ランドクルーザープラドといえば、ランドクルーザーシリーズのライトデューティー用に開発・発売されたモデルです。プラドの中でも1996年5月~2002年10月に製造・販売されていた二代目の95プラドはガソリン車を選択できるため、都会で乗ることのできるクラシックランクルとして人気を集めています。しかし「クラシックランクルは維持費が大変そう……」と心配している方もきっと多いですよね。この記事ではランクル95プラドにかかる維持費について解説いたします。
ランクル95プラドの特徴
95プラドは二代目のランドクルーザープラドになります。78プラドは排気量3リットルのディーゼルエンジンしかありませんでしたが、2代目の95プラドは排気量2.7リットルと3.4リットルのガソリンエンジンがラインナップされました。
78プラドは排ガス規制対象エリアに乗り入れることはできませんが、ガソリンエンジンの95プラドであれば可能です。そのため、都市部に住んでいるクラシックランクルファンからの支持を集めています。
また、3ドアが90プラド、5ドアが95プラドと呼ばれています。
ランクル95プラド維持費の内訳
ランクル95プラドの維持費について、5項目に分け解説します。
燃料代
ランクル95プラドには3種類のエンジンがラインナップされています。それぞれの燃費を見ていきましょう。
直4 3.0L 1KD-FTV型ディーゼルエンジン:9.8km/リットル
直4 2.7L 3RZ-FE型ガソリンエンジン:7.9km/リットル
V6 3.4L 5VZ-FE型ガソリンエンジン:8.3km/リットル
10.15モードのカタログ燃費で比較しましたが、ガソリン車はかなりの大食いですね。実燃費についてはガソリンエンジン搭載モデルで5~6km/リットルになるようです。ただ、驚きなのは直4 2.7リットルのガソリンエンジンよりV6 3.4リットルのガソリンエンジンのほうが燃費が良いこと。大きな車体を動かすためには排気量が大きくパワフルなエンジンのほうがゆとりがあり燃費が良くなるのでしょう。
ここからは金額をシミュレーションします。
仮に3.4リットルのガソリンエンジンを搭載した95プラドを通勤で使用し月間1,000km走行した場合、ガソリンは約167リットル使用(*1) し燃料代は27,171円(*2) かかります。この条件で1年間走行した場合の費用は、326,051円(*2) です。
*1 燃費は6km/リットルで算出
*2 2022年11月27日のレギュラーガソリン1リットル当たりの平均価格162.7円で算出
自動車税
2022年11月現在、新車登録が2019年10月1日以後の3リットル超~3.5リットル以下(自家用)の自動車税は57,000円/年です。3.4リットルのガソリンエンジンを搭載した95プラドの場合はいかがでしょうか。車齢13年超えのガソリン車の場合、66,700円/年にかかります。95プラドの場合、2002年のモデルが最終型であるため増額された税金が適用されます。
任意保険
ランクル95プラドの任意保険について大手のネット型保険で見積もりをしました。
<条件>
年齢:30歳
等級:6E
使用目的:通勤・通学
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
車両保険:あり
車両保険(保険金額):45万円
車両保険免責金額(1回目-2回目以降):5〜10万円
上記内容でシミュレーションしたところ、総額が約82,000円/年でした。古いクルマには車両保険を付帯できないケースが多いですが95プラドにはつけることができます。しかし、45万までしか補償されないため、付帯しないで保険金額を安くしても良いかもしれません。
車検
自家用登録したランクル95プラドの車検代について見ていきましょう。
<ディーラー車検の場合>
自賠責保険:20,010円(24か月)
自動車重量税:50,400円(24か月)※初年度登録から18年経過で算出
印紙代:1,800円
車検料:80,000円
合計:152,210円
※車検料は内容、整備工場などにより費用は増減します
ここで注目するポイントは重量税です。95プラドの枠である1.5トン超~2.0トン以下区分の自家用車の場合、重量税は32,800円ですが、初年度から18年経過した車両については増額され50,400円かかります。また、古いクルマの場合は車検時に部品交換等の整備が発生する可能性が高く、車検代が一般的に高くなってしまうケースが多いです。
メンテナンス費用
最後にメンテナンス費用を見ていきましょう。ランクル95プラドのメンテナンスについては下記の費用がかかります。
・洗車代
・ワイパーゴム交換代
・ウォッシャー液交換代
・冷却水補充代
・エアコンフィルター交換代
・ヘッドライト交換代
・エンジンオイル交換代
・オイルフィルター交換代
・ブレーキオイル交換代
・エアクリーナー交換代
1年間でこれらの費用が発生します。5万円ほどを見込んでおけば良いでしょう。ランクル95プラドのタイヤ交換が発生する場合は大きなタイヤになるので+10万以上かかるケースもあります。
ランクル95プラド年間維持費はいくら?
維持費の内訳を見てきましたが、合計でいくらぐらいになるのでしょうか。合計額を見ていきましょう。
<自家用車登録のランクル95プラド年間維持費>
ガソリン代:326,051円
自動車税:66,700円
任意保険:82,000円
車検:76,105円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:50,000円
合計:600,856円
月額では50,000円ほどかかる計算になります。この結果から燃料代と車検費用のウェイトが大きく占めることが判明しました。2022年11現在、ガソリン価格が高騰しているため、燃費の悪いガソリンエンジンでは大きな負担になるでしょう。また、自動車税も車齢13年超のガソリン車のため増税されてしまいます。
ローンで購入した場合は、さらに月々の返済が発生します。月極駐車場を契約する場合は、別途駐車場代が毎月かかってきます。東京都内で維持していくには、23区内の築浅1kマンションの家賃レベルで維持費がかかるかもしれません。
ランクル95プラドの維持費が高いと思った時の対処法
旧車の維持には、現代のクルマよりもお金がかかるものです。特にランクル95プラドのような大排気量で大型の車種は自動車税、重量税がかさむために費用が高くなります。さらに、古いクルマのため故障が増えて修理費用などが別途発生する可能性があるでしょう。
もし、ランクル95プラドの維持費が高いと思ったら手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。一昔前は10年落ち10万km以上走行したクルマは価値がないと言われていました。しかし、現在は空前の旧車ブームです。高く売却できる可能性があります。
※2022年11月27日時点のデータです
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