「お気に入りのアイテム」は、その使い勝手や愛着など、さまざまな理由でいつまでも愛用していたいと考えるもの。しかし、年数の経過による経年劣化や使用頻度の高さからくる摩耗といった、故障するリスクは避けられない。
クルマは消耗品の塊ともいわれ、走らせれば走らせるほど摩耗することは避けられず、同時に乗らなくとも劣化は避けられない。現代および最近まで生産されたクルマであれば部品を取り寄せて交換するなり修理すれば(費用のことはさておき)たいていは直る。
問題は、生産終了から一定の期間を経た愛車のメンテナンスや故障したときだ。部品が手に入らないといったトラブルは珍しいことではなく、旧車およびネオクラシックカーオーナーであれば誰にでも起こりうる身近な問題でもある。今回は、部品の「製造廃止」「欠品」問題への対処方法について触れていく。
■1.部品が製造廃止・欠品その意味とは?
まず「製造廃止」とは、対象部品の在庫がなく、新たに再生産しないことを意味している。そして「欠品」とは、現在在庫はないが、条件が揃えば再生産する可能性があり、製造廃止よりはまだ希望が持てる。ただ、その条件はさまざまあり、一番多い条件として、バックオーダー数が集まらなければ再生産を行わないことが多い。1個や2個作るのでは採算が取れないため、ある程度まとまった数がそろった時点で生産をすることだ。
必要な部品がすぐに手に入らないため、修理が行えないことには変わりはない。
先日、筆者も気に入ったコンパクトデジカメの修理が行えないために、泣く泣く引退させるという悔しい思いをした。
10年以上愛用していたカメラだったが、ピントを合わせる際に異音とともに思い通りに動かなくなる症状が発生した。壊れたデジカメを修理に出そうとしたが、部品が製造廃止のために対応不可となっていた。このデジカメを筆者が直す技術は持ち合わせていないため、残念ながら引退となってしまった。
このような事態は、旧車およびネオクラシックカーオーナーにとっても他人事とはいえないだろう。問題なく走行することが可能な状態でも、もし車検適合に必要な部品が製造廃止で手に入らない状況となった場合、車検不適合となり廃車にせざるを得ないこともある。このことは文字どおりクルマにとって死活問題となる。
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■2.製造廃止部品、もう手に入らない?
実際に製造廃止となった部品を自動車メーカーから手に入れることは、ほぼ不可能といえる。現在各パーツセンターの在庫状況は、ネットワーク上で確認することができ、欲しい部品の所在を把握することができる。そのネットワーク上に「製造廃止」の文字があれば、手には入らないといえる。
たまにあるのは、整備工場が何かしらの理由で在庫として持っていたものが出てくるケースだが、余程のことがなければ巡り合わせはないといえる。
それ以外に頼りとなる入手経路をここで紹介しよう。
●純正同等のサードパーティー製部品
純正部品は、自動車メーカー独自の適合性や品質を保証するための証として、自動車メーカーの刻印や専用の包装がされている。
しかし、その部品を製造しているのは部品メーカーであるため、サプライヤーが自社製品として販売をしていることもある。
また、規格で決まったサイズのものは汎用性が高いため、数社の部品メーカーからラインナップされていることもある。これらの部品は、整備工場を顧客とする自動車部品商をはじめネットショップでも取り扱われていることがある。適合など不安がある場合は、整備を依頼する整備工場に問い合わせると良いだろう。
●ヤフオクやメリカリ、アップガレージ等をくまなくチェック
中古部品の場合は、流通量の多さからヤフオクやメルカリはもっとも有力な手段といえる。
店舗販売では、アップガレージといった中古パーツ店での購入という選択肢もある。商品によっては保証付きで販売されていることもある。
どの方法もパソコンだけではなく、スマホでちょっとしたスキマ時間を利用して検索をすることが可能だ。
特にヤフオクやメルカリの場合、出品者が元々乗っていたクルマの部品を出品していることもあり、出品リストを見れば同一車種の部品を多く出品しているケースもある。
中古パーツ店の場合は、買い取り時に商品のチェックを行っていることもあり、一部の商品は保証付きという安心感がある。販売しているのが近くの店舗ではない場合でも、自宅への配送も可能となっている。
●オーナー同士のトレード(有償または無償で)
同一車種の場合、オーナー同士で流用情報の共有や直接部品のトレードを行うケースもある。
部品トレードの場合、純正パーツとカスタムパーツのトレードといったケースは割とある。
カスタム全盛期から乗っているオーナーは、一周回ってノーマルを再び味わいたいことも多い。しかし、カスタムを行った際にノーマルパーツを廃棄してしまったケースは多くある。ノーマルパーツも近年の旧車人気で高騰気味になっている。
対して近年購入したオーナーは、カスタムを行いたい欲があるが、パーツが流通していないため、カスタムを行えないケースは多い。
そのような場合、双方でパーツをトレードすることで外したパーツを無駄にはせず、win-winの関係といえる。
また、リフレッシュやレストアをするオーナーはストックしていたパーツに交換後、まだ使用することができるが、不要となったパーツを相場より安くオーナー間で譲り合うこともある。
■3.自動車メーカーがヘリテージパーツを展開
近年、旧車オーナーにとっては嬉しい動きが起きている。
自動車メーカーが、一度製造廃止にした部品を「ヘリテージパーツ」として改めて再生産を行うことだ。対象となっている車種の多くは、ネオヒストリックカーと呼ばれている90年代初頭モデルだ。
車種、年式、グレードなどは限られているが、一度製造廃止となり入手が困難になった部品を手に入れられることは、重要なポイントといえる。特に専用部品や車検適合に重要となる部品が再生産されることで、多くの現存車両が今後も走り続けられる可能性が高まったことを意味する。
今までの国内自動車メーカーは、その多くが残念ながら過去のモデルについて、プロモーション活動以外ではあまり積極的に話題にすることがなかった。
しかし、現在世界的にも知名度が上がり人気が高まっている点、今も大切に乗っているオーナーが多くいることをメーカーも認識しているのだろう。そのために始まった新たなムーブメントといえる活動である。
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■4.まとめ
愛車とともに走り続けるためには、日ごろのメンテナンスや故障した際の対処が重要となる。しかし、そのためには部品の供給状況や入手性がキーポイントといえる。
もし、愛車の純正部品が「製造廃止」になった場合、今回紹介した方法を参考にしてもらえれば幸いだ。簡単にはいかないケースも多々あると思うが、愛車と過ごす時間が続くことと一台でも多くのクルマが今後も活躍できることを切に願っている。
[画像/Adobe Stock、ライター・カメラ/お杉]
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