車の所有者が亡くなり、相続するときに車が車検切れだった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。今回は、車を相続したときに車検切れだった場合について解説します。車検切れの車を相続したときの参考にしてみてください。
車検切れの車を相続したときの選択肢と対応方法
車検切れの車を相続したときは、まず「処分する」か「使用する」かを決めましょう。「処分」と「使用」のどちらにするかによって手続きが変わります。ここからは、相続した車が車検切れだったときの対応方法を解説します。
処分する
車検切れの車を相続して処分する場合は、「移転抹消」という手続きを行います。基本的に車は車検が切れていると名義変更ができず、売却や廃車にすることができません。しかし、移転抹消であれば、車検が切れていても名義変更と抹消登録ができます。
手続き手順
移転抹消するときの手順は次のとおりです。
1.車を解体処分する(スクラップにする)
2.必要書類の準備
3.運輸局で名義変更と抹消登録をする
必要書類
移転抹消に必要な書類は次のようになります。
・遺産分割協議書(遺言書がある場合には遺言書)
・新名義人の印鑑証明書
・故人の戸籍謄本(生まれたところから亡くなるところまで)
・相続人全員の戸籍謄本
・車検証
・移動報告番号と解体通知日が記載された書類
・ナンバープレート(一式)
・永久抹消登録申請書
このように移転抹消をする場合には、さまざまな書類等を用意しなければなりません。ただし、軽自動車の場合には、車検を通さなくても名義変更することができます。
使用する
車検切れの車を相続して名義変更をして新所有者が乗り続ける場合には、「一時抹消登録」と「名義変更」を同時に行い、その後新しい名義人(相続人)で再登録します。
手続き手順
一時抹消登録の後に再登録する手続き手順は次のようになります。
1.運輸局で一時抹消登録と名義変更を行う
2.積載車に載せたり、自賠責保険に加入した後に仮ナンバーを取得したりするなどの方法で車を運び運輸局で登録手続きをする
一時抹消登録に必要な書類等
・車検証
・ナンバープレート(一式)
・ 戸籍謄本(戸籍全部事項証明書)
・遺産分割協議書/代表相続人の印鑑証明書/代表相続人の実印(代表相続人が手続きに行けない場合は代表相続人の実印を押した委任状)
など
このような書類を用意し、一時抹消登録と名義変更をした後に、新しい名義人で再度登録します。ここで紹介した書類等はあくまでも代表的なものとなります。詳しくは、管轄の運輸局に問い合わせて確認してください。
また、車検切れの車を運搬する際は、業者に依頼して積載車で運んだり、自賠責保険に加入してから仮ナンバーを取得して運転したりしなければなりません。運搬方法については運送業者や販売店、仮ナンバーについては市区町村の窓口に問い合わせることで確認できます。
手続きする際には、一度各所に確認してから手続きしましょう。
車検切れの車を相続する問題点
車検切れの車を相続する際に注意すべきことがあります。ここからは、車検切れの車を相続したときの問題点について解説します。
車検切れを知らずに運転すると罰則を受ける
相続したときに、車検切れだと気づかずに運転してしまうことに気を付けましょう。
車検切れの車を運転すると、違反点数6点(免許停止30日または取り消し)、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられます。
また、車検が切れている車は、自賠責保険も期限切れになっていることが多いです。自賠責保険が切れている状態で運転すると、違反点数6点(免許停止30日または取り消し)、1年以下の懲役または50万円以下の罰金となります。
車検や自賠責保険の期限が切れていると非常に重い罰則となるため、相続した車を運転するときは車検切れや自賠責保険切れに注意しましょう。
車検切れの車は名義変更ができない
車検切れの車は、原則として名義変更ができません。そのため、車検切れの車を相続するときは、一時抹消登録や移転抹消といった手続きが必要です。ただし、軽自動車の場合には、車検が切れていても名義変更が可能です。普通車と軽自動車で手続き方法が異なる点にも注意しなければなりません。
車検および名義変更を行う流れ
車検を通してから名義変更するという流れが一般的です。車検と名義変更は、どちらも運輸局で手続きします。
この時に注意しなければならないのは、車検を通す際に納税証明書の提出が必要になることです。そのため、自動車税の滞納がないか事前に確認しておきましょう。
車検を通したら名義変更の手続きとなります。名義変更の際には次の書類が必要です。
・車検証
・譲渡証明書
・以前の所有者の印鑑証明書
・新たな所有者の印鑑証明書
・委任状
・新たな使用者の車庫証明書
・手数料納付書
・自動車税/自動車取得税申告書
・申請書
・新たな使用者の住民票
など
このように、さまざまな書類を準備して運輸局で名義変更をします。
旧車の買取なら「旧車王」におまかせ!
長い時間を共にした愛車だからこそ、売却先にもこだわりたいという方は多いのではないでしょうか。
旧車王は、旧車に特化して20年以上買取を続けております。旧車に関する実績と知識なら、どこに負けない自信があります。また、ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する「二重査定」も一切ございません。誠実にお客さまのクルマと向き合い、適正に査定いたします。
全国どこでも無料で出張査定にうかがいますので、大事な愛車の売却先にお悩みの方はぜひ「旧車王」にご相談ください。