日産を代表するスポーツカーとして長い歴史をもつフェアレディZ。そのなかでも高い人気を誇るのが初代フェアレディZのS30型です。今回は、S30型フェアレディZの維持費がどのくらいかかるのか解説します。
S30型フェアレディZの特徴
日産 S30型フェアレディZは、1969年10月にデビューした2ドアスポーツカーです。ボンネットが長く、乗員のスペースが車輌後方にあり、なおかつ短い「ロングノーズ・ショートデッキ」スタイルが特徴となっています。
ダットサンフェアレディシリーズの後継として登場したS30型は、本格スポーツカーとしてそれまでにないバリュー・フォー・マネーを実現し、北米市場を中心に大ヒットしました。
2.0Lエンジンを搭載する「Z」、2.4Lエンジンを搭載する「240Z」、2.8Lエンジンを搭載する「280Z」などがラインナップされています。
S30型フェアレディZの維持費の内訳
S30型フェアレディZには、燃料代、自動車税、車検費用など、さまざまな維持費がかかります。ここからは、S30型フェアレディZを所有する際にかかる維持費の内訳を解説します。
燃料代
S30型フェアレディZの燃費は、10・15モード8.0km/L〜9.3km/Lです(1978年のリリース情報より)。1ヶ月に1,000km走行する場合、107L〜125Lの燃料が必要となります。
1Lあたりのガソリン単価を175円とした場合、1ヶ月あたりのガソリン代が1万8,725円〜2万1,875円。1年間に換算すると22万4,700円〜26万2,500円です。
自動車税
自動車税は、エンジンの排気量によって税額が変わるだけでなく、初年度登録から13年以上経過していると重課されます。そのため、S30フェアレディZの自動車税は、4万5,400円(排気量1.5L超〜2.0L未満、重課後の税額)〜5万8,600円(2.5L超〜3.0L未満、重課後の税額)です。
任意保険
S30型フェアレディZの自動車保険料を大手のネット型保険でシミュレーションしました。
【条件】
年齢:30歳
等級:6等級
使用目的:日常・レジャー
運転者:本人限定
【補償内容】
対人賠償(1名につき):無制限
対物賠償(1事故につき):無制限
対物超過特約(相手自動車1台につき50万円まで):あり
人身傷害:あり(車内のみ補償)
人身傷害(保険金額/1名につき):3,000万円
車輌保険:なし
上記の条件でシミュレーションしたところ、自動車保険料は年間約3万4,000円でした。ただし、この保険料には車両保険が含まれていません。そのため、車輌トラブルが発生した場合には保険が適用できないことに注意しなければなりません。
車検
車検費用についてみていきましょう。
【ディーラー車検の場合】
自賠責保険:1万7,650円(24ヶ月)※2023年時点の保険料
自動車重量税:3万7,800円(24ヶ月)※車両重量1.3tの場合、初年度登録から18年以上経過した場合の税額で算出
印紙代:1,800円
車検基本料金:6万円(点検・検査・代行費用)
合計:11万7,250円
※車検基本料金は内容や整備工場などにより変動します
S30型フェアレディZは、スポーツカーであるものの車輌重量が比較的軽いため重量税が抑えられるはずです。しかし、初年度登録から18年以上経過しているため重課されることから3万7,800円となります。
メンテナンス費用
S30型フェアレディZのメンテナンスには、次のような項目があります。
・洗車
・ワイパーゴム交換
・ウォッシャー液
・冷却水の補充
・エアコンフィルターの交換
・ヘッドライトのバルブ交換
・エンジンオイル交換
・オイルフィルター交換
・ブレーキオイル交換
・エアクリーナー交換
など
これらの費用が必要なため、年間10万円程度かかります。また、タイヤ交換をしたときは、追加で10万円程度かかると考えておくとよいでしょう。
S30型フェアレディZの年間維持費はいくら?
S30型フェアレディZを維持するためにかかる費用をまとめると次のようになります。
【S30型フェアレディZ年間維持費】
・ガソリン代:22万4,700円〜26万2,500円
・自動車税:4万5,400円〜5万8,600円
・任意保険:3万4,000円
・メンテナンス費:10万円〜20万円
・車検:5万8,625円(2年毎のため11万7,250円の半額分)
合計:46万2,725円〜61万3,725円
この年間維持費は、車を維持するためにかかる最低限の費用です。車をローンで購入した場合や駐車場を契約する場合は、別途支払いが発生します。
S30型フェアレディZの維持費が高いと思った時の対処法
S30型フェアレディZの維持費は、現行の高性能スポーツカーと同程度の維持費がかかるといえるでしょう。ただし、現行の高性能スポーツカーよりメンテナンスに費用がかかるため、想定外の費用がかかるかもしれません。
S30型フェアレディZは、今でも美しいと感じる魅力的なデザインやスポーツカーらしいロングノーズショートデッキなどにより現在でも高い人気を維持しているスポーツカーです。また、現存する台数が減少傾向にあることから、希少価値が高くなっているモデルでもあります。
もし、S30型フェアレディZの維持費が高いと感じたときは、S30Zの人気が高いうちに手放すことも検討してみるのも1つの方法といえるでしょう。S30型フェアレディZを少しでも高く売りたいのであれば、旧車の査定や買取を専門としている旧車王がおすすめです。S30型フェアレディZを売却しようと考え始めたときは、旧車王にお問い合わせください。