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● どういった売り方が最適か相談したい
● 相続で車を売りたいけど売り方が分からない
● 二重査定や減額について知りたい
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こちらを読んでいる皆さんの中には、ワンちゃんや猫ちゃんを飼っている人がいると思います。 ワンちゃん、猫ちゃんと暮らすのは、なにかと手間ひま、そしてお金がかかるもの。 けれどお金では買うことのできない、かけがえのない時間と思い出、そして「モフモフのぬくもり」を提供してくれます。 そして旧車を趣味にする私たちは、クルマが楽しい時間や、多くの思い出を提供してくれることを知っています。 旧車に乗り、同時にワンちゃんや猫ちゃんを飼っている人は、感触として両者の存在が近いことを知っているのではないでしょうか。 そこで今回はワンちゃん、猫ちゃんの生涯飼育費と旧車の維持費を比較してみました。 ペットを飼い、旧車の購入に踏み切れない人。 あるいは旧車を所有し、ペットのお迎えに踏み切れない人の参考になればと思います。 ワンちゃん、猫ちゃんの生涯飼育費は、一般社団法人ペットフード協会の実施した【令和3年(2021年)全国犬猫飼育実態調査】を。 旧車の維持費は、僭越ながら私の所有するシルビア(1999年)の実データを参考にしました。 余談ですが、調査年のワンちゃんの推計飼育数は710万6000頭、平均寿命14.65歳。 猫ちゃんの推計飼育数は894万6000頭(外飼いは含まず)で、完全屋内飼いの場合の平均寿命は16.22歳、外に出入りする場合は13.75歳だそう。 ■ワンちゃん、猫ちゃんの値段は数万円~1000万円以上 ワンちゃんや猫ちゃんの値段はそれぞれ。 ペットショップで販売されているワンちゃん、猫ちゃんの値段は、同じ品種でも毛色や体型、顔立ち、健康状態、年齢、血統により異なります。 両親がコンクールで受賞していると、子供たちのお値段はグンと高くなります。 希少な品種といった条件と合わさると、1000万円を超えることも珍しくありません。 里親として保護団体や愛護団体から譲り受ける場合も、多くの場合、無料ではありません。 ワクチン接種代ほかで、数万~10万円ほど必要になります。 このあたりは、かつて新車時に同じ年代で同じ価格帯だったクルマも、旧車になると人気やコンディション、フルオリジナルか否かで値段が大きく変わるのを想像すると、分かりやすいのではないでしょうか。 知人や友人から譲り受ける場合も、登録に必要な費用や初期整備費がかかるのも似ていますね。 ■ワンちゃんの生涯飼育費は、およそ410万円。猫ちゃんは340万円! まずワンちゃんの生涯飼育費です。 ペットフード協会の調べでは、一ヶ月あたりの支出総額は13,843円。 ただマンションやアパートといったペット可物件に住まう場合、家賃に5,000~10,000円ほどプラスされます。 上記の支出総額にはこちらが含まれていないようなので、分かりやすく20,000円を支出総額として扱います。 敷金か礼金も一ヶ月分、プラスされることが多いのですが、こちらは割愛します。 次にワンちゃんの平均寿命は14.65歳なので、四捨五入して15歳として扱います。 20,000円×12ヶ月×15年=360万円。 また上記の支出総額には、ワンちゃんの最後の医療費が含まれていません。 ご存じとは思いますが、ペットの医療費は保険適用外。 症状が酷く、酸素室での集中医療が必要になると、1日の入院で10万円以上の医療費がかかります。 最終的な判断は飼い主が行いますが、この最後の医療費で新車を購入できるほどの額を支払う人もいます。 ここでは最後の入院、プラス葬儀代で50万円とします。 ワンちゃん一頭が一生涯にかかる費用は(ワンちゃん自身の値段を別にして)410万円になりました。 猫ちゃんの場合、室内飼いの子の平均寿命は16.22歳なので、16歳とします。 ペットフード協会の調べでは、猫ちゃんの一ヶ月あたりの支出総額は8,460円。 ペット可物件の家賃を考慮し15,000円とします。 15,000円×12ヶ月×16年=288万円。こちらに最後の医療費と葬儀代の50万円を足します。 猫ちゃん一頭が一生涯にかかる費用は(自身の値段を別にして)338万円になりました。 ■20年超えのシルビアの維持費は、年におよそ40万円 旧車と呼ぶにはおこがましいですが、私のシルビアにかかっている維持費です。 まず自動車保険に毎月5,000円。駐車場代で毎月15,000円。 半年に一度のオイル交換が5,000円。 一年にかかっている整備、修理費が3万円。 2年に一度の車検で25万円(タイヤ代込み)と、いったところでしょうか。 計算式はややこしいので割愛しますが、年に40万5千円かかっていま……はぁ!? 40万円以上!? 自分で計算してみて、その高額さに驚かされます。 割合として半分近くは駐車場代なので、駐車スペースのある持ち家に住んでいれば、もっと抑えられるはずです。 ■旧車趣味人とペットの飼い主は、本質的には似たもの同士! ワンちゃん、猫ちゃんの生涯飼育費は、旧車の維持費9~10年分に相当することが分かりました。 もちろんワンちゃんや猫ちゃんの飼育環境や、旧車の維持環境により大きく異なるので、参考額として考えてください。 これを高いとみるか、安いとみるかは、ペットの飼い主目線、あるいは旧車オーナーの目線でみるかで異なると思います。 決して安くはない飼育費と維持費。 ペットやクルマに興味のない人からすれば「もったいない無駄遣い」とみえるでしょう。 冒頭でも記しましたが、私たちは旧車やクルマの持つ魅力や価値、人生に与えてくれる潤いを知っています。 それは飼い主がペットに抱く魅力や価値、潤いと同じもの。理解はできなくても、せめて「人でないはない存在に愛情を注ぐ者」同士として尊重してくれると、ペットとクルマの両方を愛する一人として、とても嬉しく思います。 [画像/Adobe Stock ライター・カメラ/糸井賢一]
愛車が事故にあい修理が必要になった時、気になるのは修理代金ではないでしょうか。今回はその修理代金の内訳と相場について解説します。修理代についてお悩みの方はぜひ参考にしてください。 事故車の修理代の相場 修理代は、次の5つに分類できます。 ・部品代・部品を脱着する・調整するための工賃・板金を行うための板金代・塗装代(工賃と材料代)・消費税 上記に加え、交換した部品などの廃棄物処理料がかかる場合があります。 この中で最も多くを占めるのが工賃です。工賃はレバレートとも呼ばれ、その会社の技術料として立地や規模によって算定されています。 1時間あたりの会社の技術料(レバレート)×作業時間=作業工賃となります。会社の規模が大きくなれば技術料は高くなる傾向があります。作業時間は指数と呼ばれ、工員の平均作業時間によって算出されています。 すなわち工員の行う作業と工程により工賃が決まります。※一般社団法人 事故車損害調査協会によると、2021年度のレバレートの調査では東京都内において国産車の平均レバレートは7,221円で、輸入車は9,857円です。一般的な価格帯は国産車で6,800円~7,600円。輸入車で9,600円~10,200円であると考えられます。 修理代の算定の基本 車種、年式、型式、グレード、カラーコードを車検証やコーションプレートなどで調べて修理に必要な情報を集めます。正確な修理見積を算定するのに重要な所です。事故車は見た目で「ざっくり」とした修理代を算定するのは難しく、所有者と修理業者との間でトラブルになるので正しい算定方法で車両を評価します。 保険事故として処理する場合には、事故車の時価総額を調べる必要がありますが、今回は修理代の算定に必要な事だけを述べるため割愛します。 事故車の損傷具合を把握する まず車両本体にどの程度物理エネルギーが加わったのかを調べることから始まります。どこに、どの方向から、どのように、どこまで、を調べます。自動車はボディ全体で衝撃を吸収する構造をしているため、一部分だけで損傷具合を評価はしません。※小さな擦過傷などは除く 見積は外側から自動車を分解してゆく 修理見積は実際に作業を行う手順に沿って記載されています。外側から車を分解・修理を行えるように書式が整えられているのが一般的です。概算ではありますが、事故事例を載せましたので参考にしてください。※工賃は東京都の平均レバレート7,221円で計算。消費税は含まれていません。。 例1:正面衝突して自走不能な場合の見積「フレームとエンジンに深刻な損傷の場合」 Aメーカー製 コンパクトカー ボディカラーはシルバーメタリック 左右エアバック作動状態 フロント部分およびエンジンフロント側に大きなダメージを負った場合の概算見積は部 品 代 88万円(約25万円ほどがSRSエアバックシステムの部品代)(エンジン本体の交換が必要な場合は部品代が約36万円追加になります)部品交換工賃 18万5,000円塗 装 工賃 78,000円(内、材料代が約10,000円)消費税なしの総額で114万円ほどになります。 例2:左側面を損傷し、ドア交換が必要な場合の見積 Bメーカー製 セダン ボディカラーは3コートホワイトパール左フロントフェンダ擦過 前後ドアは交換が必要な損傷 左リヤクォーター下部に軽くつぶれている状態の損傷を負った場合の概算見積は部 品 代 12万2,000円 部品交換工賃 44,000円板 金 工賃 21,000円塗 装 工賃 96,000円(内、材料代が12,000円)消費税なしの総額で28万円ほどになります。 事故車の修理代を抑えるための方法 修理代を抑える方法を解説します。主に中古部品を使う方法とぼかし塗装をしないなどの方法があります。 中古部品を使う 新品パネルより値段が安い場合があります。注意しなければならない点として年式が新しい車の場合は入手が難しく値段が新品より高い場合があること、細かな傷があること、事故車と同色の部品があるとは限らないことです。 逆に古い年式の車の場合、流通数が少ないことがあります。こちらも同様に傷や塗装の違いなどで板金作業、再塗装が必要な場合があり、新品パネルより値段が高くなる可能性があります。 ぼかし塗装をしない 板金した部分には限りなく原色に合うように調色作業を行って塗装を行いますが、隣合うパネルとは微妙に色合いが違う場合があります。その場合は隣合うパネルに半分ほど調色した色を塗装する「ぼかし塗装」を行います。これはグラデーションを施して色の差が判らないようにする塗装ですが、その分だけ工賃と材料代がかかります。 ある程度の色の違いを気にしないのであれば、ぼかし塗装をしないというのも選択肢のひとつです。あくまでも自己責任で修理業者にお願いする必要があります。 事故車の修理代が決まる要因 修理代が決まる要因とは、どのようなものか解説します。まず先に述べた自動車の価値とレバレート、そして損傷具合を算定した見積書によっておおまかな修理代を把握する事ができるようになります。 ここから先は実作業を行うことにより必要な部品をより細かく、修理工程をより詳しく拾い上げる事ができるようになります。 損傷の箇所 作業を行う工員は、見積書の順序に従って事故車の修理を始めます。分解してゆくことによって実際の損傷箇所を把握できます。見積書の算定から漏れていた部品や作業工程を拾い出します。思わぬ所まで損傷が伝わっている場合があり、この工程は算定結果に直結するので大きなダメージを受けた事故車は慎重に精査する必要があります。 損傷の程度 外観では判別できなかった損傷の程度を加える事で部品の納期、作業の予定日数などを予想することができます。フロントサイドメンバーやクォーターパネルなどの交換作業は難易度が高く、修理代の中でも特に大きな要因になります。足回りなどは外観では判別できない損傷を負っている場合があり、実作業で判明することがあります。 修理にかかる手間 実際に手間となる修理は、内反骨格の修正・交換、ルーフパネル、クォーターパネル、ドアパネルなどの交換・取付・調整および板金が必要な箇所、そして塗装です。サイドメンバー、インナーフェンダーなど骨格を交換した場合は配線や部品を外した状態で、防錆塗装、制振塗装とフレーム色の塗装を施します。新品のドアパネルは裏表の塗装をする必要があります。 車両側面に板金や塗装が必要な場合はマスキング作業などが必要です。組み立てに掛かる手間もあります。交換に必要なすべての部品と塗装したパネルなどが揃って初めて自動車を組立・調整ができます。 パーツの入手の難しさ・コスト パーツ入手の難易度は、年式が新しいほどメーカーから部品の入手がし易く、値段も適正です。年式が古くなってゆくとメーカーの部品在庫の管理費がかかるので値段が徐々に高くなります。新車発売から10年が経過する、または絶版車となった場合にはメーカーからの部品供給がなくなり中古市場で価格が高騰すると共に入手が困難になる場合があります。
旧車オーナーにとって、クルマへの愛情が深くなれば深くなるほど、自身の愛車のメンテナンスに興味を持つことはないであろうか? 詳しい知識はなくとも、できる部分は自身の手でやってみたいと考えているオーナーは決して少なくないと思う。 クルマのメンテナンスを行うためには当然工具が必要なる。 クルマのみならず、機械いじりなど一度も行ったことがないオーナーにとっては、数ある工具の中からどれを選べば良いのか、まったくもって見当もつかないだろう。 今回は、ポンコツ愛好家の私・クマダが、かれこれ20余年の経験を持って、メンテナンスデビューしたいビギナー(初心者)に向けて、なるべく簡単にアドバイスをしたいと思う。 ▲ 雑然とした筆者のツールチェストの内部。安価なショボ工(しょぼい工具)から高額なスナップ・オンまで幅広いラインアップ!?※私クマダはYouTubeでポンコツ再生動画を公開しております。ぜひ動画もご覧ください。チャンネル登録お待ちしております! https://t.co/jshezU8Be0) ■ホームセンターで販売されている工具が、必ずしもクルマの整備に向いているとは限らない ▲すでに購入から20数年が経過したPBボーマンのドライバー。 良い工具は長持ちするうえ、使い込めば使い込むほど愛着がわき、やがて一生モノとなる。 ご存じの通り、昨今DIYがブームとなっている。 ホームセンターの工具コーナーの品揃えも本格的なものとなりつつあるようだ もはや、プロ志向の品揃えとなっているといっても過言ではないことだろう。 おそらく多くのビギナーが、自身で最初に手にする工具をこのホームセンターで検討されると思うが、購入については少し踏みとどまっていただきたい。 それはなぜか? 私クマダは経験上、ホームセンターで販売されている工具が、必ずしもクルマの整備に向いているとは限らないと考えているからだ。 そもそもホームセンターで販売されている工具は、自動車整備のみならず、建築や工業機械など、その他の用途も含めた目的で製造されたものが多い。 これらはたいがいにして肉厚で強固、かつ重量があるため、クルマのエンジンルーム内など、細かく入り組んだ部分での作業がしづらかったりする。 また、くれぐれも多数の工具が一つのケースに入った一見お得そうなツールセットなるものにはくれぐれも注意してほしい。 安価品は全体的に繊細さに欠ける印象のものが多いが、印象のみならず、実際に精度も悪かったりする。 そもそもしっかりと対象物にかみ合わないのだ。 例えば、錆びてただでさえ緩みづらくなっている旧車のボルトやナットに大きなトルクをかけて使用した場合、いとも簡単に頭をなめてしまう可能性がある。 これは作業をする者の腕がいいとか悪いとかの問題ではない。 場合によっては、大きなトルクをかけて使用した際に突然破損し、ケガの原因になることすらあるのだ(筆者は経験済み)。 ■クルマの工具はやはり専門店がおススメ!工具を実際に手に取って選ぼう ▲ 新卒でディーラーの整備士になったが、支給工具は最低限のもので、当然満足のいくものではなかった。先輩に借りるわけにもいかないので、毎月毎月少しずつ工具を買い足していった。これらは20年経った今もしっかり使えている。 それでは、いったいどこで工具を購入すればよいのか? それはやはり、自動車整備用の工具を専門に取り扱った店舗一択となるであろう。 ネットではなく店舗で購入するメリットは、実際に工具を手に取り感触を確かめられる点である。 また忘れてはいけないのが、工具店での経験を積んだスタッフからの直接のアドバイスはたいへん貴重だ。 こういったリアルな体験はネットショッピングではまず不可能といっていいだろう。 ぜひ店舗に直接足を運んで工具を自分自身で選んでほしい。 例を挙げると、早回しに必要なラチェットハンドルひとつとっても種類はさまざまだ。 ハンドルの太さや長さ、そして重さ、ラチェットの歯数や空転時の軽さ、ソケットツールのクイックリリースボタンの有無や押しやすさ・・・。 さらにはクロームの仕上げ方法による握ったときの滑り具合などなど、チェックポイントは多数ある。 そして何よりも、高価なブランド工具と、同機能の安価な工具との違いもここで確かめるといいかもしれない。 なお、最初から数多くの工具を購入する必要はない。 まずはじめに揃えておきたい工具の具体的な内容は次の項で述べるが、使用頻度の高い基本的な工具はしっかりとしたブランド・品質のもので購入したい。 あとは、追々、自身の作業内容やレベルに応じて買い足しすることをおススメする。 必要性を感じてから工具を買い足すことで、無駄なく工具を揃えられるのと同時に、いま手元にある工具の使い方に工夫を凝らすことで、メンテナンスの腕の向上にもつながることであろう。 工具があることにありがたみを感じる瞬間でもある。 ■ビギナーが最初に選ぶべき基本的な工具を、具体的に挙げてみる ▲ 文中に挙げた最低限の基本的な工具。これらを車載工具として携行できるとさらに頼もしい。 筆者が、メンテナンスのビギナーがとりあえず最初に揃えると良いと思う工具は以下の通りだ。 ●コンビネーションレンチ(片側がスパナ、もう片側がメガネレンチになった工具)●3/8sqソケットレンチとラチェットハンドル(8/10/12/13/14/17/19mm)●欲をいえば、1/4sqのソケットレンチとラチェットハンドル(8/10/12/13mm)●エクステンションバー(3/8sq・1/4sqともに長さで2~3種類)●プラスドライバー(1/2/3号)●マイナスドライバー(3/4/5号)●長めのヘックス(六角)棒レンチ(片側がボール型になっているものが良い)●ノズルプライヤー(ラジオペンチ)●カッティングプライヤー(ニッパー)●ウォーターポンププライヤー●1/2sq スピンナーハンドル などなど・・・ とはいえ、ビギナーにとってこれらを最初からそれなりのブランドの工具で購入するとなると、予算のことなど、とても勇気が必要になるだろう。 ただ安心してほしい。 ここ十数年で状況はとても良い方向に好転していからだ。 旧来の工具専門店というと、敷居が高く、その道のプロでないと入りづらそうな雰囲気の店が多かった。 しかし昨今では、プロのみならず、個人のユーザー向けに全国展開をしている工具店が複数存在している。 アストロプロダクツや、ストレート、ファクトリーギアなどである。 インターネットで検索すれば、きっとあなたの身近な場所に店舗が見つかるはずだ。 とりあえずこういった工具店では、ショップのオリジナルブランドではあるが、安価でありながらも、品質的にはなんとか及第点となる工具セットが販売されている。 筆者の本音は、それなりに名の通ったメーカーの工具で揃えていただきたいが、セットの内容を吟味したうえで、これらを購入するのも選択肢のひとつだと思う。 これらの工具セットは、コンパクトで仕上げの良いツールボックスに入って販売されていることが多いので、後々ステップアップした後も車載工具として使用することもできる。 ■スナップ・オンだけが工具ではない。さまざまな工具を手に取り吟味して選ぼう ▲「安くて良いもの」は存在しない。しかし、「安い割にはまぁまぁ良いもの」は間違いなく存在する。ただ、それを見極めるのが難しい・・・。 熟練したメカニックの中には、スナップ・オンをはじめとするブランド工具以外は認めないといった風潮があることも事実だ。 彼らはボルト一本を締める行為一つに強い責任感を持ち、情熱を燃やしている。 先述の通り、安価な工具は精度が悪く、ボルトやナットの角に傷を入れることが多い。 当然の意見であろう。 ただ「ブランド工具」といっても、自動車整備の世界には様々な工具メーカーが存在し、各々個性的な特徴を持ち合わせている。 例えば、高額なブランド工具の代表格、米国メーカーのスナップ・オンのレンチはミラーツールとよばれるクロームメッキ仕上げが特徴で、その美しい外観から使用せずに収集するコレクターが存在する。 しかし反対に欧州では手に持っても滑りにくいザラザラとした梨地仕上げのレンチが好まれる。 ハゼットや、スタビレーの柔軟にしなるレンチがこれに該当する。 PBボーマンのドライバーは、オイルまみれの手で握っても不思議とすべらないグリップをもつ。 国産メーカーでは、定番中の定番であるKTC(京都機械工具)、とても精度の高いソケットツールに定評があるコーケン(山下工業研究所)が挙げられる。 また、機械工具の武骨なイメージだったが、ここ数年で自動車整備向けの工具に力を入れてきたTONE(筆者はラチェットギアレンチや、ストレートメガネレンチを愛用)などなど・・・。 いくつか工具メーカーを挙げたが、これらは、どこのOEMで生産されたか分からない各工具専門店のオリジナルブランド品に比べれば、倍くらいの値段がする。 しかし、これらの製品は、スナップ・オンに比べればとてもリーズナブルだ。 仕様の用途や頻度も含め検討するとよい。 なお、ちゃんとした工具は壊れにくい。 それこそ、良い工具を選べば一生モノとなる。 しかし、工具の世界には「安くて良いもの」は存在しない。 やはり「良いものは高い」のだ。 ただ、「安い割にはまぁまぁ良いもの」は間違いなく存在する。 前述したとおり、工具は手に取ってよく吟味したうえで選んでいただきたい。 納得のいく工具選びを繰り返せば、あなたもいつかエキスパートになれることだろう。 今回は、初めての工具選びについてかんたんに執筆させていただいたが、機会があれば、旧車を維持するにあたって、より実践的な工具の選択方法やケミカルについても案内していこうと思う。 次回を期待して待っていてほしい。 [YouTube]BEARMAN's チャンネルhttps://www.youtube.com/channel/UCTSqWZgEnLSfT8Lvl923p1g [ライター・撮影/クマダトシロー]
車にダニが発生する原因についてご存知の方は少ないのではないでしょうか。ダニといえば寝具に多く生息するというイメージを持つ方が多いでしょう。しかし、寝具よりも車の方がダニが多く発生するケースもあり、健康への被害も気になるところです。今回は車にダニが発生する原因や健康への影響、車のダニ対策について解説します。車のダニの発生に不安を持つ人は参考にしてください。 車にダニが発生する原因 車にダニが発生する原因は、「人のフケや髪の毛」「食べかす」「花粉」などです。これらはダニにとって格好のエサとなり、温度(20〜30℃)や湿度(70%以上)の条件を満たすことで大繁殖する可能性があります。 ダニはどこにでも生息しています。新車であっても衣服やペットに付着して入り込むので、侵入を完全に防ぐことは難しいでしょう。繁殖すると健康被害をもたらす可能性が高いため、普段から対策が必要です。 車のダニによる健康への影響 車のダニによる健康への影響は、ぜんそくやアトピーなどのアレルギーや刺されることによるかゆみです。車の中で特に発生しやすいのは以下の3種類のダニで、それぞれに特徴が異なります。 ・チリダニ………0.2〜0.5㎜の大きさで乳白色。生きている間は人に被害を与えません。死骸やフンがぜんそくやアトピーなどのアレルギー症状の原因となります。 ・ツメダニ………0.3〜1㎜の大きさで薄黄からオレンジ色。チリダニをエサとして侵入し、人の柔らかい皮膚部分を刺して強いかゆみを引き起こします。 ・タカラダニ………1〜2.7㎜の大きさで赤色。コンクリートに生息して花粉をエサにします。人に健康被害は与えませんが、その見た目から不快な気分になる方もいます。 それでは、車に発生するダニによる健康への影響について詳しく解説します。 吸い込むことによるアレルギー反応 「ダニの死骸」「フン」「抜け殻」などを吸い込むことでアレルギー反応が起きる場合があります。これらはダニアレルゲンと呼ばれ、許容量を超えて接触や吸引するとアレルギーやぜんそくを引き起こします。一度発症すると症状が数年も続く場合もあるため、単なるダニアレルギーと思って油断してはいけません。 刺されることによる患部の腫れ 主にツメダニが皮膚を指すことで腫れを引き起こします。また、強いかゆみも現れますが、かきむしると水ぶくれが起きたり周囲に広がったりするため、なるべくかかないようにしましょう。症状は7〜10日程度も続くため、生活に支障をきたす恐れもあります。なるべく早く皮膚科を受診して、適切な治療を受けてください。 車のダニが発生しやすい箇所 車のダニが発生しやすい箇所は、エサがあり湿度が高く暗い場所です。座席シートやフロアマットの下、エアコンが最も繁殖しやすい場所といえます。 ・座席シート………人の体温でシートが蒸れやすく、付着している皮脂や髪の毛などがダニのエサになります。光が当たる表面よりも内部に潜みやすい。 ・フロアマットの下………ダニのエサである人の髪の毛や食べかすが溜まりやすい。 ・エアコン………カーエアコンの内部にエバポレーターという装置があり、結露により湿気が溜まりやすい。 車のダニ対策 続いて、車のダニ対策について解説します。車のダニ対策に不安を持つ人は参考にしてください。 こまめに掃除する こまめに掃除することでダニのエサを除去します。エサがなくなるとダニも減り、死骸やフンの除去もできるのでアレルギー対策としても有効です。吸引力の高いハンディクリーナーで定期的に掃除するだけで高い効果があります。 空気を入れ換える ダニは湿度の高い場所を好むため、湿度を下げる(55%以下ならダニの大半は死滅する)必要があります。窓を開けて空気を入れ換えることが効果的で、梅雨や害虫の侵入が気になる時期は車用の除湿剤を使用するのもおすすめです。 ダニ対策グッズを使う ダニ対策グッズを使うことも効果的です。ダニ用の殺虫剤や予防スプレー、捕獲シートなど専用のグッズが市販されており、カー用品店やネットショッピングで気軽に購入できます。ただし、家庭用の燻煙薬は車で使用すると殺虫成分が残留し、人体への悪影響が懸念されるので控えましょう。
旧車のエンジンがかからない場合、どのような原因が考えられるのでしょうか。これまでに旧車のエンジンがかからなかったことがない場合でも、知識として持っておくと万一の際に焦らずに対処できるでしょう。今回は旧車のエンジンがかからない場合の原因や対処法について解説します。旧車を所有している方や購入を検討中の方は参考にしてください。 旧車のエンジンがかからない場合に考えられる原因 旧車のエンジンがかからない場合に考えられる原因はさまざまです。代表的な原因について解説します。 セルモーターの不具合 セルモーターは、エンジンを始動するための重要なパーツです。平均的な寿命は10〜15万km程度で、エンジンの始動やアイドリングストップを過度に繰り返すと寿命が縮まるので注意しましょう。バッテリーが上がっていないのにセルモーターが作動しなければ、セルモーターが原因である可能性が高いといえます。 ヒューズの断線が原因 ヒューズは、電気系統に過度な電流が流れないように断線する仕組みになっています。電装品に限らず、エンジンを始動するためのヒューズが断線しているとエンジンはかかりません。旧車の場合はすぐに手に入らない可能性もあるので、予備のヒューズをストックしておくようにしましょう。 オルタネーターの不具合 オルタネーターとは、発電機の役割を果たしているパーツです。オルタネーターが故障すると、電気が作れずにバッテリーの充電ができなくなります。バッテリーを交換したのにすぐに上がってしまう場合は、オルタネーターが原因の可能性が高いでしょう。平均的な寿命は20〜30万kmのため、中古車であっても走行距離が短ければ関係がないと思うかもしれません。しかし、中古車を購入する時点でオルタネーターが古いものに交換されていることもあるので、購入時にチェックが必要です。 エンジンのかぶり 旧車でもキャブレターを採用しているエンジンは、始動時に「かぶる」という現象が起きることがあります。この「かぶる」という現象は、燃料が必要以上に供給されることでプラグが濡れてしまう状態です。ひどい状態になるとプラグの交換や乾燥が必要となり、エンジンの再始動に大きな労力がかかることになります。電子制御燃料噴射装置式の車でも、アクセルペダルを踏んだままセルモーターを回すと同様のかぶりが起こる可能性があるので注意しましょう。 エンジン自体の故障 エンジンは耐久性の高いパーツです。ただし、オイルの交換や燃焼による減少対策を怠るとエンジンに大きな負荷がかかり故障します。エンジンオイルは潤滑、冷却、密閉、洗浄、防錆という5つの役割を果たしているので、最悪の場合はエンジン自体の交換が必要になるケースもあると考えましょう。 電圧不足が原因 電圧不足でもエンジンがかからない場合があります。いわゆる電圧降下(ドロップ)という現象で、電気を送る線の不具合で電圧が末端になるに従って低くなりエンジントラブルが生じることです。他にもヒューズが錆びていたり、バッテリーやオルタネーターの寿命や不調が原因となることもあるので、定期的な電圧チェックは欠かさないようにしましょう。 社外パーツが原因 旧車のパーツは確保が難しい場合が多く、不具合が生じた際に適応する社外パーツに取り換えられていることがあります。しかし、適合するとはいっても純正や推奨パーツとは異なるものを代替えとしているケースもあり、突然の不具合に見舞われてエンジンがかからなくなることもあるので注意が必要です。 旧車のエンジンがかからない場合の対処法 続いて、旧車のエンジンがかからない場合の対処法について解説します。 セルモーターの不具合 セルモーターに不具合が起きている場合は交換が必要です。新品のセルモーターへ交換すると3~5万円程度の費用がかかります。旧車はすぐにセルモーターを確保できないこともあるので、始動音に違和感を感じたらすぐに業者へ相談するとよいでしょう。 ヒューズの断線 断線したヒューズを自力で元に戻すことは難しいため、通常は交換が必要です。ヒューズの断線に早く気づけるように、サビがないかなどのチェックをこまめに行いましょう。カー用品店などに在庫のない品番もあるので、普段からストックしておき車に積んでおくことをおすすめします。 オルタネーターの不具合 オルタネーターの不具合は交換修理が必要となります。一般的な中古車店で購入した旧車の場合は、純正のオルタネーターかどうかの見分けもつかないので信頼できる専門店で購入する方が安心といえます。交換費用は5~10万円程度かかり、部品がなければ調達できるまでエンジンをかけることはできません。 エンジンのかぶり キャブレター式の場合はチョークの調整に失敗したり、チョークレバーの戻し忘れが原因のことが大半といえます。特に寒い日は始動時にチョーク調整に細心の注意を払う必要があるので、マニュアル通りの始動を心がけるようにしましょう。旧車はマニュアルが備わっていないことも多く、専門店で購入する場合は納車時に説明してもらえるのでしっかりと理解しておく必要があります。 エンジン自体の故障 エンジンの故障については、経年劣化するパーツの定期的な交換や日常的な点検をしっかりと行うことで回避できるケースも多いでしょう。特に重要なのがオイルやラジエターの水が正常に循環するかどうかなので、汚れやレベルゲージ、ラバーホース類の破れがないかなどに注意しましょう。 中古車で購入する場合、専門店でレストアされてエンジンの分解洗浄が行われている車はひとまず安心できるといえるでしょう。しかし、一般的な中古車販売店で現状渡しの車を購入した場合は、旧車に詳しい修理工場で細部まで点検してもらうことをおすすめします。エンジンの交換となると数十万~数百万円の費用負担が発生し、乗せ換え用のエンジンがなければ廃車することになるかもしれません。 電圧不足が原因の場合の対処法 電圧不足でエンジンがかからないケースが旧車では非常に多いといえます。まず、日常的な予防策として過度に電装品を取り付けないようにし、電圧のチェックをこまめに行うようにしましょう。電圧チェックについては市販されているオルタネーターチェッカーやクランプメーター、車内で電圧を確認できるシガーソケット用やバッテリーに直接接続できる電圧計もあるので導入を検討されてみてはいかがでしょうか。 電圧不足によりエンジンがかからない場合の対処法は、原因を究明して必要に応じてパーツ交換することです。リレー回路や配線に問題がある場合は、専門店に修理依頼して交換してもらうようにしましょう。テスターで原因箇所がみつかっても代替パーツを要することもあるので専門家に任せる方が無難といえます。 社外パーツが原因 社外パーツが原因でエンジンがかからない場合も、多くはパーツを交換することで不具合が解消します。ただし、納車後の不要なトラブルや走行時のリスクを考えると、やはり専門店で車を購入してアフターケアをお願いした方がいいでしょう。専門店によっては車に使われている社外パーツの箇所や特性を理解しており、交換用パーツもストックしているケースがあるので万一の際も安心です。 旧車のエンジンがかからなくなる場合は買い換えるべき? 旧車のエンジンがかからなくなった場合でも、比較的簡単な処置で直るケースがあります。重要なのは「エンジンがかからなくなったのか原因を知ること」「どの程度の費用負担が必要なのかを確認すること」「再発しないように直せるのか確認すること」の3つです。 修理費用や維持費の面で買い換えを検討することもあるかと思います。しかし、旧車のエンジンがかからなくなるというのは年式を考えれば当然のことでもあり、原因や解決策を理解した上で総合的に判断するのがいいでしょう。まずは専門店に相談することをおすすめします。
雪国で使用されている車が錆びやすいのをご存知の方も多いでしょう。今回はなぜ雪国では車が錆びやすいのか、サビの除去方法や錆びさせない方法について解説します。雪国への転居を予定している方やウィンターレジャーで車を運転する方は参考にしてください。 雪国で車が錆びやすい理由 雪国で車が錆びやすい理由は、融雪剤(凍結防止剤)が道路に散布されているからです。道路で使用されている融雪剤は塩化ナトリウムや塩化マグネシウム、塩化カルシウムなどが主に使用されています。この融雪剤が車の金属パーツ、特に下回り部分にサビや腐食を発生させる塩害の原因といえるでしょう。 融雪剤は雪を融かすために道路に撒かれます。この融雪剤による雪解け水が道路に溜まり、走行した車のボディに塩分が付着し停滞することでサビが発生するのです。融雪剤が付着したまま放置されている車は、知らない間に下回り部分にサビが発生して広がるので対策が必須といえます。 サビは一度発生すると広がり、車の寿命を縮めます。また、塩化カルシウムは水に溶けると発熱し車の塗装面にシミを発生させる原因となるので、車の外観にダメージを負う可能性も考慮しなければなりません。中古車として売却するときの査定にも影響するので注意が必要です。 雪国特有の理由によるサビの除去方法 雪国特有の理由によるサビの除去方法は、サンドペーパーで削るかサビ取りクリームを使用します。サビが小さい場合はサビ取りクリームだけでも除去が可能です。しかし、面積が大きくなるとサンドペーパーで削り落としてサビ取りクリームを併用する必要があります。サビがきれいに取れたらタッチペンやスプレーで再塗装して傷を保護しましょう。 サビは一度発生すると広がるので早めの処置が必要です。毎回業者に施工を依頼するのはコスト的にも難しいのでDIYによるサビの除去方法となり、仕上がり的にはあまり良い方法とはいえません。しかし、放置しておくと確実に車の寿命を縮め、最悪の場合は重要なパーツに穴が開き走行時の大きなトラブルに発展する可能性もあるので必ず対策しましょう。 雪国で車を錆びさせない方法 雪国で車を錆びさせない方法は、こまめに車の下回りを中心に洗浄することです。コイン洗車場やガソリンスタンドの洗車機で「下部洗浄」のオプションを利用したり、家庭で高圧洗浄機を用いて融雪剤の塩分を洗い流すことを意識しましょう。融雪剤が含まれた雪解け水は雨や道路清掃車(散水車)が洗い流すまで残るため、春先まではこまめに洗浄することをおすすめします。 雪国に住む人が新車購入時に利用することの多い塩害ガード(アンダーコート)も有効です。防錆塗装という本格的なサビ予防サービスで、車を手放す際のリセールバリューにも影響します。DIYで車用の防錆スプレーを使うことは、車をリフトアップして下部全体に塗布漏れがないように行うという点であまり現実的ではありません。雪国に長期滞在や定住する方にはアンダーコートがおすすめといえるでしょう。 車検ごとに行うシャーシブラックの施工で十分と思う方も多いかもしれません。しかし、シャーシブラックは塗膜が薄く剝がれやすいので、塩害とは無縁の地域で小傷からのサビを抑制するレベルといえます。アンダーコートは厚い塗膜となるため防錆効果が大幅に向上します。ただし、アンダーコートも車の下回りを擦ると塗膜が剥がれるので定期的な点検や塗り直しは必要です。 また、ホイールについても融雪剤の影響を受けやすく、表面に腐食やサビが発生するだけではなくセンターハブ部分のサビに発展する可能性もあります。洗浄時にはホイールのセンターハブや同じく錆びやすいディスクブレーキ部分も念入りに洗浄しましょう。スタッドレスタイヤ用に塩害対策塗装が施されたアルミホイールを装着することもおすすめです。
キャブ車における点火タイミングとは、スパークプラグに電気火花を発生させ、混合気に火をつけるタイミングのことです。一般的にクランク角度で表します。さらに点火タイミングはエンジン回転数とスロットルバルブ開度の2つの要因によって調整されます。今回は4気筒エンジンをベースにキャブ車の点火タイミングについて解説します。 キャブ車の接点式点火タイミングとは 接点式点火装置における点火タイミングとは、配電器であるディストリビューター内で行われます。ディストリビューターは以下で構成されています。 ・イグニションコイルの一次電流を断続して二次コイルに高電圧発生させる断続部・イグニションコイルの二次電圧を点火順序に従ってスパークプラグに配電する配電部・エンジンの回転速度や付加に応じて点火時期を最適に調整する進角部・ディストリビューターを駆動させる駆動部まず点火を行う断続部です。回転する金属カム、ブレーカー・アーム(可動部)ポイント・サポート(固定部)、ブレーカー・プレートで構成されています。金属カムがブレーカー・アームのヒール部を開閉する時の回転角度と接点(コンタクト・ポイント)のすき間が重要になります。 回転角度はドエルアングルと呼ばれ、一次電流の流れている時間を左右します。この角度が適切でないと二次電圧に影響します。 ドエルアングルが小さいと高速回転時に一時電流の立ち上がりが遅くなり、二次電圧が低下します。逆にドエルアングルが大きいとポイントが閉じている時間が長くなり、一次電流が大きくなってエンジンの高速回転時の二次電圧は上がりますが、低速回転時にはポイントに火花発生して一次電流の遮断が悪くなり二次電圧が低下します。 つまりドエルアングルが小さいと高速回転域では力がなく、ドエルアングルが大きいとアイドル回転時や低速回転域で馬力不足になります。 接点(コンタクト・ポイント)のギャップが重要で、一般的に0.4mm〜0.5mmの間隙で調整します。ギャップが広いと一次電流の通電時間が短く、二次電圧が低くなり、ギャップが狭いとポイント間で火花が発生し、低回転時に一次電流の切れが悪くなって二次電圧が低下します。ドエルアングルと接点のギャップと同じようなフィーリングがでますが、原因は異なります。 キャブ車の点火タイミングに必要な作業手順 まず車の状態を調べる必要があります。 ①入庫時に点火タイミングを調べる できればドエルアングルテスターを用いてドエルアングルも調べます。点検方法ではタイミングライトを使用します。進角度がどのくらい進んでいるのか、遅れているのか確認します。メーカーの設定基準から外れている場合は調整が必要です。 ②燃料のオクタン価が正しいか確認する ハイオク仕様のエンジンにレギュラーガソリンが供給されていないか確認します。オクタン価が低い場合、正しい点火タイミングに調整してもノッキングあるいはデトネーション(異常燃焼)の原因となりエンジンの破損に繋がります。 ③ポイントのすき間を測定する ポイントは遮断と通電を繰り返していく過程で焼損し、消耗してゆくので調整前に必ず隙間を測定します。長年使用していると表面が焼損し、通電不良となります。 キャブ車の点火タイミングの調整が必要な理由 ディストリビューター内にあるブレーカー・ポイントが消耗するため、走行距離や負荷に応じて調整する必要があります。ブレーカー・ポイントが消耗する箇所は2つです。1つは電気を遮断・通電するポイントが焼損するため消耗します。 もう1つはブレーカー・ポイントを開閉するブレーカー・アームにあるヒールと呼ばれる部分です。ヒールは駆動部である金属カムと接しているため摩耗してゆき、ブレーカー・アームの開き方が小さくなります。ポイントの開く隙間が小さくなることで一次電流の立ち上がりが遅くなり二次電圧の立ち上がりが悪くなるため、緩やかにエンジンの調子が悪くなってゆきます。 キャブ車の点火タイミングの調整方法 ①ブレーカー・ポイントのギャップを調整する エンジンが停止している状態でクランクを工具で回転させ、1番気筒の点火時期に合わせます。接点(コンタクト・ポイント)のすき間を測定し、ブレーカー・アームを固定しているネジをゆるめて0.4mm〜0.5mmに隙間を調整します。 ②ディストリビューターを組み立て、タイミングを測定する エンジンを始動してタイミングライトを用いてアイドル回転の進角度がサービスデータの規定値にあるか目視します。エンジンの回転数を上げ、進角が変化するか確認します。 ブレーカー・ポイントを新品に交換した際はブレーカー・アームのヒール部が初期摩耗するので15km〜20kmほど走った後、もう一度ブレーカー・ポイントのギャップを点検する。 ③ブレーカー・ポイントのギャップが適正でも進角が合わない場合はディストリビューター本体の取り付け角度を調整する ギャップが適正かつ進角装置がきちんと働いている場合は、ディストリビューター本体を固定しているネジを緩めアイドル回転数での規定範囲に調整します。 キャブ車の点火タイミングのメンテナンスを怠るとどうなる? 前述した通り、徐々に点火タイミングは狂ってきます。ポイントの焼損とブレーカー・アームのヒール部の摩耗によりイグニションコイルの一次電流の立ち上がりが悪くなり、二次電圧の出力が低くなります。スパークプラグへの供給電圧が低くなるため、良い電気火花が飛ばなくなりプラグ先端がくすぶる原因になります。さらに放置しておくと失火という事になります。
車の修理には時間がかかると考えている人も多いでしょう。事故で鈑金修理を依頼して、数週間から1ヶ月ほどかかったという経験がある方も多いのではないでしょうか。今回は車の修理に時間はどのくらいかかるのか、依頼先や時間を短縮する方法についても解説します。車の修理を検討中の方は参考にしてください。 車の修理にかかる時間はどれぐらい? 車の修理にかかる時間がどれぐらいかかるのかは、内容によって大きく異なります。代表的な修理をあげると、傷や凹みによる鈑金や塗装、パワーウィンドウの動作不良による部品交換、走行中の異音発生による診断と対処などです。 修理内容によっては、部品の取り寄せや保険会社との交渉が必要になることがあります。その場合は見積りしてすぐに入庫しても、作業に取りかかるまでに日数を要するでしょう。また、修理費用を抑えるために部品を新品ではなく「リビルトパーツ」「リンク品」「中古品」から選択する場合は、入荷までに日数を要する可能性もあります。 ・リビルトパーツ……故障したパーツを回収して修理や分解清掃した部品・リンク品……故障したパーツを回収して修理のみを行った部品・中古品……中古車や解体した車から取り外しただけの部品 車の修理にかかる時間が決まる要因 車の修理にかかる時間が決まる要因について詳しく解説します。修理を依頼する前に要因を知っておくことで、代車が必要かどうかの判断や依頼先の選択に役立つでしょう。 依頼先 依頼先によっても車の修理にかかる時間は大きく異なります。事故の修理で自動車保険を使う場合、修理工場と保険会社に契約がないと新たに契約を結ぶ必要が生じてしまい通常よりも時間がかかります。また、規模の小さい工場や少ない人員で対処している業者だと、生産性の問題で順番待ちが発生することもあります。 故障の内容と程度 故障の内容と程度によっても修理にかかる時間は大きく異なります。部品交換で済む内容であれば部品の調達と交換作業だけで済むため、最短1日程度で完了します。修理箇所が多かったり過度な故障があると数週間から1ヶ月かかります。 また、異音などの場合は故障診断だけで数時間を要することもあります。 混雑状況 一般的に、修理を担う業者は車が故障しやすい時期や事故が増えるタイミングで混雑します。具体的には長期休暇の前後や連休明けが繁忙期であるといえるでしょう。また、中古車の拡販期には納車前の整備で部品や鈑金塗装の需要が膨らみ専門業者の対応が遅れがちになります。 車の修理にかかる時間を短縮する方法 続いて、車の修理にかかる時間を短縮する方法について解説していきます。 車の年式が古い場合 車の年式が古い場合は、各箇所の劣化具合により複数の修理作業が必要となる可能性があります。普段よりメンテナンスをこまめに行うことで修理にかかる時間を短縮することにもつながりますので、定期的な点検や消耗品の交換はしっかりと行いましょう。 走行時に違和感を覚えたら早めに点検に出す 走行時に異音や普段とは異なる挙動を感じたら早めに点検してもらいましょう。車の運転を日々行っている人ほど違和感に感づきやすいので、「普段と違う」と感じたら放置せずに業者に詳細を伝えて点検してもらうことをおすすめします。大きな故障に発展する前に部品の確保などをしておくと修理にかかる時間も短縮できます。 インターネットで部品を調達しておく バンパーの擦り傷などは格安で修理を受ける業者も増えています。しかし、複数箇所の塗装修理となるとバンパーそのものを部品交換することで新品同様の効果が得られ、修理時間も大幅に短縮できることもあります。費用については塗装修理よりも高くなるので、インターネットなどで中古品を購入して持ち込み修理が可能な業者を調べてみるといいでしょう。 また、パワーウィンドウが作動しないといった場合は、その多くがモーターの故障かワイヤーが切れていることが原因です。こちらも部品を調達しておくことで修理の時間短縮が図れます。いずれの場合も一度業者に見積りを依頼して修理内容の詳細を確認し、持ち込み修理が可能かどうかを事前に相談しておくことをおすすめします。 部品の交換だけでは修理できないケースもあり、間違えて違う型番の部品を購入してしまうこともあるので細心の注意と自己責任が必要といえます。 修理内容により依頼先を選択する 修理内容により依頼先を選択することで、修理にかかる時間を抑えることができます。比較的新しい年式の車の場合、「エンジンや機械部品の故障」「部品の調達が必要な修理」についてはディーラーが最も修理時間が短いといえます。ディーラーは各車種の故障に関する情報を全国で共有し、その修理のノウハウをメーカー主導で展開しています。 また、部品の供給についてもメーカー直轄の部品卸会社が存在するため、供給も迅速に行われるという強いネットワークがあります。ただ、鈑金塗装についてはディーラー独自で専門部署を設けていない場合は外注となり、費用も時間も通常よりかかると考えた方がいいでしょう。軽度な塗装修理であれば専門業者に依頼した方が短期間で修理してくれる可能性が高いといえます。 旧車に関しては知識や実績の豊富な専門店に修理を依頼することをおすすめします。調達が難しい部品や車ごとに故障しやすい箇所などの情報は、他の業者よりも豊富であることが多いです。普段からメンテナンスをしてもらっていれば、万一の際にも心強いパートナーであるといえるでしょう。
長く乗り続けている車に飽きてしまったり経年劣化による退色が気になったりした場合は、車の色を変えてみるのも方法の1つです。色を変えることで、退色や傷、汚れのない綺麗なボディへと改善できます。また、車の雰囲気も変わるため、新鮮な気持ちで車に乗れるようになるでしょう。本記事では車の色を変える方法とそのメリット・デメリット、注意点などについて詳しく解説します。 車の色を変える方法 車の色を変える方法には、業者に依頼する方法と、DIYとして自分で塗り替える方法があります。業者に依頼する場合は、依頼先によって費用や仕上がりが異なります。それぞれ詳しく解説します。 ディーラーに依頼する 車の塗装はどこのディーラーでも引き受けてくれます。ただし自社工場ではなく、外注されるケースがほとんどでしょう。外注先は各ディーラーが連携している近隣の板金塗装業者になることが多いです。技術レベルは仕上がりにも影響するので、ディーラーに外注先の技術レベルについて、十分に確認するとよいでしょう。 板金塗装業者に依頼する 実際に塗装する業者と直接話せる点で安心できます。ただし、値段や技術レベルはピンキリのため、依頼先は慎重に選びましょう。知人に良い業者を紹介してもらったり、ネットの口コミを参考にしたりしてみてください。 DIYする 車の塗装はDIYでも行えます。スプレー缶タイプの塗料を使うのが良いでしょう。ただし、費用は低く抑えられますが手間はかかります。また、塗装を綺麗に仕上げるためには、下地処理、マスキング、重ね塗り、耐水ペーパーでの磨き作業、クリア塗料の重ね塗りなど複数の工程が必要です。粘り強く作業できる方以外は、避けた方が無難でしょう。 車の色を変える際にかかる費用の目安 車の色を変えるための費用は、車のボディサイズ、塗装の種類によって異なります。最も安価な単色ソリッド塗装の平均相場は以下が目安です。 ・軽自動車やコンパクトカー:15~20万円程度 ・ワンボックスカーや大型のSUV:25万円程度 メタリック塗装、マイカ塗装、パール塗装といった塗料になれば、値段も高くなります。複数の業者から見積もりを入手して検討しましょう。 車の色を変えるのにかかる期間の目安 車の塗装はまず、塗装しない部分のマスキングや部品の取り外し作業、塗料の密着をよくするための磨き作業、そして複数回の重ね塗りを行います。期間は概ね3週間から1ヶ月程度かかるものだと考えておきましょう。作業中に代車を貸してくれる業者もあります。事前によく確認しましょう。 車の色を変える際の注意点 車の色を変えることによって、退色による劣化やキズなども綺麗になる反面、期待通りの仕上がりにならないかもしれません。さらに査定額に影響するなどのデメリットが生じる場合もあります。 業者の技術次第で仕上がりが異なる 塗装は下地処理が丁寧にできているか?均一な厚みで重ね塗りができているか?など、業者の技術によって仕上がりに差が生じてきます。依頼する業者が十分な技術と実績を備えているのかについて事前に十分に確認しましょう。 塗装の種類によって仕上がりが異なる 自動車車用の塗料には、複数の種類があります。最も安価なソリッド塗装からきらめきがあるメタリック塗装、マイカ塗装、真珠のようなきらめきがあるパール塗装などが知られています。さらに見る角度によって色が変化するマギューラ塗装、透き通った輝きがあるキャンディ塗装、コーティング効果のあるクリア塗装などもあります。 単純に色のイメージだけでなく、光沢やきらめきなどの違いについても、サンプルなどで十分に確認しましょう。 売却時の査定に悪影響が及ぶ場合がある 色を変えた車の場合、売却時の査定額に悪影響が及ぶ場合があります。塗装は一般的に、車の製造時の品質が高く、塗り替えによる品質は製造時のレベルに及ばないことが多いからです。さらに人気のない色にしてしまうと、需要がなくて買い手がつかない場合もあります。 フルラッピングで車の色を一時的に変える方法もある ここまでは車の色を変えるために塗装する方法をお伝えしてきましたが、フルラッピングという方法もあります。車全体を、色付きのフィルムで覆ってしまう方法です。フィルムを剥がせば元の塗装色になるので、売却時の査定への影響もありません。ただし耐久年数が2~3年程度と短く、塗装よりも割高になる場合もあります。洗車機の高回転ブラシでキズついたり破れてしまったり、高圧洗浄で剥がれてしまうかもしれません。ご自身の目的にあった方法を選びましょう。
キャブ車の点火装置のメンテナンスについてお悩みの方はいませんか?メンテナンスしないとどうなるのかも気になるところでしょう。今回は点火装置の基本構造と整備について解説します。キャブ車を所有している方や学びたい方はぜひ参考にして下さい。 点火装置とは 点火装置とは、気化し燃焼室内で混ざりあったガソリンと酸素に電気火花を付ける装置のことです。今回は高圧電気点火法の中から接点式について解説します。 キャブ車の点火装置の構成 接点式点火装置の部品構成は、バッテリー、負圧式ダイヤフラム、外付き抵抗器、イグニッション・コイル、ディストリビューター、ハイテンションコード、スパークプラグです。 知っておきたい電気の流れ スパークプラグに高電圧を生み出す電気の流れについて解説します。バッテリーから流れた電気は、外付き抵抗器を通ってイグニッション・コイル一次側コイルに流れ、電磁エネルギーを貯えます。一次側コイルの先にはブレーカーポイントと呼ばれる接点があり、マイナスアースに電気が流れます。ブレーカーポイントはエンジンの動力によって働き、電流の通電および遮断を行います。 ブレーカーポイントにて電気が遮断されると一次側コイルの電気は流れ続けようとして高電圧を生み出します。約300V~500Vの起電力を発生します。二次側のコイルは流れ続けようとする300V~500Vの起電力に誘導され、約15,000~40,000Vの高電圧を発生し、ディストリビューターへ供給されます。ディストリビューターは点火時期に応じて先ほどの高電圧をハイテンションコードを介してスパークプラグに配電し、スパークプラグ先端にて電気火花となります。 キャブ車の点火装置の整備 点火装置に必要な整備を解説します。 バッテリー 十分な供給電力があるのかテスターで確かめます。 負圧式ダイヤフラム キャブレーターからの負圧回路をバキューム・テスターで調べ、ゴムチューブに亀裂がないか確認すると共にダイヤフラムが負圧によって作動するか確認します。 イグニッション・コイル 熱を発生させる部品なので取付場所に注意する。開磁路型の場合は油漏れなどがないか点検する。 ディストリビューター ディストリビューターキャップの外側や内側に電気スパークが逃げた跡がないか目視します。ハイテンションコードへ繋がるサイド・エレクトロードとセンター・コネクター・ピースの状態を確認し、摩耗があれば交換が必要です。 点火時期に応じて電気を配電するディストリビューター・ローターのローターアームも目視点検を行い、ヒビや欠けの有無、電極部の損耗状態が悪ければ交換が必要です。これらは定期的に交換するのが理想です。 ディストリビューター内にあるブレーカーポイントは消耗品です。電気接点のポイントと駆動部分のヒールは摩耗するので調整や交換が必要になります。ブレーカーポイントを交換する時は、コンデンサーも同時に交換するのが理想です。 ブレーカーポイントを固定するプレートは負圧式ダイヤフラムによって回転するので、動きが良いか確認し、またブレーカーポイントのアースが断線していないか確認します。 ハイテンション・コード イグニッションコイルからディストリビューターに接続しているセンターコードとディストリビューターからスパークプラグに接続しているハイテンションコードの抵抗値を測定します。規定の抵抗値であれば良好と判断し、無限大であれば断線しているので交換が必要です。 スパークプラグ 取り外しを行い、絶縁碍子上に線上に高電圧が逃げた跡やヒビ、欠けなどがないか点検します。スパークプラグ先端には中心電極と接地電極があり、その間隙(ギャップ)が規定値にあるかギャップ・ゲージなどで測定します。 摩耗している場合は交換が必要です。また接地電極にプラチナやイリジウムを使用しているスパークプラグは金属ブラシなどで清掃してしまうと削れてしまうので行いません。 キャブ車の点火装置のメンテナンスを怠るとどうなるの? 接点式点火装置の点検は5,000km~10,000kmで行う必要があります。特にディストリビューター内にあるブレーカーポイントの隙間の調整とヒール部の給油です。ブレーカーポイントはベークライトと呼ばれる樹脂性のヒール部分が金属カムに接触するため摩耗します。 そのためブレーカーポイントの開き方が少なくなります。開き方が少なくなるとイグニッション・コイルにて十分な起電力が得られなくなり失火の原因となります。不具合の症状としては点火タイミングが遅れてくる、馬力が落ちるなどの症状がでてきます。 さらにブレーカーポイントの接点が長く電流を流すことになり、イグニッションコイルが熱を持つようになり内部に充填されている絶縁油が漏れだす恐れがあります。