旧車と名車が甦るメディア

車のスタビライザーとは?構造・セッティング・交換時期の目安などを解説

目次
1.スタビライザーとは 2.スタビライザーのセッティング 3.スタビライザーの交換の必要性 4.スタビライザーの交換のタイミング 5.スタビライザーの交換費用 6.スタビライザーは自分で交換できる? 7.スタビライザーの注意点 8.まとめ

車のスタビライザーは、走行性能に影響するパーツの1つです。そもそもスタビライザーとは、どのような役割をもつ部品なのでしょうか。今回は、スタビライザーの機能やセッティングによる走りの違い、スタビライザーの交換などについて解説します。スタビライザーについて調べている方や車の走行性能について知りたい方は参考にしてみてください。

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

スタビライザーとは

スタビライザー(stabilizer)は、日本語で「安定板・安定器・安定剤」など、“安定”を意味する言葉です。その言葉のとおり、車におけるスタビライザーは、車の走りを安定させる部品となります。

車の走りを安定させる部品は他にもあり、それぞれが異なる役割をもちます。その中の1つであるスタビライザーは、コーナリング時の車の傾きを安定させる役割を担う部品です。つまり、車のロールをコントロールする部品なのです。

スタビライザーは、装着されている車と装着されていない車があります。また、ユーザーが求める走行性能に応じてスタビライザーを強化したり、弱めにセットしたり、取り外したりする場合もあります。

スタビライザーは、金属の棒でできており、左右の足まわり構成部品とつながっています。形状は、U字型やコの字型が一般的です。また、本体のロッド/バー、足まわり構成部品との接続部分であるスタビライザーリンク、固定部分に取り付けられるゴム部品のブッシュの3つで構成されています。

旧車王バナー旧車王バナー

スタビライザーのセッティング

車のコーナリング特性は、スタビライザーの前後のセッティング次第で変化します。ここでは、スタビライザーのセッティングによるコーナリング特性を解説します。

コーナーで外側に膨らみにくくしたい場合

コーナリングの際に車が外側に膨らみすぎてしまうアンダーステアの場合は、スタビライザーを次のようにセットすると抑えられます。

前輪:弱め
後輪:強め

コーナーで内側に入り込みすぎてしまう場合

コーナリングの際に内側に入り込みすぎてしまうオーバーステアの傾向がある場合は、スタビライザーを次のようにセットすると解消されます。

コーナリング初期のオーバーステア:前輪のスタビライザー強め
コーナー立ち上がり(駆動力をかけたとき)のオーバーステア:後輪のスタビライザー強め

駆動力が強すぎて膨らんでしまう場合

ステアリングを操作して前輪は曲がろうとしているのに、後輪の駆動力に押し出されて外側に膨らんでしまうプッシュアンダーステアの場合は、スタビライザーを次のようにセットします。

前輪:弱め
後輪:弱め

ステアリングの反応を向上させたい場合

ステアリングの応答性を向上させたい場合には、スタビライザーを次のようにセットします。

後輪:強め

未舗装路やオフロードを走る場合

未舗装路やオフロードを走行する場合は、コーナリング時の安定性よりもサスペンションそのもののストロークを活かした走りが求められます。そのため、未舗装路やオフロードを走るときは、スタビライザーを取り外し、左右のサスペンションがストロークするようにして、凹凸路面での追従性を高めます。

スタビライザーの交換の必要性

スタビライザーは、コーナリング性能に不満があるときに交換する場合があります。そのため、現在のコーナリング性能に不満がないのであれば交換する必要はないでしょう。なお、ブッシュが劣化したり、スタビライザーの構成部品が破損したりしたときは、パーツの交換が必要です。

旧車王バナー旧車王バナー

スタビライザーの交換のタイミング

スタビライザーを交換する時期は、ゴム部品のブッシュが劣化したりひび割れたりしたときなどです。また、直進安定性が悪くなったり、コーナリング時の応答性や追従性が悪化してきたときもスタビライザーの交換時期といえるでしょう。交換が必要かどうかは、ディーラーや整備工場などに相談した上で決めることをおすすめします。

スタビライザーの交換費用

スタビライザーを交換する際にかかる費用は、部品代と工賃の合計です。部品代の相場は、ロッドが1本あたり1万5,000円程度リンクが2本セットで1万円程度ブッシュ類が数千円となっています。そのため、前後のスタビライザーを交換した場合の総費用は5〜8万円程度でしょう。

旧車王バナー旧車王バナー

スタビライザーは自分で交換できる?

スタビライザーは、自分で交換できます。交換の大体の手順は次のとおりです。

1.車を平坦な場所で停めてジャッキアップする(ジャッキアップの際は車体落下防止措置を必ずしてください)
2.左右のタイヤを外す
3.リンクとブッシュを取り外す
4.スタビライザーを取り外す
5.新しいスタビライザーを取り付ける
6.リンクとブッシュを取り付ける
7.左右のタイヤを装着する
8.ジャッキをリジットラックを取り外しジャッキで車を下ろす

交換手順からもわかるように、スタビライザーは自分で交換できるものの、工具やスペースが必要です。

そのため、工具や交換するためのスペースを用意できない場合、作業に不安がある場合は、無理に自分で交換せず整備工場やカスタムショップに持ち込んで交換してもらいましょう。

スタビライザーの注意点

スタビライザーの交換やセッティングでは、サスペンションとのマッチングが重要です。そのため、サスペンションを交換している場合には、サスペンションに合ったスタビライザーをセッティングしなければなりません

また、純正で装着されているスタビライザーは、純正サスペンションとのマッチングやコーナリング性能を考慮してセッティングされているため、スタビライザーだけを交換すると乗り心地が悪化する可能性もあります。

スタビライザーの交換やセッティングをするときは、サスペンションとの相性も考えながら行いましょう。

旧車王バナー旧車王バナー

まとめ

スタビライザーは、車のコーナリングを安定させるための重要なパーツです。コーナーでの走行に不満がある場合はスタビライザーの交換・セッティングでコーナリング性能が改善する場合があります。ただし、サスペンションとの相性によっては、乗り心地が悪化する可能性があるため、交換やセッティングをする際はサスペンションとのマッチングを考えながら慎重に行いましょう。

旧車の買取なら「旧車王」におまかせ!

長い時間を共にした愛車だからこそ、売却先にもこだわりたいという方は多いのではないでしょうか。
旧車王は、旧車に特化して20年以上買取を続けております。旧車に関する実績と知識なら、どこに負けない自信があります。また、ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する「二重査定」も一切ございません。誠実にお客さまのクルマと向き合い、適正に査定いたします。
全国どこでも無料で出張査定にうかがいますので、大事な愛車の売却先にお悩みの方はぜひ「旧車王」にご相談ください。

画像1
画像ギャラリー(全1枚)を見る
この記事に誤りや気になる点がありましたら、お手数ですが、こちらのフォームからお知らせください。ご協力ありがとうございます。

この記事をシェアする

旧車王マガジンは
旧車王
が運営しています

旧車王は、「買取は10年以上の旧車だけ」というコンセプトのもと、旧車・クラシックカーに特化して25年、 累積15,000台以上を買取させていただいております。改造車から希少車まで、適正価格を見極めて買取させていただきます。弊社所属の鑑定士が最短当日で全国無料出張査定いたします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。特別なそして価値ある希少車の買取こそ、確かなノウハウと実績を持つ旧車王にお任せください!

すぐ査定依頼が可能!

Web査定申込はこちら

まずは車について気軽に相談したい

LINEで売却相談する

関連する記事

話題の70スープラは25年ルール対象|名車の魅力と高く売れる理由とは

話題の70スープラは25年ルール対象|名車の魅力と高く売れる理由とは

旧車の売買と鑑定市場 2025.10.21
高市早苗氏の愛車「70スープラ」を深掘り!レストアまでの軌跡

高市早苗氏の愛車「70スープラ」を深掘り!レストアまでの軌跡

旧車の魅力と知識 2025.10.21
【2025年解禁】トヨタ・クレスタがついに25年ルール対象に!海外輸出で相場が高騰中

【2025年解禁】トヨタ・クレスタがついに25年ルール対象に!海外輸出で相場が高騰中

旧車の売買と鑑定市場 2025.10.18
廃車費用の相場と内訳を完全ガイド!無料で処分して損しないための知識

廃車費用の相場と内訳を完全ガイド!無料で処分して損しないための知識

旧車の売買と鑑定市場 2025.10.15
“一生モノ”の旧車「1970年式ポルシェ911S」までの出会いと愛車遍歴。そして別れを考える

“一生モノ”の旧車「1970年式ポルシェ911S」までの出会いと愛車遍歴。そして別れを考える

旧車の愛好家たち 2025.10.10
一軒家の車庫証明の書き方とは?記載のポイントや取得手続きの流れを解説

一軒家の車庫証明の書き方とは?記載のポイントや取得手続きの流れを解説

旧車の魅力と知識 2025.10.09
車庫証明はどこの警察署でも出せる?地域別のルールと注意点

車庫証明はどこの警察署でも出せる?地域別のルールと注意点

旧車の魅力と知識 2025.10.08
エンジンがかからない車でも買取できる?故障車の売却方法とは

エンジンがかからない車でも買取できる?故障車の売却方法とは

旧車の売買と鑑定市場 2025.10.07

記事ランキング

1
マイナ免許証に変わって感じるデメリットとは?従来にはないメリットも

マイナ免許証に変わって感じるデメリットとは?従来にはないメリットも

旧車の魅力と知識 2025.03.25
2
MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

旧車の魅力と知識 2024.04.19
3
固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

旧車の再生と維持 2023.09.12
4
車のアンダーカバーが壊れた!修理費用はどのくらい?

車のアンダーカバーが壊れた!修理費用はどのくらい?

旧車の再生と維持 2023.10.18
5
クルマの名義変更の費用はいくら?自分で手続きする場合&代行料も解説

クルマの名義変更の費用はいくら?自分で手続きする場合&代行料も解説

旧車の魅力と知識 2022.09.12
6
車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

旧車の売買と鑑定市場 2023.03.31
7
【13年・18年経過】自動車税種別割・重量税の早見表|乗り換えた方がよい理由も紹介

【13年・18年経過】自動車税種別割・重量税の早見表|乗り換えた方がよい理由も紹介

旧車の売買と鑑定市場 2024.07.29
8
アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

旧車の魅力と知識 2020.04.25

カテゴリ一覧

# 旧車の魅力と知識 # 旧車の売買と鑑定市場 # 旧車の再生と維持 # 旧車のイベント # 旧車の愛好家たち