ブラックアイスバーンとは?事故を起こさないための対策方法も紹介

目次
1.ブラックアイスバーンとは 2.ブラックアイスバーンでの制動距離 3.ブラックアイスバーンの対策 4.まとめ

路面が凍結しているアイスバーンにはいくつか種類があり、発生する場所や滑りやすさがそれぞれ異なります。なかでも「ブラックアイスバーン」はとても滑りやすく、見落としてしまう可能性が高いため、特に注意が必要です。この記事では、ブラックアイスバーンについて解説するとともに、事故を起こさないための対策方法を紹介します。

ブラックアイスバーンとは

ブラックアイスバーンとは、寒冷地域や寒冷時期に路面が凍結する現象のことです。外気温の低さにより路面の水が薄い氷の膜となってしまい、スリップを起こしやすく、事故につながる恐れがあります。道路上の雪が溶けたときや、寒冷時季の雨が降った後の夜間から明け方にかけては、特に発生しやすいため注意して運転しましょう。

特徴

ブラックアイスバーンは雪が降り積もった道路に比べて滑りやすく、スタッドレスタイヤでもスリップするケースもあるため大変危険です

また、路面が濡れているだけのように見えるものの、実は凍結しているためアイスバーンよりも見落としやすい傾向があります。道路や歩道上の氷は、基本的に白いため路面が凍結していることを把握できるでしょう。

一方、ブラックアイスバーンは透明であるため、アスファルトが濡れているだけと誤認識してしまう恐れがあります。特に夜間は視界が悪く、見落とす確率が高まるため、日中よりも注意して運転しましょう。

なお、アイスバーンには「圧雪アイスバーン」や「ミラーバーン」もあります。圧雪アイスバーンとは、行き交う車のタイヤで雪が踏み固められ、硬く圧縮された状態のことです。アイスバーンの種類のなかで最も滑りにくいものの、雨が降ったり表面の雪が溶けてしまうとスリップしやすくなるため注意しましょう。

ミラーバーンとは、行き交う車のタイヤで雪が磨かれ、鏡のように路面が凍結している状態のことです。ヘッドライトや太陽光に反射しやすいため、ブラックアイスバーンより認識しやすい特徴があります。

発生しやすい場所

ブラックアイスバーンが発生しやすい場所は、以下のとおりです。

・日陰
・トンネルの出入り口
・橋の上

日陰は太陽光が当たりにくいため、ブラックアイスバーンが発生しやすい場所です。たとえば、建物の陰になるエリアや森林内などに発生しやすく、1日中晴れていても氷が溶けないケースもあります。冷え込んだ天気のよい朝や気温が低い日は、なるべく日陰を避けて運転しましょう。

また、トンネルの出入り口は日陰になっている時間が長く、冷たい風が強く吹くためブラックアイスバーンが発生しやすい場所です。橋の上も冷たい風が吹くほか、地熱が橋上まで届かないため、ブラックアイスバーンが発生しやすい傾向にあります。周辺の道路は凍結していなくても、橋の上だけに発生しているケースもあるため、十分に速度を落として走行しましょう。

なお、圧雪アイスバーンやミラーバーンは、行き交う車のタイヤが路面を圧雪したり磨いたりする交差点付近に発生する傾向があります。スリップすると交差点を飛び出す危険性があるため、十分に減速しましょう。

旧車王バナー旧車王バナー

ブラックアイスバーンでの制動距離

ブラックアイスバーンの制動距離は、ウェット路面よりも長いため、注意して運転する必要があります。JAF(日本自動車連盟)で実施された測定テストでは、以下の制動距離が立証されています。

・ウエット路面 11m
・圧雪アイスバーン 20.2m
・ブラックアイスバーン 69.5m
・アイスバーン 84.1m

※スタッドレスタイヤを装着して40km/hでABSが作動するほどの急ブレーキをかけた場合

参考:JAF公式サイト『路面は黒いけど止まれない「ブラックアイスバーン」とは・・・?』

制動距離とは、ブレーキをかけてから実際に車が停止するまでの距離です。ブラックアイスバーンは通常のアイスバーンより短いものの、ウェット路面より6倍以上の制動距離がかかります。ただのウェット路面だと誤認識し、11m手前でブレーキをかけると、事故を起こす可能性が高いため注意が必要です。

また、実際にブレーキが効き始めるまでの「空走距離」も考慮したうえで、早めに減速しましょう

ブラックアイスバーンの対策

ブラックアイスバーンを走行する際は、スピードを落としたりポンピングブレーキしたりしてスリップ事故を防ぎましょう。続いて、ブラックアイスバーンの対策を紹介します。

スピードを落とす

ブラックアイスバーンでは、走行速度が速いとさらに制動距離が伸びるため、スピードを落として走行しましょう。普段より早めにブレーキを踏んで減速することを意識してみてください。

また、前方車や後方車と十分な車間距離を保つことも重要です。仮に前方車がスリップした場合でも、十分な車間距離が保たれていれば事故を防げる可能性があります。誰がスリップしても、事故を最小限に抑えられるよう十分な車間距離を確保して運転しましょう

ポンピングブレーキする

ブラックアイスバーンで通常どおりのブレーキをかけると、急な制動力が加わることにより車がスリップする可能性があるため、ポンピングブレーキを活用しましょう。ポンピングブレーキとは、停止したい地点よりも前に、何回かに分けて浅めのブレーキを踏むことです。

特に、タイヤのロックや制御不能を防止する「ABS」が搭載されていない車は、スリップする可能性が高いため、急ブレーキをかけないよう注意してください。また、ポンピングブレーキは余裕を持って減速できるほか、後方車にブレーキを促すメリットもあります。

ブレーキを踏む&ハンドルは動かさない

ブレーキを踏む際には、ハンドルの動作にも気をつけましょう。車がスリップする原因のほとんどは、ハンドルを動かしてしまうことです。ハンドルを動かすほど車体が不安定になるため、なるべく余計な操作は行わず、真っ直ぐ走行できるよう心がけてください。なお、ハンドルを動かさなければならない状況では、緩やかなハンドル操作を意識して運転しましょう。

旧車王バナー旧車王バナー

まとめ

ブラックアイスバーンとは、寒冷地域や寒冷時期に路面が凍結する現象です。
雪が積もった路面より滑りやすい特徴があり、ブラックアイスバーンで急ブレーキをかけると、スリップしてしまうため大変危険です。色が透明で路面が濡れているだけのように見えるため、ブラックアイスバーンだと気づかずに走行してしまう危険性もあります。

また、ブラックアイスバーンはウェット路面よりも6倍以上の制動距離がかかるため、注意して運転しましょう。万が一ブラックバーンを走行する場合は、スピードを落としたりポンピングブレーキを活用したりして、なるべくハンドルを動かさないように運転してみてください。

旧車の買取なら「旧車王」におまかせ!

長い時間を共にした愛車だからこそ、売却先にもこだわりたいという方は多いのではないでしょうか。
旧車王は、旧車に特化して20年以上買取を続けております。旧車に関する実績と知識なら、どこに負けない自信があります。また、ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する「二重査定」も一切ございません。誠実にお客さまのクルマと向き合い、適正に査定いたします。
全国どこでも無料で出張査定にうかがいますので、大事な愛車の売却先にお悩みの方はぜひ「旧車王」にご相談ください。

画像1 画像2
画像ギャラリー(全2枚)を見る

旧車王のLINE友だち登録
カンタン査定申し込み!

友だち追加

この記事をシェアする

旧車王ヒストリアは
旧車買取20年以上の旧車王
が運営しています

旧車売るなら旧車王

旧車王は、「自動車文化遺産を次世代へ」という信念のもと、旧車・クラシックカーに特化して23年、年間11,000台以上の査定申込をいただいております。改造車から希少車まで、適正価格を見極めて買取させていただきます。弊社所属の鑑定士が最短当日で全国無料出張査定いたします。ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する二重査定は一切ありません。特別なそして価値ある希少車の買取こそ、確かなノウハウと実績を持つ旧車王にお任せください!

すぐ査定依頼が可能!

旧車王サイトはこちら

まずは車について気軽に相談したい

どんな相談ができるの?

関連する記事

初代マツダ サバンナはあのGT-Rよりも速かった!? RX-3とも呼ばれる最速マシンの歴史を振り返る

初代マツダ サバンナはあのGT-Rよりも速かった!? RX-3とも呼ばれる最速マシンの歴史を振り返る

旧車の魅力 2024-05-17
240Zのリセールバリューを最大化させるコツとは?旧車専門店が教えるポイントを解説

240Zのリセールバリューを最大化させるコツとは?旧車専門店が教えるポイントを解説

旧車市場動向 2024-05-17
雹害車を修理するならまずこれをチェック!方法・依頼先・費用を紹介

雹害車を修理するならまずこれをチェック!方法・依頼先・費用を紹介

旧車売買の豆知識 2024-05-17
クルマの修理と買い替えはどっちがよい?悩んだときの解決方法を紹介

クルマの修理と買い替えはどっちがよい?悩んだときの解決方法を紹介

旧車売買の豆知識 2024-05-17
トヨタ 初代セリカ 1600GTはスペシャリティという新たなジャンルを切り開いた名車!

トヨタ 初代セリカ 1600GTはスペシャリティという新たなジャンルを切り開いた名車!

旧車の魅力 2024-05-16
ホンダ初の量産型乗用車N360の圧倒的な実力とは?! 和製ミニクーパーとも呼ばれた魅力に迫る

ホンダ初の量産型乗用車N360の圧倒的な実力とは?! 和製ミニクーパーとも呼ばれた魅力に迫る

旧車の魅力 2024-05-10
2024年1月にランエボⅥが25年ルール解禁!今後値上がりする?

2024年1月にランエボⅥが25年ルール解禁!今後値上がりする?

旧車市場動向 2024-05-07
2024年1月にスカイラインR34 GT-Rが25年ルール解禁!今後値上がりする?

2024年1月にスカイラインR34 GT-Rが25年ルール解禁!今後値上がりする?

旧車市場動向 2024-05-02

記事ランキング

1
固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

固着したネジでも諦めないで!回らないネジの緩め方アラカルト

ライフスタイル 2023-09-14
2
ナンバープレートから個人情報は特定できる?特定できる情報を解説

ナンバープレートから個人情報は特定できる?特定できる情報を解説

旧車売買の豆知識 2023-10-27
3
車検ステッカーの貼り付け位置はどこ?間違えた場合の罰則も紹介

車検ステッカーの貼り付け位置はどこ?間違えた場合の罰則も紹介

旧車売買の豆知識 2024-02-02
4
アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

アメリカ「25年ルール」とは?名車の中古相場が急騰するしくみ

旧車市場動向 2023-12-28
5
MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

MT車(マニュアル車)の運転方法とは?発進・停止・ギアチェンジ・坂道発進のコツを解説

旧車売買の豆知識 2024-04-19
6
車のキュルキュル音は放置しないで!原因と修理料金を解説

車のキュルキュル音は放置しないで!原因と修理料金を解説

旧車メンテナンス 2023-11-10
7
車検証の住所変更はオンラインでできる!方法や必要書類などを紹介

車検証の住所変更はオンラインでできる!方法や必要書類などを紹介

旧車売買の豆知識 2024-01-29
8
車用サンシェードの効果を解説!フロントガラスへの取り付け方や選び方まで

車用サンシェードの効果を解説!フロントガラスへの取り付け方や選び方まで

旧車売買の豆知識 2024-03-04

カテゴリ一覧

# 旧車コラム # 旧車の魅力 # 旧車売買の豆知識 # 旧車市場動向 # 旧車メンテナンス # エディターズノート # ライタープロフィール # イベントレポート # ライフスタイル # 加藤久美子&博人の見識 # ドイツ現地レポ # ライター愛車レポート # タイレルP34を追え! # オーナーインタビュー # 名車&迷車烈伝 # マツド・デラックスの世界 # 海外現地レポ