで旧ナンバープレートを返却する10.封印取付所で新ナンバープレートを取り付ける 前所有者と新所有者で管轄の運輸支局が異なる場合は、ナンバープレートを変える必要があります。たとえば、以下の場合にナンバープレートが変わります。 前所有者:東京都八王子市在住 (八王子自動車検査登録事務所)新所有者:東京都立川市在住 (多摩自動車検査登録事務所 ) 管轄の運輸支局が異なるかどうかは、こちらから確認できるため、手続きする前にチェックしておきましょう。なお、氏名変更による変更登録を行う場合、9と10は省略されます。 軽自動車 軽自動車の手続きの流れは以下のとおりです。 1.必要書類を準備する2.必要書類を軽自動車検査協会に持ち込む3.申請書や軽自動車税申告書を入手して記入する4.窓口に必要書類を提出する5.名義変更後の車検証を受け取る6.地方税の窓口で税申告をする7.旧ナンバープレートを返却する8.新ナンバープレートを受け取って取り付ける 普通車と軽自動車の大きな違いは、車を持ち込む必要があるかどうかです。軽自動車はナンバープレートの封印が不要なため、車を持ち込む必要がありません。 流れについて不安がある場合は、「総合窓口」で手続きの案内をしてもらいましょう。管轄の軽自動車検査協会がわからない場合は、こちらから確認できるため手続きの前にチェックしてください。なお、氏名変更を行う場合は7と8が省略されます。 車の名義変更の費用 名義変更したときに発生する費用は以下のとおりです。 ・車庫証明 2,500〜2,900円程度 ※地域によって異なる・申請手数料 500円 ※変更登録は350円・ナンバープレート代 1,500円程度 軽自動車の場合は車庫証明の費用と手数料が不要です。ただし、名義変更後に車の保管場所の届出が必要な地域もあります。 必要な場合は、新所有者の住所を管轄する警察署で車庫証明の申請や、保管場所の届出を行う必要があります。軽自動車の車庫証明の費用は500〜600円です。保管場所の届出が必要かどうかは、各自治体の公式Webサイトで確認しましょう。 また、運輸支局によっては収入印紙による支払いを廃止しているケースもあります。クレジットカードやキャッシュレス決済アプリで、名義変更にかかる手数料を支払いましょう。 氏名変更による変更登録は、ナンバープレート代と車庫証明が不要なため、かかる費用は350円です。 車の名義変更の期限 名義変更の期限は、変更があってから15日以内と道路運送車両法で定められています。氏名に変更があった場合も、15日以内に名義変更しなければなりません。 所有者や氏名に変更がある場合は、なるべく早く名義変更しましょう。 なお、名義変更は自動車販売店や行政書士に代行を依頼できます。各業者は車の手続きに精通しているため、スムーズに名義変更してもらうことが可能です。期限内に名義変更できない場合は、各業者に代行を依頼しましょう。 参考:道路運送車両法「第12条」「第13条」 車の名義変更をしないとどうなる? 名義変更を期限内に手続きしないと、50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。 自動車税は4月1日時点の所有者に課せられる税金のため、名義変更しないと前所有者が納税義務者となります。自動車税の納付書も前所有者の住所に届くため、誰が支払うかでトラブルに発展するかもしれません。 なお、名義変更しないと新所有者が違反をした場合、前所有者に違反金が科せられる可能性があります。たとえば、新所有者が速度違反や駐車違反などの違反行為をした場合です。 現行犯でなければ、車の登録情報をもとに特定するため、前所有者が違反者として扱われる可能性があります。罰則やトラブルを避けるためにも、必ず期限内に名義変更しましょう。 参考:道路運送車両法「第109条」 まとめ 車の名義変更は、所有者や氏名に変更があったときに行なう手続きです。必要書類を揃えて、新所有者の住所を管轄する以下の場所で手続きします。 ・普通車……運輸支局・軽自動車……軽自動車検査協会 所有者や氏名に変更があってから15日以内に手続きしないと、50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。前所有者と新所有者の間にトラブルが発生する可能性もあるため、すみやかに名義変更をしましょう。
運転中にもしブレーキが効かなくなったら、自分や同乗者だけでなく、周りの車にも迷惑がかかる可能性があります。 今回はフットブレーキが効かなくなるべーパーロック現象について、原因や対策、対処法などについて解説します。起きた際に慌てずに済むように、ベーパーロック現象について確認しておきましょう。 べーパーロック現象とは べーパーロック現象は、フットブレーキを連続で使用したことで生じた摩擦熱によってブレーキ液(ブレーキフルード)が沸騰し、液の中に気泡が発生することでブレーキが効かなくなる現象です。本来はブレーキのペダルを踏んだときに発生する圧力でスピードを落としますが、気泡ができたことで圧力がブレーキ液に伝わらなくなり、ブレーキが効かなくなります。 ベーパーロック現象が起きる原因 べーパーロック現象が起きる原因は以下の3つです。 ・過度なブレーキ操作 ・ブレーキ液の水分の吸収 ・ブレーキ管内に空気が混入する それぞれ詳しくみていきましょう。 過度なブレーキ操作 ベーパーロック現象のきっかけとなるブレーキ液の沸騰は200℃前後(※)で起こります。通常のブレーキ操作では、ブレーキ液がこれだけ高温になることはありません。 しかし、高速走行時に急ブレーキをかけたり、ブレーキを長時間使い続けたり、短時間で繰り返しブレーキを使ったりすると、200℃前後にまで達する可能性があります。 ※ブレーキ液の種類によって沸点は異なります。 ブレーキ液の水分の吸収 ブレーキ液は、水分を吸収すると沸騰しやすくなります。 ブレーキ液には、水分を吸収しやすいという特徴があります。そのため、走行時と停車時の温度差によって生じた水滴がブレーキ管の中に入ってしまったり、ブレーキ液を交換するときに誤って水気が入ってしまったりすると、その湿気を吸収してしまい沸点が下がってしまうのです。結果としてブレーキ液が沸騰し、ベーパーロック現象が起こります。 ブレーキ管内に空気が混入する ブレーキ管の内部に空気が混入して、ブレーキ液に気泡が生じる場合もあります。 空気が混入する原因は、ブレーキを分解して整備・点検を行ったときやブレーキ液の交換作業中などでの混入、エア抜き作業の失敗、ブリーダーというブレーキ管内のエアを抜くための部品がゆるんでいることなどです。 ブレーキ周りの交換や修理、点検の作業をしたあとは、ブレーキが正常に作動するか確認しましょう。 べーパーロック現象とフェード現象との違い 「フェード現象」もブレーキが効かなくなる現象ですが、べーパーロック現象とは仕組みが異なります。 ブレーキを連続使用すると、ブレーキパッドに熱が発生し、ゴムや樹脂が分解されてガスになります。そのガスがタイヤとパッドの間に入り込んで摩擦力が減少し、ブレーキが作用しなくなる現象がフェード現象です。 起こる仕組みは異なりますが、どちらもフットブレーキを連続で使用すると起こる可能性があります。 ベーパーロック現象を防ぐ方法 べーパーロック現象を起こさないためには、次の2点を押さえる必要があります。 ・坂道ではエンジンブレーキを使う ・ブレーキ液を定期的に交換する それぞれ詳しくみていきましょう。 坂道ではエンジンブレーキを使う 坂道が近づいてきたらギアを下げ、先にスピードを落としておきます。そして、坂道を走るときはエンジンブレーキでスピードを調整しましょう。 ブレーキ液を定期的に交換する ブレーキ液を交換せずに使い続けると、空気中の水分を多く吸収してしまいます。その結果、沸点が下がり、多少の熱が加わっただけで沸騰するようになります。そのため、ブレーキ液は定期的に交換し、沸点を下げないようにすることが重要です。 ベーパーロック現象が起きたときの対処法 ブレーキペダルを踏んでも速度が落ちない場合は、ギアを段階的に下げてエンジンブレーキで走行スピードを下げます。ギアを一気に下げると駆動輪がロックされたりトラブルや故障の原因となったりするため、1段ずつ下げましょう。 車のスピードが落ちたら、パーキングブレーキをゆっくりかけて車を停止させます。車が停止してすぐにエンジンを切ってしまうとハンドル操作ができなくなるため、エンジンはすぐに切らないようにしましょう。 まとめ べーパーロック現象の原因や対処法について解説しました。 車を安全に走行させるために、運転中はフットブレーキだけではなくエンジンブレーキも活用しましょう。 万一、運転中にペダルを踏んでもスピードが落ちないときは、エンジンブレーキを使って速度を落とし、その後パーキングブレーキをかけてゆっくり車を停止させてください。
住所が変わった場合は、15日以内に車検証の住所変更が必要です。しかし、手続きすることを忘れてしまい、車検証の住所から2回以上引っ越している方もいるでしょう。 2回以上引っ越している場合、手続き時の必要書類が変わるため注意が必要です。この記事では、車検証の住所から2回以上引っ越すとどうなるかや、手続きに必要な書類などについて紹介します。 車検証の住所から2回引っ越すとどうなる? 車検証の住所から2回以上引っ越すと、住民票の代わりに住所の履歴が確認できる「戸籍の附票」の提出が必要です。戸籍の附票とは、戸籍が作成されてから現在にいたるまでの住所が記載されている書類のことです。 車検証の住所と現住所のつながりを証明する必要があるため、戸籍の附票を運輸支局に提出しなければなりません。たとえば、A市からB市に移転したのにもかかわらず車検証の住所変更を行わず、さらにC市へ引っ越した場合に戸籍の附票が必要です。 さらに、本籍地も変わっている場合は、前本籍地での「除籍の附票」も取得する必要があります。除籍の附票とは、戸籍の附票から本籍を抜いたもののことです。 なお、2回以上引っ越しをしても同じ自治体内であれば、戸籍の附票ではなく「履歴付きの住民票」で代用できます。 戸籍の附票の取得方法 戸籍の附票は、本籍を置いている役所や出張所の窓口で取得できます。身分証明書と認印、発行手数料の300円を持参して取得しましょう。本籍地が遠い場合は郵送でのやり取りも可能なため、各自治体に問い合わせてください。 ただし、戸籍や除籍の附票は5年間しか役所で保存されません。保存期間が過ぎている場合は、書類を可能な限り揃えたうえで、誓約書とあわせて提出しましょう。 また、戸籍の附票は本人以外に以下の方でも取得できます。 ・戸籍の附票に記載されている方・配偶者・直系親族 上記に該当しない場合は、請求理由を詳しく記載することに加えて、委任状の提出も必要です。 なお、マイナンバーカードを保有していれば、全国のコンビニエンスストアのマルチコピー機でも戸籍の附票を取得できます。 車検証の住所変更手続きの流れ 手続きの流れを事前に把握しておくと、スムーズに住所変更できます。続いて、2回以上引っ越している場合の住所変更手続きの流れを紹介します。 1.戸籍の附票を取得する まずは、本籍を置いている役所で戸籍の附票を取得します。ほとんどの役所の受付時間は平日8時30分〜17時までのため、時間を過ぎないよう注意してください。 マイナンバーカードを保有している場合は、コンビニ交付を活用しましょう。 2.車庫証明を取得する 車庫証明は、車の保管場所を管轄する警察署で取得します。取得するには以下の書類を警察署で入手し、記入して提出する必要があります。 ・自動車保管場所証明申請書・保管場所標章交付申請書・所在図および配置図・保管場所使用権原疎明書面(自認書)※車庫が私有地の場合・保管場所使用承諾書 ※車庫が他人の所有地の場合 保管場所使用承諾書は、駐車場の所有者である大家や管理会社に署名してもらわなければなりません。管理会社によっては、発行時に3,000円〜4万円程度の手数料が発生することに留意してください。 また、車庫証明は申請してから3〜4日程度かかるうえに、交通安全課の受付時間内に申請や交付を受ける必要があります。申請した当日に交付されるわけではないため、すぐに車庫証明が必要な場合は注意しましょう。 なお、軽自動車の場合は車庫証明が不要です。ただし、住所変更の手続き後に駐車場を管轄する警察署で、保管場所の届出が必要な地域もあります。管轄の警察署の公式Webサイトを確認し、必要な場合は住所変更後に保管場所の届出をしましょう。 3.管轄の関係機関に申請する 戸籍の附票と車庫証明を持参して、新住所を管轄する以下の機関で住所変更の申請をします。 ・普通車:運輸支局・軽自動車:軽自動車検査協会 申請時は取得した書類と車検証に加えて、運輸支局で入手できる以下の書類も必要です。 【普通車】・申請書 第1号様式・手数料納付書・自動車税申告書・委任状 ※代行を依頼した場合 【軽自動車】・申請書 軽第1号様式・軽自動車税申告書・申請依頼書 ※代行を依頼した場合 上記は記入が必要なため、窓口にある記入例を参考にしながら作成しましょう。 また、普通車の住所変更は350円の申請手数料がかかります。運輸支局内の「整備振興会」で350円分の収入印紙を購入し、手数料納付書に貼り付けて申請手数料を支払いましょう。 ただし、収入印紙による支払いを廃止している運輸支局もあります。クレジットカードやキャッシュレス決済アプリで支払う必要があるため、事前に用意しておきましょう。 なお、各機関は土日祝日を除く8時45分〜16時しか手続きを受け付けていないため、平日に出向く必要があります。平日に出向けない場合は、自動車販売店に車検証の住所変更を代行してもらいましょう。 まとめ 車検証の住所から2回以上引っ越している場合は、住民票の代わりに戸籍の附票を取得する必要があります。戸籍の附票は、本籍を置いている役所や出張所の窓口で取得できます。 マイナンバーカードを保有している場合は、コンビニエンスストアでの交付が可能なため、役所や出張所に行く手間を省くことが可能です。 また、警察署や運輸支局は平日の日中しか手続きを受け付けていません。平日に出向けない場合は、自動車販売店に車庫証明の取得や住所変更の手続きを依頼しましょう。
「JDM」と聞いて、なんとなく理解しているけど、説明するとなるとよくわからないというユーザーは多いのではないでしょうか?また、「JDM」とあわせてよく聞く言葉で「USDM」がありますが、この2つの言葉は実は似て非なるものなのです。ここでは、25年ルールなども絡めて「JDM」について詳しく解説していきます。 JDMとは?海外の熱狂的な反応を受ける日本の自動車文化 JDMは、Japanese domestic marketの略であり、日本国内市場を表します。 本来ならば日本で普通に販売している状態がJDMなのですが、現在では「アメリカ人が日本仕様にカスタマイズした車」、もしくは「25年ルールで輸出が可能になった右ハンドルの日本車」を「JDM」と呼んでいます。 しかし、25年ルールの車両に関しては、オリジナルコンディションでも「JDM」として認識されており、最近は「JDM」=カスタマイズとは言い切れない部分もあるようです。 JDMとUSDMの違いとは? 「JDM」と「USDM」の違いは、解釈が色々ありますので、少し複雑かもしれません。しかし、カスタマイズという視点で考えると、それほど複雑なことはなく、比較的簡単に理解することが出来ます。 まず、「JDM」は、現地で売っている日本車を日本のパーツを使ってカスタマイズすることです。したがって、ハンドルの位置は左になります。具体例を挙げさせていただくとしたら、インテグラのアメリカ版であるアキュラRSXを日本タイプR仕様にするなどです。 次に、「USDM」は、日本に売っている国産車を日本人がアメリカのパーツや現地仕様にカスタムすることです。例えば、北米ならではのカスタムパーツであるノーズブラが付いていれば、それはまさしく「USDM」カスタムなのです。 JDM流行のきっかけ JDM流行は、大人気カーアクション映画「ワイルド・スピード」シリーズが大きく影響していると言われています。 「ワイルド・スピード」シリーズの顔でもあった今は亡き俳優ポール・ウォーカーが多くの日本車を所有していたことは有名な話しですが、ポール・ウォーカーは父親の影響で幼い頃から根っからの車好きとして育ち、俳優として成功を収めてからもその車好きは止まりませんでした。 そんなポール・ウォーカーが特に愛したのが、R34スカイライン GT-Rと80スープラです。いずれも、劇中にポール・ウォーカーの愛車そのものが登場しています。 シリーズ7作目の「ワイルド・スピード SKY MISSION」のラストシーンにはポール・ウォーカーが所有する白い80スープラが登場しますが、ポール・ウォーカーはこの時点で既にこの世を去っており、チャリティイベントに向かう途中に起きたと言われている交通事故は、実はこの作品の撮影期間中に起きたものだったのです。 日本のチューニングカーとJDMはどこが違う? 日本のチューニングカーと「JDM」の違いについては、一概に言えない部分はありますが、日本のチューニングカーが速く走ることが目的だとしたら、「JDM」は日本車の雰囲気を楽しむためのものです。 したがって、誰しもがどこまで日本仕様を追求出来るかということをテーマにしており、例えば25年ルールで購入したオリジナルコンディションのスポーツカーなどは、アメリカの若者たちの憧れの的になるのです。 パーツにも注目!海外で人気のパーツブランド 海外で人気のパーツブランドの代表は、レイズの鍛造ホイールです。特に日本でも人気のTE37&CE28は本当に人気があります。それは、ヤフオクなどの仲介業者の話しを聞いていてもわかりますが、例えば海外のSNSを見ていても、そのホイールに対する想いが伝わってきます。 しかも、ホイールのチョイスが日本人よりも上手い場合も多く、こちらが関心させられてしまうこともあるくらいです。 今のところ日本のカスタマイズは、「JDM」が象徴するように高い支持を得ていますが、うかうかしているとアメリカの若者に追い越されてしまうこともあり得る状況です。 JDMと25年ルールとは アメリカには、通称「25年ルール」と呼ばれるクラシックカー登録制度が存在します。アメリカでは、右ハンドル車の輸入や走行が認められていません。但し、製造から25年が経過していれば、右ハンドル車であっても輸入が出来るようになるのです。 したがって、アメリカで見かける右ハンドルの日本車は、このルールを用いて輸入された車両ということになります。そして、これこそが究極の日本仕様、すなわち「JDM」というわけです。 アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ [ライター/旧車王編集部]