トヨタの高級セダンとして君臨していたセルシオの中で、今でも特に人気の高いのが、トヨタブランドとして最終型となる30系セルシオです。30系セルシオは、発売後にマイナーチェンジを行っていて、その前後で仕様が異なります。 今回の記事では、30系セルシオのマイナーチェンジ前後に注目して、その違いを詳しく解説しますので、いくつ知っているか確認してみてください。 トヨタブランド最後のセルシオ UCF30/31型セルシオ、通称30セルシオはトヨタの高級車の定番、クラウンを超える車格として市場に投入されたセルシオの3代目モデルです。30系セルシオを最後に、セルシオのベースとなったLSシリーズを販売するレクサスに移管されたため、3代目セルシオがトヨタブランド最後のセルシオとなりました。 元々、最高級車という位置付けで開発されたセルシオですが、特に3代目となる30系セルシオは、「21世紀の最高級車の頂点のあり方の深求」というテーマで開発され、ボディサイズや内装の豪華さだけではなく、数々の先進の装備も投入されたモデルでした。 また、途中でマイナーチェンジも実施され、前期モデルと後期モデルが存在しています。 グレードやオプションが細分化されていた 多くのグレードやオプションが設定されていたのも、30系セルシオの特徴です。花形は、エアサス装備で車両形式も異なるC仕様で、それ以外に、基本となるA仕様やB仕様、スポーティなeR仕様が展開されていました。また、C仕様も快適装備と内装オプションによってさらに細分化されています。 エンジンは4.3Lにサイズアップ 3UZ-FE型となったV型8気筒エンジンは、先代の20系セルシオの4Lから4.3Lに排気量アップ。中低速域のトルクが太くなり、よりスムーズな発進や加速を実現しています。 2003年のマイナーチェンジでさらにゴージャスな外観に 30系のセルシオは、2000年8月に発売された後、2003年8月にマイナーチェンジを行っています。マイナーチェンジとはいっても、ヘッドライトの大型化や、6速ATの搭載等、かなり大掛かりなリファインとなりました。2003年8月以前のモデルが前期、それ以降が後期と呼ばれています。 前後期でもっとも大きな違いは精悍な顔つきとなった外観デザイン 外装の主な違いは、ライト類、ホイールデザイン、トランクデザインの変更です。特に、車の印象に大きな影響を与えるヘッドライトの変更によって、より精悍なイメージとなりました。 ライト類のデザイン見直しと高機能化 外観の違いにもっとも大きく影響を与えているのは灯火類の見直しです。 ヘッドライトは、大型化され、デザインも丸みのある前期のデザインから、少し角のあるデザインに変更。そして、ヘッドライトの大型化に伴い、ボンネットのデザインもやや変更が加えられており、全体に先進的で精悍なデザインになった印象です。 また、ヘッドライトはデザインだけではなく、車速とステアリング操作に連動して光軸が左右に動くようになり、夜間のワインディングロードなどで進行方向を照らすなど、高機能化も図られました。一方、テールライトは見た目には大きく変わりませんが、光源がLED化され、視認性が向上しています。 トランクデザインの変更で高級感が増した 大きな変更点ではありませんが、テールライトの形状変更に伴って、トランクの持ち手部分がやや左右に広くなり、トランク全体が、より安定感と落ち着きを演出するデザインになりました。 アルミホイールのデザイン一新とインチアップしたグレードも存在した 17インチというサイズは同様ながら、全仕様標準装備のアルミホイールのデザインが一新されました。また、eR仕様にはインチアップとなる、18インチホイールが装備され、よりスポーティになっています。 見た目は同様ながらも先進技術で安全性の飛躍的向上 内装については、前期、後期で細かな変更点はありますが、全体としての見た目はほとんど違いがありません。しかし、先進の装備によって安全性が飛躍的に向上。また、後部座席の快適性を高める装備も追加されています。 衝突を未然に回避するレーダーシステム プリクラッシュセーフティシステムと呼ばれるシステムで、ミリ波レーダーで障害物を検知します。レーダーが障害物を検知すると、車の状況に合わせて、ブレーキアシスト、シートベルト巻取、サスペンションコントロールが自動で作動する先進の安全装備です。また、運転席、助手席の衝突時の下半身を保護する、SRSニーエアバッグも追加されました。 後席の快適性も向上 シート表面から温風、冷風が吹き出すコンフォータブルエアシートが、従来の前席に加えて後席にも装備されました。また、足元照明やミラーの設置など、後席の快適性を高める変更がされています。 新開発の電子制御6速ATがエンジンパワーを発揮させた エンジンは前後期共に同じですが、新開発の6速ATの採用とそれに伴うECUの変更で、加速性能が向上しただけでなく燃費も向上しました。また、ブレーキの仕様変更に伴って、ブレーキキャリパーのサイズが大きくなった点は注意が必要です。 新開発の6速ATで加速性、燃費が向上 後期で採用された新開発の電子制御6速ATによって、サイズアップしたエンジンのパワーとトルクをより活かせるようになりました。スムーズな繋がりでストレスのない発進、加速となり、ロスが減ったことで燃費も向上しています。シフトマチックも採用し、MTに近い操作感もおおきな魅力です。 キャリパーのサイズが違うので注意が必要 30系セルシオで採用された一体成型のブレーキキャリパーは、20系に比べ大型化。さらに後期型ではさらに大型化されたため、使用可能なホイールサイズが前後期で異なります。前期ホイールをそのまま後期に流用することはできず、後期用としてホイールを購入する際は、ホイールがキャリパーに干渉しないかの確認が必要です。 トヨタの思いが込められた30系セルシオ ここまで、30系セルシオの前期、後期の違いをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。 前期と後期で、外観の印象の変化もさることながら、マイナーチェンジにも関わらず、当時の先進技術を惜しみなく投入して性能の向上を図った点から、トヨタのセルシオにかける思いが伝わってきますね。 [ライター/増田真吾]
ハリウッド映画さながらのド派手なアクションと爆破シーンで、今や伝説とまで言われるTVドラマ「西部警察」。そんな西部警察を象徴するのが、さまざまな改造を施されたスーパーマシンです。 今回は、西部警察の中でも大門団長のスーパーZ(フェアレディZ 280 Tバールーフ 2by2)と並びRS軍団として主役級の活躍を見せた、モデルとしては6代目となるR30スカイラインを振り返ってみましょう。 数多くの大胆な試みが、日産流自動車作りの財産に 6代目スカイラインが生産されたのは、1981年から1990年まで。多彩なボディバリエーションにGTまたはTIという基本2系統からなるグレードが与えられています。 ターボチャージャーの追加やインタークーラーの搭載、点火系の変更、パワステとパワーウインドウの採用、ラジエターグリルの廃止、バケットシート、ブロンドガラスの採用、などなど、ほぼ年次ごとに事細かな改良・改善が加えられました。 ある意味、年次ごとに事実上の別モデル扱いとなる現代的自動車のあり方を示したパイオニアであり、その試行錯誤こそが後々に生まれる純血のサラブレッド“R32型GT-R”として実を結んだのです。 厳しさを増す排ガス規制と安全性の高まりを受けて 当時は公害をはじめ、環境破壊問題がいま以上に弾劾されていた時代。象徴とされた排ガスの規制や公道における暴走行為の取り締まり、ひいては安全志向の高まりなど、スポーツ走行を楽しむには厳しい状況下にありました。 それでも日産は輝かしい走りの伝統を受け継ぐべく、モータースポーツ好きとして世界的に知られるハリウッド俳優のポール・ニューマンを起用したイメージ戦略を打ち、環境面にも配慮した「ハードトップ2000GT-E・S(HR30)」を誕生させます。 伝統の直列6気筒から4気筒エンジンへ ハードトップ2000GT-E・S(HR30)に搭載された1998cc直列6気筒SOHCターボエンジンは、最高出力145馬力を発生。日産モータースポーツの系譜に連なるには十二分過ぎる実力を秘めていました。 しかし、「4バルブなくしてDOHCは語れない」というキャッチコピーのもと、1981年10月に登場した2000RS(DR30)に搭載されたFJ20E型エンジンは、4気筒のNAでありながら最高出力150馬力を発生。さらに、1983年にはFJ20E型にターボを装着し、最高出力190馬力を誇る2000ターボRS(DR30JFT)が誕生し、スカイラインのトップモデルは6気筒から4気筒へと移り変わることになります。 国産車初のリッター100馬力を突破 「史上最強のスカイライン」というキャッチコピーが与えられた2000ターボRSですが、往年のスカイラインファンから「直列6気筒を捨てた」と言われ、批判的な捉えられ方をされてしまいます。 理由は伝統の直列6気筒エンジンを搭載していなかったことと、GT-Rの名を名乗らなかったこと。もちろん日産社内にもGT-R復活を熱望する声が多くあったそうですが、最先端の直列6気筒DOHCエンジンを搭載できなかったため、GT-Rの名が復活することはありませんでした。 しかし、1984年にはラジエターグリルレス仕様の後期型がデビュー。「鉄仮面」という愛称で親しまれると共に、2000ターボインタークーラーRSの最高出力は205馬力に到達。国産車として初めて「リッター100馬力の壁」を突破し、以後ターボエンジン搭載モデルによるパワー競争の火付け役となりました。 また、RS(レーシング スポーツ)の名の通り、グループ5規定の富士スーパーシルエットシリーズをはじめとしたさまざまなレースで活躍。発売当時の批判を跳ね返すかのように、R30スカイラインはマニア垂涎の名車となったのです。 R30スカイラインカスタムのお手本は西部警察!? R30スカイラインの人気をさらに高めたのが、冒頭にも触れた「西部警察」での活躍です。 西部警察パートIIIに登場したRS軍団は、RS-1、RS-2、RS-3という3台のDR30スカイラインが登場。その人気はかなりなもので、中には劇中車を忠実に再現したオーナーがいるほど、DR30スカイラインカスタムの定番となっています。 西部警察RS軍団カスタムの基本は、赤と黒に塗り分けられたツートンカラーと、ゴールドのメッシュが渋すぎる「エンケイ メッシュ4」。さらに、日産プリンス純正のエアロブランド「AD Three」のエアロパーツを装着すれば、かなり劇中車に近い1台を作り上げることができます。 R35GT-Rへと続くメーカーのこだわり 「直列6気筒を捨てた」と批判され、「この前買ったばかりなのにもう型遅れじゃないか!」というクレームも多かったというR30スカイライン。しかし、そんな数々の悪評に負けず、ほぼ毎年のように改良を重ね、モータースポーツやテレビで活躍することで確固たる地位を築いたモデルでもあります。 そんな常に進化を続ける不屈の精神と、メーカーとしての強いこだわりは、2007年の誕生から2021年の今も進化し続けるR35GT-Rへと受け継がれているのです。 [ライター/増田真吾]
いまや日産の直列6気筒エンジンといえば「R32型GT-R」などに搭載された「RB型」が有名ですが、マニアの間では「RB型」以前に一斉を風靡した「L型」こそを象徴とする傾向があります。そこで、名機の誉れ高い「L型」直列6気筒エンジンの魅力についてご紹介していきましょう。 「技術の日産」というイメージを決定づけた傑作ユニット 海外製自動車をお手本に設計されていたいわば亜流時代を経て、日本独自のアイディアや機構を盛り込んだ新時代エンジンが登場し始めた1960年代に日産は「L型」エンジンを開発。汎用性と耐久性に長けていただけでなく、滑らかな回転をもつシルキー&パワフルなその直列6気筒は世界中で高く評価され、長きに渡って日産の主流ユニットであり続けました。 生産性の向上を目指して開発されたエンジンだけあって、日産が大量生産するエンジンの基本コンポーネンツが共通化されており、幅広い互換性を持っていたのが最大の特徴。4気筒のL型や1965年に「セドリックスペシャル6(130型)」に搭載された旧L20型エンジンを含めれば、1960年代中盤から1980年代前半まで約20年間もフル活用されていたのです。 耐久性と汎用性がチューニングするにはもってこい 直列6気筒ならではのスムーズな回転フィーリングは、このエンジンが出回り始めた当時のまさしく高級車の味わい。直列4気筒よりも6気筒、SOHC(シングル・オーバーヘッド・カムシャフト)よりもDOHC(ダブル・オーバーヘッド・カムシャフト)、NA(自然吸気)よりもターボ装着車の方が格上。メカニズム的なことを語るより、単純明快な理解こそが当時の自動車のあり方を如実に示しています。 しかし、冒頭で触れた「RB型」にも脈々と受け継がれている基本設計コンセプトが証明するように、スピード至上主義者=チューナーの目からみてもすこぶる魅力的なエンジンでした。 一定以上の燃費性能が求められる現在、多くのエンジンは軽量化のためにアルミ製のブロックを使用しています。しかし、L型エンジンのブロックは鋳鉄製で、重い代わりに耐久性に優れているという特徴があります。 耐久性と汎用性が高いということは、耐久性=チューニング、汎用性=使いまわしが効く、と言い換えていいでしょう。極端なことを言えば、4気筒ユニットの部品や派生版のディーゼルユニットの部品を自在に組み合わせて、自分好みのエンジンに育てることができました。そして、日本各地に点在していたチューナーが紆余曲折、試行錯誤を重ねた結果にたどり着いたのが、かの「L28改」という名高きモンスターユニットだったのです。 チューニング次第では公道最強を誇るL28改ユニット L型エンジン最大の特長は生産期間においてターンフロー型であり続けたこと。ターンフローとはレシプロエンジンにおけるシリンダーヘッドの排気形態を指しており、吸気口と排気口をエンジンヘッドの片側にセットで設置することで空気の流れを一体化。最新型のエンジンに比べまだまだ低出力だった時代には、低回転域において出力を向上させることができる方式でした。 現在は左右に吸気口と排気口を置くクロスフロー型が主流ですが、ターンフロー型はエンジン加工やしやすく、さらには高回転・高出力が望めるツインカム化もしやすいというメリットもあります。 1.3Lから2.8Lディーゼルまである豊富なバリエーション さらなるパワーとトルクを獲得するべく、より口径が大きいピストンを組み込んで排気量を拡大するボアアップ、前述したツインカム化、あるいはターボチャージャーの装着。耐久性と汎用性が高いL型エンジンは、4気筒1.3〜1.8リッターはもちろん、6気筒2.0〜2.8リッターまで、ほとんどのモデルのジャーナル径やピッチが共通化されています。 そのため、クランクやコンロッドの自由な組み合わせが可能で、強度の高い鋳鉄製のエンジンブロックはチューニングを施すうえで特別な補強を施す必要もありません。 排気量アップやターボチューンも可能 そんな、魅惑の「L型」エンジンの最大排気量版である2753cc のL28型をベースにしたのがいわゆる「L28改」です。 基本的な方法は3mmボアの大きい「FJ20型」エンジンの純正ピストンとストロークの長いLD28型ディーゼルエンジン用の純正クランクシャフトを流用。さらに、L14型のコンロッドを流用しつつ、わずかな加工を施すことで3.1リッター化を目指します。 次いで、社外品の88.5mmピストンと85mmクランクを用いつつ、強度がもっとも高いとされる「N42」に刻印があるエンジンブロックを下敷きにして3.2リッターへ。そのうえでヘッド面研やポート加工、クランク後端短縮加工などを施せば、自然吸気にして300馬力オーバーも可能です。 手間は掛かるが反応をダイレクトに感じられたキャブチューン そんなL型エンジンの定番チューンである排気量アップですが、排気量が増えれば当然燃料の量、つまりより口径の大きなキャブレターへの交換やセッティングが必要になります。世のチューナーたちは点火プラグの焼けを確認しながら、燃料の量が適量なのかを判断していました。 ものすごく簡単に言えば、点火プラグが焼け気味なら番手の大きなジェット(燃料増)へ、かぶり気味なら番手の小さなジェット(燃料減)に交換。もちろん調整する際はエンジンを止め、交換する際は毎回キャブレターを外さなくてはいけません。 ただ、現代の電子制御に比べ、チューンへの反応はダイレクト。それは仕組みが単純であると同時に“平凡”だった「L型エンジン+キャブレター」の組み合わせだからこそなしえたことなのかもしれません。 存在そのものがプレミア化したL型エンジン そんなL型エンジンをネットオークションで検索してみると、個別のパーツやシリンダーブロックのみなど、単体部品での販売がほとんど。チューニングされたNA3.0リッター仕様のコンプリートエンジンともなれば、100万円を下回る落札価格はまずあり得ない状況です。専門ショップ謹製のコンプリートエンジンならいざ知らず、いわゆる中古エンジンはオーバーホールを施すことが大前提。 エンジンを搭載された車両をまるごと購入するという手も残っていますが、既に生産されていないエンジンであるため入手性は極めてよくありません。これからL型エンジンを購入するなら、軽自動車が新車で買える程度の予算は覚悟しましょう。また、解体屋を回りつつネットオークションをこまめにチェックは当然として、あらゆることを相談できる専門店に相談するのがおすすめです。 偉大な余白を持ったベーシックエンジン L型エンジンが名機と呼ばれる理由は、幅広い車種に搭載されてきたことと、長年主力エンジンであり続けたことに尽きます。一部にはスポーツエンジンとして開発されたL型も存在しますが、L型エンジン本来の姿は低い生産コストと汎用性。そのいかにもベーシックなテーマで開発されたからこそ多くのバリエーションが誕生し、それは結果として純正パーツの組み合わせで排気量アップできるという副産物をもたらしました。 そしてベーシックだからこそ、チューニングによって鍛え上げられる“余白”が残っています。リッター100馬力が当たり前、そして軽量で燃費の良い現代のエンジンにはないその余白もL型エンジンの大きな魅力なのです。 [ライター/増田真吾]
日産の名車の中でも特に人気が高いのが、R32 スカイラインGT-Rです。レースでの勝利を念頭に開発され、高性能のエンジンとを最先端の装備を搭載。その輝かしい戦歴により、1994年に生産終了した後も国内のみならず海外にも多くの根強いファンを持ち、中古車市場でも今なお価値の高いモデルです。 ただ、旧車オーナーにとっては各種部品の廃版が悩みの種でしたが、「NISMOヘリテージパーツ」がその救済に乗り出し、R32GT-Rの部品再販を開始。誕生から30年余、純正部品の再供給が始まったことで再び活気づいたR32GT-Rの魅力と、再販についてご紹介していきましょう。 生産終了から20年以上経っても人気が衰えないR32 スカイラインGT-R 日産 R32 スカイラインGT-R(通称、R32GT-R)は、スカイラインの最上級グレード「GT-R」の3代目として1989年に誕生しました。16年ぶりのGT-R復活となり、日産の最先端技術が惜しげもなく投入。搭載されたエンジンは、日産の名機とも言われるRB型で、R32GT-Rのために専用設計されたことでも名高いツインターボ「RB26DETT」。当時の自主規制により馬力は280PSながら、チューニングによっては500馬力以上にも耐え得る性能を有していました。 他にも電子制御トルクスプリット4WDシステム「アテーサE-TS」や四輪操舵システム「Super HICAS」など当時の最新技術を備えますが、これらはみな“レースに勝つ”という目的のためでもありました。 勝利という宿命を背負ったR32GT-Rは、実際に全日本ツーリングカー選手権(JTC)で1990年からの4シーズン全29戦で29勝という不敗伝説を残します。熱狂を生んだその走りは、現在でも国内外を問わず根強い人気を誇っています。 オーナー感涙!R32GT-R用部品の再販を開始 このように今なお人気の高いR32GT-Rですが、当然のことながら、長く乗っていれば内外装に不調も出てきます。しかし一般的に、自動車の部品はその車種の生産終了から10年前後で製造を終えてしまうものであり、R32GT-Rという人気車種であっても、オーナーはその補修部品の調達に苦労していました。 しかし、末永く乗り続けたいというオーナーの熱い思いを汲み、日産とNISMOが動き出したのです。なんと、既に廃止となっていたR32GT-Rの純正補修部品を「NISMOヘリテージパーツ」として復活させ、再販を開始。メーカーも当時の生産設備や原材料が揃わない中、ただ人気車種だからという理由でこのような再販をすることは滅多になく、非常に稀な例と言えるでしょう。 なお、NISMOはR32GT-Rに続き、R33、R34の部品再販も開始しています。 NISMOヘリテージパーツの概要 「NISMOヘリテージ」は日産、NISMO、オーテックの3社が共同で、製造廃止となった純正補修部品やリプレイス品などの再供給を行う取り組みのこと。車検や走行に不可欠な部品、メーカーでないと製造できない部品を優先し、2017年12月からハーネス、ホース・チューブ、エンブレム、外装部品などの再販を開始しました。 またそれでも復刻困難なパーツについては、限りなく純正に近づけたNISMOリプレイス品のほか、修理も受け付けています。 シリンダーブロック R32GT-RのエンジンであるRB26DETTはチューニングベースにされることも多く、その性能と強度から1000馬力超のチューニングがなされたこともあります。しかしその分故障の可能性も高く、流通しているエンジンの数も限りがあるため修理が困難な状況。 エンジンの主要部品であるシリンダーブロック、ならびにシリンダーヘッド単体が購入可能となったことで、修理やチューニングがしやすくなりました。 フロントドアハーネス 車内の電気や信号を伝えるためのハーネスは、人間でいうと血管や神経にも例えられる重要な配線部分です。樹脂の被膜で覆われていますが、時が経つにつれ劣化や腐食により断線やショートを起こしやすいため、補修用であっても中古品は避けたい部品でした。 今回はコネクター部分に当たるカプラーもセットでの再販となり、信頼性も高くなっています。 トランク用ウエザーストリップ ドアとボディの隙間を埋めるパッキンの役割をするウエザーストリップは、雨風や埃、振動を防ぐ部品のこと。柔らかい樹脂性ですが、年数が経過すると弾性が失われて硬化やひび割れを起こすと雨漏りの原因にもなります。 地味ながら、車種や部分ごとに異なる形状であり、これまではなかなか効果的な補修方法がなく、再販により新品が入手できるのはかなりありがたいことです。 R32スカイラインGT-Rが欲しいなら今がチャンス!? 純正部品が再販売されることは、その車のオーナーやファンにとって朗報以外の何物でもないでしょう。これで日本の名車が1台でも多く延命されるのはうれしい限りです。 また、これまで修理が困難だったことで、中古車市場で比較的安く販売されていた個体でも、「NISMOヘリテージパーツ」の再販によって修復され、再び高値で売買されることがあるかもしれません。現在R32スカイラインGT-Rの価値は年々上昇し、今や当時の新車価格を上回る価格で売買されるのが当たり前。少しでも手ごろな個体を探し、NISMOヘリテージパーツを使って徐々にコンディションを整えていくのもいいかもしれませんね。 [ライター/増田真吾]
トヨタを代表するスポーツカーであるスープラは、2019年に新型GRスープラが復活し大きな話題となりました。ところが先代に当たるA80型スープラの人気は衰えることはなく、状態によっては1000万円を超える車両も存在するほど高い人気を誇っています。A80型スープラがそこまで人気となっている秘密と、その魅力について見ていきましょう。 90年代のトヨタフラッグシップスポーツ! スープラとしては4代目(日本では2代目)に当たるA80型スープラは、NA(自然吸気)仕様のSZとツインターボエンジンを搭載するRZをラインナップ。排気量は3.0リッターのみで、NA使用は225馬力、ツインターボ仕様は自主規制いっぱいの最高出力280馬力、最大トルク46.0kgf・m(1997年のマイナーチェンジ後)を発生します。 先代のA70型に比べ、全長は100mm、ホイールベースは45mm短縮。丸みのあるマッシブな見た目とは裏腹に、コーナリングマシンとしての側面を持ちます。 トランスミッションは、国産車初のゲトラグ製の6速マニュアルミッションを搭載。その走りは世界一過酷と言われるドイツ ニュルブルクリンクで鍛え上げられ、ハイパワーFRでありながら高いコントロール性を誇ります。また、モリゾウことトヨタ自動車社長の豊田章男氏が、マスタードライバーになるための訓練としてA80型スープラでニュルブルクリンクを走るなど、現在もトヨタの訓練用車両として活躍しています。 極上のマニュアルモデルは1000万円超! A80型スープラの中古車相場はかなり高騰。もっとも新しいモデルでも2002年製であるため、流通している台数が少ないこともありますが、一般的な中古車と比較すると、かなりのプレミア価格となっています。 原稿執筆時点の2020年10月の中古車情報を確認すると、もっとも安い車両は、1995年式 走行距離約8万km SZ ATモデルで約280万円。年式のわりに走行距離が少なめではありますが、もっとも人気のないNAのATモデルであるため割高感があります。 一方、価格応相談を除きもっとも高いモデルは、1994年式 走行距離1万km RZ 6MTモデルで、その価格はなんと1000万円オーバー。同モデルの新車価格は約440万円であるため、やはりかなり相場が高騰しているということがわかります。 あえての右ハンドルがアメリカで人気 スカイラインGT-Rをはじめとして、1990年代から2000年代前半に発売された日本製スポーツカーの中古車相場が軒並み高騰しています。その原因の一つが、アメリカの25年ルール。これは、もともとアメリカで右ハンドルの車を売ることができなかったところ、製造から25年が経過すると販売と登録が解禁される制度で、アメリカのバイヤーは25年の解禁を待って、日本の中古車を買い付けているのです。 A80型スープラは、まさにこの25年ルールに当てはまっています。さらに言えば、映画ワイルドスピードのヒットにより、“右ハンドルの日本車”が好まれるため、もともと左ハンドルの北米モデルがあるにもかかわらず、日本で販売されていたA80型スープラの中古車価格が高騰しているのです。 雰囲気を味わうだけならNAのATモデルがおすすめ これ以上価格が上がる前に、なんとかA80型スープラを購入したいと考えている方も多いと思いますが、余程強いこだわりがない限り、NAのATモデルをおすすめします。もちろん、A80型スープラと言えばツインターボの6速!といいたいところではありますが、やはり中古車としては高すぎると言わざるを得ません。 また、いくら高性能なFRスポーツとは言え、年式と走行距離からくる“ヤレ”は避けることができず、本来の走りを取り戻すためには相応のメンテナンス費用を覚悟する必要があるでしょう。 NAでは物足りないのでは?と思うかもしれませんが、最新のエンジンに比べ複雑な制御が介入していない分、直6大排気量NAの滑らかでトルクフルな感触をダイレクトに楽しむことができます。 リセールバリューは高値安定 A80型スープラが2002年に販売を終えてから、およそ17年後に5代目スープラ(DB型)が復活。BMWとの共同開発で誕生し、BMW Z4の兄弟車としても大きな話題となりました。そんな現行型スープラは、当然のことながらA80型スープラよりも高い走行性能と最新の安全装置を備えていますが、なんでも新しければ良いと言い切れないのが“車”という文化の面白いところ。 最新型が発売されてもA80型スープラの人気は衰えることはなく、余程保管状態が良くない、または修復歴車でもない限り、買取相場が落ちることはないでしょう。 ただし、A80型スープラならどんな店舗でも高く買ってくれるかと言えばそうではありません。そのため、今回の記事でご紹介したようなA80型スープラの価値をしっかり理解している買取店に相談することが大切です。 [ライター/増田真吾]
日産のみならず日本が世界に誇るスポーツカー“スカイラインGT-R”。その歴史の最後を締めくくることになったモデルが、R34型スカイラインGT-Rです。今回はそんな伝説的な存在でもあるR34型スカイラインGT-Rを振り返りつつ、最低1000万円以上と言われる脅威の中古車相場の秘密について解説していきます。 歴代最後の「スカイラインGT-R」R34 GT-R 通算10代目となるスカイライン(R34)が登場した1998年5月から8か月遅れとなる1999年1月、R34スカイラインGT-Rは誕生します。2007年に新たなGT-Rが誕生しますが、このR34型がスカイラインの名を持つ最後のGT-Rです。 ややグランツーリスモよりの大柄だった先代R33型から一転、全長75mm、ホイールベースで55mmサイズダウン。前後重量配分が改善したこともあり、コーナリング性能の向上が図られています。 最高出力280馬力、最大トルク40.0kg・mを発生するRB26DETTエンジンや、電子制御4駆のアテーサE-TSを継承しつつ、シリーズ初となるゲドラグ社と共同開発した6速MTを搭載。さらに、R34スカイラインGT-Rを語る上で忘れてはいけないのが、上級グレードであるVスペックに装備されていたアドバンスドエアロボディです。レーシングカーに採用されるような大型ディフューザーを前後に装備し、ボディ下面の空気の流速を高めることでダウンフォースを発生。当時の国産市販車としては、究極の空力パーツを装着していました。 ノーマルグレード以外に、走りを重視したVスペック系のほか、乗り心地を重視したMスペック。そのほか、N1耐久レース参戦用ベースモデルであるN1や限定モデルのNür(ニュル)などが存在します。 R34 GT-Rの中古車価格は新車価格3倍~4倍! タイトルにもあるとおり、R34スカイラインGT-Rの中古車相場は、異常と言っても過言ではない状態が続いています。原稿執筆時(2020年10月)の、大手中古車検索サイトに掲載された価格情報は、最安モデルで車両本体価格980万円!状態は走行距離約10万kmで修復歴ありのノーマルグレード、さらにメーター交換歴あり(走行不明ではない)という、通常ではほとんど商品価値がない状態です。しかし、これほどの価格が付いているというのは、ただただ驚かされます。 需要が需要を呼ぶ特殊な中古車価格 R32スカイラインGT-Rの中古車相場が高騰している理由の一つが、“アメリカの25年ルール”が大きく関係しているといわれています。ですが、1999年から2002年まで販売されていたR34スカイラインGT-Rまだ関係のない話です。ではなぜ高騰しているのかと言えば、「需要が需要を呼んでいる」ということが考えられます。 先述したアメリカの25年ルールによって、80年代後半から90年代前半に販売された国産スポーツカーの価格は急騰しました。その記憶があるからこそ、R34スカイラインGT-Rの初期モデルが25年を迎える2024年以降、間違いなく高騰することは誰にでもわかります。つまり「必ず高くなるから買うなら今のうちに買っとけ!」という心理が働いた結果需要が増え、数年前よりR34スカイラインGT-Rの価格、毎年のように相場は上昇し続けているのです。 R34 GT-Rの中古車を買うなら相応の覚悟を! そんな今やスーパーカー並みの価格帯になっているR34スカイラインGT-Rですが、それでも欲しい!というのであれば、一般的な中古車とは違う相応の覚悟が必要でしょう。 どういうことかと言えば、車の性格上、どうしても走りを楽しんでいた個体が多く、修復歴車の比率も決して低いとは言えません。そのため、必然的に修復歴のない個体の価値は上昇することということにもつながります。 ということは、価格が比較的安い修復歴ありの車両(といっても1000万円)を買うか、修復歴のない高価な車両を狙うしかなく、どちらを選んだにしても、欧州のスーパーカーを購入するような覚悟が必要なのです。 もはや財産!国産中古車では異例のリセールバリュー ここまで読んでいただいた奇特な方であればお分かりのように、R34スカイラインGT-Rのリセールバリューは、一般的な尺度が全く通用しません。当時もっともベーシックなグレードの新車価格は約550万円で、上記でご紹介した修復歴ありの個体の価格は980万円。修復歴なしの2001年式 VスペックIIの無改造車の中古車価格はなんと2500万円で、新車価格632万円のおよそ4倍です。 限定モデルでもない国産車で、これほど価格が高騰している車種はR34スカイラインGT-R以外にありません。これから一大決心をして購入を考えている方は、販売価格はもちろんのこと、品質管理をしっかり行える中古車販売店から購入しましょう。 そして、これからR34スカイラインGT-Rの売却を考えているなら、タイミングによって大きく売却価格が変化する可能性があります。売り時を見極めつつ、しっかりと相場と価値を見極められる旧車専門店に相談しましょう。 [ライター/増田真吾]
2020年9月16日、日産は新型フェアレディZプロトタイプをオンラインで公開。歴代Zの要素を随所に散りばめた姿は、大きな話題となりました。そんなフェアレディZの歴史の中で、大きな転換点になったのは、4代目に当たるZ32型。今回は新型フェアレディZ登場にちなみ、4代目Z32型フェアレディZの特徴を振り返りつつ、中古車事情についてお話していきましょう。 国産スポーツカーの歴史を作ったZ32型フェアレディZ Z32型フェアレディZが登場したのは1989年当時、日本はバブル経済の絶頂期を迎えていました。そんな時代に開発されたこともあり、より完璧なスポーツカーを目指してありとあらゆる技術が惜しみなく投入。その結果、先代Z31型までの伝統よりも、新たなフェアレディZとして大きな転換点を迎えます。 その最たるところはデザインで、初代S30型から踏襲してきたロングノーズ・ショートデッキのスタイルではなく、時代の潮流を意識したワイド&ローなスタイルに変更。伝統の2シーターに加え、2+2の通称“2by2”が用意されていたことも、景気が良かったことを物語っています。 そして、エンジンはこれまた伝統だった直列6気筒を完全に廃止し、V6 3リッターDOHC NAのVG30DE型エンジンと、ツインターボチャージャーを加えたVG30DETT型エンジンを搭載。ツインターボVG30DETT型エンジンは、当初300馬力超えを視野に入れて開発されていたものの、お国からの指導により280馬力にデチューンすることになります。このことが前例となり、国産車にしか存在しい「280馬力自主規制」のきっかけとなったのです。 中古車の流通量は少なめで相場はやや高騰 バブル崩壊と日産の経営不振が重なったことで、Z32型フェアレディZは2000年まで生産されることになります。しかし、景気が悪い中新車のスポーツカーを買うユーザーは少なく、11年という長期間で合ったにもかかわらず販売は低迷。販売期間のおよそ11年間で約16万5千台ほどの販売にとどまりました。 そのため、中古車として流通している台数も多くなく、大手中古車検索サイトを見る限り、全国で64台しかありません。また、スポーツカーという性格上、修復歴車もやや多め。修復歴なしの低走行車でツインターボの場合、当時の新車販売価格を超える値付けがされています。 じっくり探せばお買い得な中古車を見つけられるかも!? そんなプレミア価格ともいえる値付けがされたZ32型フェアレディZの中古車ですが、すべての中古車が常軌を逸した価格かと言えばそうではありません。2020年9月現在の情報では、AT、修復歴無しのツインターボでも60万円を切る個体も存在しています。 ただし、新しい年式でも20年落ちとなる、いわばネオクラシックに分類される車種であるため、価格が安い個体は塗装の状態がイマイチで、走行距離は多めです。予算としっかり相談しながら、できるだけ程度の良い個体をじっくり探すと良いでしょう。 中古車販売店によって値付けはバラバラ Z32型フェアレディZの中古車情報でもう一つ特徴的なことは、価格が応相談となっている個体が、調査時点で8台も存在していることです。また、走行距離や年式と価格が必ずしも比例していないという印象です。 つまりそれは、一般的な中古車とは違い、販売店の価値観や考え方で値付けされているということを意味します。そのため、よほどビビビッとくる個体ではない限り、ゆっくりじっくり探すことが大切。走行距離、塗装の劣化具合、カスタム内容など、これなら欲しい!と思える1台に出会うまで焦らず探すようにしましょう。 これ以上の値上がりの可能性は低いもののリセールバリューは高め Z32型フェアレディZは、セダンやコンパクトカーに比べ、中古車価格が高めに推移しているのは確かです。しかし、同時期に販売されていたR32スカイラインGT-Rのように、1000万を超えるような価格は期待できません。 その理由は、Z32型フェアレディZがアメリカの25年ルールと無関係だからです。規制によってアメリカに輸入できなかった日本車でも、25年以上経過することでクラシックカーという扱いになり、輸入できるようになるというもの。その法律によって日本でしか販売されていなかった歴代スカイラインGT-Rは、軒並み新車価格以上の高値で売買されるようになってしまいました。 一方、Z32型フェアレディZは、新車当時からアメリカで販売されていたため、25年ルールによる値上がりには無関係なのです。とは言え、今後台数が減少していくことが明白であるため、これ以上中古車相場が下がることあり得ません。したがって、もしこれからZ32型フェアレディZの売却を考えているなら、その価値をしっかり見極め、買取価格に反映してくれる買取店を探すようにしましょう。 [ライター/増田真吾]
世界で唯一のロータリーターボエンジンを搭載し、コーナリングを極めることにこだわった軽量な車体。ハイパワーでカッコいいスポーツカーは数あれど、RX-7 FD3Sほど多くのファンを魅了し、唯一無二のポジションを築いた国産スポーツカーはないかもしれません。 今回は、日本のみならず世界中に多くのファンが存在する、マツダ RX-7 FD3Sの魅力と中古車事情についてお話していきます。 世界で唯一のロータリーターボエンジンを搭載した究極のハンドリングマシン RX-7 FD3Sは、マツダが世界で唯一市販化と量産化に成功したロータリーエンジン(13B型)を搭載し、3代目RX-7として1991年にデビュー。軽量コンパクトなエンジン特性を活かしたフロントミッドシップレイアウトにより、理想的な前後50:50の重量配分と、1.3トンにも満たない車両重量が最大の武器でした。 ライバルの当たる日産 GT-Rやトヨタ スープラなどがハイテクとエンジンパワーで速さを求める中、RX-7 FD3Sは軽量なボディを生かした究極のハンドリングマシンとして開発。その素直でシャープなハンドリングは、乗り手を選ぶと言われるほどで、まさにピュアスポーツを名乗るにふさわしい運動性能を誇ります。 まさにプレミア価格で取引されるRX-7 FD3S 現状ではロータリーエンジン搭載の最終モデルとなるRX-8をはじめ、モーターのように滑らかでリニアに反応するロータリーエンジンのファンは多くいます。また、RX-7 FD3Sだけでなく、90年代の国産スポーツカーは、アメリカのいわゆる「25年ルール」によって、ここ数年人気が上昇。その結果、日本市場から輸出される台数が増えるため、中古車価格が高騰しています。 大手中古車検索サイトで、2020年8月の掲載台数と価格を見ると全国で86台しかなく、年々その希少性が上昇していることがわかります。また、もっとも安い個体で178万円で、単純な価格だけ見ても十分高額ですが、年式は2000年で走行距離は20万km超え、しかも修復歴あり。一般的な中古車では考えられないほど高額で取引されています。 理想の中古車は1991年以降の5型と6型 RX-7 FD3Sの特徴としてあげられるのは、初期型から最終型である6型までエンジンパワーが大きく違うことです。1991年の初期型から1995年までの3型の最高出力は255馬力(MT)、1996年の4型は265馬力(MT)、そして、1991年以降の5型と6型は、自主規制の上限である280馬力となります。 また、エンジン以外のサスペンションはボディ剛性なども、年式が新しくなるほど進化しており、購入するのであれば、できるだけ新しい年式のモデルを狙いたいところです。 中古車選びのポイントは修復歴と圧縮比 RX-7 FD3Sはチューニングベースとして人気があるため、当然ノーマル状態の個体を探すのは至難の業。また、修復歴ありであることも多く、中古車選びは慎重に行いたいところです。 加えて、ロータリーエンジンは年式が古くなると、圧縮抜けによってエンジンパワーが低下しやすいという弱点があります。これはロータリーという特殊な構造による弱点であるため、どんなにメンテナンスに気をつけていても避けることはできません。 唯一の対処方法は、エンジンの分解。個体差はありますが、一般的には10万km程度を目安に分解(オーバーホール)を行うのが理想的です。そのため、RX-7 FD3Sを購入する場合には、必ず整備歴を確認し、修復歴の有無と合わせて、「オーバーホールされているか」「圧縮圧は正常か」といった内容を確認するようにしましょう。 リセールバリューは超優良!ただし維持費と売却額のバランスがポイント 価格が高騰しているRX-7 FD3Sは、今後大きく中古車相場が下がる可能性はほとんどありません。そのため、これから売却を考えている方にとっては、焦って売却先を決めず、キチンと価値を理解し、正当な価格で買い取ってくれる業者を探しましょう。 ただし、RX-7 FD3Sは先述したように走行距離が増え、年式が古くなるほど維持費が掛かかりやすい車種。維持していくための費用と売却額のバランスを考えながら、慎重に検討したいところです。 [ライター/増田真吾]
燃費が良く安全、それでいてエンジンは低回転から最大トルクを発生して乗りやすい。近年販売される車種のほとんどはとにかく優秀で良くできた車ばかりです。しかし、優秀過ぎるが故、操る楽しさやエンジン回転数に伴って加速する気持ちよさが半減してしまったと感じている方の少なくないと思います。そこで今回は、ホンダが世に送り出したピュア中のピュアなスポーツカー、S2000の特徴と中古車事情についてお話していきましょう。 速く走ることを宿命づけられたホンダのFRスポーツ ホンダ S2000は、本田技研工業創立50周年を記念して開発されたFRオープンスポーツカー。ホンダとしては約29年ぶりであったことから、大きな話題となりました。 もともとVTECエンジンで名をはせていたホンダらしく、搭載されるF20C型 直列4気筒2.0L DOHC VTECエンジンは、最高出力250馬力、最大トルク22.2kgmを発生。許容回転数は9000rpmと、市販車としては異例の超高回転型エンジンで、どこまでも回りそうなエンジンフィールが大きな特徴です。トランスミッションは6速MTのみ、サスペンションも速く走ることだけを考えて開発され、2005年11月まで製造された前期型は、乗り手の腕を選ぶとまで言われていました。 一方、2005年年末以降の後期型は、エンジンはアメリカ向けに開発された2.2L(F20C型)に変更され、最高出力は242馬力、許容回転数は8000rpmに引き下げられます。しかし、その分低中速トルクが厚くなり、街中での扱いやすさが向上。さらにサスペンションチューニングも見直されたことで、前期型よりもマイルドで誰でも乗りやすいスポーツカーに進化しています。 流通台数も少なく新車価格超えは当たり前! S2000に限らず、90年代に発売されたスポーツカーの中古車相場は軒並み高騰しています。その中でも、S2000の中古車相場は特に高騰しており、2020年8月現在の大手中古車検索サイトでもっとも安い車両は、1999年式で走行距離は19.3万kmの128万円(車両価格、消費税別)。20年以上前の車両で、走行距離が20万kmに迫っていることを考えると、かなり異例であることがわかると思います。 また、2006年以降の後期型はさらに高く、修復歴無しで3万km以下の低走行距離車となると、新車価格を上回る値付けがされている、もしくは「応相談」となっているほどです。 走り倒したいなら前期型、気持ちの良いセカンドカーなら後期型 そんなホンダ S2000を購入したいのであれば、できるだけ早く購入することをオススメ。ここ何年かの値動きを見ていると、ほぼ横ばいで推移しているものの、掲載台数は明らかに減少しています。つまり、当然のことながら程度のいい個体、もしくは、価格が安い個体からどんどん売れているため、時間が経てば経つほど選べる候補が少なくなってしまいます。 オススメの選び方としては、S2000を購入後、サーキットなどに持ち込んでスポーツ走行を楽しみたい方なら、直しながら乗ることを前提に2005年11月以前の前期型。特にサーキットには行かないが、気持ちよく走れるスポーツカーを探しているなら後期型がオススメです。 狙いはガラススクリーンの2001年以降!ただし修復歴車は慎重に オープンカーであるS2000のウイークポイントはやはり幌。雨漏れはある程度覚悟しなければいけませんし、通常のクーペとは違い、走行音はかなり大きめです。また、購入するなら、リヤスクリーンがガラスに変更された2001年以降を選びましょう。 そして、やはり注意しなければいけないのが修復歴車の存在。一口に修復歴と言っても、損傷の程度は大きく違います。そのため、購入後に発生するトラブルも予想ができず、いくら安いからとは言え絶対におすすめできません。 ただし、S2000は性格上、他車種に比べ修復歴ありの比率がやや高めで、2020年8月の掲載台数で言えば、156台中61台が修復歴あり。そのため、どうしても手に入れたいのであれば、修復歴車も候補にせざるを得ないかもしれません。その場合は、販売店が信頼できるかどうかを見極め、購入後も頼りにできる整備工場や専門ショップを見つけておくようにしましょう。 今後相場が下がる心配なし売却先選びが重要 ここまでお話ししたように、S2000の中古車相場は、かなり高いところで安定しています。また、それだけ高騰しているにも関わらず、コンスタントに台数が減っているところから見て、需要もかなりあると言うことがわかります。また、今後相場が大きく落ちる可能性はほぼないと言っていいでしょう。 そのため、これからS2000の売却を考えているなら、焦らなくてもそれなりの価格で売却することができそうです。しかし、だからこそきちんと評価してくれる店舗を見つけることが最重要ポイント。相場が落ちる可能性が極めて低い車種であるため、焦らずじっくり売却探すことがオススメです。 [ライター/増田真吾]
現在、低燃費と維持費の安さが魅力の軽自動車やコンパクトカー、市捨てオシャレで使い勝手に優れたSUVが大人気となっています。そんな中、新車販売はほとんどされていないものの、根強い人気を誇っているのがスポーツカーです。そして、スポーツカーの中でも、とりわけ小排気量のスポーツカーは、かつて国産メーカーが得意としていたジャンル。そんな小排気量国産スポーツカーを牽引してきたのが、ホンダシビックです。 今回の記事では、小排気量国産スポーツカーで頂点に君臨していたといっても過言ではない、ホンダ FD2型シビックタイプRの中古車事情についてお話していきます。 FD2型はNAシビック最速で最後のタイプR “シビックタイプR”としては3代目であるFD2型は、それまでのコンパクトな5ナンバーハッチバックではなく、2007年まで販売されていた2代目インテグラタイプRの後を継ぐように4ドアセダンとして同ねんにデビュー。エンジンは先代と同じ2.0LのK20型ですが、吸排気系の見直しや圧縮比の向上などにより、225馬力になり、先輩であるインテグラタイプRや、上位車種であるアコードユーロRをもしのぐ最高出力になっています。 開発者の話では、もともとFD型シビックにはタイプRを設定する予定はなかったとのことですが、タイプRを望む声が多かったことから開発に着手したのだとか。先代で不評だったハッチバックや4WDを捨てFFの4ドア、そして3ナンバーとなったことで、結果的に総合的な運動性能が向上。さらに、次期4代目シビックタイプR(FK2型)が発売されるまで、約4年の空白があったことや、エンジンがVTECターボになったことから、NA VTEC最速のFF車として通好みのタイプRとして知られています。そのため、2010年の販売終了後には中古車相場が高騰し、さらに、車両盗難が大きな問題になるほどの人気を誇っていました。 中古車相場はかなり高騰!400万円を超える個体も 販売が2010年に終了から、10年以上が経過しているにも関わらず中古車相場は高めに推移。2008年以降で走行距離が5万kmを下回るような個体の場合、当時の新車価格を超える300万円以上のプライスがつけられています。 また、ホンダのタイプRと言えば、ややクリーム色がかった“チャンピオンシップホワイト”が定番で、新車販売台数を見ても約7割のユーザーがチャンピオンシップホワイトを選ぶほどです。根本的に台数が多いというのもありますが、中古車相場で見てもチャンピオンシップホワイトの人気は高く、他色に比べやや高い値付けとなっています。 価格重視なら“白”以外のライトチューンがオススメ 少しでも購入費用を抑えて、FD2型シビックタイプRを購入したいのなら、人気のチャンピオンシップではないボディカラーを探すと良いでしょう。ただし、もともと流通量が多くない(2020年7月:大手中古車サイト掲載81台)ため、根気よく探すことが大切です。 また、チューニングベースとされることが多い車種であるため、ノーマル状態かショップのコンプリートカーが高くなる傾向があります。そのため、マフラー+ホイールといった、手の入り過ぎてないライトチューンが価格的にもお買い得です。 事故車はかなりお得でも手を出してはいけない とにかく中古車相場が高値で推移している、FD2型シビックタイプRですが、修復歴車は相場よりもかなり安い価格で販売されています。ですが、いくら安いからと言って、修復歴車の購入は絶対におすすめできません。 もちろん、車に詳しい、または車業界にお勤めという方は別として、一般の方が修復歴ありの中古車を購入するのはかなりリスクを伴います。 修復歴と一口に言っても、修復歴に該当する箇所をほんの少し直しただけのものから、大きく骨格が歪むほどの損傷を負ったものまで幅広く、修復の程度を完璧に見極めることはほぼ不可能なのです。 相場より安く買えたとしても、購入した後に「まっすぐ走らない」「1輪だけタイヤが異常に減る」など、修理のしようがない不具合が出てくる可能性が十分にあります。したがって、安いというだけの理由で修復歴ありの個体を購入するのは、絶対にオススメできません。 リセールバリューはかなり高く「平成スポーツカーバブル」 FD2型シビックタイプRに限らず、今1990年代から2010年に販売されていたスポーツカーの中古車相場が驚くほど高騰しており、もしも、手元に曹宇高距離が5万km以下で、全くチューニングしていない個体を持っていたなら、間違いなく新車購入価格並みの値段で売却できるでしょう。 それほど、この年代のスポーツカー人気は凄まじく、「平成スポーツカーバブル」ともいえる状態。これまで、“資産”という見方が強かった高級輸入車のように、持っていても価値が下がらず、場合によっては港ニュ価格よりも高く売れる可能性があるのです。 とは言え、ファッションと同じように、車業界には大きな流行の波が存在するもの。現在新車販売では、軽自動車やコンパクトカー、SUVが人気となっており、新車で買えるスポーツカーはほとんど存在しません。その「買いたいのに買えない!」という不満にも似たニーズの反動として、高性能を売りにしていた2010年くらいまでのスポーツカーが見直され、中古車相場を高騰させる大きな要因の一つになっているのです。 もちろん、FD2型タイプRは車としてのバランスも良く、ノーマルでも十分い運転を楽しめる車であり、今後大きく価値が下落する可能性は低いでしょう。しかし、現在のようなバブルがいつまで続くのかは未知数であるため、もし売却を考えている方は、複数の見積もりを取ったうえで、早めの売却を考えても良いのかもしれません。 旧車を買い続けて20年以上!目利き鑑定士の納得買取なら旧車王https://www.qsha-oh.com/ [ライター/増田真吾]
日本を代表する自動車メーカーである「トヨタ」の中で、もっとも長い歴を持ち、全世界から常に人気のランドクルーザー。そんなランドクルーザーの血統を受け継ぎ、より街中での使い勝手を優先させ、ライトデューティ用途として開発されたのがランドクルーザープラドです。 現行型である150系は、2009年の発売から10年以上が経ち、そろそそフルモデルチェンジがあるのでは?という憶測が飛び交う中、熟成しきった150系プラドの購入を考えている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、150系プラドの中古車事情と選び方について詳しくお話していきたいと思います。 兄貴分「ランドクルーザー」にも負けない悪路も行けちゃう高級SUV 2009年から販売されている現行型は、通称「150プラド」や「150系」と呼ばれ、“プラド”という名前になってから4代目に当たります。発売当初は、4.0LのV6と2.7L 直列4気筒のガソリンのみでしたが、2015年のマイナーチェンジにおいて、4.0L V6は廃止となり、その代わりとして新開発の2.8Lディーゼルエンジン(1GD-FTV)が登場。ランドクルーザーシリーズでは、約8年ぶりにディーゼルが復活することでも話題となりました。 兄貴分であるランドクルーザーに比べ小型で、ライトデューティ仕様であるとは言え、そこは天下のランクル一族。モノコックボディでは到底かなわないフレーム構造からくる堅牢性と、オンからオフまで対応する電子制御サスペンション(KDSS)、トラクションやABSの効きを最適化するマルチテレインセレクト(MTS)など、世界でも十分戦える悪路走破性能です。 加えて、木目パネルや本革シートを採用したグレードも存在し、国産SUV界の雄「ランドクルーザー」にも負けない高級感を備え、アメリカでも常に高い人気を誇っています。 性能が重要視される150プラドの中古相場は広め 2009年の発売から10年以上経過しているとは言え、その色あせることのない魅力に見せられ、これから中古車として150プラドの購入を検討している方も少なくないでしょう。そんな150プラドの中古車相場ですが、大手中古車情報サイトを見てみると、車両価格は約70万円から、ほとんど走行していない未使用車の600万円台までと幅広くなっています。 出品台数は全国で1,000台以上と比較的潤沢なため、時間に余裕をもってじっくり探すことで、予算に見合った納得の1台を見つけることができるでしょう。 デザイン重視なら前期型ガソリン、性能重視なら後期型ディーゼルがおすすめ 特徴としては、フェイスリフトされた2015年以降の後期型と前期型で価格が分かれており、デザインが気に入るのであれば前期型の2.7Lガソリンモデルがねらい目。さらに年式が2012年以前なら、車両価格200万円程度で、走行距離5万㎞程度の個体を見つけることができます。 また、もう少し予算があるなら、後期型の2.8Lディーゼルもおすすめ。ガソリンよりも燃料価格が安く燃費が良い(2.7Lガソリン:9.0km/L、2.8Lディーゼル:11.8km/L)ことに加え、最大トルク45.9kgmという大トルクは、車重が2トンを超える150プラドにとって大きな魅力です。 低年式でもご心配無用!でも下回りは要チェック 中古車を選ぶ際、やはり年式や走行距離は大切ですが、堅牢性と基本性能が売りの150プラドの場合、上記で触れた前期後期の違い以外で、あまり年式や距離を気にする必要はありません。それよりも、悪路に強いという性格上、降雪地域で好まれる傾向があり、融雪剤による下回りや足回りの錆には要注意。 また、他車種に比べて少ないものの、悪路走行を楽しむユーザーの少なからずいるため、リフトアップやオフロードタイヤを装着した個体の場合、下回りの損傷には十分注意しましょう。 また、キャンプをはじめとしたアウトドアユースはもちろん、仕事道具を積む実用車としても人気があり、内装の傷みやにおいには十分注意したいところです。 リセールバリューは国産車トップクラス ランドクルーザープラドは、どの世代であってもリセールバリューの高い車種として有名です。そのため、中古車で購入する側で考えた場合、状態のいい個体はどうしても割高に感じてしまうかもしれません。 一方、売却する側で考えれば、長年乗ってもしっかり値段が付く車種であるため、仮に中古車で購入したとしても、次の買い替え(売却)であまり心配する必要がないとも言えます。 リエール価格だけでみると、ガソリンエンジン搭載モデルのがやや有利。とは言え、もともとリセールの高いことで知られるランドクルーザープラドですから、ディーゼルエンジン搭載モデルであっても、それほど過度な心配をする必要はありません。 ランドクルーザーを買い続けて20年以上納得の高価買取ならランド王https://www.qsha-oh.com/landcruiser/ [ライター/増田真吾]
ランドクルーザーはトヨタでもっとも歴史のある車種であり、国内のみならず世界中にファンがいる日本を代表する車種です。ところが、年式の古いランドクルーザーは、 NOxPM法の規制により、主に首都圏や大都市で登録することができません。(車検が通せない) そこで今回の記事では、NOx・PM法についておさらいし、古いランドクルーザーとどのように付き合っていけばよいのかについて解説していきます。 NOxPM法とは RVブーム全盛期に販売されていたランドクルーザー80や70、さらには60や40といった往年のランドクルーザーは今も根強い人気を誇る車種です。また、近年80年代~90年代のややレトロなデザインが見直されはじめ、これから古いランドクルーザーの購入を検討している新規ユーザーも増えています。 ところが、80年代~90年代のランドクルーザーは、主力エンジンがディーゼルです。そのため、冒頭でも述べたように、NOx・PM法の規制により、登録はおろか、継続検査(車検)を通すことすらできません。 NOx・PM法とは、正式名称「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」と言い、1992年(平成4年)6月に公布、2007年に改正されています。 規制対象となっているのは、直接人体に悪影響を及ぼすとされる窒素酸化物(以下:NOx)と、粒子状物質(以下:PM)です。 対象地域 NOx・PM法の規制対象地域は、東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県、愛知県、三重県、大阪府、兵庫県。(※市区町村により対象外地域も含まれます。)見ていただく分かる通り、主に大きな工業地帯を抱え、なおかつもともとの交通量が多い地域が規制の対象地域となっています。 規制に適合しているランクル では、これからランドクルーザーの購入を考えた場合、どの年式以降を狙えば良いのかについてお話しします。ディーゼルエンジンを積んだランドクルーザーで、今現在(令和2年)でも問題なく使用できるのは、2015年式以降のランドクルーザー150プラドか、復刻版ランドクルーザー70のみ。残念ながら最上位クラスのランドクルーザー100や200には、そもそも規制に適合した日本向けディーゼルエンジンモデルは販売されていません。 しかし、悪路や山道をよく走る方にとって、粘り強いトルクが魅力のディーゼルエンジンモデルは是が非でも乗りたい、乗り続けたいというのが本音でしょう。 そこで、年式の古いディーゼルのランドクルーザーを乗り続けるための方法について解説します。 規制対象から適合に替える方法 まず先にお伝えしておきますが、NOx・PM法が施行された直後、規制地域外の住所で登録する、通称「車庫飛ばし」という方法が横行していました。確かに、規制地域外であれば現在でも登録することは可能ですが、れっきとした違法行為であり、実際に逮捕者も出ているため、絶対に行ってはいけません。 正規の方法で現在の法律に適合させるには、排気ガス浄化装置を取り付けるか、エンジンを乗せ換える必要があります。 排気ガス浄化装置とは、主にPMの浄化を目的としたDPFやDPRなどと呼ばれる装置で、ランドクルーザー40や60といった古い年式のディーゼルであっても、技術的には適合させることが可能です。 しかし、単に装置を取り付けるだけではなく、燃料系の再調整や交換、さらに適合させるためには新たに排気ガス検査を受ける必要があり、短く見積もっても2~3か月掛かります。 また、適合するエンジンに載せ換えるという方法もありますが、これはある意味大掛かりなカスタムと同じで、本来の味を大きく損なうことは確実です。 そして何より、どちらの方法も100万円以上の費用は覚悟しなければならず、よほどの愛着がなければ現実的な方法とは言えません。 まとめ ディーゼルエンジンの持つ粘り強く太いトルクはもちろん、ディーゼルエンジン特有の振動もファンにとっては大事にしたい要素。しかし、私たちの住む地球環境も無視できない問題であり、今後益々古いランドクルーザーをはじめとしたディーゼル車を乗り続けることは難しくなっていきます。 もし、費用をかけてまで乗り続けることが困難であるなら、専門知識と豊富な流通経路を持つ、旧車王をはじめとした専門店への売却をおすすめします。 現在では、先に述べたNOx・PM法の規制地域以外では、今でも古いランドクルーザーのディーゼル車でも使用することが可能です。車は走ってナンボ。規制地域外に住む新たなオーナーに託すのも決して悪い選択ではありません。 ランドクルーザーを買い続けて20年以上納得の高価買取ならランド王https://www.qsha-oh.com/landcruiser/ [ライター/増田真吾]