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六本木のカローラと呼ばれたBMW3シリーズの2代目「E30型」の魅力を紹介

目次
1.BMWらしさが感じられるコンパクトセダンE30 2.欧州車らしい走行性能とスタイリングを詰め込んだE30型 3.E30型は希少性があがると一気に高騰する可能性

BMWジャパンの創設以来、最大のヒット作となった2代目3シリーズの「E30型」。バブル景気の恩恵も相まって、記録的な販売台数を達成しました。

セダンタイプを世に送り出したあとも、クーペやカブリオレ、そしてステーションワゴンなど、豊富なモデルバリエーションを発展させたE30型は、販売終了から25年以上たった今でも、ファンの心を躍らせる名車です。

単に高級志向の高まりという時代背景だけではなく、欧州高級セダンとして確かな実力を備えていたからこそ大ヒットにつながったBMW E30型の魅力を紹介します。

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BMWらしさが感じられるコンパクトセダンE30

BMWの主力モデルで、今もなお最多量販車種である3シリーズ。なかでも2代目のE30型は、コンパクトボディの中にBMWらしさをギュッと詰め込んだ人気の1台です。

クルマ好きのあいだでは「イーサンマル」の愛称で親しまれたこの車種は、ベンツ190Eと並び、バブル期を象徴する高級輸入車でした。

BMWの発展期に登場した「E30型」

BMWの主力車種である3シリーズは、BMW 2002の後継「E21型」を初代として、1975年6月に歴史の幕を開けます。当時はまだBMWの日本法人が存在せず、正規ディーラーであるバルコム・トレーディング社が輸入販売をおこなっていました。

そして、BMWジャパン(正式名称はビー・エム・ダブリュー株式会社)が創設された翌年に登場したのが、2代目のE30型です。まさにBMWがプレミアムブランドの基盤を固めていく、発展期真っ只中でのデビューでした。

E30型は、初代3シリーズのE21型のテイストを継承しながらも、ボディのサイズアップや全グレードを4灯化するなど大幅な進化を遂げ、プレミアムセダンとしての地位を確立します。また、E30型はセダンだけではなくカブリオレやステーションワゴンといった幅広いボディタイプも展開されました。

時代を味方につけ「六本木のカローラ」と呼ばれるるほど大ヒット

E30型のヒットを揶揄して「六本木のカローラ」という言葉まで生まれました。東京の遊び場の中心だった六本木では多くのE30型BMWが走っていて、当時国内でもっとも売れていたカローラ並にその姿が目撃されていたためです。

E30型が市場に投入された1982年の日本は、まさにバブルの黎明期。庶民層の所得も引き上げられ、高級志向の高まりから「ハイソカー」と呼ばれる国産高級車や外国車が注目され始めていた時期です。

クルマとしての完成度の高さに加えて、スモールセダンというちょっと背伸びをすれば手の届くクラスだった点が、時代背景と見事に重なって空前の大ヒットにつながります。また、正規輸入だけではなく円高進行で並行輸入車を手にしやすかったこともE30型のヒットを後押ししました。

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欧州車らしい走行性能とスタイリングを詰め込んだE30型

E30型のヒットは、単に日本が豊かになったからというわけではありません。クルマとして完成度が高かったからこそ、多くのユーザーの人気を集めました。

欧州プレミアムカーにふさわしい仕上がりとなっているE30型の魅力を紹介します。

欧州車ならではの走行性能はまさに「駆け抜ける歓び」

E30型の魅力は、欧州車ならではの優れた走行性能です。最大170psを発生する直列6気筒SOHCエンジンをはじめ、軽い吹き上がりが気持ちの良い4種類のエンジンが搭載されています。

また、サスペンションはフロントにストラット式、リアにセミトレーリングアーム式を採用し、軽量ボディとあわせて高いハンドリング性能を実現しています。

絶対的なパワーや性能を誇っているわけではないものの、モデル全体としてどのグレードでもスポーツセダンとして文字通り「駆け抜ける歓び」を感じられるクルマでした。

クラウス・ルーテの魔法にかかったデザイン

E30型のデザインは、アウディも手掛けるドイツのカーデザイナー、クラウス・ルーテが担当しました。初代と比べて車両寸法が拡大し、丸みのあるボディラインとしたことで、スモールセダンながら欧州セダンの風格のあるデザインに仕上がっています。

また、初代では上級グレードにしか装備されていなかった4灯ヘッドライトも、全グレードに標準装備。現在に比べるとまだ小さいキドニーグリルと合わせて、E30型BMWの象徴となりました。

インテリアでは、運転席に向けてデザインされたBMW伝統のセンターコンソールが、オーナーだけが味わえる優越感を演出します。また、シンプルな3本スポークステアリングに象徴されるように、欧州車ならではの高級感を漂わせながらも、ドライバーズカーとして過度に主張しない落ち着いたデザインが印象的なインテリアです。

豊富なボディバリエーションもE30型の特徴

豊富なボディバリエーションを設定していたのもE30型の特徴です。1982年のリリース時には、2ドアセダンとバウア社製トップカブリオレがまず投入されました。翌年1983年には、爆発的な人気を集める4ドアセダンが登場します。

さらに、フルカブリオレとスポーツセダンも追加され、1989年には2002シリーズのハッチバックに由来するステーションワゴン「E30ツーリング」まで販売されました。

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E30型は希少性があがると一気に高騰する可能性

E30型は1990年にモデルチェンジされ、後継の第3世代3シリーズE36型に移行します。また、一部モデルチェンジ後に販売が継続されたステーションワゴンとカブリオレも、それぞれ1993年、1994年には販売終了しました。しかし、BMWらしいスタイリングと走行性能の高さから現在でも根強い人気のある車種です。

ボディタイプとエンジンのバリエーションが多いことから中古車価格も幅が広く、100万円を切るものから、200万円を超えるものまであります。

買取価格についてもモデルや年式、エンジンによって大きく変わりますが、旧車王では先日325i Mテクニックを200万円で買い取りました。

E30型BMWは販売台数が多かったことから、これまであまり大きな値上がりが見られませんでしたが、販売終了からすでに30年以上が経過し、今後状態の良い個体は減少していくでしょう。人気の高いモデルだけに、希少性が高まると一気に価格が上昇する可能性があるので、今後の価格動向には注目です。

※価格は2023年3月執筆時 

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