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日産 Z33型フェアレディZは初代の設計思想を踏襲?! 低予算で楽しめる最高のスポーツカー

目次
1.世界進出の活路を開いたフェアレディZ 2.コストダウンの影響を最小限に抑えたスポーツカーとしての高い実力 3.100万前後から購入可能な本格FRスポーツ

フロントから後端まで流れるようなデザインに回帰した、日産 Z33型 フェアレディZ。初代を思い起こさせるデザインですが、実はほかにも意外な共通点がありました。

Z33型は。製造コストの削減に迫られるなかで生まれたモデルであり、他の世代と比べるとあまり評価されていません。しかし、実際にはスポーツカーとして高いポテンシャルをもつ、魅力的なクルマです。

Z33型 フェアレディZの魅力と実力を、開発背景も含めて振り返ってみましょう。

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世界進出の活路を開いたフェアレディZ

日産 フェアレディZ Z33型

フェアレディZは、日産が世界に進出するきっかけになったモデルです。名門スポーツカーに迫る性能と価格の安さから、北米を中心に大ヒットを記録しました。

初代から30年余り経ってから、5代目フェアレディZとして登場したZ33型の開発背景と性能を振り返ってみましょう。

奇しくも初代と同じ組み合わせで開発されたZ33

Z32型の販売終了から2年後の2002年、日産リバイバルプランの一環としてZ33型 フェアレディZが登場しました。GT-Rの開発責任者でもある水野和敏氏が開発した「FMプラットフォーム」と呼ばれるプラットフォームを採用し、V6エンジンをフロントミッドシップに搭載することで、抜群の運動性能を発揮します。

一方、でコストダウンの影響で、エンジンはエルグランドと共通のVQ35DE型が採用されました。自然吸気エンジンとして実用的で優れたエンジンではあるものの、スポーツカーと考えると物足りなさを感じます。

しかし、実は優れたプラットフォームと実用的なエンジンという組み合わせは、初代フェアレディZに通じるものがあります。1969年に登場したS30型初代フェアレディZは、ポルシェやジャガーに迫る軽量モノコックボディに実用的なL型エンジンというパッケージングで北米で高い評価を得ました。

フェアレディZは毎年進化している

Z33型 フェアレディZは、2002年の登場以降も毎年のように改良が重ねられました。特に大きく進化をしたのはエンジンです。

エルグランドと共通のエンジンはトルクフルで扱いやすい一方、6,600rpmに抑えられた最高回転数ではスポーツカーらしい伸びやかさを発揮できません。しかし、2005年の改良で、最高回転数は7,000rpmにまで引き上げられます。トルクはやや犠牲になったものの、最高出力は294psを発揮するエンジンに生まれ変わりました。

さらに2007年には、後発のV36型スカイラインセダンのエンジンであるVQ35HR型に変更されます。最高出力は313ps、最大回転数は7,500rpmという、まさにスポーツカーらしいエンジンです。もともと素性のよかったFMプラットフォームと合わせて、スポーツカーとして魅力的なモデルに進化しました。

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コストダウンの影響を最小限に抑えたスポーツカーとしての高い実力

日産 フェアレディZ Z33型 内装

Z33型 フェアレディZは、バブル崩壊の煽りを受けたモデルと評されています。バブル景気が終焉した1990年初頭以降、徐々に経済活動が縮小されていきました。自動車開発も例外ではなく、影響は2000年初頭あたりまで続いたといわれています。Z33の開発も必要最低限にとどめられ、性能に直接影響する専用エンジンでさえ開発されませんでした。

しかし、高性能なプラットフォームやボディデザインによって、スポーツカーらしい高い走行性能を備えたモデルです。Z33の高い実力について詳しく紹介します。

トップクラスの空力性能

先代のZ32型から大きく印象を変えたボディデザインは、見た目だけでなく性能を追求した機能美が光るスタイリングです。空力性能を示すCd値は0.3で、当時としてはトップクラスの数値を記録しました。

現代でも0.3が目指すべき数値として捉えられていることを考えると、20年以上前に達成していたという事実に驚かざるを得ません。前後スポイラー装着車では、0.29にまで達していたといわれています。

市販車ベースの車輌でレースタイトル獲得

Z33型 フェアレディZは、JGTC(全日本GT選手権)最終年に、ドライバーとチームタイトルをW獲得しています。また、翌年にスタートしたスーパーGT初年度もチームタイトルを獲得しています。続く2006、2007年はタイトルこそ逃したものの、安定した走りをみせて、チーム2位という結果を残しました。

当時は市販車のモノコックボディがベースのため、クルマとしての基本性能がレース結果に大きく影響を与える時代です。空力性能の高いボディ、GT-R譲りのFMプラットフォームの作りのよさによって、Z33型 フェアレディZは圧倒的な速さをみせつけました。

100万前後から購入可能な本格FRスポーツ

Z33型 フェアレディZは、前後のZ32型、Z34型に比べると決して評価の高いモデルではありません。現在の中古車価格をみると、状態にもよりますが100万円前後から購入できます。1990年代から2000年前後のスポーツカーの価格が高騰している近年においては、驚くべきバーゲンプライスです。

価格が安いからといって、性能面で他モデルに大きく劣っているわけではありません。初期モデルこそミニバンのエルグランドと共通のエンジンですが、年式によっては300psオーバーのモデルもあります。憧れのFRスポーツを手にしたい方にとって、Z33型 フェアレディZは狙い目の車種かもしれません。

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