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3日間で約26万人が来場した「東京オートサロン2025」に思うこと

目次
1.■駅前の混雑&駐車場に空きがない!? 2.■プレスルームは新年の挨拶の場を兼ねて 3.■日本車 4.■輸入車 5.■オートサロン会場の華であるコンパニオン 6.■まとめ:3日間で約26万人が来場した「東京オートサロン2025」に思うこと

2025年1月10日〜1月12日まで、幕張メッセにて「東京オートサロン2025」が開催された。「東京エキサイティングカーショー」としてスタートした1983年から数えて今回が43回目となる。 

東京オートサロン事務局が公開した情報によると、今年の参加人数および出展者数は以下のとおりだ。

■参加人数(※出展者、関係者を含む)
・1月10日(金):63,982人(前回51,014人)
・1月11日(土):102,175人(前回95,081人)
・1月12日(日):92,249人(前回83,978人)
●累計:258,406人(前回230,073人)

■出展者数
・出展者数:389社(前回実績378社)
・出展車両台数:857台(前回実績893台)
・ブース総数:4,336小間(前回実績4,329小間)

朝イチに会場入りした時点で昨年よりあきらかに混んでいると感じたが、その印象は間違っていなかったようだ。来年はさらに・・・?

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■駅前の混雑&駐車場に空きがない!?

初日の「ビジネスデイ(業界&報道関係者公開日)」は午前9時スタート。報道関係者の多くがそれよりも前に現地入りし「押さえられるものを"なる早で"押さえて」おかないと、撮れ高が確保できない可能性もあるからとにかく必死だ。

そのいっぽうで、業界関係者の多くが午前9時の開場をめがけて幕張メッセにやって来るため、駐車場が取り合い状態に。筆者の知人(業界関係者)も、駐車場にクルマが止められず、会場入りできたのは午前10時すぎとのことだった。

ちなみに筆者は・・・というと、幕張メッセまでの移動には公共交通機関(JR京葉線)を利用している。同業者から「えっ、幕張メッセまで電車で来るの?クルマじゃないんだ・・・」と驚かれたことがある。普段からクルマでの移動が多い分、電車(満員電車)での移動を好まない人も少なくない。

東京オートサロン会場まで公共交通機関(JR京葉線)を利用する理由は2つ。先述したとおり、駐車場確保に時間を取られたくないというのがまず1点。そして朝から晩まで会場で歩きまわり、自分の運転で自宅まで帰宅しなければならない。それならば公共交通機関の方が気楽、というのが2点目の理由だ(たまたま帰路は途中駅で座ることができ、東京駅まで爆睡してしまった)。

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■プレスルームは新年の挨拶の場を兼ねて

ジャパンモビリティショーと同様に、東京オートサロンにもプレスルームが用意されていた(初日のみ)。ニューモデルやプレスカンファレンスなどの速報記事はここから発信されていることが多い。報道関係者が集うプレスルームに足を運べば、誰かしら同業者の皆さんと顔を合わせることができる。

そのため、東京オートサロンのプレスルームは新年の挨拶の場も兼ねている。つい1ヶ月ほど前の年末進行の苦労話などしたいものだが、実際にそんな悠長なことはいっていられない。各メディアが競争しているわけではないのだが、それでも注目のモデルはいち早く記事にして公開すればより多くのPV(ページビュー)が稼げるからだ。

そうなると、結果としてタイムアタックにならざるをえない。そういうときは「話掛けないでオーラ」が出ているので、頃合いを見て挨拶をするように心掛けている(かといって、プレスルーム内はギスギスしている雰囲気はないのでご安心を)。

■日本車

トヨタがGR ヤリスをミッドシップ化してしまった「GRヤリス Mコンセプト」、その他にも新型ホンダ プレリュードプロトタイプや、マツダ スピリット レーシング・ロードスター12R、スバル S210をはじめとする最新モデルのお披露目があった。

そのいっぽうで、トムスからはレストア済みのホワイトボディとなった状態のAE86など、新旧ともに話題満載だ。

数年前はGRヤリスをベースにチューニングしたクルマが多かったように記憶しているが、今年は比較的ばらけていたように見受けられた。そのなかでも第2世代スカイラインGT-Rや、AE86の人気は凄まじいことを実感した(そしてついに日産ブースではスカイラインGT-R EVの展示が)。

ついにスカイラインGT-RがEVに・・・。安い中古車を手に入れ、その分の予算をチューニング費用にをつぎ込む・・・といったいじりかたがもはやできない存在となってしまった感がある。

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■輸入車

チューニング&ドレスアップのベース車としていつの時代も格好の素材なのか、新旧ポルシェ911の展示が多かった。筆者がはじめて東京オートサロン会場に足を踏み入れたのは1992年だが、そのときもRUFのコンプリートカーが展示されていていたく感激した記憶がある。

また、ランボルギーニ ウラカンの後継モデルにあたる最新モデル「テメラリオ」も展示されており、注目を集めていた。オートサロンで実車を初めて見た人も多かったはずだ。

そして、お父さん世代には懐かしい、ケーニッヒ テスタロッサ エボリューションモデルがさらりと展示されていて驚いた。当時、1000psを標榜する超ド級のクルマとしてF40とは異なるファンを獲得していた1台だ。いまは絶版になってしまったようだが、フジミの1/24スケールプラモデルも販売されていたっけ。

最新モデルでは、フェラーリ プロサングエが数台展示されていたことにも驚かされた。

■オートサロン会場の華であるコンパニオン

車輌の撮影と並行してコンパニオンの皆さんも取材。あくまでも個人的な感想だが、今年は「ガチ勢」のカメラ小僧が多かったように思う。至近距離でストロボをたいて撮影したり、ローアングルで撮影したりと・・・。それでも彼女たちは笑顔を振りまかなければならないわけだし・・・端から見ているよりも忍耐力がいる仕事かもしれない。

ただ・・・なかには「クルマ単体で撮影がしたい」という人もなかにはいて、コンパニオンに「ちょっとどいてください」と画角から外れてもらうように指示する人もいた。さすがにいえなかったけれど、そりゃあんまりだよ・・・。

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■まとめ:3日間で約26万人が来場した「東京オートサロン2025」に思うこと

今年の出展者数は389社、出展車輌台数が857台、ブース総数が4,336小間。幕張メッセのスペースを目いっぱい使ってのイベントだけに、1日でじっくり見てまわるのは不可能に近い規模だ。

それだけに、出展者側も目立たせるのも一苦労だ。インパクトを持たせるにはかなり大胆なことをやらないと素通りされてしまう。とはいえ、インパクト狙いでいくと、誰が見ても格好いいカスタマイズカーに仕上げるか、はたまた「その手があったか!」といった意外性。さらには「まさか!」と思うようなベース車を選ぶ必要がある。

個人的に印象に残った1台といえばこれだ。東京自動車大学校の生徒さんが手掛けたW124型のメルセデス・ベンツ。昨年この世を去ったブルーノ・サッコへのリスペクトが感じられる展示が印象的であった。

そういった作り手の想いは素人である我々も敏感に感じ取る。そして逆も然りだ。現存する貴重な1台のクルマがまったく別の姿へと変わってしまった状態を見るにつけ、本来であれば「踏み込んではいけない領域に足を突っ込んでしまった」展示車があるように感じたことも事実だ。

日本の枠を超え、世界的にも注目されているイベントだけに、日本人が持つ美徳感や美意識を忘れてはならないように思う。

なお、 2026年の東京オートサロンは、1月9日(金)〜11日(日)の3日間、幕張メッセで開催されるという。

今年はインフルエンザが大流行しているまっただ中での開催だっただけに、来年はもう少し平穏な環境で取材ができることを祈るばかりだ(ベビーカーや抱っこひもで赤ちゃんを抱えて見学しているギャラリーも少なくなかったので、同じ子育て世代の立場としては心配になってしまった)

[ライター・撮影/松村透]

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