旧車の魅力

今が底値か!?280馬力規制のきっかけになったZ32型フェアレディZの中古車事情とは
旧車の魅力 2022.02.10

今が底値か!?280馬力規制のきっかけになったZ32型フェアレディZの中古車事情とは

2020年9月16日、日産は新型フェアレディZプロトタイプをオンラインで公開。歴代Zの要素を随所に散りばめた姿は、大きな話題となりました。そんなフェアレディZの歴史の中で、大きな転換点になったのは、4代目に当たるZ32型。今回は新型フェアレディZ登場にちなみ、4代目Z32型フェアレディZの特徴を振り返りつつ、中古車事情についてお話していきましょう。 国産スポーツカーの歴史を作ったZ32型フェアレディZ Z32型フェアレディZが登場したのは1989年当時、日本はバブル経済の絶頂期を迎えていました。そんな時代に開発されたこともあり、より完璧なスポーツカーを目指してありとあらゆる技術が惜しみなく投入。その結果、先代Z31型までの伝統よりも、新たなフェアレディZとして大きな転換点を迎えます。 その最たるところはデザインで、初代S30型から踏襲してきたロングノーズ・ショートデッキのスタイルではなく、時代の潮流を意識したワイド&ローなスタイルに変更。伝統の2シーターに加え、2+2の通称“2by2”が用意されていたことも、景気が良かったことを物語っています。 そして、エンジンはこれまた伝統だった直列6気筒を完全に廃止し、V6 3リッターDOHC NAのVG30DE型エンジンと、ツインターボチャージャーを加えたVG30DETT型エンジンを搭載。ツインターボVG30DETT型エンジンは、当初300馬力超えを視野に入れて開発されていたものの、お国からの指導により280馬力にデチューンすることになります。このことが前例となり、国産車にしか存在しい「280馬力自主規制」のきっかけとなったのです。 中古車の流通量は少なめで相場はやや高騰 バブル崩壊と日産の経営不振が重なったことで、Z32型フェアレディZは2000年まで生産されることになります。しかし、景気が悪い中新車のスポーツカーを買うユーザーは少なく、11年という長期間で合ったにもかかわらず販売は低迷。販売期間のおよそ11年間で約16万5千台ほどの販売にとどまりました。 そのため、中古車として流通している台数も多くなく、大手中古車検索サイトを見る限り、全国で64台しかありません。また、スポーツカーという性格上、修復歴車もやや多め。修復歴なしの低走行車でツインターボの場合、当時の新車販売価格を超える値付けがされています。 じっくり探せばお買い得な中古車を見つけられるかも!? そんなプレミア価格ともいえる値付けがされたZ32型フェアレディZの中古車ですが、すべての中古車が常軌を逸した価格かと言えばそうではありません。2020年9月現在の情報では、AT、修復歴無しのツインターボでも60万円を切る個体も存在しています。 ただし、新しい年式でも20年落ちとなる、いわばネオクラシックに分類される車種であるため、価格が安い個体は塗装の状態がイマイチで、走行距離は多めです。予算としっかり相談しながら、できるだけ程度の良い個体をじっくり探すと良いでしょう。 中古車販売店によって値付けはバラバラ Z32型フェアレディZの中古車情報でもう一つ特徴的なことは、価格が応相談となっている個体が、調査時点で8台も存在していることです。また、走行距離や年式と価格が必ずしも比例していないという印象です。 つまりそれは、一般的な中古車とは違い、販売店の価値観や考え方で値付けされているということを意味します。そのため、よほどビビビッとくる個体ではない限り、ゆっくりじっくり探すことが大切。走行距離、塗装の劣化具合、カスタム内容など、これなら欲しい!と思える1台に出会うまで焦らず探すようにしましょう。 これ以上の値上がりの可能性は低いもののリセールバリューは高め Z32型フェアレディZは、セダンやコンパクトカーに比べ、中古車価格が高めに推移しているのは確かです。しかし、同時期に販売されていたR32スカイラインGT-Rのように、1000万を超えるような価格は期待できません。 その理由は、Z32型フェアレディZがアメリカの25年ルールと無関係だからです。規制によってアメリカに輸入できなかった日本車でも、25年以上経過することでクラシックカーという扱いになり、輸入できるようになるというもの。その法律によって日本でしか販売されていなかった歴代スカイラインGT-Rは、軒並み新車価格以上の高値で売買されるようになってしまいました。 一方、Z32型フェアレディZは、新車当時からアメリカで販売されていたため、25年ルールによる値上がりには無関係なのです。とは言え、今後台数が減少していくことが明白であるため、これ以上中古車相場が下がることあり得ません。したがって、もしこれからZ32型フェアレディZの売却を考えているなら、その価値をしっかり見極め、買取価格に反映してくれる買取店を探すようにしましょう。 [ライター/増田真吾]

100万円で購入出来るロータリー?マツダ RX-8の中古車は今がチャンス!
旧車の魅力 2022.02.10

100万円で購入出来るロータリー?マツダ RX-8の中古車は今がチャンス!

旧車バブルやスポーツカーの価格高騰が騒がれている今日この頃ですが、そんな中に100万円程度で購入出来てしまうロータリースポーツが存在します。その車は、最後のロータリー車「RX-8」 であり、ここではRX-8が評価されない理由や中古車選びのポイントなどについてご紹介させていただきます。 RX-8の前に立ちはだかるRX-7(FD3S)の厚い壁 昨今の旧車・ネオクラシックカーブームは、一部の車種で3000万円を超える取引が行われるなど、その勢いは留まるところを知りません。そんな中でロータリーの代表的な車種である3代目RX-7、通称エフ・ディー(FD)が高値で取引されていることは言うまでもありません。 ところが、最後のロータリーエンジン搭載市販車であるRX-8が100万円前後で購入出来るという異常事態が発生しているのです。もちろん、RX-7が高値で取引される理由には、日本一美しいと言っても過言ではないエクステリアデザインやストリート仕様でも500馬力オーバーが狙える13Bロータリー・ターボなどがあります。また、RX-8の価格の安さの背景には、環境を優先させてNAロータリーにしなければならかったという事情があったのも、また事実です。 しかし、いくらRX-8の魅力がRX-7に劣ると言っても、トルセンLSDが標準のタイプSを購入すれば何もいじらずにドリフトが可能なポテンシャルを持ちあわせており、何しろ高年式のロータリーが購入出来ることは、RX-7では絶対に手に入れることの出来ない大きな魅力のひとつなのです。 そのことにいち早く気づいた若い世代のユーザーが、中古車価格の安さを武器にカスタマイズやサーキット走行などを楽しんおりますが、皆共通して言えることはロータリーエンジンの魅力に取り憑かれていることです。さらに言えば、旧車・ネオクラシックカーのスポーツカーの歴史を振り返れば、購入から何年か後に価格が高騰することはほぼ間違いのない事実と言えます。 ポルシェやベンツと真っ向勝負の末にルマン24時間耐久レースを制した伝説の車「マツダ 787B」は、総排気量2600cc(654x4)のNA4ローターでした。つまり、RX-8のNAロータリーには、RX-7では味わうことが出来ない魅力があり、ロータリーエンジンにとってターボが全てではないということです。 RX-8の中古車選びのポイント RX-8の中古車を選ぶ際の注意点は、2008年にマイナーチェンジが行われていることを頭に入れておくことと、グレードごとの装備や違いを理解することです。 まず、マイナーチェンジに関しては、エクステリアデザインやエンジンの仕様が大きく変更されており、一般的には無難に後期型を選びましょうという話しになります。ところが、この世代のスポーツカーは、マイナーチェンジの際にエンジンをデチューンする場合があり、RX-8もこれに当てはまります。具体的には、ベースグレードは210ps→215psとなっておりますが、250psのタイプSはレギュラーガソリンを使用してしまった時の対応幅を拡大させたなどの理由により、何と15psもパワーダウンしてしまったのです。したがって、前期型のタイプSも十分に魅力的と言えるのです。 次にグレードに関しては、ざっくりと言ってしまえば、ドリフトまでこなすトルセンLSDが標準装備のタイプSか、あくまでロータリーの雰囲気を楽しみたいベースグレードかのどちらかになりますが、カスタマイズやチューニングを考えるのであれば、グレードにこだわる必要はなく、「乗りたいと思える一台」を探すことが最も大切になってくるのかもしれません。それに付随して、やはりオーバーホールが必要なロータリー車ですので、走行距離はなるべく少ない方がいいでしょう。 最後に、マツダ車は基本的に楽ナビなどの社外ナビが取付出来ません。そんなお悩みには、「カナック(Kanatechs)品番:TBX-T003R カーナビ/オーディオ取付キット」が解決してくれますので、参考にしていただければ幸いです。 [ライター/旧車王編集部]

高級SUVの元祖!アメリカでも大好評を得たFJ55系の秘められた魅力をご紹介
旧車の魅力 2022.02.10

高級SUVの元祖!アメリカでも大好評を得たFJ55系の秘められた魅力をご紹介

2021年8月2日に新型300系を発売したトヨタ ランドクルーザー。現在も世界中で愛され続けているその歴史を語る上で、高い悪路走破性はそのままに、見た目も中身もファミリーユースに特化させたFJ55系の存在は外せません。今回はそんなステーションワゴン系の初代モデル、ランドクルーザー FJ55系の魅力や中古市場について紹介していきましょう。 半世紀以上前に誕生したFJ55系とは? 1967年8月に発売されたFJ55系は、レジャー利用を目的とした北米市場向けに開発されたランドクルーザー初のステーションワゴンです。 シリーズ初の社内デザイナーによる曲線を使った近代的なエクステリアに、室内にはウレタン製の保護パッドや発砲レザーのシートを採用。乗用車向けの多くの工夫を凝らし、アメリカのファミリー層から高い人気を獲得しました。 全長4,675mm×全幅1,735mm×全高1,865mm、パワートレインはそれまでの40系を引き継いでおり、最高出力は125馬力の3.9リッター直列6気筒OHVの「F型」エンジンを搭載。トランスミッションはコラムシフトの3速MTを基本とし、パートタイムの4輪駆動が装備されていました。 FJ55のマイナーチェンジにあたるFJ56 1975年、新たに定められた排ガス規制に適合させるため、FJ55系のエンジンは4.2リッター直列6気筒OHVの「2F型」となり、日本モデルのみ型式名もFJ56へと変更。エンジンの最高出力は140psまでアップし、トランスミッションも3速のコラムシフトから4速のフロアシフトへと改良されています。 最新の300系まで続く歴代ステーションワゴン系ランドクルーザー ヒットモデルを生み出し続けているランドクルーザーシリーズ。ここではFJ55系を始めとしたステーションワゴンタイプの各モデルを紹介していきます。 55系(初代:1967年~1980年) 上の項でも紹介したとおり、55系はランドクルーザーシリーズ初のステーションワゴンモデルです。それまでの武骨なデザインから脱したキャッチーな見た目と、居住性が向上したインテリアは北米市場で高い評価を得ました。 60系(2代目:1980年~1989年) 従来までの4.2リッターガソリンエンジンにくわえ、新たに3.4リッター直列4気筒ディーゼルエンジンも選択できるようになった60系。ハイルーフタイプやリアゲートの開閉方法、オーバーフェンダーの有無に角目ヘッドライトなど、モデルやグレード毎に多くのバリエーションが存在するのが特徴です。 80系(3代目:1989年~1998年) 80系はオンロードも快適に走ることができるというコンセプトのもと開発され、サスペンションも60系の板バネ式からコイルスプリング式に変更するなど、大幅な改良が加えられました。 エクステリア、インテリア共に高級感を感じさせ、ワゴンとしての使いやすさだけではなく上質さもプラス。以降最新の300系まで続く、ラグジュアリー性を持った革新的なモデルです。 100系(4代目:1998年~2007年) 新開発の4.7リッターV型8気筒ガソリンエンジンと、80系でも採用されていた4.2リッター・直6ディーゼルターボエンジンを搭載した100系。車体幅を拡大したことにより、車両安定性の向上と、広大な車内空間が得られ、高級4WDとしてのプレステージ性も高めたモデルです。 200系(5代目:2007年~2021年) 200系となりボディサイズは全長60mm、全幅30mとさらに拡大。2007年発売当時の国内仕様には、新たに吸気VVT-iを採用した2UZ-FE型を搭載し、100系の頃に比べ最高出力は53psアップされています。 車体は大きくなったものの、最小回転半径は100系と変わらないなど、運転のしやすさにも力を入れられています。 300系(6代目/現行型:2021年~) 2021年8月から待望の新型として登場した300系は、伝統のラダーフレームを継承しつつトヨタの新TNGAプラットフォーム「GA-F」を採用。軽量化や低重心、高剛性化などさまざまな改良が施されました。 エンジンは3.5リッターV6ガソリン、3.3リッターV6ディーゼルが選べ、どちらもツインターボを搭載。正式発表前となる2021年7月中旬の段階で受注停止になるほどの人気で、同年8月2日の発売日以降に購入した場合、納車は1年以上とアナウンスされています。 FJ55の中古市場と購入の際にチェックしておきたいポイント 2021年7月の執筆時点で、大手中古車サイトのFJ55の在庫はわずか2台のみ。本体価格は消費税込みでそれぞれ398万円と458万円でした。 FJ55系は車自体の耐久性はあるものの、年数の経過もあり、ルーフやフェンダーにサビが発生しやすいので、購入を検討するならば現車確認が必須です。また、修理や交換部品が必要になった場合に備え、メンテナンスを任せられるショップを探しておくことも重要になってくるでしょう。 まとめ FJ55系は現在の300系まで続く、ステーションワゴン系ランドクルーザーの源流ともいえるモデルです。それまでは悪路を走行する作業車というイメージの強かったランドクルーザーでしたが、デザイナーによる先進的な外観、過ごしやすさを追求した室内空間は、アメリカ市場で広く受け入れられました。 ファミリーユースとしての可能性を大きく広げたFJ55系は、ランドクルーザーシリーズの立役者として、これからも歴史に残り続けるでしょう。

「直列6気筒を捨てた」残念なモデルから伝説のモデルに昇華したR30スカイライン
旧車の魅力 2022.02.09

「直列6気筒を捨てた」残念なモデルから伝説のモデルに昇華したR30スカイライン

ハリウッド映画さながらのド派手なアクションと爆破シーンで、今や伝説とまで言われるTVドラマ「西部警察」。そんな西部警察を象徴するのが、さまざまな改造を施されたスーパーマシンです。 今回は、西部警察の中でも大門団長のスーパーZ(フェアレディZ 280 Tバールーフ 2by2)と並びRS軍団として主役級の活躍を見せた、モデルとしては6代目となるR30スカイラインを振り返ってみましょう。 数多くの大胆な試みが、日産流自動車作りの財産に 6代目スカイラインが生産されたのは、1981年から1990年まで。多彩なボディバリエーションにGTまたはTIという基本2系統からなるグレードが与えられています。 ターボチャージャーの追加やインタークーラーの搭載、点火系の変更、パワステとパワーウインドウの採用、ラジエターグリルの廃止、バケットシート、ブロンドガラスの採用、などなど、ほぼ年次ごとに事細かな改良・改善が加えられました。 ある意味、年次ごとに事実上の別モデル扱いとなる現代的自動車のあり方を示したパイオニアであり、その試行錯誤こそが後々に生まれる純血のサラブレッド“R32型GT-R”として実を結んだのです。 厳しさを増す排ガス規制と安全性の高まりを受けて 当時は公害をはじめ、環境破壊問題がいま以上に弾劾されていた時代。象徴とされた排ガスの規制や公道における暴走行為の取り締まり、ひいては安全志向の高まりなど、スポーツ走行を楽しむには厳しい状況下にありました。 それでも日産は輝かしい走りの伝統を受け継ぐべく、モータースポーツ好きとして世界的に知られるハリウッド俳優のポール・ニューマンを起用したイメージ戦略を打ち、環境面にも配慮した「ハードトップ2000GT-E・S(HR30)」を誕生させます。 伝統の直列6気筒から4気筒エンジンへ ハードトップ2000GT-E・S(HR30)に搭載された1998cc直列6気筒SOHCターボエンジンは、最高出力145馬力を発生。日産モータースポーツの系譜に連なるには十二分過ぎる実力を秘めていました。 しかし、「4バルブなくしてDOHCは語れない」というキャッチコピーのもと、1981年10月に登場した2000RS(DR30)に搭載されたFJ20E型エンジンは、4気筒のNAでありながら最高出力150馬力を発生。さらに、1983年にはFJ20E型にターボを装着し、最高出力190馬力を誇る2000ターボRS(DR30JFT)が誕生し、スカイラインのトップモデルは6気筒から4気筒へと移り変わることになります。 国産車初のリッター100馬力を突破 「史上最強のスカイライン」というキャッチコピーが与えられた2000ターボRSですが、往年のスカイラインファンから「直列6気筒を捨てた」と言われ、批判的な捉えられ方をされてしまいます。 理由は伝統の直列6気筒エンジンを搭載していなかったことと、GT-Rの名を名乗らなかったこと。もちろん日産社内にもGT-R復活を熱望する声が多くあったそうですが、最先端の直列6気筒DOHCエンジンを搭載できなかったため、GT-Rの名が復活することはありませんでした。 しかし、1984年にはラジエターグリルレス仕様の後期型がデビュー。「鉄仮面」という愛称で親しまれると共に、2000ターボインタークーラーRSの最高出力は205馬力に到達。国産車として初めて「リッター100馬力の壁」を突破し、以後ターボエンジン搭載モデルによるパワー競争の火付け役となりました。 また、RS(レーシング スポーツ)の名の通り、グループ5規定の富士スーパーシルエットシリーズをはじめとしたさまざまなレースで活躍。発売当時の批判を跳ね返すかのように、R30スカイラインはマニア垂涎の名車となったのです。 R30スカイラインカスタムのお手本は西部警察!? R30スカイラインの人気をさらに高めたのが、冒頭にも触れた「西部警察」での活躍です。 西部警察パートIIIに登場したRS軍団は、RS-1、RS-2、RS-3という3台のDR30スカイラインが登場。その人気はかなりなもので、中には劇中車を忠実に再現したオーナーがいるほど、DR30スカイラインカスタムの定番となっています。 西部警察RS軍団カスタムの基本は、赤と黒に塗り分けられたツートンカラーと、ゴールドのメッシュが渋すぎる「エンケイ メッシュ4」。さらに、日産プリンス純正のエアロブランド「AD Three」のエアロパーツを装着すれば、かなり劇中車に近い1台を作り上げることができます。 R35GT-Rへと続くメーカーのこだわり 「直列6気筒を捨てた」と批判され、「この前買ったばかりなのにもう型遅れじゃないか!」というクレームも多かったというR30スカイライン。しかし、そんな数々の悪評に負けず、ほぼ毎年のように改良を重ね、モータースポーツやテレビで活躍することで確固たる地位を築いたモデルでもあります。 そんな常に進化を続ける不屈の精神と、メーカーとしての強いこだわりは、2007年の誕生から2021年の今も進化し続けるR35GT-Rへと受け継がれているのです。 [ライター/増田真吾]

高級で速い最強のバブリーセダン!シーマ現象を巻き起こした日産 初代シーマ
旧車の魅力 2022.02.09

高級で速い最強のバブリーセダン!シーマ現象を巻き起こした日産 初代シーマ

バブル景気に湧いていた1980年代後半に、「シーマ現象」という社会現象まで引き起こした高級車があります。 255馬力ものパワーを発生する、新開発のV型6気筒DOHCターボエンジンに、先進のエアサスペンションを装備し、最上位グレードは500万円超にもなった、日産 Y31シーマをご紹介します。 バブルという時代を反映して生まれた、初代シーマY31型 日産 Y31シーマは、既に販売されていたトヨタの高級車、クラウンの3ナンバーモデルに対抗するために開発されたピラーレスハードトップ車です。 当時クラウンを始め他社の3ナンバー車は、5ナンバー車の派生という位置付けだった中、Y31シーマは3ナンバー車専用車種として開発されました。この点がクラウンとの差別化にもつながり、ベースグレードでも300万円超という価格にも関わらず、販売初年度で36,400台の販売するほど大ヒット。「シーマ現象」という言葉まで生まれたのです。 バブルの象徴シーマ現象 Y31シーマ発売当時の日本は、いわゆるバブル景気の絶頂期を迎えようとしていたタイミング。高級志向が加速して、とにかく高価で高級ものを買うことが正義といった風潮がありましたした。 最上位グレードが500万円超にもなったシーマは、とにかく高いものを買いたいという当時のニーズに見事にマッチ。高級3ナンバー車としては、異例の大ヒットとなったことで、シーマ現象という言葉が生まれたのです。 伊藤かずえさんも乗っている Y31シーマシーマ発売当時から、今も女優として大活躍している伊藤かずえさんも、有名なシーマオーナーです。 当時から30年以上乗っている伊藤さんの所有しているモデルは、もちろん最上位のタイプIIリミテッドで、255馬力のVG30DETエンジンを搭載。日産自らが伊藤さんのシーマのレストアを行うことを発表し、大きな話題になりました。 国内最強の255馬力を発生する新開発エンジン Y31シーマに搭載されたエンジンは、NAとターボの吸気方式の異なる2種類の3リットルエンジン。どちらのエンジンも国産初のV型6気筒エンジンとなったVG型エンジンをDOHCモデルに進化させ、NAエンジンのVG30DEは、スポーツカーとして人気の高かったZ31フェアレディZにも搭載されていました。 さらに、新開発となったターボ仕様のVG30DETは、255馬力ものパワーを発揮しています。 上位グレードに搭載の255馬力ターボエンジン 上位モデルのタイプII-sとタイプIIリミテッドに搭載された新開発のVG30DETは、255馬力を発生し、当時、国産最強エンジンとも言われました。そんな最強エンジンのハイパワーを受け止めるには、Y31シーマのシャシーはやや役不足。アクセルを踏み込むリアが大きく沈み込み、ウィリーをしそうになるほどの爆発的な加速を見せます。 この尻下がり加速姿勢は、エンジンがシャシー性能を上回っていたことに加え、バイクのスイングアームのように後輪を前側から引っ張る形のセミトレーリングアームというサスペンション構造を採用していたことも大きな要因でした。押し出し感と威厳のある顔つきのY31シーマが、時にはお尻を擦りながら猛然と加速していく姿は、みんながパワフルだったバブル期を象徴する景色だったとも言えるでしょう。 エアサスについて 高級車として開発されたY31シーマは、足回りもエアサスペンションを装備するという豪華仕様。通常のバネを使用したモデルもありますが、やはりY31シーマを語るのであれば“エアサスモデル”は外せません。 先進の技術で高度なコントロールが可能だった Y31シーマのエアサスは、4つのモードを選択すると、走行状態や路面状況に応じて、車高、バネレート、減衰力をそれぞれ自動で制御する電子制御式。例えば、スポーティモード選択時に高速走行を行うと、車高が低くなり、減衰力がミディアムに制御され、走行安定性を確保します。 泣きどころは壊れやすさと高額な修理費用 ユーザーの好みにセッティングできるエアサスですが、最大の弱点は、お約束とも言われるほど故障が多かったこと。数年経つと発生する故障で、特に多かったのはエア漏れです。 エア漏れの原因は、エアチャンバー(空気バネ)本体の破損やパイピングの継ぎ目などさまざま、最悪の場合、数十万円以上の費用がかかることもあります。また、例え過去に修理したことがあったとしても、数年すると再び故障する可能性も低くありません。そこで、純正のエアサスを取り払い、社外品の車高調整式サスペンションに交換するユーザーも多くいます。 まとめ Y31初代シーマは、高額でも飛ぶように物が売れたという“バブル”の時代背景を追い風に、ボディ、エンジン、足回りと惜しげもなく資金を投入して開発されました。当時の国産車ではまだ限られていた、3ナンバー車の大きな車体、豪華な内装、そして高級車とは思えないパワーと加速性能、文字通り日産の技術を結集。当時の国産車の中で、最高峰に君臨するマシンであったことは間違いありません。 当時新開発だったVG30DETは、同じくV6エンジンで現在も製造されている、VQ型エンジンの礎となり、3ナンバー専用車種としてヒットしたことは、Y31シーマの翌年に発売されたトヨタ セルシオの登場にも大きな影響を与えたと言われています。 あまりにも爆発的に売れ、時代を象徴する存在にまでなってしまったY31初代シーマは、“バブルの徒花(あだばな)”と言われてしまうことも少なくありせん。しかし、効率重視の現代からすれば無駄と言われてもおかしくないほどの開発費を投じたことは、決して無駄ではなかったのです。 [ライター/増田真吾]

中古車でも1000万円超!?90年代FRスポーツの最高峰!A80型スープラ
旧車の魅力 2022.02.09

中古車でも1000万円超!?90年代FRスポーツの最高峰!A80型スープラ

トヨタを代表するスポーツカーであるスープラは、2019年に新型GRスープラが復活し大きな話題となりました。ところが先代に当たるA80型スープラの人気は衰えることはなく、状態によっては1000万円を超える車両も存在するほど高い人気を誇っています。A80型スープラがそこまで人気となっている秘密と、その魅力について見ていきましょう。 90年代のトヨタフラッグシップスポーツ! スープラとしては4代目(日本では2代目)に当たるA80型スープラは、NA(自然吸気)仕様のSZとツインターボエンジンを搭載するRZをラインナップ。排気量は3.0リッターのみで、NA使用は225馬力、ツインターボ仕様は自主規制いっぱいの最高出力280馬力、最大トルク46.0kgf・m(1997年のマイナーチェンジ後)を発生します。 先代のA70型に比べ、全長は100mm、ホイールベースは45mm短縮。丸みのあるマッシブな見た目とは裏腹に、コーナリングマシンとしての側面を持ちます。 トランスミッションは、国産車初のゲトラグ製の6速マニュアルミッションを搭載。その走りは世界一過酷と言われるドイツ ニュルブルクリンクで鍛え上げられ、ハイパワーFRでありながら高いコントロール性を誇ります。また、モリゾウことトヨタ自動車社長の豊田章男氏が、マスタードライバーになるための訓練としてA80型スープラでニュルブルクリンクを走るなど、現在もトヨタの訓練用車両として活躍しています。 極上のマニュアルモデルは1000万円超! A80型スープラの中古車相場はかなり高騰。もっとも新しいモデルでも2002年製であるため、流通している台数が少ないこともありますが、一般的な中古車と比較すると、かなりのプレミア価格となっています。 原稿執筆時点の2020年10月の中古車情報を確認すると、もっとも安い車両は、1995年式 走行距離約8万km SZ ATモデルで約280万円。年式のわりに走行距離が少なめではありますが、もっとも人気のないNAのATモデルであるため割高感があります。 一方、価格応相談を除きもっとも高いモデルは、1994年式 走行距離1万km RZ 6MTモデルで、その価格はなんと1000万円オーバー。同モデルの新車価格は約440万円であるため、やはりかなり相場が高騰しているということがわかります。 あえての右ハンドルがアメリカで人気 スカイラインGT-Rをはじめとして、1990年代から2000年代前半に発売された日本製スポーツカーの中古車相場が軒並み高騰しています。その原因の一つが、アメリカの25年ルール。これは、もともとアメリカで右ハンドルの車を売ることができなかったところ、製造から25年が経過すると販売と登録が解禁される制度で、アメリカのバイヤーは25年の解禁を待って、日本の中古車を買い付けているのです。 A80型スープラは、まさにこの25年ルールに当てはまっています。さらに言えば、映画ワイルドスピードのヒットにより、“右ハンドルの日本車”が好まれるため、もともと左ハンドルの北米モデルがあるにもかかわらず、日本で販売されていたA80型スープラの中古車価格が高騰しているのです。 雰囲気を味わうだけならNAのATモデルがおすすめ これ以上価格が上がる前に、なんとかA80型スープラを購入したいと考えている方も多いと思いますが、余程強いこだわりがない限り、NAのATモデルをおすすめします。もちろん、A80型スープラと言えばツインターボの6速!といいたいところではありますが、やはり中古車としては高すぎると言わざるを得ません。 また、いくら高性能なFRスポーツとは言え、年式と走行距離からくる“ヤレ”は避けることができず、本来の走りを取り戻すためには相応のメンテナンス費用を覚悟する必要があるでしょう。 NAでは物足りないのでは?と思うかもしれませんが、最新のエンジンに比べ複雑な制御が介入していない分、直6大排気量NAの滑らかでトルクフルな感触をダイレクトに楽しむことができます。 リセールバリューは高値安定 A80型スープラが2002年に販売を終えてから、およそ17年後に5代目スープラ(DB型)が復活。BMWとの共同開発で誕生し、BMW Z4の兄弟車としても大きな話題となりました。そんな現行型スープラは、当然のことながらA80型スープラよりも高い走行性能と最新の安全装置を備えていますが、なんでも新しければ良いと言い切れないのが“車”という文化の面白いところ。 最新型が発売されてもA80型スープラの人気は衰えることはなく、余程保管状態が良くない、または修復歴車でもない限り、買取相場が落ちることはないでしょう。 ただし、A80型スープラならどんな店舗でも高く買ってくれるかと言えばそうではありません。そのため、今回の記事でご紹介したようなA80型スープラの価値をしっかり理解している買取店に相談することが大切です。 [ライター/増田真吾]

まさに究極のメーカーチューンド!三菱 ランサーエボリューションの魅力に迫る
旧車の魅力 2022.02.08

まさに究極のメーカーチューンド!三菱 ランサーエボリューションの魅力に迫る

三菱 ランサーエボリューションは、通称ランエボと呼ばれ、その類まれな高い走行性能により、多くのファンから愛され、モデルの種類がざっくりと分けても10種類もあります。そこで、ランエボの各モデルの紹介とともに、その中でも性能が突き詰められ、ファンの間でも人気が高い「V」~「IX」に焦点を当ててご紹介していきます。 24年間を走り抜けたランエボの歴史 小型軽量なボディに、ハイパワーなターボエンジンに4WDを組み合わせ、今現在も絶大な人気を誇るランエボの歴史は、1992年に限定2500台で発売された初代ランサーエボリューションから始まります。 第一世代と呼ばれるランエボ「I」から「III」では毎年改良が行われ、250PSだった2.0Lインタークーラーターボエンジン「4G63型」は、ランエボIIIでは270馬力までパワーアップされます。 そして、ベースであるランサーのフルモデルチェンジに合わせ誕生したランエボIVで、エンジンの最高出力は当時の自主規制枠いっぱいの280PSを発生。さらに電子制御式の車両運動統制デフ「AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)」を初採用し旋回性能とトラクション性能を飛躍的に向上させました。 頭打ちの馬力からさらに性能を伸ばした「V」 ランエボの主戦場であるWRCでは、1997年から「WRカー規定」が導入される中、1998年に発売した「V」以降ではそれまでのWRC規定の「グループA」のまま参戦。よりも改造範囲が拡大された「WRカー規定」の導入により、ブリスターフェンダーを装着してトレッドを拡大したするとともに、タイヤサイズは「IV」の205/50R16 から225/45R17へとサイズアップしました。 「IV」の時点で当時の280馬力の自主規制値に達していましたが、ピストンの軽量化やタービンの改良、大容量インタークーラーの採用により、最大トルクをそれまでより2kgmアップの38.0kgmとし、低回転からの加速性能を底上げ。1998年のWRCでは年間13戦を上げ「マニュファクチャラーズチャンピオン」を獲得します。 ストイックなチューンナップで快挙を達成した「VI」 1999年にはフロントバンパー形状の変更やリアスポイラーの2段化、大型オイルクーラーを装備し、主に空力性能と冷却性能をアップした「VI」が登場します。 バンパー形状変更やオイルクーラーへの走行風を当てるために、ナンバープレート位置は助手席側にオフセット。ランエボのチャームポイントともいえる助手席側にずれたナンバーは、この「VI」から採用されていました。この「VI」において、ラリードライバー「トミ・マキネン」が「III」から数えて4年連続でWRCチャンピオンを飾るという快挙を果たします。 新世代の「VII」はACDの導入で運動能力を強化 フルモデルチェンジを経て、第3世代を迎えたランエボ「VII」は2001年に登場します。 2000年に発売された「ランサーセディア」をベースにしたことで、それまでよりもホイールベースとトレッドを拡大。ボディは軽量化を努めたうえに、剛性は従来の1.5倍と、工夫が凝らされたモデルでした。エンジンの最大出力は280psから変わりませんが、最大トルクは39.0kg・mとさらに力強さを増しています。 そして、「VII」から初搭載された新開発の「ACD(アクティブ・センター・デフ)」はセンサーから路面状況を判断し、ドライビングに合わせた適切なトルク配分を電子制御で行ってくれるという優れもので、それまでのAYCと組み合わせることでさらに高い駆動能力と旋回能力を得ることに成功。ACDには「舗装路(TARMAC)」、「未舗装路(GRAVEL)」、「雪道(SNOW)」と、3つの走行モードが設けられ、、日常走行にも役に立つシステムになっています。さらにランエボでは初のATグレードの「GT-A」が登場するなど、ライトユーザーにも合わせた販売展開を見せていました。 「VIII」で性能はさらに突き詰められ、「8.5」まで登場 2003年には、特徴的な富士山型のグリルにより、顔の雰囲気が変わった「VIII」が登場しました。 4G63エンジンは未だ継続ながらも、ターボチャージャーにさらなるセッティングを施し、最大トルクは40.0kg.mに到達します。そして駆動系には、それまでのAYCの性能を見直した「スーパーAYC」が装備され、旋回性能がアップ。前後に配分される駆動力の限界値を2倍まで増やし、さらに強いトルクをかけられるようになったことで、唐突なアンダーステアは起きにくくなっています。 また、ランエボ「8.5」ともいわれる「ランサーエボリューションVIII MR(ミツビシレーシング)」が2004年に発売。国産量産車では初となるアルミ製のルーフパネルを採用し、4kgの軽量化。ショックアブソーバーはビルシュタイン社との共同開発で操縦性を向上し、最大トルクを40.8kg.mまで引き上げるなど、「VIII」の完成度をさらに高めています。 「MIVEC」でさらに躍進する「IX」 2005年には、最後の4G63エンジン搭載車となった「IX」が登場します。 最大出力は変わらず280PSのままでしたが、ターボチャージャーのコンプレッサーの仕様変更と、連続可変バルブタイミング機構の「MIVEC」の採用により、最大トルクは41.5kgmまで増強。低回転から高回転までパワーを無駄なく、存分に発揮できるようになりました。 「IX」では珍しい試みとして、2500台の限定生産でランエボのステーションワゴンタイプも発売されました。「エボワゴン」は日常での使用を考慮した形でありながらも、ベースの「IX」から性能はほぼ落とさず、車両後部が重くなったことにより、車両バランスはむしろ改善されているという変わり種のモデルです。 最強にして最後のランエボ「X」 そして、2007年には、これまでのランサーからギャランフォルティスにベースを変更した、ランサーエボリューションXが登場します。 新開発の4B11型MIVECインタークーラーターボエンジンを搭載し、前期モデルは280ps、2008年以降の後期モデルは300psを発生。トランスミッションは5MTのほか、AT限定免許でも乗れるツインクラッチの6速SST が組み合わされます。ランエボの速さを決定づけてきたと言っても過言ではない4WDシステムは、これまで熟成してきたあらゆる電子制御デバイスを統合制御するS-AWDを採用。駆動力と制動力を4輪それぞれで高度に制御し、あらゆる路面状況で高い安定性と操作性を誇ります。 そんなランエボXですが、2015年4月に限定1000台で発売された「ランサーエボリューション ファイナルエディション」で生産を終了。ランエボ約24年間の歴史に幕を下ろすことになりました。 「トミー・マキネン」の名を冠したハイチューン公道マシン 4年連続ドライバーズタイトル獲得を祝して、2000年には特別仕様車「ランサーエボリューションVI トミー・マキネンエディション」が発売されます。 チタンアルミ製のハイレスポンスターボチャージャーを採用し、最大トルクの発生回転数を3000rpmから2750rpmまで下げ、低い速度域からの加速性能をアップ。舗装路用の専用サスペンション、新開発の大口径スポーツマフラー、フロントストラットタワーバーを装備して車高はローダウン化など、コンセプトは公道向けとしながらも、ほぼレーシングマシンのようなスパルタンな仕様です。 そして装着されるレカロ製バケットシートには「TOMMI MAKINEN」の名が刺繍されており、特別感を演出。「トミー・マキエディション」は現在でもその人気は途絶えず、ファンからは「ランエボ 6.5」の愛称で親しまれています。 中古車市場でもかなりの人気 世界的にも人気のラリードライバー、トミー・マキネンの名を冠し、ターマックようにチューニングされた「ランサーエボリューションVI トミー・マキネンエディション」は、現在でも人気のモデル。 その証拠に、現在の買取相場情報を見ると100~700万円程度と、状態によってはかなりの高値買取が期待でき、20年以上前の車と考えればかなり高値で推移していることが分かります。また、トミー・マキネンエディションと同じくらい人気があるのが、ランサーベース最後のモデルとなる「IX」です。 買取相場はGSR エボリューションIXが130~350万円、GSR エボリューションIX MR200~500万円と、こちらもかなりの高値で取引されています。 まとめ ランエボは長い歴史の中で多くのエボリューション(進化)を遂げてきました。 第一世代の「I」から「III」はまだ未成熟ではありますが、その分車重が軽く、最大出力も250ps~270psと現在でも十分通用するスペックを持ちます。第二世代の「IV」から「VI」では最大出力が自主規制の280psに達したことにより、トルクの増強をはじめとした最新技術をフル活用。WRCでも大活躍を果たしたもっとも脂の乗った世代です。 第三世代の「VII」から「IX」はボディサイズが多少大きくなったものの、ACDやMIVECの採用、強化グレードの「MR」の登場など、それまでの知識と経験を総動員し、まさしくメーカーチューンドの究極モデル。第四世代の「X」はベース車やエンジンの変更があり、それまでのランエボからは風変りしましたが、最高出力、最大トルクともに大幅アップし、まさに最終モデルにふさわしいスペックです。 三菱 ランサーエボリューション、通称ランエボは初代から戦うための車として生まれ、エンジニアの知恵と努力の結晶のような車です。どの世代のモデルでもユーザーの満足のいく走りを見せてくれるのは間違いありません。 [ライター/増田真吾]

価格は欧州のスーパーカー並み?400台限定のスバル インプレッサ 22B-STiバージョン
旧車の魅力 2022.02.04

価格は欧州のスーパーカー並み?400台限定のスバル インプレッサ 22B-STiバージョン

登場から20年以上経った中古車でありながら、新車価格のおよそ5倍の3,000万円以上で取引される国産スポーツカーがあります。それが、WRC3連覇を記念して1998年3月に400台限定で販売されたスバル インプレッサ22B-STiです。 専用設計のエンジンや、ワイド化が特徴で、メーカーが改造車検を取得した「改」の文字が車検証に記載されるのも特別感を演出します。 今回は、インプレッサ22B-STiの凄さを、スバルの本気度と共にお伝えします。 スバルのWRC挑戦の歴史 スバル、そしてインプレッサを語る上で、世界最高峰のWRCでの活躍の話は避けて通れません。まずはWRCにおけるスバル参戦の歴史を簡単に振り返ってみましょう。 乗用車型4WDをWRCに初めて持ち込んだのがスバル 国内メーカーとしてやや参戦は遅かったものの、スバルはWRCに新たな歴史を刻みました。当時FRが常識だったラリーに、スバルは1980年にレオーネ4WDで乗用車型の4WDを初めて持ち込んだのです。 その後スバルがWRCに本格的に参戦したのは、水平対向エンジンと4WDが成熟し始めた、初代レガシィの登場から。しかし、レガシィは、最終年に念願の初優勝を果たしたものの、全体としてはあまり芳しい成績を残すことができませんでした。 WRCで勝つために開発されたインプレッサ 思ったような成績が残せなかったとはいえ、確かな手ごたえを得たスバルは、WRCで勝つことを念頭に置いた新モデルを開発することになります。それが、初代レガシィよりもコンパクトなボディを持ったインプレッサです。市販車をベースにしていたことには変わりありませんが、インプレッサは開発意図通り目覚ましい成績を残します。 参戦2年目となる1994年には、マニュファクチャラーズ2位を獲得。そして、参戦3年目の1995年から1997年にかけ、マニュファクチャラーズタイトルWRC 3連覇を成し遂げます。(1995年はドライバーズタイトルも獲得しダブルチャンピオン) WRブルーと呼ばれ、今ではインプレッサの色として定番となった青色のボディ色は、この時の目覚ましい活躍によって、人々の心に焼き付けられました。 この3連覇と、スバルの40周年を記念して、1997年のWRC参戦モデルの再現を目指して開発されたのが、インプレッサ22B-STiです。 WRカー再現を追求した22B-STi インプレッサ 22B-STiは、1997年のWRカー再現モデルとして開発され、1998年3月に発売されました。 公道を走れるようにするため、車検に通る仕様なのは大前提ですが、その制約の中で最大限WRカーを再現しようとした結果、車検証に「改」と記載された改造車検を取得。わざわざ手間のかかる登録作業をしてまで、市販化を実現させたスバルの意気込みを表しています。 手作業で取り付けられた専用開発パーツ 22B-STiのために開発された専用のエンジンは、2.2Lにサイズアップがされており、馬力こそ自主規制いっぱいの280馬力に抑えられているものの、低中速トルクを大幅に改善。また、WRカーを再現するため、外装パーツなど多くの専用品が開発されたのも特徴です。ほとんどの専用パーツは、別工場に運び、ほぼ手作業で取り付けを行うほど、スバルは力を入れて開発、生産を行いました。 価格が高くても大人気 新車価格は500万円と、通常のSTiが約300万円だったことを考えると割高感があります。しかし、限定400台を2日間で完売してしまうほどの人気を博しました。この人気は現在でも続いており、中古車価格は数百万円以上と高止まり。走行距離が少なく状態の良い個体なら、3000万円以上で取引されることも珍しくありません。 通常のWRX-STiとの比較で見えてくる22B-STiの凄さ スバルが22B-STi 開発時に、いかに力を入れていたのかについて、さらに詳しく見ていきましょう。22B-STiは、何がすごかったのか、通常のWRX-STiモデルと、主な部分を比較しながらご紹介します。 「改」マークを取得のワイド化されたボディ 見た目でまず違うのがボディサイズです。全幅は1690mmから80mmもワイド化し1770mmとなっており、インプレッサワールドラリーカー’97と同じルックスのブリスターフェンダーを再現しています。メーカーが特別車を販売しても、元の車検サイズの範囲内でエアロパーツを装着する程度でお茶を濁すことが通常です。しかし、スバルはWRカーの忠実な再現を目指したため、元のサイズに収まらず、新たに公認車検を取得し、車検証にはオリジナルのGC8ではなく、「GC8改」と記載されています。 弱点を補った新開発エンジン エンジンは専用設計のEJ22型、排気量2.2Lエンジンを開発。元のEJ20型から200cc大型化し、インプレッサの弱点であった低中速域のトルクを大幅に向上させました。最高出力こそ、自主規制いっぱいの、280馬力と、EJ20型と同様ながら、最高出力の発生回転数が500回転も下の6,000回転になった点からも、EJ20から大幅に扱いやすいエンジンであることがうかがえます。 ドライブフィールはまさにWRカー ドライブトレインでまず特徴的なのが、ツインプレートクラッチの採用です。ツインプレートクラッチは、シングルプレートと比較して、クラッチの圧着力が高いため、エンジンパワーを逃さず伝達することが可能になります。 一方で、ツインプレートクラッチは、クラッチの踏力がより必要だったり、クラッチミートにコツが必要だったりと、一般車両に搭載するにはデメリットの多く、純正で採用している車両はほとんどありません。22B-STiでは、このデメリットを減らすよう改良を加えているものの、ツインプレートクラッチを採用するスバルの本気度には脱帽です。 また、エンジンのトルクアップに対応して、メインシャフトが強化されていたり、クラッチシステムの軽量化が図られていたりと、エンジンのみならず、トランスミッション周りも専用設計と呼べるほどのリファインが施されています。 まとめ 中古車価格が約3,000万円と、もう少しで新車のフェラーリでも買えそうな金額にも上ることから見ても、スバル インプレッサ22B-STiの人気が今でもことが分かります。 限定400台という希少性も価格高騰の理由ではありますが、ただの特別使用車ではなく、公道を走れるレースカーをメーカーが本気で作ったと言う、特別感満載の22B-STiには、車としてもそれだけの魅力と価値があると言えるでしょう。 [ライター/増田真吾]

旧車カスタムの定番「深リム」「ワークスフェンダー」がカッコいい!
旧車の魅力 2022.02.04

旧車カスタムの定番「深リム」「ワークスフェンダー」がカッコいい!

時代が変わっても愛車を自分の好みにカスタムするのは、車好きにとって不変的な楽しみです。旧車と呼ばれる車の定番カスタムと言えば、深いリムのホイールと迫力満点のワークスフェンダー。今回はそんな古より伝わるカスタム手法マイナスオフセットによる深リムと、ワークスフェンダーについてご紹介します。 愛車の見た目を大きく左右するオフセットとは? まずホイールを真横からみた断面図を想像してください。ホイールにおけるオフセットとは、ホイール幅(リム幅=JないしJJで表示される)の中心線から取り付け面(ハブ接合部)までの距離を指します。 その中心線よりも取り付け面が内側に入るものがアウトセット(マイナスオフセット)、取り付け面が中心線と同じ場合がゼロセット(オフセット±0)、取り付け面が外側に出るものがインセット(プラスオフセット)と呼ばれています。 まずは純正のホイールサイズを知る ホイールサイズを知りたい場合は、内側の刻印やステッカーなどを見るのが一番。例えばR32GT-Rの純正アルミホイールは「8JJ×16+30 114.3/5H」です。表記順に「リム幅(フランジ形状)ホイールオフセット量(mm表示) P.C.D. /ボルト穴数 」となります。つまり32GT-Rの純正アルミホイールのオフセット量はプラス30mmです。 これら純正標準ホイールのサイズは、足元をカスタマイズする際の基準となる数値であり、この数値に基づいてサイズを計算する必要があります。 ツライチカスタムを実現するには正確な計算が必要 よく聞く「ツライチ」とは、ホイールの外面がフェンダーとまったく同じであることを指します。タイヤをいっぱいまで出すことで、タイヤとホイールの存在感を増すのと同時に、見た目の踏ん張り感を強調する定番のカスタム手法です。しかし、ビシッと決まったツライチを実現するためには、ホイールのオフセットをきちんと計算する必要があります。 これから取り付けるホイールのオフセットを計算する際には、インチで表記されたホイールのリム幅をmmへ換算して合算。次にその合算した数字を2で割るとリム幅の中心までの長さがわかります。 そしてようやく、取り付け面からホイールの外側、または内側へどれだけ飛び出るのかあるいは入り込むのかを知ることができるのです。 力強い足元を演出する“深リム”とは ツライチのほか、愛車の足元を力強く見せる大きな要素の一つが「深リム」です。深リムとは、ホイールのディスク面から外に位置するアウターリムの奥行きが深いことを指します。つまり、先述したオフセットがマイナスになるほど、インナーリムよりもアウターリムが大きくなり、結果的に“深リム”となるのです。 深リムホイールを選びやすい旧車ならではの特徴 旧車のカスタムではこの深リムが人気ですが、旧車で深リムホイールを装着しやすい理由は2つあります。まず1つ目は、スペース効率を最優先にするため、タイヤをもともと四隅に追いやっている現代の車に比べ、タイヤの取付け位置(ホイールハブの位置)が奥まっていること。そして、もう一つがABSをはじめとした電子機器やマルチリンクなどの複雑な足回り構造を持たないことです。 タイヤの取り付け位置が奥まっていることで、マイナスオフセット気味にしてもタイヤがはみ出し難くなります。また、サスペンションやタイヤハウス内の構造がシンプルなため、ハンドルを切った際にフロントタイヤが足回りやタイヤハウスに干渉しにくく、より幅広いサイズのホイールが選びやすいのです。 ちょい悪がカッコいいワークスフェンダー オフセットの章でも触れたように、車のボディよりもタイヤがはみ出てはいけません。(2017年の改正により“タイヤのはみ出し”は10mmまでOK)そのため、より太いタイヤを履き、走行性能を上げたいスポーツモデルは、オーバーフェンダーを付けることでクリアしてきました。 そんなオーバーフェンダーにはいくつか種類があり、レースに出場していたレーシングカーは、純正よりも迫力のある大型のオーバーフェンダーを装着。ハコスカGT-Rやセリカなど、メーカー系のワークスチームがこぞって装着していたことから「ワークスフェンダー」と呼ばれるようになります。 本来レースでの勝利を目指して開発されたワークスフェンダーを付けることで、より硬派な見た目に仕上げることが可能。また、より太いタイヤを装着し外側に出ることで、安定感のある見た目が手に入ります。ただし、もともとの横幅より20mm(片側10mm)以上広がる場合は、構造変更(構造等変更検査)を受けなければ車検を通すことができません。 現行モデルにも応用できる普遍的な旧車カスタム 旧車カスタムの定番である深リムやワークスフェンダーですが、旧車だけでなく現代の車にも応用できるカスタム手法です。ディスクの形状を工夫することで深いリム幅を実現したホイールや、あえて後付け感を出したボディキットなども市販されています。 今まさに旧車に乗っている方はもちろん、現行モデルに乗っている方も、不変的な魅力を持った深リムやワークスフェンダーを楽しんでみてはいかがでしょうか。 [ライター/増田真吾]

生産終了とともに即完売!Sシリーズの遺伝子を受け継ぐ軽オープンカー S660
旧車の魅力 2022.02.04

生産終了とともに即完売!Sシリーズの遺伝子を受け継ぐ軽オープンカー S660

惜しまれつつも、2022年3月に生産終了を発表したホンダのオープンスポーツカー S660。軽自動車でありながら、ピュアスポーツを体現したドライビングは多くのファンを獲得し、生産終了発表後は注文が殺到したことで、瞬く間に受注が終了してしまいました。今回は、ルーツともいえる「Sシリーズ」について触れつつ、S660の誕生から生産終了までを振り返っていきたいと思います。 目指したのは速さよりも運転の楽しさ S660が誕生したのは、ホンダの創立50周年記念の新商品提案コンペにて提案された軽スポーツカー「ゆるすぽ」がきっかけでした。速さよりも運転する楽しさを重視し、誰でも乗れる車というコンセプトのゆるすぽはコンペのグランプリを獲得。当時22歳の若さで開発責任者に抜擢された椋本陵氏は、苦難を乗り越えながらもミッドシップの軽オープンカー、S660を完成させます。 ホンダのミッドシップと言えば、1991年に登場したビートを思い浮かべる方も少なくないでしょう。S660はそんなビートの後継モデルと思われがちですが、それは違います。ビートに搭載されていたE07A型エンジンは、NAでありながら自主規制いっぱいの64psを発生しつつも、最大トルクは6.1kgmと決して高くありません。そのため絶対的な速さよりも、ノンパワステのステアリングを握り、運転そのものを楽しむゴーカートのような性格です。 その点、2015年4月に発売されたS660は、上まで回るハイパワーな高回転ターボエンジンと痛快なハンドリング性能、さらに質感の高い内装が話題を呼び、納車が1年待ちになるほどの大ヒットを記録。しかし、騒音や燃料蒸発ガスなど新しい法規制への対応が困難になり、S660は2022年3月には生産を終了する旨を公表したのです。 最後のModulo Xを発売するも即完売 2021年3月の生産終了発表と同時に、特別仕様車として「S660 Modulo X Version Z」を発売。ドリキンの愛称で親しまれる元レーシングドライバー、土屋圭市氏の監修のもと製作されるModulo Xは、走行性能と空力性能を向上させた人気のコンプリートカー仕様です。 Version ZはModulo Xの最終バージョンということと、生産終了のアナウンスが入ったこともあり、販売終了間近ながらS660の注文は殺到。その結果、標準モデルとModulo Xを含めた全てのS660のが、生産終了発表からわずか3週間ほどで完売し、2022年3月までの生産予定分が全て埋まってしまいました。 S660にも流れるS(スポーツ)の系譜 高回転エンジンとクイックなハンドリングが魅力のS660ですが、これは1960年代から脈々と受け継がれてきたホンダスポーツのDNAを継承したものです。ここからはホンダが生みだしてきた高回転型オープンカー「Sシリーズ」について紹介していきます。 S500 1963年、ホンダ初の4輪自動車として発売されたS500は、全長3,300mm×全幅1,430mm×全高1,200mmのFRオープンカーとして若者を中心に人気を獲得。ホンダの二輪技術を応用した排気量500ccのDOHC4気筒エンジンは、最高出力44ps を8000回転で発揮し、当時の車にしては異例の高回転型マシンでした。 S600 エンジンの排気量をアップしたS500はS600と名前を変え、1964年に発売されました。見た目の変化はほとんどなく、排気量は500ccから606ccに拡大し、最高出力は8500回転で57psを絞り出します。 パワーアップしたエンジンは最高時速145km/hを叩きだし、当時の同クラスの車では到達できない性能を持っていました。そして、ホンダはこのS600でモータースポーツに進出し、1964年9月のドイツ ニュルブルクリンクの500kmレースでは見事優勝を果たしています。 S800 1966年には、S600のエンジンの排気量をさらに拡大したS800が発売されます。排気量は791cc、最高出力は8000回転で70psまで発揮。710kgという軽量ボディと相まって、最高時速は160km/hに達します。160km/hという最高速は、当時のイギリス車が1300cc以上のエンジンを搭載して実現していた数字であり、ホンダ S800がいかに高性能だったかがうかがい知れます。 S2000 S800生産終了から29年後の1999年、本田技研創立50周年を記念して、S2000は発売されました。車体と2000ccのエンジン排気量も大型化しましたが、ホンダのFRオープンカーとしてS800以来の登場であるため、“S”の名が与えられました。 2.0LのDOHC VTECのF20Cエンジンは、最高出力250 ps を8,300回転で発生し、レブリミットは市販車として驚異的な9,000回転。さらに、1.3トンを下回る軽量で軽快なハンドリング性も持ち合わせ、S2000はまさに究極のSシリーズといえるでしょう。 新車難民の発生により中古車市場が高騰 生産終了発表後、現在新車で購入することができないS660は中古車価格が急騰。上位グレードのアルファ、廉価グレードのベータ、Modulo Xを合わせた市場での平均価格は202万円と、軽自動車の中古車でありながら、新車時と変わらない値付けがされています。 数万km走行した個体でもこのようなプライスがついていることが多く、より低走行な個体となると300万円越すものも珍しくありません。需要が高いほど価格が高騰する中古車市場の特性ゆえ、いかにS660が求め続けられているのかがうかがえます。 まとめ 生産予約分を完売させ、中古車市場では価格が急騰するほどの盛況ぶりを見せるS660。それはS660が多くのユーザーの心を掴んでいたという証であり、ミッドシップでありながらも、歴代のSシリーズで培われてきたライトオープンスポーツの楽しさが受け入れられたという証拠でもあります。 Sシリーズはここで一旦終了してしまいますが、S660の需要が伸び続ける以上、ホンダがS(スポーツ)の名を冠したオープンスポーツを復活させてくれるのを願わずにはいられません。 [ライター/増田真吾]

旧車王ヒストリアは
旧車買取20年以上の旧車王
が運営しています

旧車王は、「自動車文化遺産を次世代へ」という信念のもと、旧車・クラシックカーに特化して25年、年間11,000台以上の査定申込をいただいております。改造車から希少車まで、適正価格を見極めて買取させていただきます。弊社所属の鑑定士が最短当日で全国無料出張査定いたします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。特別なそして価値ある希少車の買取こそ、確かなノウハウと実績を持つ旧車王にお任せください!

すぐ査定依頼が可能!

Web査定申込はこちら

まずは車について気軽に相談したい

LINEで売却相談する

カテゴリ一覧

# 旧車の魅力 # 旧車売買の豆知識 # 旧車メンテナンス # 旧車イベントレポート # 旧車のある暮らし # 旧車マニアインタビュー # ライタープロフィール