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インプレッサ WRX STIといえば、WRCでも数々の好成績をおさめたスバルが世界に誇るハイパフォーマンスカーです。なかでも3代目のGRB型は先代のセダンから5ドアハッチバックに進化したことで話題を集めました。現在も人気は継続しており、購入を検討している方も多いのではないでしょうか。
しかし、ハイパフォーマンスカーだからこそ気になるのは維持費です。この記事ではWRX STI GRB型にかかる維持費の内訳とメンテナンスについて詳しく解説します。
インプレッサ WRX STIの維持費の内訳
インプレッサ WRX STIの年間維持費について、燃料代、自動車税(種別割)、任意保険料、車検代、メンテナンス費用の5項目にわけて解説します。
今回は、3代目のGRB型を例にあげてシミュレーションします。
燃料代
まずは燃料にかかる費用から解説します。今回は以下の条件で算出しました。
・カタログ燃費 10モード/10・15モード 10.4km/L
・使用燃料 ハイオク
・燃料単価 190円
・走行距離 500km/月
1ヶ月で約48Lの燃料を使用するため、燃料代は9,120円ほどかかります。1年間に換算すると、10万9,440円です。
自動車税(種別割)
続いて、自動車税(種別割)について解説します。
自動車税(種別割)は排気量の数値によって税額が異なります。インプレッサ WRX STI GRB型の排気量は1,994ccのため、該当する区分は1,500cc〜2,000ccです。自動車税(種別割)の税額は3万9,500円/年ですが、インプレッサ WRX STI GRB型は2007年にデビューしており多くの個体で車齢が13年を超えるため、重課される可能性が高く、4万5,400円/年かかります。
任意保険
次に、任意保険料についてみていきましょう。今回は、大手ネット型保険にて以下の条件で保険料をシミュレーションしました。
<条件>
年齢:25歳
等級:6B
使用目的:日常・レジャー
年式:2007年
運転者:本人限定
<補償内容>
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
入院諸費用特約:なし
車両保険:あり
車両保険(保険金額):80万円
免責金額(1回目-2回目以降):5-10万円
保険料は13万1,628円/年でした。車両保険に関しては80万円までカバーできます。
車検代
次に車検代について解説します。
<ディーラー車検の場合>
自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)
自動車重量税:3万4,200円(24ヶ月)※車齢13年超で算出
印紙代:1,800円
車検基本料:7万円
合計:12万3,650円
※車検基本料は内容、整備工場などにより費用は増減します
自動車重量税は車輌重量によって税額が異なり、インプレッサ WRX STI GRB型は、1t~1.5t以下に区分されます。同区分の現行モデルの税額は2万4,600円(24ヶ月)ですが、初年度登録から13年以上経過した個体は重課されて3万4,200円(24ヶ月)かかります。
また、古いクルマは故障が起こりやすく交換部品や整備が必要なケースが多いため、車検代は高額になる可能性が高いです。
メンテナンス費用
最後にメンテナンス費用をみていきましょう。基本的なメンテナンス項目に加え、インプレッサ WRX STI GRB型ならではの故障箇所についても解説します。
基本的なメンテナンス項目
車種にかかわらずメンテナンスが必要な箇所は以下のとおりです。
・洗車
・ワイパーゴム交換
・ウォッシャー液補充
・エアコンフィルター交換
・エンジンオイル交換
・オイルフィルター交換
・エアクリーナー交換
・バッテリー交換 など
高く見積もって5万円/年ほどを見込んでおけばよいでしょう。
インプレッサ WRX STI GRB型ならではの故障箇所
インプレッサ WRX STI GRB型で故障しやすい部品といわれているのが、2次エアーコンビバルブです。未燃焼ガスを再燃焼させて排気ポートに空気を送り込み、触媒の働きを活性化させ、排ガスを浄化させる役割があります。
錆で部品が固着してしまうトラブルが多く、走行に大きな影響はないものの、エンジンチェックランプが点灯するため、そのままにしておくと車検に通りません。交換費用は左右あわせて5万円程度です。
7万km~10万kmで固着するケースが散見されており、長距離移動が多い方は2~3年に1回の交換を覚悟したほうがよいでしょう。
インプレッサ WRX STIの年間維持費は約45万円
インプレッサ WRX STI GRB型の維持費の内訳を解説してきました。年間での合計額は以下のとおりです。
<WRX STI GRB型の年間維持費>
燃料代:10万9,440円
自動車税(種別割):4万5,400円
任意保険:13万1,628円
車検:6万1,825円(2年ごとにかかる費用の半額分)
メンテナンス費:10万円
合計:44万8,293円
月額では3万7,000円ほどかかります。ローンで購入するとさらに月々の返済が発生し、月極駐車場を契約する場合は別途駐車場代が毎月かかります。
インプレッサ WRX STIを維持するには年収いくら必要?
インプレッサ WRX STIの維持費を算出しましたが、所有するのにどのくらいの収入があればよいのか気になる方は多いでしょう。クルマの維持費は年収の10〜15%が望ましいといわれているため、450万円以上の年収であれば維持できるはずです。
しかし、ここで見積もったのは最低限の費用です。前述のとおり、ローンの返済や駐車場の賃料が加わるとさらに維持費がかかる可能性があるため、あくまでも最低ラインが450万円と認識するとよいでしょう。
インプレッサ WRX STIの維持費を抑える方法
インプレッサ WRX STIを維持するには最低でも年収450万円必要なことがわかりました。しかし、収入が足らなくてもどうしても所有したいという方も多いでしょう。そこで、ここではインプレッサ WRX STI の維持費を節約する方法を3つ紹介します
任意保険を見直す
維持費を抑えたい場合には、任意保険の契約先を見直すとよいでしょう。
車種や条件が同じでも、保険会社によって金額が異なることがあります。任意保険を契約する際には、複数社から見積もりを取り寄せて保険料を比較してみましょう。なお、国内損保よりもネット型保険のほうが安い傾向にあります。
車検の依頼先を見直す
車検の依頼先の見直しも維持費を抑えるのに有効です。
車検基本料は依頼先によって異なります。ディーラー車検よりも民間車検のほうが安い傾向にあり、民間の工場でもそれぞれ金額に差があります。車検の際には、事前に複数の工場から見積りを取り寄せて、車検基本料を比較するとよいでしょう。
DIYでメンテナンスする
一部のメンテナンスを自分で行えば、その分外注費用を減らせます。比較的対応が簡単で、DIYが可能なメンテナンス項目は以下のとおりです。
・洗車
・エンジンオイル交換
・ワイパーゴム交換
・バッテリー交換 など
ただし、初めてDIYする箇所については必ず正しい手順を確かめたうえでメンテナンスしましょう。誤った方法で対応すると、故障やトラブルにつながりかねません。
インプレッサ WRX STIを買って乗りこなせる?
インプレッサ WRX STIを所有するにあたり、維持費以外で気になるのは自分に乗りこなせるのかどうかという点でしょう。これまでの運転経験によってポイントが異なります。
一般的なAT車しか運転したことがない場合、まずはMT車の扱いを習得しなければなりません。そもそもAT限定の免許証なのであれば限定解除の講習を受ける必要があります。インプレッサ WRX STIは基本的にMTであるためです。
クラッチワーク、シフトチェンジの操作に慣れ、ターボ車特有のターボラグをコントロールできるようになりましょう。
また、ハイパワーに対応できる運転スキルを身につける必要があります。300ps以上のパワーは一般的な車の2倍以上です。アクセルワークの繊細な操作が求められるほか、雨天時などには路面状況に応じて慎重に運転しなければなりません。
AT車しか運転した経験がないのであれば、まずは普通のMT車で基本操作を習得し、その後に200psクラスの車両に慣れてから最終的にインプレッサ WRX STIへステップアップするという段階を踏むのが現実的でしょう。
MT車の運転経験がある方であれば、基本的な操作には慣れているため、ハイパワー特性への慣れに数ヶ月程度集中すれば乗りこなせるはずです。
まとめ
インプレッサ WRX STIを維持するには、年間約45万円ほどかかるため、450万円以上の年収があれば所有できるでしょう。また、上手く乗りこなすためには、自身の運転経験に応じた練習が必要です。費用、メンテナンス、運転スキルの3つの観点から考慮して、購入するかどうか決めることをおすすめします。
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