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● どういった売り方が最適か相談したい
● 相続で車を売りたいけど売り方が分からない
● 二重査定や減額について知りたい
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運転の楽しさを実感できるマニュアル車。マニュアルを設定しない車も登場しており、運転を簡単かつ楽にしたい層からはそれほど人気はありません。その一方で、一部の層から絶大な支持を得ており、中古車市場で希少価値が高まっています。今回は、マニュアル車が高騰しているのか、値上がりはいつまで続くのかについて解説します。マニュアル車を高く売るためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。 マニュアル車(MT車)の特徴 マニュアル車は、ギア操作を自分で行う必要があります。シフトレバーやクラッチ、アクセルを使って運転するため、オートマ車よりも複雑な操作が必要です。初心者には操作が難しいと感じるケースもあります。しかし慣れてしまえば、自分の意志で変速できるので、運転の楽しさを味わえるでしょう。また、自分の意志でギア操作を行うため、ギアの入れ間違えなどの操作ミスが起こりにくいです。 マニュアル車(MT車)のメリット マニュアル車は、手動でギア操作するため、自分好みの走りを実現できます。車を操縦している実感を得られることも、マニュアル車ならではのメリットです。また、アクセルを戻したときのレスポンスが早く、回転率が落ちやすいのでエンジンブレーキも利きやすいです。さらに、オートマ車より構造がシンプルで車両重量が軽いため、故障するリスクが低く、動作に無駄がない走りが期待できます。発進するにはクラッチ操作が必要なので、アクセルの踏み間違いによる事故も起こりにくいでしょう。 マニュアル車(MT車)のデメリット マニュアル車は片手でシフトレバー、左足でクラッチ、右足でアクセルを操作する必要があるため、運転による疲労が溜まります。また、半クラッチの状態からスムーズに発進しないと、エンジンが止まったりシフトショックが起こったりする可能性もあるでしょう。坂道での発進も難しく、マニュアル車を上手に運転するには、高い運転技術が必要です。 マニュアル車(MT車)が高騰している理由 マニュアル車は、新車で販売されることが少なくなり、流通台数が減ったため高騰しています。自分で車を操縦する楽しさを味わいたい人も多く、中古車市場で需要が上がっていることも要因です。また、海外のスポーツカーブームもマニュアル車の高騰に影響しています。 マニュアル車(MT車)の高騰はいつまで続く? マニュアル車の高騰は明言できませんが、長期にわたり高騰し続けるでしょう。今後も発売される新車にはマニュアル車の設定が少ないと予想されているため、さらに希少価値が高まり、中古車相場は上がり続けると予想できます。また海外でも人気があり、アメリカで25年ルールが解禁されたマニュアル車は、手が届きにくい価格まで高騰するでしょう。そのため、ガソリン車が廃止されるまで、マニュアル車の高騰は続くと予想されています。 マニュアル車(MT車)を高く売るためのポイント 続いて、マニュアル車を高く売るためのポイントを解説します。 こまめにメンテナンスをする こまめにメンテナンスがされているマニュアル車は、売却時に高く売れるでしょう。マニュアル車は、過激な走行により車がダメージを受けている可能性があります。ダメージを受けているマニュアル車は、本来のパフォーマンスを発揮できない可能性があるため、こまめなメンテナンスが必要です。不具合がないマニュアル車は、買取先で修理したり手を加えたりする手間が発生しないので、高額査定が期待できます。 また、マニュアル車はクラッチが傷みやすい傾向があります。査定前に交換している場合は、プラス査定になる可能性が高いため、積極的にアピールしましょう。 車の希少価値やオプションをアピールする 車の希少価値やオプションをアピールすると、より高く売れるでしょう。マニュアル車は、オプション品を付けることで、性能や見た目が良くなります。オプション品は、買取業者や車種によって査定金額が下がるケースもあります。しかし付加価値として評価してくれる業者もいるため、積極的にアピールしましょう。 また、マニュアル車は中古車市場で需要がある車なので、希少価値を存分にアピールすることも高く売るポイントです。 売りたい車種の買取に特化した業者に相談する マニュアル車の買取に特化した業者に相談すると、高額査定が期待できます。買取は業者によって、評価基準や流通ルートが異なります。マニュアル車に特化した業者なら、顧客のニーズや買取した車を高く売る方法を知っているため、高価買取に繋がりやすいのです。また、マニュアル車の希少価値も理解しているので、不当に安い価格がつく心配はほとんどありません。
ポルシェ911初となる水冷エンジンを搭載した996型ポルシェ911。自然吸気エンジンとしてシリーズで初めて300psを突破したにもかかわらず、発売当時はユーザーから不評だった不遇のモデルでもあります。 しかし、高いポテンシャルとポルシェ開発陣のこだわりが詰まったモデルであることが見直され、ポルシェ人気の高まりとともに再評価。ポルシェ911シリーズのなかではお買い得感のある996型ポルシェ911の魅力と実力を、ぜひチェックしてみてください。 初のフルモデルチェンジと初の水冷エンジン 996型ポルシェは、5代目911として1997年に登場。ポルシェ911が登場して以来、全面的に新設計された初のフルモデルチェンジでした。また、ポルシェ911初となる水冷エンジンは、当時のシリーズ最高出力にまで高性能化されています。 一方で、コストカットの目的で格下モデルである986型ボクスターと部品が共用され、ユーザーの不評を買いました。しかし、ボディ剛性や空力性能などを詳しく見ていくと、エンジン性能以外もポルシェ911の名に恥じない完成度となっています。 シリーズ初の水冷エンジンは300psを発生 996型ポルシェのもっとも大きな変更点は、水冷エンジンの採用です。空冷エンジンはポルシェ911のアイデンティティの1つでしたが、欧州をはじめ世界的に環境基準が厳しくなったことに対応するため初めて水冷化されました。 新開発のエンジンは、ただ水冷化して環境性能に対応しただけではありません。3.4L水冷6気筒DOHCエンジンは、自然吸気モデルのポルシェ911として初めて300psを発生。小排気量化して環境性能に対応しつつ、ポルシェエンジンにふさわしいスペックに仕上げられています。 クランクケースやシリンダーヘッドを刷新し、圧縮比を11.3まで引き上げました。さらに可変バルブ機構(バリオカム)と吸気管切り替え機構(バリオラム)を採用するなど、徹底的に性能を追求したエンジンです。 ボクスターと共用部品は多くても性能はアップ 996型で最も不評だったのは、986型ボクスターと共用パーツが数多く使用されていたことです。ヘッドライトやフロントフェンダー、バンパーなど車両前方部分を中心に多くのパーツが共有化されていました。 しかし、実はシャシーも含めて一新された996型ポルシェ911は、大幅にボディ性能も向上しています。各種補強でボディ剛性を高めたにもかかわらず、車両総重量は50kgも軽量化。(初期モデル 2輪駆動モデル同士の比較) さらに、フロントウインドシールドを寝かせることで空気抵抗を示すCd値は0.3となり、先代から10%も改善しました。(993は0.33)また、足回りもフロントこそ986型ボクスターと共通ですが、リアは完全に新設計のマルチリンク式サスペンションが装備されています。 評価が高まりつつある今狙い目の996型 伝統の空冷を捨てたうえ、格下のボクスターとの部品共用によって発売当時は評価が低かった996型ポルシェ911。しかし、月日を経ることで評価は見直され、もともともっていた高いポテンシャルとあわせて今人気が高まっています。 空冷ポルシェ911以上にポルシェらしい996型は、実は開発陣がこだわり抜いて仕上げたモデルでした。 問題の涙目ヘッドライトも再評価 ボクスターとの部品共用でもっとも不評を買ったのが、「涙目」と呼ばれるヘッドライトです。ヘッドライトはクルマの印象を決定する部分だけに、格下のボクスターと同じという点は大きなマイナスポイントでした。 しかし、発売から20年以上が経過し、現在では当時と評価が変わってきています。1990年代に生み出されたスポーツカーが持つ独特の高揚感は、「ヤングタイマー・クラシック」とも呼ばれて独自の個性として再評価されるようになりました。 ポルシェらしさを追求した996 エンジンの水冷化に際して、「ポルシェらしさが失われた」と批判されることが大きな懸念でした。そこで、ポルシェ開発陣は、徹底的にポルシェらしさにこだわります。 「ポルシェを着る」とも評されるほどに一体感のあるドライブフィールと、往年のレーシングポルシェを連想させる甲高いエキゾーストノート。いまでは、空冷最終モデルとなった993よりもポルシェらしいという意見も少なくありません。 まとめ 996型ポルシェ911は発売当時に不評だったことで、高騰している911のなかでもまだ比較的手頃な価格で入手できます。状態にもよりますが中古車価格は、400〜500万円前後です。 また、価格の高騰は買取価格に徐々に反映されつつあり、旧車王での買取事例をみるとカレラ4Sで410万円もの価格がついたものもありました。 996型ポルシェ911を購入する際は1点注意点があります。通称「インタミ問題」と呼ばれるトラブルです。 インターミディエイトシャフトとは、簡単に言えばクランクシャフトの回転を、左右のカムシャフトに伝える部品のひとつ。走行中に破損すると、最悪の場合走行不能になるばかりか、エンジンの大掛かりな修理が必要になってしまいます。ポルシェが無料点検・交換プログラムもおこなっていたので、インターミディエイトシャフト破損に対する修理や対策がおこなわれている車両を選びましょう。 ※価格は2022年4月現在
日本を代表する大衆車として時代を切り開いた日産 サニー。また、ただの大衆車におさまらず、レースシーンでの長期に渡る活躍や派生モデルがサニトラという愛称で大人気となるなど、日本の自動車史を語るうえで外せない大名跡です。日産開発陣の粘りによって誕生した名車、サニーの歴史を振り返ります。 40年近くも続いたロングラン大衆車 サニーは1966年から2004年まで、実に38年にも渡って販売された日本を代表する大衆車です。高度成長期に高まった大衆のマイカー需要に応え、日本の大衆車市場を牽引しました。 コンパクトなボディとエンジンで大ヒットとなった日産 サニーの開発背景を詳しくご紹介します。 トヨタ カローラと大衆車の双璧をなしたサニー 日産 サニー(4代目まではダットサン)の初代登場は、50年以上前となる1966年でトヨタ カローラの登場と同じ年でした。800万通以上の公募のなかから選ばれた車名とともに、大衆の心をしっかりと掴んで爆発的ヒット。ライバルであるトヨタ カローラと大衆車の双璧を成す存在でした。 実は開発陣が半ば無理やりリリースした 1,000ccクラスだったブルーバードが1,200cc以上のクラスに主力を移したことで、同クラスが空席でした。しかし、経営陣はブルーバードとの同志討ちを懸念し、開発には消極的。商用車開発という名目で開発陣がなんとか説き伏せ、サニーの開発に漕ぎ着けたという逸話が残っています。 高度成長期だった1960年代後半は、大衆が徐々にマイカーを手にし始めていた時代。空席となっていた1,000ccのエントリークラスを埋めたことで、時代背景を追い風にサニーは成功を手にします。 その後38年も続く日本を代表する大衆車は、当時の開発陣の粘りがなければ登場していなかったかもしれません。 初代に搭載されたA型エンジンは30年も使用された 初代サニーに搭載されたエンジンは、新開発の直4OHVの1,000cc A10型エンジン。小型で実用的なA型エンジンは、その後30年にも渡って生産され続けます。 また、小型車向けのエンジンとして経済性に優れていただけではなく、低回転から高回転まで軽快にまわる特性のよさから、チューニングエンジンとしてのポテンシャルが高かったのも特徴。シンプルな構造かつ軽量で、低重心だった点も評価されました。 エンジンのポテンシャルの高さは、モータースポーツの舞台で証明されます。OHVエンジンながら10,000rpmで175psという驚異的なポテンシャルを発揮し、「サニーのライバルはサニー」といわれるほど、国内のツーリングカーレースを席巻。とくに2代目となるB110型サニーは、1970年から1980年代初頭までの長きに渡って多くのチューナーやプライベーターからの支持を集めます。また、全日本FJ1300選手権など、フォーミュラカーの世界でも一大勢力を築きあげました。 日産 サニー歴代全9モデルを紹介 38年間もの間製造された日産 サニーは、トヨタ カローラを強く意識し合計9モデルをリリース。サニーのモデル変遷を追いかけると、日本の自動車業界の発展も見えてきます。 初代B10型系(1966-1970) サニーは初代をはじめ、4代目まではダットサン名義で販売されました。当時のクルマとしては珍しく、登場前年からティザーキャンペーンを展開。コンパクトで経済的という大衆車の市場を切り開いたモデルです。 2代目B110型系(1970-1973) 2代目となるB110型は、サニーの地位を確立したモデルです。エンジンは初代サニーから200ccアップの1,200ccA12型エンジンを搭載。1,000ccエンジンで販売を続けていたトヨタ カローラに対し、「隣のクルマが小さく見えます」という挑発的なコピーを展開したことでも有名です。 モータースポーツシーンでも多くの実績を残し、生産終了後もレースシーンでその地位を保ち続けました。エンジンだけではなく、空気抵抗が少なく軽量で高い運動性を発揮していたことも高く評価されています。 また、「サニトラ」の愛称で親しまれているピックアップトラック(B120型)は、国内向けが1994年。海外向けにいたっては。2008年まで同型(マイナーチェンジは実施)で販売され続けます。 3代目B210型系(1973-1977) 3代目のB210型の大きな変更はデザインです。曲線を多用したデザインは、北米市場を強く意識。ボディバリエーションは、先代以前と変わらず2ドアセダン、4ドアセダン、クーペの3タイプが用意されます。ただし、先代の評価があまりに高かったこともあり、大型化したことはユーザーの不満につながりました。 4代目B310型系(1977-1981) 4代目サニーは、3代目の不評から再びボディラインが直線的なものに変更されます。1979年に追加されたサニーカリフォルニアは、ボディサイドのウッドパネルが特徴的で、現代のステーションワゴンの元祖ともいえるモデルです。 4代目サニーは、ダットサン名義のサニーとしては最後のモデルとなり、ファンの間では「ラストダット」とも呼ばれています。 5代目B11型系(1981-1985) サニーは、5代目にして大きな転換点を向かいます。1つは日産名義になったこと、もう1つは駆動方式がFFに変更された点です。ライバルのカローラより2年先んじての変更で、技術力が必要なもののスペース効率に優れたFFレイアウトは、小型大衆車にとって大きなメリットになりました。 6代目B12型系(1985-1990) 6代目サニーは、「トラッド・サニー」の愛称で親しまれたモデルです。サニー初となる4WDの追加やDOHCエンジンの投入など、やや高年齢化していたユーザー層の若返りに成功しました。 7代目B13型系(1990-1994) バブル期に登場したB13型系サニーはガソリンエンジンをすべてDOHC化し、一気に現代のクルマへと進化。また、カローラにはなかった1,800ccエンジンを投入し、初代登場から常にカローラを意識していたことがうかがえます。1,800ccエンジンを搭載する4WDモデルは、国内ラリーやダートトライアルでも活躍しました。 8代目B14型系(1994-1998) 8代目サニーとなるB14型は、「クラスを超えた機能の実現」を目指して開発されました。先代でいったんサニーのラインナップからはずれた2ドアクーペを「サニー・ルキノ」として復活させるなど、再度ユーザーの若返りを図ったモデルです。 9代目B15型系(1998-2004) サニーとして最後のモデルとなる9代目B15型サニーは、意欲的なモデルでした。「新・世界基準セダン Sunny」というコンセプトのもと、燃費向上や排ガスの有害物質を低減した仕様のモデルをラインナップ。さらに、可変バルブタイミング機構を備えた、サニー史上最強スペックのSR16VE型エンジンを搭載するスポーツグレードも設定されました。 まとめ 発売期間が長く、9代ものモデルチェンジをしたサニーの中古車動向は、モデルによって大きく異なります。ただ、最終型の販売終了から、すでに20年近くが経過しているので、全体として台数は少なくなる傾向。大手中古車情報サイトでも登録台数は60台ほどでした。とくに、1966年発売の初代や人気の2代目B110型系は、ほとんど市場に出回っていません。 発売当時はユーザーからは不評だったB210型モデルで、300〜400万円ほどが中心価格帯。一方で最終型となるB15型は市場での販売台数も一定数あり、50~100万円ほどで取り引きされています。 ※価格は2022年4月現在
シビックのスポーツグレードとして、すっかりお馴染みの「typeR」。赤いヘッドカバーにチューニングが施されたエンジンやサスペンションなど、中でもVTEC機構は国内から海外まで多くのファンを魅了しています。 しかし、実はtypeRじゃないのにツウなファンが好むシビックが存在します。それがEG6シビックSiRです。今回はEK9シビックの先代、typeRを先駆けともなったEG6シビックSiRについてご紹介します。 EG6シビックの歴史 EG6シビックは1991年に登場し、シビックとして2度目の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。 ボディタイプは「3ドアハッチバック」、「4ドアセダン」「2ドアクーペ」の3種類。2ドアクーペは日本では生産されておらず、「ホンダ・オブ・アメリカ」で生産され、1993年に日本に輸入されました。 グレードは6種類あり、その内VTEC仕様が3種類。「ETi」は新開発のVTECである「VTEC-E」という低燃費志向のエンジン。「VTi」はSOHCで吸気のみ可変するVTEC。そして、SiRはDOHCの吸気と排気が両方可変するVTECとなっています。 このSiRこそ、当時のJTC(全日本ツーリングカー選手権)でライバルのトヨタ・カローラに勝つために開発されたスポーツグレードなのです。 格上車とも戦える!軽量・高出力・旋回能力の高さ EG6シビック(SiR)のB16A型は、最高出力が170ps/7,800rpmというハイパワーエンジンで、足回りには4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用。車両重量はパワステなどの快適装備がないSiRで「1,040kg」、快適装備付きのSiRⅡで「1,050kg」という当時の1,600ccクラスでは軽量な上にパワーも別格だった為、格上車とも同等に戦えるスペックを有していました。 ここからは、エンジン、重量、サスペンションについて細かく紹介していきます。 クラス最強レベルの高回転ハイパワーエンジンと軽量ボディ B16A型エンジンのスペックは、排気量1,595cc、最高出力125kw(170ps)/7,800rpm、最大トルク156.9N.m(16.0kgf.m)/7,300rpmとなっています。 他の1,600ccクラスと比べれば一目瞭然で、当時のJTCで活躍していたライバルでもあるAE101カローラ GT APEXの4A-GEは、排気量1,587cc、最高出力118Kw(160ps)/7,400rpm、最大トルク161.8N.m(16.5kgf.m)/5,200rpmというエンジンスペック。 最大トルクではやや劣っていますが、カローラの車両重量は「1,140kg」。シビックSiRの車両重量は「1,040kg」と100kg程シビックの方が軽量です。ウエイトレシオで見るとシビックの方がハイスペックで当時の1,600ccクラスで考えるとなかなかのモンスターマシンだと言うことがわかると思います。 先代から改良され進化した4輪ダブルウィッシュボーン EG6シビックの4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションは、先代のEF9から採用されていました。しかし、EF9では贅沢な方式を採用したにも関わらず、サスペンションのストロークが不足。高いスピードで大きな段差を踏むと姿勢を崩す、コーナリング中のインリフトなど、リアのグリップ力が低下することが多くありました。 一方、EG6ではストロークを多くとり、ホイールベースを延長したことにより、路面追従性を大幅に向上させ、コーナリング中の段差などにも対応させました。この改良により、ライバルであるカローラのスーパーストラットサスペンションにも引けを取らないコーナリング性能を実現します。 現在主流となっているトーションビーム(車軸懸架式)に比べ、部品数が多く高コストで重量も増えます。ですが、剛性の高さや安定性、さらに細かなセッティングなどが可能で、JTCに勝つために開発されたEG6にはダブルウィッシュボーンが採用されました。 シビックEG6の中古車&買取相場 旧車王で確認してみると、SiRⅡの最低買取額「50万円」(2020年買取、走行距離20万km)で、最高買取額「200万円」(2021年買取、走行距離9万km)。車体の状態で変動するため、大体「50万円〜200万円」で、年式を考えればかなり高額であることが分かります。 続いて、シビックEG6の中古車市場は、SiRⅡが多くフルノーマルの個体はほとんどありません。現在(2022年4月)の中古販売車両を調べると、150万円〜400万円で販売されています。こちらも車両の状態で価格が変動しますが、やはり程度が良いほど高額で売買されているため、本気で購入を考えているのであれば300万円以上の予算を用意しておくと安心です。 まとめ シビックEG6は、後継車のEK9や現行型のFK8などのtypeRと比べると、やや目立たない存在です。しかし、EG6の軽量な車重や4輪ダブルウィッシュボーンサスペンションなど、もともと持っている戦闘力はかなり高め。ややハード目に固めた足で、高回転エンジンを回しきる快感は、ダウンサイジングターボや電動化が主流となってしまった最新車種では味わえない感覚です。 当時のJTCに勝つという想いがこもったホンダの最高傑作は、ツウなファンが多く存在し、今後の中古相場も高騰することが予想されます。気になる方は是非今のうちに所有して、当時のホンダのレース魂を感じてみてはいかかでしょうか。
ワイド&ローな出で立ちに曲線と直線が調和したスタイリング。そして、ミッドシップレイアウトを採用したフェラーリ ディーノ246GTは、現在では歴史的な名車と呼ばれる1台です。しかし、フェラーリらしい特徴を備えていたにも関わらず、販売当初はフェラーリのブランド名は与えられず、ユーザーからの人気も薄いという不遇の時代もありました。 今回は、現在のフェラーリへの橋渡し役になったとも言える、ディーノ246GTの歴史を振り返ります。 現在まで続くフェラーリの基礎となった F40、F50、F430、488GTB、F8トリブート。名だたるフェラーリの人気車種に共通しているのが、ミッドシップレイアウト(MR)という点です。フェラーリと言えばMRというイメージすらあります。(実際はFR車も数多く生産) このフェラーリの象徴とも言えるミッドシップレイアウトを市販車モデルで初めて採用したのが、ディーノ246GTです。 フェラーリ市販車初のミッドシップレイアウト ディーノ246GTは、先代となった206GTも含めて、現在のフェラーリの基礎を築いたとも言える歴史的なモデルです。現代までフェラーリの名車に数多く採用され続けているミッドシップレイアウト(リア駆動:MR)を初めて市販モデルで採用したのが206GTでした。 しかし、F2参戦のエンジン生産数条件をクリアすることを目的に開発された206GTは、実用性に乏しく生産台数も約150台とわずかで、純粋な市販モデルとは言えません。その点から、フェラーリ初の市販MRモデルは246GTと言えるのです。 そして、ディーノにはもう1つ、名前の由来ともなった大きな特徴があります。ミッドシップレイアウトでは縦置き配置がほとんどだったエンジンを、横置きにレイアウトした点です。この横置きレイアウトは、フェラーリ創業車エンツォ・フェラーリの息子、アルフレードが考案したため、その愛称から「ディーノ」という名が与えられました。 課題だったパワーを克服した246GT 最初に発売されたディーノ206GTのエンジンは、8,000回転で最高出力185馬力を発生。さらに、高回転型すぎたため扱いにくく、当時としても非力なパワーが課題でした。 しかし、F2参戦条件のエンジン生産数をクリアしたことで、2,000ccという排気量にこだわる必要がなくなり、排気量2,400ccにアップした246GTが登場します。 排気量を20%増加させたことで、最高出力が195馬力に向上。さらに最高出力発生回転数も低回転化し、誰でもスムーズな加速が味わえる車に進化しました。登場当初こそ、206GTのイメージから評価は低かったものの、特徴的なスタイリングと性能の高さから、その後年々評価を上げることになります。 人気の上昇とともに3モデルが発売された ディーノ発売当時は、V12エンジンこそがフェラーリというイメージが主流でした。そのため、小型で非力なV6エンジン搭載のディーノは、当初フェラーリのブランド名が与えられなかっただけではなく、ユーザーからもフェラーリとみなされませんでした。 しかし、課題だったパワーを克服した246GTの登場で徐々に世間の見方が変わり、現在では名車と呼ばれるほどの高い評価を得ることになります。 スタイリングは、曲線基調だった1950~60年代のフェラーリから、Origami(折り紙)スタイルとも言われるより直線的な1970年代後半以降のデザインのちょうど中間とも言えるデザインで、結果的に現代のフェラーリへの橋渡し的存在になりました。 1代限り、1969年から1974年のわずか5年しか生産されなかったディーノ246GTですが、人気の上昇に後押しされるように、発売後も細かな変更を重ねていて、3モデルが存在します。 ティーポL 1969年~1970年の約2年弱生産。246GT初期モデルで、元となった206GTと多くの共通点を持ちつつ、2,400ccとなったエンジン以外の大きな変更点は、コストダウンと市販車としての扱いやすさ向上のため、モノコックがアルミ製から鉄製に変更された点です。ただ、ボディ、ドアなどはアルミ製(一部のモデル)で、ホイールも206GTと同じセンターロック式(ノックオフ式センタースピンナー)のホイールを採用していました。 ティーポM 1971年初頭のわずかな期間のみ生産。大きな変更点は、206GTから続いていたセンターロックのホイールナットが、5穴仕様に変更された点です。また、リアのトレッド幅が30mm拡幅されました。 ティーポE 1971年のティーポM生産終了以降1974年まで生産。246GTの中で最も生産期間が長く、生産台数も多いのがティーポEです。エンジン、トランスミッションにさらなる改良が加えられ、246GTの完成形とも言えるモデルとなりました。また、タルガトップ(屋根が開けられる)モデルとなる246GTSもこのティーポEで加えられます。 まとめ 単純なクラシックカーとしてだけではなく、現在にも通じるスポーツカーとして魅力的なディーノ246GTですが、欲しいと思っても入手するのは困難です。 最初のティーポL発売から既に50年以上が経過していることと、総生産台数もわずか4,000台弱のため、状態の良い個体を市場で見つけることはほぼ不可能。それでも欲しい方は、国内の中古車業者だけではなく、海外のオークション等にも幅広くアンテナを貼って、粘り強く探すことが重要です。 ちなみに、状態のいい車体は3,800万円弱で取引されており、平均価格も2,800万円程度という情報(2021年9月現在)もあるので、予算は余裕を持って用意しておいた方が良いかもしれません。 [ライター/増田真吾]
大柄なSUVありながら、愛くるしく個性的なデザインで異彩を放つトヨタ FJクルーザー。しかし、ポップな外観とは裏腹に、ランドクルーザーをベースとした設計でオフロード性能は非常に高く、中古市場の相場も上がり続けています。 今回は全世界のオフローダーに人気のFJクルーザーの魅力と、中古車市場についてご紹介していきましょう。 ランクルのデザインとフレームを合わせ持つFJクルーザー 2006年3月にアメリカで発売されたFJクルーザーは、レトロな外観と力強い走行性能が当時のユーザーに大ヒット。その流れに乗り、メキシコ、中国を経て日本でも2010年12月から販売が開始されました。 全長4,635mm×全幅1,905mm×全高1,840mmの大柄な角形ボディと、120系ランドクルーザープラドのフレームをベースにし、ホイールベースを100mm短縮したものを使用しています。 デザインは1960年発売の40系ランドクルーザーをモチーフにしており、その武骨なフォルムとキャッチーな丸目ライトは世界中のユーザーから人気を獲得しました。 見た目はポップでも中身は本気仕様 最高出力276ps、最大トルク38.8kgf・mの4リッターV6エンジンを搭載し、場所を選ばないトルクフルな運転を楽しめます。 日本仕様は駆動方式がパートタイム4WD、トランスミッションは5速ATのみですが、オフロード性能は非常に優秀。 悪路走行を前提とした最低地上高は230mmと非常に高くとられ、凹凸の激しい岩場や、多少の川ならば問題なく走行できてしまいます。 また、オフロード走行をより突き詰めたいというユーザーには「オフロードパッケージ」を用意。悪路走行向けのビルシュタイン製ダンパーや、リアデフロック機能が用意され、スタック状態から脱出するための「クロールコントロール」といった支援システムなど充実した装備内容になっています。オフロード走行中の急なトラブルでも、難なく突破できる頼もしい仕様です。 汚れも気にならないオフロード用インテリア そして、FJクルーザーは内装もオフロード使用を想定しており、シート表皮は撥水加工され、表皮の裏にも防水フィルムを設置。ラゲッジスペースやフロアマットは汚れてもすぐ掃除ができるラバー素材が使われています。 また、リアドアを観音開きとしたことで、2ドア車のような洗練されたデザインを演出。ピラーごとドアが開くので乗り込みやすく、後部座席は大人でもゆったりと座ることが可能です。 FJクルーザーは年々高騰が続いている 2018年1月に生産が終了しているFJクルーザーですが、昨今は当時の新車時価格の314万円を越える勢いで価格が高騰中です。 高騰の原因はというと、FJクルーザーのデザイン元、40系ランドクルーザーの海外人気の高さが関係しています。40系ランドクルーザーはもともと人気が高く、中古車市場では66,800ドル(約749万円)にまで価格が高騰。手がつけられなくなったユーザーたちは、40系の代わりになる車を求めました。 結果、クラシックなデザインかつ、高性能なFJクルーザーが注目を浴びることとなり、2020年のオークションでは27,500ドル(約306万円)の個体が現れています。 2021年には30,450ドル(約339万円)、同年4月のオークションではFJクルーザー史上最高額の72,916ドル(約811万円)で落札されたという報告もあるほどです。 FJクルーザーの中古車市場と買取価格 そんなFJクルーザーの国内における相場(2021年10月執筆時点)を、大手中古車サイトで調べてみました。 国内在庫は337台と豊富に用意されており、最安値の個体だと2011年式、走行距離238,000kmで159万円。最高値のものだと2016年式、走行距離48,000kmのリフトアップカスタムが施されたオフロードパッケージで527万円となっていました。 そのほかにも最終型かつ、低走行の個体ならば400万円を超えるものが数多く存在しており、国内も価格も高騰していることが伺えます。 旧車王での買取価格はベースグレード、カラーパッケージで70~350万円。最終型の特別仕様車「ファイナルエディション」では100〜430万円となっており、車の状態によっては新車価格を上回るプライスが付く可能性もあります。 まとめ キャッチーかつノスタルジックな外見でありながら、本格的なオフロード性能を持つという独自のキャラクターで多くのファンを生み出したトヨタ FJクルーザー。 40系ランドクルーザーのデザインを現代の基準にリファインさせたその姿は、昨今の自動車のなかでは唯一無二の個性といえます。国内での中古車在庫はまだ多く残っていますが、新車価格以上の高騰が始まってきているので、購入を検討している方は早めの行動が重要です。 そして、FJクルーザーの売却を考えている方は、車体のメンテナンスを怠らず、これからの価格動向をしっかり把握していくことが必要となるでしょう。 旧車を買い続けて20年以上!目利き鑑定士の納得買取なら旧車王https://www.qsha-oh.com/ [ライター/増田真吾]
日本を代表する自動車メーカーである「トヨタ」の中で、もっとも長い歴を持ち、全世界から常に人気のランドクルーザー。そんなランドクルーザーの血統を受け継ぎ、より街中での使い勝手を優先させ、ライトデューティ用途として開発されたのがランドクルーザープラドです。 現行型である150系は、2009年の発売から10年以上が経ち、そろそそフルモデルチェンジがあるのでは?という憶測が飛び交う中、熟成しきった150系プラドの購入を考えている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、150系プラドの中古車事情と選び方について詳しくお話していきたいと思います。 兄貴分「ランドクルーザー」にも負けない悪路も行けちゃう高級SUV 2009年から販売されている現行型は、通称「150プラド」や「150系」と呼ばれ、“プラド”という名前になってから4代目に当たります。発売当初は、4.0LのV6と2.7L 直列4気筒のガソリンのみでしたが、2015年のマイナーチェンジにおいて、4.0L V6は廃止となり、その代わりとして新開発の2.8Lディーゼルエンジン(1GD-FTV)が登場。ランドクルーザーシリーズでは、約8年ぶりにディーゼルが復活することでも話題となりました。 兄貴分であるランドクルーザーに比べ小型で、ライトデューティ仕様であるとは言え、そこは天下のランクル一族。モノコックボディでは到底かなわないフレーム構造からくる堅牢性と、オンからオフまで対応する電子制御サスペンション(KDSS)、トラクションやABSの効きを最適化するマルチテレインセレクト(MTS)など、世界でも十分戦える悪路走破性能です。 加えて、木目パネルや本革シートを採用したグレードも存在し、国産SUV界の雄「ランドクルーザー」にも負けない高級感を備え、アメリカでも常に高い人気を誇っています。 性能が重要視される150プラドの中古相場は広め 2009年の発売から10年以上経過しているとは言え、その色あせることのない魅力に見せられ、これから中古車として150プラドの購入を検討している方も少なくないでしょう。そんな150プラドの中古車相場ですが、大手中古車情報サイトを見てみると、車両価格は約70万円から、ほとんど走行していない未使用車の600万円台までと幅広くなっています。 出品台数は全国で1,000台以上と比較的潤沢なため、時間に余裕をもってじっくり探すことで、予算に見合った納得の1台を見つけることができるでしょう。 デザイン重視なら前期型ガソリン、性能重視なら後期型ディーゼルがおすすめ 特徴としては、フェイスリフトされた2015年以降の後期型と前期型で価格が分かれており、デザインが気に入るのであれば前期型の2.7Lガソリンモデルがねらい目。さらに年式が2012年以前なら、車両価格200万円程度で、走行距離5万㎞程度の個体を見つけることができます。 また、もう少し予算があるなら、後期型の2.8Lディーゼルもおすすめ。ガソリンよりも燃料価格が安く燃費が良い(2.7Lガソリン:9.0km/L、2.8Lディーゼル:11.8km/L)ことに加え、最大トルク45.9kgmという大トルクは、車重が2トンを超える150プラドにとって大きな魅力です。 低年式でもご心配無用!でも下回りは要チェック 中古車を選ぶ際、やはり年式や走行距離は大切ですが、堅牢性と基本性能が売りの150プラドの場合、上記で触れた前期後期の違い以外で、あまり年式や距離を気にする必要はありません。それよりも、悪路に強いという性格上、降雪地域で好まれる傾向があり、融雪剤による下回りや足回りの錆には要注意。 また、他車種に比べて少ないものの、悪路走行を楽しむユーザーの少なからずいるため、リフトアップやオフロードタイヤを装着した個体の場合、下回りの損傷には十分注意しましょう。 また、キャンプをはじめとしたアウトドアユースはもちろん、仕事道具を積む実用車としても人気があり、内装の傷みやにおいには十分注意したいところです。 リセールバリューは国産車トップクラス ランドクルーザープラドは、どの世代であってもリセールバリューの高い車種として有名です。そのため、中古車で購入する側で考えた場合、状態のいい個体はどうしても割高に感じてしまうかもしれません。 一方、売却する側で考えれば、長年乗ってもしっかり値段が付く車種であるため、仮に中古車で購入したとしても、次の買い替え(売却)であまり心配する必要がないとも言えます。 リエール価格だけでみると、ガソリンエンジン搭載モデルのがやや有利。とは言え、もともとリセールの高いことで知られるランドクルーザープラドですから、ディーゼルエンジン搭載モデルであっても、それほど過度な心配をする必要はありません。 ランドクルーザーを買い続けて20年以上納得の高価買取ならランド王https://www.qsha-oh.com/landcruiser/ [ライター/増田真吾]
車を操る楽しみを味わえるのは、やはりMT(マニュアルトランスミッション)車です。速度域やエンジンの回転数にあわせてシフトチェンジをすれば、思い通りに車を走らせることができます。 今回は、初心者にもおすすめで、手頃な価格で入手可能なMT車をご紹介します。運転する楽しみと実用性を兼ね備えた車種ばかりなので、MT車選びの参考にしてください。 MT車はコンパクトカーが狙い目 MT車を中古車で探すのならコンパクトカーがおすすめ。コンパクトカーのMT車の多くはスポーティモデルとなっており、走行性能が高く十分に走りを楽しめます。さらに、手頃な価格帯で販売されている上、実用的で日常の使い勝手も申し分ありません。 近年MTの設定がある車は減少している 近年MTの設定のある車はスポーツカーが中心となっていて、全体として選択肢は少なくなっています。ワンボックスや軽トラなどの実用車を除くと、そもそもMTの設定がない車種も珍しくありません。 また、新車時の価格設定も高くなる傾向にあります。かつては同モデルであればMT車の方が安く設定されていましたが、走行性能をより重視したモデルに設定されることが多いためです。 コンパクトカーが狙い目の理由 MT車はスポーツカーが中心ですが、現在スポーツカーは年式の古いものでも価格が高止まりしています。理由は、海外で日本製スポーツカーの人気が高まっているためです。 そこで、おすすめなのがコンパクトカー。コンパクトカーでもMTの設定があるグレードはスポーツモデルが多くなっています。WRCなどラリーカーのベース車両になっている車種もあるので、コンパクトカーでも十分な走行性能が備えられています。 80万円で買えるMT車5選 予算80万円でも十分に走りを楽しめるMT車を購入できます。日常使いに便利なコンパクトカーですが、MTが設定されているモデルはどの車種もスポーツモデルが中心で、高い走行性能を備えています。 コンプリートカー並みの性能を持った車種や、人気のプレミアムカーも含まれているので、初心者だけでなくこだわりのある上級者にもおすすめです。 GRヤリスにつながる最終型トヨタ ヴィッツRS 2010年に登場した3代目トヨタ ヴィッツは、スタイリッシュなデザインが特徴のコンパクトカー。コンパクトカーながら見た目以上に車内は広く、上質なインテリアに仕上げられています。 5MTが設定されているグレード「RS」は、ヴィッツのスポーティグレードです。109ps を発生する1.5L直列4気筒エンジンは、控えめなパワーながら気持ちよく回ります。さらに、通常のモデルより、足回りが硬めの設定になっているのもRSの特徴。軽量な車重とあわせて軽快な走りを楽しめます。また、バンパーやルーフスポイラーなどが専用デザインとなっている点も特別感があるのでおすすめのモデルです。 3代目ヴィッツRSの中古車価格は39.8〜139.8万円。たとえば「ヴィッツRS 2015年式、5MT、1.6万km」の中古車は79.8万円で販売されていました。(2022年4月現在) モデル末期には現在のGRヤリスにつながるGRスポーツモデルも販売されているので気になるかたはチェックしてみてください。 スイスポの名前を定着させた2代目スズキ スイフトスポーツ 2005年に登場した2代目スズキ スイフト。新たに世界戦略車という位置付けになり、高い走行性能とデザインが好評を博したスズキを代表するコンパクトカーです。とくにスポーツモデルとなるスイフト スポーツは、「スイスポ」という略語もうまれるほど通常モデル以上に評価されています。 1.6L直列4気筒エンジンは6,800回転で125psを発生。車重わずか1,070kgの車体を軽快に走らせます。足回りにはモンロー製ショックアブソーバーや前後ディスクブレーキなどスポーツグレードにふさわしい装備となっているのも通常モデルとは異なる特徴です。 中古車価格は19.8〜119万円。たとえば「スイフトスポーツ 2008年式、5MT、走行距離5.7万km」で79.8万円という個体もあります。(2022年4月現在) 日常使いも便利な2代目ホンダ フィットRS 2代目フィットは2007年に登場しました。フィットの特徴は、インテリアの高い質感と使い勝手のよさです。広い荷室が確保されていることはもちろん、シート周りにも収納スペースが豊富に設けられています。ホンダならではの走行性能の高さもあり、通常モデルでも日常使いだけではなく運転をする楽しさも味わえるモデルに仕上がっているのが特徴です。 5MTが設定されているRSは、フィットの使い勝手のよさはそのままに、より走行性能が高められています。120psを発生する1.5L直列4気筒エンジンは、i-VTEC仕様で低回転から高回転までスムーズに吹け上がります。また、最大トルクは145Nmと十分で、低速走行の多い街乗りでもストレスを感じません。また、さらに走りを楽しめる6MTモデルもあります。 中古車価格は19〜118万円で、中心価格帯は80万円以下です。たとえば「フィットRS 2013年式、6MT、6.7万km」の中古車は79.9万円でした。(2022年4月現在) コンプリートカー並みの完成度だった三菱 コルト ラリーアート バージョンR ベース車両の三菱コルトは、2002年の登場から2013年までの11年間、大きなモデルチェンジをおこなうことなく販売された三菱を代表するコンパクトカーです。販売期間が長かったため、多くのグレードや派生モデルが登場しました。 コルト ラリーアート バージョンRは、コルトをベース車両として開発されたスポーツモデル。もともとあったコルトラリーアートに専用のエアロバンパーやオーバーフェンダーを装着し、ランサーエボリューションを思わせる外観になっています。 性能面では、163psを発生する1.5L直列4気筒ターボMIVECエンジンが最大の特徴です。わずか1,100kgほどの車重を考えるとかなりハイスペックで、スポーツ走行も十分楽しめます。足回りやホイールが強化されていることに加えて、MT車には横滑り防止装置まで装備されていてこのままラリーに出場できそうな仕様です。 中古車価格は28〜238万円で、中心価格帯は80万円以下です。「コルト ラリーアート バージョンR 2009年式、5MT、10.7万km」が79.9万円で販売されていました。(2022年4月現在)ただし、走行性能重視のスポーツモデルだけあって走行距離が多めの中古車が多く、実際に購入する場合は、きちんと車を見極める力が必要です。 毎日特別な気分で運転できる2代目BMW ミニ クーパー BMW社が商標を獲得し、2007年に登場した2代目となるBMWミニ。プレミアムコンパクトカーとして人気の高いミニも、先代であれば80万円の射程圏内です。 ミニ独特の内外装のデザインは、所有しているだけで特別感を味わえます。また、走行性能の高さもミニの特徴。1.6L直列4気筒エンジンは最高出力120ps、最大トルク160Nmを発生します。バルブトロニックという技術によって、バルブのリフト量とタイミングを無段階で精密にコントロール。低域から高域までストレスのないエンジンフィールを実現しています。 中古車価格は35〜163.5万円。「ミニ クーパー 2010年式、6MT、5.3万km」のモデルが79.8万円で販売されていました。(2022年4月現在)また、175psを発生するターボモデル「クーパーS」もほぼ同価格帯で販売されています。 まとめ MT車であれば、高性能スポーツカーでなくても運転を楽しめます。 そして、MT車を低価格で購入したいのであれば、コンパクトカーがおすすめ。多くが走行性能を重視したスポーツグレードなので、小柄なボディをきびきびと走らせる爽快感が味わえます。 また、最近のコンパクトカーであればインテリアも上質で見た目以上に車内も広いので日常使いの車としても最適です。年式や走行距離には注意が必要ですが、こだわりの特別仕様車なども予算80万円で見つかるかも知れません。 [ライター/増田真吾]
流麗なファストバックスタイルの117クーペは、1968年7月から1981年4月までいすゞが販売していた2ドア4シータークーペです。発売から50年以上経った今もなお「世界で最も美しいスポーツカー」と評され、スポーツカーとしての性能よりも、そのスタイルだけで多くの車ファンを魅了してきました。日伊合作による自動車開発の成功例として、日本の自動車殿堂の歴史遺産車にも認定される117クーペは、まさにカーデザインの革命児なのです。 走る芸術品とも称された117クーペの魅力 1960年代、いすゞでは国産乗用車のイメージアップを図るべく、社運をかけたフラッグシップカーの開発が行われていました。 この開発でデザインを手掛けたのはイタリア・デザイン界が誇る美の巨匠、ジョルジェット・ジウジアーロ氏。そして1966年、彼がデザインしたプロトタイプがジュネーブショーで「コンクール・ド・エレガンス賞」を受賞。さらにイタリアで開催された「国際自動車デザイン・ビエンナーレ」でも、名誉大賞を受賞しました。 その後、このプロトタイプは正式に117クーペと命名。その美しさから「走る芸術品」とも称され、多くの人にとっての憧れの車となったのです。 ジウジアーロといすゞのタッグが生まれた背景 1960年代中頃の日本車市場は、イタリアのカロッツェリア(デザイン工房)と提携してカーデザインを起こすのがブーム。ダイハツの「コンパーノ・バン」、日産の「410型ブルーバード」、マツダの「ファミリア」など、ヨーロッパテイストを取り入れた車で賑わっていました。 そしていすゞも同様にフラッグシップモデルとなるべく117クーペのデザインをイタリアに求め、カロッツェリア・ギア社と委託契約を結びます。そのギア社に在籍していたのがジウジアーロだったのです。 天才ジウジアーロが手掛けた流麗なデザイン(初期型) ジウジアーロが考えた117クーペのエクステリアコンセプトは、滑らかな流線型のファストバックスタイル。当時のイタリアンデザインに見られたホイールアーチに沿ったフェンダーライン、大きなガラスエリアに細いピラーなど斬新なデザインが随所に見られます。 フロントフェイスは、一体型のバンパーに丸目4灯のヘッドライト。センターには獅子のエンブレムを備えます。ジウジアーロの最大の拘りは、ボディの溶接面やガラスの接合面を見せない配慮。スッキリと1枚の面で構成されたフォルムになっています。 そしてインテリアにも、ジウジアーロならではのセンスが散りばめられています。インパネやステアリング、シフトノブに本物の木材を使うなど随所で高級感を演出。そして7連メーターでスポーティさもしっかりアピールしています。 ちなみに117クーペが発売された1968年当初、いすゞにはこの美しい造形を量産化する機械技術がなかったため、ボディの板金製作や装備は全てハンドメイドで行っていました。そのため月間の生産台数は30台前後、価格は172万円で、現在の価値に換算すると大体620万円(消費者物価指数で換算)と高価。それでも当時は作れば作るだけ赤字を計上していたと言われています。 高級なハンドメイドから量産化により爆発的にヒット 117クーペは1968年から1981年まで間に、2度のマイナーチェンジが行われています。初期型と呼ばれるモデルはハンドメイドで製造されましたが、1973年の中期型では製造方法がライン生産に変わり、生産台数が飛躍的に向上しました。 また高すぎるコストの削減にも成功し、初期型と比べ車両価格を抑えた117クーペは爆発的にヒット。販売開始以降、初の黒字化を達成。一方で中期型では内装の素材が木材から金属やウレタンに変わり、初期型独特のエレガンスな雰囲気が損なわれてしまいました。 さらに、1977年に登場した後期型では、特徴的だった丸目のヘッドライトが角目に変更。また、内外装に樹脂パーツが多く使われるなど、さらになるコストカットが図られました。そして117クーペはフルモデルチェンジをせずに1981年に生産終了。総生産台数は86,192台でした。 いすゞ117クーペの中古車市場 初期型の117クーペの新車価格は172万円。当時の大卒初任給は平均で3万950円だったと考えると、かなりの高級車であったことは間違いありません。しかし、マイナーチェンジによるコストダウンにより、新車価格も廉価版では100万円前後まで抑えられます。 そんな117クーペの中古車市場(3月15日現在)を覗いてみると、取引台数は16台。最高値はハンドメイド製法の初期型で685万円、最安値は後期型で148万円と共に新車価格を上回っています。 続いて買取り相場ですが、歴史的価値の高い117クーペは一般査定なら95万円、旧車王ならおよそ120万円と高額査定も期待できます。もちろん希少価値の高いハンドメイドなら高額買取も望めます。 まとめ まさに「魅せる」という1点張りで名車の仲間入りを果たした117クーペ。ジウジアーロ自身も「最高傑作」と称するほどのスタイリングに、現在もコレクターを中心に高い人気を誇っています。 いすゞが赤字採算を覚悟してまで世に出したフラッグシップカーは、それまでの日本のカーデザインの概念を変えたと言っても過言ではありません。 日本とイタリアの技術が融合して生み出された117クーペと言う名の超傑作、もし機会があれば、一度は手にしてみたいですね。 [ライター/増田真吾]
車を所有している人にとって毎年負担になる自動車税(種別割)。車によって納税額が高額になるケースもあるため、クレジットカードで納付してポイント還元を受けたい人もいるでしょう。この記事では、自動車税(種別割)をクレジットカードで納付できるかについて詳しく解説します。納付方法や注意点も紹介するので、ぜひ参考にしてください。 自動車税(種別割)とは 自動車税(種別割)は、自動車の排気量に応じて毎年課せられる税金です。4月1日時点の車の所有者に対して、自動車税(種別割)の納付書が5月頃に送付されます。車検証記載の住所に届くため、住所変更を忘れないようにしましょう。 また、車が登録された年によっては増税されます。自動車の所有年数が13年、18年を超えたタイミングで増税される点に注意が必要です。 自動車税(種別割)はクレジットカードで納付できる クレジットカードで自動車税(種別割)を納めるには、支払い専用サイトまたは、Yahoo!公金払いにアクセスする必要があります。続いて、クレジットカードによる納付について詳しく解説します。 クレジットカード支払いができるようになった年月日 自動車税(種別割)のクレジットカード支払いができるようになったのは、2017年からです。2016年の税制改正により、クレジットカード支払いが可能になりました。以前からクレジットカード支払いが可能な地域はありましたが、2016年の税制改正を機に、対応できる自治体が増えました。 対応している自治体 下記の自治体は、Yahoo!公金払いによる自動車税(種別割)の納付が可能です。 北海道地方北海道 東北地方青森県・山形県 関東甲信地方茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・神奈川県・長野県 北陸地方新潟県・富山県・福井県 近畿地方奈良県・和歌山県 東海地方静岡県・岐阜県 中国・四国地方鳥取県・岡山県・島根県・広島県・山口県・香川県・愛媛県 九州地方福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・宮崎県・鹿児島県 Yahoo!公金払いが対応していない地域は、自治体の支払い専用サイトからクレジットカードで納付ができます。自治体によってはクレジットカード納付に対応していないため、事前に自治体のWEBサイトや窓口で確認しましょう。 納付方法 クレジットカードによる自動車税(種別割)の納付方法は下記のとおりです。 ・納付書とクレジットカードを準備・支払い専用サイトまたは、Yahoo!公金払いにアクセス・納付書に記載されている納付番号や確認番号などの情報を入力・クレジットカード情報を入力・入力内容を確認して、誤りがなければ完了 支払い専用サイトは「○県 自動車税 クレジットカード」と検索すれば表示されます。 自動車税(種別割)をクレジットカードで納めるメリット 続いて、自動車税(種別割)をクレジットカードで納めるメリットを解説します。 現金を下ろす必要がない クレジットカードで自動車税(種別割)を納めれば、銀行から現金を下ろす必要がありません。そのため、銀行やATMに出向く手間が省けます。また、現金を持ち歩くことによる紛失や盗難のリスクも抑えられるでしょう。クレジットカードも盗難されるリスクがありますが、暗証番号が必要であったり、すぐに利用を停止できたりと、現金と比べて被害を抑えられます。 時間と場所を問わず納付できる クレジットカード払いであれば、時間と場所を問わずに自動車税(車種別))を納付できます。そのため、自分の好きなタイミングで自動車税(種別割)の納付が可能です。また、納付書が自宅に届く時期がゴールデンウィークと重なる可能性があり、忙しくて支払う時間がない人もいるでしょう。外出先でも納付が可能なため、自動車税(種別割)の納付が遅れることもなくなります。 クレジットカードのポイントが貯まる クレジットカードで自動車税(種別割)を納めた場合、支払い金額に応じてポイントが貯まります。自動車税(種別割)は数万円以上かかるため、多くのポイントを貯めることが可能です。 クレジットカードの利用実績がつく クレジットカードで自動車税(種別割)を納めれば、カードに利用実績がつき、返済能力や信用性の評価が高まります。返済能力や信用性は、他の金融機関でローンを組むときや利用限度額の増額などの審査に影響を及ぼします。返済能力や信用性の評価を高めたい場合は、自動車税(種別割)を毎年クレジットカードで納めるとよいでしょう。 分割払い・リボ払いができる クレジットカードであれば、分割払い・リボ払いで自動車税(種別割)を納付できます。現金で自動車税(種別割)を納める場合、原則として一括で税金を支払う必要があります。クレジットカードであれば、支払い回数やリボ払いが可能なため、金銭的な負担を分散できるでしょう。 自動車税(種別割)をクレジットカードで納めるときの注意点 続いて、自動車税(種別割)をクレジットカードで納めるときの注意点を解説します。 決済手数料がかかる クレジットカードで自動車税(種別割)を納めると、決済手数料が発生します。金額は自治体によって異なりますが、300円前後で設定されています。還元されるポイントより、決済手数料の方が高いケースもあるでしょう。しかし、お金を下ろしたりコンビニに出向く手間を考えると、多少の手数料は必要なコストです。 納付期限が設けられている 納付書に記載されている期限を過ぎてしまうと、クレジットカードで納付できません。納付期限を過ぎてしまうと、延滞料金が発生し、税務署に納付書を再発行してもらう手間もかかります。また、金融機関の窓口や郵便局で現金一括で納付する必要があります。クレジットカードで自動車税(種別割)を納める場合は、納付期限を考慮し、早めに納税した方がよいでしょう。 納付後の取り消しができない クレジットカードで自動車税(種別割)を納付した場合、納付の取り消しができません。違うクレジットカードで決済し直したい場合でも、取り消しが不可能です。そのため、どのクレジットカードを利用するか、事前にきちんと決めておく必要があります。 納税証明書の発行に時間がかかる クレジットカードで自動車税(種別割)を納めた場合、納税証明書の発行に時間がかかります。現金で支払う場合は、その場で検修印が押されるため、すぐに納税証明書が発行されるでしょう。しかし、クレジットカードの場合は発行までに2〜3週間程かかります。また自治体によって、車検時に納税証明書が必要な場合があります(※軽自動車は必須) そのため、2〜3週間以内に車検に出す予定がある場合は、コンビニや金融機関の窓口で自動車税(種別割)を納めましょう。 領収書が発行されない クレジットカードで自動車税(種別割)を納めた場合、手続きはインターネット上で完結するため、領収書が発行されません。しかし、クレジットカードの利用明細書で領収書の代用が可能です。領収書が必要な場合は、クレジットカードの利用明細書を保管しておきましょう。 残高不足になっていないか事前に確認する クレジットカードで自動車税(種別割)を納める場合は、事前に銀行口座の残高を確認しておきましょう。残高不足の場合、自動車税(種別割)が引き落とされず、自分の信用情報に傷がつく可能性があります。信用情報に傷がつかないよう、銀行口座にお金が入っていることを確認してからカードを利用するようにしてください。