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スカイライン(R32)といえば16年ぶりにハイパフォーマンスモデルであるGT-Rが復活したことで人気を博した、日産が世界に誇るスポーツカーの名車です。1989年から1994年にわたり5年間販売されました。中古市場でも人気が高く新車価格を上回る個体も多いです。しかし、購入しようと思っても約30年前のクルマのため「古いクルマは維持費が大変そう……」と心配の方も多いですよね。この記事ではスカイライン(R32)にかかる維持費について解説いたします。
スカイライン(R32)の特徴
スカイライン(R32)は前述の通り16年ぶりにハイパフォーマンスモデルGT-Rが復活したことで話題を集めました。レースの世界では1990年にグループAのツーリングカーレースでデビューし、29連勝という輝かしい記録を残しています。近年では、GT-RではないモデルもFRという駆動方式からドリフトのベース車両として人気に火が付き中古市場を賑わせています。
スカイライン(R32)維持費の内訳
スカイライン(R32)の維持費について、5項目に分けて解説します。
燃料代
代表的な3種類のガソリンエンジンで燃費を見ていきましょう。
ガソリン 2.6リットル(GT-R):7.0~8.2km/リットル
ガソリン 2.5リットル:8.1~9.5km/リットル
ガソリン 2.0リットル:7.0~11.2km/リットル
10.15モードのカタログ燃費で比較しました。ATとMT、年式により燃費は幅があります。意外だったのはGT-Rとそれ以外のモデルで燃費に大差がなかったことです。実燃費はそれぞれカタログ値より2kmほど低くなる場合が多いようです。
ここからは金額をシミュレーションします。GT-Rに搭載されていた名機2.6リットルガソリンエンジン「RB26DETT」を例に見てみましょう。
R32 スカイライン GT-Rを通勤で使用し月間1,000km走行した場合、ガソリンは約167リットル使用(*1)し燃料代は29,008円(*2)かかります。この条件で1年間走行した場合は、348,096円(*2)です。
*1 燃費は6km/リットルで算出(実燃費)
*2 2022年11月27日のハイオクガソリン1リットル当たりの平均価格173.7円で算出
自動車税
燃費に続き、自動車税もR32 スカイライン GT-Rを例に価格を算出しましょう。
2022年12月現在、新車登録が2019年10月1日以後の2.5リットル超~3.0リットル以下(自家用)の自動車税は50,000円/年です。R32 スカイライン GT-Rは最終モデルが1994年に発売されており、車齢が13年を超えます。そのため、自動車税は重課税され58,600円かかります。旧車の場合新車の自動車税と比較すると1年で8,600円も高くなってしまうのですね。
任意保険
R32 スカイライン GT-Rの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。
<条件>
年齢:30歳
等級:6E
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
車両保険:なし
上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約38,000円/年でした。
注目したいのは車両保険がつけられない点です。中古市場でプレミア価格がついているR32 スカイライン GT-Rですが、一般的な保険会社はプレミア価格を考慮しません。「約30年前の古いクルマ」として扱われてしまいます。事故には注意しましょう。
車検
次にR32 スカイライン GT-Rの車検代について見ていきましょう。
<ディーラー車検の場合>
自賠責保険:20,010円(24ヶ月)
自動車重量税:37,800円(24ヶ月)※初年度登録から18年経過で算出
印紙代:1,800円
車検料:60,000円
合計:119,610円
※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します
R32 スカイライン GT-Rは、重量税が1.0トン超~1.5トン以下に区分されます。同区分の一般的な現行モデルの重量税は24,600円ですが、初年度登録から18年以上経過した個体は2段階の重課税により37,800円かかります。また、古いクルマは故障が多く交換部品や整備が必要なことが予想されるため車検代は高額になる可能性があります。
メンテナンス費用
最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。R32 スカイライン GT-Rのメンテナンスについては下記の費用がかかります。
・洗車代
・ワイパーゴム交換代
・ウォッシャー液交換代
・冷却水補充代
・エアコンフィルター交換代
・ヘッドライト交換代
・エンジンオイル交換代
・オイルフィルター交換代
・ブレーキオイル交換代
・エアクリーナー交換代
1年間でこれらの費用が発生します。高く見積もって5万円ほどを見込んでおけば良いでしょう。R32 スカイライン GT-Rのタイヤ交換が発生する場合はスポーツタイヤを購入する必要があるため追加で10万円以上かかるケースもあります。
R32 スカイライン GT-R年間維持費はいくら?
維持費の内訳を見てきましたが、R32 スカイライン GT-Rの場合、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。
<自家用車登録のR32 スカイライン GT-R年間維持費>
燃料代:348,096円
自動車税:58,600円
任意保険:38,000円
車検:59,805円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:50,000円
合計:554,501円
月額では46,208円ほどかかります。通勤で使用しない場合は燃料代と任意保険料を下げられるでしょう。
また、ローンで購入するとさらに月々の返済が発生するほか、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代が毎月かかります。
R32 スカイライン GT-Rの維持費が高いと思った時の対処法
旧車は、自動車税と重量税の負担が大きいため、維持費がかさんでしまいます。また、古い車なので修理や整備費用が跳ね上がる場合もあるでしょう。
R32 スカイライン GT-Rの維持費が高いと思ったら、手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないと言われていました。しかし、現在は空前の旧車ブームです。過走行かつ古いクルマでも高く売却できる可能性があります。
R32 スカイライン GT-Rは新車価格以上の値段がつくことがほとんどです。買い手は世界中にいるため、買取価格は驚きのプライスになるかもしれません。
※2022年11月27日時点のデータです
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