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すべてのはじまりは1冊のBMW MAGAZINE。愛車「1995年式BMW M3(E36)」との出会い。そして別れを考える

目次
1.オーナープロフィール 2.菊池さんがクルマが好きになったきっかけは覚えていますか? 3.幼少期の頃からドイツ車にご興味が? 4.人生初の愛車はやはりドイツ車だったんですね 5.ゴルフ2からゴルフ3へ 6.愛車であるBMW M3の存在を知ったきっかけを聞かせてください 7.BMW M3を買うと決めたのは20代のときですか? 8.BMW M3が納車された日のことを覚えていますか? 9.ついに「ダカールイエローのBMW M3」のオーナーになりましたね! 10.これまでの26年の愛車生活のなかで、BMW M3との一番の思い出はなんですか? 11.菊池さん個人としての思い出があったら聞かせてください 12.失礼ながら・・・これまでBMW M3を手放そうと思ったことはありましたか? 13.これまで、菊池さんが欲しいクルマはありましたか? 14.菊池さんが思う「愛車との理想の別れ方」「これだけは避けたい別れ」とは? 15.菊池さんがこれほどまでに溺愛する、愛車とはどのような存在ですか? 16.BMW M3の取材を終えて思うこと

はじめまして、輸入車・旧車を専門とするライターの松村透です。

いくつかの自動車専門メディアで執筆しておりますが、この旧車王マガジンでは旧車の所有者に取材し、旧車を愛する方々の「そうそう、あるある」をお伝えしていきたいと思っています。

7回目となる今回は「1冊の冊子がオーナーの人生を変えた」ともいえる愛車との物語をお届けします。

また本企画である、決して手放すつもりのない愛車と「もしも別れることになったら」についても考えてみます。

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オーナープロフィール

菊池修です。年齢は51歳(取材時)、職業は会社員です。

所有するクルマは、1995年式BMW M3(E36)です。所有歴は今26年目、オドメーター上はおよそ14万キロです。私が手に入れてからおよそ10万キロ乗りました。

定期的にエンジンを動かすように心掛けているので、週1回のペースで乗っています。

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菊池さんがクルマが好きになったきっかけは覚えていますか?

思い返すと、小さい頃からトミカが好きだったんですね。あまりにもトミカが好きすぎて両手に持ったまま母親を追い掛けて転んでしまい、鼻に大けがをしました。いまでも鼻には傷が残っています(笑)。

「自分がクルマ好き」だとはっきり認識したのは小学生の頃だと思います。親戚の叔父さんが小さな自動車販売店を営んでおり、ヤナセの代理店だったこともあり、お店には何台かドイツ車がありました。

叔父さんはプライベートでもドイツ車に乗っていて、そのなかでもメルセデス・ベンツ190Eやアウディ100を所有していたことはいまでも覚えています。

幼少期の頃からドイツ車にご興味が?

そうですね。クルマといえばドイツ車でした。高校生くらいになると、モノマガジンやBeginといったライフスタイル系の雑誌を読むようになり、ここでもドイツ製品の作り込みの良さに惹かれるようになっていきましたね。

18歳になって運転免許を取得後、最初に手に入れた愛車はフォルクスワーゲン ゴルフ2 CLI(AT)でした。実はミニクーパーやパリダカが好きなこともあってパジェロにも興味があったんですが、親戚の叔父さんのクルマ屋に下取りで入ってきたゴルフ2を手に入れました。

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人生初の愛車はやはりドイツ車だったんですね

高校生の頃はいろいろ考えてましたが、いざクルマを買うとなると「やっぱりドイツ車に乗りたい」という気持ちが強くて。高校卒業後は就職したこともあって、通勤の足になるクルマが必要だったんです。

そんなタイミングで現れたのがゴルフ2でした。もう30年以上も前のことですが、当時、65万円ほどの価格で手に入れた記憶があります。

ゴルフ2は最初の愛車ですし、とにかく運転するのが楽しくて、あちこちにドライブに行ったり、スキーにも行きましたね。

ゴルフ2からゴルフ3へ

高校を卒業後、1度就職したんですが、思うところがあって専門学校に入り直したんです。専門学校を卒業後、再び就職したタイミングで、ゴルフ3 GTI(MT)に乗り換えました。

ゴルフ2には3年ほど乗りましたが、ATだと物足りなさを感じるようになってしまって……。さすがに新車は買えなかったので中古車ですけどね。

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愛車であるBMW M3の存在を知ったきっかけを聞かせてください

「ダカールイエローのBMW M3」との出会いのきっかけは、かつての勤め先の社長から譲り受けた1冊の冊子でした。

あるとき「菊池くん、クルマが好きだろうからこれあげるよ」と手渡されたのが、ダカールイエローに塗られたBMW M3(E36)が表紙を飾った『BMW MAGAZINE』だったんです。

このクルマの印象がずっと残っていて。社長が『BMW MAGAZINE』をくれたのってこの1回限りなんです。もしあのとき社長から『BMW MAGAZINE』をもらっていなければ、あるいは他の号をもらっていたとしたら……。私が『ダカールイエローのBMW M3』を手に入れることもなかったかもしれません。

BMW M3を買うと決めたのは20代のときですか?

そうです。ゴルフ3 GTIはとても気に入っていたんですが、エアコンが壊れてしまいまして。見積もりを出してみたところ、修理代に30万円掛かることが分かったんです。

そこまでエアコンの修理代に費やすなら乗り換えようと思い、候補に挙げたのがポルシェ911 カレラ2(964)と、ダカールイエローのBMW M3だったんです。

ポルシェ911も欲しいけれど、買うことができたとして、維持する自信がない……。それならば、ということで「ダカールイエローのBMW M3、サンルーフなし」に狙いを定めて探したんです。

叔父さんの会社でオークションサイトをチェックしてもらったのですが、条件に合致したクルマがなかなか見つからないんですね。なんだかんだで1年くらい探しました。

当時のBMW M3というとサンルーフ付きの割合が圧倒的に多かったようです。

納車後に雑誌の取材でダカールイエローのBMW M3だけで集まった際も、20数台のなかでサンルーフなしは私のクルマだけ、ということもありました。

それほどレアな仕様だったみたいです。

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BMW M3が納車された日のことを覚えていますか?

叔父さんから「この日にM3が届くよ」と連絡があり、キャリアカーで運ばれてきたM3を観に行った日が納車された日になるんでしょうね。

ナンバーがついていて自走可能だったので、試乗がてらガソリンスタンドまで運転したんです。さすがに緊張しましたね。

ガソリンスタンドに着いたら、店員の女の子から「すごく目立つクルマですね」って声を掛けられたことを覚えています。

ついに「ダカールイエローのBMW M3」のオーナーになりましたね!

念願のBMW M3を手に入れることができたのが25歳のときでした。その翌年から、働きながら大学に通うことになり、さすがにダカールイエローのM3で通学すると目立つので(笑)、10万円のダイハツ オプティーを足車として増車しました。

大学は26歳から30歳まで通ったんですが、仕事しながら課題やレポートの提出などに追われて、平日の夜間と土日をほぼフルに使っていましたね。我ながらよくやったなと思います。

私が所属していた研究室の先生がクルマが好きで、クルマ談義していただいたことで救われた部分もありますね。

大学を卒業後、都内の設計事務所に転職したんですが、BMW M3は実家に置いてきました。土曜日も仕事だったので、終わったあとにM3に乗るために帰省して、少しドライブして日曜日の夜か月曜日の朝に都内の家に戻る、そんな生活をしていました。

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これまでの26年の愛車生活のなかで、BMW M3との一番の思い出はなんですか?

1度だけ、母親と弟夫婦を乗せて東京ディズニーランドまで出掛けたことですね。助手席に母親を乗せて、弟夫婦はリアシートに座って。2ドアクーペだけど、リアシートが広いこともあって不満はなかったみたいです。

菊池さん個人としての思い出があったら聞かせてください

納車した年に、雨の日に運転していてスリップしてしまい、BMW M3を縁石にヒットさせてしまったことがあるんです。あのときは悲しくてさすがに泣いちゃいました。

修理に3ヶ月くらい掛かったんですが、直ってきたときは心の底から嬉しかったですね。

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失礼ながら・・・これまでBMW M3を手放そうと思ったことはありましたか?

それはなかったです。

むしろ、手に入れて7年くらい経ったとき、転職して東京で暮らすことになって。やむを得ずBMW M3を実家に置いていかざるを得なくなったんです。離れることの寂しさもあり「これはもう手放したくないな」と思うようになりましたね。

平日は帰りが遅いのでクルマに乗る時間なんてないし、当時住んでいた都内の地域では駐車場代が2〜3万円台だったので、借りてまで乗ろうとは思わなかったんです。

これまで、菊池さんが欲しいクルマはありましたか?

クルマ仲間の方から、当時所有していた911カレラ4S(993)を買わない?といわれたときはさすがに悩みましたね。

このときも維持できるか自信がなかったので断念しました。聞くところでは、今でもカレラ4Sをお持ちだそうです。

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菊池さんが思う「愛車との理想の別れ方」「これだけは避けたい別れ」とは?

「愛車との理想の別れ方」ってどうすればいいんだろうって、考えれば考えるほど答えが出せないんです。率直にいうと「いまはまだ考えたくない」ともいえるかもしれません。

「これだけは避けたい別れ」は、やはり事故でしょうね。いずれにしても「このBMW M3との別れなんて考えたくない」というのが正直な気持ちです。

菊池さんがこれほどまでに溺愛する、愛車とはどのような存在ですか?

もはや家族の一員なんですよ。私だけでなく、母親や弟もM3が好きですし、一方的に情が入ってしまっているんです。だから、できればずっと乗り続けたいですよね。

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BMW M3の取材を終えて思うこと

内外装はもちろんのこと、エンジンルームやホイールハウスにいたるまで……。まさにコンクールコンディションと呼べるほど、美しい状態を維持した菊池さんのBMW M3。

驚くべきことに、ガレージ保管ではなく、カーポート、しかもボディカバーを被せずに保管しているそうです。実際に菊池さんの愛車を見たらガレージ保管だと信じて疑わないレベルのコンディションです。

もちろん、この取材のために急に洗車をしてもこの状態にはなりません。コーティングショップなどの専門店に何十万もの大金を投じてリフレッシュを依頼してもここまできれいにはなりません。

つまり、日ごろから細部にいたるまで妥協せず、きれいに磨き上げているからこそ……のコンディションなのです。

これほどまでに「想い切れる」愛車に出逢えた菊池さんが心底うらやましいと思えた取材でした。

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