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旧車の魅力と知識

86の価格高騰&値上がりはまだ続く?旧車買取専門店が相場推移を解説
旧車の魅力と知識 2022.03.14

86の価格高騰&値上がりはまだ続く?旧車買取専門店が相場推移を解説

トヨタの人気車種でファンも多いトヨタ86。登場してから2ドアクーペとしては異例の大ヒットを記録しました。そんな86の中古車価格について気になっている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、最新の中古車市場の事情を踏まえて86の価格変動について解説します。 86とは 現行の86は2012年にスバルと共同開発され、エンジンは水平対向エンジン、駆動方式はFRを採用したことで注目を集めました。走る楽しさを追求したライトウェイトスポーツカーで低価格、コンパクトを実現した唯一無二の車です。 86の価格はどう変動していく? 86の平均中古車価格は、徐々に高騰していました。2020年の8月が207万円なのに対し、2022年2月時点では214万円でした。しかし、今後は中古車市場全体の値下がりが予想されるため、さらなる高騰は見込めないと言われています。 86はもう値上がりしないって本当? 所謂「中古車バブル」で86の価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、中古車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。86の売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすい86の特徴 さらなる価格高騰が見込めない中で、どのような86が高く評価されやすいのでしょうか。高値がつきやすい86の特徴について解説します。 こまめにメンテナンスをしている こまめにメンテナンスしている86は価格が高くなりやすいです。10年以上前のクルマであるため、メンテナンスをしているかどうかで大きな差が付きます。売却を考えている場合はメンテナンスをこまめに行いましょう。 事故車・水没車ではない どんなに外装や内装がきれいでメンテナンスが行き届いていても、修復歴があると買取価格が大幅に下がってしまいます。逆に言うと、事故を起こしたことがなければ高い評価を受ける下地があるということです。売却を検討している場合は、十分に事故に気をつけて走行しましょう。 ディーラーオプションのカスタム装着車 86はスポーツカーという特性上、カスタムパーツが高査定につながります。特にディーラーオプションと呼ばれるトヨタ系メーカー、TOM'S、TRD、モデリスタなどのパーツをつけている車は高額査定につながりやすいです。  

ヤリスWRCに繋がるトヨタのスポーツ4WDグレード「GT-FOUR」を振り返る
旧車の魅力と知識 2022.03.08

ヤリスWRCに繋がるトヨタのスポーツ4WDグレード「GT-FOUR」を振り返る

トヨタのスポーツ4WDの歴史は、「GT-FOUR」の登場と共に幕を開けました。高い走行性能とスタイリッシュな外観で若者の心を掴みつつ、WRCという世界最高峰のステージで着実に結果を重ねていきます。現在WRCで活躍しているGRヤリスにもつながる、GT-FOURの歴史と魅力を振り返っていきましょう。 トヨタWRCの歴史とともに歩んだGT-FOUR 「GT-FOUR」はトヨタのスポーツ4WD最高グレードとして受け継がれてきた称号です。2車種4世代に渡って使用されたグレードで、その時代の最新技術が投入されていました。 トヨタのスポーツ4WDの礎を築いたGT-FOURは、最終型の3代目カルディナの販売終了まで実に20年以上も使用された伝統のグレード名称です。 トヨタ初のスポーツ4WDとして登場 初代のGT-FOURは4代目セリカ(160系)の追加グレードとして1986年に登場しました。トヨタ初のスポーツ4WDとなり、以降「GT-FOUR」という名称はトヨタのスポーツ4WDを象徴する称号として受け継がれることになります。 GT-FOURはセリカとして3代、別車種カルディナで1代の合計4世代に渡ってトヨタのスポーツ4WD最高峰グレードとして君臨。WRCのベース車両ともなった高い走行性能が魅力でした。 WRCでトヨタ黄金時代を築く 初代160系セリカGT-FOURは、1986年の登場の2年後となる1988年からWRCに参戦します。5,000台販売というWRC参戦規定のクリアを待ったためです。参戦初年度こそランチアに苦戦を強いられますが、翌年には初優勝。さらに1990年には、ドライバーズタイトル獲得と目覚ましい活躍をします。 続く2代目ST185系セリカでは、トヨタのラリー黄金期を築き上げます。1992年から1994年にわたってドライバーズタイトルを3年連続で獲得。さらに1993年と1994年についてはマニュファクチャラーズタイトルも獲得し2冠に輝きました。トヨタのマニュファクチャラーズタイトル獲得は、日本車初という快挙です。 後継となるST205では車両規定違反があったこともあり、GT-FOURによるWRCの歴史は1995年で終了します。 歴代GT-FOUR トヨタのスポーツ4WDとして一時代を築き、トヨタのみならず日本の自動車史に残るGT-FOUR。ここからは、4代目セリカから3代目カルディナまで、歴代GT-FOURについて振り返ってみたいと思います。 映画でも話題になったST165 初代GT-FOURは、185psを発生する2Lターボ3S-GTEエンジンにトヨタ初となるフルタイム4WD車として1986年に登場。すでに販売されていたST160系セリカの追加モデルとして発表されました。 高いスペックとリトラクタブルライトという先進の外観から、若者を中心に注目を集めます。当時はスタイリッシュに乗れる高性能車が人気で、ホンダ プレリュード、日産 シルビアと並んで3大デートカーとも呼ばれました。 また、映画「私をスキーに連れてって」にも登場。劇中で雪道のカーアクションシーンがあり、当時ブームとなりつつあったスキー用の車としても人気が高まりました。 WRC黄金時を築いたST185 ST165の後継車種として投入されたST185型GT-FOUR。エンジンの型式こそ先代と同様の3S-GTEながら、セラミックタービンと空冷インタークーラーによって、40psアップとなる225psを実現しました。走行性能も随所に先進技術が投入され、日本初のトルセン式リミテッドスリップデフ、油圧制御式アクティブサスペンション(限定車)などが装備されています。 WRCには1992年から参戦。6連覇中のランチアを抑えて日本車初のマニュファクチャラーズタイトルを獲得するなどトヨタWRCの歴史のなかでも輝かしい黄金期を築き上げました。 車としての完成度は高かったST205 1993年のセリカモデルチェンジから1年遅れで登場したのが、ST205型GT-FOURです。セリカ最終型のT230系セリカにはGT-FOURの設定はなかったので、セリカとして最後のGT-FOURとなります。 インジェクター容量の増加やメタルガスケットの採用など、改良された3S-GTEエンジンの出力は255psに到達。対向4ポッド(後輪は2ポット)アルミ製キャリパーを採用したブレーキをはじめ、当時のWRカーとしては完成の域に達していました。リトラクタブルヘッドライトを廃止し丸目4灯式ヘッドライトになった点が外観上の大きな変更点です。さらに大型のリアスポイラーを装備し、WRCでの活躍も期待されました。 しかし、ST205型GT-FOURは参戦翌年の1995年シーズン途中で車両規定違反が見つかり、トヨタはWRCから遠ざかることになってしまします。1998年にWRCに復帰する際は車両をカローラに変更していたため、GT-FOURでのWRC参戦はST205型セリカで幕を閉じることになりました。 GT-FOURの称号を復活させた3代目カルディナ ST205型GT-FOURの販売終了から3年後となる2002年、GT-FOURの称号が別車種で復活します。3代目カルディナ(T240系)のターボモデルのグレードにGT-FOURの名が冠されました。 260psまで高められた3S-GTE型エンジンと高い走行性能が魅力で、ニュルブルクリンクでは80型スープラよりも速いタイムを記録したという逸話まで残っています。この逸話には多くの説があり真偽は不明ですが、3Lツインターボのスープラと比較されるほどの高性能であったことは間違いありません。 ただし、用意された設定は4速ATのみということでWRC等のレース参戦車両となることもなくカルディナの販売終了と共に2007年にGT-FOURの名称は終了しました。 まとめ 現在GT-FOURの名称は使われていませんが、GT-FOURの名称を受け継いだ「GR-FOUR」という名称が使用されています。WRCで第2の黄金期を築きつつあるGRヤリスの4WDシステムの名称です。 トヨタ初となるスポーツ4WDに冠されたGT-FOURは、トヨタのWRC参戦の歴史に輝く最初の黄金期を築きました。GT-FOUR以来のスポーツ4WDとなるGRヤリスに搭載されたGR-FOURは、新開発された画期的な4WDシステムです。 GR-FOURもGT-FOUR同様、トヨタ最高の技術が投入された証でもあります。WRCでのGRヤリスの活躍とともに、GR-FOURの今後からも目が離せません。 [ライター/増田真吾]

当たり前じゃなくなる?!10年後に消えるかもしれない装備
旧車の魅力と知識 2022.03.01

当たり前じゃなくなる?!10年後に消えるかもしれない装備

車は世相と技術が反映された製品で、その時代に合わせた装備が搭載されてきました。近年では自動運転、EV化と車は今大きな過渡期にあります。10年後の道路ではどんな車が走っているのか。今後10年で消えるかもしれない装備をみていくと、未来の車の形がより具体的に見えてくるかもしれません。 当たり前は既に変わりつつある車の装備5選 シフトノブ(シフトセレクトレバー)に針が動くスピードメーターなど、これまで当たり前に装備されていると思っているものも、既になくなっている車もあります。 なくなりそうな装備を紐解くと、車の操作はよりシンプルになっていることが見えてきます。車を操作している感覚が楽しい人には少し寂しい面もありますが、車の安全性をより高めるためには仕方のない方向性なのかもしれません。 車の心臓部であるエンジン 車の心臓部であり、ボンネットを開けると存在感を放つエンジン。しかし既にEV車が出始めていて、10年後にはボンネットを開けても小さなモーターが設置されているだけという日がくるかもしれません。 また、エンジンがなくなるということは、エンジンオイル交換も不要になります。さらに、パワーステアリングも油圧式から電動式への置き換えが進んでいるので、パワステフルードも不要になる日がくるでしょう。 MT車の名残であるシフトノブは完全消滅の可能性も シフトセレクトレバー、いわゆるシフトノブはMT車の名残ともいえる装備です。しかし、すでにパドル式、ダイヤル式やボタン式のものも出てきています。さらに安全技術や自動運転技術が進化すると、ボタン1つで車が動くようになる日がくるかもしれません。 アナログメーターは過去の遺物になる 「物理的に針が動く」アナログメーターは、多くの車でフル液晶ディスプレイのメーターが採用され既になくなる方向です。アナログ風の表示方式自体は一部車種で今後も残り続けても、自動運転技術が進むとそもそも速度やエンジンの回転数を逐一確認する必要性がありません。 物理スイッチは減っていく 車をコクピットのように演出する物理スイッチも、今後なくなってしまうかもしれない装備の1つです。エアコンのコントロールなど、一部の機能は既にタッチセンサー式のスイッチになっています。さらに、遠くない将来スマホのように車のコントロールは液晶タッチパネルのみになるかもしれません。 また、電動化がさらに進み、既にワイヤーで物理的に引っ張っているトランクや給油口の開閉もタッチパネルからコントロールできるようになりつつあります。 カーナビそのものは進化するも社外品ナビは厳しいかもしれない 自動運転技術はGPSによる方位測定と、カメラによる3D認識によるものです。つまり、純正のカーナビは自動運転技術の核ともいえる装備なので今後も存続します。ただし、純正のカーナビが外せなくなる以上、社外品のカーナビは入り込む余地がなくなってしまいます。自動運転技術が搭載されていない車種であれば、スマホのアプリの方が、性能も更新性も高いのでそちらに置き換わっていくでしょう。 既になくなってしまったかつては定番装備だったもの4選 かつては当たり前だった装備でも、今では既になくなったしまったものがいくつもあり、なかには法律で義務付けられていた装備もありました。また、オプションとして現在でも残ってはいるものの、時代の流れから選択されなくなった装備もあります。 車内は優雅な喫煙場所 男性の喫煙率が6割を超えていたという時代背景もあり、灰皿やライターが標準装備でした。 前後席の灰皿はもちろん、車種によっては後席にもシガーソケットが備えられ、タバコを片手に運転する当時のドライバーには欠かせない装備でした。 現在では灰皿は小物入れなどに置き換わり、シガーソケットも「アクセサリーソケット」や「電源ソケット」という呼び名に変わってきています。シガーソケット自体は現在でも電源として残っていますが、もともとは「シガー」の名の通りライターが取り付けられていたことを知るかたも年々減っているかもしれません。 法律で義務付けられていた速度警告音 時速100km/hを超えると「キンコン」と鳴っていた速度警告装置。かつては道路交通法で義務付けられていた装備も現在ではなくなってしまいました。法律で定められていた正確な速度は普通乗用車で105km/h、軽自動車は85km/hです。 しかし、日本独自の装備だったためアメリカ政府や自動車メーカーからの圧力で1986年に法律は廃止。以降徐々に姿を消していきました。 安心して運転できたコーナーポール 左前方のバンパーから伸びる1本の棒。運転席から見にくい左前方の位置を示すコーナーポールです。車両感覚にあまり自信が無い人でも、コーナーポールのおかげでしっかり見切りをつけられました。セダンや大きな車だけでなく、コンパクトカーや軽自動車などでもよく見かけた装備です。 現在でも純正オプションやアフターパーツとして販売されていますが、各種センサーやモニターの発達で装備する人はほとんど見かけません。 レースのシートカバーで高級感を演出 かつて車は高級で特別なものというイメージがあり、その演出として定番だったのがレースのシートカバーです。車種やグレードを問わず、多くの車で装備されていました。 最近はみかけることもなくなりましたが、実は今でも純正品として供給されています。しかも撥水性が高められるなど機能性も進化していて、小さな子どもなどを乗せる際はシートの汚れを防ぐアイテムとして有効です。 ただ、どうしても古めかしいイメージから敬遠する人が多いのも事実で、いつかは完全になくなってしまう日も来るかもしれません。 まとめ 慣れ親しんだ装備がなくなっていくのは寂しさも感じます。車の装備は、技術面だけではなく当時の世相を反映したものもあり、振り返ると思わぬ発見もあるかもしれません。 一方、この装備が将来どうなっていくのかを考えるのは楽しいものです。技術の進歩によってなくなるのか、より進化するのか。車を運転しながら思いを馳せてみてはいかがですか。 [ライター/増田真吾]

免許返納は田舎で生活してるとできない?その理由と対策を解説
旧車の魅力と知識 2022.02.25

免許返納は田舎で生活してるとできない?その理由と対策を解説

免許返納は、田舎で生活していると難しいとの声があります。車の運転ができなくなると、日常生活に支障をきたす人もいるでしょう。免許を返納しても今までどおり生活できるように、環境を整える必要があります。ここでは、田舎住まいの人が免許を返納できない理由や生活が不便にならないようにする対策について紹介します。 田舎住まいの人が免許返納できない理由 田舎で生活している人が免許を返納できない理由について解説します。 生活に困る 田舎は、都会と比べてスーパーやコンビニの数が少ないため、車を持っていないと買い物が不便になる場合があります。生活必需品や食べ物などが急に足りなくなることもあるかもしれません。そのようなときに、公共交通機関が近くにない場合は、車で移動する必要があります。結果、高齢者になって免許を自主返納した方が良いと想っていても返納できないのが現状です。 仕事を失うこともある 田舎で仕事がない場合、都心の方へ出て働いていることもあります。公共交通機関が機能していれば車がなくとも通勤できるかもしれません。しかし、最寄り駅へ行くまでの移動手段がない場合は、結局のところ通勤に苦労するでしょう。時間的都合、体力的な問題で、どうしても仕事に通うことができず、退職や転職を余儀なくされることもあるかもしれません。 運転する楽しみが失われる 車の運転を趣味として楽しむ人にとっては、運転ができなくなることは楽しみが奪われることを意味します。これも、免許返納をしない理由の1つとなるでしょう。 田舎と都会で異なる交通事情 田舎と都会では交通事情が異なります。どのような交通事情なのか詳しくご紹介します。 タクシーがほとんど走っていない 田舎は、タクシーが必要になっても、都会と比べてあまり多く走っていません。これは、田舎は多くの人が車を所有していることや、都会と比べて人が少ないことが関係しています。免許返納後にタクシーで移動することが難しいため、免許返納が難しいとの判断となるのです。 バスや電車が充実していない 田舎は、バスや電車などの公共交通機関が充実していない傾向があります。公共交通機関を必要なときに使えない場合は自分で車を運転しなくてはいけません。このように、公共交通機関が発達していない地域は、結果的に免許返納が難しくなります。 田舎で免許返納数を増やすための対策 田舎で免許返納の数を増やすには、どのような対策が必要なのでしょうか。自分でできる対策も含めて詳しく見ていきましょう。 公共交通機関の充実化 田舎は、公共交通機関が充実していない傾向があります。この点を払拭することで、免許返納を促しやすくなるのではないでしょうか。バスやタクシーなどの本数を増やしたり、電車も地域性に合わせて時間を設定したりすることで利用者が増える可能性があります。 通販の利用促進 地域によっては、隣町へ行かないと買い物ができません。また、たくさんの商品を買うと、電車やバスなどで移動が難しくなるでしょう。そこで、通販の利用を促すことで、家から出ることなく買い物ができるため、買い物事情が解決すると考えられます。 通販サイトの利用に慣れていない高齢者に対して、利用方法をアドバイスするのも1つの対策です。 親族間で協力し合う 買い物や移動などを親族がサポートするのも1つの方法です。例えば、週1回は生活必需品を買いに出かけたり、親族が代わりに購入してあげたりする方法があります。免許返納後も、生活が不便にならないように協力することで、本人が免許返納に前向きな気持ちを持てるようになれるかもしれません。

死亡後に免許返納しなくてはいけないのか?免許返納手続きの方法を解説
旧車の魅力と知識 2022.02.25

死亡後に免許返納しなくてはいけないのか?免許返納手続きの方法を解説

家族が亡くなった場合は、さまざまな手続きが必要です。亡くなった家族が免許を持っていた場合、返納が必要なのかどうか気になる方は多いのではないでしょうか。今回は、死亡後の免許返納について解説します。 死亡後に免許返納の手続きが必要? 運転免許証は、免許証をもっている人に対して、公道で車の運転をしてもよいことを許可しているものです。そのため、もし免許証をもっている人が死亡した場合、その免許は無効になります。失効となった免許証は、道路交通法によって免許証を返納する義務があると定められています。 道路交通法:第107条免許を受けた者は、次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、すみやかに、免許証(第三号の場合にあつては、発見し、又は回復した免許証)をその者の住所地を管轄する公安委員会に返納しなければならない。一 免許が取り消されたとき。二 免許が失効したとき。三 免許証の再交付を受けた後において亡失した免許証を発見し、又は回復したとき。 (引用元:G-GOV 法令検索|免許証の返納等) ただし、免許証の保有者が死亡している場合は、遺族が免許を返納する義務はありません。その代わり、免許証の有効期限内であれば、免許証の更新通知書などが届くこととなります。 なお、免許証を返納せず手元に置いたとしても罰則はありません。また、形見として持っておきたい場合は、その旨を申し出ることで免許証にパンチ穴を開けて返却してもらえます。 免許証の処分するのであれば、処分方法に注意が必要です。運転免許証には顔写真が掲載されていることに加え、個人情報が記載されているため、悪用されるリスクがあります。ハサミで細かくカットしたうえで、複数のゴミの日に分けて捨てると安心です。 死亡時の免許返納手続きを行う場所 死亡した家族の免許証の返納手続きは、主に警察署か運転免許センターで行います。それぞれ詳しく見ていきましょう。 警察署 免許の返納は警察署で手続きできます。免許証返納届に必要事項を記入し、必要書類とともに窓口に提出してください。地域によっては駐在所・交番などでも返納手続きができる場合があるので、近所に警察署がないときは問い合せてみてください。 運転免許センター 運転免許センター(国家公安委員会)でも返納手続きができます。警察署での手続き同様に、免許証返納届に必要事項を記入し、必要書類とともに提出しましょう。 ▼免許返納できる場所についてはこちらでも解説しています。免許返納できる場所は?調べ方やあわせて知っておきたいことも解説! 死亡時の免許返納手続きの必要書類 死亡した家族の免許証を返納する時に必要な書類は次のとおりです。 ・亡くなった方の免許証:納対象の免許証です。・死亡診断書:死亡の事実を証明した書類です。死亡理由の証明になります。・戸籍謄本の写し・申請者の身分証・認印 窓口によって、必要な書類が異なることがあるので、事前に必要書類を確認しておきましょう。 ▼免許返納の手続き方法についてはこちらで解説しています。免許返納する時の手続きとは? 運転経歴証明書の返納は必要? 亡くなる前に免許返納済みの場合は、「運転経歴証明書」を取得している可能性があります。運転経歴証明書に関しても返納しなくても問題はありません(※)が、手元に置いておくのが不安な場合には、お住まいの地域の管轄部署に対応を問い合わせてみましょう。 ※2023年12月15日時点   ------------------------------------------- ▼免許返納・そのほかの手続きに関する記事一覧免許返納できる場所は?調べ方やあわせて知っておきたいことも解説!免許返納する時の手続きとは?自動車の相続は義務か?名義変更を行わない場合の問題点などを紹介します相続に伴う車の名義変更には委任状が必要?書き方や注意点も紹介 -------------------------------------------

ペーパードライバーが免許返納する方法とは。メリットと合わせて解説。
旧車の魅力と知識 2022.02.25

ペーパードライバーが免許返納する方法とは。メリットと合わせて解説。

免許を取得して持っているけど、運転する機会がなく免許証が身分証となっていることがあるかもしれません。運転をしないまま、気付いた時にはペーパードライバーになってしまっていたとき、免許を返納しようと考えることもあるでしょう。今回は、ペーパードライバーの免許を返納する方法やメリットを解説します。 ペーパードライバーとは ペーパードライバーとは、免許を取得したものの車の運転をしない人のことです。 「ペーパードライバー(paper driver)」という言葉は、和製英語です。英語圏では「driver on paper only」といいます。免許が誕生した当初(明治40年)は、木製・銅製のものでしたが、甲乙免許証になった大正8年には紙製となり、昭和に入ると紙製の手帳型になりました。現在のようなカード型になったのは昭和48年の頃です。その名残から、「紙をもっているだけのドライバー」という意味で、「ペーパードライバー」と呼ばれるようになりました。 (参考資料:自動車免許はいつから必要になった?免許の歴史を徹底解説) ペーパードライバーでも免許返納はできる? ペーパードライバーでも免許を返納できます。 ペーパードライバーで、多くの方は免許証を身分証明書として使っている人もいます。運転免許証を自主的に返納することで、「運転経歴証明書」を発行してもらえます。この運転経歴証明書は身分証明書として使えます。 ペーパードライバーが免許返納を検討する心理 ペーパードライバーは、次のような理由で免許返納を検討することが多いでしょう。 運転に対しての恐怖心や不安感がある運転の必要性が感じられないため 免許を取得しても、乗る車をもっていなかったり、乗る必要がない環境であったりすると、このまま永久に車に乗らない気がして、免許返納を考え始める場合があります。 ペーパードライバーが免許返納するメリット ペーパードライバーが免許を返納するメリットは次のとおりです。 特典を受けられる 免許を返納すると「運転経歴証明書」が発行されることをお伝えしました。「運転経歴証明書」を提示することで、高齢者運転免許自主返納サポート協議会の加盟店で特典を受けられる場合があります。対象年齢は65歳以上です。 自動車事故の心配がなくなる ペーパードライバーは、運転に対しての不安感や恐怖心を抱いているために、運転をしていないことが考えられます。免許を返納すると、車が運転できなくなるので、事故に繋がる危険性がなくなります。 ペーパードライバーが免許返納する際に考えるべきこと ペーパードライバーが免許返納する時に考えるべき2点について紹介します。 この先本当に運転する機会がないか考える 免許返納した後に車を運転することにならないか今一度考えましょう。免許返納後に再び免許を取得するには、学科や技能試験を受けて合格する必要があります。 車を運転できるメリットを再度考える 車を運転できるメリットを整理して、本当に免許返納すべきかどうか考えましょう。車を運転できるメリットは次のとおりです。 長距離を短時間で移動できる大量の物を運べる交通の便が悪いところにも行きやすいタイムテーブルを気にする必要がない 免許を返納すると、これらのメリットを得られなくなります。

新車価格は1,200万円のスペシャルGT-R!メーカーチューンの神髄を見せたニスモ 400R
旧車の魅力と知識 2022.02.22

新車価格は1,200万円のスペシャルGT-R!メーカーチューンの神髄を見せたニスモ 400R

ニスモ 400Rは、日産のモータースポーツ部門NISMOが開発し、わずか55台しか販売されなかったコンプリートカーです。販売が少ない理由はその価格。ベースとなったR33型GT-Rの2倍以上となる1,200万円で販売されました。 今回は、NISMOがこだわり抜いて開発したコンプリートカー、ニスモ 400Rの魅力をお伝えします。 ニスモ 400Rのベース車両はR33GT-R 今回紹介するニスモ 400Rのベースとなった車両は、R33型スカイラインGT-Rです。新車販売当時は不評で、先代R32型スカイラインGT-Rの半分以下の販売台数でした。しかし、実はかなり高いスペックとなっていて、車の素性としては近年見直されているほどのポテンシャルを秘めています。 そして、R33型スカイラインGT-Rを使用してコンプリートカーを作り上げたのが、日産のモータースポーツ部門を担うNISMO。そんな400Rを生み出したNISMOについて、改めてご紹介します。 日産のモータースポーツを支えるNISMO 日産ファンなら一度は聞いたことのあるNISMO。ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル株式会社を省略表示した日産子会社のブランド名です。 レースへの技術支援、モータースポーツ向けの部品設計や製造をおこなっている会社で、日産のモータースポーツの心臓部ともいえます。 ニスモ 400Rは、ニスモの持つ技術を結集してチューニングされたコンプリートカー。デザイン面での不評とは裏腹に、性能面では素性の良かったR33型スカイラインGT-Rだからこそ実現しました。 見た目は不評ながら性能アップを果たしたR33型GT-R R32型スカイラインGT-Rの後継車種として登場したのが、R33型スカイラインGT-Rです。R32の弱点だった居住性を改善するため、大型化したことが裏目に出てしまい、また、バブル終焉の煽りを受けてステアリングなど内装パーツのいくつかを他車種と共通化。丸みを帯びたデザインとともに、R32の精悍なイメージを望んでいた一部のファンからは、セダンのようだと酷評されました。 しかし、性能面は大幅な進化を遂げます。増加した車両重量に対応したエンジンは、型式こそ先代と同様RB26DETTですが、最大トルクは先代の36.0kgmから37.5kgmにアップ。 ニュルブルクリンク北コースでのタイムは、R32型Rより21秒も短縮されました。R33型GT-Rは、コンプリートカーを制作するベース車両としては十分な戦闘力を持ったマシンだったのです。 NISMOのノウハウが詰め込まれたニスモ 400R R33型スカイラインGT-Rに搭載されている直列6気筒RB26DETTエンジンは、もともとチューニングベースとして素性のいいエンジンです。R32型開発当時のグループAで勝つために作られていたこともあり、600psを想定して開発されていました。 しかし、エンジン出力を向上させるだけでは車は速くなりません。また、スポーツカーの醍醐味は、車を意のままにコントロールする人馬一体の感覚です。 400RはNISMOのノウハウによって、ハイパワー車ながら手足のように操る感覚で乗れる公道最強ともいえるコンプリートカーに仕上がっています。 名前の由来となったエンジン出力は400馬力 ニスモ 400Rの「400」は、そのままエンジン出力を表しています。ニスモ 400Rに搭載されているエンジンの型式はRB-X GT2です。R33型スカイラインGT-Rに搭載されていたRB26DETTエンジンをベースとしながら、新開発エンジンといえるほどのチューニングを施していました。 日産工機 (REINIK) 製ストロークアップクランクによる排気量アップ、N1仕様メタルタービン装着とそれに対応してインタークーラーの大型化。そのほかにも、強化アクチュエーター、メタルヘッドガスケット、専用ECUへの変更等をおこなった結果、最高出力400ps/6,800rpm、最大トルク・47.8kgm/4,400rpmまで性能を向上させています。 また、排気量を200ccアップしたことで中低速域のトルクが向上。ハイパワー車にありがちな中低速域でのもたつきもなく、一気に高速域まで加速します。他の同クラスの車とは明らかに違うスムーズな加速感こそ、400Rの真髄です。 高出力エンジンを支える装備も一級品 足回りにはビルシュタイン製のサスペンションを採用。ビルシュタイン社は、スポーツサスペンションに定評のあるドイツのメーカーで、ポルシェやフェラーリなどにも純正採用されています。さらにマウント部はすべて強化ブッシュにすることで、ハイパワーエンジンに追随するきびきびとした走りを実現しました。 また、クラッチにはツインプレートタイプを搭載。ハイパワーエンジンの動力を余すことなく伝えます。一般的にツインプレートクラッチは重く扱いにくいのが特徴でしたが、400Rのツインプレートクラッチはノーマルと同等の踏力でコントロールできました。このあたりにも、メーカー直系という開発陣のこだわりが感じられます。 そのほかにも、軽量化によってエンジンポテンシャルをさらに引き出す工夫も随所に見られました。GTカータイプのボンネットを採用し、ボディ剛性アップのため装着されたタワーバーも、より軽量なチタン製がチョイスされています。 デザイン面では、ニスモ製エアロパーツを装備し、オーバーフェンダーによって車幅は左右それぞれ50mmずつ拡大されています。 まとめ こだわり抜いてチューニングされた魅力あふれるニスモ 400R。中古車価格もお伝えしたかったのですが、限定55台のみの生産ということもあり、現在の中古車市場で見つけられませんでした。 ちなみに、ノーマルのR33型GT-Rの中古車価格は500万円前後から高いものでは1500万円以上の車両もあります。(2022年1月現在) R33型スカイラインGT-Rの魅力が見直されている今、ニスモ 400Rにはさらなるプレミアム価格がつく可能性もあります。もし、ニスモ 400Rの購入をお考えであれば、国内中古車ディーラーはもちろん海外含めて幅広く探すしかありません。もし運良く見つけられたなら、それは運命の出会いといえるのではないでしょうか。 [ライター/増田真吾]

免許返納できる場所は?調べ方やあわせて知っておきたいことも解説!
旧車の魅力と知識 2022.02.22

免許返納できる場所は?調べ方やあわせて知っておきたいことも解説!

免許には自主返納制度があり、ここ数年で高齢者が免許返納する数が急増しています。そんな自主返納制度ですが、免許返納をするにはどの場所で手続きを行えばよいのでしょうか。今回は免許返納できる場所や調べ方についても解説します。 免許返納できる場所 免許返納できる場所について解説します。 警察署 警察署で免許返納できます。警察署は土日祝日、年末年始は業務を行っていないので平日にいくようにしましょう。東京都の場合は、午前8時30分から午後4時30分まで窓口が開いています。各都道府県によって受付時間は変わります。詳しくはお住まいの都道府県警察のホームページにてご確認ください。 運転免許センター 運転免許センターで免許返納できます。土曜、祝日、年末年始は業務を行っていません。東京都の場合、平日の午前8時30分から午後4時まで、日曜の午前8時30分から午後4時まで手続き可能です。こちらも各都道府県によって受付時間は変わります。詳しくはお住まいの都道府県警察のホームページにてご確認ください。 免許返納できる場所の調べ方 免許返納できる場所の調べ方について解説します。 ホームページを確認する ホームページを確認するとよいでしょう。その場所で免許返納手続きが可能かどうかはホームページに記載されている場合が多いです。「よくある質問」のページで紹介されていることが多いので確認してみましょう。 わからない場合は窓口で尋ねる 調べてもわからない場合は窓口で尋ねましょう。その際、手続き可能な場合はそのまま手続きに進むことができますので、必要書類なども持っていくとよいでしょう。 電話やメールでも確認できる 実際に行って尋ねるのが面倒という方やホームページに記載がない場合は、電話やメールでも確認できます。ホームページ記載の電話番号やメールアドレスに連絡してみましょう。 免許返納の場所と一緒に調べておきたいこと 免許返納の場所を調べる際、合わせて調べておきたいことについて解説します。 必要書類 免許返納には書類が必要です。また、申請をすると運転経歴証明書という運転免許代わりの身分証を発行できます。運転経歴証明書を作る場合は申請用写真が必要になるなど、場合によって必要書類は変わってきますので、免許返納の場所と合わせて調べておくとよいでしょう。 窓口が開いている時間 事前に窓口が開いている時間も調べておきましょう。土日祝日はやっていない場所が多く、平日でも夜は開いていないなど時間が限られています。窓口が開いている時間も調べておけばスムーズに手続きが進むでしょう。 免許返納後に受けられる特典 免許返納をすると、運転経歴証明書の発行以外にも様々な特典を受けられます。タクシーやバス、電車など公共交通機関の割引から飲食店の割引など日常生活で使いやすいものがたくさんあります。どんな特典があるのかは各自治体によって違います。事前にどんな特典がもらえるかも合わせて調べておくと、特典を有効活用できるでしょう。

創設者“エンツォ・フェラーリ”が生んだ最後のスーパーカー!フェラーリ F40の魅力を解説
旧車の魅力と知識 2022.02.22

創設者“エンツォ・フェラーリ”が生んだ最後のスーパーカー!フェラーリ F40の魅力を解説

メーカーが製作するスペシャルカーは数多く存在します。そのなかでもフェラーリ F40(エフフォーティー)は、創業者のエンツォ・フェラーリ存命中最後のスーパーカーということもあり、ファンの間でも特別な存在です。 今回は「そのままレースに出られる市販車」をコンセプトに、外観、素材、走行性能、そのすべてに一切の妥協なく生み出された「F40」を、中古車市場も踏まえてご紹介します。 当時の国内最高値は2億5000万円!?F40は価格も性能も異次元 フェラーリ創業40周年を記念して製作されたF40は、1987年7月21日、エンツォ・フェラーリ自らのスピーチによって大々的に発表されました。 F40は同社の「288 GTO」をベースとした後輪駆動の2シーターで、エンジンはリアミッドシップに搭載。「そのままレースに出られる市販車」をコンセプトに掲げるだけあり、走行性能は非常に高く、発売当時の市販車世界最速となる324km/hと発表されています。 発表当時の生産台数は400台を予定していましたが、顧客からの人気は非常に高く注文が殺到したため急遽増産となり、1992年の生産終了までに1,311台が生産されました。また、日本での新車価格は4650万円でしたが、当時がバブル景気真っ只中ということも手伝って投機目的での購入が増え、高額の個体では2億5000万円というプレミア価格がつくほどでした。 一般人には踏み切れない暴力的なエンジンパワー 最高速が324km/hに達するとされるF40には、2.9LのV型8気筒ツインターボエンジンが搭載されており、最高出力は478PS、最大トルクは58.8kgmという大パワーを放出。そのスペックの高さもさることながら、F40最大の魅力はツインターボのスリリングな急加速にあります。 俗にいう「ドッカンターボ」というもので、アクセルを踏んでから一定のエンジン回転数に達すると急激な加速を始めるという、その当時のスポーツカーにはよく見られた特性です。F40の高出力エンジンが生み出すドッカンターボは強烈かつスリル満点であり、その痛快な加速は多くのファンを唸らせました。 反面、その急加速ゆえに扱いは難しく、フェラーリのF1ドライバーであるゲルハルト・ベルガーには「雨の日には絶対に乗りたくない」と言わせるほど。価格はもちろんのこと、その性能を発揮させるためには、常人離れした運転技術と度胸が必要な、まさしく“スーパーカー”です。 世界の自動車業界に影響を与えた大型ウイング F40はエクステリアも高く評価されており、ボディはイタリアのピニンファリーナが担当しています。 ロングノーズ、スモールキャビンというスーパーカーらしい造形とともに、リアカウルと一体型になっている大型のリアウイングは斬新かつダイナミック。もちろん見た目だけではなく、走行時は効果的なダウンフォースを発生させ「そのままレースに出られる」というコンセプトに恥じない走りを見せてくれます。 このリアウイングは大きな反響を呼び、アフターパーツメーカーでは同型のウイングが次々製作され、F40のエクステリアで語るに外せない要素です。 快適装備は一切なし!徹底したレーシング仕様 「そのままレースに出られる市販車」がコンセプトなだけあり、装備面で無駄が一切排除されています。レーシングカーの操作感に近付けるため、ABSやパワステ、ブレーキのマスターバックといった補助装置や快適装備は一切ありません。通常どんな車にもあるドアトリムはおろか、ドアハンドルすら存在せず、ワイヤーを引っ張ってドアを開閉するという徹底ぶりです。 また、シャシーや外装パネルには、当時流行していたカーボンがふんだんに使われ、室内にもむき出しの状態で取付。それほどまで軽量化に力を入れた結果、F40の車重は1100kgとまさにレーシングカーにも匹敵する軽さを実現しています。 そのパワーウエイトレシオは2.3 kg/PSで、同時期に発売されたR32スカイラインGT-Rが、5.1 kg/PSであることを考えれば、どれほど軽快でパワフルであったかがお分かりいただけると思います。 フェラーリ F40の中古車市場 市販車としてはこれ以上ないほどの完成度を誇り、フェラーリ車のなかでも特別な存在といえるF40ですが、意外にも国内には在庫が残っていました。2022年1月時点での大手中古車サイトで調べたところ、F40は5台の在庫がありましたが、そのどれもが車体価格の欄は「応談」となっています。 F40は発売当時の新車価格が4650万円、現在でもオークションでは2億円を超えることもあるため、各ショップとも値付けできないというのが正直なところでしょう。 各個体0.9万kmから2.5万kmという低走行車で、フェラーリ正規ディーラーの認定を受けた「クラシケ」を持った車両もあります。そして、もともとコレクション目的で購入された個体が多いため、車両状態は悪くありません。 まとめ 40周年記念モデルかつ、エンツォ・フェラーリ時代最後のスーパーカーであるF40は、多くの人に強烈な印象を与えました。 市販車でありながらレーシングカーのようなスタイリング、カーボンを惜しみなく使用した軽量ボディ、そして一般人では扱い切れない強烈な加速力。「そのままレースに出られる市販車」というコンセプトは伊達ではなく、他のスーパーカーとは違った別格の魅力があります。 中古市場では簡単に値段が出ないほどの存在となっていますが、国内に在庫は残っているので、一度見てみるだけでもF40の貫録は十分に感じ取ることができるでしょう。 [ライター/増田真吾]

免許返納の申請には写真が必要?写真の規格や悪い例も紹介
旧車の魅力と知識 2022.02.17

免許返納の申請には写真が必要?写真の規格や悪い例も紹介

免許返納と同時に運転経歴証明書の申請を検討している人もいるでしょう。運転経歴証明書の申請には、「免許写真判断基準」の条件を満たした写真が必要です。免許写真判断基準の条件をクリアしたものとは、どのような写真なのでしょうか。ここでは、運転経歴証明書の申請時に使用する写真の条件や、写真の悪い例を詳しく紹介します。また、申請時に写真と一緒に提出する書類も紹介するので、ぜひ参考にしてください。   運転経歴証明書の申請に写真が必要 運転経歴証明書は、免許返納時に申請すれば全ての人に発行される書類であり、金融機関などで本人確認書類として使用できます。また、運転経歴証明書を提示するとさまざまな特典を受けられます。運転経歴証明書の申請時に写真が必要になるため、免許返納時に持参しましょう。 運転経歴証明書の申請に使用する写真の条件 申請に使用する写真は「免許写真判断基準」を満たす必要があります。免許写真判断基準の条件について詳しく解説します。 道路交通法で定められる基準を満たしている 道路交通法で定められている基準は下記のとおりです。 ・縦3cm×横2.4cm(国外運転免許証申請時の場合は縦5cm×横4cm)・無帽・正面・上三分身・無背景・6ヶ月以内に撮影した写真 宗教や医療上の理由で顔を隠す必要がある人は、顔の輪郭がわかるように写っていれば、範囲内で頭部を覆うことができます。 容易に個人を識別できる 容易に個人が識別でき、社会通念上証明写真として相応しい写真を提出しましょう。また、カラーコンタクトを使用している写真だと、眼の色が違って見える場合があります。眼の色が違うと容易に個人を識別できないため、免許用写真としては不適切です。カラーコンタクトを使用している人は、撮影前に外しましょう。 運転経歴証明書の申請に使用する写真の悪い例 運転経歴証明書の申請に使用する写真の悪い例は下記のとおりです。 ・帽子をかぶっている・ヘアバンド・バンダナ・ハチマキ・サングラス・マスクをしている・顔・目線が正面を向いていない・顔が近すぎ・遠すぎて上三分身ではない・背景と同化している・背景に壁紙や模様が入っている・顔の一部が写っていない・明るすぎ・暗すぎて顔が識別できない・目を閉じている・前髪で目が隠れている・眼鏡のフレームが目にかかっていて・反射して目が見えない・口を大きく開けて笑っている・フードや襟で顔が隠れている・印刷不良や写真が変色している・頭上に3mm程度の余白がない 出典元:警視庁「申請用写真及び持参写真のご案内」 せっかく持ち込んだ写真で受付してもらえないと、二度手間になる可能性があるため、条件に合うように撮影しましょう。 警視庁のHPに悪い例の写真が詳しく掲載されているので、参考にしてみてください。 申請時に写真と一緒に提出する書類 運転経歴証明書の申請時に写真と一緒に提出する書類は下記のとおりです。 ・黒か青のボールペン・住民票の写しまたは住所や氏名、生年月日が確認できるもの(健康保険証やマイナンバーカードなど) ※免許返納と同時に申請する場合は不要・交付手数料(1,100円)

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