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3代目ポルシェ 911として登場した964型は、ボンネットの左右に張り出した丸目2灯という911伝統のフォルムを踏襲しています。しかし、中身に関しては、現在の911にもつながる劇的な変更が加えられたモデルです。 日本のバブル真っ只中に投入され、空前のヒットを記録した964型911の誕生背景と変更点を振り返ってみましょう。 さらなるユーザー獲得を目指して開発された964型 2代目911登場から20年以上経過した1989年。911は北米を中心に依然高い人気を保っていたものの、設計にやや古さが感じられるようになってきました。新たなユーザー獲得を目指すために、時代に合わせた大幅な刷新が求められ、満を持して登場したのが、3代目911の964型です。一気に現代的な装備になった964型について、ポルシェの車名の解説とともに詳しく紹介します。 911とはポルシェの車名 まずは、「911」と「964型」の数字の違いについて解説します。 ポルシェの車名とモデル名は同じような数字を使用しているため、混同してしまう人も少なくありません。国産車を例に改めて整理すると、「911」とはトヨタの「カローラレビン」や「ランドクルーザー」などと同じ意味の車種名です。一方で、今回紹介している「964」は型式名で、カローラレビンであれば「AE86」や「AE92」、ランドクルーザーであれば「70系」や「80系」に相当します。 また、CarreraやTargaといった名称は、モデルの分類を示すいわばグレード名です。それぞれ、ボディタイプや搭載エンジン、装備といったスペックが異なります。 見た目は変わらないのにニューモデル 3代目911の964型は、930型の後継車種として1989年に登場しました。一般的な車種のフルモデルチェンジといえば見た目も先代から大きく変わりますが、964型の外観は先代930型からほぼ変更されていません。初代から続く伝統的な「911」の外観の変更が許されなかったためです。 しかし、964型のポルシェは、80%が新開発された正真正銘のニューモデルです。エンジンはもちろん、パワートレインや駆動方式、各種装備まで徹底的に見直されました。 現代的な装備に生まれ変わった 964型911が最も進化したポイントは、充実した装備で誰でも扱いやすいクルマになったことです。930型以前のモデルは、ピーキーな面もあり乗り手を選ぶクルマでした。しかし、細部まで見直された964型は、性能と乗りやすさを両立したモデルに仕上がっています。 足回りはトーションバーからコイルスプリング式に変更され、パワーステアリングやABSといった現代的な装備も備えられて操作性が格段に向上しました。また、MTライクな操作を可能にする、ティプトロニックという新型のATも搭載しています。仕組み自体は従来のトルクコンバーター式ATと大きくは変わりませんが、現在のATでは当たり前になっているマニュアルモードの元祖的な機構として業界全体に大きな影響を与えました。 さらに、964型では、4WDモデルも新たに追加されています。911伝統のRRは安定性が課題でしたが、4WDによって誰でもハイパワーポルシェを操れるようになりました。 930型から大幅にアップデートした964型 964型でアップデートされた多くの点が、現代の911にもつながっています。911における、エポックメイキングなモデルだったといってもよいでしょう。 964型のアップデートポイントを、詳しく紹介します。 3.6Lに拡大されたエンジン 964型最大の注目ポイントは、排気量が3.2Lから3.6Lに拡大された新型エンジンです。ポルシェ伝統のフラット6と呼ばれる水平対向6気筒のM64型エンジンは、最高出力250ps / 6,100rpm、最大トルク31.6kgm/4,800rpmを発揮。後継の993型にも搭載された、ポルシェ最後の空冷エンジンです。 実はボディもディテールが現代的に変化 930型と見た目がほとんど同じ964型ですが、実は細部が大きく刷新されています。特に、フルモノコック化されたボディによって剛性を強化したことで、より高いハンドリング性能を実現しました。 また、バンパーのデザインも、前後に張り出したデザインからボディラインと一体の形状に変更されています。この変更は後継モデルでも踏襲され、ポルシェの新たな伝統になりました。さらに、リアスポイラーも、964型での大きな変更点です。従来は大型の固定式リアスポイラーでしたが、走行速度に応じて自動的に開閉する電動スポイラーに変更されています。 ターボモデルは2種類ある点に注意 964型にも先代と同様に、ターボモデルが設定されています。しかし、人気の高いのは1993年に登場した後発の3.6Lターボモデルで、1991年に投入されたターボモデルは不評でした。1991年登場のモデルは、ボディこそ964型だったものの肝心のエンジンは先代930型のターボモデルと同型だったためです。さまざまな箇所の改善と改良に追われ、ターボ用の新型エンジンを用意するのが間に合わなかったといわれています。 一方、964型に搭載された新型エンジンをベースに開発された3.6Lターボモデルは、新時代を感じさせる十分なパワーを発揮しました。最高出力は360ps、最大トルクは52.0kgmにも達し、シートに押し付けられるような爆発的な加速力を味わえます。 さらに、走行性能だけでなく、内外装も特別感のあるデザインに仕上げられていました。外装面で目立つのは、赤色に塗装されたブレーキキャリパーとスピードライン製3ピース18インチホイールです。また、フロントには8ウェイ操作可能なパワーシートが備えられ、ダッシュボードまで含めたフルレザーインテリアになっています。 バブル景気に支えられ日本国内でも大ヒット 964型911がデビューした1989年は、折しも日本がバブル景気に沸いていたタイミングでした。現代的で扱いやすいクルマになったことも手伝って、日本国内でも大ヒットを記録します。大きく生まれ変わったモデルだけに現在でも人気は高く、安定した価格で取引されています。特に熱い支持を得ているのが、3.6Lターボモデルです。わずか1,875台しか販売されておらず、その希少性の高さから、標準車のカレラの3倍近い価格がつけられることも珍しくありません。 ただし、30年以上前のモデルである964型を売却する際は、旧車専門の買取業者に相談することをおすすめします。年式や劣化具合だけに着目した評価ではなく、市場での需要を踏まえて正しく査定してもらえるためです。964型911のご売却を検討される際には、旧車取り扱いの経験豊富な旧車王にぜひ一度ご相談ください。
6Lを超える自然吸気V8エンジンの力強い吹け上がり、標準車とは異なる存在感のあるエクステリアデザインによって今でも根強い人気を集めるW204型 メルセデス・ベンツ C63 AMG。メルセデス・ベンツのスポーツブランド、AMGが手掛けたカスタマイズモデルです。 標準モデルの性能をさらに高めたブラックシリーズとともに、W204型 C63 AMGの魅力をたっぷりと紹介します。 W204型 C63 AMGはクラスを超えた存在 絶対的な高級車としてSクラスやEクラスを用意するメルセデス・ベンツのなかで、Cクラスは高級路線のいわば入門車的な位置づけです。しかし、長年メルセデス・ベンツのチューニングとカスタマイズを手掛けるAMGが製作したC63は、クラスを超越した圧倒的な完成度を誇ります。 AMGの成り立ちも含めて、まずはC63 AMGの魅力を紹介します。 メルセデス・ベンツのスポーツブランドAMG AMGは、「究極のハイパフォーマンス」を追求するメルセデス・ベンツのスポーツブランドです。現在ではメルセデス・ベンツ・グループの傘下ですが、かつてはレース用エンジンのチューニングメーカーでした。 特にメルセデス・ベンツのチューニングに注力していたAMGは、レースで輝かしい実績を残して地位を築いていきます。高い実力が評価されたAMGは、1990年にメルセデス・ベンツと正式に協力協定を結びました。 AMGらしさを存分に盛り込んだモデル Cクラス3代目のモデルとして2007年に登場したW204型のAMGモデルが、メルセデス・ベンツ C63 AMGです。6.2Lという標準モデルの3倍近い大排気量エンジンが、AMGの存在感を示しています。 また、デザイン面でもさまざまな点が、ベース車輌から変更されました。大型エンジンの搭載に合わせてフロントノーズは延長、全幅も同シリーズ最大の1,795mmにまで拡張されています。さらに、フロントのバンパースポイラー、サイドスカートといった、AMGらしいエアロパーツも魅力的です。 迫力の6.2L V8エンジン C63 AMGに搭載されたエンジンは「6.2Lの自然吸気V型8気筒」というスペックを目にしただけで迫力を感じます。M156型と呼ばれるこのエンジンは、最高出力457ps、最大トルク61.2kg・mを発揮。0‐100km/h加速は4.5秒、最高速250km/h(リミッター)を誇り、走りにこだわる世界中のメルセデス・ベンツ、AMGファンの心を掴みました。 また、このM156型エンジンは、メルセデス・ベンツ最後の大排気量エンジンといわれています。すでにW204型から環境に配慮したダウンサイジング方向に開発が進んでいたためです。 究極まで性能を高めたブラックシリーズ マットブラックというメーカー純正としては極めて珍しいカラーがテーマに設定され、特別感がより高められたC63 AMGブラックシリーズ。自然吸気で500psの大台に乗せたエンジンや突き詰めた足回りなど、見た目の迫力だけでなく確かな実力を備えた究極の1台ともいえるモデルです。 ここからは、C63 AMG ブラックシリーズの圧倒的な実力についてみていきましょう。 サーキットを意識させる圧倒的な実力 C63 AMG ブラックシリーズのエンジンは通常のC63 AMGモデルと同じM156型ながら、517psにまで出力が高められています。SLS AMG用の鍛造ピストンをはじめ、コンロッドや軽量クランクシャフトを手組みすることで、M156型エンジンのポテンシャルを最大限引き出しました。 さらに、車重は90kgも軽量化されていて、0-100km加速はわずか4.2秒という爆発的な加速力を発揮します。また、専用のスポーツサスペンションに19インチのダンロップ スポーツMAXXレースを組み合わせ、ワインディングでのクイックなハンドリング性能を実現。ロードカーというよりも、レーシングカーを彷彿とさせる迫力のあるドライビングがブラックシリーズの魅力です。 内外装もとことんこだわった仕様 ブラックシリーズは、走りに主眼をおきつつディテールまで突き詰められています。もっとも驚くべきことは、Cクラスにも関わらず後席が約40万円のオプション扱いということです。C63 AMG ブラックシリーズは、事実上2シーターとして発売されました。フロントシートは専用のバケットシートで、ブラックシリーズの機敏な動きに対応できるよう身体をしっかりとホールドしてくれます。 エクステリアでは、カナードを備えたフロントバンパーやサイドスカート、リアスポイラーまで専用設計のエアロパーツが用意されていました。特に、オプションのカーボンエクステリアパッケージを装備したモデルは、まさにレーシングカーといった佇まいでした。 ベストセラーになったC63 AMG W204型 C63 AMGは世界累計4万台を販売し、当時のAMGとしてベストセラーを記録しました。C63の標準モデルはそれほど人気が高いとはいえませんが、AMGモデルは別格です。特に、究極にまで走行性能を高めたブラックシリーズは、1,500万円を超える買取価格がつくことも珍しくありません。 一方で、W204型 C63 AMGの登場からは、すでに20年近く経過しています。各部の劣化のみを指摘されてしまうと、クルマ本来のもつ価値を過小評価されかねません。より高い買取価格で売却するためには、旧車の取り扱い経験が豊富な専門業者への相談をおすすめします。
WRCで今も破られていない金字塔、マニュファクチャラーズタイトル6連覇を成し遂げたランチア デルタHF 4WD。圧倒的な性能もさることながら、ブリスターフェンダーや上品な内装といったデザイン面も人気の理由です。 本記事では、レギュレーションの変更からわずか半年で完成させたといわれる、デルタHFについて詳しく紹介します。 WRCのレギュレーション変更に合わせて登場したデルタHF デルタHFは、WRCで勝つために開発されたクルマです。わずかな開発期間しかないなかで、ファミリーカーだったデルタをWRCで戦えるように仕上げました。 まずは、デルタHFの開発背景と、誕生に欠かせなかったアバルトの存在について紹介します。 開発決定からわずか半年で発表された新モデル デルタHFは、開発の決定からわずか半年で発表されました。開発のきっかけは、WRCが安全上の理由から参加車輌の規定を変更したことです。グループBでは重大事故が多発していたため、1987年からWRCのトップカテゴリーが市販車ベースのグループA規定に変更されました。 1986年半ばに突如発表された規定変更に各メーカーが対応方法を模索するなか、ランチアはシーズン終了前にデルタHF 4WDを発表します。開発を早期に決定し、余裕をもって間に合わせたことが1987年以降の輝かしい成績につながったのかも知れません。 影に徹したアバルトの高い開発力 デルタ HF 4WDを短期間で発表できたのは、同じフィアット傘下だったアバルトの高い開発力があったからこそだといわれています。グループ内のラリーマシン制作を担っていたアバルトは、習得したWRC車制作ノウハウを活かしてごく短期間でデルタ HFを完成させました。 しかも、ちょっとした変更ではなく、レースで勝つための戦闘力を備えたマシンに生まれ変わらせています。もっとも大きな変更点は、駆動方式とエンジンです。アウディ クアトロの登場により4WDでなければ戦えない状況だったため、FFだったデルタをフルタイム4WDに改変。さらに、ロードモデルにも165psを発揮する2Lターボエンジンを搭載し、ベース車輌がファミリーカーだと思えないほどのスペックに仕上げました。一方で、車体にはアバルトのエンブレムや名称の記載はなく、まさに影の立役者といった存在でした。 投入初年度から無類の強さを発揮 グループA初年度の1987年開幕モンテカルロで、ミキ・ビアジオンとユハ・カンクネンがワンツーフィニッシュを決め、デルタHFはいきなり圧倒的な速さをみせつけます。1987年シリーズは、9勝を挙げてドライバーズとマニュファクチュアラーズのダブルタイトルを獲得しました。 翌年以降も勢いは変わらず、1992年まで前人未到のマニュファクチュアラーズタイトル6連覇を成し遂げます。しかし、トヨタを中心にした日本勢の台頭もあり、ランチアは1991年にワークス体制を解消、さらに1993年にはデルタ自体もWRCから姿を消しました。 市販車としての完成度も高かった グループA規定では一定以上の市販車としての販売実績が必要なため、ランチアHFも当然市販されています。また、WRCで勝つために、毎年のように仕様変更されたこともデルタHFの特徴です。 ここからは、市販車としてのデルタHFの魅力を解説します。 アルカンターラを多用した上質な内装 デルタはもともとゴルフに対抗すべく作られたモデルで、大衆車ながら上品な内装が特徴です。デルタHFでも内装面の特徴は引き継がれ、随所に手触りのよいアルカンターラが使用されています。 レースカーとしての高い戦闘力を期待させるブリスターフェンダーを備えた外装と、上品な内装のコントラストもデルタHFの魅力です。 積極的な開発で生まれた3つの代表モデル デルタHFは登場以降、WRCで勝つために毎年のように改良を続けました。1989年には、エンジンを16バルブ化したHFインテグラーレ16Vを投入。前年のインテグラーレでブリスターフェンダー化して拡幅していたところに、高性能エンジンを搭載してさらなるパワーアップを実現しました。大型化したエンジンを搭載するため、盛り上がった形状のボンネットに変更されています。 さらに、1992年にはWRC参戦の最終形HFインテグラーレ エヴォルツィオーネへと進化を遂げます。市販車の最高出力は大台を突破する210psに達し、まさにエボリューションモデルと呼ぶべき存在でした。 最終的に市販モデルは、1993年のHFインテグラーレ エヴォルツィオーネⅡまで作られます。おもに日本市場を意識したモデルで、最後の限定車HFインテグラーレ16vエヴォルツィオーネⅡコレッツィオーネは限定台数を急遽増やすほどの人気を集めました。 ランチアが導き出したWRCグループAの最適解 フルタイム4WDに2L16バルブDOHCターボエンジン、ボディにブリスターフェンダーというデルタHFの仕様は、6連覇という偉業によりグループAの最適解であることを証明しました。事実、三菱 ランサーエボリューション、スバル インプレッサといった1993年以降に活躍するWRカーに多大な影響を与えています。 デルタHFの買取価格は優に500万円を超え、現在でも高い人気を誇っています。輝かしい成績を残したことだけでなく、WRCの歴史に大きな影響を与えた点も含めて価値が高まっているのでしょう。
「愛車」と呼びたくなるクルマって何かと気を遣うよな…と思うのは自分だけだろうか。 汚れたり、傷がイヤであれば「乗らないに限る」となってしまう。それでも皮肉なもので、ガレージで眠らせたままでもクルマは傷んでいく。 見た目の程度は極上車であっても、長期間にわたって塩漬けにしていてれば、タイヤが硬化してブレーキも固着する。エンジンまわりや燃料ホースなどの機関系も総点検(大がかりな整備)が必要になるだろう。 オーナーの考え方や年代、モデルによって差があるにせよ、あれこれ気にしはじめたら本当にキリがない(自分の場合)。 どう転んでも、工場からラインオフした瞬間のコンディションを維持するのは不可能なのだ。 そんなことは頭ではそれは分かっている。分かっているのだけど…。「いい落としどころ」や「妥協点」が見出せず、気づけば30年近く、ずっとモヤモヤしてきた。 ■師はコンクールコンディションで3度ウィナーになった人 少年時代に強い影響を受けた人がいた。10代後半から20代前半に掛けてお世話になったアルバイト先の社長さんだ。ポルシェ911をこよなく愛する方だった。過去形なのは、数年前に病に侵され、すでにこの世を去ってしまったからだ。 アルバイトスタッフとしてお世話になっていた当時、社長さんの愛車はその年に新車で手に入れた1992年式ポルシェ911カレラ2だった。タイプ964の5速MT、グランプリホワイトのボディカラーに内装はブラックレザー。オプションで17インチカップホイール、スペシャルシャーシ、スライディングルーフを選択。スポーツシートやリアワイパー、さらにはその気になれば手に入れることもできた964RSはあえて選ばなかったそうだ(後に964RS用純正リアバンパーに交換している)。 車検を含めたメンテナンスはミツワ自動車のみ。当時定番の組み合わせだが、ポイントを押さえた仕様だと思う。 仕事が終わったあとの30分くらいではあるのだが、ときどき社長さんがドライブに連れだしてくれた。当時はまだ高校生。本来であれば、自分の日常とは別世界にいるはずの964カレラ2に乗せてもらう時間が至福のひとときだった。その結果、自分自身もポルシェ911という「底なし沼」にどっぷりとハマることになり、後に現在の愛車となる「プラレール号」こと1970年式ポルシェ911Sを所有することとなる。 結局、その964カレラ2は2005年末に納車された997カレラSに乗り替えるまで、社長さんが保有するガレージに収まっていた。この964カレラ2、ガレージで保管しているときは時間が止まっているのかと錯覚してしまうくらい、常に新車同然のコンディションを保っていた。こっそり17インチカップホイールの内側を指でなぞってみてもブレーキパッドの粉が付着しないのだ。 「964カレラ2にはあまり乗らず、ガレージで塩漬けにしていたんでしょ?」と思われるかもしれない。いやいやとんでもない。旧ポルシェオーナーズクラブに所属し、クラブの走行会では雨の日でも富士スピードウェイをガンガンに攻めていたし、高速道路では「ポルシェらしい走り(察してください)」で3.6リッターの空冷フラットシックスを思う存分に「吠えさせて」いた。 ひとしきり走り終えてガレージに戻ってくると、夜遅い場合はホイールやフロントバンパーに付着した虫を拭き取る程度で済ませていた。そして後日、エンジンルームやホイールの内側までたんねんに汚れを落としていた。その積み重ねが新車同然のコンディションを生み出していたと思う。 964カレラ2の前に所有していたのが1984年式の911カレラで、こちらはクラブ主催のコンクールデレガンスで3度も優勝したというから、その実力は折り紙つきだ。こんな人が身近にいたら、影響を受けない方がどうかしている。社長さんのようなコンディションは維持できないけれど、洗車に関してはそれなりの流儀が身についてしまった。 洗車するときは風が弱い曇りの日。ボディの汚れを落とすときはスポンジを使いつつ、常に水を流しながらゆっくとていねいに。ワックスはSoft99の半練り一択。1パネルごとに新品のスポンジを1個ずつ使って練り込む。スポンジは使い捨てだ。仕上げはネルクロスだったと思う。洗車が終わると、水を飛ばすために近所をひとまわり。もちろん油温が安定するまで走る。端から見る限り、特別なことは何もしていない。ただ、洗車を終えると、そこに新車同然の964カレラ2がたたずんでいるのだ。その後、自分の愛車を洗車する際、いくら真似をしても社長さんのような仕上がりにはならなかった。 ■意識しすぎて乗るのが辛くなったという、あるロードスターオーナーの話 数年前、とある媒体の案件で、マツダ ユーノスロードスターオーナーを取材する機会があった。シリーズ2のVスペシャルIIは惚れ惚れするほどのコンディションで思わず「譲ってください!」と口から出かかってしまったほどだ。 ちなみに、VスペシャルIIの前にはM2 1001に乗っていたという。取材中に「レアモデルゆえの緊張感が、いつのまにか負担になっていたようです。例えば、ちょっとした用事でクルマから降りるときも目が離せなかったり、壊したくないと“貴重品”のように扱っているうち、自分のものではないような感覚になってしまっていました」とオーナーがおっしゃった。 M2 1001といえば、販売当時から争奪戦が繰り広げられ、いまでは市場にもめったに姿を現さない。300台のうちの何台かは海外に流失しているという話も耳にする。貴重であるがゆえに目が離せないという緊張感は、やがてストレスに変わる。せっかくのM2 1001をドライブするのが苦痛になってしまってはあまりにも辛い。そこでオーナーはM2 1001を手放し、VスペシャルIIに乗り替えたそうだ。貴重なモデルを所有していた方ならではのエピソードだけに、とても説得力があった。 ■あるハチロクオーナーを取材したときに気づいたこと また別の取材では、28年間、ハチロクを所有しているという女性オーナーの方にお会いする機会があった。集合場所にやってきたハチロクは、年式相応に使い込まれた「いいヤレ具合」を醸し出していた。 取材した日は、冬晴れの、風が強い日だったと思う。インタビューをしているあいだ、オーナーさんはフロントガラスをサンシェードで覆い、車内に日差しが入らないように愛車を保護していた。たとえ数時間であっても、少しでも紫外線によるダメージを防ぎたいのだと思った。 取材中、車内の様子を拝見させてもらうと、ナルディのステアリングのグリップの一部が劣化していたり、純正シートのサイドサポートも少しクタッとしていた。まさに1人のオーナーが使い込んできたからこそ刻まれた年輪のようだった。 さらに取材を進めていくうちに、ハチロクのエンジンや足まわりなどの機関系のメンテナンス、そして愛車の異変を察知する嗅覚の鋭さには驚かされた。些細な異変も敏感に察知し、主治医に診てもらうと、確かに不具合が生じていたそうだ。 この2つの取材が自分にとってのターニングポイントとなった。愛車の傷や劣化に一喜一憂していたら辛くなるいっぽうだ。走らせる以上、汚れもするし傷もつく。それはもう「オーナーだけの特権であり、勲章」として受け止め、機関系のコンディション維持に注力しようという、至極あたりまえな結論にようやくたどり着いた。 ■まとめ:30年近い苦悩の果てに「適度な緩さがあった方が愛車とは長く付き合えるんじゃないか」と気づく 沖縄や奄美地方はすでに梅雨入りしているが、本州地方もそろそろだろうか。愛車を所有するオーナーの方たちも、春先から続いたイベントやツーリングのお誘いなどが一段落した頃だろう。 古いクルマを所有するオーナーにとって、秋から冬に掛けての出番に備え、ここ数ヶ月は愛車のメンテナンスや、冬眠ならぬ夏眠(?)の時期に入るんだと思う(いっぽうで、降雪地帯にお住まいの方は冬場もガレージで眠らせるのだろうから、思う存分に愛車との時間を楽しめるのは年に半分くらいという方もいるかもしれない)。 エントリーしているイベント、あるいは仲間同士で出かけるツーリングなど。雨天延期、あるいは中止であればいいのだが…。問題は「朝、集合する時点では晴れか曇りでも、出先でほぼ確実に雨が降る」場合だ。いわゆる「微妙な天気」というやつだ。お天気アプリの時系列予報をチェックすると雨マークがしっかりと表示されている。ゲリラ豪雨などがいい例だ。 自分の愛車も錆対策が施されていないので、本音をいえば足車で参加したい。しかし、それでは他のメンバーに申し訳ない気がする。クルマを濡らしたくないというのが本音だ。事実、イベントの参加を断念したこともあった。そのときの後味の悪さといったら…。 しかし、ユーノスロードスターやハチロクのオーナーのおふたりから話を伺ってからは少し考え方を変えた。わざわざ雨のなかを走ろうとは思わないが、多少濡れても仕方がない。おふたりのおかげで、少し時間が掛かったけれど、ようやく愛車との適度な距離感がつかめたのかもしれない。 投機目的で愛車を所有しているわけではないし、コレクターズカーにするつもりもない。ふとした空き時間に走りを楽しむために手に入れ、いままで所有してきたのだ。至極あたりまえだが、走れば汚れるし、傷もつく。それに対して一喜一憂していたら身が持たない。 少年時代のアルバイト先の社長さんを師と仰いでからすでに30年以上の年月が経った。遅まきながら、ようやく「適度な緩さがあった方が愛車とは長く付き合えるんじゃないか」という結論にたどり着けた気がする。 [画像・TOYOTA,Mazda ライター・撮影/松村透]
トヨタ アリストは、1991年10月~2004年12月まで2世代にわたり販売されたラグジュアリースポーツセダンです。シンプルでありながら存在感があるエクステリアデザインや質感の高いインテリア、高性能エンジンを搭載するアリストは、販売終了後も高値で取引されていました。今回は、アリストがどのような車だったのか、現在の中古車事情とあわせて解説します。アリストの売却時期を検討している方は参考にしてみてください。 アリストとは トヨタ アリスト(ARISTO)は、1991年10月~2004年12月まで2世代にわたり販売されたラグジュアリースポーツセダンです。 1991年10月~1997年8月まで販売されていた初代アリストは、トヨタ高級セダン「クラウンマジェスタ」と基本シャシーを共有するスポーツセダンとなっています。デザインは、ジウジアーロ主宰のイタルデザインによるもので、横長のヘッドライトやリアコンビランプが特徴です。また、空気抵抗値(Cd値)が0.30を達成していることもトピックといえるでしょう。 搭載エンジンのラインナップは、230PSを発生する3.0L直列6気筒自然吸気(2JZ-GE型)と280PSを発生する3.0L直列6気筒ツインターボ付(2JZ-GTE)の2種類。グレードは、自然吸気エンジンが「3.0Q」、ツインターボエンジンが「3.0V」です。トランスミッションは4速オートマチックのみの設定となっています。 1992年10月には、セルシオにも搭載される4.0LのV型8気筒エンジンに4WDを組み合わせた「4.0Z i-Four」を追加。1993年に北米で展開しているレクサスブランドの「GS」として販売を開始しました。 1997年8月に2代目へフルモデルチェンジします。デザインは、初代アリストの造形を受け継いだシンプルなスタイリングで、ヘッドライトやリアコンビランプが4灯タイプになりました。インテリアは、ソフトパッドやレザーシートなどを採用し、上質感ある空間となっています。 エンジンおよびグレードは、230PSを発生させる3.0L直列6気筒のVVT-iの「S300」、280PSを発生させる3.0L直列6気筒ツインターボの「V300」の2種類です。V300のツインターボエンジン(2JZ-GTE)は、トヨタのスポーツカーであるスープラと同じものを搭載しています。2代目アリストのツインターボエンジン搭載モデルは、4ドアのスープラとも言えるスポーツセダンで、生産が終了した現在でも人気です。トランスミッションは、4速ATのみとなっています。 2000年7月に実施されたマイナーチェンジでは、フロントグリル、16インチアルミホイール、リヤコンビネーションランプなどのデザインを変更し、メータークラスターの色も変わりました。また、S300のトランスミッションは、ステアシフトマチック付5速ATになりました。さらに、本革シート&本木目ステアリングホイール、本木目ドアパネル、オートレベリング機能付ディスチャージヘッドランプなどを装備した「ウォールナットパッケージ」がS300に新設定されています。 スープラと同じエンジンをグレードを用意していたスポーツセダンの2代目アリストは、2004年12月まで販売されました。 アリストの価格は下がっていく!? アリストは、2022年3月時点の中古車平均価格が109万6,000円、初代アリストの中古車価格が約80万円~約250万円、2代目アリストの中古車価格が約20万円~約250万円でした。価格の推移を見てみると、時間が経過しても価格が横ばい、または値上がりが続いていたことがわかります。 スポーツカーであるために、一概に「値下がりする」とはいえませんが、中古車市場に変化が訪れようとしています。少なからず影響を受ける可能性は否めません。中古車市場の実態については、次で詳しく説明します。 アリストはもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でアリストの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいアリストの特徴 価格が高くなりやすいアリストは、メンテナンスが行き届いている車両、V8エンジンや直列6気筒ツインターボエンジンを搭載している車です。ここからは、これらの車両が高値になる理由を詳しく解説します。 こまめにメンテナンスをしている メンテナンスが行き届いている車両は、売却時の価格が高くなりやすいです。ボディやホイールなどの外装、シートやインテリアパネルなどの内装をきれいな状態にしておくと、高い評価となるため、売却額も高くなります。 また、エンジンやトランスミッション、サスペンションやタイヤなど機械系のコンディションが良好で、いつでも動かせる状態になっていると、市場に出す前の修理や手入れの必要がないため、買取額が高くなることがあります。 こまめなメンテナンスをしておけば、車を良い状態に保てるだけではなく、売るときにも高く評価されるため、定期的な点検や手入れをしておきましょう。 V8エンジンを搭載した「初代アリスト」 初代アリストの4.0LのV型8気筒エンジンを搭載した「4.0Z i-Four」は、走行性能を求めるユーザーから支持を得ており、高値で推移しています。 初代セルシオ/レクサス LSやクラウンマジェスタなどの高級車にも搭載されていたV型8気筒「1UZ-FE型」エンジンは、静粛性が高く、パワーがあることから、時間が経過した今でも人気があります。 エンジンスペックは、最高出力260PS(191kW)/5,400rpm、最大トルク36.0kgm(353Nm)/4,600rpmで、スムーズな加速や振動の少なさが特徴です。 全域でトルクフルなエンジンを搭載した「2代目アリスト」 2代目アリストには、トヨタのスポーツカー「80スープラ」にも採用されていた3.0L直列6気筒ツインターボエンジンを搭載する「V300」をラインナップしていました。 V300の直列6気筒ツインターボエンジン「2JZ-GTE」は、最高出力280PS(206kW)/5,600rpm、最大トルク46.0kgm(451Nm)/3,600rpm。優れた加速性能を発揮するエンジンにより、2代目アリストは国産車最速セダンの異名を持ちます。国内が問わず人気がある「2JZ-GTE」は、エンジンそのものに価値があることから、高い価格になりやすいのです。
軽オフロード車として人気のあるスズキ・ジムニー。21世紀になっても変わらない基本コンセプトは多くの人を魅了しています。そんなジムニーの中古車価格が気になっている方も多いのではないでしょうか。今回は歴代ジムニー中古価格とその魅力を詳しく解説します。 ジムニーとは スズキ(鈴木自動車工業)が1970年より生産・販売している軽オフロード車です。シャーシはラダーフレームを採用し、足回りはリジットアクスルと大型タイヤを装備しています。軽量なボディと相まって抜群の走破性能を発揮します。 ジムニーの価格は下がっていく!? ジムニーは、希少なモデルで100万円を越える値段がつけられていた時期がありました。しかし、中古車市場の変化によってこれ以上値上がりしないのではないかといわれています。 ジムニーはもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でジムニーの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。ジムニーの売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいジムニーの特徴 続いて、価格が高くなりやすいジムニーの特徴やグレードを紹介します。 こまめにメンテナンスしている ジムニーの命とも言えるラダーフレームの腐食対策がどれだけなされているかが重要です。外観はきれいでも、この骨格をなしているラダーフレームが腐食・損耗していると売却価格に影響します。特に山岳地帯での走行距離が多く、降雪地帯での使用が長いクルマは注意が必要です。 プロペラシャフトは耐久力がないため点検が必要です。ミッションもシンクロナイザーが良く減るので注意が必要です。 エンジン廻りは2サイクルは燃焼温度が高いため、オーバーヒートしやすく、オーバーヒートするとエンジンヘッドが大きく歪む傾向があります。その結果、ガスケットからの水漏れ圧縮漏れの原因になります。 3代目はエキゾーストマニホールドの耐久力が弱く、割れる事があります。 最上級グレードXC 3代目ジムニーJB23 XCには、外装にLEDヘッドランプ、マルチリフレクターフォグランプ、電動格納式ドアミラー、全面UVカットガラス、ルーフレールなどを装備しています。内装にはリヤシート用のヘッドレストが装備されています。最上級グレードだけあって、高価買取をしている販売点が多くみられます。 損傷が少ない オフロードで使い込むとフレームや足回りに細かな傷が多数つく場合があります。そのため、下回りの損傷が少ない状態のジムニーは価値が高くなります。
トヨタの人気車種でファンも多いトヨタ86。登場してから2ドアクーペとしては異例の大ヒットを記録しました。そんな86の中古車価格について気になっている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、最新の中古車市場の事情を踏まえて86の価格変動について解説します。 86とは 現行の86は2012年にスバルと共同開発され、エンジンは水平対向エンジン、駆動方式はFRを採用したことで注目を集めました。走る楽しさを追求したライトウェイトスポーツカーで低価格、コンパクトを実現した唯一無二の車です。 86の価格はどう変動していく? 86の平均中古車価格は、徐々に高騰していました。2020年の8月が207万円なのに対し、2022年2月時点では214万円でした。しかし、今後は中古車市場全体の値下がりが予想されるため、さらなる高騰は見込めないと言われています。 86はもう値上がりしないって本当? 所謂「中古車バブル」で86の価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、中古車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。86の売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすい86の特徴 さらなる価格高騰が見込めない中で、どのような86が高く評価されやすいのでしょうか。高値がつきやすい86の特徴について解説します。 こまめにメンテナンスをしている こまめにメンテナンスしている86は価格が高くなりやすいです。10年以上前のクルマであるため、メンテナンスをしているかどうかで大きな差が付きます。売却を考えている場合はメンテナンスをこまめに行いましょう。 事故車・水没車ではない どんなに外装や内装がきれいでメンテナンスが行き届いていても、修復歴があると買取価格が大幅に下がってしまいます。逆に言うと、事故を起こしたことがなければ高い評価を受ける下地があるということです。売却を検討している場合は、十分に事故に気をつけて走行しましょう。 ディーラーオプションのカスタム装着車 86はスポーツカーという特性上、カスタムパーツが高査定につながります。特にディーラーオプションと呼ばれるトヨタ系メーカー、TOM'S、TRD、モデリスタなどのパーツをつけている車は高額査定につながりやすいです。
ホンダのFFスポーツモデルであり、NSXに続く「タイプR」第2弾として1995年に登場したインテグラタイプR。そんなインテグラタイプRの中古価格は今後どのように変化していくのでしょうか。今回は、インテグラタイプRの特徴を紹介するとともに、現在の中古車事情について解説します。インテグラタイプRの売却を検討している方は参考にしてみてください。 インテグラ タイプRとは ホンダ インテグラタイプR(INTEGRA TYPE R)は、1995年10月に発表されたインテグラのスポーツモデルで、ホンダのフラッグシップスポーツカーNSXに次ぐ「タイプR」第2弾として登場しました。 エンジンは、究極とも言えるチューニングが施された1.8LのDOHC直列4気筒自然吸気エンジン(B18C型)で、最高出力200PS/8,000rpmを達成。ピストンスピードは当時のF1を超えるほどで、エンジン回転の"ツキ"は痛快そのものでした。また、インテグラタイプRは、従来のFFでは想像できないほどのフロントの回頭性の良さも特徴となっています。 1998年1月には、インテグラタイプR 98 specが販売されました。98 specは、エンジンのトルクアップと運動性能のアップをした正常進化モデルです。エンジンには、高出力を実現したB18C型に完全等長のステンレスパイプエキゾーストマニホールドを採用。排気慣性の効果をより高め「よく吸い込み、よく燃やし、よく吐き出す」自然吸気エンジンとなりました。 これにより、最大トルクを発生する6,000rpm付近において約1kgmトルクを高め、約10馬力のパワーアップをしています。また、ブレーキのディスクローターサイズをフロントで14インチから15インチへ、リアで13インチから14インチへサイズアップしました。タイヤは、前後195/55R15から215/45ZR16へインチアップしています。同時にリアロアアームパフォーマンスロッドの板厚アップなどボディ強化を行いました。 また、サスペンションセッティングを煮詰め、応答性や追従性を向上しています。 2001年7月には2代目インテグラタイプRがデビューしました。2代目インテグラタイプRの2.0L直列4気筒i-VTEC(K20A型)エンジンは、ベースモデルの160PS対し、220PSへパワーアップされています。トランスミッションは、新開発の超軽量鍛造フライホイールを採用したクロスレシオの6速MTを組み合わせています。 また、ボディの強化、専用チューニングサスペンション、専用チューニングが施されたブレンボ製フロントブレーキを装備し、優れた運動性能を実現しました。 2004年9月には、新しい形状のフロントヘッドライトや前後バンパーなどを採用したエクステリア、大径4連ホワイトメーターなどを装備したインテリアへ変更しました。走行性能は、サスペンション取り付け部を中心に改良を実施してボディ剛性を高め、直進安定性とスタビリティを向上。操作性と応答性に優れたステアリングフィールを実現しています。 2代目は、2007年2月まで販売されインテグラタイプRの歴史に幕を閉じました。 インテグラ タイプRの価格は下がっていく!? 初代インテグラタイプRは、約150万円~約400万円、2代目インテグラタイプRは、車両の状態が良ければ300万円ほどになることもありました。しかし、中古車市場に訪れる変化により今後も継続して高騰していくのか、雲行きが怪しい状態です。詳しくは次で説明します。 インテグラ タイプRはもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でインテグラタイプRの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいインテグラ タイプRの特徴 価格が高くなりやすいインテグラタイプRは、メンテナンスが行き届いていて、希少価値が高い低走行・ノーマル状態の初代モデルです。ここからは、価格が高くなる理由を詳しく解説します。 こまめにメンテナンスをしている こまめにメンテナンスされているインテグラタイプRは価格が高くなりやすいです。ボディの塗装状態やホイールなどの外装、シートやインテリアパネルなどの内装、優れたパフォーマンスを発揮するエンジンやトランスミッションなどの機械系の状態が良く、いつでも動かせる状態になっていると、より高い価格で買取されるでしょう。 希少価値が高い低走行でノーマルの「初代インテグラ タイプR(DC2、DB8)」 走行距離が短く、ノーマル状態に近いインテグラタイプRは、希少価値が高いため、価格が高くなりやすいでしょう。特に初代インテグラタイプR(DC2型/DB8型)は、高性能エンジンの価値や運転の楽しさが再評価され、今でも高値になりやすいです。また、今後は状態が良いノーマルの初代インテグラタイプRの台数は減少する一方であることから、さらに値段が上がる可能性があるでしょう。 ボディカラーがチャンピオンシップホワイト ボディカラーは、ホンダのタイプRシリーズのイメージカラーでもあるチャンピオンシップホワイトが人気です。そのため、チャンピオンシップホワイトのインテグラタイプRは、価格が高くなりやすいでしょう。 一般的な車の人気カラーは、ホワイト系やブラック系です。チャンピオンシップホワイトは、一般的な人気ボディカラーであると同時に、ホンダのスポーツモデルの象徴であるため、中古車市場で高く評価されていると言えます。
パジェロは1982年に登場した三菱自動車を代表するSUVです。2019年8月に生産終了となった4代目まで数多くのバリエーションが発売されました。今回はパジェロがどのような車であったのか、中古価格はどのように変動していくのかを解説します。パジェロを所有している方や、購入を検討されている方はぜひ参考にしてください。 パジェロとは アルゼンチンの南部に生息する野生の猫の名前を冠したオールラウンドSUVです。初代の発売は1982年に乗用車としても使えるオフロード車として発売されました。ジープの様な荷台はなく、多目的な使用を前提とした車でした。パジェロはパリダカールラリーに度々出場し、総合優勝を飾るなどスポーツ車としてもその名を轟かせました。 初代と2代目のシャーシはラダーフレームでしたが3代目からはモノコックボディにラダーフレームを溶接したビルトインフレームと呼ばれるフレームを採用しました。乗車したときの居住性を良くすると共に、悪路での走破性を重視したサスペンションや動力伝達装置を取り付けられる構造です。 パジェロの価格は下がっていく!? 2021年、パジェロの平均価格は約217万円でしたが、2022年4月には約262万円と45万円も高騰しました。生産終了した車なだけに、どこまで価格が上がるのか気になるところですが、現在以上の値上がりは見込めないと言われています。その理由に関しては、次の項目で詳しく解説します。 パジェロはもう値上がりしないって本当? 所謂「中古車バブル」でパジェロの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。 新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、中古車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。 パジェロの売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいパジェロの特徴 現在以上の価格高騰は見込めないとお伝えしましたが、そんな中でもどんな個体が高く評価されやすいのでしょうか。高値がつくパジェロの特徴を紹介します。 こまめにメンテナンスされている パジェロはオフローダーとしての使用環境が通常の乗用車より厳しいため、きちんとしたメンテナンスが必要です。オイル関連ではエンジンオイルだけではなくオートマティックオイル、トランスファーオイル、デフオイルなどもメーカーが推奨する定期交換を行う必要があります。 また、パワーステアリングや発電機を回す補器ベルトも、外見では劣化が見えにくいので定期交換したほうがいいでしょう。ショックアブソーバーも悪路では酷使されるため非常に傷みやすい部品です。 また大型タイヤを装着しているのでステアリング・システムにも大きな負荷がかかりやすいため、年に一度は足回りの点検をおすすめします。 流通数が極めて少ない「特別仕様車のファイナルバージョン」 2019年4月に「ファイナルエディション」を発表しました。本革シート、電動ロングサンルーフ、カーテンエアバッグ、ルーフレール、リヤデフロック、寒冷地仕様などを標準装備したモデルです。700台という生産台数の少なさもあって、高く評価されています。 パワフルなエンジンと迫力のある外観の「パジェロエボリューション」 1997年9月に登場した、二代目パジェロのショートボディに前後ダブルウィッシュボーンを採用したスポーツモデルです。2,500台限定で生産されました。バンパー、大型フェンダー、サイドステップ一体型のボディはタフさとマッシブな印象を与えます。内装はレカロシート、スポークタイプステアリングホイール、カーボン調インパネ、フルオートエアコン、キーレスエントリーシステムを装備しています。ラリーに勝つために作られたモデルで、その走破性の高さから熱い支持を集めています。
SUBARU(旧富士重工)サンバーは、生産終了から10年がたった現在も人気があります。通常、生産終了から期間が経過すればするほどに価値は落ちるものですが、サンバーに関しては取引額が値下がりするどころか高騰が続いています。今回は、サンバーの魅力を紹介するとともに、いつまで高騰が続くのか詳しく解説します。 サンバーとは サンバーとは、1961年に旧富士重工が軽自動車初の四輪駆動車として販売を開始した軽トラックです。当時の軽トラックは二輪駆動が主流で、急こう配での登攀力に優れた車両の登場をユーザーは切望していました。そこで、ユーザーの事情を知った旧富士重工は軽自動車初となる四輪駆動車「サンバー」を開発したのです。 サンバーは急こう配の登攀力に優れた能力を発揮し、一躍人気車種となります。各メーカーもサンバーに続く形で軽四輪駆動車を開発しますが、サンバーは確固たる地位を確立しています。これは、モノコックフレームではなくトラックと同じトラックフレームを採用し、堅牢なボディ剛性を持っているためです。さらに、フロントブレーキはベンチレーテッドディスクブレーキを採用し、放熱性に優れる事から安定した制動力を持続させることができます。 また、静粛性が高い4気筒エンジンを搭載し、さらにリアエンジン方式を採用しているため、運転席の快適性にも優れています。 農業で使って良し、商用で使って良しと、あらゆるシーンで使えるために不動の人気を確立しました。サンバーは6代目で生産が終了し、7代目からはOEMという形でアトレーが実質のサンバーとして販売されています。 サンバーの価格は下がっていく!? 軽トラック市場は高値水準が続いていることが影響し、サンバーの価格も高水準にありました。しかし、今後中古車市場に訪れる変化によって、価格の高騰は見込めないのではないかといわれています。市場がどのように変わるのか、次で詳しく説明します。 サンバーはもう値上がりしない? 所謂「旧車バブル」でサンバーの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。今後、サンバーの中古車価格は下降へと向かうことが予想されるでしょう。売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。 価格が高くなりやすいサンバーの特徴 続いて、価格が高くなりやすいサンバーの特徴をご紹介致します。 画像 こまめにメンテナンスされている メインフレームの錆の状況は、価格に大きな影響を及ぼします。フロントフレームは特に融雪剤の影響を受けやすいので、丹念な水洗浄と防錆塗装が必須です。ボディは綺麗でもフレームが錆びていることもあります。 また、足回りのステアリングラックエンドブーツ、ドライブシャフトブーツなどゴム製品の劣化も気になるところです。リヤドライブシャフトは見えにくいのでヒビ割れなど劣化に注意が必要です。 エンジンに関係するメンテナンスは、クランクシャフトオイルシールとヘッドカバーパッキンからのオイル漏れが心配です。冷却系統ではウォーターポンプからの水漏れが気になります。 サーモスタットも重要な部品なので冬場温度が上がらない場合は交換が必要です。排気管も複雑な構造をしており、高年式車両の場合には排気漏れを起こす事が多いので注意が必要です。 そして、どの車両にも共通することですが、リコールがきちんと行われているか確認が必要です。 WRブルーリミテッド 特別仕様車専用のブルーメタリックを施した限定1000台のサンバーです。バン・トラック共に専用シートおよびクリアタイプのターンレンズを装備し、トラックタイプトーンフロントバンパー、クロムメッキを施したホイールナットを採用しました。 バンタイプはエアダム一体型フロントバンパー、ルーフスポイラー、マフラーカッターを装備しています。こちらの車両はかなり希少価値が高く、今後も大きく値下がりすることはないでしょう。 スーパーチャージャー搭載モデル サンバーにはスーパーチャージャー搭載モデルがあります。低速での加速力に秀でたモデルです。こちらもかなり希少価値があり、中古車として販売されている最終生産型では、車両本体価格が約165万円する車両があります。