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まつばらあつしの記事一覧

旧車に乗りたい若者に向けて、36年目のシトロエン2CV乗りから伝えたいこと5+1つのこと
旧車の魅力と知識2025.07.28

旧車に乗りたい若者に向けて、36年目のシトロエン2CV乗りから伝えたいこと5+1つのこと

こんなタイトル付けちゃって、なんかオッサンが説教くさいこというんじゃなかろうか?と、思う若者もいると思うが心配無用! ご想像通り説教くさいこというんだけれど、まあ、ちょっとトシヨリの話は聞いておけとの名言もある(かもしれない)ように、少しのあいだきいてもらえると、いや、読んでもらえると、イイことあるんじゃないかと思うわけです。 まず「旧車」の基準をドコに置くか、ということからはじめてみましょう。 「旧車」ってドコからが「旧車」なのか? 旧車を英語でいえば「Old Timer」って感じ?「Vintage」とか「Classic」ということもありますわね。 日本の「税制」でいえば「新車から13年以上経ったクルマは税金高くなりますよー」の法律があるので、ソレを基準に考えれば、今年を起点にすると「2025-13=2012」すなわち2012年より前のクルマは「旧車」扱い・・・ってなんだか新しすぎじゃないか? 2012年っていったら「元号」でいえば平成24年。旧車というよりも、単なる中古車扱いっぽい気もする。 ということで、私見ながら「旧車」の基準を以下に定めてみました。異論はOK。 「10年ひと昔」とはよくいいますが「100年=1世紀」で考えた場合、25年を四半世紀と呼んでおります。英語でいえば「quarter century」。 まあ、この辺を区切りとして ・2000年(平成12年)以前のクルマ:旧車・オールドタイマー(Old Timer)・1988年(昭和63年)以前のクルマ:旧車・ビンテージ(Vintage Car)・1970年(昭和45年)以前のクルマ:クラッシック(Classic Car) ・・・ということにして、今回は話を進めてみます。 さて「旧車」(Old Timer) & (Vintage Car) どうですか?最近のワカモノのみなさん「旧車」スキですか? 機能や性能面、それに安全面では最近のクルマとは比べることもできないほどアレですが、ソレらを「なかったこと」にしてもなお、デザインや乗り味、あるいは時代が醸し出す「個性」を感じる。 そんな理由で「旧車」に興味がある「旧車」に乗りたい・運転してみたいと、思わせるモノがあるわけですよね。 ・・・というわけで、ようやくここからが本題です。 いつも前置きが長くてすみません。落語家なら「まくらが長い」とかいわれちゃうやつなんですが。 さて、若いみなさんが「旧車」に乗りたい、乗ってみたい、所有したい、と思ったときに「考えてほしいいこと」がいくつかあります。 以下にソレらを記述しますので、もし何かのマチガイ・・・じゃなかった、もし何かのチャンスで「旧車」に乗れるかも!? 手に入れることができるかも!? というときに参考にしてほしいなと思うわけです。 ■その1:安全じゃないかも 最近のクルマは、ほとんどもれなくエアバッグが装着されております。日本では「義務化」されているわけではありませんが、ソレでも新車にはおおむねエアバッグは装着済み。 ところが旧車だと、エアバッグがついていないクルマもママあります。特に低価格帯のクルマだとエアバッグ未装備がフツーと考えてヨロシイかと思います。また、エアバッグに限らず、安全装備面では新しければ新しいほど安全面でのメリットがあるわけで、その辺はきっちり「覚悟」しておくべきかと思うわけです。 クルマ自体の剛性とか衝突時の安全面とかも新しい方が「より安全」であることは、いわなくてもご存知の通り。 ■その2:お金が掛かるかも 旧車に乗っていて頭を悩ます大きな部分が「お金」の問題。どっか壊れた修理しなきゃ、でも旧いクルマじゃパーツが生産中止で手に入らんとか、旧くてあちこちガタが来て、あっち直せばこっちコワれる、みたいに、旧いクルマは旧いなりにあちこちが痛むもんです。ニンゲンだって歳とりゃガタがくる。なので修理とか修繕とかパーツ代とか、とかくお金はかかりがち。 そのためにできれば「かかりつけ医」すなわち「主治医」がいれば安心ですな。自分でメンテできるという人でも、やはりプロの医者=メンテしてくれるショップが必要なのはニンゲンと同じ。そのためにも、いろいろ入り用のお金は覚悟しておくのがベターであります。何より新車から13年以上経ったクルマは、なぜか税金ガガーンと跳ね上がるのです。心せよワカモノ! ■その3:快適じゃないかも 今ならスマートフォン繋いで好きな曲聴いたりできる、そんな機能も旧車では難しいかも。つか、そもそもUSBのソケットもなけりゃ電源コンセントもない!旧車ってそんなもんです。 ラジオやCDプレーヤーが搭載されているので、まあ、そういうレトロな楽しみ方も旧車ならでは、と割り切ってもらいましょう。また、旧車の時代にもよりますが「ルーミーな室内!」というような売り文句で、やたらとガラス面積が広いクルマが一時期流行りました。エアコンがあるから無問題!とはいえ、太陽光がガンガン当たる室内ってのもキツイかも。その分、明るくてハワイアンと、気分を切り変えてハンドル握るのが「吉」です。 ■その4:手間がかかるかも エンジンを掛けるのにキー突っ込んでかちりと回してエンジンスタート・・・なんて行為が昔のクルマ扱いになるとは思わなかったですが、そう、ボタン押して始動!なんてのは最近のクルマ。旧車はキーを回してエンジンかけます。 もちろんドア開けるのもキーが必要。ガチャっと回してドアを開けてください。ビンテージやクラッシックだと窓開けるのもくるくるハンドル回すタイプが主流ですが、旧車レベルならかろうじてパワーウインドウはあるでしょう。 雨降ってもワイパー自動で動きませんよ!トンネル入っても自動でヘッドライト点きませんよ?最近は夜になっても無灯火で走ってるクルマ見掛けるけど、アブナイから気をつけてください。スイッチは自分でON。消すときも積極的にOFF。機械任せにしないのが旧車乗りの矜持であります。 ■その5:彼女or彼氏にフラれるかも クルマに興味のないパートナーは、この際諦めた方がいいかもしれませんね。というくらいの覚悟が必要です旧車のバアイ。 いや、オーバーかもしれませんが、オールドタイマーとかビンテージに興味のない人は、狭いはうるさいわ快適装備もないわ金掛かるわ面倒くさいわで、メリット一切なしのマイナス面ばかり。そんなの喜んで乗ってるアンタ昭和人か!ってツッコまれる羽目になるかも。 クルマのデザインがステキかわいいやつならまだマシかもしれませんが、ステキかわいいけど乗ってみたらオーマイガーッ!ってなりがちなのも旧車の趣。デザインだけで旧車選ぶのは、そんな覚悟は承知の上かと。そういうときのアナタの仕事は、いかにこの旧車がスバラシく、ヨイものであると説き伏せる(?)知識と話術、ソレを押し通せる情熱なのであります。負けるなワカモノたちよ! ■余計なお節介 ここだけの話ですが、旧車乗りの多くは、実は「足車(アシグルマ)」を持っています。すなわち普段使いのクルマ。それはコンパクトカーであったり家族で使うワンボックスカーだったり荷物運べるワゴン車だったり・・・。旧車乗りはナチュラルに「現代のクルマの有り難み」というものを理解しております。だからこその旧車愛とでもいいましょうか(Now and Then)ですな。 とまあ、5つ(+1)くらいのポイントを挙げておきましたが、コレらすべてハードルというか、越えなければならない山というか、一般的に見れば「マイナス面」であるといえましょう。 ところが! ところがですよ。 この旧車王を読んでいる旧車ファンともなれば、先に挙げた5つ(+1)のポイントはすべて「だからイイじゃん!」というポイントになってしまいがちなモノなのです。 安全じゃない?ヨシ!もっと気を使い、周りもよく見て安全運転。 金かかる?ヨシ!もっと働いて稼ぐぜ!というモチベーション。 快適じゃない?乗って運転する。ソレ自体がとても楽しいじゃないか! 楽しさがイチバン!Fun to drive。 手間が掛かる?そういう手間こそが旧車乗りの儀式。乗る前の施行点検と同じ、お祈りに近い行為。 彼女/彼氏にフラれる?いや、なんかゴメン。 ・・・と、いうように、先に挙げた5つ(+1)をマイナスではなく、プラスとして積極的に捉えることができるのであれば、ソレはもう立派な「旧車ファン」だといえます! ・・・というよりも「マニア」に近くなってきたという、喜ばしい事態ではないかと思うわけです。 ようこそ!旧車の世界へ! とってもウエルカム! 我々とともに旧車の沼へ・・・。 東京都 自営業・65歳より。 [画像・旧車王ヒストリア編集部 / ライター・まつばらあつし] 

5つの理由で解説。最新モデルに魅力を感じない人って理解不能だけど・・・
旧車の魅力と知識2025.06.27

5つの理由で解説。最新モデルに魅力を感じない人って理解不能だけど・・・

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会のデータによると、2024年の日本の新車販売台数は、前年比7.5%減の442万1494台。 一方で、中古車登録・届け出台数は、前年比0.3%増の646万7884台とあります。 新車の販売台数より、中古車の方が多く動いているという感じなのですが、それは経済的な面であったり、まあ、中古車を買う理由はさまざまありましょう。 で、そのなかには「新車では手に入らないムカシのクルマが欲しい!」という人たちが少なからずいる、というのは間違いがないと思います。 ◾️最近のクルマってドウなんすか? ソレって「最近のクルマに魅力を感じない」と思っているヒトたちってこと・・・? え?そうなの? いや、ソレまじすか?  でもホラ、現行のクルマ、新車で欲しいヤツあるでしょ?あるんじゃないの? といわれりゃあ、まあ、たしかに欲しいなGR86とかコペンもいいよねえ。 余裕があればジムニーもちょとイイ気がするし・・・。 あれれれれ?それ旧くね? ◾️ソレ、昭和世代だから? もちろんGR86&BRZ、ホンダS660みたいに、なんか「グッ」とくるクルマはときどき出てくるけど、いやこれマジ欲しい!っていうようなクルマ少なくなった・・・という気がしませんか? まあ、なんとなくそんな感じがするのは、ワタクシの周りが昭和世代ばかり、というのも大きな理由のひとつ・・・というような気がするのであります。 いやね、ショーワエイジの我々からすると、そもそもクルマの種類そのものが少なくなってないスか? 種類というかバリエーション・・・という印象が強いんですよレイワの現代。 例えばカローラでいえば、80年代とか90年代には「セダン」「ハッチバック」「クーペ」「ワゴン」「バン」「リフトバック」スポーツモデルの「レビン」「トレノ」そういや「カローラII」兄弟車に「スプリンター」なんてのもあったというか、もうバリエーションモデルだらけ。 覚えきれない派生モデルの嵐!しかもDXとかSE、XEとかGTとかグレードまで多種多様!覚えきれんっっっ! まあ、それだけ昭和時代は豊かだったのかもしれません。 とはいえ、今でも車種はたくさんあるし、派生モデルもそれなりに存在する。 相変わらずのバッジエンジニアリングも、以前ほどではないけれど、今でも続けられているし。 選択肢そのものはソレほど変わりがないかもしれません。 ◾️なのにナンでアナタはわざわざキューシャへ行くの? 今でも、そんなたくさん選択肢があるのに、じゃあなんでアナタは「旧車」に行くの? 新しいクルマは性能はおろか安全性でも利便性でも「旧車」に比べたら、はるかに「イイ」じゃないですか! 昔のクルマって古くて扱いにくくて不便で遅くてうるさくて税金高くて狭くてカーナビないしスマートフォン連動しないし、ヘタすりゃドリンクホルダーすらないじゃないすか! それでもアナタは旧車をみて「イイなあ」とおっしゃるのですか! あっ「旧車王」なんてサイトまであるじゃないか! ナンで!? ・・・ということで、5つの理由で解説いたします。 ●理由その1「最近のクルマのデザインがなんかヤ?(趣味や嗜好の変化)」 ・最近のクルマって、なんか「獅子舞」みたいなのばっかり・しかも色がなんか地味・顔つきがオラオラしててメッキテカテカ・でかいの強調して押しが強いくせに色が地味(色2回目) ●理由その2「最近のクルマって個性(キャラクター性)が希薄?(世の中の変化)」 ・パッとみて「何に使う」クルマなのか判りにくい・なんか四角いのばっかり・選べるカラーバリエーションが地味で少ない(色3回目)・シルバーとグレーと黒と白ばっかりなの?(色4回目) ●理由その3「最近のクルマは便利さと共に失ったものがある(ノスタルジー)」 ・運転しててラクチンで便利なんだけど「面白さ」には欠ける・一台で全部済んじゃう多様性・手間が掛からない分、愛着が沸く時間がほとんどなくなった・手探りでラジオのON/OFFや選曲ができない ●理由その4「クルマの性能や機能より大切なものがある(生活様式の変化)」 ・みんなで便利に使えるとイイよね・誰かとお出かけしたりする経験が大事、クルマはそのための移動手段・でかいクルマに限って乗ってる人が少ない・軽自動車はナンだかたくさん乗ってるイメージ ●理由その5「クルマはステータスでもナンでもない」 ・クルマ持ってると「スゲエ」というより、まあ便利だよね的な(特に都市部)・地方都市ではクルマは必需品なので、使いやすく便利で安上がりなやつがイイよね・つか、持っててアタリマエ・道具として優秀であればOK ■旧い時代を知っているから? いろいろと理由を挙げてゆけばキリがないんですけれど、実は、大きな理由のひとつとして、ユーザーとして、そしてオーナーとしての我々が「昭和時代の大狂乱ともいえるバラエティ豊かなクルマ社会を知っている」からというのがあるのかもしれませんね。 すなわち「あの頃よりは・・・」みたいに、ムカシと比べちゃうんですよ。 まったく年寄りの悪いクセだ。そんなんだから年寄り扱いされちゃうんだ・・・。ってワカってながら、ソレでもいっちゃうんですよね「あのころはよかった」って。 あの頃は「好きなクルマ」が確かにあったし、それぞれにユニークなキャラクターがあった。 本気で欲しいと思えるようなクルマがたくさんあったんですヨ。 同じカローラでもサラリーマンの若いパパの乗るカローラと、20代のやんちゃなワカゾーが乗るカローラはまったく違う。 でも同じカローラ。 マイナーな方がいいならスプリンターって選択肢もアリ。 塗装業のおっさんが乗るサニーバンとサーフィン好きのワカゾーが乗るサニーバンはまったく違う。 同じサニーバンなのに。 少し違うのが欲しけりゃパルサーはいかが?(チェリーでもいいゾ) ◾️今でも充分選択肢があるのに とはいえ、今の、すなわち現行カローラだって「カローラ」「カローラスポーツ」「カローラツーリング」「カローラクロス」「GRカローラ」「カローラアクシオ」「カローラフィールダー」の7種類あるんだからスゲえっすよね。いいクルマなんですよカローラって。いいクルマ。 それでも、7種類もある現行の「カローラ」じゃなくて、ショーワのおっさんたちは(たぶん)中古車がずらりと並んだ店先眺めたり、夜な夜なパソコンの画面に映るちょっと前のクルマを探したりしてるんですよね。 なんだソレ正直「理解不能」ではあります。 が、なんとなく「そうだよなあ」って「ワカる」のは、ワタクシもショーワのおっさんだからなのでしょう。 そう、身体では現行モデルが「イイもの」って解っているのに、脳みそが「イヤ、オマエのホシイのは本当にソレなのか?」っていってんの。 そのとき、アタマのなかでは、なんか知らないマスコットとか、エンブレムがついたキーホルダーがぶら下がってるキーを、ドアの穴に差し込んでガシャッとトアを開けるあの感触。 ボタンを押すんじゃなくて、キーを突っ込んでセルを回すあの感覚。 エンジンがかかると微妙な振動とともにブルブル震える車体とサウンド。 その感触を得てはじめて「クルマ運転してるぞオレ」感を得ることができる、みたいな。 ◾️旧車をこよなく愛する「困った人」たち(ほめ言葉) それは確かに、今よりも「安全じゃない」し「便利でもない」し、実際「お金かかる」し「面倒臭い」し、なんなら「古臭い」し「使いにくい」。でもそんなクルマに「魅かれて」しまう。 そんな人たちが一定数いる。 自動車を単なる道具としてだけでなく、クルマを「文化」として捉えて一緒に生きてゆく。 それは多分ヨーロッパでも、アメリカでも、アジアでも、一定数いるはずです。クルマを持つこと、運転することが目的の人たち。 ウンチク垂れたがるオッサンたちがイキイキとして、楽しげに走るために、走るのが目的で走ってゆく。 ときに故障に悩み、仲間が集まると自分のクルマの調子が悪いことをまるで自慢話のように語りたがる、13年以上経ったクルマの税金高いの何とかならんかねえ、とかいってるアノ人たちのことですよ・・・。 まったく困った人たちですよねえ(笑)。もう。 [画像・トヨタ,日産, マツダ、ライター / まつばらあつし] 

おおきいオトモダチのみなさま、ミニカーは好きでせう?
旧車の魅力と知識2023.09.25

おおきいオトモダチのみなさま、ミニカーは好きでせう?

■男のコはミニカーが好きである 男のコはナゼかミニカーが好きである。 それはほとんど本能といえるかもしれない。 とにかく、ほとんどの男のコはミニカーで遊ぶ。 もしも家の近くに鉄道が走ってたら「鉄っちゃん」に走るかもしれないが、そんな子たちでも「ミニカー遊び」は避けることのできない、男のコの儀式のようなモノなのだ。 このジェンダーフリーの世の中で「男のコ」だなんていうのもアレだが、それでも仕方がない。 カレーライスが好き、ハンバーグが好き、というのと同じレベルで、男のコはミニカーが好きなのだ。 みなさんはミニカーというと、何を思い出す? 国産だったら「トミカ」とか「ダイヤペット」かな。 英国製の「コーギー」とか「マッチボックス」なんかも有名どころ。 米国製だと「マテル」とか「ホットホイール」とか。 スーパーなどでは「マジョレット」など見かけるし、模型店だと「ブラーゴ」とか「シュコー」とか、ちょっと高級なモデルを見かけたりする。 そんなミニカーではあるけれど、多くの「男のコ」たちは、大人になる前にミニカーの多くを手放してしまう。 ナゼかわからないが、オトナになるにしたがって、自分の周りからミニカーがなくなってゆくのだ・・・・・。 ■オトナになってもミニカーが好きである さて、前置き(笑)はこのくらいにして、そうして育った「男のコ」たちの一部は、オトナになると、またミニカーを集め始める種類のヒトが現れる。 あるいは、旧いミニカーを実家の押し入れの中から発掘して、ノスタルジーにとらわれつつ、なんとなく手元に置いておいたり、机の上に飾ったりしたりしてしまうヒトたちもいる。 そして、そのなかの何人かは「自分の乗っているクルマ」や「自分の乗っていたクルマ」のミニカーを手に入れ、眺めてニヤニヤする、という性癖に陥る人たちもいたりするのだ。 ヤバいぜ。 またはミニカー繋がりで、プラスティックモデルに走る人もいるだろう。 いずれにせよ、ミニカーというのは、オトナになってしまった「男のコ」たちの郷愁を誘ったりするモノなのだ。 それが「旧い」モノであればなおさら。 いやはや、そういうワタクシも発掘してしまったわけですよ、ミニカーを。 いつ買ったのか?買ってもらったのか?なんでこんなの持ってるんだ?みたいなのが出てきて、自分でもびっくり。 今回はそんな「自慢(笑)」のミニカーを、ムリやりご覧いただこうと思う。 ■旧車のミニカー(あるいは)ミニカーが旧車 ●日産ディーゼルのダンプカー 「男のコはダンプだろ!」ということで、多分みんな持ってたダンプカー。 昭和生まれなので昭和っぽい日産ディーゼルのダンプだが、ゴツい感じがダンプっぽくって良いね。 ダイナマイトどんどん! もちろん荷台はダンプ可能。 ●トヨタメールカート って、車体の裏に書いてあるんだもん。 よく知らんけどこんな車あったんでしょうかね。 クラウンか何かの特装車なのかもしれません。 荷物室のドアが開くギミックがついてるです。 フロント周り見るとコロナっぽい気も。 ●トヨタセリカ(初代) スペシャリティカーのご先祖セリカ。 2ドアクーペでカッコいいスね。 このミニカーはちょっとぼてっとした感じだけど、まあ、誰が見ても「セリカ」だってワカるのがすてき。 コレは外せない1台。 ●メルセデス・ベンツ 300SL リアルで買ったら1億円オーバーのガルウイングも、小さな男の子の憧れかも。 ちゃんとガルウイングが開閉するのもカッコいいな。 色はシルバーに決まっている。 うむー、かっこいいなあ。 ●ランチア ストラトス スパーカーブームの中でも、ちょっと異端派のストラトスだけど、こうしてみるとシャープでなかなかイカす。 ボンネットのアミアミが黒くなってるのは、マジックで塗ったからかな? 元々そうだったのか全然覚えてないデス。 ●ランボルギーニ カウンタック コレは多分だいぶ後に手に入れたやつだろうか、傷ついてないから。 ブルーのカウンタックって正直似合わねーとおもって、あまり遊ばなかったのかもしれない。 だからキレイなのかも。 ホイールがストラトスと同じだ。 ●タダノクレーン車 ナゼかみんな持ってるクレーン車。 クレーンがちょっとだけ伸びたりするギミックで、いろんなもの釣り上げたりして遊ぶんだよなあ。 こうしてみると、なかなかいい造形ではないか。 というわけで、なんで持ってるんだかワカらない車種の数々だが、よく残ってたもので(笑)。 ■本命のミニカーは別にある そして、ここからあとは「積極的に自分で集めた」というより、自分が乗ってるクルマだから手に入れたというミニカーをご紹介。 そう、その車種はモチのロン、シトロエン2CVであります。 ●ブリキのシトロエン(赤) ワタクシがまだ2CVを手に入れる20年以上前に千駄ヶ谷あたりの雑貨屋で売ってた2CV。 中国製でプルバックゼンマイが内蔵されている「走るヤツ」だ。 たしか900円くらいで手に入れた。 プロポーションはまあまあだが、細かい部分の造形がやや甘い。 とはいえ、フランスの農民車らしい安っぽい感じがとても気に入っている。 安くて頑丈なのは本物の2CVと同じ。 ●ダイキャストのシトロエン そらいろの2CVは銀座の教文館で発見。 クリスマスプレゼント用に年末に売りに出されていて、こちらも980円とお手頃価格。 とはいえ、値段の割にはムッチャ出来がいい。 プロポーションも細部の作りも手抜きなしのGOODモデル。 自分の持ってる2CVに近い色なので即購入。 赤い2CVよりも一回り小さいけれど、コレもお気に入り。 とても良い買い物でありましたことよ。 ■やっぱりミニカーすきでせう? という感じで、歳を重ねてもヤング・アット・ハート(笑)。 男のコの時代からずっと付き合ってきたミニカーは、いまだに本棚の端っこにゴチャって固まって置かれていたりするのです。 さてみなさんいかが? 実は1台や2台や3台くらい、ミニカー持ってたりするでしょ? 自慢の1台、あるんじゃないすか? 捨てられないやつがあったりしませんか? 男のコだったら身に覚え、あるでしょう? うひひひ。 [ライター・画像 / まつばらあつし]

「AI」が描くオレたちの旧車!
旧車の魅力と知識2023.08.04

「AI」が描くオレたちの旧車!

さて、ワタクシまつばらは「イラストレーター」としての肩書きも持っております。 webの挿絵とか本の表紙とか説明図とか、線画が多いのですがこんなの描いているんですよ、実は。 さて、そんなイラストレーターとしての立場でお話しすると、昨今様々なメディアでウワサの「AI」。 すなわち「Artificial Intelligence」の略ですが、昭和時代なら鉄腕アトムに搭載されている「人工頭脳」とか、まあ、そんなイメージがありますよね。 その「AI」くん、ご存知の方もいるかとは思いますが、最近イラスト業界では話題持ちきりなのは、写真ライクな美少女画像とか、かっこいいヒーローのポーズとか、AIが描くそのハイクオリティな出来栄えに、多くの人が「近い将来イラストレーターの仕事なくなっちゃうんじゃないか」とか「この出来ならモデル撮影のカメラマンも不要になるかも」とか、色々ウワサが絶えません。 まあ、その辺の考察は別の機会にイロイロ考えるということで、今回は旧車王らしく、そしてプロのイラストレーターとして、AIが生成する「オレたちの旧車」を考えてみようというのが今回のネタ。 いやあ、AIくん、なかなか面白いですぜ、ということではじまりはじまりー。 まずは手始めに、AIくんに何か描いてもらいましょう。 今回登場するのは、Microsoftのブラウザ「Bing」に搭載されているAI「DALL-E」という画像生成AIくんと、SeaArt というAIコミュニティで使えるイラスト生成「img2img」というAIくんです。 現在のAIにはそれぞれ特徴があって、画像を生成するためのキーワード「プロンプト」=ワレワレは「呪文」とか呼んでますが(笑)、同じ「呪文」を唱えても、生成される結果は大幅に違うというように、すでに「AIの個性」というものが芽生え始めている感じがします。 まあ、そんな前振りはともかく、早速AIくんに「描いて」もらいましょう、オレたちの旧車! まずは「DALL-E」くんの描く旧車! 呪文は「縄文時代のスポーツカー、日本、古代、縄文人」って、旧すぎ?(笑) おおっ! なんかそれらしいイメージというか、チキチキマシンに出てくる「001 岩石オープン」みたいなイメージだけど、まあ、縄文人ならこんなスポーツカー、アリだよね!という感じでいいっすね。 さて、全く同じ呪文を「img2img」くんにお願いして、縄文人のスポーツカーを・・・・・ って、おい!サイドカー?・・・・昭和時代じゃないかコレ?って感じで、同じプロンプト=呪文唱えてももこんなに違う。 確かに運転手は縄文人っぽいけれど。 さて、さらに時代は進み、時は飛鳥時代。 聖徳太子のスポーツカーをAIくんたちに描いてもらいましょう。 デザインは遣隋使でお馴染みの小野妹子くんです! 「DALL-E」くんはなんとなくそれっぽい感じに仕上がってますね・・・。 キャラデザインがそれとなく中華風。 これ見るとエンジンは付いてなさそうなので、足漕ぎかも。 足漕ぎだったらカッコいいすね、コレ。 で、次は「img2img」くん・・・うを!オモシロすぎ!なんだよコレ(笑)。 まるで祇園祭か岸和田のだんじりじゃないっすか。 やはりエンジンどこに付いてるんだか・・・、あ、飛鳥時代だからエンジンなんてないのか。 まあ、いくら旧車王でも縄文や飛鳥時代は旧すぎなので、もっと近いところで、大正時代はいかがでしょう? あ、コレはかなりいい線行ってますね、AIくんも。 近い過去ならあまり忘れてないようで。 こんなありそうでなさそうなグラフィックが、AIくんが最も得意とするところなんでしょう。 呪文は「大正時代 実用車 日本製 自動車 東京 モダン」です。 さて、それではもう少し現実的に。 AIくんもがんばって画像を生成してくれていますぞ。 作画は「DALL-E」くん。 呪文は「スズキ フロンテクーペ 70年代 スーパーカーみたい かっこいい」です。 過日鬼籍に入られたデザイナーで、世の中に直線なんてものはないと豪語されていたシド・ミードさんが、もしシトロエン2CVをデザインしていたならば・・・、という想定で、こんな呪文を唱えてみました。 こちらも作画は「DALL-E」くん。 「シド・ミード デザイン 2CV シトロエン」です。 うむー、どちらも納得できるかどうか?と言えば「そうかもね・・・」という感じになっちゃうのですが、それでもなんとなく「ソレっぽい」仕上がりになっているのは、さすがAI(笑)。 フロンテクーペはかっこいいなあ。 今度はシンプルに、呪文を「シトロエン 2CV」として、「img2img」くんに描いてもらいましょう・・・・って、なんとなくビートル混ざってる感が(笑)。 ドアの枚数とか構造の描写に、かなり悩んでいる様子が見えますね。 まあ、それとなく特徴を捉えていたりして、誰が見ても「2CV」というところはキッチリ押さえているようです。 というように、現状でのAIくんは、かなり無茶な要求にも真摯に、クソ真面目に応えてくれます。 そもそも、普段ワレワレが使っているコンピュータも「人間が指示したり要求したこと」以外はできませんよね。 言われたことを忠実に実行する。それが彼らの行動です。 なので、AIくんが「描いて」くれたイラスト的なものや写真的なモノも、プロンプト=呪文をできるだけ忠実に再現してくれたものだと思うのです。 それはネット上に溢れる情報=「ビッグデータ」から、必要なものを取り出して組み合わせたモノなので、ワレワレ人間が思いもよらないような、すなわち「意志」や「感情」を省いたデータの組み合わせが可能、というのがAIくんの強みでもあり、弱みなのかな、という気がします。 ともあれ、絵描きとしては、AIくんはなかなか面白い遊び相手だなと思っておりますので、これからもイロイロ一緒に遊んでみようと計略中であります。 いや、こいつ面白いっすよ(笑)。 最後に「現在日本で最強 旧車王 えらい イラスト」という呪文を唱えてみましょう。 応えてくれるのは「DALL-E」くんです。 どうですか?最強? ありそうでなさそうな、ちょっと素敵なデザインではありますね。 [画像 / OpenAI「DALL-E」, Stable Diffusion「img2img」・ライター/まつばらあつし]

回想・ラジオスターの悲劇(Video Killed RadioStar)
旧車の魅力と知識2023.06.19

回想・ラジオスターの悲劇(Video Killed RadioStar)

1981年8月1日。12時10分に放送を開始したミュージックビデオ専門局「MTV(music television)」で、開局一番で最初にオンエアされたのが、バグルズの「ラジオ・スターの悲劇(Video Killed the Radio Star)」。 という情報なら、多くの皆さんは(おおむねWikipediaなどで)ご存知のことと思います。 1981年当時のミュージックシーンでは、MTVの開局で、多くの人がこの曲で唄われているように、音楽はビデオでの再生がメインになり、ラジオは廃れてゆくのだろう、と考えていたような気がします。 ▲ダイヤル回してチューニング。ボタンはよく聴く局をプリセットできましたよね 当時ハタチそこそこのワタクシたちは、このムーブメントの真っ最中にありました。 ニューウエイヴとかテクノと呼ばれていた、新しいサウンドに夢中になっていた(ような気がしてた)ワケで。 多分リアルタイムではないけれど、夜中のテレビで「ラジオ・スターの悲劇」のミュージックビデオを観て、直立不動で機械的なアクションをするヴォーカルの不思議な魅力に夢中だったのであります。 そして時は巡り2020年代。 すなわちアレから40年経った今、果たしてラジオスターは居なくなったんだろうか? 確かにメディアとしては、ラジオはメインストリームではないにせよ、未だ多くの人はラジオを聴いていますよね。 というか、リスナーの数はデジタル化やポッドキャストなどでの配信、あるいは地域を超えての聴取が可能になるなどの広がりもあり、増えているとはいえないものの、radikoなどのネット系ラジオやコミュニティFM局などのリスナーはまだまだたくさんという感じ。 すなわち、ラジオ・スターは「まだ」死んでない、のではないかと思うのです。 というわけでクルマの話でしたね。 相変わらず前置きが長くて申し訳ない。 このままだと前置きだけで終わっちゃうんじゃないかと思ったりするひともいるかもしれませんが(笑)。 さて、クルマ。車内でのメディアといえば、オールドタイマーの我々からすれば、ソレは当然「ラジオ」であり、クルマを走らせながら「ラジオ」から流れてくる音楽やおしゃべりに「耳を傾けていた」時代が、ありましたよね? あったでしょう? 特に夜中なんかに高速道路流してると、ちょっとスカした洋楽ファンの人なんかは「FEN」なんかにダイヤル合わせたりして。 その頃のカーラジオって、すんげー無骨なボタンが6個ぐらいついてて。 ボタン押すと「ガシャッ」という、いかにも「機械押しましたよ」的な感触とともに、しょぼいスピーカーから流れてくる音楽が心地よかったんじゃないかと思います。 そう、あの頃のカーラジオは、無骨でシンプルでわかりやすかったですよ。 付いてるのは、大きなボタン数個とチューニング用のぐるぐる回すダイヤル。 うすボンヤリした透明なガラスかプラスティックには周波数が書かれてあって、オレンジ色の針が目的のラジオ局を指す。 クルマのラジオってのは免許取り立ての初心者からジイさんバアさんまでが安心して使えたシンプルなインターフェイスで、それは単なるノスタルジイではなく、今でもそうあって欲しいと思ったりする使いやすさがあったハズです。 そういや、初めて所有した中古のトヨタ カリーナは、ラジオのダイヤルをグって押すと電源がONになり、ボンネットのロッドアンテナが「グワチャッッ」ってでかい音を立てて飛び出したりして。 何と半分くらいが飛び出すだけで、その後は手動で「っつつーっ」と、アンテナ伸ばしてあげないと、綺麗に受信できなかったりしたシロモノだったのです。 そうしてしばらく経つと、こんどは「カセットテープ」という媒体がクルマに侵入してきて、80年代とか90年代は「カーステレオ」とか「カーコンポ」にお金をかける奴が続出しましたね。 クルマの中は最上の音楽空間だとか言ったりしてたメーカーもあり、カーステレオが超豪華な、しかもグラフィックイコライザがチャラチャラ光ったりして、何やら賑やかな「コックピット」でクルマ走らせる、そんな時代だったわけで・・・・。 正直、デジタル化が進んだ今は、そんな豪華なカーコンポなんて誰も積んでませんわね。 トランクにCDチェンジャーがあって、12枚も連続再生!なんて時代もあったけれど、元々「ラジオ」だった車内スペースは、時代とともに変化していき、今では小さなディスプレイであらゆる情報を(もちろんラジオも)伝えてくれます。 いや、いい時代になったもんです。 と、思いつつも、ワタクシの2馬力の助手席の下にある(そうだ!吊り下げ式だぜ!)、ガチャンと押せるボタンがついたラジオから、その、たったひとつしかない安物のスピーカーから、ときどきチューニングがズレるようなラジオの音が聞こえてくる。 すると、DJやパーソナリティの声もなんとなくノスタルジックな感じがして、そこから80年代の旧い曲なんかかかってきたら、おっさんハンドル握りながら泣いちゃいますよ(笑)。 あ、アンテナ伸ばさないとよく聞こえないんだよね。 いや、FMだって入りますよFM。当時はFM東京とNHKFMしかなかったし、ときどきNHKFMヨコハマが紛れ込んだり。 AMでいえばニッポン放送のすぐ脇に、ちょっとチューニングずらすとモスクワ放送が入ってきてたなあ、 みたいな昔話も、なかなかできなくなっちゃいましたが。 とりあえず、ラジオ・スターは「未だ」ビデオに殺されなくて済んだようです。 [画像/Pixabay・ライター/まつばらあつし]

改めて思う「2ストロークエンジン」っていいよね
旧車の魅力と知識2023.04.26

改めて思う「2ストロークエンジン」っていいよね

前回「2ドアセダンっていいよね」とか言ってたワタクシ、今回も「2」という数字にかかわるおはなし……。 現代の旧車たちが「まだ新車」だった頃 旧車王をお読みの皆さんなら、モチロン2ストロークエンジンについてご存知ですよね。 旧車たちが「まだ新車」だった頃のおはなし。 それは昭和時代……。 原付やスクーター、それに500ccくらいまでのバイクの多くは2ストロークエンジンを積んでいたし、多くの軽自動車も2ストロークエンジンの車が結構走ってましたよね。 詳しい仕組みは省くとして、シンプルな機構と軽快に回ってレスポンスの良いエンジンとして、多くのクルマやバイクに積まれていた2ストロークエンジン。 平成令和と年を重ねてゆくうちに、いつの間にかほとんど見なくなってしまいました。 2ストマシンのノスタルジー オールドファンの方々であれば、アクセル回して(踏んで)瞬時に答える「パランパラン・・」という独特の音と、マフラーから吐き出される薄青っぽいケム・・・いや、排気煙。 3000回転以下でクラッチーミートすると「ボボボボボ・・」とか言ってストールしそうになるけど、回転数を取り戻すとアッという間にフケ上がるエンジン特性。 こまめにエンジンオイル足してあげないとエンジン壊しちゃうし、燃費も正直あまり良くない。 けれど、2ストロークマシンが通り過ぎた後の、なんというか独特の匂いに、ノスタルジーを感じちゃう人も結構多いでしょ? 40〜50代以上の人なんかは、ねえ。 まあ、今の世の中「ただクルクル良く回る」ってだけで(だけじゃないけど)、正直環境にも良くないしガソリン喰うしで、ほとんど絶滅しかかっている2ストロークエンジンのクルマやバイク。 それでもときどき街の中で、ケム吐きながら独特の音を立てて通り過ぎる2ストバイクの音に振り向いたり、旅行に出かけた先の山奥や小さな漁港で、地元のジイさんの乗る2ストの軽トラが通り過ぎた後の匂いに泣きそうになる。 そんな経験あるかもしれませんよね。 2ストローク初体験 2ストロークのクルマやバイクが廃ってきた理由とか、そんなのは正直どうでもいいんですよ。 でも、今では「珍しい」というか、ほぼ「絶滅種」のライチョウとかトキとかシーラカンスみたいな存在になってしまった2ストロークエンジン車のことについて、少しは思い出してみようかな、とは思っているのです。 2ストロークマシンの初体験は、多くの昭和30年代〜40年代生まれの方々同様、ほとんど原付バイクですよね。 ヤマハのミニトレだったり、スズキのミニクロだったり。 ところがワタクシはホンダ派だったので、初めて乗ったバイクがスーパーカブで、自分で初めて買ったバイクがCB50JX-1という、4ストロークのバイクだったのです。 まあ、これに乗って友達といろんなところ(なんとヤビツ峠も登った!)に出かけたものです。 ということで、ワタクシの2スト初体験は、その後に中古で買った、ヤマハDT125というオフロード車。 なんでこれ買ったのかといえば、世界で初めて市販車で「モノクロスサスペンション」を積んだバイクだったから。 今では珍しくもないリアサスペンションが「1本」というスタイルが、このバイクから始まったようなモノ。 正直それ以外には、背は高いし音うるさいし結構振動するしケム吐くしで、多摩川の河原やよみうりランドの近くにあった多摩サーキット以外では、あまり面白くなかったような思い出があります。 超トンがってたフロンテクーペ ところが! ところがですよ。 ワタクシが20代の頃に、とんでもないクルマを安く手に入れたことがあるのです。 それは、あの!スズキの初期型(71年)フロンテクーペ。なんと2ストローク360ccの3キャブ!(ほとんどバイクじゃん)。 駆動形式はRRで2シーター。 2人しか乗れない小ちゃなスーパーカーみたいなやつで、しかもタイヤが10インチの「合わせホイール」という特殊な形式で、ラジアルタイヤ履けない(笑)という、なんかイロイロおもしろいクルマでした。 なにしろRRなもんだからフロントが軽い軽い。 雨の日なんて走らせると直進するのが難しいくらいだし、例によって3000回転以下は使い物にならないので、常にバンバン吹かせて、ドカンとクラッチミート! サスペンションはカート並みで、首都高走ると継ぎ目の度にボディ全体がギシギシ言い出す始末。 しかもガソリン喰うわオイル喰うわで経済観念ゼロ(笑)。 加速中にルームミラーを見ると、ほとんど真っ白(笑)でケム吐きまくり。 内装も真っ黒の中にメーターが6個も横にずらりと並んで、まるで松本零士の描く宇宙戦艦ヤマトの艦内みたい。 というように、正直「むちゃくちゃオモシロかった」クルマなのです。 難儀したのが車検で、スズキのディーラーに持っていったら、露骨にヤな顔されて(笑)、今整備できる人が少なくて……と、1ヶ月くらい待たされた覚えがあります。 なんでも3連キャブの調整ができないので、近くのバイク屋さんに外注したという話を聞いたりしました。 超トンがってたRZ250 また、当時ワタクシは、RZ250の初期型も所有しており、バリバリの2スト野郎という感じで、毎日ケム吐いて過ごしていたようなモノでありましたよ。 こちらも興味本位で買っちゃったわけですが、山道走行時のバンク中に、ヘタにアクセル開けると怖い目に遭ったり、音がうるさいので早朝は大通りまで押して歩いて、そこでエンジンをかける、みたいな気遣いが必要だったのですが……。 まあ、この2ストの2台、合わせて5気筒600ccほどの排気量の乗り物も、結婚を機に売り飛ばしちゃったんですけどね。 2ストロークのマシンって、いいよね そんなわけで、ワタクシは今でも2ストロークエンジンの、パランパランという乾いたサウンドや吐き出されるケムリ。 ほのかに漂う燃えたオイルの匂い。 そしてエンジンを止めた時に訪れる「シーン」という静けさ。 そしてやはり、止めた後でもなんとなく匂ってくるオイルの香りを思い出す度に、ああ、2ストロークのマシンって、なんかよかったよなあ、という気がするのです。 あの刹那的にビヨーンって吹け上がるエンジンの音と振動、そして目まぐるしく動くタコメーターの針が、結構好きだったのかな、と思ったりするのです。 2ストロークのマシンって、いいよね。 [ライター/まつばらあつし]

じょうぶで長持ち・旧くてもダイジョウブ:まつばらあつし
旧車の愛好家たち2023.04.19

じょうぶで長持ち・旧くてもダイジョウブ:まつばらあつし

■名前:まつばらあつし ■職業/肩書き ・フリーランスライター/コピーライター・イラストレーター・アニメーション制作・演出・作画・グラフィック&動画系ガッコの先生 ■現在の愛車 1989年 シトロエン2CV  special ■ご自身の性格をひと言で表現すると? ろくでなし  ■好きなクルマは? シトロエン2CV・ルノー Twingo(初期型)・FIAT パンダ・Q-CAR「Qi」 ■憧れのクルマは? シトロエンGSA ■旧車王ヒストリアではどんな記事を書いてみたいですか? どうしようもないダラしなさをどうしようもない感じで、ゆるゆるとクルマと生きてゆく。 そんな感じのものを書けたらいいかなと思っております。 可能であれば食べ物とか何も起きない旅行記なども楽しそうな気がします。 あと、映画やアニメーションのお話なら、その方面はプロなので、偉そうに語ったりするかもしれません。 ■その他なんでも・・・ 肩の力の抜けた、なんかふにゃふにゃな感じの記事を書いて、よんだひとがすこしでもふにゃふにゃな感じになってもらえたら嬉しいかなと思っております。 人生出たとこ任せでいいんですよ、的な。 ■HP/SNS/YouTube他 ・Instagram:https://www.instagram.com/atts_matz/ ・Twitter:https://twitter.com/atts [ライター・撮影/まつばらあつし]

改めて思う「2ドアのセダン」って、カッコいいよね
旧車の魅力と知識2023.03.25

改めて思う「2ドアのセダン」って、カッコいいよね

■2ドアセダンってイイよな、って思う 「セダン」とか「クーペ」の正しいカテゴリわけって、正直アイマイというか、わかりにくい気はするんだけど、要は「ハコみたいなドンくさそうなクルマでドア2枚」ってのが2ドアセダンかな。 ▲トヨタ カリーナ(1977年)2ドアセダン。リアクォーターパネルあたりがスクエアなセダン的 ▲トヨタ カリーナ(1974年)2ドアセダン。リアクォーターパネルあたりがクーペっぽい滑らかさ そんな2ドアセダンって、ちょいと髪の毛に白髪が混ざったオジサンとか、上品すぎるワケではないカジュアルでラフな服装のオバサンの乗り物、という感じかなあ。 あるいは、ちょっとボロい感じの2ドアセダンに、お金持ってなさそうなワカモノが何人かで、窓を開けて腕を出しながら楽しそうにどこかに出かけてゆく、そんなイメージがありますね(現在空想モード)。 冷静に見ればハコのクルマならドア4枚の方がずっと便利だし使いやすいのはわかっております。 ■現代の多くのクルマは4ドア なので、最近の多くのクルマはドアが4枚がフツーになってきてますよね? いわゆる「スポーツカー的なやつ=すなわち走るのが目的=以外」は、ほとんどがドア4枚。 今や、ポルシェやフェラーリでさえ4枚ドアがあるんだから、現代の基本はドア4枚と考えて宜しかろうと思います。 なので、最近というか、ここしばらくは2ドアのセダンなんてまず見かけないです。 若い人たちは「その存在を知らない」人も多かろうと思うのです。 ところがココは「旧車王ヒストリア」です。 旧車には2ドアセダンという、今では絶滅しかけたスタイルのクルマがいた(←ここ過去形)のであります。 ■懐かしの2ドアセダンたち ▲スバル1000(1965年)。60年代の典型的な2ドアセダン。すっきりしている ちょっと思い起こしてみましょうか。 BMWの02シリーズなんていかが? サニーとかカローラの2ドアセダンなんて、今見ても魅力的。 VWジェッタなんかも良さそうですね。 サーブ90なんてのも、このカテゴリかもしれませんね。 FIATの850なんて今見てもシャレオツ! ▲BMW 02シリーズ(1975年)。まさにハコのクルマ感 ▲トヨタ カローラ(1966年)2ドアセダン。60年代のベストセラー ▲日産 サニー(1966年)2ドアセダン。同じく60年代のベストセラー ▲VW ジェッタ(1979年)2ドアセダン。70年代後期の2ドアセダン絶滅期に近いクルマ ▲サーブ 90(1984年)2ドアセダンというよりは、クーペかハードトップに近いスタイルかな ▲フィアット 850(1964年)2ドアセダン。60年代のイタリア車はみんなカワイイ ■かつて、日本車は2ドアセダンの宝庫? さて、我が国ジャパン。 実は2ドアセダンの宝庫だった時代があります。 上記で挙げた出始めのトヨタ カローラや日産 サニーなんかは、最初にリリースされるのは2ドアセダンというパターンが多かった。 当時の感覚からすると、同じボディならドア4枚より2枚の方が安上がりってなもんで、単にコストの問題もあったような感じです。 また開口部が少ない方が強度が保てる、みたいな理由もあったかもしれません。 いや、もちろんこれらは推測ですが、こうしてみると実際1960年代〜80年代のファミリーカーは「2ドアセダン」「4ドアセダン」「ハードトップ」「クーペ」というカテゴリがほとんどだったような気がします。 ▲トヨタ カローラ(1970年)2ドアセダン。70年代になっても基本は変わらないスタイル ▲日産 サニー(1970年)2ドアセダン。ちょっとカローラ的な雰囲気も出てきた70年代サニー おっと、ハードトップってナンだよ?と思う人もおりましょう。 ま、旧車王ヒストリアの記事を読んでいる方々であれば、それが「オープンカーのようにサイドのサッシュ・ピラーのない大きな窓のある、いわゆるオープンカーの屋根が固定の金属バージョン」だから「ハードトップ」というのはおわかりでしょうから、説明は省いておきます(笑)。   ▲日産 ローレル(1968年)2ドアハードトップ。屋根が別塗装でスペシャルな雰囲気 ということで、今ではアタリマエの4枚ドアのハコ型クルマのドアの数が、単に2枚のヤツが2ドアセダン。ほんと今では見かけませんが、実際に使ってみると、ドアの数が少ないからちょっと不便かもしれません。なにしろ後ろの席に乗り込むときは・・・・ 1:ドアを開ける2:前席の脇にあるレバーを操作する3:すると前席のシートバックが前に倒れ、同時にシート全体が前方にスライドする4:そうしてできたスキマに体を滑り込ませ、後ろのシートに乗り込む5:もう一度レバーを操作して、前席のシートを下の位置に戻す6:ドアを閉める というような「手順」が必要だったワケです。 いやメンドクサイですね。 しかも後ろのシートに座った人は、ほぼ「軟禁」状態になるので、イザというときに脱出するのも難しいという。 実用面では「4人乗れる」けれど、普段は「2人で乗る」のがメイン、という感じなのが2ドアセダンではなかろうかと。 ▲リアシートへのアクセスは手順が必要。出入りがメンドイのは2ドアモデルの宿命 さて、あらたまって写真とか眺めてみると、2ドアセダンってやっぱカッコ良くないですか?カッコいいですよね。 でも、上記のようにその実用面から姿を消したと思われる2ドアセダン。 姿勢を正して(笑)考え直してみましょう。 ▲BMW 02シリーズ(1967年)。シンプルなデザインはいまの時代でもかっこいいっス ■実はリアシートを使う機会って少ないかも? 現在、実用性をメインにクルマを選ぶ、というのはトラックとかタクシーとか、クルマを仕事に使う人たちであって、いわゆる「自家用車」を選ぶ場合、絶対的な実用面をメインに選ぶことってあまりないのではないか?と思うのです。 街中を走っていても、田舎道を走っても、高速道路を走っても、周りを見てみると、ほら、ほとんどのクルマに乗っている人たちの数はひとりかふたりじゃないですか? まあ、時折りレジャーにゆくのか、獅子舞みたいなデザインのでっかいワンボックスカーにたくさん乗っていたりしますけど、タクシーでさえ乗せているお客さんの数は1人か2人、多くて3人って感じですよね? 自家用車ならなおさら!普段はあまり使うことのない後部のドアがなくても、実際あまり困らないんじゃないかと思うのです。 ▲ルノー アヴァンタイム(2001年)。やたらデカくてこのデザインで2ドア。ダブルヒンジで狭いところでもドアの開閉ができる変態構造(笑) なので、ここらでですね、2ドアセダンをもう一度見直してもいいんじゃないかって思うのです。 特に理由もなく「かっこいい」っていっててもしょうがないんですけど、ハコクルマのドアが2枚って、ストイックな潔さというか、とっつぁんグルマのような野暮ったさがありつつも、ときには1人で夜の高速を流したり、山道で細いタイヤ鳴かせながら上がったり下がったり。 いざとなったら後ろにもヒト乗せることできますよ、ええ……みたいな感じで、何となく旧い映画とかドラマの主人公的な「生き方」というか「過ごし方」ができそうな気がするじゃありませんか(笑)。 まあ、気がするだけかもしれませんけどね(再び空想モード)。 実用面からすれば少々使いにくい。 滑らかなスピード感あふれるシャープな造形でもない。 すなわちカクカクしてて少々やぼったいデザイン。 走らせてみると特に速いワケではない。 けれど何となく頑丈そうでなかは結構広い。 その気になれば荷物積めちゃうしヒトもたくさん乗ることができる。 ▲トヨタ カローラ(1970年)2ドアセダン。人数少なければ大変実用的なコミューター。今でも通用するんじゃないかと そんな2ドアセダンにカッコよく乗れるオトナになりたいな、と思うのは、ちょっとオジサン入っちゃってますかね?いや充分にオジサンなんですけど、その辺はちょっとしたノスタル爺ってことで、そんなオトナになりたいものです。 ▲スバル レオーネ(1986年)2ドアセダン。セダンなのにかなり戦闘的。もうやる気まんまん的な80年代を体現しているかのようで これ読んで旧いサニーとかコロナやカリーナの2ドアセダン、検索してみてね。 「あれ?結構高いな」なんて思ったりしますよ。 [ライター/まつばらあつし]

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