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旧車の魅力と知識

ニュージーランドは旧車にも優しい!驚きの自動車税と車検制度とは
旧車の魅力と知識 2023.11.28

ニュージーランドは旧車にも優しい!驚きの自動車税と車検制度とは

オークランド在住のtomatoです。 以前お伝えした通り、公共交通機関が貧弱なニュージーランドではクルマの保有率はほぼ1人1台と高く、スマートフォンと同様にクルマは生活必需品といっても過言ではありません。 ●懐かしい日本車と再会できる国「ニュージーランド」現地レポート https://www.qsha-oh.com/historia/article/tomato-new-zealand-report1/ では、ニュージーランドでクルマを所有する際は、一体どんな車検や税金制度があり、どれくらいの費用が掛かるのでしょうか。 筆者の愛車「マツダ・ロードスター(ND型)」が2023年9月にちょうど更新タイミングを迎えたので、この機会にレポートします。 ■果たすべき義務は2つ  ニュージーランドの公道を走行するためには、下記の2つの認可を取得または更新する必要があります。 ・ヴィークル ライセンス (Vehicle Licence) https://www.nzta.govt.nz/vehicles/licensing-rego/  ・ウォレント オブ フィットネス(Warrant Of Fitness) https://www.nzta.govt.nz/vehicles/warrants-and-certificates/warrant-of-fitness/ ●Vehicle Licence (Rego) これは公道の走行許可で、一般的には「Rego」(Registrationの短縮形で、「リジョー」と発音 )と呼ばれています。 とはいうものの、結局のところは税金を徴収する仕組みと考えられ、日本の「自動車税」に相当するかと思います。 ▲実際のRegoレーベル(ナンバー白つぶし) オンライン(または窓口)で費用を支払うことで、上記のような小型のレーベル(カード)が郵送されてきます。 それをフロントガラスの助手席側に掲示することで、プロセスは完了です。 日付形式は日本式やアメリカ式などとは異なる馴染みの薄いイギリス式で、この実例は2024年5月9日ではなく9月5日まで有効という意味になります。 ちなみに、このレーベルを見るだけで年式や車種などの基本的な車輌情報が得られるので、クルマのミーティングなどで会話のキッカケに非常に重宝しています。 そして気になるその費用はというと、筆者のロードスターはもっとも一般的な「ぺトロール(ガソリン)乗用車」カテゴリーに属していることから、最長となる12か月分の費用は(事務手数料が安価なオンライン申請で)$103.68でした。 なお、2023年10月からは価格改定により$106.15と若干の値上がりとなって、11月執筆現在の為替レート(89円/ニュージーランドドル)で換算するとおよそ9,400円。 ここで「あれ?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 そうです。驚くことに「車輌重量」や「エンジン排気量」などは、金額にまったく影響しないのです。 さらに驚くことに、ニュージーランドには日本の自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)に相当するものも存在しないのです。 といっても、不安になる必要はありません。その代わりとしてACC(Accident Compensation Corporation)という仕組みがあり、なんとニュージーランドへの渡航者も含めて、自動車事故に限らずさまざまな事故での損害を補償してくれます。 したがって、この国では自動車保険といえば、「対人/対物保険」ではなく「対物保険」となります。 ただし、付保すること自体は義務ではないので、ここでは割愛します。 ●Warrant Of Fitness (WoF) これは日本でいう車検(自動車検査登録制度)にあたり、一般的には「WoF」と省略して表現することが多く、犬の鳴き声のように「ウォフ」と呼ばれています。 認可されている整備会社ごとに料金が異なるので一律ではありませんが、一般的には$50~$75(日本円で4,400~6,700円)ほど。 ▲WoF検査作業 ▲実際のWoFレーベル 検査に合格すると、上記のような、小型のレーベル(カード)をフロントガラスに貼りつけてWoFが完了となります。 この実例では、2024年9月まで有効という意味。 ただし、これは月末まで有効という意味ではなく、裏面にある日付が実際の有効期限になるので注意が必要です。 興味深いことにWoFは日本の車検とは少し方針が異なり、車輌の根本的な安全性のチェックが主体となっているようです。 例えば、エンジンオイルの交換はおろか、その状態を確認することもないのが特徴です。 <検査項目>・タイヤの状態(溝の深さ含む)・ブレーキの動作・車体の構造点検(特定の場所のサビは許されない)・ライト・ガラスの安全性・ワイパー、ウォッシャー・ドアの動作・シートベルト(痛んでいないか。正しく、バックルが動作するか)・エアバック・スピードメーター・ステアリング、サスペンション・排気システム(漏れていないか、うるさくないか)・燃料システム(漏れてないか) (ニュージーランドで初めて登録される)新車に関しては、初回のWoFを受ければ、3年間有効となります。 それ以外の車輌に関しては、大量の中古車を輸入するユニークな国だけに、有効となる期間はニュージーランドを含めた世界のいずれかの国で、「車輌が初めて登録された年月日」で決まる仕組み(下表)です。 要は新車でなければ一般的には1年間有効。 ただし、古いクルマは、「リスクが高いのだから、有効期間は6ヵ月だけですよ」となっているのです。 これは走行安全の観点からも理にかなっていると思えます。 なお、WoFで不合格となっても、28日以内に対象箇所を直し、同じ整備工場に持って行けば、ありがたいことに再検査の費用はかかりません。 ■まるで軽自動車並みのコスパ?  驚くことに、一般的な「ガソリン乗用車」であれば、義務はこれだけ! 仮に筆者の愛車が旧車、1990年式の初代ロードスター(NA型)であったとしましょう。 その場合WoFは年に2回更新する必要がありますが、それでもRegoとWoF合わせた年間総額は、(消耗品を除いて)2.5万円程度で済んでしまう計算です。 調べたところ日本国内でクルマを維持する場合、地方の「生活の足」として優遇されている軽自動車ですら自動車税と車検代(年換算)の合計は4.5万円程度となるようですから、ニュージーランドはクルマ好き/旧車好きにとても優しい国といえるのではないでしょうか。 今でもたくさんの懐かしいクルマ達が現役で走っているのにもうなずけますね。 ■編集後記 今回の更新を迎えるにあたり、ここオークランドにて輸入中古車を扱われている「マツダ・ホームグロウン」さんに、エンジンオイル交換といった車輌整備からWoFまでのフルソリューションを行なっていただきました。 実は同社を運営するのは日本国内の正規マツダディーラー「広島マツダ」さん。 実際に作業を担当するメカニックはマツダ車を熟知しているだけでなく日本人なのです。 ただし、WoFに関しては同社は認可を保有していないため、オークランドで20年以上にも渡り自動車整備工場を営んでいる同じく日系の「クリア・モータース」さんがWoF検査作業のみ請け負う形態となっていました。 なお、「クリア・モータース」さんには、今回の記事内容の監修をしていただきました。 この場をお借りして、お礼を申し上げます。 ありがとうございました。 ■取材協力 「マツダ・ホームグロウン」さんhttps://www.maho.co.nz/ 「クリア・モータース」さんhttps://clearmotors.co.nz/ [撮影・ライター / tomato  監修 / クリア・モータースさん]

令和の今こそキャブレターの魅力を伝えたい〜前編
旧車の魅力と知識 2023.11.27

令和の今こそキャブレターの魅力を伝えたい〜前編

週末の行楽地に出かけているとき、遠くから普段聞き慣れない種類の荒々しいエンジン音が響いてきて、思わず「おっ?」と気を惹かれてしまう、というシーンに遭遇したことはありませんか? そのまま運が良ければ、反対車線をすれ違う複数の旧車のツーリングに出くわすこともあるでしょう。 その際に聞こえてくる迫力を秘めたエンジン音のうち、「カアアアァァン・・・」というカン高く空に抜ける爽快な音の部分の多くは、キャブレターから発せられる吸気音なんです。 この例のように、大口径キャブレターの吸気音に魅せられて乗りたくなったという旧車ファンは少なくないでしょう。 ここではそんなキャブレターの魅力について、改めてしっかりお伝えしていきたいと思います。 まずは前編ということで、キャブレターの基本の部分を解説していきましょう。 ■旧車乗りが「キャブ、キャブ」っていうけど何がいいの?  まずキャブレターの魅力について触れておきましょう。 魅力のひとつは上で話したように“吸気音”が心地良い、という点です。 私も旧車に乗るまでは、チューニングエンジンの音を味わうのは“排気音”だと思っていました。 しかし、初めて旧車のエンジン音をしっかり聴けるチャンスが訪れたとき、排気音よりも吸気音が気になるということに気付きました。 旧車の排気音は、触媒が無かったりサイレンサーの構造もシンプルだったりして、今どきのクルマの排気音よりストレートに響いてきます。 それはそれで好きなのですが、エンジンルームをのぞき込んだ状態や室内でアクセルを煽ったときに、耳に届いて感性をくすぐってくるのは吸気音の方でした。 音の印象を頑張って擬音で表してみましょう。 排気音は「ブオンブオン」や「ガオンガオン」という低めで腹に響く系の音質だと感じます。 一方で吸気音の方は、「カオーン」や「シュゴーッ」という、空に抜けていくような感じのする高めの音だと感じます。 これが、回転が高くなるほど音量が増し音質も高くなるので、アクセルを踏む自分の気持ちも昂ぶってくるんです。 ちなみにこの抜けるように響く感じは、キャブレターの口径が大きいほど気持ち良いと感じます。 声量のあるプロの歌手が、目いっぱい歌い上げているのを聴いている感じに近いでしょうか。 あとは加速感がガラッと変わります。 だいたいの車種で普段の使い勝手の方を優先して設計しているので、使用する頻度の高い低回転から中回転の領域でレスポンスとトルクの効率が最適になるように、かなり絞った口径のキャブレターを装着しています。 したがってピークパワーに関してはだいぶ抑えられている状態なのです。 パワーを出すにはカムなど他の要素も関わってくるので一概にはいえませんが、単純にキャブレターの口径を大きくすると、それまで抑えられていた部分が解放され、エンジンが求める空気(混合気)がより多く吸えるようになります。 その結果、パワーが上がります。 上がる割合はエンジンの特性や仕様、状態などで異なりますが、適切な口径を選んで、セッティングが合ってさえいれば、パワーが下がることはないでしょう。 パワーとともにレスポンスもアップします。 特に空ぶかしの時の反応がまったく違うので、シフトダウンの時にアクセルを煽るのが楽しくなるでしょう。 そして、これは機械いじり中級者以上の人になりますが、自分でメンテや調整がおこなえるという点も、趣味のクルマの装置としては魅力アップのポイントではないでしょうか。 ボンネットを開けてもカバーが邪魔でエンジンの存在が隠されているような今のクルマは論外ですが、80年代のじゅうぶん旧車と呼べる年式のクルマでも、インジェクションや排ガス浄化デバイスなどがひしめいていて、ちょこっとメンテしようかなという気も削がれてしまうでしょう。 その点、キャブレターがむき出しになっているエンジンなら、余計な手間をかけなくても直接キャブレターにアクセスできるので、ストレスがありません。 まあ、用も無いのにしょっちゅうキャブを触っているというのもちょっと考えものですが、それだけ気軽に作業できるというのはメリットだと感じます。 ■基本の基本、キャブレターってなんだ? そもそも「キャブレター」という単語を知っているという人はどれくらいいるでしょうか?  まあ旧車に興味がある人がチェックしている「旧車王ヒストリア」の読者さんなら、ほとんどの人は耳にしたことはありますよね。 ではキャブレターが何をする装置なのかを知っている人はどうでしょうか。 まあこれも半分以上は大丈夫かと思います。 そうです、キャブレターはエンジンが燃焼を行なうのに必要な、ガソリンと空気をミックスした“混合気”を送り込むための装置です。 エンジンが調子よく回るかどうかの大部分は、このキャブレターの設定にかかっているのです。 キャブレターはその内部に、空気の通り道の一部を絞って流速を上げて負圧を作り出す「ベンチュリー」という機構が備わっています。 このベンチュリーで作り出した負圧の部分に燃料の管をつなげることで、自然と燃料が吸い出されていきます。 キャブいじりの解説で良く出てくる「ジェットの番手を上げる(大きいものに交換する)」というのは、燃料の管の入り口を絞ったり開けたりして流量を調節するための行為のことなんです。 ■キャブレターのセットアップやセッティングは難しい? キャブレターの装着とセットアップ、そしてセッティングをイチからおこなうという場合、まったくの初心者の場合はいろいろと覚えなくてはならない要素があるので、そういう意味ではけっしてカンタンではありません。 とはいえ、いまどきはキャブレターの扱い方を解説している本がいくつもありますし、動画配信などでも初心者向けに解説をしているものがありますので、そういう情報をしっかり勉強してから挑めば、エンジンを動かせるところまでは思ったほど時間はかからないと思います。 いちばんの近道は詳しい人を探してアドバイスしてもらうということですが、まあそう都合良く身近にはいないでしょう。 SNSで旧車の集まりに参加して、相談してみるところから始めるといいと思います。 キャブレターの魅力を楽しむためには、まずはキャブレター本体を入手しないことには始まりません。 そこで決めなくてはならないのがキャブレターの口径です。 エンジンの仕様や特性、オーナーの求める方向によって変わる部分はありますが、大きなガイドラインは排気量で見当が付けられます。 例えばよく使われている公式で見てみましょう。 D=0.82 √(CxNx0.001) D=キャブ口径(mm)C=1気筒あたりの排気量(cc)N=最高出力回転数(rpm) 実際にソレックスの40パイが装着されているトヨタの「2T-G型」を当てはめてみましょう。 0.82√(400×6400×0.01)=41.5 となり、だいたい合っていますね。 では旧車エンジンの代表格「L20型」を当てはめてみると、0.82√(333×5200×0.01)=34.1 となります。 実際に34パイのキャブレターとなると、ソレックスの36パイがあるにはありますが、かなり入手は難しいと思います。 私の経験では、L20型エンジンにソレックスの40パイを3機装着してみたことがありますが、ノーマルキャブレターに比べてゼロ発進の時、特に坂道発進ではすこし慎重になるものの、街乗りで不足を感じることはありませんでした。 むしろアクセルのレスポンスが良くなり、中回転から上のパワー感が増したので、差し引きでいうと大きくプラスになったと感じました。 ですので感じ方には個人差はありますが、目安はあくまで目安として考えたほうがいいでしょう。 慎重に選ぶなら小さめを、せっかく変えるなら変化が大きい方が良いと考えるのであれば、大きめを選ぶと良いと思います。 キャブレター選びで、ひとつ注意をして欲しい点をお伝えしておきます。 キャブレターは一部を除いてもう新品での販売はしていませんので、ほとんどの人はネットオークションや中古を扱っているネットショップなどから中古で購入することになると思います。 その際、さり気なく混じっている不良品をつかまないよう慎重に選ぶようにしてください。 といっても「良いか悪いか、写真とコメントだけでは判別できないよ!」というのが実際だと思います。 ただここでいえることは限られてしまいますが、可能な限り現物を見て購入するようにすれば、少しでも失敗は遠ざけられると思います。 少なくとも写真で見てキレイだったからと安易な判断は控えましょう。 ■あとがき どうでしょう、キャブレターの魅力をしっかり伝えられたでしょうか? ひと昔前に比べると、キャブレターの価格も上がってきていて、手軽に購入しづらくなってきてはいますが、私自身は旧車のカスタムパーツの中で一二を争うくらいに交換した時の変化が大きいものだと思っています。 せっかく旧車ライフを楽しむならば、ぜひ一度はこの効果を体感していただきたいです。 次回はもう少しマニアックな部分に踏み込んで、キャブレターの楽しさの奥深さを話してみたいと思います。 [ライター・画像 / 往 機人]

ER34なのにGT-R?! Rマニアが仕上げるGT-R仕様の魅力に迫る
旧車の魅力と知識 2023.11.20

ER34なのにGT-R?! Rマニアが仕上げるGT-R仕様の魅力に迫る

フロントグリルにおさまる、「R」が強調されたエンブレム。日産のみならず、日本を代表するスポーツカー、スカイラインGT-Rの証です。特に人気なのがR34型スカイラインGT-R。しかし、あなたの目の前にあるGT-Rは、本来の型式であるBNR34ではなく「ER34」かも知れません。 R34マニアが、ER34をベースにカスタマイズしたGT-R仕様車が今注目されています。外観上は見分けがつかないほど精巧なカスタマイズ車も存在する、ER34のGT-R仕様について詳しくみてみましょう。 R34型は第2世代最後のスカイライン R34型スカイラインは、R32型から続く第2世代と呼ばれるスカイラインの最終モデルです。当時不評だった、丸みを帯びた重い印象のR33型の後継ということで、スカイラインらしさを感じるシャープな印象に仕上げられました。 下位グレードであるにも関わらず人気のあったER34も含めて、R34型スカイラインについて振り返ってみましょう。 BNR34は「スカイライン」最後のGT-R BNR34は、結果的にスカイラインとして最後のGT-Rになりました。スカイラインの最上位グレードとして生まれたGT-Rですが、BNR34の後継モデルの35型からは「GT-R」という車名でスカイラインから独立したためです。 BNR34はスカイラインGT-Rの集大成にふさわしく、クルマとしての完成度を追求したモデルでした。「究極のドライビングボディ」と称して、ボディ剛性と空力特性を大幅に向上。さらに、前後重量配分は、理想的といわれる50:50に限りなく近い55:45を実現しました。 エンジンは第2世代GT-R共通のRB26DETTですが、ボールベアリングタービンの採用などで最大トルクは40kg・mにまで引き上げられています。 FR車として人気の高かったER34 R34型スカイラインのなかでは、スポーティーモデルのER34も人気の高いモデルです。GT-Rの性能には及ばないものの、ターボモデルに搭載するRB25DETエンジンは自主規制いっぱいの最高出力280psを発生させます。駆動方式がスポーツ走行に最適なFRということもあって、スポーツ走行から街乗りまで幅広く楽しめることもER34の魅力です。 また、カスタムベース車輌としても、ER34は支持を集めています。完成度の高いGT-Rではカスタマイズを楽しもうにも手を加える余地があまり残っていないうえ、中古車価格の高騰でそもそも入手が困難です。結果的に、GT-Rに比べると安価に入手でき、チューニング余地の残るER34はカスタマイズユーザーにとってはちょうど良いモデルなのです。 ER34のGT-R仕様が熱い ER34で人気のカスタマイズが、GT-R仕様への変更です。基本的なシャシーやボディデザインが共通のため、パーツの流用によってER34をBNR34風に仕上げることができます。 ライトチューンから性能面含めてGT-Rを狙う本格的なものまで、ER34のGT-R化について詳しく紹介します。 ライトチューンで雰囲気を楽しむ ER34のGT-R化で定番なのは、フロント周りの変更でGT-R顔にしてしまうカスタマイズです。あまりボディ本体に手を加えずに楽しめるため、比較的手軽にGT-Rの雰囲気を味わえます。 具体的には、フロントバンパー、フェンダー、ボンネットをGT-R用のパーツに変更するだけです。クルマの性能自体は変わりませんが、GT-Rルックを手軽に手に入れられます。 また、本物のGT-Rにはなりませんが、ER34用に発売されているGT-R風フロントバンパーを利用すればもっと簡単です。フェンダーやボンネットといった大型のパーツを変更することなく、GT-R風を楽しめます。 RB26DETTエンジンを搭載してGT-Rに近づける ER34のGT-R化は、見た目だけにとどまりません。GT-Rに装備された高性能パーツも、ER34に移植可能です。代表的なのはブレーキの移植で、取り付けの難易度もそこまで高くありません。また、GT-Rからのブレーキの流用は、R34型だけでなくR35型のものも最近では人気です。 さらに、本格的にGT-Rを目指すチューナーのなかには、GT-RのRB26DETTエンジンに載せ替える人もいます。手間はそれなりにかかりますが、究極のGT-R仕様ともいえるでしょう。 本物にはない装備で楽しめる ER34をGT-R仕様にすると、本物とは違う個性的なGT-Rを楽しめます。たとえば、4ドアセダンをベースに制作すれば、4枚ドアという迫力のあるGT-Rも実現可能です。 また、サンルーフも本物のGT-Rには設定がありません。純正オプションのサンルーフ装備のER34であれば、開放感のある特別なGT-Rに仕上がります。 内装もBNR34とER34では異なるので、全てをGT-R仕様にすることは困難です。しかし、あえてER34のよさを活かすことで、本物とは違う魅力を引き出せます。 高額査定にもつながるER34のGT-R仕様 最後のスカイラインGT-R、BNR34の人気が高いことはいうまでもありません。しかし、ER34も当時の新車価格を上回る価格で取引されるなど、チューニングベースとしても素性が良いだけに現在でも高い人気を誇ります。 さらに、ER34のなかでも注目されているのが、GT-R仕様の車輌です。GT-Rの純正パーツを利用してしっかりと作り込まれていれば、高額査定につながることも少なくありません。一般的には、純正から変更されていると売却価格は下がりますが、ER34のGT-R仕様なら場合によってはリセールバリューの向上につながります。 GT-Rを楽しむ方法の1つとして、入手の難しいBNR34ではなくあえてER34を選んでカスタマイズという手段も検討してみてはいかがでしょうか。

第2世代ランサーエボリューションがなぜ人気なのか? 高い戦闘力に込めた三菱の想いに迫る
旧車の魅力と知識 2023.11.14

第2世代ランサーエボリューションがなぜ人気なのか? 高い戦闘力に込めた三菱の想いに迫る

根強いファンから支持を集める三菱 ランサーエボリューション(以下適宜ランエボと表記)。特に第2世代と呼ばれるランエボIVからVIは、WRC(世界ラリー選手権)で輝かしい成績を残しました。 WRCでの活躍によって「トミ・マキネンエディション」というドライバーの名を冠した特別仕様車も発売されるほど人気を集めた、第2世代ランサーエボリューションについて詳しく紹介します。 三菱の実力を世界に示したランエボ ランサーエボリューションは、そもそもWRCで戦うことを目的に作られました。そして、三菱は狙い通り、ランエボで実力を世界に証明します。 特に無類の強さを誇った第2世代を中心に、ランサーエボリューションの開発背景と実績を振り返ってみましょう。 ランサーエボリューションは戦うために作られた ランサーエボリューションは、WRCの当時のトップカテゴリー「グループA」の出場条件を満たすために開発されました。当時の参加車輌の条件は、最低2,500台生産された市販車輌ベースと規定されていたためです。 初代の登場は1992年で、小型なランサーにギャランの4G63型2.0Lターボエンジンを搭載。以降2006年まで、ランサーエボリューションの基本フォーマットとして踏襲されます。 ランサーエボリューションは、1992年から2016年までの14年間で合計10モデル(派生モデルを除く)が販売されました。また、ベースのランサーのフルモデルチェンジにあわせて(ランサーエボリューションXのみギャランフォルティス)4世代に分類されています。 第2世代が三菱の黄金期を作り上げた ランサーエボリューションのなかでも特に人気を集めるのが、第2世代に分類されるIVからVIの3モデルです。第2世代ランサーエボリューションは、トミ・マキネン選手が全てのモデルでドライバーズタイトル4連覇(最初の獲得はランエボIII)という前人未到の記録を達成。さらに、ランエボVでは、三菱初のマニュファクチャラーズタイトルをもたらしました。 実は、初代ランサーエボリューションの投入当初は、開発期間が短かったこともありあまり目立った成績は残せませんでした。しかし、ランエボIIで初勝利を挙げると、ランエボIIIではトミ・マキネン選手が初のドライバーズタイトルを獲得。徐々に強さを見せはじめたなかで、満を持して投入されたのがフルモデルチェンジを図った第2世代だったのです。 結果を追い求めて進化し続けた第2世代ランエボ ベース車輌ランサーのフルモデルチェンジに合わせて、第2世代に更新されたランサーエボリューション。ランエボIVからVIの3モデルは、同モデルがベースです。 しかし、モデルを追うごとにマイナーチェンジとは思えない進化を遂げて、WRCで結果を残し続けました。ここからは各モデルの違いや特徴を、WRCの戦績と合わせて紹介します。(1シーズンに2モデル投入された年度もあるため、成績は単一モデルでのもののみ掲載) ランサーエボリューションIV: 1996年 ランサーエボリューションIVは、ランサーのフルモデルチェンジに合わせてボディを刷新。ボディ刷新に合わせて、エンジンの左右を先代から180度入れ替えました。エンジン回転を逆転させるシャフトが不要な、合理的でシンプルな構造に変更されます。また、エンジンの最高出力は、当時の自主規制いっぱいの280psまで引き上げられました。 次期モデルよりボディをワイド化したため、最後の5ナンバーランエボとしても有名です。WRCの戦績は4勝で、トミ・マキネン選手が2年連続でのドライバーズタイトルを獲得しました。 ランサーエボリューションV: 1998年 ランサーエボリューションVが登場した1998年は、WRCが新たに認めた改造範囲の広いWRカーの参戦が本格化した年でした。三菱は、市販車ベースのグループAでの参戦を決定。より一層高い戦闘力の実現を目指して、ランサーエボリューションVは開発されました。 すでに自主規制いっぱいまで高出力化されていた4G63型エンジンでしたが、細部の見直しでトルクを38.0kg・mまで引き上げます。また、2,500〜6,000回転の常用域のパワーとトルクも引き上げて、高い加速性能を実現しました。 ボディのワイド化も、ランエボVの大きなトピックです。走行性能の向上を目指して、1,770mmまで拡幅されました。迎角調整式の新型リアスポイラーといった、エアロパーツも一新。先代と同じ車種がベースとは思えない、どっしりとした印象になりました。 WRCでは、念願のマニュファクチャラータイトルを獲得します。トミ・マキネン選手は、ついにドライバーズタイトル3連覇を達成しました。 ランサーエボリューションVI: 1999年 第2世代の完成形ともいわれるのが、ランサーエボリューションVIです。先代でワイド化されたボディはサイズこそ変更はないものの、空力性能と冷却性能をさらに向上させました。 エンジンでは大型のオイルクーラーの採用や吸気口の大径化に加え、世界初のチタンアルミ合金製タービンホイールを採用。高回転域での効率化と、レスポンスアップを実現しました。 WRCでは1999年度に4勝を挙げたものの、2年連続でのマニュファクチャラーズタイトルは逃します。しかし、トミ・マキネン選手は前人未到のドライバーズタイトル4連覇を達成しました。 トミ・マキネンエディション: 2000年 トミ・マキネンのドライバーズタイトル4連覇を記念して、三菱はランサーエボリューションVIをベースに開発した特別仕様車をリリースします。ランエボ6.5とも呼ばれる「ランサーエボリューションIV トミ・マキネンエディション」です。 ランサーエボリューションIVを、舗装路(ターマック)向けに特化した仕様に変更。中低速域のレスポンス向上や専用のサスペンションを装備するなど、一般道を走るロードカーに最適な仕様だったこともあって高い人気を集めました。 また、専用に新開発されたフロントバンパーエアロや三菱のWRCワークスラリーカーと同デザインのホイールを採用するなど、細かい点まで三菱ファン垂涎の仕様になっています。 ランエボ第2世代は根強い人気を保っている ランサーエボリューションのなかでも、特に第2世代はWRCでの活躍もあっただけに20年以上が経過した今でも人気は衰えていません。さらに、ランサーエボリューションIV トミ・マキネンエディションともなると販売台数はわずか3,000台前後ともいわれていて、さらに希少性が高まっています。 ただし、中古車の売買をする際は、高い専門性のある業者を選定しましょう。最も新しいランサーエボリューションIV トミ・マキネンエディションでも登場から20年以上が経過していて、ランサーエボリューションIVは1996年の登場から30年近くの年月が経っています。思わぬ不具合に見舞われないよう、車両状態を見極められる業者と取引することが重要です。 また、希少性の高いクルマは、一般的な買取業者に依頼すると売却時に正しく査定してもらえない可能性があります。車輌状態だけでなく、クルマそのものの価値も正しく査定してくれる旧車の取り扱いに慣れた業者に相談しましょう。 ※経過年数は2023年11月執筆当時

レガシィS401 STiバージョンは不人気車?! 当時売れなかったことでより希少性の高まった名車
旧車の魅力と知識 2023.11.13

レガシィS401 STiバージョンは不人気車?! 当時売れなかったことでより希少性の高まった名車

専用パーツによるチューニングで高い走行性能を発揮する、レガシィS401 STiバージョン。スポーツセダンの代表車種ともいわれるレガシィB4を、スバルのスポーツ部門STi(現在は大文字のIを使用した「STI」だが、文中は小文字の「STi」を使用)がコンプリートカーとして製作したモデルです。 バランス取りまで施されたこだわりのエンジンを搭載するレガシィS401 STiバージョンについて、開発背景と魅力をたっぷりと紹介します。 人気のSTiモデルなのに売れなかったレガシィ 初代レガシィB4(レガシィとしては3代目)をベースに開発された、レガシィS401 STiバージョン。スバルファンに人気のSTi仕様車にも関わらず、登場した当時の販売台数は限定販売数にさえ届きませんでした。 しかし、ベースのレガシィB4、レガシィS401 STiバージョンともにスバルとSTiがブランドの転換を図った重要なモデルです。まずは、レガシィB4とSTiについて詳しく説明します。 スポーツセダンとしての地位を確立したレガシィB4 1989年から販売されていたレガシィは、1998年の3代目へのモデルチェンジで「B4」という新たなブランドを打ち出します。ステーションワゴンとセダンという2種のボディタイプのうち、セダンをレガシィB4と改めました。 初代レガシィB4は、RSとRSKというスポーツグレードのみを展開します。車としての性格を明確にしたことが、スポーツセダンとしての地位の確立につながりました。 スバルのスポーツブランドSTi STiは「SUBARU TECNICA INTERNATIONAL」の略で、スバルのモータースポーツ参戦母体です。また、同社のスポーツモデルブランドとして、レース経験で培ったノウハウを市販車にフィードバック。「STi」の名を冠した、数々のモデルが市場に投入されています。 なかでも、コンプリートカーと呼ばれるモデルはSTiの技術が存分に詰め込まれていて、メーカー公認のチューニングカーともいえる特別な存在です。レガシィS401 STiバージョンは、レガシィB4をベースにしたコンプリートカーとしてモデル末期の2002年に登場しました。 STiによるコンプリートカーは以前からありましたが、レガシィS401 STiバージョンは従来の戦闘力重視からプレミアム路線への転換を目指したモデルです。レガシィB4という新たなブランド戦略をとるスバル本体と、STiの新たな方向性の打ち出しは奇しくも同じタイミングでした。 限定販売だったのに伸びなかった販売台数 現在のSTiモデルはプレミアムカーとして定着していますが、当初は性能重視のブランディングでした。レガシィS401 STiバージョンからプレミアム路線に切り替えたことが、価格面も含めて当時のスバルファンにはあまり受け入れられなかったのかもしれません。同年に発売されたインプレッサのコンプリートカーS202がベース車輌から約65万円アップだったのに対して、レガシィS401 STiバージョンは約170万円も高い435万円という価格設定でした。 STiの名に相応しい名車レガシィS401 STiバージョン プレミアム路線に切り替えたといっても、レガシィS401 STiバージョンは「STi」の名に相応しい高い戦闘力を備えていました。 専用チューニングされたエンジンは手作業で組み立て レガシィS401 STiバージョンのエンジンは、専用ECUによる制御や吸排気系の変更で最高出力が293psまで高められています。エンジンの最大の特徴は、レーシングカーのように手組みされている点です。 ピストン、コンロッド、クランクシャフトの重量を1つずつ計測して、誤差がほぼゼロになるようバランスをとって組み上げられています。エンジンのバランス取りは極限の性能を求めるレーシングカーのチューニング手法で、量産型の車では限られた車種でしか採用されていません。 妥協のない足回りの作り込み かつてはWRCでも活躍したレガシィのコンプリートカーだけに、STiは走行性能にもこだわって開発されたようです。ベース車輌のレガシィB4 RSK自体もスポーティモデルとして高性能な足回りを備えていましたが、リアサスペンションのピロボールリンク化やバネ長の変更を加えてさらなる走行性能の向上が図られました。ほかにも、スタビライザーにも専用品を使用するなど、細部にわたって徹底したチューニングが施されています。 STiの性能へのこだわりといえば、専用に用意されたブレーキが象徴的です。ブレーキの高性能化に伴ってベース車輌から流用できなくなったリアブレーキのバックプレートを、なんと1,000万円もかけて金型から製作しました。ブレーキ自体は、ブレンボ製の17インチローターに4ポッドキャリパー(フロント)を備え、ステンメッシュホースを採用しています。 プレミアム感あふれる内外装デザイン プレミアム路線への切り替えを感じさせるのが、インテリアとエクステリアデザインです。エクステリアでは、フロントバンパーやボンネットのエアインテークが性能向上を目的に大型化された一方、カスタムカーにありがちな派手なエアロなどの装備はありません。プレミアムカーとして、大人が乗るのに相応しい外観をSTiが目指した結果といえるでしょう。 インテリアでは、つや消しのトリムが全体の雰囲気をシックにまとめています。また、バケットシートには、運転席のみ8wayの電動調節機構を装備。スポーツ走行時の性能面だけでなく、快適性にも配慮して作られていることがわかります。 販売台数の少なさが希少性をより高めた レガシィS401 STiバージョンは、数多くの専用パーツや手組みのエンジンなどSTiらしいこだわりの仕様でしたが販売台数は伸びなかったようです。正確な販売台数は不明なものの、400台の限定に対して300台弱といわれています。 プレミアム路線への切り替えが、価格面も含めて当時のスバルファンには受け入れられなかったかもしれません。また、販売当時はリセール市場もあまり成熟しておらず、ベースのレガシィB4 RSKから約170万円も高い435万円という販売価格も少なからず影響していたと考えられます。 しかし、販売台数が伸び悩んだことが、結果的にレガシィS401 STiバージョンの希少性を高める要因になりました。大手中古車サイトでも掲載台数はほんのわずかで、入手が困難な状況が続いています。 流通台数の少ない車種を売却する際は、注意深く依頼先を決めましょう。あまり流通していない車種だと販売見込みを立てるのが難しいため、一般的な中古車買取業者では買取してもらえないケースもあります。 しかし、旧車を専門的に買取っている旧車王では、レガシィS401 STiバージョンのような希少車も買取可能です。

1990年代名車&迷車烈伝Vol.10 ホンダ「2代目アスコット/ラファーガ」セダン新潮流を標榜するも“新しい価値観”の身内に押され…
旧車の魅力と知識 2023.11.13

1990年代名車&迷車烈伝Vol.10 ホンダ「2代目アスコット/ラファーガ」セダン新潮流を標榜するも“新しい価値観”の身内に押され…

RVブームの只中にあっても、まだまだセダンが全盛だった1990年代初頭。 各メーカーとも、大小さまざまなセダンモデルをラインナップしていました。 たとえば、トヨタなら「コルサ」「カローラ」「コロナ」「カリーナ」「カムリ」「セプター」「ウィンダム」「マークII」「クラウン」「アリスト」「セルシオ」…… 日産なら「サニー」「パルサー」「ブルーバード」「プリメーラ」「セフィーロ」「スカイライン」「ローレル」「セドリック」「プレジデント」…… といった具合(兄弟車まで含めるとさらに多い!)。 ▲今回のテーマ車、ラファーガ そんななかでもホンダは、“ワイド&ロー”を強調したスポーティスタイルのモデルで個性を発揮。 モデル名でいえば、「シビック」「コンチェルト」「アコード」「アスコット」「インスパイア」「ビガー」「レジェンド」など。 アイルトン・セナが活躍したホンダF1の全盛期だったこともあり、特に走りやスタイリングにこだわりを持つ“クルマ好き”な人たちに選ばれていました。 今回のテーマ車「アスコット/ラファーガ」兄弟は、1993年10月に登場したクルマ。 アスコットとしては2代目で、ラファーガはその兄弟車として登場したニューネームでした(初代アスコットはアコードの兄弟車だったから、ちょっとややこしい)。 ■キャッチコピーは「背が高いこと」 直列5気筒エンジンを縦置きにしたユニークなFF(前輪駆動)プラットフォームは、アコードインスパイア譲りのもの。 ここに「背高・高効率」のボディを載せたことが一番の特長でした。 当時を知っている人なら、「背が高いこと」のキャッチコピーを覚えているかもしれません。 具体的にいえば、初代アスコットの全長4680mm×全幅1695mm×全高1390mm(ホイールベース2720mm)に対し、全長4550mm×全幅1695mm×全高1425mm(ホイールベース2770mm)。 「短く・背高く・ロングホイールベース」とすることで、取り回しのしやすさと室内空間の拡大を狙ったというわけ。 ▲2代目アスコット さらに、サイドウインドウの傾斜角を少なくし、シートのヒップポイントを高めるなどして使い勝手にも配慮。 ホンダは、これを「ホンダ発・セダン新潮流」「高密度ダイナミックセダン」と表現していました。 スタイリングは、長いホイールベースを生かしたロングノーズ・ショートデッキで、まるでFR(後輪駆動)車のよう。 シンプルな面構成のボディに、小さなグリルが特徴です。 ワイド&ローを強調するため、薄型かつ横長のグリルが多かったホンダにあって、この小さなグリルが新鮮でした(どっしり感を出すため、バンパーグリルはワイドにデザイン)。 アスコットとラファーガは、ヘッドライト・グリル・フォグランプ・ウインドウトリムでそれぞれを個性化。 ▲左:アスコット、右:ラファーガ アスコットは、ブライトメッキのヘッドライトに縦格子のグリル、丸形フォグランプ、クロームウインドウトリムで落ち着いた雰囲気。 ラファーガは、ブラックのヘッドライトに横格子のグリル、角型フォグランプ、ブラックウインドウトリムで、スポーティな装いです。 インテリアもシンプルな意匠で、高級感と使い勝手の良さを両立。 上部まで生地貼りのドアトリムがユニークで、ホンダでは「シンプルでありながら、完成度の高いウェルテーラードインテリアが新しい感覚をもたらしています」としていました。 ▲アスコットのインテリア ▲レザー内装も設定 エンジンは2.0リッターと2.5リッター、2種類の直列5気筒を搭載。 2.0リッター車は5速MTと4速AT、2.5リッター車が4速ATで、全車2WDのみの設定でした。 サスペンションは全車、4輪ダブルウイッシュボーンと“走り”のホンダならでは。 2.5リッター車では、フロントタワーバーも標準装備していました。 ■最大のライバルは身内にあり 現代の目で見ればコンパクトで上質、凝ったメカニズムのセダンはとても魅力的に見えますが、残念ながらこの2代目アスコット/ラファーガは、大きなヒットに恵まれることもなく4年で生産が終了。 アスコット/ラファーガの名称もここで途絶えてしまいます。 ホンダ渾身のセダン新潮流は、どうしてヒットに至らなかったのでしょうか。 その理由は、名車&迷車列伝で取り上げるクルマの多くがそうであるように、クルマのデキによるものではなく、外的要因によるものだったといえます。 しかも、アスコット/ラファーガの場合、“身内”によるところが大きいのが、悲運なところ。 1つはホンダ・セダンモデルの旗艦車種、アコードのフルモデルチェンジ。 アスコット/ラファーガが登場するわずか1カ月前、5代目アコードが発売されています。 ▲5代目アコード この5代目アコードは、マークIIを始めとしたライバルたちが続々と“3ナンバー化”をしていくなかで、北米向けと同様のワイドボディを採用し上級移行。 グラマラスになったボディは、ホンダらしいスポーティネスを備えていました。 しかも、ボディの拡大はボディ全体におよび、全高は1410mmにアップ。 アスコット/ラファーガとの全高の差はわずか15mmしかなく、アスコット/ラファーガの「背が高いこと」は、発売時点ですでにそれほどアピール力を持つものにはならなくなっていたのです。 もう1つは、アコードをベースとした派生車種の登場。 1994年の「オデッセイ」に、1995年の「CR-V」、そして1996年の「ステップワゴン」と、新しい価値観を持つ(そしてずっとずっと背の高い)クルマが現れ、セダンという狭いくくりのなかでチャレンジしたアスコット/ラファーガの新鮮さは、さらに失われてしまいます。 1995年のマイナーチェンジ時には、大胆なリヤスポイラーを装着し、スポーティさを強調した「2.0CS」を追加しますが、販売向上の活力とはならず。 1997年にアコードが6代目へとフルモデルチェンジするのと呼応するように、生産終了となりました。 ▲ラファーガ2.0CS  ▲2.0CSのインテリア なお、6代目アコードには新たに「トルネオ」という名の兄弟車が登場しており、「アコードの兄弟車」という意味で、このトルネオをアスコット/ラファーガの後継車とする向きもあります。 ■生まれるのも廃れるのも必然だった 「ホンダ発・セダン新潮流」へのチャレンジの方向性は間違っていなかったといえますし、実際に生まれたクルマはとても魅力的なものであったと思えます。 それでもヒットに結びつかなかったのは、バブル崩壊により人々の志向が大きく変わり、またRVやミニバンへの“ファミリーカーのシフト”が起こった激動の時代にあったためでしょう。 また、5代目アコードと登場の時を同じくしてしまったことも、アスコット/ラファーガが今ひとつ頭角を現せなかった一因だと言えそうです(その点ではホンダの失策でしょうか)。 ▲アスコットにはアスコット・イノーバという兄弟車も存在 仮にアスコット/ラファーガがあと3年早く登場していたら、その存在感はもっと大きなものになっていたはず……というのは簡単ですが、バブルに向かっていくイケイケの1980年代後半にこの実直なコンセプトが生み出せたかというと、難しかったでしょう。 アスコット/ラファーガは時代の中で必然的に生まれ、必然的に悲運を背負っていったのです。 まさに名車&迷車として語りたい、そんなクルマではないでしょうか? [ライター・木谷 宗義 / 画像・ホンダ]

不動の1位はあのモデル!ドイツ「Hナンバーとヒストリックカー」を深掘り!
旧車の魅力と知識 2023.11.10

不動の1位はあのモデル!ドイツ「Hナンバーとヒストリックカー」を深掘り!

ドイツでは、あえて古い年代のクラシックカーを好んで乗る人がとても多いのです。 筆者の住むベルリンでも例外はなく、街で見かけない日はありません。 クルマに限らず、歴史的建造物を現代に残して別の用途で再利用したり、アンティーク家具や骨董品も同様に人気があります。 古きよきものを大切にする文化が根付いているドイツならではともいえますが、中世ヨーロッパの風情が残る街並みに、クラシックカーはとても美しく映えます。 そんなクラシックカーの中でも「ヒストリックカー」と呼ばれる、特別なクラシックカーがあることを知っているでしょうか? 「ヒストリックカー」とは、製造年数が古く、状態の良さなどいくつかの条件を満たしたクラシックカーを指しますが、認定を受けたクルマには「Hナンバー」と呼ばれる専用ナンバープレートが与えられます。 「H」とはドイツ語の“Historisch(ヒストリック)”からきており、“歴史的”という意味を持ちます。 また、単に古いというだけでなく、税金や車検が優遇されるといった特典もあります。 世界的にEV化に注目が集まる2020年代においても「ヒストリックカー」の認定を受けるクルマが増え続けているドイツですが、そこにはどんな理由があるのでしょうか? 先に述べた古いものを大事にする文化や、税金の優遇以外にもメリットがあるのでしょうか? では、「ヒストリックカー」と「Hナンバー」について、詳しく深掘りしていきましょう。 ■ 1.ドイツにおける「ヒストリックカー」の定義とは? 「ヒストリックカー」の制度は、古き良きクルマを文化遺産として現世に残そうという目的のもと、1997年に導入されました。 製造から30年以上経過しており、オリジナルの状態を保持している、もしくは現代的に修復された状態の良いクルマのことを「ヒストリックカー」と呼びます。 ■2.「Hナンバー」とは? 「ヒストリックカー」には、正式名称「Kennzeichen historischer Fahrzeuge(歴史的工業遺産)」、通称「Hナンバー」と呼ばれる専用のプレートがついています。 見た目は普通のナンバープレートと変わりませんが、末尾にヒストリックの意味を記した「H」が入っているのが特徴です。 ■3. 資格が得られる条件は? クラシックカーに限らず、どんなクルマであっても当然ではありますが、まず自動車保険に加入しており、車検が有効でなければなりません。 一般検査(StVZO第29条に基づく)と、専門家による車輌の整備状態や保存状態の査定を行ない、その証明となるクラシックカーレポートを取得する必要があります。 ボディ、フレーム、ドライブトレイン、ブレーキシステム、ホイール、タイヤ、電気システムなどが主な査定対象となります。 必要書類をすべて揃えて登録事務所へ提出し、基準を満たしていた場合に限り、「Hナンバー」が取得できます。 ■4. どんなメリットが?  「Hナンバー」のついたヒストリックカーは、税金や車検などが優遇されるといった特別なメリットがあります。 所有者は文化財保護者として扱われ、排気量にかかわらず、年間の自動車税が一律で191.73ユーロ(約30,000円)に抑えることができます。 また、都市ごとに設定されている環境規制にしばられることがありません。 さらに「シーズンナンバー」という使用期間限定ナンバーも用意されています。 これは「Hナンバー」と「シーズンナンバー」を組み合わせて年間の税金を12ヵ月で割り、使用期間分のみの税金を支払えばいい仕組みです。 温暖な季節にしか乗らないなど、通年使用しないオーナーにとってはありがたいですね。 ■5.人気の「ヒストリックカー」は? ドイツにおける不動の1位ともいえるのが、やはりメルセデス・ベンツの「W123」シリーズです。 連邦自動車交通局(KBA)が2022年に発表した結果ですが、街中でもいちばんよく見かけます。 続く2位は、同じくドイツメーカーで、街でもよく見かけるフォルクスワーゲン ビートル。 「ヒストリックカー」の登録比率が78%となっており、所有者の8割近くが「Hナンバー」を取得していることがわかります。 3位は、同じくフォルクスワーゲンからバスがランクイン。 通称ワーゲンバスと呼ばれており、初代の「T1」から「T2」「T3」「T4」とシリーズ化され、モデルチェンジを繰り返してきました。 ツートーンカラーのレトロなデザインが愛らしい「T1」「T2」が最も人気です。 上位3位以外では、ポルシェがランクインしており、「ヒストリックカー」においても圧倒的にドイツの国産車が人気のようです。 ■6.EV化が進むなかにおける「ヒストリックカー」の立ち位置 ドイツでは、温室効果ガスの排出量実質ゼロを目指していることから、2030年までにEVの登録台数を最低1,500万台にするといった高い目標を掲げています。 2022年にドイツ自動車産業連合会(VDA)が発表した結果によると、バッテリー式電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHEV)が88万4,576台(42.9%増)という、脅威の台数を叩き出しています。 しかし、ここまで増えた要因の1つは、4万ユーロ以下のEVに対して9,000ユーロの補助金が出ていたこと。 経済問題などから補助金が削減されて以降、EV市場は縮小傾向にあり、大手のフォルクスワーゲンは減産にシフトしました。 対する「ヒストリックカー」ですが、「Hナンバー」制度が設けられた1997年当時の保有台数は、翌年1998年までの間でわずか18,000台でした。 その後、2008年には16万台に増え、2020年代に入ると50万台以上にも増えました。 ヒストリック人気の裏では、フォルクスワーゲンのビートルがEVに改造され販売されるという、これまでにない動きを見せています。 名車と呼ばれるクラシックカーたちが、現代のライフスタイルや環境問題改善のために変わっていくのは避けられないのかもしれません。 今後、それぞれの台数がどのように変化していくか注目していきたいですね。 [ライター・Kana / 画像・Kana, Mercedes-benz]

車の雪下ろしは必須!雪を下ろす方法や注意点などを解説
旧車の魅力と知識 2023.11.09

車の雪下ろしは必須!雪を下ろす方法や注意点などを解説

地域によって程度は異なりますが、冬になると雪が降ったり積もったりします。また、屋根がない駐車場に車を止めているときに雪が降れば、車の上にも雪が積もります。車に降り積もった雪は、運転する前に必ず下ろさなければなりません。 今回は、車の雪下ろしが必要な理由、雪下ろしの方法、注意点などを解説します。雪国での生活を始める人はもちろん、休暇を利用して雪が降る地域に出かける方も参考にしてみてください。 なぜ雪下ろしが必要なのか 雪が降り積もっている車を動かすときは、必ず雪下ろしをしてから動かしましょう。 雪国で生活している方や雪が降る場所へ出かけたことがある方なら当たり前のように行っていることですが、はじめて雪国で生活する人や普段雪が降り積もることがない地域に住んでいる人にとっては疑問に感じるかもしれません。 まずは、なぜ車の雪下ろしが必要なのか詳しく解説します。 雪下ろしをしないで運転するとどうなる? 車に降り積もった雪を下ろさずに車を動かしてしまうと、走行中や加速・減速をした時にドサッと雪が落ち、後続車に迷惑がかかったり視界が塞がれてしまうため大変危険です。 少しの雪なら大丈夫ではないかと思う方もいるかもしれませんが、油断は禁物です。少量であっても、走行中に勢いよくまとまった雪が飛んでいくと、大きな事故やトラブルに発展する可能性があります。 そのため、車に積もった雪は必ず下ろしてから運転しましょう。 雪下ろしをせずに放置するとどうなる? 雪下ろしをせずに放置するのも危険です。雪は水や氷より軽いものの、数メートルの高さまで降り積もると非常に重たくなります。 高く積み上がった雪の重さに車が耐えられなくなると、ルーフやボンネットがへこみます。そのため、雪下ろしをせずに放置するのは非常に危険なのです。 地域によって雪の質が違う 雪は、地域によって質が異なります。サラサラな雪が降る地域もあれば、水分を多く含んだシャーベット状の雪が降るところもあります。 この雪の質の違いは、重さの違いともいえるでしょう。降り積もる雪がサラサラであれば重さは軽く、水分を含むシャーベット状であれば重いです。このように雪の質によって雪の重さ、つまり車にかかる重量が異なるため、雪下ろしは定期的に行ったほうがよいでしょう。 雪下ろしの基本的な方法 車の雪下ろしをするときは、スノーブラシやスノースクレーパーなどを使います。また、道路の雪を除雪するためのスコップも用意しておくとよいでしょう。 ここからは、車の雪下ろしの基本的な手順を紹介します。 雪下ろしの手順 雪下ろしは次の順番で行います。 1.車を出すための通り道をスコップで作り出す2.車に積もった雪を大まかに下ろす(ルーフ→フロントガラス・リヤガラス→ボンネット→トランクの順に下ろす。雪は車体の左右に落とす)3.運転席まわり(ドアやルーフなど)の雪を取り除きエンジンをかけて暖房をつける(マフラー周辺に雪が積もっている場合はマフラー付近の雪を取り除く)4.車に積もった雪をしっかりと下ろす(1番目と同様に車の左右に雪を下ろす) 雪下ろしの際の注意点 車に積もった雪は車体の左右に落としましょう。 車の前後に雪を下ろしてしまうと、車を出せなくなったり、マフラーが塞がり一酸化炭素中毒になったりする可能性があります。このようなことに気をつけながら車の雪下ろしをしましょう。 雪下ろしで車に傷をつけないコツ 雪下ろしをするときは、車を傷つけないよう注意しましょう。ここからは、車の雪下ろしをする時に車体を傷つけないようにするコツを紹介します。 雪下ろしで傷がつく原因 まず、車の雪下ろしをする時に傷がついてしまう原因について知ることが大切です。雪下ろしの際に車が傷つく原因として、主に次の2つが挙げられます。 ・車に付着した砂やホコリと雪の摩擦で傷がつく・スノーブラシやスノースクレーパーが車体に当たって傷がつく 傷をつけない雪下ろしのポイント 雪下ろしの際に車に傷がついてしまう原因がわかったところで、車に傷をつけないためのポイントを紹介します。そのポイントは次の2つです。 ・雪が降る前に車の砂やホコリを洗い流しておく(コーティングをかけておくと更によい)・ボディに付着している雪をスノーブラシやスノースクレーパーで下ろす時はマイクロファイバークロスなどで硬い部分を覆う この2点に気をつけるだけでも、雪下ろしするときに車に傷がつきにくくなります。 雪下ろしに必要な道具と保管場所 雪下ろしする際には次の3つの道具を用意しておくとよいでしょう。 ・スノーブラシやスノースクレーパー・スコップ・マイクロファイバークロス また、雪が降ることがわかっている場合は、あらかじめ積雪対策をしておくとよいでしょう。主な積雪対策は次のとおりです。 ・屋根がある場所に車を止める・屋根がない場所に止める時はカバーをかける このような道具の準備や積雪対策をしておくと、雪下ろしが楽になります。 突然雪が積もった場合はどうする? ここまで、雪国での生活を前提に解説してきましたが、休暇を利用して出かける場合、運転中に雪が降ってきたりSA・PAで食事や休憩をしているときに車に雪が積もったりすることがあります。 もし、突然雪が降ってきたときは、どのようにすればよいのでしょうか。 突然雪が降り始めて積もったら、厚手のゴム手袋をして、ほうきやタオルなどを使って雪下ろしをしてから出発してください。雪下ろしの道具がないという理由で車に雪を積もらせたまま出かけることは厳禁です。 まとめ 雪は、車の運転において雨より気を使います。また、雪下ろしをせずに車を走らせるのは危険を伴います。そのため、わずかな積雪であっても雪下ろしを必ずしてから運転しましょう。

聖地巡礼!イタリアで元フィアットの工場に泊まってみた!
旧車の魅力と知識 2023.11.07

聖地巡礼!イタリアで元フィアットの工場に泊まってみた!

イタリアでは築年数が経っている建物を壊して新しいものを建てる、ということはあまりなく、古いものは綺麗に改装し使い続けるという建築文化が根付いている気がします。 したがって、由緒ある建物にもかかわらず、中に入ると近代的! でも、実は築年数が100年だったりすることがよくあります。 そんなイタリアで、なんとフィアットの元工場をホテルに改装し、誰でも宿泊することができるという素晴らしい場所がトリノにあるのです。 今回はそこに宿泊してきましたので、ホテルの様子を皆さまにお届けしたいと思います。 ■「NH Torino Lingotto Congress」について ホテルの名前は「NH トリノ リンゴット コングレス」。 こちらの建物についてまず少し紹介します。 こちらの建物は、当時フィアットグループ(現FCA)のもっともシンボリックな工場としてトリノに誕生しました。 その建物の屋上には、1919年に建設された1.5kmのテストトラックが併設されており、組み立てられた自動車のテストに使用されていました。 このテストトラックは今でも残されており、立ち入ることも可能です。 そこからフランスとの国境でもあるアルプス山脈を一望することができ、それを目的に来館する方もいらっしゃるようです。 工場が閉鎖されたのち、この建物はエンターテインメントと文化の発信地として再開発が行なわれ、ショッピングモールやホテル、美術館等が併設する施設として利用されることになりました。 リノベーションを手掛けたのは、関西国際空港のターミナルを設計したことでも有名なレンゾ・ピアノ氏。 ホテルは特に部屋にこだわりがない場合、比較的お財布にやさしい価格帯なので、私たちも連泊することに。 ホテル内にはレストランやスポーツジムもあり、充実した時間を過ごせること間違いなしです! ■ホテルへのアクセス方法について トリノ中心街の「Torino Porta Nuova」駅から直通電車で約10分の「Torino Lingotto Railway Station」で下車すると、駅はホテルにほぼ直結しています。 もちろんホテルには駐車場も完備されているので、クルマでアクセスすることも可能。 トリノの中心街に近いのも嬉しいポイントです。 ■ホテルの中は一体どんな感じ? さて、早速中に入ってみると、元工場だったとは想像がつかないくらい綺麗で近代的なホテルです。 エントランスを入ってすぐには、旧車の展示があります。 この展示車は常連のお客さまが飽きないようにでしょうか、定期的に変わるようです。 ホテルの中には竹林の中庭もあり、和洋折衷な一面も感じられました。 宿泊部屋も窓が非常に大きく、明るく清潔感のある部屋で、この部屋で製造されていた車輌が写されたポスターが壁に貼られていました。 ポスターにはクルマ乗る楽しそうな女性・・・ このポスターを見ながら、この部屋でこのクルマが作られていたのかと思うと、なぜでしょう、ノスタルジックな気持ちになりました。  ■このホテル宿泊者の特権はずばり?! 屋上にはテストトラックがあるのですが、お金を払えば誰でもアクセスすることが可能となっています。 ですがホテル宿泊者なら、いつでも無料でテストトラックに入場することができるんです! エレベーターで屋上に上ると、まずはカフェ兼展示物コーナーに行き着きました。 そのカフェを抜けると、さあ、お待ちかねのテストトラックが見えてきました! 屋上のテストトラックとは一体どんなものなのでしょうか?! 第一印象は、傾斜の効いたカーブの迫力がすごい・・・!でした。 ちなみにこの傾斜カーブに登ろうとしたところ、警備員さんに怒られてしまいました。 それもそのはず、人間が立てないくらいの傾斜になっているので、普通に危険です(汗)。 そして次に印象的だったのは屋上から見るアルプス山脈です。 こんな絶景の中、車輌の走行テストを行なっていたのですね。 今はカフェと化しているようですが、当時の司令塔も残されています。 トラックには当時の歴史を記した写真等が展示されているため、この施設が実際に工場であり、自分がいるところが本当にテストトラックであったことを実感させられました。 この建物がどのような目的で建てられ、どのような歴史を経て閉鎖することになったのか、展示物をみながら学習することもできます。 ところで皆さん、このクルマがどうやって屋上に上ってくるか想像つきますか? 私は下方の階から組み立てが始まり、徐々に上階に来て、最終的に出来上がった車輌が屋上にたどり着くのか?と想像しましたが、そうではないようです。 下記写真のように、クルマ用螺旋階段のようなものがあり、これで車輌が屋上まで到着するという構造でした! 日本では過去にも現在にもこのような工場またはテストトラックが存在していないと思うので、螺旋階段でクルマを屋上に持ってくるとは、なかなか想像がつきませんでした。 さすがイタリアです!洒落ていますよね。 ■最後に フィアットはイタリアが誇る自動車メーカーの一つで、イタリアでは誰からも愛される存在であると思います。 民衆とともにイタリアの歴史を刻んできた由緒あるブランドの建造物を壊すことなく、新たな形でこのような人々の憩いの場として利用されているのは、歴史を無駄にしない、正しい使われ方である、そう感じました。  トリノはピエモンテ州の首都で、イタリアで4番目に大きな都市。 1861年、イタリア全土が統一国家になった際に、最初の都市が置かれたのがトリノなのです。 このホテル以外にも、歴史的建造物や美食文化も(クルマに関する博物館ももちろん)充実しています! クルマを好きの方は絶対に楽しめるトリノ、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。 特にフィアットオーナーの聖地巡礼には欠かせない街ですよ! [ライター・画像 / PINO]

引っ越し後は車庫証明の変更が必要!そのままにするのがダメな理由や罰則は?
旧車の魅力と知識 2023.10.31

引っ越し後は車庫証明の変更が必要!そのままにするのがダメな理由や罰則は?

引っ越しによって住所が変わった場合は、クルマを購入したときと同様に車庫証明を取得する必要があります。取得しないまま放置すると、罰金を科される可能性があるため、必ず申請手続きを行いましょう。この記事では、引っ越し時の車庫証明の手続き方法や、取得しないまま放置するとどうなるかなどを紹介します。 車庫証明は引っ越し後に変更が必要 引っ越しをした際、車庫証明をそのままにしておくのはNGです。法律違反とみなされて罰金が科される場合があります。ここでは、引っ越し時に車庫証明を変更しなかった場合のペナルティと手続き期限について解説します。 住所変更しないと罰金が科されるおそれがある 引越し時の車庫証明手続きをしないと、自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)違反となります。 (保管場所の変更届出等)第七条 自動車の保有者は、第四条第一項の政令で定める書面若しくは同項ただし書の政令で定める通知において証された保管場所の位置を変更したとき又は第五条の規定による届出に係る保管場所の位置を変更したときは、変更した日から十五日以内に、変更後の保管場所の位置を管轄する警察署長に、当該自動車の使用の本拠の位置、変更後の保管場所の位置その他政令で定める事項を届け出なければならない。 出典:自動車の保管場所の確保等に関する法律 第7条1項 上記に違反すると、10万円の罰金が科せられます。 (罰則)第十七条3 次の各号のいずれかに該当する者は、十万円以下の罰金に処する。一 第五条、第七条第一項(第十三条第四項において準用する場合を含む。)又は第十三条第三項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者 出典:自動車の保管場所の確保等に関する法律 第17条3項 なお、車庫法に違反した際は「刑事罰」とみなされます。スピード違反や駐車違反などの交通違反は「行政罰」に該当し、反則金を支払えば刑事責任は問われませんが、刑事罰では前科がつきます。なお、虚偽の保管場所を申告した場合は20万円以下の罰金を科せられる可能性があるため、あわせて気をつけましょう。 (罰則)第十七条2 次の各号のいずれかに該当する者は、二十万円以下の罰金に処する。一 自動車の保管場所に関する虚偽の書面を提出し、又は警察署長に自動車の保管場所に関する虚偽の通知を行わせて、第四条第一項の規定による処分を受けた者 出典:自動車の保管場所の確保等に関する法律 第17条2項 15日以内に手続きが必要 車庫証明の住所変更手続きは、変更した日から15日以内と法律で決まっています。期限を超過すると、前述の通り10万円の罰金が科せられるため、余裕をもって手続きしましょう。 【普通車】車庫証明の住所変更の方法 引っ越し時の車庫証明の住所変更は、クルマを購入する際と同じように、保管場所の所在地を管轄する警察署の「交通課」で必要書類を提出して手続きします。事前に必要書類と手続きの具体的な流れについて把握しておくと、スムーズに住所変更できるでしょう。 車庫の要件 クルマを保管する車庫は、下記すべての要件を満たす必要があります。 ・駐車場、車庫、空き地等道路以外の場所・使用の本拠の位置から2kmを超えない・自動車が通行できる道路から、支障なく出入させられる・自動車の全体を収容できる・保管場所として使用できる権原を持っている 1つでも要件を満たさない場合、車庫証明が取得できません。必ず確認しておきましょう。 参考:警視庁「保管場所(車庫)の要件と使用権原書面」 必要書類 引っ越し時の車庫証明の手続きをする際は、下記の書類を提出する必要があります。 ・自動車保管場所証明申請書・保管場所標章交付申請書・保管場所の配置図・所在図・保管場所使用権原疎明書面 ※保管場所の土地を自分が所有している場合・保管場所使用承諾書 ※賃貸の駐車場や月極駐車場を契約する場合 車庫証明手続きに必要な書類は警察署で入手できます。各警察署のWebサイトでも、PDFファイルをダウンロードできるため、警察署に出向く時間がない場合は活用してみてください。 <警察署Webサイト一例>保管場所証明申請手続(窓口申請) 警視庁自動車の保管場所(車庫)証明等の手続/神奈川県警察各種申請用紙 - 愛知県警察 手続きの流れ 車庫証明の住所変更の流れは、下記のとおりです。 保管場所の所在地を管轄する警察署に出向く 必要書類を準備したら、管轄の警察署に行きましょう。受付時間は都道府県により違いますが、おおむね平日の9時〜17時頃までです。なお、交通課に出向く前に警察署に隣接している交通安全協会に申請手数料分の収入印紙を購入します。申請手数料は都道府県によって異なり、2,500〜3,000円程度です。警察署によっては、交通課の窓口で収入印紙を購入できるケースもあるため、確認しましょう。 交通課の窓口に必要書類を提出 収入印紙を書類に貼り付けて提出します。書類に間違いがあった場合は訂正印を押して修正する必要があるため、認印を持参するとよいでしょう。 警察署に再度出向いて車庫証明を受け取る 車庫証明は申請してから3〜7日程度で交付されるため、再度警察署に行く必要があります。受取時は申請書類の控えを提出する必要があるため、紛失しないよう注意してください。 なお、同時に渡される「保管場所標章シール」は、車庫証明が交付された車であることを証明するものです。罰則はないものの、リアガラスに貼り付ける義務があるため、忘れないようにしましょう。 ▼関連記事はこちら車庫証明の取り方とは?取得の流れや必要書類などを解説 【軽自動車】保管場所届出の住所変更の方法 軽自動車は普通車と異なり、車庫証明の制度がないため、代わりに「保管場所届出」の手続きをする必要があります。ここでは、保管場所届出の申請に必要な書類や手続き内容を紹介します。 必要書類 保管場所届出の住所変更には、下記の書類が必要です。 ・自動車保管場所届出書・保管場所標章交付申請書・保管場所の配置図・所在図・保管場所使用権原疎明書面 ※保管場所の土地を自分が所有している場合・保管場所使用承諾書 ※賃貸の駐車場や月極駐車場を契約する場合 普通車の車庫証明の住所変更に必要な書類とほとんど同じです。警察署の窓口で入手できるほか、公式WebサイトでもPDFファイルをダウンロードできます。 <警察署Webサイト一例>保管場所証明申請手続(窓口申請) 警視庁自動車の保管場所(車庫)証明等の手続/神奈川県警察各種申請用紙 - 愛知県警察 手続きの流れ 保管場所届出の住所変更の流れは下記のとおりです。 保管場所の所在地を管轄する警察署に出向く 普通車と同様に、書類が準備できたら管轄の警察署に出向きます。受付時間はおおむね平日の9時〜17時頃までです。交通課に行く前に警察署に隣接している交通安全協会で申請手数料分の収入印紙を購入します。保管場所届出の申請手数料は500円です。 交通課の窓口に必要書類を提出 収入印紙を書類に貼り付けてから提出します。書類に誤りがあると修正の際に訂正印が必要なため、認印を持参するとよいでしょう。 窓口で控えをもらう 書類提出後、当日中に窓口で控えと保管場所標章シールをもらって手続きは終了です。普通車の場合は交付までに数日かかりますが、軽自動車はその場で住所変更が完結します。 保管場所標章シールは、保管場所届出を申請したクルマであることを証明するものであるため、忘れずにリアガラスに貼り付けましょう。 軽自動車は手続きが不要な場合がある 軽自動車だと、地域によっては保管場所届出の手続き自体が不要な場合があります。たとえば、東京都では福生市、武蔵村山市、羽村市、あきる野市、瑞穂町、日の出町など、一部の市区町村では保管場所を届け出る必要がありません。詳細は各都道府県の警察署の公式Webサイトで確認できるため、チェックしてみてください。 ▼関連記事はこちら軽自動車は車庫証明がいらないって本当?必要なケースも紹介 車庫証明の手続きは代理人でもOK 車庫証明の住所変更手続きは、代理人に依頼しても問題ありません。警察署は平日の日中しか窓口があいていないため、なかなか時間を確保できない方も多いはずです。自分での対応が難しい場合には、家族や知人に代理で手続きしてもらうとよいでしょう。なお、行政書士や自動車販売店への代行依頼も可能です。ただし、代行手数料がかかることに留意しましょう。 代理人に車庫証明の手続きを依頼する場合は、委任状を用意しておくと安心です。書類に不備があった際、委任状がないと代理人がその場で修正できません。可能な限り事前に準備しておきましょう。 ▼関連記事はこちら車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介 車庫証明の引っ越し後の手続きの注意点 引っ越し先が賃貸アパートやマンションであっても、または引越し後にクルマの保管場所が変わらなくても車庫証明の手続きは必要です。ここでは、引っ越し時の車庫証明の手続きにおける注意ポイントについて解説します。 賃貸アパート・マンションでも手続き必須 住まいが賃貸のアパートやマンションである場合も、車庫証明の手続きを行う必要があります。賃貸物件の敷地内の駐車スペースでも、別で借りている月極駐車場でも必須です。 ▼関連記事はこちら賃貸のアパートでも車庫証明は必須?取得方法や注意点をわかりやすく解説 保管場所が変わらなくても手続き必須 近所に引っ越した場合には、クルマの保管場所が変わらないことがあるでしょう。同じ場所に駐車していても、引っ越し時には必ず車庫証明の手続きをしなければなりません。クルマの保管場所には「使用の本拠の位置(自宅)から保管場所まで2km以内」という条件があり、引越し後も条件を満たしている旨を警察署に証明する必要があるためです。 車庫証明以外で引っ越し時に必要な手続き 引越し時には、車庫証明のほかに「車検証」「ナンバープレート」「運転免許証」「保険(自賠責・任意)」の住所変更手続きも必要です。それぞれの変更手続きについて紹介します。 車検証 車検証上の住所と現住所が異なると、リコールの通知や自動車税の納付書が自宅に届かないため、住所を管轄する運輸支局で「住所変更」手続きを行う必要があります。車検証の住所変更手続きには、以下の書類が必要です。 ■普通自動車1.車検証2.車庫証明書 ※有効期限内のもの3.住民票4.OCRシート(第1号様式)※押印欄は認印でも可5.手数料納付書6.自動車税申告書7.委任状 ※代理人に手続きを依頼する場合のみ 4〜6は運輸支局で入手できるため、手続きする当日に記入しましょう。 また、普通自動車の車検証の住所変更には、350円の申請手数料が発生します。隣接している「整備振興会」で、350円分の収入印紙を購入し、手数料納付書に貼り付けます。 印紙を貼り付けたら、必要書類を「検査登録事務所に」提出すると、変更後の車検証を発行してもらうことが可能です。発行後は内容に間違いがないかを、その場で確認しておきましょう。 ■軽自動車1.車検証2.車庫証明書3.住民票もしくは印鑑証明書4.自動車検査証記入申請書(軽第1号様式)5.軽自動車税申告6.申請依頼書 ※代理人に手続きを依頼する場合のみ 軽自動車の場合は、運輸支局ではなく住所を管轄する「軽自動車検査協会」で住所変更を行います。手数料は発生しないため、収入印紙は不要です。なお、4〜6は軽自動車検査協会で入手できます。 ▼関連記事はこちら車検証の住所変更をする方法は?手続きしなかった場合の罰則も紹介 ナンバープレート 管轄の運輸支局や軽自動車検査協会が変わる場合は、ナンバープレートの変更も必要です。たとえば、練馬区から足立区に引っ越した場合、練馬ナンバーから足立ナンバーに変わるためナンバープレートを変更する必要があります。管轄の運輸支局や軽自動車検査協会がわからない場合は、以下から確認してみましょう。 ・運輸支局・軽自動車検査協会 また、普通自動車の場合は、ナンバープレートを固定するボルトの上に被せる「封印」を運輸支局内で取り付ける必要があります。手続き時は、必ず車を運輸支局に持ち込みましょう。 なお、ナンバープレートを変更すると、今までの数字は引き継げません。変更前と同様の数字にしたい場合は「希望ナンバー」を申請する必要があります。 希望ナンバーは、交付までに4〜5日程度かかるため、日数を要することを把握しておきましょう。「・・・1」や「8888」、「・777」などの人気な数字は抽選制のため、当選するまで希望ナンバーは申請できません。 運転免許証 運転免許証上の住所と現住所が異なる場合、身分証明書として認められなくなるほか、運転免許更新の通知が自宅に届かなくなります。また、手続きをしないと、道路交通法第121条第1項第10号により、2万円以下の罰金または科料が科される可能性もあります。 参考:e-gov法令検索「道路交通法第121条第1項第10号」 そのため、新住所を管轄する警察署または運転免許センター・運転免許試験場で住所を変更しましょう。 運転免許証の住所変更手続きには、以下の書類が必要です。 ・運転免許証・運転免許証記載事項変更届※窓口に備え付けられています・新住所が記載された下記5つの書類のいずれか1つ1.住民票の写し(マイナンバーの記載されていないもの)2.マイナンバーカード3.健康保険証4.在留カード5.公共料金の領収証や消印付き郵便物など 書類に不備がなければ、手続き自体は通常10分程度で完了します。提出後は新住所が免許証の裏面に記載されます。表面記載の住所が最新のものになるのは、次回更新時です。発行後は内容に間違いがないかを、必ずその場で確認しましょう。 なお、代理人による手続きも可能ですが、住民票に記載されている同一世帯者に限定される場合があります。都道府県によって異なる場合があるため、事前に確認することをおすすめします。 保険(自賠責・任意) 引っ越しで住所が変わった際は、自賠責保険と任意保険(自動車保険)ともに契約している保険会社に連絡し、手続きを済ませる必要があります。なぜなら、住所変更を怠ると、万が一の事故の際に保険金が適切に支払われないなどの不都合が生じる可能性があるためです。 それぞれの手続き内容は、下表のとおりです。 手続き内容 自賠責保険 任意保険 方法 1.契約している保険会社の窓口に連絡2.専用Webサイト「One-JIBAI」でのオンライン手続き 1.契約している保険会社に直接連絡2.保険会社のWebサイト、電話窓口、または代理店を通じて手続き 必要書類 ・自動車損害賠償責任保険承認請求書(記入済み)・ナンバープレートまたは用途・種別、使用の本拠地の確認書類・専用封筒 保険会社により異なる(事前に確認が必要) 手続きの流れ 1.専用Webサイト「One-JIBAI」にアクセスしてログイン2.手続き内容を入力・申請3.自賠責保険証明書や必要書類をアップロード4.保険会社での確認後、手続き完了メールが送信5.新しい証明書の受取(郵送約2週間、オンライン4営業日後) 1. 契約している保険会社に連絡2. 住所変更に必要な書類を準備3. 手続き申請(Webサイト、電話、代理店)4. 契約内容変更手続き完了5. 変更後の保険証券等の受取 まとめ 引っ越しにより住所に変更があった場合は、クルマを購入するときと同様に、管轄の警察署で車庫証明手続きをする必要があります。住所が変更されてから15日以内に手続きしないと、10万円の罰金を科される可能性があるため期日に注意しましょう。 また、車庫証明に加えて車検証とナンバープレートの変更手続きも行う必要があります。警察署や運輸支局は、平日9時〜17時頃までしかあいていないため、都合が悪い場合は手続きできないケースもあるでしょう。 行政書士や自動車販売店などに、車庫証明や車検証の住所変更手続きなどの代行を依頼できる場合があります。都合がつかず手続きできない場合は、代行の依頼を検討してみてください。

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