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スポーツの秋到来!走行会はクルマの運動会!

目次
1.そもそも「走行会」とは? 2.走行会にもジャンルがある! 3.走行会に向けての準備 4.走行会当日の流れ 5.ちょっと走ってみたい人向けに体験走行枠も 6.愛車でサーキットを駆けたくなった!

今年は例年になく、猛暑を越して“酷暑”という言葉がぴったりだった。

あまりの暑さに、屋外活動のやる気が起きない話もよく耳にした。

それは、クルマを趣味とする、読者の皆様も同じことと思う。

ようやく涼しくなってきた今、スポーツの秋ならぬ“モータースポーツ”の秋は、いかがだろうか。

今回は、クルマ好きなら一度は思う「愛車の性能をフルに試してみたい!」が体験できる、走行会について紹介したいと思う。

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そもそも「走行会」とは?

走行会で集まった車が駐車場に停車している

走行会とは、サーキットなどを使用して、普段体験することができない、限界付近の旋回性能や加減速を、安全に愛車で楽しむことができるイベントである。

プロのレーサーがおこなうレースを、オリンピックといった陸上の大会と例えるならば、走行会はオリンピックの会場でおこなう、運動会と思っていただければよい。

プロが走行するコースを愛車を駆って走行できる、貴重なチャンスである。

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走行会にもジャンルがある!

まず“走行会”には、いくつかのジャンルがある。

・サーキット走行
・ジムカーナ
・ゼロヨン 

今回は、この3つを紹介していきたい。

サーキット走行

サーキット走行中の車

走行会の多くは、サーキットで開催となる。

メジャーなレースで使用される国際コースから、隠れ家的なミニサーキットでも実施されている。

驚くことに、探せば意外な身近な場所にも、サーキットは存在している。

多くのサーキットでは、そのサーキットのライセンスを取得しないと、フリー枠でも走行ができない。

定期的にスポーツ走行をおこない、腕を磨く目的がないと、なかなかに敷居が高い。

しかし、走行会は運営が提示するレギュレーションを満たしていれば、走行することができるのだ。

今回、取材させていただいた「初音レーシング」さんの走行会は、クルマ好きなら誰もが知る、あの富士スピードウェイ 本コースを使用した走行会であった。

しかも、約1時間連続で走れるのは、貴重な機会だ。

ジムカーナ

サーキットとは異なり、広い敷地内にパイロンが設置され、パイロンを目標に指定された道順で走る競技である。

ジムカーナは、広大な駐車場でもおこなわれることがあり、多くの場所で実施されている。

また、速度域もサーキットほど高くはなく、1台ずつ走行するため、他車を気にせず滑り出しの感覚などを楽しめる。

ゼロヨン

全長400メートルのコースを止まった状態から加速して、速さを競う。

ストリートでのゼロヨンレースが舞台であった、ワイルドスピードの第1作目を思い出していただければ、想像に容易いと思う。

全国的にコースは多くはないが、愛車の加速性能をフルに体験するには、もってこいのステージである。

…と、どのジャンルも、参加するにあたっては最低限の準備は必要だが、普段乗っている愛車で走行可能だ。

走行会に向けての準備

では、走行会に参加するにあたっての準備について説明しよう。

申し込みについてだが、開催告知と募集の多くはSNSで行われているだろう。

走行会を主催する多くは、チューニングショップやカー用品店である。

スポーツパーツに熱心な、大手のカー用品店では、お店が独自で開催していることもある。

初めてで不安な場合は、お店での募集に申し込むのが良いだろう。

今回、走行会を主催されている「初音レーシング」さんは、VOCALOIDとモータースポーツが好きなメンバーで結成された総合モータースポーツクラブである。

その活動の一環として、“サーキット走行体験して楽しんでもらいたい!”との思いから企画されているとのこと。

このように、モータースポーツが好きな有志によって、開催されるパターンもある。

走行会参加にあたって、1番大事なことは“愛車で無事に帰宅できること”だろう。

レーシングカーのように、積載車で搬入出をするのではなく、自走での参加が基本となる。

そのため、無理を通して、愛車を壊してしまっては元も子もない。

また、走行会といえども、走る場所はサーキットである。

街中やワインディングを走っているのとは、異なるレベルで高負荷がかかるステージなのだ。 

走行前は、適切なメンテナンスを行わないと、愛車が壊れてしまうどころか、多くの方を巻き込む事故につながる恐れもある。

今回の走行会は8月の半ば、真夏のなかでの開催となった。

そのため、参加者の方にお話を伺うと、口々に「車よりも人の方がバテてしまいますよ(笑)」とおっしゃっていた。

この暑さのなか、約1時間全開に近い状態で走行されていたが、コース上で止まってしまう車輌はいなかったことが印象的だった。

それは、参加されている方の多くが、きちんと事前にメンテナンスをおこなっていたからこそ。 

任意保険の多くは、サーキット走行による事故では適用されない。

その点も留意いただきたい。

自車の破損はもちろん、サーキットを破損した場合も自腹となってしまうのだ。

ただ、サーキット走行用の保険もあるので、走行会前に加入するのも手だ。

走行会の多くは、ヘルメットや長袖、長ズボン、グローブの着用が必要である。

ヘルメットを被った参加者と駐車場に整列する車

普段着ている服装でも、問題ない。

ヘルメットと滑りにくいグローブを用意すれば、参加準備はOK!

その点も敷居を低く、参加しやすくしてくれている。

他に必要なものは、主催者から事前にアナウンスがあると思う。

過去、筆者が参加した経験から、ガムテープやビニールテープ、養生テープは忘れずに持参した方が良いだろう。 

配布されるゼッケンの貼り付けはもちろん、レギュレーションによっては、事故時の破片飛散防止に、灯火類へのテーピングが必要となる。

また、ブレーキフルードのキャップやバッテリーの端子なども、脱落防止のためテーピングが必要になることもある。

テープは持参必須のアイテムなのだ。 

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走行会当日の流れ

ここからは、今回取材にご協力いただいた「初音レーシング」さんの流れをもとに説明していこう。

走行会当日、受付でゼッケンを手渡される。

サーキットによっては、トランスポンダと呼ばれる計測器も一緒に渡されることもある。

箱に並んだトランスポンダ

車輌に取り付けることで、周回タイムを測定される。

走行終了後、各ラップのタイムを渡される。

同じコースを走るレーシングカーとのタイム差を知ることができるのも面白い。

周回ごとに、何がタイムに影響を及ぼすのかの発見にも繋がるだろう。

車輌の準備としては、ゼッケンを貼り付け、不要な荷物を下ろす。

必要ならばテーピングもここで済ませておく。 

準備がある程度終わったタイミングで、ドライバーズミーティングがおこなわれる。

その際、主催者からサーキット走行上の注意点、黄色や赤のフラッグの意味などが説明される。

初めての方でも、不明点は遠慮なく質問をすれば良い。 

走行開始時間になったら、誘導に従いコースインする。

最初は、先導車について完熟走行から。 

車内から見たコースの広さに驚くことだろう。

先導車がピットに入ったタイミングから、待ちに待った愛車の性能を試すチャンス!

ただ、油断をしてはならない。

公道とは違い、景色の流れがゆっくりと感じるため、想像以上にスピードが出ている。

これは過去、筆者が走行した際に感じたことだ。

コーナー進入時、きちんと減速をおこなわないと、クルマは遠心力で外側に引っ張られていく。

さっきまで広いと感じたコースだが、気を付けないとコースアウトしてしまうほどなのだ。

安心して欲しいのは、サーキットは仮にコースアウトしてしまっても、エスケープゾーンが広く設定されていることが多い。

愛車の性能、自身のテクニックを踏まえ、無理のない範囲でコーナーを攻める経験をしてもらいたい。

ただ、あくまでも“愛車で帰宅する”点をお忘れなく。

運動会は、余力を持って楽しむことが重要なのである。

走行が終了したら、各車ピットに戻り片付けをしつつ、走行タイムの一覧表を受け取ろう。 

閉会式後には、参加者へさまざまな景品が当たる抽選会がおこなわれた。

勝敗を決めるレースではないため、アットホームな雰囲気である。

先述したように、「初音レーシング」さんは、VOCALOIDとモータースポーツが好きなメンバーで結成された総合モータースポーツクラブである。

初音レーシングののぼりとカスタム車

そのため、当日もラッピングされた痛車の展示も同会場で行われていた。

今回の走行会で、筆者の琴線に触れる車輌も走行していた。

T31型エクストレイルのMTだ。

T31型のエクストレイル

意外と知られていないが、ガソリンエンジンにもMTの設定があったのだ。

そこに、ワンオフでスーパーチャージャーを取り付けられていた。

走行している姿は、エクストレイルとは思えない走りだった。

何度かこの走行会に参加されているそうだが、今回はあまりの暑さにエアコンを入れて走行していたとのことだった(笑)。

ちょっと走ってみたい人向けに体験走行枠も

ここまで読んでいただき、サーキットを走ってみたいが、走行会でも不安な方は居られるだろう。

そんな方向けに「初音レーシング」さんでは、体験走行枠も用意されている。

これは、ヘルメットの着用はいらず、乗車定員まで同乗可能となっている。

先導車に続き、追い抜きは禁止。 

トップスピードも100キロほどと、高速道路を走行する感覚で、サーキットを走行できるのだ。

また、車輌規定も「自動車専用道路走行可能なクルマ」なので、軽トラ含め、さまざまな車種が参加されていた。

体験走行なら、家族みんなで楽しむことができるので、お子様が同乗すれば「サーキットを走った」という、特別な思い出になるだろう。

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愛車でサーキットを駆けたくなった!

サーキットを走る車

久しぶりに、愛車でサーキットを走りたい衝動にかられた。

涼しくなり、人にも車にも過ごしやすい季節となった。 

もっぱら“食欲の秋”を満喫中だが、走行会に参加して“モータースポーツの秋”にするのも楽しそうだ。

興味を持った方は、冬が来る前にぜひ、行動してもらいたいと思う。

今回取材にご協力いただいた初音レーシングの皆様、ありがとうございました。

初音レーシングHP
http://hatsune-racing.club/

[ライター・画像 / お杉]

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