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旧車のイベント

岡山・真庭に伝説のマシンが集結!MHヒルクライム/真庭速祭
旧車のイベント 2024.11.28

岡山・真庭に伝説のマシンが集結!MHヒルクライム/真庭速祭

2024年11月17日(日)、岡山県真庭市で初の開催となった「MHヒルクライム/真庭速祭」。 モータースポーツ文化を、地域の活性化へとつなげる目的で企画された「公道ヒルクライム」のイベントだ。舞台となった広域農道「木山街道」では、プロドライバーによる本格的な走行が繰り広げられ、観客を魅了した。 ここで、本記事を通じて改めて強調しておきたい。 イベント終了後、木山街道や周辺での暴走行為や迷惑行為は絶対に避けたい。地域との調和があってこそのイベント。地元住民への配慮なくして、このすばらしいイベントは成り立たない。 今回は、来場者や関係者の声を交えつつ、この特別な1日を振り返る。 ■真庭速祭とは 真庭速祭は「真庭速祭実行委員会」が主催し、自動車メディア「モーターヘッド」が企画運営を担当。地元住民や行政との協力のもと開催されている。 舞台となったのは広域農道「木山街道」。ちなみに広域農道とは、農産物輸送のために整備された道のことだ。 木山街道は、標高500m付近の山間部を、アップダウンを繰り返しながら延びている。この道の区間に4.3km(計測区間/パドックからゴールまでは約6.5km)のセクション(コース)が設けられた。 そして、スタート地点には会場にはドライバーやメカニックが集うパドック、特設ステージ、飲食や物販コーナー、貴重な車両やエンジンが展示されるミュージアムも設置。来場者数を限定しながらも大盛況となった。 さらに、イベントの様子はYouTubeでもライブ配信され、会場に来られなかったファンにも熱狂が届けられた。 ■イベントダイジェスト 当日の朝は曇りで気温は17度。午前中には霧が立ちこめ、一部路面はウェットコンディションに。午後からは雨が降り出したため、路面はヘビーウェットとなった。それでも、プロドライバーたちは悪条件をものともせず、観客を唸らせる走りを披露した。 走行はクラスごとに分けられ、マシンが観客に囲まれながらスタートする様子はドラマチック。走行を終えたマシンがそろって戻るパレードランのような場面もあり、華やかな空気が漂った。 ▲出走前に安全確認を行う「ゼロカー」を、パイクスピークにも参戦する小林昭雄選手が担当。車両はパイクスピーク仕様のポルシェ911(type996)GT3CSが使用された。小林選手のスムーズなコース確認が安全面でもイベントを支えた ▲走行を終えて帰還するマシンたち。観客に拍手で迎えられていた ■ドライバーとマシンの顔ぶれ 真庭速祭では、チューニングクラスからレジェンドクラスまで、バラエティ豊かなマシンが登場。それぞれのマシンをトップドライバーたちが担当した。 チューニングクラス ・BOLD WORLD GT-R BNR34:稲岡優樹・FUJITA Engineering FD3S GT3:和田久・Jing BNR32 Group A spec:木下みつひろ・OS GIKEN TC24-B1Z / S30Z:井入宏之・HKS Racing Performer GR86:谷口信輝・ARVOU S2000:柴田優作 ●地元「オーエス技研」のマシンに熱視線 地元・岡山県のオーエス技研も「S30Z(フェアレディZ)」で出走。今回走行したマシンの中で、もっとも車齢を重ねた車両だった。自社開発されたエンジン「TC24-B1Z」を搭載するこちらのマシンには、同じく自社で開発・製作されたクラッチやLSDを搭載。ドライバーは井入宏之選手が担当した。 【VOICE】:OS GIKEN TC24-B1Zを見て 「地元企業の力を感じました」 「オーエス技研のマシンを目的に来ました。技術の結晶ですね。展示されていたエンジンも間近で見られて感動しました。市販車とは違う点も丁寧に解説していただき、勉強になりました」(宮本英貴さん 岡山県在住) ●「アルボー S2000」が再び木山街道を駆ける 真庭速祭のプロモーション映像にも登場した、人気ショップ「アルボー」のマシンも出走。S2000をベースとしたこちらのマシンは、ドライバーでアルボー代表でもある柴田優作選手自身が手掛けている。2023年のワールド・タイムアタック・チャレンジでクラス優勝を果たしている“国内最速級”のマシンだ。 レーシングクラス ・ZENKAIレーシング:林寛樹・ACR ASTON MARTIN V8 Vantage GT4:ハナ・バートン・Katsu Taguchi FIESTA Special:田口勝彦・CUSCO SUBARU Impreza / JGTC GT300:小林且雄・HONDA WTCC CIVIC:道上龍 ●「JGTC GT300 クスコ・スバル・インプレッサ」の勇姿にファン歓喜! 全日本GT選手権(JGTC)のGT300クラスで活躍した「クスコ・スバル・インプレッサ」が登場。このマシンを操ったのは、当時のドライバーである小林且雄選手。なんと、当時のレーシングスーツに袖を通しての出走だった。その姿は、あたかも時間を巻き戻したかのよう。ファンからは歓声と拍手が沸き起こっていた。 ●圧巻の走り!「Katsu Taguchi ・フィエスタ スペシャル」がイベント最速を記録 地元・岡山県出身のラリースト、田口勝彦選手が駆る「Katsu Taguchi ・フィエスタ スペシャル」が、この日のトップタイムを記録。2分11秒327を叩き出した。午後からの雨でヘビーウェットとなった木山街道をものともせず見せつけた走りは、今後の真庭速祭で目標タイムとして語り継がれるだろう。 ●MEC120を戦う「ZENKAIRACING v.Granz」が木山街道を疾走! 耐久レース「MEC120」に参戦するZENKAIRACINGのマシン「ZENKAIRACING v.Granz」が出走。代表でもある林寛樹選手がドライバーを務めた。また、ミュージアム内にてレーシングシミュレーターの体験ブースも展開、好評を博していた。 【VOICE】ZENKAIRACING ドライバー・林寛樹選手に聞く 先が見えないし、怖い…でも、とにかく面白い! 通常ではありえない2車線フルレーン走行、レーシングマシン(v.Granz)での走行、レーシングスリックでの走行、速度制限なし、制限区間以外は音量規制もなしという条件で、正式なコースとして全開走行できたことに感動しました。そして大変面白かったです。地元住民や関係者の皆様のご理解と協力のおかげで、この夢のようなイベントが実現できたことに、心から感謝申し上げます。 真庭速祭には、昨年のテストイベント時から注目しており「峠をレーシングマシンで全開走行する」という夢のような企画に心を奪われていました。 今年に入って高田さん、三栄さん、MADLANE大橋さん、多くの方々との出会いやご縁を通じて、関係者として参加する機会を得ることができ、本当に感謝しています。イベント終了から1週間経った今でも興奮が冷めません。真庭速祭は、たくさんの方々の想いをカタチにした特別なイベントです。これからも地元に根付く「秋祭り」のような継続的なイベントへと発展していくよう、微力ながらお手伝いできればと思っています。 ■レジェンドマシンの競演 往年のレースで輝かしい戦績を残したレジェンドマシンたち。その走りを一目見ようと、多くの観客がスマートフォンやカメラを手にスタート地点に集まった。 レジェンドクラス ・NISSAN R91CP:久保田克昭・RX-7 FC3S GTU IMSA:谷口信輝・ADVAN alpha 962C:諸井猛 ●デイトナ24時間レース優勝マシン「日産・R91CP」 1992年のデイトナ24時間レースで総合優勝を果たした「日産・R91CP」がヒルクライムに登場、V型8気筒ツインターボエンジンが咆哮をあげた。バーンアウトからスタートするその走りに、ギャラリーは釘付けとなった。 【VOICE】:R91CPを見て 走り去る音が忘れられない。 「R91CPを目の前で見られるとは思っていませんでした。この音は映像ではなく、生で体感しないとわからない迫力があります」(男性) デモラン ・Williams FW12:谷口信輝・MADLANE DIABLO GTR:大橋和生・Bond Cars Aventador SVJ:山田雅司 ●F1マシン「ウィリアムズFW12」に興奮! 1988年のF1で活躍した「ウィリアムズFW12」も登場。V型8気筒NAエンジンを搭載して戦ったこのマシンを、谷口信輝選手が駆った。 【VOICE】:ウィリアムズFW12を見て少年時代の憧れが蘇る 「TVで観ていたウィリアムズFW12を実際に目の前で見られるなんて。しかも火入れから!小学生の頃に戻った気分です」(男性) ●迫力!リバティーウォーク(LBWK)のトレーラーヘッドが峠を駆ける LBWK(リバティーウォーク) RUN ・LB40-AZ1 :後刻指名・LB 35GT-R :後刻指名・LB S15 SILVIA :後刻指名・LB Tractor Head :後刻指名・LB Tractor Head :後刻指名 人気ショップ、リバティーウォークが手掛けたドリフト仕様のマシンに加え、トレーラーヘッド4台が走行。重厚感あふれるトレーラーヘッドが駆け抜ける姿は、他のマシンとは異なる迫力を放っていた。 【VOICE】:マシンの迫力に圧倒された! 「初めて見る生の走行に感動しました」 「レーシングカーを見るのはもちろん良かったですが、トレーラーヘッドが走るシーンは圧巻でした。働く車がこんな形で公道を走るのを初めて見ました。今後も地域イベントとして継続してほしいです。広島でもこんなイベントがあればいいのに!」(男性 広島県在住) ■幅広い世代が楽しめる会場作り 特設会場では、モータースポーツファンだけでなく、家族連れも楽しめる工夫が満載だった。ミュージアム展示や物販、飲食エリアを通じて、地域の魅力や自動車文化を存分に感じられる空間が広がった。 また、特設ステージでは実況のほかにトークショーやジャンケン大会なども開催された。 進行役やゲストのトークでさらに熱狂 レース実況でおなじみの人気アナウンサー・ピエール北川さん、藤原よしおさんらが進行役を務め、ゲストとの軽快なトークで会場を盛り上げた。マシンや選手にまつわるトリビアを交えた楽しいやり取りに、観客も引き込まれていた。 【VOICE】:会場でしか味わえない魅力がある 音や匂い…現場ならではの臨場感を堪能 「音や匂いなど、現場でしか味わえないものがあるのが嬉しいです。実況のピエール北川さんのファンです。今日のトークもとてもおもしろかったです」(岡山県在住 生嶋美由紀さん) ●パドック見学 パドックエリアでは、走行を控えたマシンを至近距離で見学でき、観客とドライバー、チームクルーの距離が近いのも印象的だった。 マシンの整備作業やドライバーがリラックスする姿を、サーキットよりも近い距離で見られ、記念撮影に応じるドライバーの姿もあった。こんな場面も真庭速祭ならではの魅力のひとつかもしれない。 【VOICE】:地元で開催されたことを誇りに思う マシンやチームとの距離の近さがすごい 「地元で開催されたことを誇りに思います。ドライバーやチームクルーと会話できるのもすごいですね。今日は、30年前から交流のある田口選手の応援に来ました」(真庭市在住 内藤貴嗣さん) ●ミュージアム展示 ミュージアムでは、往年の名車やエンジンが数多く展示されていた。 歴史的なマシンを間近で観察できるのはもちろん、そのディテールに驚嘆したり、思わずため息をついたりするファンの姿が見られた。さらに、物販コーナーやドライビングシミュレーターの体験ブースも人気を集め、幅広い世代が楽しめる催しが充実していた。 「ZENKAIRACING」のシミュレーターコーナーでは今回のコースを再現! 【VOICE】ZENKAIRACING代表 ・林寛樹さんに聞く ヒルクライム走行にも出走したZENKAIRACINGが手がけるシミュレーターブースを、ミュージアムで楽しむことができた。代表の林寛樹さんに、今回の出展を通じて感じたことや、木山街道コースデータの製作秘話を伺った。 特製・木山街道の走行データを楽しんでいただきました。 普段は見ることのできない貴重なクルマやレーシングカーを間近で体験できたことは、来場された皆様にとって大きなインパクトを与えたと思います。加えて、私たちの最新レーシングシミュレーター(SIM)を通じて、時代の進化を伝える場にもなりました。SIMに馴染みのない方も含め、体験中には多くの会話が生まれており、そこに喜びを感じました。また、クルマ好きだけでなく、地元の家族連れや年配の方々も多く参加されており、地域の関心の高さを感じることができたことも意義深いものでした。 今回の体験コーナーでは、木山街道のコースデータをご用意しました。イベント2か月前から準備を進め、ギリギリでしたがイベント直前にベータ版が完成。最終調整を経て、約2000名の来場者のうち、約200名もの皆様に楽しんでいただくことができました。 限られた体験時間内では、通常のグリップ走行が中心でした。実は前日のテスト走行では、峠をドリフト状態のまま“一筆書き”で走り切ることも可能だったんです。この隠れた遊び方はまたの機会に…! 【VOICE】レーシングシミュレータースペース SimGoya代表・菅田政宏さんに聞く 株式会社オートショップカンダ代表で、シミュレータースペース「SimGoya」を運営する菅田政宏さんは、今回シミュレーター体験のアテンドスタッフとして携わった。岡山県民、そしてクルマを愛する一人としての思いを伺った。 地元の人間として携われてうれしい。青春のマシンたちとも再会できました。 今回、ZENKAIRACINGの林さんから地元開催ということでお手伝いをお願いされ、喜んで参加させていただきました。林さんはその名の通り「全開」で熱い方なので(笑)、その情熱に共感しながらお手伝いできたのがうれしかったです。 私がアテンドした方々の中には「レーシングシミュレーターの存在は知っていたけれど、実際に体験する機会がなかった」という方が多くいらっしゃいました。 今回の体験コーナーで、子どもたちが無我夢中でステアリングを握り、目を輝かせている姿がとても印象的でした。リアルとヴァーチャルが一つの場所で一体になったのを見たとき、レーシングシミュレーターも人の心を動かせるポテンシャルを秘めていると確信しましたし、この機会を通じてもっと身近な存在になればと思います。 岡山県民として、この真庭速祭を知った時から「何かの形で携わりたい」と思っていました。今回、スタッフとして現地で参加できたことは感慨深い体験です。FW12やMP4/6、グループAのGT-R・R91・GT選手権のF40など、まさに青春時代“ドンピシャ”なクルマたちがそろい、感動の連続でした。 特にグループAのGT-Rは、私が中学生の頃に初めて見たレーシングカーで、自動車業界に足を踏み入れるきっかけとなった車両です。その車両が、私の真後ろに展示されていて、本当にうれしかったですね。そして、FW12のエンジンに火が入った瞬間、思わず涙が出てしまいました。このイベントを通じて、来場された方がモータースポーツに興味を持ち、楽しんでいただけたなら幸いです。 ▲来場者にシミュレーターをアテンドする菅田さん。憧れのMP4/6の傍で仕事できたことにも幸せを感じていたそうだ ホンダRA271とマクラーレン・ホンダMP4/6の展示ブース ▲マクラーレン・ホンダMP4/6。アイルトン・セナが操ったマシンを360度見ることができた。「タイヤが意外と大きいね」という声が聞こえてきたほか、フロントウィングなど、マシンの緻密な造形に驚く声も多かった 「ホンダコレクションホール」による展示は、歴史的なF1マシン「RA271」と「マクラーレン・ホンダMP4/6」が並び、観客の目を引いた。 ▲ホンダ初のF1マシン「RA271」が展示された 【VOICE】エンジン車が持つ魅力を忘れてはならない 展示だけでもすごい! 「乗っているクルマはホンダ一筋です。今日は友人に誘われて初めて来ましたが、この展示だけでも大満足。EV化が進む中でも、こうしたエンジン車が持つ魅力を忘れてはならないですね」(男性) あの「トミタクZ」が登場 【VOICE】エンジンビルダー・富松拓也さんに聞く エンジンビルダーであり、オーエス技研のチーフエンジニア、人気YouTuberとしても知られる「トミタクさん」こと富松拓也さんの愛車「トミタクZ」が展示されていた。富松さんが復活させた“幻のエンジン”と呼ばれる「TC24-B1」を搭載したこのフェアレディZを一目見ようと、ファンが次から次へと訪れていた。 地元に根付くイベントとして続くことを願っています。 私たちの地元である岡山で、本物のレーシングカーが公道を走るという特別なイベントに参加でき、とても感激しました。実行委員長の大橋様をはじめ、関係者の皆様の多大なるご尽力のお陰です。 オーエス技研としても、1981年当時のTC24-B1エンジンを搭載した「トミタクZ」の展示や、現代版TC24-B1Zエンジンを搭載した「S30Z」レーシングカーの走行を通じてイベントに貢献できたことをうれしく思っています。 S30Zは、出走車両の中でも最も古い年式でしたが、そのNAキャブレターエンジンのサウンドを多くの方に楽しんでいただけたことが何よりの喜びです。 このイベントが地元に根付いた素晴らしい催しとして、次回、さらにはその先も続いていくことを願っています。今後も可能な限り協力させていただきます。ありがとうございました。 ▲TC24-B1は、当時のフェアレディZ、ローレルなどに搭載されていたL28型をベースにし、独自の技術でツインカム4バルブ(クロスフロー方式)にしたエンジンだ ●地元グルメと物販ブース フードエリアではさまざまなグルメが楽しめ、地元特産品のマルシェもにぎわった。オリジナルグッズなどの物販コーナーも並び、各ブース前には大勢の観客が列を作っていた。 立ち上げから携わってきた「木山神社」のブース 【VOICE】木山神社宮司・鈴木宏志さんに聞く 「木山神社・木山寺」のブースにお邪魔した。木山街道のすぐそばにある1200年以上の歴史をもつ木山神社。宮司の鈴木宏志さん自らもドライバーであり、軽四耐久レース参戦やフォーミュラ・ドリフトなどのサポートも行う。モータースポーツを心から愛し、この真庭速祭に立ち上げ当初から携わってきた。 このイベント名は、木山神社にちなんでいます 「立ち上げ当初から、運営を行う皆さんと一緒に、さまざまなことを経験してきました。 このイベント名は、木山神社から着想を得たものです。地元の皆様のご協力あって開催できました。あらためて感謝を申し上げます。イベントの発展を願います」 ▲S13シルビアのドリフトマシンを展示 ■安全を最優先にしたスムーズな運営 当日は、複数の特設駐車場からシャトルバスを運行。会場周辺の混雑を避ける配慮がなされた。交通整理のスタッフ配置や人数制限の効果もあり、イベントは混乱なく進行した。 【VOICE】:「スタッフの対応が素晴らしかった」 スタッフの皆さんの気持ちも伝わってきた 「駐車場から会場までのアクセスがスムーズで、子ども連れでも安心して楽しめました。スタッフの皆さんが一生懸命対応してくれているのが伝わってきました」(女性 岡山県在住) ■地域とモータースポーツがつながる未来へ 真庭速祭は、自動車文化を地域の活性化へとつなげるイベントとして、大きな一歩を踏み出した。来場者に声を掛けるたびに「次回もぜひ参加したい」「このようなイベントがもっと広がれば」といった期待の声を次々に耳にし、イベントの意義もしっかりと伝わっていることが感じられた。 実況では「グッドウッドのような存在に」という言葉が繰り返し語られていた。真庭速祭が、いずれは地域に根ざしたグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのような、モータースポーツの新たな拠点となるかもしれない。 真庭速祭がさらなる成長を遂げ、地域とモータースポーツが響き合うイベントとなっていくことを願わずにはいられない。 ■フォトギャラリー ■取材後記 地域とモータースポーツが一体となった、特別な1日だった。筆者の地元・岡山での開催とあって、地元住民としても誇らしい気持ちに。「クルマ愛」と「地域愛」であふれた一日を過ごすことができた。 しかし、今回の成功を次回へとつなげていくには、地域への敬意はもちろん、私たちファンの自覚ある行動が不可欠だ。木山街道を暴走する行為、地域住民の皆様に迷惑をかける行動は、真庭速祭の継続を間違いなく危うくする。 この感動を共有し続けていくためには、イベントを応援するすべての人が「リスペクト・ローカル」を胸に刻み「ゆっくり走ろう、真庭」を体現することが大切。イベントを守る責任は、私たちファン一人ひとりが担っているといっていいだろう。 [取材協力 / 真庭速祭実行委員会 真庭速祭 運営事務局 Office Tomitaku 木山神社 SimGoya ZENKAIRACING 来場の皆様 順不同] [ライター・撮影 / 野鶴美和]  

不変のオーテック愛「AOG湘南里帰りミーティング2024」は愛車とオーナーの同窓会だ!
旧車のイベント 2024.11.26

不変のオーテック愛「AOG湘南里帰りミーティング2024」は愛車とオーナーの同窓会だ!

自動車メーカー主体のオーナー参加型イベントは近年多く開催されている。 日産自動車のカスタマイズカーを取り扱う「日産モータースポーツ&カスタマイズ」の前身であるオーテックジャパンはその先駆けともいえる。 AOG湘南里帰りミーティングは初開催から20周年という節目となる。 今回はイベントの模様と参加されたオーナーと愛車について紹介しよう。 1.「AOG湘南里帰りミーティング」そのゆえんとは? まずはイベントタイトルについて。 「AOG」とは“オーテック オーナーズ グループ”の頭文字になる。これはFacebook上でオーテックジャパンが管理しているオーナー向けのプライベートグループになる。 そのグループメンバーであるオーナーが主役の大規模な“オフ会”が、このミーティング開催のきっかけとなっている。 「湘南里帰り」については、日産モータースポーツ&カスタマイズの所在地が湘南であり、ここで開発・生産を行ったクルマたちにとって湘南は「故郷」となるのだ。 このイベントは事前エントリー制となり、事務局から招待状が届いたオーナーだけが参加可能となっている。 今回インタビューを行ったオーナーのなかにも毎年応募しているが、参加できる年・できない年が過去あったとのこと。 もし今回参加が叶わなかったオーナーも、来年受かるチャンスがあるかもしれないので再びエントリーをして欲しいと思う。 なお、このイベントは関係者のみが入場することができるいわば「秘密の花園」である。 残念ながらエントリー資格のある愛車を手にしていない筆者は、このイベントの存在は知りつつも謎に包まれた状態であった。今回、この「秘密の花園」に入れる機会を得て、非常に興奮していたことを正直に白状しておく (笑)。 2.オープニングセレモニーに日産ファンくぎづけ!? 今回、特別ゲストとしてスーパーGT GT500にて23号車MOTUL AUTECH Zのドライバーを務める千代勝正選手、ロニー・クインタレッリ選手 2024 AUTECHレースアンバサダー 高岡みほさんが参加された。 その登場時には、神奈川県警で現役のR33スカイライン 4ドアGT-Rのパトカーが先導して、C28型セレナ オーテック スポーツ スペックを千代選手自らハンドルを握って登場。 登場BGMは日産自動車吹奏楽団の生演奏によるドラマ「西部警察」のテーマ曲と、随所にこだわりが感じられた。 3.勢揃いした最新モデルと海外専売モデル 希少なニスモヘリテージ展示も 今回オーテックとニスモの最新モデル、海外向けパトロール (日本名サファリ)のカスタムカー スーパーサファリが展示された。 両ブランドの最新モデルが一堂に会することは、なかなかないため現役オーナーたちもくまなく観察していた。 また、ゲストたちも展示車輌に触れ、参加者と談笑しながら写真撮影に応じアットホームな雰囲気であった。 また、普段触れる機会がない海外専用車となったパトロールのカスタムカー「スーパーパトロール」も今回披露された。 日本名サファリで販売されていたモデルのため、記憶にある方も多いと思う。 今も海外では現代の要求に合わせてバージョンアップされて現役で販売中だ。 ニスモ ヘリテージとしてはS14シルビアをベースとした270R、Z33フェアレディZをベースとしたバージョン ニスモ タイプ380RSが展示された。 270Rは旧ニスモ社創立10周年記念として、ニスモとして初めてのストリート向けコンプリートカーになる。 バージョン ニスモ タイプ380RSは、旧ニスモ社と旧オーテックジャパン社の本格的コラボで生まれた初のニスモロードカーとなる。 この380RSは、レース用エンジンのデチューン版VQ35HR改が搭載されている。 4.オーテックモデルのオーナーは生粋のマニアだらけ!? ここからは参加車輌のなかから、筆者が独断と偏見で選んだクルマを紹介していきたい。紹介するクルマたちについて、オーナーにも話を伺った。 お話を伺ったすべてのオーナー方は、こだわりポイントや愛車にまつわる話、それぞれのグレードや筆者が知らなかったオーテックモデルのみに採用されている特別仕様についても教えていただけた。 ※さまざまなイベントが目白押しのなか、時間を割いていただきインタビューに応じていただきました。ご協力いただきました皆様、この場を借りてお礼を申し上げます。誠にありがとうございました。 テラノ アストロード(R50型) 今回唯一のテラノで参加したオーナーは96年に新車で購入されて現在14万kmを走破。 元々は初代テラノにお乗りで、別のクロカン車に乗り換え予定だったが予定変更で現在の愛車を購入されたとのことだ。 この年代のRVは、ディーゼルエンジンを購入する人が多かった。 しかし、ガソリン車を購入されたため、ディーゼル規制の影響を受けずに済んだ。 勘の良い読者なら気づかれたかもしれないが、サイドのデカールが装着されていない。 その件について伺ったところ、デカールが朽ちてしまうのが嫌で、早々に剥がしたとのことだった。 長い付き合いになることはその当時考えてなかったようだが、結果としてきれいなボディを維持できることに繋がっている。 購入時のエンジン選択、デカールの撤去など結果的に愛車と長く過ごせる結果に繋がっていることは運というよりも運命なのかもしれない。 また、今回カタログもお持ちだったため、カタログ写真と実車を見比べることができた(ありがとうございました!)。 アベニールサリュー エアロエクスプレス ステージ2(W10型) 近年、街中で出会う機会が少なくなってしまったアベニールサリュー。 筆者自身、今年はイベント会場で見かける機会の方が多かったほどだ。 今回、話を伺ったこちらの車輌は、購入後まだそれほどの年月が経っていないとのことだ。 しかしオーナーのアベニールサリュー歴はとても長く、新車でGT(4WD ターボモデル)を購入。 土地柄、サビの影響を受け、買い換えるタイミングでも同じくアベニールサリューを選ばれており、今の愛車は3台目とのことだ。見かける機会が減ったと先述したとおり、買い替えたくても選択肢どころか、同じモデル自体が流通していないことが増えてきた。 しかしこちらのオーナーのように、素敵な巡り合わせが起きることに驚くばかりだ。 ステージア 260RS(WC34型) GT-Rのステーションワゴンともいえるステージア260RS。 RB26型エンジンだけでなく、駆動系もGT-R譲りかつステージアに合わせた補強も行われた伝説的な1台ともいえる。 ニスモのデカールに目が行く260RSは新車時からのワンオーナーである。 この里帰りミーティングも初期から参加をされているとのことだ。 ついついデカールに注目してしまいがちだが、脚元を見て驚いたのはなんとR35 GT-Rのブレーキに変更されている点だ。 エンジンにも手が加えられており、チューニングやカスタムが好きなオーナーは、常にその時代に合わせたバージョンアップをさせて今まで連れ添ってきたとのこと。 最新技術を用いての進化に、今後も期待をしてしまう1台であった。 ステージア アクシス350S(M35型) オーテック社は「アクシスシリーズ」を展開していた時期がある。 ステージアにも当然のように設定はされていたが、ハイパフォーマンスモデルとして350Sというグレードも用意されていた。 この350SはV6 3.5Lの自然吸気エンジンにマニュアルトランスミッションを搭載している、M35ステージア唯一のマニュアルモデルになる。 初代の260RSに続くハイパフォーマンスワゴンではあったが、販売台数は芳しくなく限定車ではないが100台も販売されていないとのことだ。 オーナーは長距離移動する機会が増え、便利でラクに移動できる、大排気量のV6エンジンかつマニュアル車という点が決め手となり手に入れたとのこと。 一見ノーマルに見えるが、足回りはZ33のブレーキやホイールに変更されている点にも注目だ。 マフラーはフジツボのオーダーシステム「ビスポーク」を利用して、好みに合わせて製作されている。 音色、リアビューの見た目はもちろんのこと。愛車家として大切な洗車時の拭き取りで重要なウエスの入りやすさにもこだわれたとのことだ。 エルグランド ロイヤルライン(E50型) 初代エルグランドに設定されていた、VIPが快適に移動するため、4名乗車仕様ちなる。 現代でこそミニバンもショーファーカーとしての地位を築いているが、この当時はまだ人数が乗れることに重きを置かれていた。 これまでロイヤルラインの実車を見る機会はなく、今回初めてであった。 オーナーはE50型エルグランドが好きで、過去ロイヤルラウンジ以外のグレードも所有されていたとのこと。 今回取材したロイヤルラウンジはなんと2台目とのことだ。 オーテックにおいては、VIP向けのカスタムをセドリックやプレジデントベースで行ってきた。 その経験が生かされており、細やかな点にも驚くほどの配慮が散りばめられていた。 スライドドア横には傘を収納するホルダー、シートには収納可能なテーブル、リアのラゲッジからの音を遮るためのパーテーション、日産純正空気清浄機のピュアトロンも設置されている。 ミニバンはラゲッジとつながっているのが当たり前と考えていたが、セダンのように空間を隔てる配慮がされている。 すべては後席に乗るVIPのためのおもてなしの環境となっている。 フロントエンブレムはボディーカラーに合わせたカラーリングがされており、リアに付くオーテックジャパンのステッカーも専用品とのこと。 大型高級ミニバンの先駆けとしてデビューしたエルグランド。 さらにブラッシュアップさせ、細部にもこだわりが詰まっていることを今回知ることができた。 エルグランド VIP(E51型) ロイヤルラインのオーナーに話を伺った際、ご一緒だった方はなんと元ロイヤルラインオーナーであり、今回2代目E51型エルグランド VIPで参加されているオーナーだった。 オーナーにお願いして愛車を拝見すると、2代目となりさらに豪華になった内装がそこにはあった。 シートは本革パワーシートに進化しており、リアパーテーションにはスピーカーが追加されていた。 両側スライドドアになったことから、傘のホルダーは運転手が格納しやすいよう、運転席側のスライドドア部に移動されていた。 オーナー曰く、4人乗りのため友人から「この見た目で4人しか乗れないなら、大きな軽バンやないか!」と突っ込まれたとのことだ(笑)。 普段この愛車でゴルフなどを楽しまれており、その長距離移動時にリアシートに乗る機会がある。 少しリクライニングさせ座った際、革シートになったことでブレーキング時、体が前に滑ってしまうことがちょっと悩みの種であるとのことだ。 備え付けのキャビネットにはスピーカーも内蔵されている。 金属製の大型ステップは乗り降りをする際に安心感を持って乗ることができるお気に入りのアイテムとのこと。 ロイヤルライン、VIPともに外装はライダー仕様にしており、外観からはわからないようにカスタムを施されている点がこだわりとのことだ。 シルビア オーテックバージョン K's MF-T(S14型) S14シルビアにもオーテックバージョンがあったことをご存知だろうか? 恥ずかしながら筆者は2年ほど前に初めて知った。 その外観上の特徴としては、大きなリアスポイラーにある。 今回取材した車輌は、リアスポイラーはオーテックバージョン、リアバンパーは社外のものを組み合わせており、今も現役でサーキット走行を楽しまれているという。 そして、オーナーにとって初めての新車であり、愛車なのだとか。 なぜオーテックバージョンを選んだのか尋ねてみると、購入後、チューニングをしたい考えがあったなか、オーテックバージョンは最初からベースとなる基準車に対して、タービンとコンピューターが変更されたチューニング状態されていることが決め手となったそうだ。 最初の愛車として、メーカー保証付きチューニング車というのは信頼感においては抜群だろう。 現在もその進化は続いており、サーキット走行と街乗りでの乗り心地を両立するセッティングについて研究をされているとのことだ。 シルビア オーテックバージョン(S15型) 前述のS14シルビア オーテックバージョンがターボチューンだったのに対し、S15シルビアではNAチューンを施してリリースされた。 NAエンジンに基準車ではターボのみに設定があった6速マニュアルトランスミッションが組み合わせられた。 新車から乗り続けているオーナーは、過去の愛車遍歴からNAフィーリングが好みだということに気づかれた。 このクルマは、メーカー保証付きのNAチューンモデルという点に惹かれ購入されたそうだ。 ドアミラーやテールレンズを好みのモノにカスタムを行なっている。 オーナーの愛の深さは、愛車だけにとどまらず「オーテック」へも向けられている。 愛車のフロントウィドウには、AOG里帰りミーティングの前身イベントともいえる「オーテックオーナーズフェスティバルin大磯」開催時のパンフレットが飾られていたのだ。 もちろんそのイベントにも参加されており、イベント企画の愛車との記念写真も飾ってあった。 この当時はシルビアは4台ほどしか居なかったとのことだ。 さらにそのイベント時に配られたネックストラップも今回持参されていた。 オーテックへの想いはおそらく、会場内で1番だと断言しても良いと筆者は感じたほどだ。 5.里帰りミーティングは年に1度の同窓会だ! 今回お話を伺ったオーナー方から共通のワードを聞くことがあった。 「一年に一度ココで会うのが恒例行事」 「毎年開催される同窓会」 長期に亘ってメイド イン オーテックを愛車としているオーナー同士は共通の価値観、周波数が合う感覚があるのだろう。 今回お話を伺ったシルビア、260RSオーナーのグループは里帰りミーティング初期から参加されている方々だ。同じ場所に集まって止めているのは「チームパーキング」という制度を利用することで可能となっている。 これは、事前申請することで、まとまって並べられるエリアが用意されている。 多くの車輌と人がいる会場内は事故防止のため、車輌移動が禁止されている。 事故を防ぎつつも並べられるよう、オーナー視点でも考えられた思いやりが感じられるサービスとなっている。 出会った当初は260RSオーナーが多数だったが、今は乗り換えて車種が変わっている方もいる。 しかし乗り換えた車輌もオーテックやニスモというオーナーも多い。 今も同じ「オーテックオーナー」としての交流は続いている。 車種や世代が変化しても、オーテックモデルに乗り続けるオーナーが多いのは、クルマはもちろん今回のようなイベントを行う「オーテック」が持つ魅力によるものなのだろう。 6.まとめ AOG湘南里帰りミーティングは、オーテックだけでなくニスモブランドも加わり、これまでにない規模の大イベントとなった。 両ブランドともに明確な個性とこだわりを持ち、その魅力は多くのオーナーを虜にしている。 そんなオーナーたちにとっても湘南の地は第2の故郷となり、年に一度仲間が集まる“里帰り”先になっていると感じた。 多くのオーナーと愛車が今後も里帰りできるよう、末永く続いてもらいたい魅力的なイベントであった。 [ライター・画像 / お杉]

100台以上のポルシェが横浜赤レンガ倉庫に集結!エキサイティングポルシェ2024
旧車のイベント 2024.09.29

100台以上のポルシェが横浜赤レンガ倉庫に集結!エキサイティングポルシェ2024

例年であれば11月に開催されるエキサイティングポルシェ(旧エキサイティングポルシェミーティング)。2007年以来、知る限りでは初となる暑い時期の開催となったエキサイティングポルシェ。エアコンレス&ほぼエアコンレスのポルシェにはしんどいかと思いきや…。 開催当日の9月1日は雨。しかも日本中を混乱させた迷走台風10号のおかげで高速道路は通行止め、東海道新幹線が開業以来ここまで営業運転に支障が出たのは初とのこと。エントリーしたオーナーとしては参加したいけれど、高速道路が通行止めで泣く泣くエントリーを断念したケースも相次いだ。 それでもなんとかエキサイティングポルシェは無事に開催することができた。こうして、100台以上のポルシェが今年も横浜赤レンガ倉庫に集結した。 「エキサイティングポルシェ」とは? エキサイティングポルシェ(EXCITING PORSCHE/EXP)とは「オーナーの大切な愛車、自慢の愛車をお披露目する場」であるということ。横浜赤レンガ倉庫に愛車であるポルシェを1日展示できるいわば「晴れ舞台」だ。初開催は2007年。当初は「エキサイティングポルシェミーティング(EXCITING PORSCHE MEETING/EPM)」だったが、6年前に現在のイベント名へと改称している。 エキサイティングポルシェの参加台数は150台前後。先着順のため、エントリー開始から数時間で枠が埋まってしまうほどの人気イベントだ。当日、雨のなか横浜赤レンガ倉庫に集結した100台以上のポルシェを可能な限り撮影したので、モデルごとに分けて紹介する。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェ911(ナロー)編 エントリーリストには356やナローポルシェをはじめとする多くのクラシックポルシェがエントリーしていた。そのなかには356Pre-AやカレラRS 2.7なども含まれる。イベント当日朝の雨もあり、多くのオーナーが参加を断念したようで、今回のエントリーは少なめであった。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェ911(930)編 1974年のデビューから今年はちょうど50年。アニバーサリーイヤーということもあり、雨にも関わらず数多くの930型がエントリー。初期のモデルからカレラ、ターボとさまざまな930が集結。なかにはフラットノーズや'74RS 3.0ルックと思しき個体もエントリーしているあたり、エキサイティングポルシェならではといえるだろう。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェ911(964)編 例年はエントリー台数が多いはずの964型も、今年は少なめ。気づけば30年選手のモデルだけに、雨の日はエントリーを断念した個体がいたのかもしれない。それでも、年々貴重な存在となりつつあるオリジナル度高めの個体や、シュトロゼックのコンプリートモデルもエントリーしていた。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェ911(993)編 964型と同様に、エントリー台数が多いはずの993型も今年は少なめ。イベント常連の993GT2も今年は不参加。今回エントリーしていた993はいずれも独自のモディファイを加えた個体が中心だった。空冷最後の911だけに、964と同様に雨によるエントリーを断念した個体が多かったのかもしれない。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェ911(996)編 エンジンが水冷化された初の911でもある996型。このモデルも気づけばクラシックポルシェの仲間入りしている。今となっては懐かしさすら感じる前期モデルのカレラ(992型に比べると小さく見える)や、GT3およびGT2、ゲンバラのコンプリートモデルもエントリーしていた。若い世代のオーナーも見掛けたので、今後の盛り上がりに期待したいところだ。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェ911(997)編 2004年にデビューした997型も、いまやクラシックポルシェのカテゴリーに属するモデルとなった。昨年と同様に今年も997型のエントリーは少なめ。ターボやGT3などのスペシャルモデル以外に、独自のモディファイを加えた個体もエントリーしており、見応えのあるカテゴリーだった。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェ911(991)編 近年のエキサイティングポルシェでは勢力を拡大中(?)の991型。今年もエントリー台数が多く、さまざまなモデルを見比べるほど。中古の911を購入するとなると、991型が魅力的なポジションにあるのかもしれない。前期/後期モデル、ターボ、GT3、RUFなど、バラエティ豊かなカテゴリーであった。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェ911(992)編 そして現行モデルにあたる992型。最新のGT3RSがエントリーしており、注目を集めていた。その他、タルガやカブリオレ、カレラTなど、数は少ないながらも珍しいモデルがエントリー。今後、台数が増えていくことが予想されるので、来年以降のエキサイティングポルシェに期待したい。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェ924/944/928編 常連組の924が今年も雨のなかエントリー(おつかれさまでした!)。944が4台、928が2台集まるのも、エキサイティングポルシェならではの光景。今回は968のエントリーがなかったので、オーナーの方、来年のエキサイティングポルシェへのエントリーをお願いします! エキサイティングポルシェ2024:ポルシェボクスター&ケイマン編 年々、参加台数が増えつつあるボクスター&ケイマン。初代ボクスター(986型)が参加しているかと思いきや、スパイダーRS、ケイマンGT4などが展示されていたり。レアなモデルの個々の違いを見比べられるのもエキサイティングポルシェならではの光景といえる。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェタイカン&パナメーラ編 エキサイティングポルシェ2024では、タイカンとパナメーラが1台ずつエントリー。セダンということもあるけれど、この2台は911などと並べるととにかく大きいことに気づかされる。それほどクルマに詳しくない人でも、タイカンやパナメーラを見れば何となくポルシェっぽいデザインと思わせる力量はさすがだ。 エキサイティングポルシェ2024:ポルシェライフを支える各ショップ 年代やモデルを問わずポルシェライフを支える各ショップも、雨のなかブースを出展。普段はネットでしか見られないアイテムを直に触れることができたり、なかには掘り出しモノがあったり…。普段聞けないこと、疑問に思っていることをプロフェッショナルに相談できるまたとない機会でもある。ポルシェオーナーはもちろんのこと、ポルシェオーナー予備軍の方も多いに参考になるので、次回の開催時には思い切って疑問や質問をぶつけてみてはいかがだろうか。 エキサイティングポルシェ2024:まとめ 台風くずれの熱帯低気圧が接近し、イベント当日の午前中は強い雨にも見舞われたエキサイティングポルシェ2024。例年とは異なり9月上旬の開催なので、肌寒さを感じることがなかった分、蒸し暑いくらいの気候だった。 エキサイティングポルシェに限らずだが、イベントの運営スタッフが全力で頑張ったとしても、一部の参加者やギャラリーの迷惑行為が決定打となり、来年以降の開催ができなくなってしまう。 毎年、主催者が運営会社に申請し、許可がおりてはじめてエキサイティングポルシェの開催が決まる。つまり、次回も必ず開催できるとは限らないのだ。これはエキサイティングポルシェにエントリーする全オーナーが知っておくべき事実だろう。 参加者の皆さま、各ショップの皆さま、そして運営スタッフの皆さま、今年も本当におつかれさまでした。 次回の開催は、2025年3月30日(日)神戸メリケンパークとのこと。大変だ思うが、来年の11月の横浜赤レンガ倉庫の開催も(もしかなうなら)お願いしたいところだ。 [ライター・撮影/松村透]

今年で5回目となる「スーパーアメリカンガレージ朝霞の森 2024」イベントレポート
旧車のイベント 2024.04.29

今年で5回目となる「スーパーアメリカンガレージ朝霞の森 2024」イベントレポート

2024年4月7日、埼玉県朝霞市にある「朝霞の森」にて『スーパーアメリカンガレージ朝霞の森 2024』が開催された。 週間天気予報では、この日の予報は雨。しかし、主催者の増井淑博氏は自他ともに認める晴れ男であり、この予報を覆した。結果、イベント当日は見事なまでの晴れ! さらに、少し暑いくらいの陽気で、過去10年でもっとも開花が遅れたというソメイヨシノも楽しめる絶好のイベント(お花見)日和となった。 普段はめったに観られないアメ車が朝霞の森に多数集結! 午前9時をまわる頃には、どこからともなく「ドコドコ」と野太いV8エンジンサウンドを轟かせながら続々とアメ車が朝霞の森に集まってきた。最新のモデルはもちろん、1950年代のアメ車も少なくない。 70年前のクルマが、生まれ故郷であるアメリカから遠く離れた日本の地で素晴らしいコンディションを保っているのだ。現地の人が見たら驚くに違いない。 アメ車以外のクルマも個性豊か! フォルクスワーゲン ビートル(Type1)や、お父さん世代には懐かしいGX71系のトヨタ マークII、トヨタ ハイエースのカスタムカー、日産スカイライン(R34型)の展示もあり、こちらも注目を集めていた。以前、左ハンドル仕様のマツダMPVが展示されていてびっくりしたけれど、今回はエントリーしていなかった模様。 朝霞市の公認イベントならではのゲスト!朝霞市長はアメ車好き!? 埼玉県朝霞市が後援するイベントということもあり、開会の挨拶には現朝霞市長が登壇。若き日の市長がトランザム乗りであったのだとか。 また、外務大臣政務官を務める衆議院議員のほさかやすし氏も登壇し、このイベントが地元に根ざしていることが実感できた。 スーパーアメリカンガレージ朝霞の森には欠かせないライブも スーパーアメリカンガレージ朝霞の森の主催者である増井淑博氏は音楽プロデューサーとしての肩書きも持っている。そのキャリアを活かし、メインステージではミュージシャンによるライブが行われた。ギャラリーもノリノリ。イベントを大いに盛り上げていた。 スワップミートも見所満載 スーパーアメリカンガレージ朝霞の森に欠かせないプログラムに「スワップミート」がある。ファッション、ガレージに飾るグッズ、ミニカーなど、目移りするアイテムばかり。 思わぬ掘り出しモノが見つかる確率が高いので、衝動買い気味の人は要注意だ(笑)。キッチンカーも多数出店しているので、好みやその日の気候に合わせていろいろ選べるのも嬉しい。 まとめ:1人でも多くの人にアメ車の魅力を知ってもらいたいと願う増井氏の想いを形に イベントの主催者である増井氏には「より1人でも多くの人にアメ車の魅力を知ってもらいたい」という強い想いがある。 スーパーアメリカンガレージ朝霞の森のエントリーフィーは記念シャツとステッカー付きで5,000円という、参加者にとって良心的な価格設定もかなり魅力的だ(エントリーは当日の受付のみ)。 そして、2024年10月20日(日)には、お台場ウルトラパークにて、31回目となる「スーパーアメリカンフェスティバル2024」が開催される。7月からエントリーを開始するとのことだ。詳細は公式サイト(http://amefes-since1992.net/)まで。 また、増井氏のFacebookページ(https://www.facebook.com/masuiyoshihiro/)でも告知される予定なので、そちらも合わせてチェックされたし! [ライター・撮影/松村透]

3人の主催者に聞いた!横浜赤レンガ倉庫『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?』を初開催してみて
旧車のイベント 2024.04.18

3人の主催者に聞いた!横浜赤レンガ倉庫『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?』を初開催してみて

去る2024年3月20日(水)、横浜赤レンガ倉庫で【YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~】が初めて開催された。 横浜赤レンガ倉庫で開催されるクルマのイベントはいずれも華やかで、偶然、その場を訪れた人を楽しませるエンタメの要素も持ちあわせている。 そして今回、新たなアプローチでクルマのイベントが開催された。 「若者たちのカーライフ」。 (以下、オフィシャルサイトより転載)若者が所有するクルマ達約100台を横浜赤レンガ倉庫に展示!35歳以下の若者達が、趣味として楽しむ自慢のクルマ達を展示いたします。場所はなんと横浜赤レンガ倉庫!!展示車両のレギュレーションは無く、国籍、年代問わず様々な車種が集まります。皆様ぜひ遊びにお越しください。 あえてこの切り口を前面に出し、開催にこぎつけた主催者の方たちの想いとは? イベント当日、ご多忙のなか、主催者である後藤氏、本田氏、甲野氏が取材に応じていただいた。 ── 抜群のチームワークに映りますが、皆さん知り合って長いんですか? 甲野さん(以下、甲野):学年こそひとつ違いますが、幼馴染みたいな感じですね。  後藤さん(以下、後藤):私はここ3〜4年くらいです。某パーキングエリアに寄ったとき、BXがいるなーって思いました。  本田:俺もピアッツァがいるなーって。 本田:BXに興味津々の後藤から声を掛けられて、「もしかしてピアッツァのオーナ ーさんですか?」って尋ね返したのが運の尽きです(笑)。 ── それぞれおいくつですか? 後藤:26才です。 甲野:27才です。 本田:29才です ── 企画から運営までどれくらいの期間がかかりましたか? 後藤:約1年です。ちょうど1年くらい前に本格的にやろうということになり、クルマ関連のミーティングを主催した経験がある本田と甲野にも声を掛けたんです。  ── 横浜赤レンガ倉庫の場所を押さえたということは行政に掛け合ったんですか? 後藤:そうです。企画書を作って横浜市に提案しました。 ── 企画書を作成するのは大変だったのではないですか? 後藤:毎年秋に「横浜ヒストリックカーデイ」 というイベントを主催している方を横須賀にあるリバイバルカフェさんに紹介していただきました。その方からイベントを提案するうえで必要な書類などのノウハウを伝授していただき、横浜市に企画書を提出したところ承認が得られたんです。 ── イベント開催日を3月20日を選んだ理由を聞かせてください 後藤:単純にこの日(3月20日)しか空いてなかったんです(笑)。 ── どうやってこれだけの台数を集めたんですか? 後藤:基本的に我々3人の友人を中心に声掛けしました。これまで各々が培ってきたつながりもありますし、本田と甲野は別のミーティングを主催していたのでイベント運営のノウハウもあります。私はイベントを企画することはできるけれど、クルマを集めて誘導する運営の方はこの2人のほうが優れてる。 僕らは全員横浜育ちなので、地元横浜赤レンガでってなるとこの2人と組んでやろうと。 ── このイベントを開催するうえでもっとも大変なことはなんでしたか? 甲野:「YOKOHAMA Car Session」というイベントを横浜赤レンガ倉庫で行います、という声掛けはもちろんのこと、参加費の集計と管理ですね…。入金状況を確認して、未入金の方に個別でリマインドしたり、直前でキャンセルが出て、別の方に声を掛けたり。 後藤:参加台数を100台は確保したかったんです。なのでイベント覗きに行くね、といってくれた方に「枠空いたから並べてみませんか?」とお声がけしたパターンもあります。 ── 初開催ですし、準備も大変だったんじゃないですか? 後藤:大変ではありましたが、徹夜するほどではなかったです。前週の週末に深夜2時くらいまで準備したのがもっとも遅かったくらいですね。 甲野:3人ともサラリーマンゆえ、平日はそれぞれに本業があります。その合間を縫いつつも3人の役割分担を明確にして、密に連携できたのが良かったです。 ── このイベントにはサポートメンバーの方も? 後藤:います。10人ほどの友人に協力していただき、会場内への誘導などはサポートメンバーにお願いしました。自分たち3人はこうしてメディア対応もできるようにしたかったですし。彼らの協力なくしては成り立たないイベントです。 ── とはいえ、1日仕事です 後藤:おそらく「イベントをやるぞ」っていう熱意と同じくらい大事なのが人脈なのかもしれません。やりたいって思い立ったとき、人のつながりを広げて大切にしていれば、「君たちがやるのなら手伝うよ」っていってくれる人が出てきてくれるのかなと…。 甲野:この3人ならではのネットワークが強みになったところはありましたね。この3人って、クルマへの情熱や向いている方向は一緒なんですけど、クルマの趣味嗜好は割りと違うんですよ。だからこそ、バラエティに富んだ「面白味」が出せるのかもしれません。それぞれが趣味に本気で向き合ってきている分、その路線ごとに友だちがいますし。 ── 敢えて伺います。大変なこともあったと思いますが、開催してよかったですか? 後藤:メチャクチャよかったです!開催までは不安なんですよ。昨日の夜なんかは3人で仕事終わりに集まって、いよいよ明日だよって…。でも、横浜赤レンガ倉庫で開催できたことで、「若者にもこれだけ熱いクルマ好きがいますよ!」ということがアピールできたと思うんです。 本田:例えばご高齢の方が大事に乗ってきた愛車を泣く泣く手放すことになったとき「今の若い人のなかにもクルマ好きがいっぱいいます。だから若い世代に安心してお任せください!」ということを伝えたいという想いもありました。 クローズドなイベントと違って、ここ(横浜赤レンガ倉庫)なら、偶然訪れた多くの人の目にも触れることができますから。 甲野:あとは赤レンガの公式サイト、みなとみらい21の公式サイトなどでイベントの告知をしてもらいましたし。それも功を奏してこれだけの人が集まってるのかなって思ってます。ちなみにそこに停まっているゼロクラウンは走行距離43万kmなんですよ。10万kmの中古で買って、1人で30万km以上乗っています。 甲野:彼に限った話ではなく、今回のイベントに参加してくれた人は「このクルマじゃなきゃダメなんだ」という意識で乗っているオーナーが多いですね。もちろん我々3人も含めて。 ── 若者のクルマ離れって言われて久しいと思うんですけど、実際にどう思いますか? 後藤:昔に比べたら数は減っているかもしれませんが、私はそうは思えません。10年前に1回いわれたクルマ離れからもうそれだけが1人歩きしてしまっている現状はあると思うんです。 「若者のクルマ離れ」が叫ばれた世代って私たちよりも上の世代なんです。30代半ば〜40歳くらいの方のイメージです。私たちの世代は親がクルマ好きだったり、頭文字Dやグランツーリスモにハマった世代なので、少し異なるかもしれません。 ── 同感です!少し気が早いですが、来年の開催はありますか? 3人:現時点では未定です。でも、今回の反響次第では来年も開催したいという想いはあります!! ── まとめ:多くの一般来場者が訪れる「横浜赤レンガ倉庫で開催したこと」に意義がある 「若者のクルマ離れ」という、ある意味では本当で、ある意味では幻想にすぎないキーワードに危機感を抱いているのはおじさん・おばさん世代ばかりではない。むしろ、当事者である若い世代の方が「たしかにそうかもしれないけれど、そんなことはない」と自らイベントやオフ会を各地で企画し、クルマの魅力を伝えている。 今回の横浜赤レンガ倉庫で【YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~】がそれらのイベントと一線を画すのは、多くの一般来場者が訪れる「横浜赤レンガ倉庫で開催したこと」にある。 しかも、単なる愛車自慢大会ではなく「クルマ好きが存分にアピールできた」ことも大きい。ストレートに表現するなら嫌味がまったくないのだ。あくまでも等身大のカーライフを伝える。失礼ながら「クルマエンゲル係数高め」な参加者もいたはずだ。 そしてノンジャンルとしたことも功を奏していたことだろう。国内外の珍しいクルマから懐かしいクルマ、マニアから一般の方まで、クルマに詳しくない人ならではの視点で楽しめる点に配慮されているように感じた。 次回の開催は未定とのことだが、横浜赤レンガ倉庫に自分の愛車が展示される快感を知ってしまったオーナーもいることだろう(笑)。さまざまなハードルはあると思うが、何とか赤レンガ倉庫で開催されるクルマ系のイベントのひとつとして定番化することを願うばかりだ。 ── 『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』関連記事 ●初開催『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』を取材して思うことhttps://www.qsha-oh.com/historia/article/yokohama-car-session-2024/ ●若きオーナーたちの愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結!『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(国産車編)』https://www.qsha-oh.com/historia/article/yokohama-car-session-2024-japanese/ ●参加できるのは30代前半まで!愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(輸入車編)』https://www.qsha-oh.com/historia/article/yokohama-car-session-2024-import/ [ライター・撮影/松村透]

参加できるのは30代前半まで!愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(輸入車編)』
旧車のイベント 2024.03.31

参加できるのは30代前半まで!愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(輸入車編)』

去る2024年3月20日(水)、横浜赤レンガ倉庫で初開催された【YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~】の模様を取材した。 横浜赤レンガ倉庫で開催されるクルマのイベントはいくつもあるが「若者たち」というくくりはおそらく初めてではないかと思う。 イベントの主催者であり、地元横浜育ちである後藤氏、本田氏、甲野氏の3人が1年掛かりで実現にこぎつけたという。 ■YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは? ▲左から甲野大輔さん(愛車はホンダS2000)、後藤和樹さん(愛車はいすゞピアッツァ)、本田浩隆さん(愛車はシトロエンBX) (以下、オフィシャルサイトより転載)若者が所有するクルマ達約100台を横浜赤レンガ倉庫に展示! 35歳以下の若者達が、趣味として楽しむ自慢のクルマ達を展示いたします。場所はなんと横浜赤レンガ倉庫!!展示車両のレギュレーションは無く、国籍、年代問わず様々な車種が集まります。皆様ぜひ遊びにお越しください。 このときの印象は一足先に下記記事にまとめたので、ご一読いただければ幸いだ。 ●初開催『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』を取材して思うことhttps://www.qsha-oh.com/historia/article/yokohama-car-session-2024/ 当イベントに参加していたクルマを2回に分けて、1台ずつ紹介していく。2回目となる今回は「輸入車編」だ。 ■ドイツ ドイツ車は16台がエントリー。メルセデス・ベンツ、BMW、ポルシェ、アウディ、オペル、スマートなど…。幅広いモデルが展示されていた。 ポルシェ914は代官山蔦屋に展示されていたこともある個体なので、実車を観たことがあるかもしれない。 バブル世代には懐かしいアウディ90は、以前姉妹サイトである「外車王SOKEN」で取材させていただいた三上諒人氏の愛車であり、初代アウディTTは旧車王ヒストリアの執筆陣のひとりである林 哲也氏の愛車だ。ちなみにおふたりとも20代。 ■21才のオーナーがかつて父親が所有したクルマを愛車に選んだ理由とは?1991年式アウディ90クワトロ 20V(B3型)https://www.gaisha-oh.com/soken/audi-90-mikami/ ■林 哲也氏https://www.qsha-oh.com/historia/article/hayashi-tetsuya/ ■イギリス イギリス車も14台がエントリー。スーパー7をはじめ、ロータスエランやロータスエスプリ、ジャガーXJSなど懐かしいモデルが並ぶ。その他、クラシックミニやヴァンデンプラスプリンセスなど、エンスー度もかなり高め。たまたま現地で会ったクルマ仲間(おじさん世代)も「ほんとに若者の愛車なのか!クルマの方が年上ばかりじゃん!!やるなぁ〜」と目を丸くしていたほど(同感です)。 ■フランス 国別対抗(?)では最大勢力となったフランス車は21台がエントリー!70年代〜2000年代まで幅広く、スポーツ系からヘ○タイ系までバラエティに富んでいて度肝を抜かれた。プジョー405やルノーアヴァンタイムの実車を見たのは筆者も本当に久しぶりだったし、BXが3台もエントリーという時点でかなりヘ○タイ度の高めのイベントといえるだろう(笑)。困ったもんだ(もちろん良い意味で)。 ■イタリア フランスとくればイタリアでしょう!ということで10台がエントリー。フェラーリやマセラティがいなくとも十二分に華があった(360モデナのオーナーさんがエントリー予定だったものの、修理中で断念したとか)。こうして他国のクルマと並べてみると、ボディカラーがどれも艶っぽく映るのは気のせいだろうか。ヌヴォラブルーのアルファ ロメオ166、DTMで活躍した155、フィアットバルケッタ、クーペフィアット、500にパンダ…、アウトビアンキ、極めつけのランチアフルビアクーペ…。それまでは無縁だったイタリア車に乗ろうと決意できたのもこのイベントのおかげかもしれない。 ■スウェーデン スウェーデン車は6台がエントリー。角張った時代のボルボ、バブル時代は伊達男が乗っていたサーブ。いずれも令和の世の日本では見掛ける機会が減ってしまったけれど、こうして若い世代の方が大切に乗ってくださっていることに目頭が熱くなった。ちなみにグリーンのボディカラーが美しいサーブ9-3は、以前外車王SOKENで取材させていただいたしょーへいさんの愛車だ。 ■幼少期の8年間を一緒に過ごして別れたあと、運命の再会。20才のオーナーと1998年式サーブ9-3 クラシック 2.3ihttps://www.gaisha-oh.com/soken/saab-93-classic-shyouhei/ ■アメリカ アメリカ車も2台がエントリー。カマロの方はボディカラーが色褪せていたけれど、かえってこれが味になっていて雰囲気満点だった(3代目カマロも生産終了から30年以上。いつの間にかクラシックの領域に足を踏み入れていたことを実感した)。 ■出展ブース 今回のイベントには、名だたるショップや遠藤イヅル氏といった、クルマ好きであれば誰もが知るであろう豪華な顔ぶれがそろった。これも、主催者である後藤氏、本田氏、甲野氏の熱意と人徳によるものだろう。 ●LE GARAGE ・URL:https://www.legarage.jp・住所:東京都港区六本木5-17-1 AXISビル 1F・Tel:03-3587-2785・営業時間:11:00〜19:00(夏期休業・年末年始休業などは除く)・定休日:毎週水曜日 ●Auto Glanz ・URL:https://a-glanz.com・住所:埼玉県入間市小谷田2-1032-1・Tel:04-2968-7773・営業時間:10:00〜19:00・定休日:毎週月曜、第1、第3火曜日 ●遠藤イヅル ・Facebook:https://www.facebook.com/izuru.endo.9 ●リバイバルカフェ ・URL:https://revivalmiura.com・住所:神奈川県三浦市初声町和田2650-3・Tel:046-845-6224(予約番号もこちら)・営業時間:月火水 11:00~18:30、土日祝 10:00~18:30(L.O:フード 17:30、ドリンク&スイーツ 18:00)・Facebook:https://www.facebook.com/revivalmotorstationcafe/・X:https://twitter.com/revivalmiura・YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC-IBrf9Q3OAmMg7mtZoOttw・Instagram:https://www.instagram.com/revivalmiura *貸切利用プランをスタートとのことで要チェック!!・11台/13名以上・時間:3時間・料金:平日/1名:4000円〜、土日祝/1名:4500円〜・ランチ/ドリンク/デザート/コーヒーor紅茶のフリードリンク付き ●Unilopal ・URL:https://unilopal.jp・Facebook:https://www.facebook.com/unilopal・X:https://twitter.com/unilopaljapan ●AUTOREVE ・URL:https://autoreve.jp・住所:146-0093東京都大田区矢口3-3-15・Tel:03-6427-5820・営業時間:10:00〜19:00・定休日:火曜日および第1、第3、第5水曜日・メール:contact@autoreve.jp・Facebook:https://www.facebook.com/autoreve.japan ●CCG ・URL:https://www.carcityguide.info・YouTube:https://www.youtube.com/@carcityguide・Instagram:https://www.instagram.com/car_city_guide/ ■まとめ:若きエンスージアストの皆さんにエールを! 国内外を問わず“ノンジャンル”というくくりで開催された【YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~】。 参加者の誰もがこの日の主役であり、スポットライトを浴びるに相応しいクルマだった。 オリジナル志向のオーナーがいるいっぽうで、時代考証をしっかりと行いつつ「当時はこんなモディファイをしていたんじゃないか」を追求していた個体もあった。 「自分のクルマなんだからどう煮て焼いて食おうとオーナーの自由」という考え方がある。これはこれで一理あるだろう。その一方で「いじくり倒して飽きたら売る」という行為に対しては個人的に疑問に思うところもある。 その点においては『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?』にエントリーしていた方たちは「自身の愛車の価値や出自、そしてセオリー」を理解したうえで自分色に染めているように感じられた。 今回、参加した皆さんも、今後さまざまな理由で現在の愛車を手放すことがあるかもしれない。しかし「コンディション良好な個体」として、大切にしてくれるであろう次のオーナーが見初めてくれるはずだ。 なんだか上から目線で申し訳ないが、若い世代の方たちのカーライフを楽しみ、そしてクルマと誠実に向き合う姿勢は、ベテラン勢も大いに学ぶべきところがあるように感じた。 欲しいクルマが見つからない。昔が懐かしい。最近のクルマはツマラナイ。「現在」という時間の流れを否定して愚痴をこぼしているだけでは何の解決にもならない。 今回のイベントを企画したお三方、そして参加した皆さんのように、クルマという趣味と気の合う仲間たちとともに楽しむことでで初めて見える景色、そしてさらなる次のステップが現れるはずだ。 [ライター・撮影/松村透]

若きオーナーたちの愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結!『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(国産車編)』
旧車のイベント 2024.03.30

若きオーナーたちの愛車約100台が赤レンガ倉庫に集結!『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?(国産車編)』

去る2024年3月20日(水)、横浜赤レンガ倉庫で【YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~】が初めて開催された。 イベントの主催者であり、地元横浜育ちである後藤氏、本田氏、甲野氏の3人が1年掛かりで実現にこぎつけた。 ■YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは? ▲左から甲野大輔さん(ホンダS2000)、後藤和樹さん(いすゞピアッツァ)、本田浩隆さん(シトロエンBX) (以下、オフィシャルサイトより転載)若者が所有するクルマ達約100台を横浜赤レンガ倉庫に展示! 35歳以下の若者達が、趣味として楽しむ自慢のクルマ達を展示いたします。場所はなんと横浜赤レンガ倉庫!!展示車両のレギュレーションは無く、国籍、年代問わず様々な車種が集まります。皆様ぜひ遊びにお越しください。 このときの印象は一足先に下記記事にまとめたので、ご一読いただければ幸いだ。 ●初開催『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』を取材して思うことhttps://www.qsha-oh.com/historia/article/yokohama-car-session-2024/ 当イベントに参加していたクルマを2回に分けて、1台ずつ紹介していく。今回は「日本車編」(輸入車編は次の記事で)。 ■トヨタ&レクサス 今回の展示車輌のなかでは12台と、国産勢で最大勢力を誇ったトヨタ&レクサス。1980年代〜90年代のクルマが多かったのが印象的。ということは、オーナーよりも年上のクルマを所有していることになる。 ハチロクことAE86はもちろんのこと、稀少なMRスパイダーをはじめ、俳優の永瀬正敏がCMに登場していたカレン、JTCCでも活躍したカローラエクシブなど、お父さん世代には懐かしいモデルが並んだ。 ■日産 日産車は5台。ステージア260RSや、180SX、スカイラインGTS-t タイプMなど、根強い人気を誇るモデルが並ぶほか、7代目サニーや3代目ラルゴといった、当時のファミリーカーが展示されていたのも新鮮だった。ノンジャンルらしい、このイベントならではの風景かもしれない。 前車3台は淘汰が進み、すでに保存の域に入っているだろうが、後車2台は実用車ゆえの悲劇で、数が売れても廃車にされてしまい、後世に残りにくい。貴重な生き残りともいえるので、(大変なこともあると思いますが…)末永く乗っていただければと思う。 ■ホンダ ホンダ車は9台。懐かしのCVCCシビックオーナーはなんと新潟県から自走してのエントリーだというから驚きだ。 その他、ホンダS2000やS660といったスポーツ系から、「カッコインテグラ」でおなじみの2代目インテグラをはじめ、リトラクタブルヘッドライトが特徴的な3代目アコードなど、最近ではめったに見掛けなくなった懐かしいモデルもエントリーしていた。失礼ながら「ホンダ地獄」などといわれるほど純正部品の確保が難しいモデルも多い。にも関わらず、素晴らしいコンディションを維持している若きオーナーの皆さんたちの熱量が伝わってきた。 ■マツダ マツダ車は2台ともユーノスロードスターがエントリー。2台ともオリジナル度が高い個体だった。いずれもナンバーを移設しているということは1.6Lモデルだろうか。 元NAオーナーとしてはオーナーさんに声を掛けたかったのだが、タイミングが合わず。今度取材させてください!それにしてもNAロードスターと赤レンガ倉庫の組み合わせは画になる。 ■スバル スバル車では唯一のエントリーとなった4代目レガシィツーリングワゴン。レガシィツーリングワゴンの完成形ともいえるスタイリングは、実はもうデビューしてから20年以上(2003年)経っているとは思えないほど古さを感じさせない。 私事で恐縮だが、恩師が歴代レガシィツーリングワゴンを所有していたり、当時の勤め先の社用車がこのレガシィツーリングワゴンだったこともあり、懐かしさのあまりしばらく眺めてしまった。 ■いすゞ いすゞ車は2台がエントリー。いすゞが国内で乗用車の販売を終了したのが2002年。それから22年。今回、エントリーしたオーナーさんたちは当時小学生くらいだろうか。 おじさん世代が当時を懐かしんで、あるいは新車ワンオーナー車として所有しているならいざ知らず、若い世代の方がこうして大切に所有していることに思わずぐっときてしまった。世代を超えてピアッツァが愛されていることをジウジアーロが知ったら喜ぶに違いない。 ■ダイハツ ダイハツからは唯一のエントリーとなった4代目ミラ。そして懐かしのTR-XXアバンツァート!このモデルも残りにくいモデルのひとつだろう。純正部品はほぼ欠品&製造廃止状態だと思われ、各種トラブルに加えて部品の確保にも苦労されているのではないかと推察する。いちど、オーナーの方にこのクルマへの想いを伺ってみたい。 ■まとめ:クルマに興味がない人も楽しめるホスピタリティあふれるイベント こうして振り買ってみると、昭和の終わりから平成初期に掛けて街中でひんぱんに見掛けた日本車の展示車輌が多かったように思う。 当時を知る世代にとっては懐かしいクルマばかりで、たまたま現地を訪れたであろう人たちのテンションがあがり「おじさんホイホイ状態」になっていた(笑)。また、道行く若いカップルも展示車輌をじっくりと眺めているのも確認できた。 この種のイベントはどうしてもスポーツカーにスポットライトがあたりがちだ。たしかにその方が華やかになるし、同じクルマが何十台も並ぶ光景(しかも横浜赤レンガ倉庫で)は壮観だ。 しかし、他のイベントではなかなか見掛けないモデルやさまざまなメーカーを一同に介するノンジャンルとしたことで、1台1台をじっくりと眺めることができた。その方が結果的にたまたま横浜赤レンガ倉庫を訪れた来場者の人たちも楽しめたに違いない。 自分たちだけでなく、来場者にも(クルマに興味がない人にも)楽しんでもらう。そんなホスピタリティあふれるイベントだったことはたしかだ。 今回のような絶妙な塩梅を創り出すのは、簡単なようで、実はものすごく難しい。 この雰囲気を残しつつ『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~とは?』を継続していくには、主催者である後藤氏、本田氏、甲野氏の存在が欠かせないものとなっていくだろう。 主催者が変わると、イベント自体の雰囲気もガラリと変化する。さまざまなご苦労があると思うが、ぜひ来年以降も続けてほしいと思う。 [ライター・撮影/松村透]

初開催『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』を取材して思うこと
旧車のイベント 2024.03.21

初開催『YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~』を取材して思うこと

去る2024年3月20日(水)、横浜赤レンガ倉庫で【YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~】が初めて開催された。 取材当日は快晴。ただ、天気予報では午後から通り雨があるとのことだった(事実、2度通り雨があった)。赤レンガ倉庫の敷地は多数の来場者が訪れるため、空いているうちに展示車輌を撮影しておきたいので早めに現地に向かった。 ■このイベントの参加条件は30代前半までの若い世代の方限定! この【YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~】は、「若い世代の方による若い世代の方のためのもの」であり、中高年の人たち、つまり昭和世代には参加資格がない。主役はあくまでも平成世代のクルマ好きだ。 若い世代の方が中心となって開催されているクルマのイベントは他にもあるし、オフ会的な集まりであれば日本のどこかで毎日のように行われている。しかし、この種の集まりやイベントの多くは参加者が楽しむためのものであり、一般の来場者が来ることを想定していないことも多い。 クルマ関連のイベントの存在意義のひとつとして、SNSやLINEなどでやり取りしているクルマ仲間と直接会える機会の場としての側面も持っている。お互いの近況報告や情報交換の役割も担っているから、むしろクローズドなイベントの方が都合がいいケースも考えられる。 しかし、今回の会場は横浜赤レンガ倉庫。多くの一般の来場者の方も訪れるオープンなイベントだ。別の目的で横浜赤レンガ倉庫を訪れ、偶然、このイベントに遭遇した人もいるはずだ。観光スポットのド真ん中に展示されることになるので、ある意味では晴れ舞台ともいえるかもしれない。オーナーの皆さんも、手塩に掛けた愛車を、オープンな場所、しかも横浜赤レンガ倉庫に並べられることに魅力を感じていたはずだ。 ■国産車・輸入車を問わず、100台ものクルマが横浜赤レンガ倉庫に集結 SNSを通じて参加表明をしている人がいるとはいえ、現地に行ってみるまでは全容が分からない。分かっているのは、少なくとも国産車・輸入車を問わずノンジャンルである、ということだ。 正直、ノンジャンルだと薄味なイベントになってしまわないのかな…なんて思ったりもした。しかし、現地に着いて赤レンガ倉庫を見回してみると、そんなことはまったくの杞憂だった。参加しているクルマが「旧車やネオクラシックカー率高め」であり「絶妙な濃さ(しかも、ヘンタイ度高めなクルマ多し!)」なのだ。 イタフラ系はもちろんのこと、国産スポーツモデルも軽自動車もいる。ノンジャンルらしいバラエティに富んだクルマが並べられていて、見ていてとても楽しい。 今回、ウン千万単位の最新の高級車やスーパーカーは1台も展示されていなかった。誰がどう見ても「この日の主役はこれ」といった異様に目立つクルマがいないおかげで、どこかほのぼのしている印象を受けた。 ■開催にこぎつけた主催者の方たちの熱意と行動力に対して敬意を このイベントの主催者である後藤氏、本田氏、甲野氏にお話を伺ったところ、発案から開催までおよそ1年掛かったそうだ。「横浜赤レンガ倉庫でイベントをやりたい」と思ったとしても、管理元である行政(横浜市)の許可を得なければならない。 毎年11月に赤レンガ倉庫で「エキサイティングポルシェ」を開催している石田氏にインタビューしたとき、「企画書を作成し、運営会社に送付、審査のうえ承認されると仮予約となります。毎回、必ず審査があり、そのたびに承認してもらえるという保証はありません」と伺ったことがある。特に初回はこれまでの実績がないため、承認を得るのに苦労したという。 ●初開催は2007年!主催者が語る「エキサイティングポルシェ(EXCITING PORSCHE)」を続ける理由とは?https://www.gaisha-oh.com/soken/exciting-porsche-forever/ 参加者はイベントが終われば「今日はすごく楽しかったねー。また来年もやってね!」で済んでしまうが、主催者はそうはいかない。すぐさま会場を元どおり(原状復帰)させ、その後は管理元である行政(横浜市)に対してこの日のイベントに関する報告をしなければならない。 その他にも、イベントの告知や参加者からのエントリーフィーの確認や集計(入金催促)、急なキャンセルへの対応、イベント当日の誘導や取材対応、トラブル対応…などなど。やることは山のようにある。 筆者も、多少なりともその大変さを知っていたので、見事にイベントの開催にこぎつけたお三方には頭が下がる思いだ。今回、イベント会場で忙しい合間のぬってこのあたりの苦労話?を伺うことができたので、記事にまとめてお伝えする予定だ。 ■まとめ:YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~を取材して思うこと 「若者のクルマ離れ」が叫ばれるようになって久しい。あくまでも筆者の感覚値ではあるが、少なくともここ10年以上はいわれ続けていることは確かだ。 …ということは、当時の若者も気づけば中年の仲間入りとなり、かつて少年少女だった人たちが運転免許を取得して、自分の愛車を所有する時期に差し掛かっていることを意味する。つまり、世代交代しているのだ。 いまの20代の方を取材していると、幼少期に頭文字Dやグランツーリスモ、映画「ワイルド・スピード」シリーズなどを見たことがきっかけでクルマに興味を持ったり、親御さんがクルマ好きで英才教育を受けたという話をよく耳にする。これらが原体験となってクルマに興味を持つようになり、それがみるみるうちにエスカレート(笑)して、気づけば沼にハマっている、らしい。 昭和世代であれば、幼少期のスーパーカーブームを思い出してもらえれば、この感覚が容易に想像できるだろう。 当時、スーパーカーブームや、バブル期にカーライフを謳歌した世代が親となり、自分の子どもたちに英才教育を施し(笑)、見事に開花した次の世代が大人になり・・・。ついに自分のクルマが持てる時代になったのだ(いまの30代半ばから40代前半くらいの人たちには、そういった原体験や洗礼を受ける機会に恵まれなかったのかもしれない…と思うのは考えすぎだろうか)。 前置きが長くなったが、初開催となった「YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~」を取材してみて思うのは、外野の声なんてスルーして、(上目線で何だか申し訳ないけれど)いまのうちに思い切りクルマがある暮らし、つまりはカーライフを思う存分楽しんでもらいたいということだった。まさに今回のイベントもその思い出作りのひとつだろう。 自分では「俺(私)のクルマサイコー」と思っていても、それを誰かに認めてもらえる機会は意外と少ない。それは趣味の世界の宿命ともいえる。つまり「自己満足の世界」だ。 この種のイベントを自己の承認欲求を満たすためだという人がいる。たしかに、それは否定しない。と同時に、オーナーにとっては、これまでのカーライフが肯定されたことを実感、そして確認できる絶好の機会なのかもしれない。 ふと横浜赤レンガ倉庫を訪れた人から「このクルマ、カッコイイねー」とか「いいセンスしてますねー」といわれるだけでも、このイベントに参加する意義があるように思う。 横浜赤レンガ倉庫という、クルマのイベントとしてはある意味特別な場所に自分の愛車を展示できた。ただの展示ではなく「お披露目の場」なのかもしれない。この体験は生涯忘れられない思い出となるはずだ。 昭和世代がこれ以上、あれこれ口を出すのは野暮というものだろう。サングラスにノースリーブの赤い軍服がトレードマークの某氏の名言?ではないが「新しい時代を作るのは老人ではない」のだ。 年齢制限がある以上、主催者のお三方も、このままこのイベントが恒例行事となったとしても、いつか卒業しなければならないときが訪れる。しかし、それはいまではない。まだ時間はある。 その時代、その時代ごとに姿を変えつつも「YOKOHAMA CAR SESSION ~若者たちのカーライフ~」がこれからも続いていくことを切に願うばかりだ。 *イベントの参加車輌は別記事にて公開いたします。 [ライター・撮影/松村透]

2日間で4万人以上が来場!第15回ノスタルジック2デイズ2024イベントレポート
旧車のイベント 2024.02.25

2日間で4万人以上が来場!第15回ノスタルジック2デイズ2024イベントレポート

去る2024年2月17日~18日、パシフィコ横浜 展示ホールB.C.Dにて「第15回ノスタルジック2デイズ2024」が開催され、旧車王ヒストリアでもその模様を取材した。 当日はクルマではなく、公共交通機関でパシフィコ横浜に向かった。駐車場探しに手間取る可能性があるので、ノスタルジック2デイズの取材のときはいつもそうしている。最寄りのみなとみらい駅を降りた時点で、それっぽい人たちが足早に会場へと向かっていく。それだけこの日が来るのを待ちわびた人が多かったのだろう。 ■過去最高の来場者者数を記録。初の4万人を突破! 2日間とも雨に降られることもなく、開催期間中の来場者者数も過去最高の40,514人を記録。同イベントとしては初の4万人超えとなった。 ・2月17日(土):19,739人(晴れ)・2月18日(日):20,775人(晴れ)●合計:40,514人 初回(2009年)開催時には1万人前後、第9回(2017年)あたりまでは2万人前後だったが、2018年以降は順調に来場者者数が増えてきている(新型コロナウイルスの影響で2021年は中止に)。なお、入場者数に再入場、プレスは含まないということなので、筆者もカウントされていない。 出展社数164社、4輪車の出展台数が238台(2輪車なども加えると合計290台)とのことで、じっくり観ていたら1日では足りない規模といえる。 ■会場には手作りの6輪F1タイレルP34も展示されていた! 第15回ノスタルジック2デイズ2024には、旧車王ヒストリアでも取材を続けている、カスタムビルド&レストア WATAHIKIによって手作りで造られた「6輪F1タイレルP34」も展示されていた。 国内外の名車が集結するノスタルジック2デイズの会場内でも高い注目度であった。なお、この模様は別記事にてご紹介する予定だ。 ■国産車編 ノスタルジック2デイズというと、1970年代〜80年代あたりの国産車編が主役という勝手な先入観を抱いていた。しかし、確実に1990年代の「ネオクラシックカー」などと呼ばれる時代のクルマの数が増えてきていることを実感する。 ユーノスコスモやアルシオーネSVX、初代インプレッサ、「VR-4」が懐かしいギャラン、私をスキーに連れてってでおなじみのセリカ(ST165)、あぶない刑事シリーズで活躍したレパードなど、アラフィフ世代以上のお父さんたちにとっては懐かしいクルマが会場内に所狭しと並んでいるのだ。 この年代のクルマをリアルタイムで観てきた世代にとっては隔世の感すらあるのだが、こうしてどこかの誰か(あるいはショップ)が救いの手を差し伸べていかないとあっという間に絶滅してしまう時期に差し掛かっているのだろう。 なお、AUTO BASE Garage Funブースに展示されていたブルーメタリックの70スープラじゃ、実走行51万キロ(!)を突破したワンオーナーカー。手前味噌で恐縮だが、昨年、筆者が2016年から担当している「トヨタ GAZOO愛車広場」で取材した個体そのものだ。1年振りの再会となったが、フロントバンパーの「走り屋の勲章」は会場内でも目を引いていた。 そして、トヨタ・日産・マツダといったメーカー系のブースでも「ただ単に当時のクルマを並べて展示」ではなく、部品の再販やレストア、現代の技術を活かしたチューニング部品などが展示されていた。 メーカー自身が当時のクルマの価値や保存の必要性を理解し、リスクはあるにせよビジネスベースに乗せようとしていることが伝わってきた。 ■輸入車編 そして、ノスタルジック2デイズというと、国産旧車のイメージが強いイベントというのが個人的な印象だが、最近は輸入車の比率が少しずつ高くなってきていることを実感する。結果的に、輸入車が好きなユーザーがノスタルジック2デイズにも足を運ぶようになり、客層が広がる二次的効果も見込めそうだ。 そのなかでも空冷ポルシェ911の台数が多いのは、それだけ人気が高いことの証であり、目を引きやすいというものあるだろう。 ヴィンテージ湘南のブースで展示されていたのは、いわゆる「ナローポルシェ」の3台。来場者がグレーの1968年式911Sの価格を聞いていたのをたまたま耳にしたのだが、もはやおいそれと手が出せる額ではない。かつてグレードを問わなければ200万円台でナローポルシェが買えた時代にはもう戻ら(戻れ)ないのかもしれない。 そして、ワクイミュージアムのブースでは、1979年式 ロールスロイス カマルグと19889年式ロールスロイス コーニッシュ IIが展示されていた。この2台が展示されているだけで会場が一気に華やぐのだから不思議だ。「ロールスロイスなんて縁遠い」と思っている方こそ、間近で実車が観られるまたとない機会でもある。 縁遠いと決めつけず、とにかく間近で実車を眺めるだけでもいい。各部のその繊細な造り込みに感動を覚えるはずだ。これが原体験となり、ロールスロイスの魅力に取り付かれた人がいてもなんら不思議ではない。 NEXCAのキャッチコピー「オトナのセカンドカー&バイク専門店」という、キャッチーなコピーとともに1990年前後の日本でよく見掛けたメルセデス・ベンツとBMWが展示されていた。 かつてはメインカーとして使われていたこの時代の輸入車も、気づけばどれも30年選手。普段はガレージに置いて、休日の早朝などのドライブの相棒として走らせるくらいが「動体保存」としていい塩梅なのかもしれない。 そして余談だが、会場にはジアッロモデナのボディカラーが眩しいエンツォフェラーリが展示されており、注目を集めていた。 ノスタルジックカーとくくるにはまだ早い気がすると思いきや、このモデルがデビューしたのが2002年。気づけばもう22年も前のクルマなのだと改めて実感した。給油口にはこのクルマのデザインを手掛けた奥山清行氏のサインが記されていた。 ■掘り出しモノが見つかるかも!? しれないグッズ販売 時間帯によってはもっとも人口密度が高かったのでは?というほど混雑していたグッズ販売コーナー。筆者が細々とコレクションしている1/43サイズのミニカーのエリアに突入したときは、思わず仕事(取材中)であることを忘れそうになった。 実店舗をハシゴすると1日ではとてもまわり切れないし、ネットショッピングでは実物が届くまでは当たりかハズレか分からないこともある。しかし、ノスタルジック2デイズ会場の空間にこれだけのグッズや部品販売があるなら「このエリアが目的」という人がいても不思議ではないように感じる。 ■まとめ: イベントの主催は「Nostalgic Hero」、「ハチマルヒーロー」、「Nostalgic SPEED」の各誌を出版する芸文社。東京オートサロンやオートモビルカウンシルなどを取材していても感じるのだが、媒体や出版社ごとのカラーがイベントにも反映されているように思う。 そのなかでも「ノスタルジック2デイズ」は手堅い、正統派なイメージ。コンパニオンのお姉さんが少ない分、派手さは控えめ。これに比例してカメラ小僧がほとんどいない。いわゆるクルマ好きのなかでも「ヘンタイ(褒め言葉)」率が高いように思える。 取材中に周囲から聞こえてくる会話の内容がとにかく濃いのだ。あえて伏せるが「●●のブースにあった★★★はフルオリジナルって書いてあったけど、あのステアリングは後期モデルだな」とか、とにかくツッコミが鋭い。 この種のマニアというか、正統派のヘンタイ(繰り返しますが、褒め言葉)を刺激する大規模はイベントは意外少ないように思う。最近は20代の正統派ヘンタイクルマ好きも増えつつあることを、別の取材を通じて実感している。来年以降のさらなる盛り上がりにも期待したい。 [ライター・撮影/松村透]

塚本ナナミ現地レポ!SEMAショーで見たアメリカ西海岸とJDM文化
旧車のイベント 2023.12.21

塚本ナナミ現地レポ!SEMAショーで見たアメリカ西海岸とJDM文化

旧車王ヒストリアの読者の皆様。 はじめまして。 三刀流プロドライバーの塚本ナナミです。 ご縁があって記事を書かせていただくことになりました。 実は先日、アメリカのラスベガスで毎年11月に開催される、世界最大の超巨大見本市「SEMAショー」に初めて参加してきましたので、塚本ナナミ視点で見た2023年のSEMAショーについて書いていきたいと思います。 塚本ナナミ「はじめてのSEMAショー」 SEMAショーというのは「Specialty Equipment Market Association」の略で、自動車用品・部品メーカーとユーザーを繋げるプラットフォームとして、56年の長い歴史をもっています。 私のスポンサー企業であるTONE tool様が出展されるということで、今回参加することができました。 出展社用のパスは150ドルという価格。 当日身分証明書を提示して、窓口で直接パスをもらわなければ会場内に入ることはできません。 屈強なセキュリティーたちが入り口を厳しくチェックしていました。 SEMAショーは業界関係者のみがコンベンションセンター内に入ることができるのですが、2023年の出展社数は世界中から集まった2,200社以上、その中の400社は新規の出展企業だとアナウンスがありました。 来場者数は推定16万人とのことで、間違いなく世界最大級のイベントです。 東京ドーム7個分ほどという会場スペースに、オフロードカスタム、ハイリフトカスタムトラック、ローライダー、ホットロッド&カスタム、クラシックカー、スーパーカー、ハイパーカーなど… あらゆるカテゴリーのクルマ、アフターパーツ、タイヤ、工具、電装部品などがブースを連ねています。 また、驚いたのが会場で利用できるテスラ社協賛の無料シャトルです。 会場内にステーションを設けて地下のトンネルを運行し、行きたいホールへと送迎してくれます。 初めてテスラに乗る方にとっては素晴らしい体験になると感じました。 アメリカ西海岸とJDM文化 旧車王ヒストリアをお読みであれば、やはり一番興味があるのはデビューから10年以上経った「日本の旧車」ですよね。 今、アメリカでは西海岸を中心に日本車が非常に人気となっています。 アメリカのクラシックカー登録制度として有名な「25年ルール」の影響もあって、昨今、日本の旧車が急騰しているのはご存知のことだと思います。 私は2023年、アメリカのドリフトシリーズに参戦し、1年の半分近くをアメリカのロサンゼルス周辺で過ごしてきました。 私が所有する180sxも、2JZに載せ替えられたJDM車輌を現地在住の個人から購入していますし、毎週末のCar MeetではJDM車輌のみが参加できるイベントも数多く開催されています。 もちろんSEMAショーの会場内でも、アメリカの若者はカスタムトラックやローライダー、スーパーカーよりも、カスタムされたJDM車輌に目を輝かせていました。 GReddy、HKSをはじめ、日本のチューンナップショップのブースには若者を中心に人だかりが絶えず、西海岸でJDM文化がこれほどまでに浸透しているのかと驚きました。 ワイルド・スピードがロサンゼルスを舞台にしているので、大きな影響があることは情報として知ってはいましたが、実際に現地でドリフトシリーズに参戦しイベントに参加することで、どれだけ根付いているのかを体感することができました。 世界的ブランド「Hoonigan(フーニガン)」からの招待 SEMAショーで私は世界的なメディア、アパレルも手がけるHoonigan(フーニガン)からオファーをいただき、SEMAショーの一般客も入ることができる野外エリアでドリフトイベントに参加してきました。 今年1月、私も尊敬するケン・ブロック氏が不慮の事故で亡くなり、ショックを受けた方は多いはずです。 ジムカーナの動画で見せてくれた神業ドライブ、ラスベガスやロンドンの街中を縦横無尽に駆け抜けるエキサイティングなコンテンツなどを届けてくれたドライバーでした。 そんな彼が創設したブランド「Hoonigan(フーニガン)」からご招待いただき、ドリフトのデモランをできたことは大きな意味を持ちます。 会場は開始前から満員の観客で大盛り上がりでした。 イベント開始後は周りが見えなくなるほどの白煙、そして、飛び散るタイヤカス、さらには後輪から火を噴き上げる、とても荒々しいイベントでした。 エンターテイメント、観客を楽しませることにおいてプライドを持っているアメリカの盛り上げ方は、やはり凄まじかったです。 イベントのあと、会場内を歩いていると、 「日本でトヨタ80スープラ、アメリカでは2JZエンジンの日産180SXでドリフト競技をしているなんて、羨ましすぎるよ!」 「君はピンクの80スープラに乗ってるドライバーだよね」 「240じゃなくて180ってところが最高だよ」 と、ドリフトのデモランを見てくれていた方から声をかけていただくこともできました。 ドリフトの世界では今、旧車が全盛期です。 まとめ 「一度として、同じSEMAショーはない!毎年常に新しいコンセプト、製品、進歩で満ちている。」とSEMAショーの関係者が口にしていましたが、その言葉には世界最大のトレードショーとしてのプライドが感じられました。 毎年、全ての出展社が各々の120%全力を出して、カスタムカー、パーツでブースを彩り、世界140以上の国と地域から集まった業界関係者と関係性を築き、交流できる場所は他にないと思います。 野外のイベントには一般のお客様も参加できます。 また、別でチケットを購入する必要はありますが、ラスベガス・フェスティバル・グラウンドで開催された、クルマ文化、ミュージックを融合した「SEMA FEST」には、イマジン・ドラゴンズ、インキュバス、ウィズ・カリファ、AJR、サード・アイ・ブラインド、ブッシュ、ウォーク・ザ・ムーン、リュダクリスなど世界のトップアーティストが出演し、非常に魅力的なイベントとして人気を博していました。 来年のSEMAショーはぜひ、ご自身で足を運んでみてはいかがでしょうか? [ライター・画像 / 塚本ナナミ]

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