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スミの記事一覧

パリのハロウィンに映えるパンプキンカラー。1974年製のMGB
旧車の愛好家たち2023.11.17

パリのハロウィンに映えるパンプキンカラー。1974年製のMGB

元々フランスでハロウィンはあまり有名ではなく、日本ほどデコレーションやイベントなどほとんど注力されていません。 近年、少しずつですが、子どもや若者を中心に仮装やお菓子配りなどで盛り上がり、フランスでも確実に地位を上げつつあるように感じます。 そんな10月、ハロウィンムードも割と薄いパリの街角で信号待ちをしていると、なんとも綺麗なカボチャ色の旧車も信号待ちをしているではありませんか。 運転席の男性と目があったので、親指でグーとジェスチャーをすると、わざわざ窓を開けて近くの公園に停めることを教えてくれました。 その週末はヴィンテージのイベントがあり、会場内にはクルマだけではなく古着やアンテーク家具など、古いモノを扱うSHOPやディーラーさんが出店される日だったのです。 私たちはそこへ向かう途中でしたが、その男性のクルマをじっくり見るべく、目の前の公園へ少し寄り道をすることに。 ■カリフォルニアからやって来た英国車 このイベントにクルマを見るために来場されていたマチューさんが乗っていたのは、イギリスのMGB(1974年製)です。 エンブレムがかっこいいMGですが、実は私、このとき初めてMGというメーカーを知り、『モーリス・ガレージ』のイニシャルだと教えていただきました。 調べてみると、イギリスのスポーツカーメーカーで、1955年に発売された流れるようなボディのクーペモデル『MGA』を筆頭に、当時世界中で英国スポーツカーブームが起きたとのこと。 その後継モデルである『MGB』は多くの部分が改良・近代化され、長きに渡って製造販売されたそうです。 ■レアなオレンジボディを探して 本当に綺麗なパンプキンカラーは、塗り直しはされていますがオリジナルだそうで、この色に一目惚れして購入されたのだとか。 マチューさんはオレンジ色が大好きなのですが、現在MGBのほかに所有している『BMW Z3』はシルバー。 長年『オレンジ色のクラシックカー』を探していたようです。 やはりオレンジ色にもいろいろあるようで、メーカーやモデルよりも『まず第一優先は好ましいオレンジ色』という、割と珍しい探し方をされたマチューさん。 前オーナーさんがカリフォルニアにて所有していた個体を、4年前フランス国内で見つけたそうです。 英国車なので通常は右ハンドルが主ですが、アメリカへの輸出用で既に左ハンドルとなっていたことも、マチューさんには好都合だった模様。 エンジンはオリジナルで、座席は合皮ですが傷みにくさを優先しているとのこと。 今回も試乗を薦めて頂いたので乗ってみることに! 木製のハンドルとフレームの黒色が英国らしく、大変かっこよかったです。 この日もばっちりオレンジ色のお召し物を羽織っていたので、せっかくですのでクルマとマチューさんのツーショットを…とお願いしたところ、残念ながらNG。 息子さんもクルマ好きらしく、この冬一緒にに日本旅行をされるそうで、東京で珍しいクルマが見れることを楽しみにされていました。 日本でもお気に入りのオレンジ色のクルマが見つかるといいですね! ■余談 ヴィンテージ好きが集まるイベントだけあって、公園の一角にはクラシックカーの修理屋さんの宣伝カーも来園していました。 フランス人の愛するシトロエン2CVの上には大きなペンギン! なぜペンギンなのかはわかりませんが、大人からも子供からも大注目されていました。 それでは遅ればせながらパリより“Des bonbons ou un sort!!”(フランス語版トリック・オア・トリートです) [ライター・画像 / スミ]

秋晴れの日に映えるクラシックカーでピクニック?パリの蚤の市に現れたレア車にせまる
旧車のイベント2023.10.26

秋晴れの日に映えるクラシックカーでピクニック?パリの蚤の市に現れたレア車にせまる

10月に入ってもパリは晴天続きで、ブロカントと呼ばれる蚤の市も各エリアで催されていました。 そんななかで見つけた一枚の張り紙。 『愛車を展示しながらピクニック』の文字が。 なんとも心惹かれるフレーズ! 早速行ってきました。 ついた頃は思っていたよりクルマが少なく少しガッカリしてしまいましたが、どうやらお昼ご飯に出掛けている方々が多かったようです。 この日は本当に日差しが強く、公園内でピクニックどころではなさそうでした。 それでもパラソルを持参してサンドイッチやワインで愉しんでいたり、自動車にカゴバックを付けてピクニック仕様で来場するなど、それぞれでテーマを解釈して楽しんでいるようでした。 ■ベスパのクルマ!? クルマが少ないとはいえ、来ているクルマは珍しいものばかり。 オーナーさん達が木陰でお昼ご飯を取っている最中、私はゆっくりと公園内のクルマを吟味することができました。 そんななかで目に付いた一台。 『ベスパ400』なんて可愛らしいのでしょう。 ベスパといえば、もちろんイタリアのピアッジオ社のスクーター。 見たことがない人はいないのではないでしょうか。 しかし、私は公園内でも一際小さなこのベスパの“クルマ”を初めて見ました。 タイミング的にオーナーさんはいらっしゃらず、お話は聞くことができなかったのですが、窓際に当時の広告を用意してくれていたのでジロジロと覗き込む姿勢で読んでみました。 ▲抄訳:「パリや近郊の街は渋滞もどんどん多く、駐車場も満車。そんな状況を回避するのはベスパ400だけ!フランス国産車よりも安い321フラン!」 すると、そんな私をみて80歳代のご夫婦が話しかけて来てくれました。 「あなた見たことないでしょ、こんな小さなクルマ〜」と。 こちらのご夫婦は3年前まで同じクルマを所有していたそうで、大変懐かしい様子で思い出話をしてくれました。 60年代当初は奥様が通勤の為に毎日使っていて、定年後はご主人が主に運転をしていたのだそう。 「トラックの間で運転をしていると、小さすぎて気づかれないから何度も驚かれたよ〜」とお二人で大笑い! 偶然ここで見掛けられたことを大変喜んでいて、私も暖かい気持ちになれました。 ■ブリテッシュグリーンに輝くジャガー XK140 さて、続いてはこちらのクルマ、1956年製の『ジャガー XK140』。 広場の真ん中にカッコ良く陣取っていました。 深緑色に輝く車体の横には、足元まで昔の操縦士スタイルできめている70歳代のムッシュが。 14台ものクラシックカーを所有しているジャックさんです。 「見てごらん、このフォルムを。波打った車体は140までのもので、150になると真っ直ぐなモデル変更するんだ。(近くにある『ジャガー XK120』を指さして)そこにある120も同じように流れるようなフォルムだろ。内装も140までが木装でそれ以降は木は使われないんだよ」 と、このクルマに惹かれたポイントをなんとも雰囲気のある酒焼け声で説明をしてくれました。 外装は元々黒色で、当初オランダの政治家が所有し、その後フランスに渡り前所有者であるフランス人が30年以上保管していたようです。 その際に車体の色がブリテッシュグリーンと呼ばれるこの深緑色に変わったと。 その後、ジャックさんは6年前からこのクルマの3代目オーナーとなりました。 ジャックさんは私に試乗を薦めてくれ、ドキドキしながら乗り込むとコンパクトなシートですがすっぽりと収まることができ、操縦席から見える内装も本当にかっこいいです。 「初めてジャガーのクラシックカーに乗りました」と伝えると、ジャックさんが大笑い! クルマの知識も多く、お話も大好きなジャックさんの周りにはたくさんのオーナーさんが集まっていて、日曜の午後のクルマ談義に花が咲いておりました。 ■到着早々注目の的!フォードのマスタング312 そろそろ帰ろうと準備をしていると、一台のクルマがやって来ました。 白のボディに2本のライン。園内にいた全員が釘付けになり、一気に人が集まって来ました。 1974年『フォード マスタング312』です。 友人と来ていたオーナーのスティーブンさんにも、少しお話を聞くことができました。 6年前から所有しているこのマスタングは、前回のオーナーさんによりエンジンはV8のものに変えられていて、オリジナルと同じ外装ですが塗り直しがされています。 後ろに貼られている「Mach 1」もこの車体のモデルではないけれど、フェイクで貼られていたままわざと残しているようです。 エンジンはオリジナルのままですが、前オーナーさんが色々カスタムしていた点もお気に入りのようです。 「俺も日本人のコレクター友達がいるけど、日本じゃ珍しくないだろう?」とおっしゃるスティーブンさん。 「東京ですと、確かに高級車は多く見かけますが、やはり年々クラシックカーは貴重になってきています。その分憧れるファンはたくさんいるでしょうね」と答えると、近くにあった『シトロエン トラクシオン・アバン』の黒色を指さし、「あれの白色を持ってるよ、かなりレアだからこういったところには持ってこないけどね。しかもコンバーティブルの」と、携帯に入っているコレクションの写真を何枚も見せてくれました。 「あと、この2台も同じモデルに同じ色なんだ。おもしろいだろう」と『プジョー 504』の赤いクーペの写真も。 実物が見れないのは残念でしたが、ご友人と良くこういったイベントに参加しているとおっしゃていたので、またの機会にお目にかかれるのが楽しみです。 ■クラシックカーに落書き!? 今回のイベントは公園で行われたこともあり、昼過ぎにはたまたま遊びに来ていて居合わせた家族連れや子供達もチラホラ。 そんな方たちも楽しめるようにでしょうか。 会場の隅に、フランス人にとってはド・ゴール元大統領の専用車としても有名な『シトロエン DS パラス』の外装が、黒板仕様になって来園しておりました。 子供たちもボンネットの上に準備されたチョークを取って思い思いに落書きを楽しんでいて、横にいたムッシュから「君も何か日本語で書いてみたら?」といわれたので… フランス国産車に『旧車王』の文字を書き残して参りました! 始まったばかりの秋も一瞬で終わりそうなフランスですが、クルマ好きな人も、偶然公園に遊びにきた人も、同じ場所で楽しめている風景が本当に素敵でした。 [ライター・画像 / スミ]

今でもフランス人に愛される「シトロエン2CV」の魅力に触れてみた!
旧車の魅力と知識2023.09.06

今でもフランス人に愛される「シトロエン2CV」の魅力に触れてみた!

7月の中旬、フランスでは「le14 juillet(7月14日の意・パリ祭り)」と呼ばれる祝日がありました。 この日は、さかのぼること1789年、大騒乱に包まれていたパリが、国民によってバスチーユ牢獄を奪取した日。 フランスの絶対王政の終わりを祝した大切な祝日です。 午前中から軍隊によるパレードや航空ショー、夜にはエッフェル塔付近で花火の打ち上げがあり、フランスのバカンスの始まりも意味します。 そんななか私はというと、フランスとスイスの国境付近にある夫の実家で数日間過ごしてきました。 テラスで座ってのんびりとしていたとき、一台のクルマが通過。 すぐに彼が「2CVだ!」と。 そうです、フランス人が愛してやまないシトロエン2CVでした。 しかもお隣さんということで、すぐに義兄が見学の交渉に。 すんなりと承諾をいただけたため、翌日伺うことになりました。 ■家族から譲り受けた大事なクルマ お隣に住むフレデリックさんが所有しているクラシックカーは、シトロエンの2CV special 4vitesse 1987年式です。 29馬力のこのクルマを、2011年より奥様のご家族から譲っていただいたそうです。 ちなみに、彼にとって初めてのクラシックカーだとか。 まったく動かない状態でガレージに保管されていましたが、すべてのパーツを探して取り寄せて修理をされたエピソードを、とても楽しかった思い出としてお話ししてくれました。 やはり長いこと国民に愛されているシトロエンです。 フランスには、現在廃盤となっているシトロエン社の古い型を買い取って、修理用のパーツを製造販売している会社があるようです。 フランス人はクルマの修理だけではなく、家の修繕やキッチン・トイレの配管など、できる範囲は自分たちで直して長く愛用する人が多いのです。 フレデリックさんももちろん、このクルマをこうした会社やサイトで何年もパーツを探して走れるまでに修理をされました。 外装の素敵な赤色は完全にオリジナルで、「年季が入って色褪せてきても絶対に変えたくはない」と語るその少しオレンジがかった赤色は、本当にかっこ良かったです! 逆に内装はすべて変更していて、奥様が作られたデニムのカバーで覆われたシートや小さなフィギュア、ところどころに貼られているステッカーが、フレデリックさんの個性とクルマへの愛着を感じさせてくれました。 ■レッツ ドライブ!!! 話を聞いていると、なんとフレデリックさんがドライブの提案をしてくれました。 天気がよかったので、くるくると屋根を開けて、さあ出発です! 私にとって初めての2CVでしたが、サスペンションが効いていてビックリするほど良い乗り心地。 正直、くねくねの田舎道にクラシックカーは、そんなに相性が良いものではないだろうと考えていました。 しかしスピードを保ったまま回るたび、小坂を上がるたびに、体の振動や歪みを吸収してくれたので、たいへん快適で本当に楽しくドライブができました。 このクルマのお気に入りポイントを伺ったところ、田舎のデコボコ道でも安定していて転ばないところとおっしゃっていたのが納得です。 10年以上大事にお手入れをして、現役で走っているこのクルマとの思い出を聞いてみたところ、毎年一緒にbottes de paille(刈り取った藁の束)の横で家族写真を撮っていることだと教えてくれました。 お子様たちが成長しても、変わらず愛着のあるクルマと生活をしている姿がたいへん素敵です。 前のトラクターが積んでいるのかbottes de paille(藁束)です。 この横にクルマを置いて家族写真とは、想像しただけでも絵になります。 その日の夕方、テラスでアペロ(夕飯前のお酒)をしていると、フレデリックさん家族が2CVに乗って外出されていきました。 おそらく祝日の花火を観に行かれたのでしょう。 クラシックカーだからといってガレージの中で眺めるだけではなく、自分で修理をして、このように家族と過ごすためにいろいろな場所へ行くことが醍醐味なのだと感じました。 快くクルマを紹介してくれたフレデリックさん家族には、感謝でいっぱいです。 ■2CVと一緒にめぐるパリの街並み 今回の滞在から帰るために鉄道に乗っていたとき、車窓から2CVを発見。 パリではなかなかクラシックカーを見かけないので嬉しくなりました。 現在パリでは「PARIS AUTHENTIC」という会社が、観光客向けに2CVを使ってパリの観光ルートを巡るサービスを始めています。 ▲オリジナルではありませんが、シトロエンの型を使って作られたクルマです タクシーを使うよりも気分が上がるかもしれませんし、フランスらしい良い思い出になるのでは? ぜひ、パリに訪れた際に乗車してみるのをお勧めします! [ライター・画像 / スミ]

キャンピングカーを持つことは節約に?フランスのバカンス事情とは
旧車の魅力と知識2023.08.09

キャンピングカーを持つことは節約に?フランスのバカンス事情とは

去る2023年6月、フランス北西部にあるサンマロへ行った際、何台ものキャンピングカーを見つけました。 高速道路では、うしろに自転車や牽引トレーラーを積んだクルマも。 7月にもなると田舎だけではなく、パリ市内でも無意識にこういった車輌が目に入ってきます。 長くて暗い冬が開けたあとのヨーロッパの夏のバカンスは、フランス人にとって本当に大切な時期で、太陽と自然を求めて旅に出るのです。 ■ドイツのREIMOでカスタムされたフォルクスワーゲン 海辺で見つけた1990年代のフォルクスワーゲンT4ですが、レトロな緑色が駐車場のなかでもひときわ目をひいていました。 なぜでしょうか、フランスの風景には少し古臭いくらいのクルマがしっくりきます。 ぐるっと回って見ていると「REIMO」の文字を見つけました。 持ち主が近くにいる気配がなかったのでお話は聞けなかったのですが、調べてみるとドイツのキャンピングカーメーカーとのこと。 ライモ社は1980年創業の会社だそうで、サイトを見てみると、キャンピングカーシステムやキャンプ用品を幅広く取り扱っていました。 細かなアイテムも多いので、ニーズや家族構成によって車内をカスタムできるのが老舗メーカーの強みなのでしょう。 ■フランス人はキャンプが好き!? 2022年におこなわれているネットでのアンケートによると、約70%以上のフランス人が、過去5年間にキャンプ場に滞在したことがあるという結果が出ています。 特にこの間はコロナの流行もあり、フランス国内で自然に触れて過ごすバカンスが一層人気だったのかと思います。 今年の2月にパリでおこなれたクラシックカーの展示会では、クルマとともに過ごすバカンスや、キャンプの提案をしているコーナーもありました。 普通のクラシックカーの展示と違って、小道具をふんだんに使ってデコレーションされていたので、さまざまな年齢層のファンが思い思いに覗き込んでいました。 まだ雪の降る時期でしたが、私たちの気分も一気に明るくなり、次のバカンスの話に花が咲いたことを覚えています。 ▲「Si trop haine, faites l’amour(嫌っていても愛そう)」と車体に書いてありますが、コンマまでを「シ トロッ エン、」と発音するので、Citroënをもじった言葉遊びとわかります ■キャンプはバカンスの多すぎるフランスでの節約術!? 高速道路を運転していると、何台ものキャンピングカーとすれ違います。 ほとんどが年季の入った車体で、運転をしているのも60代前後のムッシュが横に奥さまを連れて…といった場面が本当に多いのです。 勝手なイメージですが、子どもの誕生とともに購入したキャンピングカーを、独立したのち、今度は夫婦水いらずでキャンプを楽しんでいる、といったイメージでしょうか。 バカンスが多いフランスでは、子どもを持つ親にとっておよそ約2ヶ月ごとにやってくる2週間ほどのバカンスを、いかに楽しく、お金をかけずに過ごすかが悩みの種です。 そうなるとキャンピングカーで過ごすバカンスは、節約をしながらも山や海など毎回違った場所へ訪れることができるので、子どもたちも飽きずに過ごせるのが利点です。 フランス国内には約3000箇所以上のオートキャンプ場があり、日本と比べると断然に多く、無料のキャンプ場もあるので敷居が高くありません。 大抵、バカンスで人気な観光地の近くには、駐車場とは別にキャンピングエリアが用意されていて、日本ほど整っていないサービスエリアの横にすら、シンプルなキャンプ場が準備されています。 「aire de camping(キャンプ場)」とネットで探せば専門のサイトも見つかり、連泊できるか、水道があるか、コンセントは使えるかなど、条件に沿って検索することができます。 日本のキャンプ場ほど綺麗に整っている施設ではありませんが、自然を堪能することを提供しているフランス国内のキャンプ場には、キャンピングカーを利用して、フランス国内だけではなくベルギーやオランダからもバカンスを楽しむ家族がたくさんやってくるのです。 ▲横を通るたびに、私もキャンピングカー生活をイメージしてしまいます   [ライター・写真 / スミ]

フランスの小さな街ですれ違った1944年製のjeep
旧車の愛好家たち2023.07.04

フランスの小さな街ですれ違った1944年製のjeep

6月上旬の週末に諸用があり、クルマでノルマンディー地方へ行くことになりました。 観光地として有名なノルマンディー地方はとても広いので、2時間ほどで着く内陸部もありますが、今回は4時間以上運転をして海岸沿いを目指します。 ■ノルマンディーの小さな街で3台のjeepと遭遇 古くてかわいらしい街並みを運転していると、チラホラとミリタリー系のクルマを見かけるようになりました。 内心古いクルマが見られるかもとワクワクしていると予感的中です。 トランという小さな街の市役所を通り過ぎた瞬間、3台のjeep御一行が駐車しているのを発見しました。 気付いたときには追い抜いていましたが、車輌だけではなくドライバーの雰囲気もすてきでしたので、折り返して私たちも駐車することにしました。 それがこちらの1944年製のjeepです。カッコイイですね。 ■1944年といえば、ノルマンディー上陸作戦がはじまった年 1944年と聞いてピンとくる方もいるかもしれません。 フランス人の旦那は、すぐに「anniversaire debarquement 6 juin!!(6月6日の記念日だ!!)」とひらめいておりました。 そうです、6月6日はノルマンディー上陸作戦が始まった日で、それに関するセレモニーがその前の週末から当日にかけて行われるということでした。 ノルマンディー上陸作戦は、第二次世界大戦中ドイツに支配されていたフランスにてアメリカ・カナダ・イギリスなどを中心とした連合国軍が、ドーバー海峡を渡ってノルマンディーに上陸した史上最大規模の上陸作戦です。 のちにパリまで解放され、終戦のきっかけのひとつにもなっているできごとです。 きれいに全塗装されている車体には、英語で「USA」とフランス語で「grabuge(騒ぎ出すぞ)」と、二か国語が混ざって書かれているのも、普段なかなか見かけない組み合わせなので歴史的な物語を感じます。 私はこのできごとの名前くらいしか聞いたことがないのですが、フランス人にとってはナチスに占領されていた自国を取り戻すことができた大切な日で、今年も当日にはフランスのマクロン大統領がノルマンディー地方を訪問され話題となっていました。 ■オーナーのひとりが1944年製のjeepに座らせてくれた この日は22℃を超える晴天でしたが、乗車されているみなさまそろって当時を意識した装いをされていました。 クルマだけではなく、タイムスリップをしたような空間に興奮をしていると、ドライバーのムッシュが助手席へ座ることを提案してくれました。 車輌は綺麗に塗装し直されていましたが、触れると熱くなっている扉やシートベルトの感触は、当時を感じさせるものでした。 彼らもその先の海岸沿いまで行き仲間と合流をするそうで、いくつかのイベントの情報を教えてくれたので、私たちも時間をみつけて立ち寄ってみることにしました。 プログラムを見てみると、日にちごとにパレードや展示などがあり、私たちはles bourses militariaというミリタリー専門のフリーマーケットへ。 当時のクルマや戦闘機のナンバープレートやシートベルトなど、コレクターの方々にはお宝であろう商品がたくさんありました。 まわりの会話を聞いていると、海外から買い付けをしに来ている人もいたようです。 たくさんの映画やドラマのテーマになっているできごとですから、ファンが多いのもわかります。 先ほど話を聞かせていただいた御一行を探したのですが、海岸沿いの会場がいくつにも分かれていたため、再会できなかったのが残念です。 しかし、偶然にもこのイベントを知って堪能できて楽しかったです。 来年はこの歴史的大作戦をおこなった年から丸80年を迎えます。 10年前の70周年記念式典では、各国より首脳が来仏し盛大なパレードがおこなわれましたから、80周年記念式典では、また一層たくさんののイベントが各地でおこなわれることでしょう。 私も次回はより早くチェックをして参加したいと思います。 [ライター・撮影 / スミ]

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