旧車と名車が甦るメディア

エンジンがかからない車でも買取できる?故障車の売却方法とは

目次
1.エンジンがかからない車は「不動車」 2.エンジンがかからない車の維持費 3.エンジン故障車を買い取ってくれる業者 4.エンジンがかからない車でも買取される理由 5.エンジン故障車の買取相場 6.エンジンがかからない車を高く売るためのポイント 7.まとめ

エンジンがかからなくなったクルマの処分を検討する際、売却を検討する方は多いのではないでしょうか。エンジンがかからない状態のクルマの多くは買取の対象となります。廃車手続きの費用やレッカー代を支払う必要なく、思わぬ金額で売却できるケースも珍しくありません。

この記事は、25年以上にわたって旧車・クラシックカーを15,000台以上買い取りしてきた旧車王が、エンジンがかからないクルマが買取の対象となる理由や具体的な売却方法、少しでも高く売却するためのポイントについて解説します。

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

reasons_to_choose_qshaoh

contact_button

エンジンがかからない車は「不動車」

エンジンがかからない、あるいはかかっても自走できない状態のクルマは、一般的に「不動車」と呼ばれます。クルマが動かなくなる原因はさまざまで、一概に「故障」と断定できるものばかりではありません。

たとえば、長期間クルマを動かさなかったことによるバッテリー上がりは、不動車の代表的な原因の1つです。また、燃料タンクが空になっている、あるいはガソリンが劣化しているといった「ガス欠」や燃料系のトラブルや、エンジン本体やトランスミッション、タイミングベルト、スターター(セルモーター)といった機関系の故障が原因になるケースもあります。

「エンジンがかからない」と一言でいっても原因は多岐にわたるうえに、原因の重大性や修理にかかる費用によって、クルマの価値や買取の可否も大きく変わります。

旧車王バナー旧車王バナー

エンジンがかからない車の維持費

エンジンがかからないクルマを所有し続けるうえで、見過ごせないのが維持費の問題です。公道を走らずにガレージや駐車場に置いているだけだとしても、税金や保険料といったコストは発生し続けます。

大きな負担となるのが、毎年4月1日時点の所有者に課せられる「自動車税(種別割)」です。排気量に応じて課税されるこの税金は、クルマを使っていなくても納付義務が生じます。

さらに、これらに加えて、月々の駐車場代もかかります。

クルマの利用状況を問わずに発生するこれらの維持費は、クルマを放置する期間が長引けば長引くほど、負担が増えていきます。エンジンがかからないクルマを放置しておくことは、経済的な観点から見ても決して得策とはいえません。いずれ売却や処分を考えているのであれば、無駄な維持費がかさむ前に、早めに行動を起こすことが賢明な判断といえるでしょう。

エンジン故障車を買い取ってくれる業者

エンジンがかからない不動車を売却しようと考えたとき、どこに相談すればよいのでしょうか。クルマの買取を行っている業者にはいくつかの種類があり、それぞれに得意分野や特徴があります。エンジン故障車を買い取ってくれる業者の種類とそれぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

中古車販売店

 中古車販売店は、買い取ったクルマを再販することを主な目的としています。そのため、エンジンがかからないクルマの買取には積極的ではない傾向があります。

修理が比較的簡単かつ人気車種であれば、買取に応じてもらえる可能性はありますが、買取価格は市場での販売価格から修理費用等を考慮した金額となるため、高値は期待できません。

ディーラー

新車の購入時に、現在乗っているクルマを引き取ってもらう下取りという形で、ディーラーに売却する方法もあります。

ディーラーの主な目的は新車の販売であり、下取りはそのためのサービスの1つです。再販が難しい不動車に対してはほとんど価値がつかないことが多く、査定額が0円となることも珍しくありません。クルマの状態によっては、レッカー代や廃車手続きのための費用を請求されてしまう可能性すらあります。

廃車買取業者

廃車買取業者は、エンジンがかからないクルマや事故車、水没車といった、一般的な市場では価値がつかないとされるクルマの買取を専門としています。これらの業者はクルマを「中古車」として捉えず、「資源」や「部品」として扱います。

そのためクルマがどのような状態であっても、最低限の金属資源としての価値を保証してくれることが多く、買取価格が0円になることはほぼありません。廃車手続きの代行費用やレッカー代を無料にする業者が多いのも大きな魅力です。確実に値段をつけて引き取ってほしい場合には、もっとも頼りになる選択肢の1つです。

買取専門店

買取専門店は、中古車販売店やディーラーとは異なり、買取を専門に行っています。最大の特徴は、独自の多様な販売ルートを持っている点です。国内での再販はもちろん、海外への輸出、部品としての販売、オークションへの出品など、買い取ったクルマを最も高く売れるルートを確保しています。

これらの販路の中には、エンジンがかからないクルマに価値を見出すものが含まれていることがあります。日本では人気がなくても海外では絶大な需要がある車種や、特定の部品に価値がある希少なクルマは、不動車であっても驚くような高額査定が提示される可能性があるでしょう。

旧車王バナー旧車王バナー

エンジンがかからない車でも買取される理由

クルマは数万点もの部品から構成される精密機械であり、動かなくなったとしても、その価値が完全に失われるわけではありません。専門業者が不動車を買い取るのには、明確な理由があります。エンジンがかからない車でも買取される理由について詳しく見ていきましょう。

部品や資源としての価値がある

クルマには、再利用可能な価値ある部品が数多く搭載されています。エンジンの故障で不動車になったとしても、トランスミッションや足回りのパーツ、バンパーやドアといった外装部品、シートやカーナビなどの内装品は十分に使える状態かもしれません。これらの部品はリサイクルパーツとして取り外され、修理用の部品として販売されます。

特に、すでに生産が終了している旧車の純正部品は希少価値が高く、高値で取引されることもあります。全ての部品を取り外した後の車体も、鉄やアルミニウムなどの金属資源として価値を見出されることが少なくありません。

海外需要がある

日本車は、その品質の高さと耐久性から、世界中で非常に高い評価を受けています。日本では「古い」「走行距離が多い」といった理由で価値が低いと見なされるクルマでも、海外の国々、特に新興国では「まだまだ現役で走れる信頼性の高いクルマ」として、大きな需要があります。

エンジンがかからない状態であっても、現地の整備工場で安価に修理して再販できるため、買取業者は積極的に買い付けを行います。買取業者は独自の輸出ルートを持っており、どの国でどの車種が人気なのかを熟知しています。そのため、国内では価値がないと思われているような不動車でも、海外の需要を見越して想像以上の価格で買取してくれることがあります。

エンジン故障車の買取相場

エンジンがかからないクルマの買取価格は、車種や年式、走行距離、そしてクルマの状態によって大きく変動するため、相場を断定することは困難です。しかし、査定額を左右する要件と目安を知っておくことで、事前にある程度の対策ができるようになります。エンジン故障車の買取相場について詳しく見ていきましょう。

状態が良い場合の相場

不動車であっても、内装の状態が良く年式が新しいクルマは、ある程度高額の査定が期待できます。また、バッテリー交換や簡単な部品交換で直る程度の不動車であれば、修理費用が数万円程度に収まるため、こちらも比較的高い買取価格がつきやすいでしょう。

一方で、エンジン本体の載せ替えが必要になるような重度の故障は多額の修理費用がかかるため、買取価格は低くなる傾向にあります。

走行距離が長い場合の相場

走行距離が10万kmを超えているような過走行車のエンジンがかからない場合、国内での再販は難しいため、買取価格は低くなるのが一般的です。多くの買取店では、部品取り用あるいは海外への輸出を前提とした価格設定になるでしょう。

ただし、これも車種によります。例えば、耐久性に定評のあるランドクルーザーやハイエースといった車種は海外での需要が非常に高いため、エンジンがかからない過走行車であっても値段がつくでしょう。所有しているクルマが海外で人気のあるモデルかどうかで、買取相場は大きく変わります。

全く動かない車の相場

損傷や劣化が大きく、修理して再び走らせることが現実的ではないクルマの査定額は、主に部品や金属資源に基づいた金額となります。

この場合、廃車買取業者が主な買取先となり、数万円程度の買取になることが多いです。

ただし、希少なクラシックカーや限定モデルであれば話は変わります。コレクターや専門業者にとっては、レストア(復元)のベース車両や純正部品の供給源となるため、高い査定額がつくことがあります。

旧車王バナー旧車王バナー

エンジンがかからない車を高く売るためのポイント

売却を諦めていたクルマに値段がつく可能性があると分かったら、次は「どうすれば少しでも高く売れるのか」を考えたいところです。エンジンがかからないクルマでも、次のポイントを押さえることで、査定額がアップする可能性があります。

車をきれいにして査定に出す

査定額を上げるためには、査定士にクルマを大切に扱ってきたという印象を与えることが重要です。ホコリまみれのクルマよりも、きれいに手入れされたクルマの方が、査定士の心証は格段に良くなります。

丁寧に扱われているクルマは、エンジン以外のパーツの状態も良好な可能性が高いため、プラス評価につながります。

複数業者に査定を依頼する

高価買取を実現するために効果的な方法の1つが、複数の買取業者に査定を依頼する相見積もりです。1社だけの査定では、適正な査定額を判断するのは困難です。

複数の業者に査定を依頼することで、業者間に競争が生まれます。他社の査定額を交渉材料に使い、より高い金額を引き出せる可能性があります。

特に、不動車の査定額は業者によって評価基準が大きく異なるため、廃車買取業者や買取専門店など、タイプが異なる複数の業者に見積もりを依頼した方がよいでしょう。

相場を把握して交渉に備える

インターネットの一括査定サイトなどを利用し、自分のクルマがどのくらいの価格で取引されているのか、おおよその相場を把握してから査定に臨むことも大切です。もちろん、エンジンがかからない場合は、相場よりも大きく下がります。

しかし、ある程度の目安にはなるため、不動車であることを考慮しても相場よりも著しく安い査定額ではないかどうかを判断しやすくなります。

オプションをしっかり伝える

クルマに取り付けられているオプションパーツも、査定額に大きく影響します。メーカー純正のナビゲーションシステムやサンルーフ、本革シートといった人気の高いオプションは、大きなプラス査定の対象になる傾向があります。

有名ブランドのアルミホイールやマフラー、エアロパーツといった社外品のパーツも、クルマ好きには評価されるポイントです。査定の際には、オプションやカスタムパーツの存在を忘れずに査定士にアピールしましょう。取り外して保管している純正パーツがあれば、それも一緒に提示するとさらに評価が上がることがあります。

まとめ

エンジンがかからないというだけで、クルマの価値をゼロだと決めつけてしまうのは早計です。たとえ自走できなくても、部品や資源としての価値、あるいは海外での需要といった価値が眠っている可能性があります。

不動車は売却先によって、買取価格が大きく異なります。動かなくなったクルマの処分を検討する際には専門性の異なる複数の買取業者から見積もりを取得し、クルマの価値を高く適切に評価してくれる業者を選びましょう。

旧車の買取なら「旧車王」におまかせ!

長い時間を共にした愛車だからこそ、売却先にもこだわりたいという方は多いのではないでしょうか。
旧車王は、旧車に特化して20年以上買取を続けております。旧車に関する実績と知識なら、どこに負けない自信があります。また、ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する「二重査定」も一切ございません。誠実にお客さまのクルマと向き合い、適正に査定いたします。
全国どこでも無料で出張査定にうかがいますので、大事な愛車の売却先にお悩みの方はぜひ「旧車王」にご相談ください。

画像1 画像2
画像ギャラリー(全2枚)を見る
この記事に誤りや気になる点がありましたら、お手数ですが、こちらのフォームからお知らせください。ご協力ありがとうございます。

この記事をシェアする

旧車王マガジンは
旧車王
が運営しています

旧車王は、「買取は10年以上の旧車だけ」というコンセプトのもと、旧車・クラシックカーに特化して25年、 累積15,000台以上を買取させていただいております。改造車から希少車まで、適正価格を見極めて買取させていただきます。弊社所属の鑑定士が最短当日で全国無料出張査定いたします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。特別なそして価値ある希少車の買取こそ、確かなノウハウと実績を持つ旧車王にお任せください!

すぐ査定依頼が可能!

Web査定申込はこちら

まずは車について気軽に相談したい

LINEで売却相談する

関連する記事

一軒家の車庫証明の書き方とは?記載のポイントや取得手続きの流れを解説

一軒家の車庫証明の書き方とは?記載のポイントや取得手続きの流れを解説

旧車の魅力と知識 2025.10.09
車庫証明はどこの警察署でも出せる?地域別のルールと注意点

車庫証明はどこの警察署でも出せる?地域別のルールと注意点

旧車の魅力と知識 2025.10.08
ナンバー 無しの車を廃車にする方法は?必要書類や手順を解説

ナンバー 無しの車を廃車にする方法は?必要書類や手順を解説

旧車の魅力と知識 2025.10.06
車の出張買取とは?利用する流れや注意点も解説

車の出張買取とは?利用する流れや注意点も解説

旧車の売買と鑑定市場 2025.10.03
車検切れの車も買取ってもらえる?可能な理由や売る方法を解説

車検切れの車も買取ってもらえる?可能な理由や売る方法を解説

旧車の売買と鑑定市場 2025.09.25
「旧車王ヒストリア」は「旧車王マガジン」に生まれ変わります〜リニューアルのご挨拶〜

「旧車王ヒストリア」は「旧車王マガジン」に生まれ変わります〜リニューアルのご挨拶〜

旧車の魅力と知識 2025.09.12
日本でいちばん暑い席。敢えて暑い夏に劇狭なリアシートを体感してみた

日本でいちばん暑い席。敢えて暑い夏に劇狭なリアシートを体感してみた

旧車の愛好家たち 2025.08.28
旧車に乗りたい若者に向けて、36年目のシトロエン2CV乗りから伝えたいこと5+1つのこと

旧車に乗りたい若者に向けて、36年目のシトロエン2CV乗りから伝えたいこと5+1つのこと

旧車の魅力と知識 2025.07.28

記事ランキング

1
マイナ免許証に変わって感じるデメリットとは?従来にはないメリットも

マイナ免許証に変わって感じるデメリットとは?従来にはないメリットも

旧車の魅力と知識 2025.03.25
2
MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

旧車の魅力と知識 2024.04.19
3
固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

旧車の再生と維持 2023.09.12
4
車のアンダーカバーが壊れた!修理費用はどのくらい?

車のアンダーカバーが壊れた!修理費用はどのくらい?

旧車の再生と維持 2023.10.18
5
車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

車庫証明は本人じゃなくても取得できる!代理人による手続き方法を紹介

旧車の売買と鑑定市場 2023.03.31
6
クルマの名義変更の費用はいくら?自分で手続きする場合&代行料も解説

クルマの名義変更の費用はいくら?自分で手続きする場合&代行料も解説

旧車の魅力と知識 2022.09.12
7
【13年・18年経過】自動車税種別割・重量税の早見表|乗り換えた方がよい理由も紹介

【13年・18年経過】自動車税種別割・重量税の早見表|乗り換えた方がよい理由も紹介

旧車の売買と鑑定市場 2024.07.29
8
アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

旧車の魅力と知識 2020.04.25

カテゴリ一覧

# 旧車の魅力と知識 # 旧車の売買と鑑定市場 # 旧車の再生と維持 # 旧車のイベント # 旧車の愛好家たち