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MR-Sは、MR2の後継車種として1999年10月から2007年7月まで販売されました。コンパクトなミッドシップスポーツカーとして人気を博しましたが、どのくらいの金額で中古車市場に流通しているのでしょうか。今回は、MR-Sの魅力を紹介するとともに、現在の相場と直帰の価格推移について解説します。 MR-Sとは トヨタ MR-Sとは、1999年10月に販売を開始したコンパクトサイズのミッドシップオープンスポーツカーです。車種名のMR-Sは「Midship Runabout Sports」を意味しています。 MR2の後継車種としてデビューしたMR-Sは、車輌重量1t以下の軽量スポーツカーとして設計されました。ルーフには、ガラス製のリアウィンドウを採用したソフトトップを装備しています。また、オプションで脱着式のハードトップを設定していました。 エンジンは、座席すぐ後ろに1.8L直列4気筒DOHCを搭載しています。エンジンスペックは最高出力140ps/6,400rpm、最大トルク17.4kgm/4,400rpmと、パワフルではないものの、軽量なボディや重量物が前後輪(ホイールベース)の間に集中していることから軽快な走りが楽しめます。2000年には、日本初となるシーケンシャルトランスミッションを搭載したモデルが追加されました。 2000年6月にはモデリスタから150台の限定車「カセルタ」を販売。さらに、同年8月にはTRDと共同開発したコンプリートカー「VM180 TRD」を発売しました。続く2001年1月にはザガートが手がけた100台の限定車「VM180"ZAGATO"」を販売しています。 2002年にはトランスミッションを6速に変更。その後2007年に販売した特別仕様車「ファイナルバージョン(限定1000台)」を最後に生産を終了しました。MR-Sは、約8年にわたり販売され、1世代で幕を閉じたコンパクトサイズのミッドシップオープンスポーツカーです。 MR-Sの価格は高騰している? MR-Sの価格は、直近2〜3ヶ月は目立って高騰していません。中古車販売サイトを確認すると、むしろ若干価格が落ちているグレードもあります。2020年頃に巻き起こった旧車ブームの影響は落ち着いてきたと捉えてもよいでしょう。 MR-Sの現在の買取相場 MR-Sの価格推移について解説しましたが、実際にどのくらいの値がついているのでしょうか。ここでは、2024年9月時点でのMR-Sの買取相場をグレード別に紹介します。 グレード トランスミッション 買取相場 ベースグレード 6AT/6MT 5万~70万円 Sエディション 6AT/6MT 5万~180万円 Vエディション 6AT/6MT 5万~120万円 Vエディション・ファイナルバージョン 6AT/6MT 5万~170万円 新車価格が200万~250万円程度であったため、残価率は35~60%ほどです。20年以上前に発売されたモデルだと考えると、十分に高く評価されているといえるでしょう。 MR-Sを高く売るにはどうしたらよい? MR-Sの買取相場を解説しましたが、より高く売却するためにはどういった点に注意したらよいのでしょうか。ここでは、MR-Sを売るにあたっておさえておきたいポイントを紹介します。 こまめにメンテナンスされている 隅々までメンテナンスが行き届いていると、査定時に高く評価されやすいです。売却を検討している場合は、エンジンオイルやクラッチなどのパワートレイン、タイヤやサスペンションなどの足まわり、キズ・へこみやフレームのサビなどのボディに不具合がないよう定期的に点検しておきましょう。 走行距離を抑える 走行距離が短いクルマのほうが、さまざまな機関や部品へのダメージが少ないとみなされて高く評価される傾向にあります。売却を検討しているのであれば、クルマの使用を最低限に抑えてなるべく走行距離を伸ばさないようにしましょう。 ただし、ワンオーナー車や、後述する限定モデルの場合には、走行距離が長くても高い価格で買取される場合があります。 コンプリートカーは希少性をアピール 2000年〜2001年にかけて、MR-Sをベースにしたコンプリートカーがモデリスタより3つ発売されています。「カセルタ(CASERTA)」、「VM180 TRD」、「VM180"ZAGATO"(ザガート)」です。いずれも台数が限られていることから、高値がつきやすい傾向にあります。売却時にその希少性をアピールすると、より高く評価されるかもしれません。 150台限定の「カセルタ(CASERTA)」 2000年に販売されたカスタマイズモデルの「カセルタ」は、大人のためのミッドシップオープン2シーターで、ラテンテイストを基調とするスタイリング、走行性能に対するこだわりが盛り込まれた限定車となっています。 ボディサイズは、全長4,040mm、全幅1,840mm、全高1,235mmと、ベースモデルよりも全長が155mm長く、全幅が145mm広くなったワイドなスタイリングが特徴です。また、縦長のヘッドライトや丸型のリアコンビランプなどエクステリアをオリジナルデザインへ変更。さらに、ラグジュアリー仕様を選べば、タンカラーの本革シートやドアトリムなどのインテリアが装備されます。 カセルタは希少な限定車で、流通台数が非常に少ないため、高値になりやすいでしょう。 100台限定の「VM180 TRD」 2000年8月に発売された「VM180 TRD」は、MR-SをベースにチューンナップメーカーのTRDとモデリスタが共同開発したコンプリートカーです。エアロパーツを装着してスポーティな見た目に仕上げたほか、最高出力を15psアップするなど、MR-Sの走行性能により磨きがかかりました。わずか100台しか製造されなかったため、中古車市場では希少価値の高いモデルとして評価されています。 100台限定の「VM180"ZAGATO"」 2001年に販売された限定車「VM180"ZAGATO"」は、イタリアのカロッツェリア(デザイン工房)のZAGATO(ザガート)が手がけた100台限定のカスタマイズモデルです。 ヘッドライトから回り込むフロントバンパー、3眼のヘッドライトユニット、縦型のリアコンビランプなど大胆で流麗なエクステリア、コーディネートされたインテリア、チューニングされたサスペンションなどが特徴です。 生産数100台のVM180"ZAGATO"は希少なモデルであるため、高値で取引される可能性が高いでしょう。 MR-Sを売るなら実績・知識豊富な業者へ 軽量かつコンパクトなミッドシップスポーツカーとして人気を博しているMR-S。価格は目立って高騰していないものの、多くのファンが存在することは事実です。売却する際には、その魅力や価値を熟知している買取業者に査定依頼し、適正な価格を算出してもらいましょう。特に限定モデルは、誕生の経緯や生産台数の少なさによる希少性を理解していないと、正しく査定できません。 MR-Sを売る際には、多くの買取実績をもち、豊富な知識を有する買取業者に依頼することをおすすめします。 なお、旧車王は20年以上経過した古いクルマに特化して買取事業を行っており、これまでにMR-Sをはじめとする多くのクルマを取扱った実績をもっております。ご売却を検討される場合には、ぜひ一度旧車王にお問い合わせください。
かつて車好きが熱狂した市販車ベースのレース「グループA」。このレースで活躍した車は今でも人気です。今回は、グループAとはどんなレースだったのか、グループAのマシンのベース車にはどのようなモデルがあったのか紹介するとともに、グループAで活躍していたベース車の中古車事情についても解説します。 グループAとは グループAとは、市販車をベースにしたツーリングカー選手権です。日本では、全日本ツーリングカー選手権として1985年~1993年まで開催されました。レースに出場するためには、座席数が4座以上で、連続する12ヶ月間に5,000台以上(1993年以降は2,500台以上)生産された車両が対象となります。また、年間500台生産すればエボリューションモデル(進化型)として出場できるというルールもありました。 レースに参戦するためのホモロゲーション(公認)は、エンジン排気量によって区分けされ、最低重量やタイヤサイズなどが規定されています。なお、ターボ車については、排気量に1.4倍(1988年からは1.7倍)が換算されたクラスになります。 外観は、空力パーツも含めて市販車の形状を保つことがルールとなっていました。エンジンは、排気量の拡大、過給機の変更、補器類の形状や数の変更は認められていませんでしたが、ピストン交換ができ、原型が留まっていれば加工や研磨ができました。なお、エンジンの過給圧の制限はありません。足まわりやブレーキの変更範囲は幅広く、大幅な性能アップができるレースでした。 グループAの人気車種一覧 グループAで活躍した車には、三菱 スタリオン、日産 R32GT-R、BMW 635CSi、ボルボ 240ターボ、トヨタ AE86などがあります。ここからは、各モデルのグループAでの活躍、ベース車両の特徴などを解説します。 三菱 スタリオン 三菱 スタリオンは、1985年の国際ツーリングカー耐久レース(インターTEC)で予選から速さを見せ、決勝で日本車勢最高位の4位に入賞しました。1986年からは全日本ツーリングカー選手権(JTC)に参戦。1986年のインターTECでは、強豪のジャガーXJ-Sに次ぐ予選2位など好成績を残しました。 ベースとなった車両は三菱 スタリオンターボGSRで、エンジンは2.0L直列4気筒G63BT型エンジンを搭載。グロス値ではあるものの最高出力200PS/6,000rpm、最大トルク28.5kgm/3,500rpmを発生させます。駆動方式はFRで、サスペンションは4輪ストラットの独立懸架でした。サイズは、全長4,400mm、全幅1,695mm、全高1,320mmの5ナンバーコンパクトサイズです。 R32スカイラインGT-R 日産 R32スカイラインGT-Rは、1990年の全日本ツーリングカー選手権開幕戦でレースデビュー。その後、グループAの全日本ツーリングカー選手権が終了する1993年までの4シーズン全29戦をすべて優勝するという記録を残しました。搭載されるエンジンは名機のRB26DETTで、最高出力550PS/7,600rpm、最大トルク50.0kgm/6,000rpmを発生。サスペンションは、前後マルチリンクとなっています。 ベースとなった車両は、1989年に登場した日産 8代目スカイラインGT-R。エンジンは、2.6L直列6気筒ツインターボエンジン(RB26DETT型)で、市販車の最高出力が280PS/6,800rpm、最大トルクが36.0kgm/4,400rpmでした。ボディサイズは、全長4,545mm、全幅1,755mm、全高1,340mm。現在でも高い人気を誇る1台です。 BMW635CSi BMW 635CSiは、1985年の全日本ツーリングカー選手権で第2戦、第3戦で優勝。第4戦で4位という結果を残しました。グループAでは、3.4L直列6気筒の高回転型自然吸気エンジンで参戦。最高出力は296PS/6,800rpm、最大トルク35.0kgm/6,000rpmを発生するエンジンを搭載していました。 ベースとなったBMW 6シリーズは、2ドア4人乗りの伸びやかなスタイリングが特徴のクーペで、ボディサイズが全長4,815mm、全幅1,740mm、全高1,365mm。エンジンは3.4L直列6気筒で、最高出力211PS/5,700rpm、最大トルク31.1kgm/4,000rpmを発生します。駆動方式はFR、トランスミッションは4速ATです。 MA70スープラ トヨタ MA70スープラは、1987年から全日本ツーリングカー選手権に参戦。第4戦では予選2位、決勝で優勝するという結果を残しました。1988年には、生産台数500台のエボリューションモデル「スープラターボA」をインターTECに投入し、上位入賞をしています。 ベースとなったスープラは、1986年~1993年まで販売されていたスポーツカー。ボディサイズは、全長4,620mm、全幅1,745mm、全高1,300mmです。搭載されるエンジンは、3.0L直列6気筒ターボエンジンで、最高出力240PS/5,600rpm、最大トルク35.0kgm/3,200rpmを発生させます。1988年に販売された「ターボA」では、「ターボAダクト」と呼ばれるフロントバンパーを装備し、エンジンの最高出力が270PSに高められました。ターボAは、500台限定で販売されたため、現在では希少価値が高いモデルとなっています。 シエラRSコスワース フォード シエラRSコスワースは、1987年の開幕戦で予選3位からスタート。決勝では、エンジントラブルによりリタイアとなりましたが、実力の高さを見せていました。 ベースとなった車両は、フォード シエラRSコスワース。全長4,390mm、全幅1,720mm、全高1,360mmの3ドアハッチバックです。エンジンは、フォード製2.0Lエンジンブロックにコスワース特製の4バルブDOHCヘッドが架装され、ギャレット製のターボチャージャーとインタークーラーを装着しています。エンジンスペックは、最高出力204PS/6,000rpm、最大トルク28.1kgm/4,500rpm。駆動方式がFRで、トランスミッションが5速MTとなっています。 コモドールSS ホールデン コモドールSSは、5.0LのV型8気筒OHVエンジンを搭載する4ドアセダンのレーシングカー。見た目はセダンであるものの搭載されるパワフルなエンジンにより、トルクフルな走りが特徴です。インターTECでは、トラブルに見舞われながらも、上位をキープし続け3輪でゴールするなど、印象に残る走りをしていました。1987年の全日本ツーリングカー選手権に参戦。目立つ活躍はなかったものの、大排気量エンジンによるパワフルな走りなどが印象に残る1台でした。 ベースとなる車両は、ホールデンのコモドアの4ドアセダンで、6ライトウィンドウが採用されたデザインが特徴です。エンジンは、5.0LのV型8気筒を搭載しています。 AE86 トヨタ AE86は、プライベーターが出場しやすい1.6Lクラスの代表格のモデルです。1985年のインターTECでは、38台中9台がAE86という最大エントリー数になりました。中でも、鈴木恵一と土屋圭市の「ケイイチコンビ」が乗るAE86は、全日本ツーリングカー選手権で予選15位からのスタート。上位クラスを凌ぐ速さで周回を重ね、総合6位に入賞しました。 トヨタ AE86は、カローラレビン/スプリンタートレノの型式で、3ドアハッチバックと2ドアノッチバッククーペを用意するコンパクトFRです。ボディサイズは、全長4,200mm、全幅1,625mm、全高1,335mm。エンジンは、1.6L直列4気筒の4A-GEUです。エンジンスペックはグロス値で、最高出力130ps/6,600rpm、最大トルク15.2kgm/5,200rpmを発生。AE86は、現在でも高値で取引されている名車です。 ボルボ 240ターボ ボルボ 240ターボは、1985年に富士スピードウェイで開催された「1985インターTEC(国際ツーリングカー耐久レース)」で1-2フィニッシュしたマシンです。ボルボ 240ターボのスタイリングは、四角く角張ったスタイルが特徴で「空飛ぶレンガ」とも呼ばれていました。 ベースとなったのは、4ドアセダンのボルボ 240ターボ。エンジンは、2.1L直列4気筒SOHCのB21ET型を搭載し、155PSを発生させます。0-100km/h加速9秒、最高速度195km/hです。ワゴンの240ターボエステートは、当時世界最速のステーションワゴンとして知られています。ボルボを代表するモデルでもある240シリーズは現在でも人気がある車種です。 グループAで活躍した車は値上がりしてる? グループAで活躍した車は、現在でも人気があるため高値で取引されるケースが多いです。内装や外装、エンジンやトランスミッションなど車両の状態により買取額は異なるものの、現存する台数が減少する一方であるため、人気と値上がりが続くといえます。 そのため、グループAで活躍した車の購入を検討している場合には、早めに購入した方が良いでしょう。また、購入するときは、旧車のことを理解している販売店や購入後にアフターサービスを受けられる店舗を選ぶことをおすすめします。 中古車価格変動の実例 現在でも人気が高いAE86の2022年3月時点の中古車平均価格は200万円~230万円、車両の状態が良いものであれば300万円以上のプライスとなっています。また、中古車平均価格が前月比+38万円となっていることからも、値上がりが続いているといえるでしょう。 買取は専門店がおすすめ 買取では、中古車市場における需要や希少価値を評価して、価格を算出するため、高値で売却できる可能性が高いです。ただし、車を売却するときは、グループAで活躍した車であることや希少価値が高いことを熟知している専門買取店がおすすめ。専門買取店なら、車そのものの価値だけでなく、モータースポーツでの活躍や優れた性能を秘めていることも含めて評価することができます。 昔活躍した車は高値になる可能性が高い モータースポーツで活躍したことがある車は、中古車市場で高く評価されることがほとんどです。特にグループAのように市販車ベースのレースで活躍していたモデルの場合、市販されている車のポテンシャルがレースの結果を左右します。そのため、市販車であっても耐久性や走行性能が優れているといえるでしょう。 モータースポーツで活躍できる内に秘めた性能まで買取評価に反映できるのは、旧車への理解がある専門店でなければできません。モータースポーツで活躍した車を売却するときは、レースでの活躍や旧車のことを理解している業者に依頼しましょう。
軽自動車スポーツカーの先駆者として2002年に登場し、多くの人気を博したダイハツ コペン。そのコペンの中古車価格がここ数年で値上がりしているように感じている方もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、旧型のコペン(L880K型)に焦点を当て、中古車価格が高騰しているのか、現在の相場はいくらくらいなのかについて解説します。 旧型コペンの中古価格はいまだに高値 旧型コペンは現在も高値を維持しており、状態次第では新車価格を超える個体もあります。 また、旧型コペンは2027年にアメリカの25年ルールの対象となります。25年ルールとは、原則として右ハンドル車の輸入を禁止しているアメリカで、新規登録から25年経過したクルマに限り輸入が許可されるという緩和措置です。25年ルールの対象に含まれると、多くの個体がアメリカに輸出されて国内での希少性が高まってさらに値上がりする可能性があります。 ▼アメリカの25年ルールについてはこちらで詳しく解説しています。アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ 旧型コペンの現在の価格 旧型コペンの中古価格相場は、80万〜150万円程度です。安くても新車価格の半値ほどで販売されており、走行距離が5万km以下の低走行車や、特別仕様車のアルティメットエディションⅡやアルティメットエディションSの場合は200万円を超えることもあります。 旧型コペンの特徴・魅力 ここで旧型コペンの特徴・魅力について改めて振り返っておきましょう。 コペンは2002年にダイハツから発売された、軽自動車規格のオープンスポーツカーです。旧型のL880K型は2012年まで製造・販売されていました。 最高出力64psを発生させる直列4気筒ツインスクロールターボエンジンを搭載し、低重心なボディに15インチ大径ホイールが装着され、軽自動車ながらもスポーツカーとしての十分なスペックを誇るモデルです。 標準仕様のアクティブトップのほか、ディタッチャブルトップがラインナップされました。簡単操作で電動式ルーフを開閉できるアクティブトップに対し、ディタッチャブルトップは軽量かつ着脱式の樹脂製ルーフを採用し、よりスポーティに仕上がっています。 トランスミッションはスーパー5速MTかスーパーアクティブシフト付4速ATから選択可能です。AT車であってもMT車と同じような操作感覚を味わえることで、多くのユーザーの注目を集めました。 まとめ 旧型コペンの価格動向について解説しました。 手軽にスポーツ走行を楽しめるモデルとして人気のコペン。中古車市場では依然として高値で取引されており、3年後に迫る25年ルールの解禁でまた値上がりするかもしれません。購入を検討されている方は、こまめに市場の動向をチェックするとよいでしょう。
トヨタとの共同開発で2012年にライトウェイトスポーツカーとして登場し、多くの人気を博したBRZ。そんなBRZの中古価格を気にされている方も多いのではないでしょうか。今回は、最新の中古車市場の動向を踏まえてBRZの価格変動について解説します。 BRZとは BRZはトヨタと富士重工が共同開発し、2012年に富士重工より販売が開始されたスポーツカーです。走る楽しさを追求した車で、当時は非常に珍しいFRを採用したことでも話題となりました。価格も新車で250万円ほどとスポーツカーとしては手頃だったため、1年で70万台が売れる大ヒットとなりました。 BRZはもう値上がりしないって本当? 所謂「中古車バブル」でBRZの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われており、現在以上の値上がりは見込めないでしょう。 新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。 事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいBRZの特徴 現在以上の価格高騰は見込めないとお伝えしましたが、そんな中でもどういったBRZが高く評価されやすいのでしょうか。ここからは価格が高くなりやすいBRZの特徴について解説します。 こまめにメンテナンスをしている BRZに限った点ではありませんが、こまめにメンテナンスをしている個体は高く評価されやすいです。激しく走行するシーンの多いスポーツカーだからこそ、整備が行き届いているかどうかは重要なポイント。定期的にメンテナンスし、綺麗な状態を保っておきましょう。 修復歴がない BRZは走りを楽しむ方に愛されるスポーツカーで、街乗り用の車に比べると、どうしてもトラブルに見舞われやすいです。そのため、何の修復歴も事故歴もない個体は希少性が高く、比例して価格も上がっていくでしょう。
西部警察は、派手なアクションやカースタントなどが特徴の刑事ドラマです。作中に登場した車の中には、今でも高い人気を誇り、高額で取引されているモデルもあります。今回は、西部警察にどのような車が登場したのか振り返りながら、各車種の概要を紹介します。 西部警察とは 西部警察とは、1979年(昭和54年)から1984年(昭和59年)まで放映された刑事ドラマで、大門圭介団長(渡哲也)が率いる「大門軍団」を木暮謙三捜査課長(石原裕次郎)が見守りながら、凶悪犯罪に立ち向かうという物語です。「PART-I」「PART-II」「PART-III」の3部作になっており、全236話が放送されました。全国平均20%以上の視聴率を記録しています。 西部警察は、派手なアクションシーンやカースタント、巨額の費用を投じた爆破シーンなどにより人気を博しました。石原プロモーションによって製作された西部警察は、渡哲也、舘ひろし、石原裕次郎などの名優が出演しています。 西部警察に採用された車種一覧 西部警察に採用された主な車種はスポンサーでもあった日産車で、フェアレディZやスカイライン、セドリックなど、現在でも名車として語り継がれるモデルがほとんどです。ここからは、西部警察に登場した日産車を紹介します。 フェアレディZ S130型 フェアレディZ S130型は、1978年~1983年まで販売されていた2代目です。初代モデルからロングノーズ、ショートデッキといったスポーツカーらしいスタイリングを受け継いでいます。ボディタイプは、クーペ、オープンエアを楽しめるTバールーフをラインナップしました。西部警察では、フェアレディZ 280 Tバールーフ 2by2の後期モデルをベースにしたガルウィング仕様が「スーパーZ」として登場しています。フェアレディZ S130型は中古車市場での流通台数が少なく、状態が良い車両については高値で取引されています。 スカイライン C210型 スカイライン C210型は、1977年~1981年まで販売されていた5代目で、「ジャパン」の通称で親しまれました。ボディタイプは、4ドアセダンや2ドアハードトップなどをラインナップしています。西部警察では、特別機動車両の第1号「マシンX」として登場しました。スカイライン C210型は中古車市場での流通台数が少なく希少価値が高いです。状態が良くターボエンジン搭載の2ドアハードトップの中には、500万円以上の価格がついた車両もあります。 ガゼール S110型 ガゼール S110型は、1979年~1983年まで販売されていた初代モデルです。型式のS110型からもわかるように、3代目シルビアの兄弟車となります。デビュー当初は、2ドアハードトップのみのラインナップでしたが、デビューから約5ヶ月後にハッチバックのクーペが追加されました。西部警察では、オープン仕様のガゼールが木暮課長(石原裕次郎)の専用車として登場しています。 当時ディーラーオプションとして設定されていたボンネットとトランクのグラフィックやセンターコンソールの自動車電話が特徴です。ガゼール S110型は中古車市場での流通台数が非常に少なく、希少なモデルとなっています。 サファリ 160系 サファリ 160系は、1980年~1987年まで販売されていた初代モデルです。西部警察では、サファリエクストラバンをベースにした特殊車両が登場し、ルーフにある高圧放水銃が特徴的な装備となっています。サファリ 160系は中古車市場での流通台数が少なく、西部警察で使われていた年式のサファリはほぼ流通していません。 セドリック 330型 セドリック 330型は、1975年~1979年まで販売された4代目です。ボディタイプは、2ドアハードトップ、4ドアハードトップ、4ドアセダンを用意していました。西部警察では黒パト(覆面パトカー)として登場し、大門が乗る後期型は「団長セドリック」の愛称で親しまれ、PART-II以降はカースタントで破壊される脇役になりました。 セドリック 330型は中古車市場での流通台数が少なく、車両本体価格300万円前後で売買されています。 セドリック 430型 セドリック 430型は、1979年~1983年まで販売されていた5代目です。先代の330型の躍動感あるスタイリングから直線的な造形に変更されました。ボディタイプは、4ドアセダン、4ドアハードトップ、5ドアワゴンの3タイプです。 西部警察では、覆面パトカーとして活躍していました。セドリック 430型は中古車市場での流通台数が多くないため、状態が良いハイパフォーマンスなターボエンジン搭載車は300万円前後の高値で取引されることもあります。 セドリック Y30型 セドリック Y30型は、1983年~1987年まで販売されていた6代目です。国産の量産乗用車として初めてV型6気筒エンジンを搭載したことで話題を呼びました。西部警察では、ブラックのボディカラーにエンケイホイールを装備したパトカーとして登場しています。またY30型セドリックのパトカーは、「西部警察」だけでなく「あぶない刑事」にも登場しました。セドリック Y30型は中古車市場での流通台数が少なく、車両本体価格150万円前後で取引されています。 ローレル C130型 ローレル C130型は、1972年~1977年まで販売されていた2代目です。「ゆっくり走ろう」のキャッチコピーでデビューしたローレル C130型は、ボディ外板に灯火類がないスタイルから「ブタケツ」の愛称で親しまれました。ボディタイプは、4ドアセダンと2ドアハードトップの2種類です。西部警察では、日本縦断ロケで登場しました。ローレル C130型は中古車市場で流通台数が少ないだけでなく、希少価値がついていることから車両本体価格300万円~500万円前後で取引されています。 ローレル C230型 ローレル C230型は、1977年~1980年まで販売されていた3代目です。直線的なスタイルと四角いフロントグリルなどにより落ち着きのあるスタイリングとなっています。ボディタイプは、4ドアセダン、4ドアハードトップ、2ドアハードトップをラインナップしました。西部警察では、黒パト(覆面パトカー)として登場し、「団長ローレル」の愛称で親しまれました。ローレル C230型は中古車市場での流通台数は非常に少なく、希少価値が高くなっています。 フェアレディZ S30型 フェアレディZ S30型は、1969年~1978年まで販売されていた初代です。ロングノーズ、ショートデッキ、ファストバックのスタイリングが特徴となっています。西部警察では、2代目フェアレディZの「スーパーZ」が有名ですが、初代フェアレディZも白パトとして登場していました。フェアレディZ S30型は中古車市場での流通台数が少なく、さらにはプレミアがついているため、非常に高い価格で取引されています。 ブルーバード 910型ハードトップ ブルーバード 910型は、1979年~1983年まで販売されていた6代目です。直線的でシンプルなスタイリングが特徴となっています。ボディタイプは4ドアセダンと2ドアハードトップをラインナップしていました。西部警察ではPART-II以降、白パトとして登場しています。ブルーバード 910型は中古車市場での流通台数が少なく、状態が良い車両は高値になることもあります。 スカイライン R30型セダン スカイライン R30型は、1981年~1985年まで販売されていた6代目です。前期は「ニューマン・スカイライン」と呼ばれ、後期は「鉄仮面」の愛称で親しまれました。ボディタイプは4ドアセダンや2ドアハードトップなどが用意され、ターボエンジン搭載モデルやRSモデルなどもラインナップされました。 西部警察では、「マシンRS」として登場しています。スカイライン R30型は中古車市場で車両本体価格200万円~400万円前後で取引される人気モデルです。 スカイライン C10型 スカイライン C10型は、1968年~1972年まで販売されていた3代目です。通称「ハコスカ」とも呼ばれ、現在でも高い人気を誇っています。ボディタイプは4ドアセダンや2ドアハードトップなどをラインナップし、スカイライン初となる「GT-R」が登場しました。 西部警察では、1話限りの登場でしたが、印象に残るモデルとして知られています。スカイライン C10型は中古車市場でプレミア価値がつき高値で取引されています。GT-Rについては1,000万円を超えるのも珍しくありません。 スタンザ セダン A10型 スタンザ A10型は、1977年~1981年まで販売されていた初代で、高級感ある内装や外装が特徴のコンパクトモデルです。デビュー当初は4ドアセダンのみでしたが、1979年に5ドアハッチバックが追加されました。西部警察では、東部署の黒パトとして登場しています。スタンザ A10型は中古車市場での流通台数が少なく、希少なモデルといえるでしょう。 スタンザFX 5ドアハッチバック スタンザFXは、1981年~1986年まで販売されていた2代目です。FF(前輪駆動)を採用していたことから「FX」のサブネームが与えられました。ボディタイプは、4ドアセダンと5ドアハッチバックとなっています。1983年には5ドアハッチバックが廃止され、3ドアハッチバックが販売されていました。西部警察では、西部署の鑑識課員ロクさんが乗っていました。スタンザFXは販売台数に伸び悩み、中古車市場に流通することが少ないモデルです。 シルビア S110型 シルビア S110型は、1979年~1983年まで販売されていた3代目です。フロントからリアまで直線に伸びるショルダーラインが強調されたスタイリングが特徴となっています。ボディタイプは、2ドアハードトップと3ドアハッチバックを展開していました。西部警察では、団長の妹である明子と結婚した五代純刑事が乗っていました。シルビア S110型は中古車市場に出回っている台数が非常に少なく、希少なモデルといえるでしょう。 西部警察に登場した車は値上がりしてる? 西武警察に登場した車は、中古車販売価格からもわかるように、希少価値や旧車として評価が高いです。また、西部警察ファンから人気であるため、高値で取引されることが多いです。さらに、外装や内装など車の状態が良ければ、一般的な相場よりも高額買取になることもあります。今後は、現存する車両の台数が減少していく一方であるため、値上がりしていく可能性が高いでしょう。 昔活躍した車は高値になる可能性が高い 西部警察をはじめ、ドラマや映画などで活躍していた車は、ファンから人気があったり、旧車としての価値が高かったりします。そのため、売却するときには高値になることが多いです。しかし、旧車としての価値を正確に見抜ける買取業者でなければ、高値で売却することが難しいでしょう。かつてドラマや映画で活躍した車を売却するときは、旧車買取が専門の業者に査定依頼をすることをおすすめします。
「ハコスカ」の名称で多くのモーターファンに認知されている3代目日産 スカイライン。実はこのスカイラインは、日産にとって節目となる記念すべきモデルでした。プリンスとの合併、レースでの連勝記録、GT-Rの称号の誕生などスカイライン、そして日産の方向性をも決定づけた3代目スカイライン「ハコスカ」の魅力に迫ります。 日産とプリンス合併後初のスカイライン 日産とプリンスの合併後初の新規モデルとして発売されたのが3代目スカイライン、通称ハコスカです。 スカイラインの方向性を決定づけた3代目 3代目スカイラインの登場は1968年。1966年に日産とプリンスが合併したあと、初の新規モデルとして発売されました。 ハコスカの愛称で親しまれた3代目スカイラインは、スカイラインの方向性や日産のスカイラインとしての地位を確立したモデル。とくに発売2ヶ月後に登場したGC10型はスカイライン人気を決定づけたモデルとなりました。 初期型となるC10型に搭載されたエンジンはプリンスが開発したG15型エンジン。一方のGC10型には日産の開発したL20型エンジンが搭載。プリンスのスカイラインから脱却し、日産のスカイラインという地位を確立したのが2000GTとして販売されたGC10型です。 GT-Rもハコスカから始まった 2000GTによって人気を集めたスカイラインはさらに意欲的に新型を投入します。GC10型スカイライン登場の翌年、PGC10型2000GT-Rが追加されました。 2000GT-Rのコンセプトカーは、2000GT発売と同月に開催された第15回東京モーターショーにスカイライン2000GTのレーシング仕様として出品されます。2000GTのエンブレムは赤く塗られ、エンジンには新型のS20型エンジンが採用されました。 レーシング仕様として登場した2000GT-Rは実際にレースシーンを席巻。ツーリングカー50連勝という日本のレース史上不滅の金字塔を打ち立てたのです。 2000GT-R以降、「GT-R」の名はスカイライン最高の走行性能を誇るグレードに冠されるようになります。ちなみに、GT-Rといえば2ドアクーペのイメージですが2000GT-R登場当初は4ドアセダンのみの設定でした。 愛称がつけられたのもハコスカが最初 ハコスカは性能やモデル展開だけではなく、あらゆる面でその後のスカイラインの方向性を決定づけたモデルです。その1つがスカイラインシリーズに名付けられた愛称。スカイラインは「ハコスカ」をはじめ「ケンメリ」「鉄仮面」などさまざまな愛称がつけられています。 初めて愛称がつけられたのが3代目スカイライン「ハコスカ」でした。特徴的な角張ったボディから「箱型のスカイライン」と評されたことが語源です。また、「愛のスカイライン」というCMキャッチコピーから「愛スカ」とも呼ばれました。 4年間で意欲的に新型式を投入した3代目スカイライン 3代目スカイラインに対して、日産がいかに力を入れていたのか。その意気込みが良く分かるポイントは、投入されたモデルの多さです。初期型となるC10型を皮切りに4年間の販売期間で、メインラインだけでも実に4つの型式のモデルが投入されました。 バリエーションの多かったC10型 合併後初の新モデルとなったC10型は、まだプリンスの影響が色濃く残っています。その象徴がエンジンで、プリンス製のG15型1500cc直列4気筒OHCエンジンを搭載していました。 また、展開バリエーションが多かったのもC10型の特徴。ベースとなる4ドアセダン(C10型)をはじめ、エステートのWC10型、バンのVC10型がラインナップされていました。 グレードは「スタンダード」と「デラックス」の2種だったものの、デラックスは「ファミリーデラックス」「ツーリングデラックス」「スポーティデラックス」の3種を展開。さらに、女性仕様の「Lパック」というメーカーオプションまで用意します。当時としてはバリエーションの幅が広く人気を集めました。 日産スカイラインの元祖となったGC10型 C10型発売の2ヶ月後に投入されたGC10型最大の特徴が、日産製エンジンへの変更です。 120psを発生する2,000cc直列6気筒OHCのL20型エンジンが搭載され、大幅に走行性能を向上。エンジンの大型化に伴ってフロントノーズも延伸され、ロングノーズ仕様になります。実は3代目スカイラインはもともと6気筒エンジン搭載を配慮して開発されていたため、ロングノーズ仕様になったことで車全体のバランスが整いました。 モデル名には2000GTの名が冠され、ロングノーズのスタイリングは翌年発売されるGT-Rにもつながります。 記念すべき初代GT-RとなったPGC10型 2000GTのレーシング仕様という位置付けで1969年に発表されたのが、GT-Rの称号が初めて使用されたPGC10型。2000GT-Rと名付けられたPGC10型スカイラインこそが、現在まで続く「GT-R」の初代です。 2000GT-Rはレース車両としての走行性能を追求して開発され、最高出力160psを発生する新開発の2,000cc直列6気筒DOHCエンジンS20型を搭載。サスペンションやステアリングギア比に加えてリアフェンダーの形状までもが変更されたうえ、レースに不要なヒーターやラジオはオプション扱いとされました。 現在まで続くGT-Rの形になったKPGC10型 GT-Rの称号を初めて冠されたのは4ドアセダンのPGC10型スカイラインですが、2ドアクーペという現在まで続くGT-Rの形となったのはKPGC10型です。 登場当初は圧倒的な速さを誇っていた4ドアセダンの2000GT-Rですが、次第にロータリーエンジンを搭載するマツダ車の猛追が始まります。 そこで投入されたのが2ドアクーペのKPGC10型です。KPGC10型スカイラインは従来のPGC10型のホイールベースを短くすることでコーナリング性能を大幅に引き上げ、ライバルの猛追を振り切りました。 また、KPGC10型は。デザイン面で大幅に変更が加えられています。ダッシュパネルなどインテリアに大幅な変更が加えられたことに加えて、フロントグリルや前後バンパーとテールランプなどの外観も随所にデザイン変更が施されました。 まとめ 現在でも日産のスポーツモデルとして続くスカイラインの歴史は、3代目スカイライン「ハコスカ」から始まったと言っても過言ではありません。 また、最高の走行性能を誇るグレードに使用されたGT-Rの称号も3代目スカイラインが元祖。現在では「GT-R」という車名で独立した車種となるほど、3代目スカイラインから使用が始まったGT-Rの名称は日産だけじゃなく日本を代表する大名跡です。 ハコスカは発売からすでに50年以上が経過しました。しかし、すべての起源となったハコスカはスカイラインファンのみならず、多くのモーターファンから今も高い人気を集める車種です。 市場での人気もまさに異次元。高いものでは、1970年式の2000GT-Rが3,000万円以上で販売されていました。さらに旧車王での買取価格は1969年式のPGC10型スカイラインで1,350万円のものもあり、上限1,500万円という高値で取引されています。※価格はいずれも2022年3月現在 [ライター/増田真吾]
日産 430型セドリックは、センターピラーを持たない4ドアハードトップセダン。安全性と剛性の問題から今ではなくなってしまった4ドアハードトップですが、かつては高級セダンのあかしでした。直線的でスタイリッシュなボディには、当時の先進技術が詰め込み、その姿はまさに高度経済成長の集大成。先進的で豪華な見た目と装備を備えた、日産430型セドリックの魅力に迫ります。 時代の最先端だった430型セドリック 日産 430型セドリックは、40年以上販売が続いたセドリックの5代目として1979年に登場しました。高級セダンとして豪華な内装はもちろん、性能面でも先進の技術が詰め込まれた1台です。 とくに車の核となるエンジンやドライブトレインは、ハイブリッド車登場以前、現代車の基本形がすでに完成していました。 国産市販車初のターボ車はセドリックだった 430型セドリックは、高度経済成長を遂げた1970年代末の車だけあり、革新的な技術や装備が随所に盛り込まれています。 とくに革新的だったのが、国産市販車初となるターボエンジンL20ET。環境性能への要求が高まるなか、高性能と低燃費を実現する切り札として登場しました。その後多くの国産車にターボエンジンは搭載されますが、430型セドリックから国産ターボ車の歴史が始まったのです。また、国産乗用車初の6気筒ディーゼルエンジンであるLD28型もラインナップされていました。 次世代車の基本形となった430型セドリック 430型セドリックに投入された先進技術は、国産市販車初のターボエンジンだけではありません。世界初となる電子制御OD(オーバードライブ)付きフルロックアップ機構4速ATも投入されました。 フルロックアップ機構とは、MT車のように物理的にクラッチ板をつないでしまう仕組みのこと。多くのAT車で使用されていたトルクコンバーターは、液体によって動力を伝達するためどうしても回転ロスが出てしまい、パワーロスとともに燃費が悪化するという点が大きなデメリットでした。 しかし、フルロックアップ機構でクラッチを物理的につなぐことでデメリットを最小限に抑え、燃費性能を向上させました。電子制御フルロックアップ機構は、現在トルクコンバーターを採用するATでは多くの車に備えられている技術です。 そのほかにも、日産初のエンジン集中電子制御システム(ECCS)が採用されるなど、次世代の車を支えるさまざまな技術が430型セドリックで初めて投入されています。 贅を尽くした内装と装備 1970年代後半からバブルにつながる当時の車の特徴は、とにかく内装が豪華なこと。とくにセドリックは、高級セダンのトップに君臨していたトヨタ クラウンを意識して作られたため、贅沢な内装に可能な限りの装備が詰め込まれていました。 応接室のように仕上げられた内装 430型セドリックのインテリアは昭和の応接室がそのまま再現されたかのようなデザインです。インパネは全て深い色の木目調で、車内のいたる所に同様の木目調パネルが使用されています。シートやドアパネルなどは全てベロア調素材でまとめられていていました。 また、オーナーカーでありながら後席の居住性も追求して開発されています。ラジオチューナーやエアコンのコントローラーも木目調パネルに収められていて、天井には後席用の冷房の吹き出し口も完備。 そして、さらに秀逸なのが後席の乗客が足を伸ばせるシートアレンジです。助手席のシート背面部の一部をくり抜くように倒すことでオットマンのようになり、後席から助手席に足を伸ばすことができました。 あらゆる機能が詰め込まれていた 430型セドリックの運転席に座ると、無数のボタンやツマミに目がいきます。各種警告灯や照明を備えたオーバーヘッドコンソールとあわせて、まるで飛行機のコックピットかのような印象。可能な限りの技術を詰め込でいることも、当時の高級車にとって重要なステータスの1つだったのです。 中には、本当に意味があるのか分からない機能まで装備されていました。たとえば、テンキーを備えたドライブコンピューター。カーナビの元祖のような存在ではありますが、走行距離と時間(速度)の計算ができるだけという今となってはおもちゃのような装備です。 他にも、画面もないのにテレビチューナーだけはラジオとは別途備えられていて、専用のコントロールツマミまで用意されていました。 まとめ 1970年代末に新時代の到来を予感させた430型セドリック。販売台数ではライバル車トヨタ S110型クラウンには及びませんでしたが、先進性と独創性から今でも根強いファンがいます。 中古車価格は高いもので300万円を超えるものもある一方、買い取り価格は現在のところ100万円前後。ただし、状態が良ければ相場の倍額での買い取りとなるケースもあります。残存台数は年々減少しているため高騰する可能性もあり、今後の価格動向から目が離せません。 ※価格はいずれも2022年3月現在
「デロリアン」。映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(85’)で一躍、有名なった “あの車”です。直線基調のステンレスボディにガルウィングを備えた独特なフォルムで時空を駆け巡る「デロリアン」は、当時まさに唯一無二の存在でした。そして映画の公開から40年近く経った今もカルト的な人気を博しています。でも「デロリアン」の魅力はそれだけではありません。それはまさに1人の男の人生をも変えた車だったのです。 わずか1車種しか販売できなかった自動車メーカーデロリアンとDMC-12 デロリアンの正式名称は「DMC-12」。1981年1月から翌年の12月まで、デロリアン・モーター・カンパニー(DMC)が製造・販売していたスポーツカーです。 DMC は1975年当時、ゼネラルモーターズの副社長だったジョン・ザッカリー・デロリアン氏が自分の理想とする本格的なGTカーを作るために独立し、デトロイトに設立しました。 それからなんと6年もの開発期間を経て完成したのがDMC-12です。「あのデロリアンが作った車」ということもあり、発売開始直後から予約が殺到。しかし、初期型のクオリティがあまりにも低かったことでキャンセルが相次ぎ、同社は経営難に。さらにデロリアン氏の不正経理やコカイン所持容疑での逮捕など、度重なるトラブルに見舞われ、1982年10月に「DMC」社は倒産してしまいます。 念願叶ったDMC-12も、僅か2年でおよそ9,000台が生産されただけにとどまり、後継車開発も断念。DMC-12は、僅か1世代で幕を閉じた不遇な車となってしまいました。ところが、1985年に公開され世界的大ヒットを記録した「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場すると一躍脚光を浴び、現在もコレクション的な車として高い人気を誇ります。 他に類を見ないデロリアン DMC-12独自のメカニズム DMC-12を生み出したDMC社の実態は、理想は高い一方で技術力が圧倒的に足りない自動車メーカーでした。開発部門もなく製造スタッフも経験不足という状況で、最初から理想の車作りを断念したジョン・デロリアン氏。そこで彼はなんと、ヨーロッパの名車のエッセンスを寄せ集めてDMC-12を生み出しました。 そうこれはイギリス、フランス、ドイツ、そしてイタリアの風味漂う、一粒で4度おいしい多国籍車なのです。 ステンレスボディにガルウイングはまさにイタリアン! DMC-12最大の特徴は、メンテナンスフリーでサビないステンレスボディとガルウイングでしょう。 無塗装のステンレスボディは、加工時に付くサンドペーパーの傷がそのまま残ったヘアライン仕上げ。そして、スーパーカーを彷彿とさせるガルウイングとなれば、注目を集めないはずがありません。 このデザインを担当したのがイタリア・カーデザインの巨匠、ジョルジェット・ジウジアーロ氏。日本でも117クーペやスバル・アルシオーネSVXのデザイナーとしてお馴染みのジウジアーロは、象徴的なステンレスボディに樹脂製のバンパーを組み合わせ、エッジの効いた近未来的なデザインに仕上げました。ちなみに「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の発明家「ドク」によると「ステンレスボディはタイムマシンには好都合」だったそうです。 その後「DMC-12」は純金パネル仕様の追加やターボ車、4人乗り&4枚ガルウイングドア仕様も計画されていましたが、残念ながらDMCの倒産で実現には至りませんでした。 エンジンや足回りも多国籍!? 「DMC-12」に搭載されているエンジンは、プジョー(仏)ルノー(英)ボルボ(独)の多国籍軍が作った合弁会社「PRV」製の2.8L・V型6気筒SOHCエンジン。元々アルピーヌ・A310に搭載されていたエンジンを改良し搭載されました。 最大出力は135ps、最大トルク22.9kgm、最高速度は209km/h。変速機はルノー製(英)の5MTと3ATがラインアップされました。 シャーシを手掛けたのはコーリン・チャップマンが率いるロータス社(英)です。足回りはロータス・エスプリ、サスペンションの一部はロータス・エラン、リアブレーキ・キャリパーはフォード・コルチナからの流用。 このようにヨーロッパ各国で生まれた名車の部品を寄せ集め、イタリア・カロッツェリアのデザインを取り入れ、イギリスの工場で組立てられたのが、アメリカの自動車メーカー「DMC」から発売されたDMC-12です。 デロリアン DMC-12の中古車市場 1981年当時、DMC-12の新車価格はおよそ700万円と高額でした。それから40年経った現在は一体、幾らで取引されているのでしょうか? 2022年3月現在、大手中古車情報サイトで中古市場を見てみるとDMC-12の取引は2件。どちらも1,480万円ほどの高価格で掲載されています。走行距離は3,000キロ、もう一方も13,000キロと低走行車です。 続いては買い取り相場ですが、こちらは非常に希少な車のため残念ながら確認できません。ただその希少性故、コンディション次第では高額査定も望めます。しかし、こういったコレクション性の高い車種の場合、過走行になると査定額が大幅に下がってしまう可能性もあります。 まとめ 自動車メーカーの革命児として名を馳せたデロリアン氏が人生を賭けて作り上げた「DMC-12」。わずか2年という短命でその幕を閉じましたが、40年が経った今もコレクターを中心に高い人気を誇っています。 2022年8月に後継車として「デロリアンEV」がお披露目されると噂されていますが、果たして初代の魅力を継承できているのか。ヨーロッパの風味が漂い、時空をも駆け巡る近未来カー。 多くの人を虜にする一方で、1人の男の人生までを狂わせた「DMC-12」の魅力は、まさに唯一無二の存在といっても過言ではありません。 [ライター/増田真吾]
個性的な軽スポーツカーとして人気があるS660。生産終了のアナウンスに伴い、新車購入希望者が殺到しました。そんなS660の中古車相場が高騰していると感じる人もいるでしょう。今回はS660が高騰しているのか、いつまで値上がりが続くのかを詳しく解説します。価格が高くなりやすいS660の特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてください。 S660とは S660とは、2015年3月にホンダが発売した、軽2シーターオープンスポーツカーです。1991年に発売され人気があったビートと同様に、S660は「曲がる楽しさ」を体感できます。小さいながらも安定した走りや、本格スポーツカーのような外観など、軽自動車とは思えない優れた走行性能とデザイン性が高く評価されています。 S660の価格は下がっていく!? S660の生産が2022年3月で終了し、ホンダがEV・FCV路線に方針を切り替えると発表したことから、S660のような車は今後生産されないとユーザーから予想されていました。それに伴ってS660にはプレミア価格がついていましたが、中古車市場の変化によって必ずしも値段が上がっていくといは言い難い状況になりそうです。詳しくは次で説明します。 S660はもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でS660の価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいS660の特徴 続いて、価格が高くなりやすいS660の特徴を紹介します。 こまめにメンテナンスをしている こまめにメンテナンスをしているS660は、価格が高くなりやすいでしょう。S660のようなスポーツカーは、オイル類やラジエーター液の状態がコンディションに大きな影響を及ぼします。また、S660にはターボエンジンが搭載されているため、特にエンジンオイルのメンテナンスが重要です。 S660 モデューロX S660のモデューロXは、価格が高くなりやすいでしょう。モデューロXは、他のグレードには付かない特別なパーツが取り付けられたカスタマイズカーです。新車価格は300万円で、現在は約400万円台後半まで高騰しています。そのため、S660のモデューロXは、高額売却が期待できるでしょう。 2020年1月のマイナーチェンジ以降の「アルファ」 2020年1月のマイナーチェンジ以降のアルファも価格が高くなりやすいでしょう。マイナーチェンジ以降のアルファには、シートヒーターが付いています。冬のオープン走行にはヒートシーターの需要が高いため、価格が高くなりやすいのです。新車価格が200万円に対して、現在は中古車として約300万円で販売されているケースもあります。
頭文字(イニシャル)D人気によってコアなファンから熱狂的に人気のあるAE86。そんなAE86の中古価格を気にされている方も多いでしょう。そこで今回は、AE86の概要と最新の中古車市場の動向を踏まえた価格変動について解説します。 AE86とは AE86は通称「ハチロク」と呼ばれ、1983年にトヨタ自動車が販売したコンパクトタイプのスポーツクーペです。リトラクタブルヘッドライトのスプリンタートレノとカローラレビンの2車種があります。価格が安価ながらボディ剛性が高く、FRでパワーもあったため多くの若者の間で人気を博しました。また、スプリンタートレノは頭文字Dに登場し、主人公が乗っていた車としても高い人気を誇ります。 AE86の価格は高騰している? AE86の価格は、2020年から2023年にかけて上昇傾向にありました。2020年以降は新型コロナウィルスの影響で外出が制限され、旅行やレジャーに費やしていた資金が車や腕時計などの高級品に向けられたため、希少価値が高い旧車の価格が上昇したと考えられます。 旧車は現行車にない独自のデザインや性能などにより、趣味性やコレクション性が高いほか、資産価値として扱われていたことも価格上昇を後押しした要因でしょう。 なかでも「スプリンタートレノ GT APEX(ハッチバック)」が値上がりしており、直近1年間で100万円程度価格が上昇しています。 ただし、現在は元の生活に戻りつつあるため、上昇したものが徐々に下がる可能性があります。(※2024年時点)売却を検討している場合は、価格が大きく下落する前に売ることをおすすめします。 価格が高くなりやすいAE86の特徴 現在以上の価格高騰が見込めない中でも、どういった特徴を持つ個体が高値がつきやすいのでしょうか。価格が高くなりやすい3つのポイントを紹介します。 こまめにメンテナンスをしている AE86に限った点ではありませんが、やはりこまめにメンテナンスされている個体は高く評価されやすいです。走り好きなドライバーたちとともに山道や峠を駆け抜け、その爽快な思い出とともにダメージが残っているAE86も多いことでしょう。そのため、他のクルマ以上にメンテナンスの度合いと状態のよさが買取価格に大きく影響します。 修復歴がない 「頭文字D」の影響もあってAE86は走り込まれた個体が多く、あちこちに古傷を負っている場合も少なくありません。もともと希少性の高いクルマですが、修復歴ゼロの個体はさらに珍しいです。そのため、一度も事故を起こしていない、どこも修理していないAE86は高く評価されます。 フルノーマル AE86はドリフト好きに愛されるクルマのため、カスタムされた個体が非常に多く存在します。中古車市場でもカスタムされたクルマが多く、フルノーマルで売られているものは数少ないです。そのため、フルノーマル車は希少価値があり価格が高くなりやすいといえます。 AE86の新車価格は? 当時と現在の物価の違いにより比較しにくいものの、AE68は比較的手が届きやすい価格帯で販売されていました。当時の代表的なモデルの価格は、下記のとおりです。 車種・グレード 新車価格 カローラレビン 3ドア 1600GT APEX 157万8,000円 スプリンタートレノ 3ドア 1600GT APEX 159万8,000円 上記を参考に、AE86を売却するか判断してみてください。 AE86を売るなら実績・知識豊富な業者へ 高いボディ剛性を誇るFR車として人気を集めるAE86。数ある旧車・名車の中でも強い存在感を放っているモデルです。 売却を検討する際には、クルマとしての価値をしっかりと理解している業者を選びましょう。どんな歴史をもち、どういった部分が長年愛されているのかを知っている買取業者であれば高額買取に期待できます。AE86はもちろん、さまざまな車、特に古いクルマに特化したサービスに査定を依頼するのがおすすめです。