タイヤの交換時期と交換のサインは?メンテナンスのポイントも解説

目次
1.タイヤ交換のタイミング 2.タイヤ交換にかかる費用 3.タイヤ交換のタイミングを誤るリスク 4.タイヤの劣化を抑える方法 5.まとめ

クルマの駆動を支えているタイヤは、路面との接地面積がハガキ1枚程度といわれています。わずかな面積で車の複雑な動きを支えているため、走行距離の増加に伴うタイヤの摩耗は避けられません。安全な運転のためには定期的なタイヤのメンテナンス・交換が必須です。

そこで本記事では、タイヤ交換の時期や費用について解説します。タイヤのメンテナンスにかかる無駄な損や、事故発生を未然に防ぐため、適切な時期・費用を確認しましょう。

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

タイヤ交換のタイミング

タイヤ交換のタイミング

タイヤ交換のタイミングは、3年が目安とされています。

また、交換のタイミングのサインとして挙げられる確認ポイントは下記4点です。

  • ・スリップサインが出ている
  • ・ひび割れがある
  • ・10年以上経過している
  • ・3万km以上走行している

それぞれ、詳しく解説します。

スリップサインが出たとき

スリップサインが出ているタイヤは交換が必要です。スリップサインとは、タイヤの摩耗度合いの判別に活用するマークのことで、タイヤに残る溝の深さが1.6mm以下になると出現します。配置されている位置は、タイヤの各縦溝底(外周上の4箇所〜9箇所)です。

1箇所でもスリップサインが出たタイヤは、道路交通法に則り、装着・使用が禁止されています。スリップサインが出たタイヤを装着した車輌は整備不良とみなされ、交通違反で2点の加点および反則金(6,000円〜1万2,000円)が科せられるため、注意が必要です。

ひび割れが起きたとき

ひび割れがあるタイヤも、早めの交換がおすすめです。ひび割れが浅い場合はすぐに交換する必要はありませんが、ひび割れが深い場合はなるべく早く交換しましょう。放置すると空気が漏れて空気圧が低下し、状態がさらに悪化します。

また、深くひび割れたあるタイヤで走行すると、パンクやバーストの危険性が高まるため注意が必要です。 高速道路や混雑した一般道の走行中にパンクやバーストが発生すると、大事故につながりかねません。安全な運転のために、タイヤのひび割れを発見したら交換したほうがよいでしょう。

10年以上経過したとき

10年以上経過したタイヤについても交換を推奨します。タイヤの摩耗速度を考えると10年以上使用できる事例は少ないためです。

タイヤは5,000kmの走行で1mm摩耗するとされており、年間走行距離を1万kmとすると、1年で2mm摩耗します。新品のタイヤの溝は一般的に8mm、上記の通りタイヤの使用限度値は1.6mmであるため、4年目には交換が必要になる計算です。大手カーメンテナンス企業からも、3〜5年の交換が推奨されています

走行距離が少なく溝の問題ない状態だとしても、10年以上経過したタイヤは確実に摩耗しているため、タイヤ交換がおすすめです。

3万km以上走行したとき

3万km以上走行している場合も、タイヤを交換することをおすすめします。上記の計算を踏まえると、3年経過時点で走行距離が3万kmとなり、タイヤが摩耗しているでしょう。

タイヤの溝が1.6mmになると装着・走行禁止となるため、余裕を持った交換時期となると3万km以上走行したタイミングが推奨されています

旧車王バナー旧車王バナー

タイヤ交換にかかる費用

定期的に対応が必要となるタイヤ交換ですが、一定の費用が必要となります。

タイヤ交換にかかる費用の内訳は下記のとおりです。

  • ・タイヤ本体の料金
  • ・交換作業の工賃

それぞれ詳しく解説していきます。

タイヤ本体の料金

タイヤの価格はサイズや銘柄などで変動しますが、4本交換する場合は1万円前後またはそれ以上を想定しておきましょう。タイヤは、経年劣化や摩耗などによりグリップ力が低下します。 グリップ力に左右差が出ると走行が難しくなったり、ハンドルを思うように操作できなくなったりする可能性があります。

そのため、劣化や摩耗の状態によっては、4本まとめて交換が必要なケースもあるでしょう。

一方、走行状態やタイヤの摩耗具合によっては2本だけの交換で済むケースもあります。交換本数の判断に迷った場合はプロに相談しましょう。

交換作業の工賃

タイヤ本体の代金とは別に、タイヤ交換の作業に伴う工賃が発生します。一般的なタイヤ交換工賃の内訳は下記のとおりです。

タイヤ組替え工賃 1本:税込1,100円~
バランス調整料 1本:税込1,100円~
ゴムバルブ交換費用 1本:税込275円程度
廃タイヤ処分費用 1本:税込250円~
  •  
  • バランス調整料は、タイヤ組替え工賃に含まれる場合もあります。

平均的な工賃は、タイヤ1本あたり1,600円程度、4本交換すると6,400円程度です。タイヤのサイズや種類、交換を依頼する店舗によって工賃が異なるため、具体的な費用は担当者に確認が必要です。

タイヤ交換のタイミングを誤るリスク

タイヤ交換の時期を誤ると、さまざまな危険性が高まります。ここでは、タイヤ交換のタイミングを誤ることで発生するリスクを解説します。

スリップしやすくなる

タイヤの溝が浅くなると、スリップしやすくなります。

これは、タイヤの溝が浅くなると、濡れた路面での排水性能が低下し、タイヤが水の膜の上に浮いてしまうハイドロプレーニング現象が発生しやすくなるためです。

事故を防ぐためにも、スリップサインが現れたら早急に交換しましょう。

スリップサインが出た状態では車検に通らないため、そのまま走行し続けることはできません。安全走行に重大な影響を及ぼすため、タイヤの交換が必要です。

バーストの危険がある

タイヤのひび割れや偏摩耗をそのままにしておくと、バーストする可能性が高まります。

タイヤのひび割れが深くなったり、トレッド面(接地面)が偏摩耗したりすると、タイヤの骨格を形成するコードが露出し、バーストしやすくなります。

ひび割れが起きていたり、偏摩耗が進行していたりする場合は早めに交換しましょう。

制動距離が伸びる

残り溝の深さが浅いタイヤを使い続けていると、制動距離が伸びます。

JATMA(日本自動車タイヤ協会)の調べによると、タイヤの残り溝の深さが4mmを下回ると制動距離が大幅に伸びることが明らかとなりました。

タイヤの残り溝が4mm残っていると「まだ大丈夫」と思ってしまうかもしれませんが、制動距離が伸びやすくなっているため、安全に運転し続けるためにタイヤ交換を検討するとよいでしょう。

旧車王バナー旧車王バナー

タイヤの劣化を抑える方法

定期的なタイヤ交換は重要ですが、タイヤをより長く使用するため、タイヤの劣化への対策も必須です。正しい知識をつけてタイヤの劣化を防止すると、タイヤ交換の回数を抑えられます。

タイヤの劣化を抑える具体的な方法は下記のとおりです。

  • ・ローテーションする
  • ・空気圧を適正に保つ
  • ・劣化を促す行為を避ける

それぞれの方法について詳しく解説します。

ローテーションする

タイヤのローテーション(入れ替え)はタイヤの寿命を左右するメンテナンスの1つです。適正な頻度でタイヤのローテーションを行うと、前後のタイヤの摩耗を均一にできます。走行5,000kmを目安に、タイヤの前後を入れ替えるのがおすすめです。

空気圧を適正に保つ

空気圧を適正に保つことで、タイヤの損傷や事故を防止できます。タイヤの空気圧は徐々に低下するため、月1回を目安にタイヤゲージ(空気圧計)を使用し、タイヤが冷えている状態で適正な空気圧か確認しましょう

適正空気圧は車種によって異なるため、事前にチェックしたうえで空気圧を確認する必要があります。

劣化を促す行為を避ける

タイヤの劣化につながる行動を減らすと、タイヤを安全に長期間使用できます。タイヤの劣化の原因として挙げられるのは、上記で言及している空気圧の低下、過重負荷、タイヤワックスや艶出し剤、紫外線などです。

空気圧の低下を定期的に確認する、荷物を均一に配置する、タイヤワックスや艶出し剤を使う頻度を調整する、日陰に車を置くもしくはUVカット効果があるボディーカバーの使うことで対策可能です。

適切に保管する

季節にあわせて夏用タイヤ・冬用タイヤを使用する場合は、タイヤの保管方法に注意しましょう。

タイヤを保管するときは、外的要因による劣化を防ぐために、暗く・涼しく・雨風や直射日光が当たらない場所に保管してください。

また、保管するときは、空気圧を半分程度に下げ横向きにすると言われていますが、適正空気圧2.5kgf程度の乗用車タイヤの場合は、適正空気圧のままで縦置き保管した方がタイヤそのものの変形を防ぐことができます。

加えて、タイヤにフィルムを巻いて空気に触れないようにしておくと、タイヤの劣化を抑えることができます。

乗用車のタイヤを保管するときは、タイヤの汚れを落とし、しっかりと乾かして、適正空気圧のままで、フィルムを巻き、外気空気に触れないようにして、雨風や直射日光が当たらない暗く涼しい場所に保管しておくとよいでしょう。

タイヤに負担がかかる運転をしない

急発進・急ブレーキ・急ハンドルといった急操作をすると、タイヤに負荷がかかるため、タイヤが劣化しやすくなります。また、クルマが動いていない状態でハンドルを切る「据え切り」も摩耗を進行させる原因です。

タイヤを長持ちさせるためにも、1つのタイヤに過度な荷重がかかる運転(強めのブレーキをかけながら急ハンドル切る等)はなるべく避けましょう。

まとめ

タイヤ交換に関して、時期や費用について詳細を解説しました。日々の運転を支えるタイヤは、日々劣化への対策を行ったうえで、定期的な交換が必要です。

タイヤを適切なタイミングで交換しないと、車本来の性能を発揮できないばかりか思わぬ事故につながることがあるかもしれません。本記事の説明を参考にして適宜タイヤ交換を行い、快適かつ安全に運転しましょう。

旧車の買取なら「旧車王」におまかせ!

長い時間を共にした愛車だからこそ、売却先にもこだわりたいという方は多いのではないでしょうか。
旧車王は、旧車に特化して20年以上買取を続けております。旧車に関する実績と知識なら、どこに負けない自信があります。また、ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する「二重査定」も一切ございません。誠実にお客さまのクルマと向き合い、適正に査定いたします。
全国どこでも無料で出張査定にうかがいますので、大事な愛車の売却先にお悩みの方はぜひ「旧車王」にご相談ください。

画像1 画像2
画像ギャラリー(全2枚)を見る

この記事をシェアする

旧車王ヒストリアは
旧車買取20年以上の旧車王
が運営しています

旧車王は、「自動車文化遺産を次世代へ」という信念のもと、旧車・クラシックカーに特化して24年、年間11,000台以上の査定申込をいただいております。改造車から希少車まで、適正価格を見極めて買取させていただきます。弊社所属の鑑定士が最短当日で全国無料出張査定いたします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。特別なそして価値ある希少車の買取こそ、確かなノウハウと実績を持つ旧車王にお任せください!

すぐ査定依頼が可能!

Web査定申込はこちら

まずは車について気軽に相談したい

LINEで売却相談する

関連する記事

自動車を相続した場合の名義変更の方法は?流れや必要書類も紹介

自動車を相続した場合の名義変更の方法は?流れや必要書類も紹介

旧車コラム 2025-01-17
2025年9月にスマートシビックが25年ルール解禁!今後値上がりする?

2025年9月にスマートシビックが25年ルール解禁!今後値上がりする?

旧車市場動向 2025-01-14
2025年11月にトヨタ オリジンが25年ルール解禁!今後値上がりする?

2025年11月にトヨタ オリジンが25年ルール解禁!今後値上がりする?

旧車売買の豆知識 2025-01-14
2025年8月にWRX STi GDB型が25年ルール解禁!今後値上がりする?

2025年8月にWRX STi GDB型が25年ルール解禁!今後値上がりする?

旧車市場動向 2025-01-14
アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

旧車市場動向 2025-01-14
2025年9月に3代目シビックフェリオが25年ルール解禁!今後値上がりする?

2025年9月に3代目シビックフェリオが25年ルール解禁!今後値上がりする?

旧車市場動向 2025-01-14
100万円以下の車の相続手続きは?必要書類と作成方法も解説

100万円以下の車の相続手続きは?必要書類と作成方法も解説

旧車売買の豆知識 2025-01-10
自動車相続の名義変更に必要な書類は?注意点についても解説!

自動車相続の名義変更に必要な書類は?注意点についても解説!

旧車売買の豆知識 2025-01-09

記事ランキング

1
2025年8月にWRX STi GDB型が25年ルール解禁!今後値上がりする?

2025年8月にWRX STi GDB型が25年ルール解禁!今後値上がりする?

旧車市場動向 2025-01-14
2
固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

ライフスタイル 2023-09-14
3
MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

旧車売買の豆知識 2024-10-08
4
ハイブリッド車は冬に弱い?燃費が落ちる理由や抑える方法を紹介

ハイブリッド車は冬に弱い?燃費が落ちる理由や抑える方法を紹介

旧車売買の豆知識 2023-11-28
5
車のアンダーカバーが壊れた!修理費用はどのくらい?

車のアンダーカバーが壊れた!修理費用はどのくらい?

旧車メンテナンス 2023-10-18
6
アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

旧車市場動向 2025-01-14
7
ナンバープレートから個人情報は特定できる?特定できる情報を解説

ナンバープレートから個人情報は特定できる?特定できる情報を解説

旧車売買の豆知識 2024-10-08
8
車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

旧車売買の豆知識 2024-08-06

カテゴリ一覧

# 旧車コラム # 旧車の魅力 # 旧車売買の豆知識 # 旧車市場動向 # 旧車メンテナンス # エディターズノート # ライタープロフィール # イベントレポート # ライフスタイル # 加藤久美子&博人の見識 # ドイツ現地レポ # ライター愛車レポート # タイレルP34を追え! # オーナーインタビュー # 名車&迷車烈伝 # マツド・デラックスの世界 # 海外現地レポ