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クルマに乗り降りする際に必ず触れるドアノブは、接触回数が多いため故障しやすいパーツです。「修理には一体どれくらいの費用がかかるのだろう?」「もしかして自分で直せるのでは?」と、不安や疑問を感じている方も少なくないはずです。 本記事では、25年以上にわたり旧車・クラシックカーを15,000台以上買い取ってきた旧車王が、クルマのドアノブが壊れる原因から、傷や破損の状態に応じた修理方法、そして気になる費用相場まで、詳しく解説します。 【この記事でわかること】 ・クルマのドアノブが壊れる・傷がつく理由 ・クルマのドアノブの修理費用の目安 ・クルマのドアノブの修理方法・依頼先 クルマのドアノブが壊れる・傷がつく理由 頻繁に使用するドアノブは、なぜ壊れたり傷ついたりしてしまうのでしょうか。ここでは、ドアノブに不具合が生じる主な理由を見ていきましょう。 ドアノブは日常的に傷つきやすいパーツ ドアノブは乗り降りの際に必ず接触するパーツです。特にドアノブのくぼんだ部分(ドアカップ)は、ドアを開ける際に爪や指輪が当たりやすく、細かなひっかき傷がつきやすい箇所といえます。鍵束を持った手でドアを開けようとして、鍵の先で傷つけてしまうケースも珍しくありません。 こうした小さな傷は1つ1つは目立たなくても、積み重なることでクルマ全体の印象を古びさせる原因となります。普段あまり意識しない部分かもしれませんが、ドアノブはクルマの中でも特にデリケートで、日々の使用によってダメージが蓄積しやすいパーツです。 経年劣化や操作によって折れることもある ドアノブは小さな傷だけでなく、「折れ」や「割れ」といった物理的な破損トラブルも発生します。近年のクルマのドアノブは、軽量化やデザイン性の観点から樹脂製(プラスチック)のものが主流です。樹脂は長年にわたって紫外線や雨風にさらされることで、徐々に弾力性を失い硬く脆くなる性質を持ちます。 そのため、いつも通りにドアノブを引いたつもりが、突然音を立てて折れてしまうことがあります。また、冬場の寒い日にドアが凍結しているのに気づかず、力まかせにドアノブを引いた結果、破損につながるケースも少なくありません。 クルマのドアノブ修理の費用相場 ドアノブに不具合が見つかったときに気になるのは、「修理にいくらかかるのか」という費用面でしょう。修理費用は、傷の深さや破損の程度、そして依頼する業者によって大きく変動します。ここでは、症状別に見た修理費用の相場を解説します。 傷のみの場合の修理費用目安 ドアノブの表面についた傷の修理費用は、傷の深さによって決まる傾向があります。爪で引っかいた程度の浅い傷であれば、コンパウンドと呼ばれる研磨剤で磨くことで目立たなくできます。この作業を業者に依頼した場合には、5,000円~1万5,000円程度の比較的安価な費用で済むことが多いでしょう。 一方で、爪が引っかかるほど深い傷や、塗装が剥がれて下地が見えてしまっている場合は、単に磨くだけでは元に戻りません。この場合は、傷を埋めて再塗装する「板金塗装」という作業が必要になります。ドアノブを取り外して塗装を行うため、最低でも1万円以上の費用が必要です。 また、パールやメタリックといった特殊な塗装色の場合は、費用がさらに上乗せされる傾向にあります。 ドアノブが折れた場合の修理費用目安 ドアノブが完全に折れた場合、ドアノブ本体をまるごと新しい部品に交換する必要があります。交換を必要とする場合の費用は「部品代」と「交換工賃」の合計で決まります。 一般的な国産車であれば、部品代と工賃を合わせて2万円前後が修理費用の相場です。しかし、輸入車や一部の高級車、あるいはスマートキーなどの電子部品が内蔵された高機能なドアノブの場合は、部品代だけで数万円にのぼることもあります。 その結果、全体の修理費用が5万円以上になるケースも考えられるでしょう。 傷や破損の状態別の修理方法 ドアノブの修理には、浅い傷から塗装が必要な深い傷、そして交換が必須となる破損まで、状態に応じた適切な対処法が存在します。ここでは、それぞれのケースにおける具体的な修理方法の流れを解説します。 ドアノブに浅い傷がついたときの対処法 表面のクリア層についたごく浅いひっかき傷であれば、DIYでの修復も十分に可能です。その主な方法が、コンパウンドを使った磨き作業です。 コンパウンドは微細な粒子で塗装表面をわずかに削り、傷を目立たなくする研磨剤です。 ドアノブ周りの砂やホコリを水洗いで綺麗に落とし、水分を完全に拭き取ります。次に、柔らかいマイクロファイバークロスなどに少量のコンパウンドをつけ、傷の部分を優しく円を描くように磨いていきます。力を入れすぎて塗装を傷めないよう、慎重かつ丁寧に作業しましょう。 傷が目立たなくなったら、最後に綺麗なクロスでコンパウンドを拭き取って作業は完了となります。もし色ムラが気になるようなら、タッチペンで塗装をしてもよいでしょう。 傷が深い場合の修理方法 塗装面まで達している深い傷はコンパウンドで磨くだけでは消えないため、プロの業者による「板金塗装」が必要です。 業者は、まず傷の周辺を滑らかにするための下地処理(サンディング)を行い、必要に応じてパテで傷の溝を埋めます。その後、クルマのボディカラーに合わせて精密に調色した塗料をスプレーガンで吹き付け、乾燥後にクリア塗装で仕上げます。 このような複数の工程を経ることで、どこに傷があったのか分からないほどの美しい仕上がりを実現できます。タッチペンを使ったDIYで補修する方法もありますが、色ムラができやすいため、プロの仕上がりには到底及びません。 見た目を重視するのであれば、迷わず専門業者に依頼するのが賢明です。 ドアノブが折れた場合の交換修理の流れ ドアノブ自体が折れたり割れたりした場合は、交換修理が必要になります。この作業は非常に複雑なため、プロの整備士に任せるのが一般的です。 修理の際は、まずドアの内張り(トリム)を専用の工具を使って慎重に取り外します。ドア内部の複雑な構造が見えてきます。整備士は、ドアロックに繋がるロッドやワイヤー、車種によっては電気配線などの内部のパーツを外し、破損したドアノブを取り除きます。 新しいドアノブを装着し、外したロッドや配線を元通りに接続した後は、内張りを戻しドアの開閉やロックが正常に作動するかを確認して作業完了です。 ドアノブ修理は自分でできる? 修理費用を少しでも抑えたいと考えたとき、「自分で修理できないだろうか?」という考えが頭をよぎるかもしれません。DIYで対応できれば工賃を大幅に節約できますが、ドアノブの修理は、症状によってDIYの難易度が大きく変わります。 ここでは、DIYで対応できるケースと、プロに任せるべきケースを解説します。 DIYで対応できるケース DIYで安全に対応できるのは「ごく浅いひっかき傷の補修」に限られます。該当する作業は、コンパウンドを使った磨き作業や、小さな塗装剥げに対するタッチペンの使用程度です。これらの作業は、カー用品店やホームセンターで数千円程度の道具を揃えれば挑戦できます。 一方、手軽にできる反面、失敗のリスクも伴います。コンパウンドで磨きすぎて下地が見えてしまったり、タッチペンの塗装がムラになって余計に目立ったりする可能性もゼロではありません。 DIYを行う際は作業手順をよく確認したうえで、あくまで自己責任で行うことを念頭に置きましょう。 DIYが難しい・危険なケース 「ドアノブの交換」や「塗装を伴う深い傷の修理」をDIYで行うことはおすすめできません。特にドアノブの交換作業は複雑です。ドアの内張りを無理に剥がそうとすると簡単に割れてしまいます。 さらに、ドア内部にはロック機構やパワーウィンドウの配線などが複雑に絡み合っており、知識なく触れるとドアが正常に動作しなくなる二次的なトラブルを引き起こす危険性があります。 そうなると業者に修理を依頼せざるを得なくなり、当初の修理費用よりも高額な出費につながりかねません。難しい作業は潔くプロに任せるのが、結果的にもっとも確実な選択となります。 ドアノブ修理の依頼先 クルマの修理を請け負う業者にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴や費用感が異なります。ここでは、主な依頼先である「ディーラー」「カー用品店」「板金塗装工場」の3つを比較し、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。 ディーラー メーカーの正規販売店であるディーラーは、最も安心感が高い依頼先と言えるでしょう。そのメーカーのクルマに関する知識が豊富で、修理には必ず純正部品を使用するため、非常に高い品質で修理できます。作業もメーカーの定める正規の手順に沿って行われるため、修理後にドアが開かなくなるような二次被害のリスクはほとんどありません。 一方で、品質と安心感の分、工賃が比較的高めに設定される傾向があります。また、修理の予約が取りにくく、修理完了までの時間が長期化する場合もあります。 費用や期間よりも、品質や安心感を優先したい方におすすめの選択肢です。 カー用品店 一部の大手カー用品店では、ドアノブの修理・交換に対応しています。比較的工賃が安く、買い物のついでに見積もりを依頼できるといった気軽さが大きなメリットです。 ただし、敷地の広さや設備の関係で、店舗のピットで対応できる作業には限りがあります。そのため板金塗装など専門的な作業は提携工場への外注となる場合が多く、仕上がりのクオリティが外注先の工場の技術力に左右される可能性があります。 簡単な部品交換や、費用を抑えたい場合に検討するとよいでしょう。 板金塗装工場・自動車整備工場 地域の板金塗装工場や自動車整備工場も有力な選択肢です。ディーラーよりも費用を安く抑えられる可能性がありながら、ディーラーからの下請け工場に指定されるほどの技術力を持つ工場が多い傾向があります。 修理方法に関しても、部品交換だけでなく、状態によっては補修で対応してくれるなど、柔軟な提案が期待できるのも魅力です。 ただし、工場の規模や設備、技術力にはばらつきがある点には注意が必要です。インターネットの口コミや複数工場からの見積もりなどを参考に、信頼できる依頼先を慎重に選びましょう。 クルマのドアノブを傷や破損から守る方法 ドアノブの修理には、ある程度の費用と修理期間といったコストが必要です。同じような傷や破損のためにコストを払わずに済むように、日頃からドアノブを保護する意識を持つのがおすすめです。ここでは、誰でも簡単に実践できる傷や破損を予防する方法を紹介します。 傷防止フィルム・シートを貼る もっとも効果的で手軽な傷対策が、専用の保護フィルムやシートを貼ることです。カー用品店やオンラインストアで数千円程度で購入でき、DIYで簡単に貼り付けられる製品も多く販売されています。目立たない透明タイプを選べば、クルマの見た目を損なうことなく、効果的に傷を予防できます。 ドアノブを強く引かず、優しく操作する 日々の運転習慣を見直すことも、ドアノブの破損を防ぐ上で非常に重要です。乗り降りの際に、必要以上に強い力でドアノブを引かないように心がけましょう。優しくゆっくりと操作する意識を持つだけで、ドアノブにかかる負担は大きく軽減されます。 クルマを大切に扱う基本的な心がけが、結果的にパーツの寿命を延ばし、余計な修理費用を節約することに繋がります。 定期的な点検で早期劣化を防ぐ 大きなドアノブの異常は、ある日突然発生することは稀です。多くの場合、異音や違和感といった小さな症状が出始めます。小さなトラブルを早期に発見するためにも、日頃から点検をするクセをつけるのがおすすめです。 まずは洗車や給油のタイミングでドアノブをチェックする習慣をつけるだけでも十分です。表面に小さなひび割れがないか、操作時にガタつきや異音がないかなど、数秒程度確認します。 もし何か異常を感じたら、早めに専門業者に相談することが大切です。初期段階で対処できれば、簡単な調整や少額の修理で済む可能性が高くなります。定期的な点検は、愛車を長く健やかな状態に保つための基本です。 まとめ ドアノブのトラブルは、日常的なひっかき傷と経年劣化による破損が主な原因です。修理費用は、浅い傷であれば数千円から、交換が必要な場合は数万円程度の費用がかかります。 ドアノブの不具合は、見た目の問題だけでなく、クルマの利便性や安全性にも関わる重要な問題です。大きなトラブルに発展する前に、小さな傷やガタつきの時点で早めに修理や点検を行なうのがおすすめです。
「変速するときの衝撃が大きい」「ギアの入りが悪くなった」といった現象は、多くの場合ミッション(トランスミッション)のトラブルが原因です。 ミッションは比較的故障の頻度こそ少ないものの、故障時の影響は大きく、早急な修理や交換が求められるパーツです。しかし故障しにくいがゆえに修理の経験がなく、どのように対応すればよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。 本記事では、25年以上にわたり旧車・クラシックカーを15,000台以上買い取ってきた旧車王が、クルマのミッションが故障した際に現れるサインや、AT・MTそれぞれの故障原因、気になる修理費用の目安について詳しく解説します。 【この記事でわかること】 ・ミッション故障の主なサイン ・AT(オートマチック・トランスミッション)の故障原因 ・ミッション故障を防ぐためのメンテナンス ミッションとは クルマのミッションは、エンジンが生み出す力をタイヤに伝えるための「変速機」としての役割を担うパーツです。エンジンが生み出す回転力は、間に入るミッションにより、発進、加速、巡航、後退といった走行状況に合わせて最適な力加減に調整されます。 現在、主流となっているのは自動で変速するAT(オートマチック・トランスミッション)ですが、自分でギアを選択するMT(マニュアル・トランスミッション)も、クルマを操る楽しさから根強い人気があります。どちらのタイプであれ、ミッションはクルマが走行するうえで絶対に欠かせない精密で重要な部品です。 ミッション故障の主なサイン 精密な部品の集合体であるミッションは多くの場合、不具合が発生する前に何らかのサインを発します。もし1つでも愛車の挙動に心当たりがある場合は、重大なトラブルに発展する前に、専門家による点検を検討しましょう。 エンジンチェックランプが点灯する エンジンチェックランプの点灯は、ミッションに異常が発生している可能性を示すサインの1つです。クルマに搭載されているECU(エンジン・コントロール・ユニット)は、エンジンだけでなくミッションの電子制御も監視しており、異常な数値や不具合を検知すると、警告のためにチェックランプを点灯させます。 点灯の原因がエンジン本体など他のパーツにある場合も考えられますが、変速時の違和感など他の症状が気になる場合は、ミッションの修理が必要なサインと見てよいでしょう。 加速が鈍くなる・動力が伝わらない アクセルを踏み込んでもエンジンの回転数だけが上がり、思うようにスピードが出ない「滑り」と呼ばれる現象は、ミッション故障の典型的な症状です。 これは、エンジンからの動力がミッション内部でうまく伝達されず、空回りしている状態を指します。AT・MTに共通して、内部のクラッチの摩耗や損傷が主な原因として考えられます。 この症状を放置すると、動力を完全に伝えられずに走行不能に陥る危険性があるため、早急なミッションの点検・修理が必要です。 変速ショックや異音・振動が発生する 変速時に大きな衝撃や異音が発生する場合、ミッション内部が損傷している可能性があります。ATでは変速を制御しているソレノイドバルブやバルブボディ、MTではスムーズなギアチェンジを助けるシンクロメッシュ機構の摩耗・損傷が考えられます。 これらの症状は、ミッションの修理が避けられない状態であることを示しています。そのまま乗り続けるとダメージが拡大する恐れがあるため、早急な点検が望まれます。 オイル漏れや焦げたような異臭がする クルマの停車場所にできた赤色や褐色のオイル染みや、走行中に発生する焦げたような甘い匂いは、ミッションオイルが漏れているサインです。オイル漏れの状態はミッションに致命的なダメージを与え、焼き付きや火災につながる恐れがあるため、ただちに修理工場で点検を受けるべきでしょう。 AT(オートマチック・トランスミッション)の故障原因 複雑な構造を持つATは、さまざまな要因で故障に至ります。ここでは、その代表的な原因を3つに分けて解説します。 経年劣化や内部部品の摩耗 走行距離の増加にともなう経年劣化は、代表的なATの故障原因です。ミッション内部に組み込まれた数多くの精密部品は走行時に少しずつ摩耗し、いずれは寿命を迎えます。特に近年のクルマに搭載されている多段化されたATは複雑でデリケートな構造のため、長年の使用によって不具合が発生しやすくなる傾向があります。 ATF(オートマオイル)の劣化・漏れ・不適切交換 ATF(オートマチックトランスミッションフルード=オートマオイル)は、ミッション内部で潤滑、冷却、洗浄、油圧による動力伝達など多くの役割を担っています。ATFが劣化するとそれらの性能が低下し、故障を引き起こす原因となります。 また、指定と異なる種類のATFを使用したり、交換手順を誤ったりすることも、ミッションの不調や故障に直結するため、ATFの管理は専門知識のある工場に任せることが重要です。 過度な負荷運転(急加速・坂道での無理なシフト操作) 日頃の運転習慣も、ミッションの寿命を大きく左右します。信号待ちからの急発進や高速道路での急加速といった操作は、ミッション内部のクラッチやギアに大きな衝撃と負荷をかけ、摩耗を早める原因となります。 MT(マニュアル・トランスミッション)の故障原因 構造が比較的シンプルなMTですが、もちろん故障と無縁ではありません。ドライバーの操作がダイレクトに影響するため、運転の癖が故障原因となることも少なくありません。 クラッチ板の摩耗や焼き付き MTのトラブルで頻繁に発生するのが、クラッチ関連の不具合です。エンジンの動力とミッションの伝達役であるクラッチ板は、発進や変速のたびに摩耗していく消耗品です。特に半クラッチを多用する運転スタイルは、クラッチ板の寿命を著しく縮める可能性があります。 加速の鈍さやギアの繋がりの悪さは、クラッチを交換する時期のサインです。これを放置すると、最終的にはクラッチが焼き付いてしまい、走行不能になることもあります。 強引なギアチェンジによる破損 スムーズな変速を助けるシンクロメッシュ機構(シンクロ)も、摩耗しやすい部品の1つです。エンジンの回転数を合わさずにギアを押し込むような操作を繰り返していると、ガリッという異音を発生させるようになり、やがて特定のギアに入らなくなるといった故障につながります。 最終的にはギア全体を交換するような大規模な修理が必要になるケースもあるため、ギアは丁寧に操作するように心がけましょう。 長期使用による部品の寿命・経年劣化 MTの内部には、クラッチやシンクロ以外にも寿命を迎える部品が存在します。例えば、内部のシャフトを支えているベアリングが摩耗すると、大小さまざまな唸り音が発生するようになります。 ATと同様にオイルシールが劣化すれば、ミッションオイル漏れの原因となるでしょう。MTも精密機械であることに変わりはなく、適切なメンテナンスと丁寧な操作が求められます。 ATの修理・交換費用の目安 ATの修理費用は、故障の程度や修理方法によって大きく変動します。数万円程度のATFの交換だけで済む場合も少なくありません。ただし、症状が初期段階であっても、ATF交換によってかえって症状が悪化するリスクがあるため、安易にATF交換を行うべきではありません。まずは専門工場で故障の原因を特定することが最優先です。 また、故障の程度が大きい場合には、オーバーホールや交換といった大がかりな対応が必要です。 オーバーホールは、ミッションをクルマから降ろして完全に分解し、洗浄したうえで摩耗・損傷した部品を交換し、再び組み上げる修理方法です。専門的な技術と時間が必要であるため費用は20万以上と考えておくとよいでしょう。 ミッションの交換は、交換する部品の質によって費用が大きく変わります。解体された他のクルマから取り出した中古のミッションであれば、比較的安価での交換が可能です。また、故障品を専門業者が分解・修理し新品同様の性能に戻した「リビルト品」は、新品より安価でありながら品質が保証されている安心感があります。 もっとも高額なのは新品への交換ですが、品質の面ではもっとも安心できます。ミッションの交換費用は、車種やミッションの質によって30万~100万円まで幅広いため、予算に応じた交換部品を選ぶとよいでしょう。 MTの修理・交換費用の目安 MTの修理費用は、ATよりも安価に収まる傾向があります。一般的な修理であるクラッチ交換の場合、工賃と部品代を合わせて5万円〜15万円程度が目安となります。 クラッチを交換してもギアチェンジのしにくさや滑りが解消されない場合は、ミッション全体を交換する必要があります。交換費用の目安は15万~50万円程度です。ATほど高額にはなりにくい傾向があるものの、決して安い修理費用ではありません。 修理か乗り換えかの判断基準 ミッションの不調を前に、修理して乗り続けるのか、新車に乗り換えるべきか判断に迷う方も多いでしょう。後悔のない選択をするためにも、クルマの年式や走行距離、そして保証の有無を基準に冷静に判断しましょう。 年式が新しく走行距離が短いクルマであれば、修理して乗り続けるのがおすすめです。修理費用がクルマの現在の市場価値を大きく下回るなら、修理する価値は十分にあるでしょう。ただし、特に新車購入から5年以内の特別保証期間内であれば、無償で修理できる可能性があるため、修理前にはメーカーの保証やリコールの対象になっていないかを必ず確認してください。 新車登録から10年以上経過したクルマや10万km以上走行している過走行車の場合は、乗り換えも検討対象に入ります。高額な費用をかけてミッションを修理しても、すぐに別の箇所が故障するリスクがあります。修理費用がクルマの車輌価値を上回ってしまうようなら、その費用を新しいクルマの購入資金に充てるという選択肢も視野に入れましょう。 ミッション故障を防ぐためのメンテナンス ミッションが故障する原因の多くは、日頃の運転やメンテナンスの積み重ねであるといえます。愛車と長く付き合うためにも、ミッションを長持ちさせるような乗り方やメンテナンスを実践しましょう。 定期的なATF交換(5~6万kmごと) 定期的なATF交換は、ATの寿命を延ばすうえで非常に効果的です。ATFはオイルである以上、大切に運転しても熱や酸化による劣化は避けられません。メーカーの指定がない場合でも、5万~6万km走行を目安に交換することをおすすめします。ただし、ATF交換は非常にデリケートな作業であり、正しい知識と設備が必要です。交換の際には、必ず信頼できる専門工場に依頼し、クルマに適したATFを適切な方法で交換してもらいましょう。 急加速・強引なギア操作を避ける ミッションへの負担を減らすには、穏やかな運転を心がけることが何より大切です。AT・MTを問わず、急発進、急加速、急なシフトチェンジはミッション内部に大きな負荷をかけ、部品の摩耗を早めます。ミッションをはじめとするクルマ全体の寿命を延ばすことに有効なのは、余裕を持った運転です。特に重量のある荷物を積んでいる時や、坂道を走行する際は、より一層丁寧なアクセルワークとシフト操作が求められます。 異音・変速ショックを感じたら早めの点検 クルマからの小さなサインを見逃さないことも重要です。変速ショックが少し大きくなったと感じる程度の段階で専門家に見てもらえば、簡単な調整や少額の部品交換で済むケースもあります。小さな異変を気に掛けずに問題を先送りにすると、ダメージが内部全体に広がり、結果的に高額なミッション交換が必要になってしまうかもしれません。違和感を覚えたら、できるだけ早くプロに相談する習慣をつけましょう。 まとめ ミッションはクルマの走行性能を支える重要なパーツであり、その修理には高額な費用がかかることが少なくありません。だからこそ、故障のサインを見逃さず、日頃から丁寧な運転を心がけることが大切です。 ミッションの不調に悩んでおり、修理費用が高額で乗り換えを検討している場合は、一度愛車の価値を調べるのがおすすめです。ミッションが故障した状態のクルマであっても、車種や状態によっては専門の買取店が価値を見出してくれる可能性があります。修理費用を次のクルマの購入資金に充てるという選択肢も視野に入れ、ご自身の愛車にとって最良の決断をしてください。
クルマのリモコンキーが壊れたり電池切れになったりすると、スイッチを押してもドアの解錠・施錠ができません。また、近年増えているスマートキーの場合、不具合が生じるとエンジンのスタートスイッチを押してもエンジンが始動しなくなります。 スマートキーやリモコンキーに不具合が生じたとしても、ドアの解錠・施錠やエンジンの始動はできますが、通常よりも手間がかかります。そのため、キーが反応しなくなった原因を考え、必要に応じて修理をするとよいでしょう。 この記事では、25年以上にわたって旧車・クラシックカーを15,000台以上買い取りしてきた旧車王が、スマートキー(リモコンキー)が反応しない原因と対処法、修理や交換にかかる費用などについて詳しく解説します。 【この記事でわかること】 ・スマートキー(リモコンキー)が壊れたときにできること ・スマートキーが反応しない原因と確認ポイント ・スマートキーが壊れないための予防策 スマートキー(リモコンキー)が壊れたときにできること リモコンキーのスイッチを押しても反応しない場合は、ドアに鍵を差し込むことで開け閉めができます。 一方、スマートキーについても、本体に不具合が生じたときでもドアの解錠・施錠やエンジンの始動ができるよう設計されています。 以下では、スマートキーが反応しなくなったときの対処方法について詳しく解説します。 メカニカルキーを使う スマートキーの本体には、非常時に備えてメカニカルキーという物理的な鍵が内蔵されています。 電池切れや故障などでスマートキーが使用できなくなったときは、メカニカルキーでドアの解錠や施錠ができます。 メカニカルキーでドアを解錠する手順は以下のとおりです。 1.スマートキーの側面や裏側にある解除ボタンを押すか、スライドさせてメカニカルキーを取り出す 2.キーをドアノブ横の鍵穴(キーシリンダー)に差し込んで回す 車種によってはドアの鍵穴がキャップで隠されていることがあります。その場合は、キャップを慎重に取り外してからメカニカルキーを差し込みましょう。 スマートキーが反応しないときのエンジン始動方法 スマートキーが電池切れや電波干渉などで反応しない場合、本体をエンジンのスタートスイッチに近づけて押すことでエンジンを始動できます。AT車の操作手順は以下のとおりです。 ・シフトレバーが「P」(パーキング)の位置にあることを確認する ・ブレーキペダルを踏み込む ・スマートキー本体をエンジンスタートスイッチに直接接触させる ・ブレーキペダルを踏んだまま再度スタートスイッチを押す ・エンジンが始動する エンジンスタートスイッチに接触させたスマートキーを車輌側が認識すると、スイッチのインジケーターランプが点灯・点滅したり、警報音が鳴ったりすることがあります。 車種によっては、ステアリングの位置が指定されていることがあります。 スマートキーが使用できなくなったときでも冷静に対応できるよう、事前にクルマの取扱説明書で緊急時のエンジン始動の手順や注意点などを確認しておきましょう。 警報音が鳴った場合の対処法 メカニカルキーを使ってドアを解錠すると警報音が鳴る場合があります。これは、セキュリティシステムがスマートキー以外の方法による解錠を異常と検知するためです。 警報音が鳴ったときは、慌てず速やかに車内に乗り込み、緊急時の手順でエンジンを始動させましょう。エンジンが始動すると、警報音は自動的に鳴り止みます。 スマートキーが反応しない原因と確認ポイント スマートキーが反応しない主な原因は「電池切れ」「電波障害」「ドアが完全に閉まりきっていない」の3つです。以下で詳しく解説します。 電池切れによる一時的な不具合 スマートキーが反応しなくなる原因のほとんどは内蔵されている電池の残量不足です。電池切れが原因であれば、新しい電池に交換することで再び使用できるようになります。 電池残量の低下が進むと、スマートキーが発する電波が弱くなりクルマとの通信が不安定になることで以下のような兆候が表れるようになります。 クルマにかなり近づかないとスマートキーが反応しない キーのスイッチの反応が鈍い メーターパネルにキーの電池残量低下を示す警告灯が点灯する など スマートキーが反応しなくなったときは、上記のような兆候がなかったか思い返し、電池切れが疑われる場合は新しい電池に交換しましょう。 電波障害による通信トラブル スマートキーは微弱な電波でクルマと通信して、ドアの解錠・施錠やエンジンの始動を行う仕組みです。 施設や機器などから発せられる電波の影響を受けて、クルマの受信機がスマートキーからの信号を受信できなくなり、正常に作動しなくなることがあります。 電波障害を引き起こしやすいのは、クルマやスマートキーが以下のような施設や機器の近くにあるときです。 ・強い電波を発生する施設:テレビ塔、発電所、放送局、高圧電線の下 など ・他の通信機器:スマートフォン、ノートパソコン、無線LANルーター など 電波障害が原因の場合「強い電波を発していると思われる施設からクルマを遠ざける」「スマートフォンや無線LANルーターなどからスマートキーを離す」といった方法で改善される可能性があります。 ドアが完全に閉まっていないケース ドアやトランクなどが完全に閉まっていない「半ドア」の状態であると、スマートキーのロック機能は作動しません。 スマートキーでクルマを施錠できないときは、すべてのドアやトランクを閉め直すことで問題が解決する場合があります。 スマートキーでドアをロックできないときは以下を確認するとよいでしょう。 ・完全に閉まっていないドアやトランクがないか ・室内灯が点灯していないか ・メーターパネルに半ドア表示がないか 車のバッテリー上がりによる電源供給停止 車輌側に搭載されるスマートキーの受信機は、エンジンが停止している間も待機状態で電力を消費しています。 クルマのバッテリーが上がった状態では、受信機に電力が供給されなくなって機能しなくなるため、スマートキーによるドアの解錠や施錠、エンジンの始動はできません。 バッテリー上がりの場合は、家族や友人などのクルマ(救援車)とブースターケーブルで接続して電力を供給するジャンピングスタートを行うと、再び走行できるようになります。 救援車の準備が難しい場合は、ジャンプスターターやロードサービスの利用を検討するとよいでしょう。 バッテリーが劣化している場合は、ディーラーや整備工場などで新しいバッテリーに交換してもらうことをおすすめします。 壊れたスマートキーの修理・交換方法 故障したスマートキーの修理には、高度な技術が求められることが多いため、ディーラーか鍵専門店に依頼するとよいでしょう。以下では、ディーラーや鍵専門店にスマートキーの修理や交換を依頼するメリットや費用の目安などについて解説します。 ディーラーで修理・再登録する ディーラーは特定のメーカーやブランドのみを取り扱う店舗です。 メーカーが定める正しい手順・方法と専用機器を用いて作業してくれるため、安心してスマートキーの修理を依頼できるでしょう。 修理が難しい場合は新しい純正スマートキーと交換してもらうことも可能です。カー用品店や一部の鍵専門店では対応が難しい、イモビライザーの登録(車輌のIDとスマートキーを一致させる作業)も依頼できます。 費用の相場は3万〜5万円程度です。ただし、車種や作業内容によっては10万円を超えるケースもあります。 依頼から作業完了までの日数は数日〜1週間程度が目安ですが、2週間以上かかる場合もあります。 鍵専門店で修理・再作成する 急いでスマートキーを修理したいときは、鍵専門店に依頼するのも1つの方法です。 鍵専門店の多くは、出張サービスを行っています。電話やインターネットなどで依頼をすると、早い場合ではその日にスタッフがクルマの保管場所まで駆けつけて、30分〜1時間程度で鍵の修理や交換を行ってくれます。 合鍵作成に対応している店舗の場合、鍵穴から鍵を複製してもらうことも可能です。 費用は業者や車種によって異なりますが、3万〜10万円程度が目安です。 スマートキーの部品そのものが高価であり、イモビライザーの登録作業も必要になるケースがあるため、ディーラーよりも安くなる場合もあれば高額になる場合もあります。 業者によって、対応する作業範囲や料金体系などが異なるため、事前に確認しておきましょう。 スマートキーが壊れないための予防策 スマートキーの故障を防ぐためには、以下の方法で対策をすることも重要です 定期的な電池交換(目安1〜2年) スマートキーは、車輌に搭載されているコンピューターとの認証を行うため、常に受信動作をしており、リモコンキーよりも電池の消耗が早いとされています。そのため、1〜2年ごとを目安に電池を交換するとよいでしょう。 ほとんどのスマートキーは、メーカー指定のボタン電池をコンビニや家電量販店などで購入し、自身で交換できます。 また、ディーラーや専門業者に依頼すると、数百円〜1,000円程度の費用で電池を交換してもらえる場合もあります。 強い電波の近くに保管しない 電波障害によりスマートキーが反応しなくなる事態を防ぐためには、強い電波を発する電子機器や施設などの近くを避けることをおすすめします。 クルマはテレビ塔、発電所、放送局、軍用基地、空港など、強い電波やノイズを発生する施設や設備から離れて駐車しないようにしましょう。 スマートキーを保管する際は、スマートフォンやパソコン、テレビのリモコンなどの近くに置かないようにすることも重要です。電子機器の近くにスマートキーを保管すると、電波干渉によって電池の消耗が早まる可能性があります。 予備電池・スペアキーを常備する 予期せぬトラブルに備えて、予備電池やスペアキーを常備するのもよいでしょう。 予備のボタン電池をカバンや自宅などに保管することでスマートキーが電池切れになったときすぐに交換できます。 スペアキーを用意していると、スマートキーの紛失や破損などが起こった際でもドアの解錠・施錠やエンジンの始動がスムーズに行えます。 まとめ スマートキーが反応しなくなったときは、内蔵のメカニカルキーでドアの解錠・施錠ができます。また、シフトレバーが「P」の状態でブレーキペダルを踏み、キー本体を近づけてエンジンのスタートスイッチを押すとエンジンも始動可能です。 反応しなくなる原因は、スマートキーの電池切れや電波障害、クルマのバッテリー上がりなどが考えられます。 故障が疑われる場合はスマートキーの修理や交換が必要なため、ディーラーや鍵専門店に相談をするとよいでしょう。
走行中にエンジンから聞こえる「カンカン」「キンキン」といった金属音や、異音とともに車が揺れる現象は「ノッキング」と呼ばれます。 ノッキングはエンジンが発する危険信号のひとつです。放置が続くとエンジンの故障を招き、走行不能に陥る危険性があります。 本記事では、25年以上にわたり旧車・クラシックカーを15,000台以上買い取ってきた旧車王が、ノッキングの基本的な知識からご自身でできる改善策、専門家へ修理を依頼した場合の費用まで詳しく解説します。 【この記事でわかること】 ・ノッキングの症状と原因 ・ノッキングの予防・改善方法 ・ノッキングの修理費用の目安 エンジンのノッキングとは? ノッキングとは、エンジンの燃焼室内で、ガソリンと空気の混合気が「意図しないタイミング」や「不適切な形」で燃焼してしまう異常燃焼のことを指します。 通常、エンジンはピストンがシリンダー内の混合気を圧縮し、最適なタイミングで点火プラグが火花を散らすことで、制御された爆発(燃焼)を起こし、クルマを動かす力を生み出しています。 しかし、何らかの原因で点火プラグが火花を散らす前に混合気が自然発火してしまったり、火炎が燃え広がる速度が異常に速くなったりすると、燃焼室内の圧力が急激に上昇します。その結果、本来発生しない爆発による衝撃波が、シリンダー内で「カンカン」「キンキン」といったノッキング音を発生させるのです。 この異常な衝撃は、ピストンやシリンダーといったエンジン内部の精密な部品に大きなダメージを与える恐れがあります。軽度なうちは走行性能の低下で済みますが、重度のノッキングを放置し続けると、エンジン内部の物理的な破損を招きかねないため、決して軽視できない現象といえるでしょう。 ノッキングの種類と原因 「ノッキング」と一言でいっても、その発生メカニズムや深刻度によっていくつかの種類に分類されます。ここでは、代表的な4種類のノッキングについて、それぞれの原因と現象を説明します。 カーノック・低速ノッキング もっとも多く発生するノッキングの種類が低速ノッキング、通称「カーノック」です。ゆっくりとアクセルを踏み込むときや、低いエンジン回転数で走行するときに「カラカラ」「カリカリ」といった軽い音が発生するのが特徴です。 多くは運転手の操作ミスにより発生する揺れを指しますが、劣化したマウントが衝撃を吸収できなくなった場合の揺れもカーノックに分類されます。 デトネーション(Detonation) デトネーションは、高温・高負荷の状態で発生しやすいノッキングです。点火プラグによって正常に始まった燃焼の火炎が燃え広がる過程で、まだ燃えていない混合気が高温・高圧にさらされ、自己発火してしまう現象を指します。 燃焼室内では複数の火炎が同時に発生し、それらがぶつかり合うことで非常に大きな衝撃波が生まれます。「カンカン」「キンキン」といった鋭い金属音をともなうのが特徴です。この衝撃はエンジンに深刻なダメージを与える可能性があるため、早急な対応が求められます。 プレイグニッション(Pre-ignition) プレイグニッションは「早期着火」とも呼ばれる、点火プラグが着火する前に混合気が燃え始める現象です。燃焼室に堆積したカーボンが火種となり、正規の点火タイミングよりも早く燃焼が始まるため、ピストンが上がりきる前に強烈な爆発圧力がかかります。デトネーションと同じ異常燃焼が原因ですが、一般車ではほとんど発生しません。 ディーゼルノック(ディーゼル車の場合) ディーゼルエンジンは点火プラグを持たず、高温・高圧になったシリンダー内に軽油を噴射し、自己着火させることで燃焼を起こす仕組みです。着火のタイミングが遅れ、一度に多くの燃料が燃焼すると、急激な圧力上昇により「ガラガラ」という特有の大きな音と振動を生み出す原因になります。 ノッキングの症状 ノッキングは異音や振動といった現象を通じて、エンジン内部で起きている異常をドライバーに伝えるサインの役割も果たします。ここでは、ノッキングを疑うべき具体的な症状について解説します。 「カンカン」「キンキン」といった異音 エンジンから発生する金属音は、ノッキングの代表的な症状です。エンジンの内部で異常な衝撃が発生し、金属部品を叩く際に発生します。軽い症状の場合は「カラカラ」「チリチリ」といった小さな音に留まりますが、症状が進行すると「カンカン」「キンキン」といった甲高い音に、さらに深刻になると「ガンガン」という強い音に変わっていきます。音の種類や大きさは、ノッキングの深刻度を判断する1つの重要な手がかりとなるでしょう。 加速時・坂道・アイドリング時に出やすい例 異音が発生するタイミングも、原因を特定する上で重要な情報です。ノッキングはエンジンに負荷がかかったときに発生しやすいため、加速時や上り坂の走行中など、特定の走行シーンで症状が顕著になります。 また、エンジンに強い負荷がかからないアイドリング中にカタカタと音がするようなら、スパークプラグの劣化による点火不良が発生している可能性があります。 加速が鈍い・エンストなどの付随症状 ノッキングはエンジン内の正常な燃焼を阻害するため、クルマのパフォーマンスに影響を及ぼします。異音や振動に加え、アクセルを踏んでも加速しないといった症状が現れることがあります。症状がさらに悪化すると、不安定なアイドリングや走行中のエンストといった症状も発生します。 ノッキングの改善方法 ノッキングの症状に気づいたときには、早めに対処することで大きなトラブルを防止できます。ここでは比較的軽度なノッキングに対して、ご自身で試せる改善策をいくつか紹介します。 燃料添加剤でカーボンを除去する デトネーションやプレイグニッションの原因のひとつであるカーボン堆積には、市販の燃料添加剤が効果的です。燃料添加剤には、燃焼室やインジェクター、吸気バルブなどに付着したカーボンを洗浄する成分が含まれています。ガソリン給油時に燃料タンクへ注入するだけで、走行しながらエンジン内部をクリーンにしてくれる手軽な方法です。また、定期的な燃料添加剤の使用はノッキングを防止する効果も期待できます。 点火プラグを交換する 点火プラグは、エンジン内で火花を飛ばす重要な役割を担う部品です。長期間使用すると、先端の摩耗やカーボンの付着などの原因で、正常に火花を飛ばせなくなります。点火プラグの交換は、比較的安価な費用でエンジンの調子を取り戻せる可能性のあるメンテナンスです。 エンジンオイルを定期交換する エンジンオイルは、エンジン内部の冷却や洗浄という重要な役割も担っています。オイルが劣化するとエンジン内部の潤滑が不十分になるだけでなく、温度抑制や汚れの付着を防止しにくくなり、ノッキングの発生に繋がります。短距離走行が多くエンジンオイルが汚れやすい使用状況であれば、メーカーの指定よりも早めのサイクルで交換することがエンジンの良好な状態を保ちやすくなるでしょう。 高速走行で燃焼室内をクリーンに保つ 短距離走行が多い場合、エンジンは低温状態で使われることが多いため、カーボンが溜まりやすくなります。堆積したカーボンを燃焼させるためにも、定期的に高速道路などを利用して高速走行をする機会を作りましょう。 症状が続く場合は整備工場で診断 上記の方法を試してもノッキングの症状が改善しない、あるいは異音や振動が止まらない場合は、センサーの故障やエンジン内部の機械的な問題など、より深刻な原因が潜んでいる可能性があります。こうした状態のまま自己判断で乗り続けることは非常に危険です。すぐにでも信頼できる整備工場やディーラーに相談し、プロによる正確な診断と修理を依頼しましょう。 ノッキングの予防方法 ノッキングは日頃のメンテナンスや運転習慣を意識することで、発生を未然に防ぐことが可能です。愛車と長く付き合うためにも、ぜひ予防策を実践してみてください。 走行環境に応じたオイル交換頻度の見直し クルマの取扱説明書に記載されているエンジンオイルの交換時期は、あくまでも標準的な使用を想定したものです。1回の走行距離が短い「チョイ乗り」や頻繁な渋滞路の走行、標準よりも過酷な道の走行が多い場合、エンジンオイルの劣化は通常よりも早く進みます。ご自身の乗り方が上記に当てはまる場合は、メーカー指定の半分程度の距離や期間でオイル交換を行うのがおすすめです。 適正な燃料選択(オクタン価の確認) ガソリンにはレギュラーとハイオクがありますが、これはノッキングの起こりにくさを示す「オクタン価」の違いにより分類されています。ハイオク仕様車にレギュラーガソリンを入れると、設計上求められるオクタン価を満たせないため、エンジン本来の性能を発揮できずにノッキングが発生しやすくなります。 反対に、レギュラー仕様車にハイオクを入れること自体は問題ありません。多くのハイオクにはエンジン内部の洗浄剤が含まれているため、カーボン除去を期待してハイオクを給油するのも、ノッキングの予防策になります。 短距離走行ばかりの場合の運転習慣改善 エンジンが十分に暖まらないうちに目的地に到着するような短距離走行の繰り返しは、エンジン内部に水分や未燃焼ガスが溜まりやすく、カーボンが堆積する原因となります。可能であれば、週に1度でも30分以上連続して走行する機会を作るなど、エンジンをしっかりと暖めて内部の水分を蒸発させるような運転の習慣化がノッキング予防に効果的です。 ノッキングの修理費用の目安 もしノッキングの症状が改善せず、専門家による修理が必要になった場合、その費用は原因によって大きく変動します。 点火プラグや、エンジンの燃焼を制御するO2センサー、ノックセンサーといった消耗品の交換、燃料を噴射するインジェクターを洗浄する場合は、2万~5万円程度と安価です。 一方、エンジン内部に物理的なダメージが及んでしまった場合、エンジンのオーバーホールまたは載せ替えが必要になります。この場合の費用は30万円から100万円以上と、高額になるのは避けられないでしょう。 特に年式の古いクルマの場合、修理費用がクルマの価値を上回ってしまうことも少なくありません。そのような状況では、高額な費用をかけて修理するよりも、廃車や乗り換えを検討するほうが合理的な選択となる場合もあります。 まとめ ノッキングは一般的に、エンジン内部の異常燃焼が原因の症状です。異音や振動、加速不良といった代表的な症状として挙げられます。症状が軽度であるなら、燃料添加剤の使用やオイル交換などで改善する可能性があります。また、定期的な長距離・高速走行を行うだけでも、ノッキングを予防する効果が期待できるでしょう。 愛車から聞こえるいつもと違う音は、クルマがオーナーに助けを求めているサインかもしれません。わずかな違和感を見のがさず、早めのノッキング対策を行ないましょう。 旧車の買取なら「旧車王」におまかせ! 動かなくなるまで乗り続けた愛車だからこそ、正しく価値を見出してくれる売却先に任せたいという方は多いのではないでしょうか。 旧車王は、旧車に特化して25年以上買取を続けております。また、ご契約後の買取額の減額や不当なキャンセル料を請求する「二重査定」も一切ございません。誠実にお客さまのクルマと向き合い、適正に鑑定いたします。 全国どこでも無料で出張鑑定にうかがいますので、大事な愛車の売却先にお悩みの方はぜひ「旧車王」にご相談ください。
事故でクルマのボディがへこんだり傷がついたりなどしたときは、任意保険の補償の1つである「車両保険」を使って修理できる場合があります。 車両保険を使うと、修理費用の全額または一部が保険金で賄われるため、金銭的な負担を軽減できます。ただし、基本的に翌年の保険料は上がるため、車両保険を使うべきかどうかは慎重に判断することが大切です。 この記事では、25年以上にわたって旧車・クラシックカーを15,000台以上買い取りしてきた旧車王が、保険を使った修理の流れや、保険を使うべきかの判断基準、過失割合による費用の違いなどについて詳しく解説します。 【この記事でわかること】 ・車両保険の補償内容 ・車の修理に車両保険を使う場合の影響 ・車両保険を使うかどうかの判断のポイント 車両保険とは 車両保険とは、自身のクルマが交通事故や自然災害などで負った損害を補償する保険のことです。以下のようなケースで保険金が支払われます。 ・契約車両が他のクルマと衝突・接触した※1 ・契約車両が自転車や歩行者と衝突・接触した ・契約車両が盗難された ・契約車両がいたずら・落書きされた ・契約車両が電柱やガードレールに衝突した ・契約車両が台風や洪水の被害に遭った など ※1:原則として相手の車とその運転者または所有者が確認できる場合のみ 交通事故だけでなく、台風や洪水といった自然災害(地震・噴火・津波を除く)や火災、盗難、当て逃げなどによる損害も補償対象とすることが可能です。 任意保険の基本的な補償である対人賠償保険や対物賠償保険は、事故相手に与えた損害に対する補償であるのに対し、車両保険は自分のクルマへの補償である点が異なります。 クルマの損害が大きく修理が難しい場合は、受け取った保険金を買い替え費用に充てることもできます。 車両保険の補償内容 車両保険の補償内容は、一般型(フルカバータイプ)とエコノミー型(限定タイプ)で異なります。各タイプの一般的な補償範囲は以下のとおりです。 一般型 限定型(エコノミー型) 他のクルマとの衝突・接触 ◯ ◯ 火災・爆発 ◯ ◯ 盗難 ◯ ◯ 台風・洪水・高潮 ◯ ◯ 落書き・いたずら・ガラス破損 ◯ ◯ 飛び石など飛来物との衝突 ◯ ◯ 自転車や動物との衝突・接触 ◯ ✕ 電柱・ガードレール等との衝突(単独事故) ◯ ✕ 転覆・墜落 ◯ ✕ 当て逃げ(相手が不明な場合) ◯ ✕ 地震・噴火・津波 ✕ ✕ ※補償内容は保険会社によって異なる場合があります。 以下では、一般型とエコノミー型の補償範囲やどちらの場合でも補償対象外となるケースについて詳しく解説します。 一般型(フルカバータイプ)の補償範囲 一般型(フルカバータイプ)は、クルマに関するほとんどの事故による損害をカバーするタイプの車両保険です。 クルマ同士の衝突事故や自然災害、火災、盗難などによる損害だけでなく、単独事故や転覆・墜落、当て逃げ(相手が不明な場合)も補償されます。 補償範囲は広いですが、保険料はエコノミー型に比べて割高です。 エコノミー型(限定タイプ)の補償範囲 エコノミー型は、補償範囲を限定する代わりに保険料が抑えられた車両保険です。 一般型とは異なり、電柱や壁、ガードレールなどとの衝突事故や転覆・墜落、当て逃げなどは基本的に補償の対象にはなりません。保険会社によっては、自転車や動物などとの衝突・接触も補償対象外となります。 一方、エコノミー型でもクルマ同士の衝突・接触による交通事故、盗難、火災、自然災害、いたずらなどは補償の対象となるのが一般的です。 補償対象外となる主なケース 車両保険の種類や保険会社にかかわらず、以下のようなケースは基本的に補償対象外です。 ・地震・噴火、それらにともなう津波による損害 ・飲酒・無免許運転など違法行為による事故 ・故障(電気的、機械的故障)による損害 ・欠陥、自然消耗(摩滅・さび・腐しょく等)による損害 ・戦争、内乱、暴動などの社会的混乱による損害 ・レース・ラリーなどの競技・曲技に使用した際に負った損害 車両保険を付帯するときや保険金を請求するときは、補償対象外となるケースをよく確認することが大切です。 車の修理に車両保険を使う場合の影響 クルマを修理する際に車両保険を使うとノンフリート等級がダウンし、事故有係数も適用されて、任意保険の保険料が高くなる可能性があります。以下で詳しく解説します。 翌年のノンフリート等級が下がる ノンフリート等級とは、契約者の事故歴に応じて決められる保険料の割引率の区分のことです。1〜20等級まであり、数字が大きいほど割引率が増加(1〜4等級は割増率が低下)し、保険料は安くなります。 任意保険を初めて契約する際は通常6等級から始まり、1年間保険を使わなければ翌年に1等級上がります。 一方、事故で任意保険を使うと等級が下がります。等級の下がり幅は以下のとおりです。 該当する事故の例 3等級ダウン事故 (翌年度の等級が3等級下がる事故) ・他のクルマとの衝突・接触 ・電柱やガードレールへの衝突(自損事故) ・当て逃げ(相手不明) 1等級ダウン事故 (翌年度の等級が1等級下がる) ・クルマの盗難 ・落書き、いたずらによる損傷 ・飛び石による窓ガラスの破損 ・台風、洪水、高潮などの自然災害 ノーカウント事故 (翌年度の等級に影響がない事故) ・人身傷害保険や搭乗者傷害保険のみの使用 ・弁護士費用特約やロードサービスのみの使用 車両保険を使うと、基本的に翌年のノンフリート等級が3等級または1等級下がり、割引率が低くなる(または割増になる)ため、保険料負担は増加します。 事故有係数が適用される 事故有係数とは、事故で保険を使った契約者に適用される割引率・割増率のことです。 事故有係数が適用されると、事故がなかった人に比べて割引率が低下(または割増率が増加)するため、保険料が高くなります。 事故有係数が適用される期間(事故有係数適用期間)は、事故の種類に応じて決まります。 ・3等級ダウン事故:3年間 ・1等級ダウン事故:1年間 たとえば、クルマ同士の衝突事故により車両保険の保険金を請求する場合、3等級ダウン事故に該当するため、翌年に3等級下がり、以後3年間は事故有係数が適用されます。 車両保険を使うかどうかの判断のポイント 交通事故や自然災害などでクルマの修理が必要になったときは、車両保険を使うべきか慎重に検討することが大切です。以下では、車両保険を使うべきか判断する際のポイントについて解説します。 修理費用と免責金額の比較 車両保険には、契約者自身が負担する金額である「免責金額」が設定されていることがあります。車両保険を使うべきか判断する際は、クルマの修理費用と免責金額を比較しましょう。 たとえば、車両保険の免責金額が10万円、クルマの修理費用が40万円かかった場合、自己負担額は10万円で、残りの30万円が保険金として支払われます。 一方、クルマの修理費用が5万円の場合、免責金額を下回っているため、車両保険の保険金は請求できません。修理費用が15万円であると、車両保険は使えるものの保険金の受取額はわずか5万円となります。 契約内容によっては、車両保険の免責金額が「1回目5万円、2回目以降10万円」のような増額方式である場合があります。事故によりクルマの修理が必要になったときは、車両保険の免責金額を確認し、修理費用とよく比較することが大切です。 等級ダウンと翌年以降の保険料への影響 車両保険を使って受け取れる保険金額と、保険金の請求により増加する保険料の合計金額を比較することも重要なポイントです。 たとえば、3等級ダウン事故を起こし、クルマの修理に合計5万円の費用がかかるとしましょう。 翌年のノンフリート等級が3等級下がり、事故有係数が3年間適用されることで保険料が合計10万円増える場合、増加分が修理費用を上回るため、車両保険は使わないほうがよいといえます。 車両保険の利用を検討するときは、保険金を請求した場合に増加する保険料を保険会社の担当者に試算してもらい、クルマの修理費用と比較することをおすすめします。 保険会社によっては、Webサイトやアプリで保険料を試算することも可能です。 過失割合による保険適用範囲の違い 相手がいる事故の場合「過失割合」によって保険金の支払金額が変わります。過失割合は、交通事故に対する当事者の責任の割合のことです。 一般的には、交通事故の当事者のそれぞれが自動車保険の契約を結んでいる保険会社の担当者同士が話し合いをして過失割合を決めます。 車両保険は、原則として「自身の過失分に応じた損害」を補償します。 たとえば、クルマの修理費用が50万円、車両保険の免責金額が5万円、過失割合が「自分20:相手80」であるとしましょう。 この場合、自身の車両保険でカバーされるのは「修理費用50万円×20%=10万円」です。残りの40万円は相手方から賠償金として支払われます。5万円の免責金額は賠償金で賄われるため、自己負担は発生しません。 相手がいる事故でクルマの修理が必要になったときは、自身の過失分に相当する修理費用がいくらなのかも確認し、車両保険を使うべきか検討しましょう。 車の修理に保険を使う場合の流れ 事故でクルマが損傷した際、保険を使って修理する場合の手順は以下のとおりです。 ・負傷者の救護と警察への通報 ・保険会社へ連絡 ・整備工場の選定と見積もり依頼 ・必要書類の提出と保険会社の審査 ・保険金額の確定と支払い 以下では、クルマの修理に保険を使う際の一般的な手順を解説します。 1.負傷者の救護と警察への通報 事故が発生したときにもっとも優先すべきは負傷者の救護です。ケガ人がいる場合は、止血や人工呼吸、心臓マッサージなどの応急処置を行い、必要に応じて救急車を呼びましょう。 また、後続車が衝突するなどの二次災害を防ぐため、ハザードランプを点灯し、クルマを路肩など安全な場所へ移動させます。 ケガ人の救護や安全の確保と並行して必ず警察へ通報しましょう。自動車保険の保険金を請求する際、保険会社に提出する「交通事故証明書」を発行してもらうためには警察への届け出が必要です。 相手がいる場合は氏名や連絡先、加入している保険会社などの情報を交換しましょう。 2.保険会社へ連絡する 続いて、自身が契約している保険会社の事故受付窓口に連絡します。 多くの保険会社は、専用ダイヤルやWebサイト、スマートフォンアプリで、24時間365日対応が可能な事故受付の窓口を設けています。 連絡の際、保険会社に伝える項目は以下のとおりです。わかる範囲で正確に伝えましょう。 ・事故の日時、場所、事故の状況 ・自動車保険の証券番号、運転者の氏名、生年月日、連絡先 ・相手の氏名、住所、連絡先、クルマのナンバープレート、車種 ・クルマの破損状況 など 整備工場の選定と見積もり依頼 保険会社へ連絡した後は、損傷したクルマを整備工場へ持ち込み、修理費用の見積もりを依頼しましょう。クルマが自走できない場合は、保険会社やJAFのロードサービスを利用するなどして整備工場までレッカー移動しましょう。 クルマの修理は、懇意にしているディーラーや整備工場などに依頼して問題ありません。保険会社に指定工場や提携する工場を紹介してもらう方法もあります。 見積書を受け取ったら、修理費用や修理箇所、作業内容などを確認し、保険を使った場合の保険料の増加分を試算して、車両保険を使うべきか検討しましょう。 必要書類の提出と保険会社の審査 車両保険を使う場合は、必要書類を準備して保険会社に提出します。必要書類は保険会社によって異なりますが、一般的には以下のとおりです。 ・保険金請求書 ・印鑑証明書 ・修理費用の見積書 ・交通事故証明書 ・事故車輌の写真 など 提出が不要となる場合や保険会社が代わりに書類を取得する場合があるため、事前によく確認しましょう。 必要書類を提出すると保険会社による損害調査が始まり、クルマの損害状況や事故との整合性などが確認され、保険金の支払額が算出されます。相手がいる事故の場合は、保険会社による示談交渉により決められた過失割合も考慮されます。 保険金額の確定と支払い 保険会社の調査が終了すると保険会社から保険金の支払額が提示されます。提示された金額に契約者が承諾すると保険金の支払額が確定し、整備工場でクルマの修理が始まります。 車両保険の保険金は、保険会社から整備工場へ直接支払われるのが一般的です。 クルマを修理しない場合、保険金を指定の口座に振り込んでもらうことも可能です。 まとめ 車両保険に加入していると、クルマの修理費用や買い替え費用を保険金でカバーできます。 ただし、車両保険を使うと翌年のノンフリート等級が3等級または1等級下がり、事故有係数も適用されるため、保険料は高くなります。 そのため、事故でクルマが損傷したときは修理費用の見積もりを取り、保険を使ったことによる保険料の増加分と比較することが大切です。保険金の受取額が保険料の増加分を下回る場合は、保険を使わず自費で修理するのも1つの方法です。
クルマの電気系統のトラブルは、ドライバーには原因の特定は難しいため、修理は専門家に依頼するのが一般的です。しかし修理費用が高額になる不安を感じている方も多いのではないでしょうか。 本記事では、25年以上にわたり旧車・クラシックカーを15,000台以上買い取ってきた旧車王が、クルマの電気系統でよくある故障トラブルについて、症状別に考えられる原因と対処法、気になる修理費用の目安をわかりやすく解説します。この記事を読めば、ご自身のクルマに起きている不調の原因に見当をつけ、安心して専門工場に相談できるようになるでしょう。 【この記事でわかること】 ・クルマの電気系統のトラブルの種類 ・それぞれの原因と対処法 ・電装系の修理費用の目安 クルマのバッテリーのトラブル バッテリーの不調は、電気系統の中でも代表的なトラブルのひとつです。エンジン始動に必要なバッテリーにトラブルが起きると、クルマを動かすことすらできなくなってしまいます。ここでは、バッテリー周りで起こりがちなトラブルの原因と、その対応方法について詳しく見ていきましょう。 考えられる原因 バッテリートラブルの最も一般的な原因は、バッテリー自体の寿命や劣化による蓄電能力の低下、いわゆる「バッテリー上がり」です。室内灯やヘッドライトの消し忘れといった単純なミスから、長期間クルマに乗らなかったことによる自然放電まで、その要因はさまざまです。 発電機であるオルタネーターの故障により、走行中にバッテリーが十分に充電されず、結果的にバッテリーが上がってしまうケースも少なくありません。さらに、バッテリーターミナルの接触不良や腐食、配線の断線など、さまざまな原因で電気が正常に流れなくなります。 対応方法 まずはジャンピングスタートを試みるのが基本的な対応となります。これは、他のクルマのバッテリーやジャンプスターターと呼ばれる専用の機器から電気を供給してエンジンを始動させる方法です。 ジャンピングスタートにより、バッテリーは一時的に復活する可能性がありますが、あくまで応急処置に過ぎません。一度上がったバッテリーは性能が低下しやすいため、早めに新品への交換を検討しましょう。 もしジャンピングスタートでもエンジンがかからない、あるいはすぐにまたバッテリーが上がってしまう場合は、オルタネーターの故障が疑われます。この修理は専門的な知識が必要なため、速やかに整備工場へ相談することをおすすめします。 ライト・ウィンカーの故障トラブル 夜間走行の安全を確保するヘッドライトや、周囲に自車の動きを知らせるウィンカーが1つでも点灯しない状態は非常に危険です。ここでは、ライトやウィンカーの故障について、その原因と対応を解説します。 考えられる原因 ライトやウィンカーが点灯しない原因の多くは、バルブ(電球)の球切れです。バルブは消耗品であるため、使用していればいずれ寿命を迎えます。特にハロゲンランプは数年程度で切れることが一般的です。 次に疑われるのはヒューズ切れです。ヒューズは過大な電流が流れた際に回路を保護する役割があり、一度切れてしまうと電気が供給されなくなります。その他、スイッチ自体の故障や、リレーと呼ばれる電流を制御する部品の不具合、配線の接触不良や断線なども原因としてあげられます。 対応方法 まずは球切れを疑い、バルブの確認から始めましょう。バルブ交換は比較的簡単な作業であり、DIYで行うことも可能です。部品代も数千円程度で済みます。もしバルブを交換しても点灯しない場合は、ヒューズボックスを確認し、該当する箇所のヒューズが切れていないかチェックしましょう。ヒューズも数百円で購入でき、交換作業自体は難しくありません。 もしヒューズが頻繁に切れる場合は、回路のどこかでショートが起きている可能性があります。スイッチやリレー、配線のトラブルとなると原因の特定が難しくなるため、ディーラーや電装系に強い整備工場に修理を依頼するのがおすすめです。 パワーウィンドウの故障・トラブル ボタン1つで窓の開閉ができるパワーウィンドウは、今やほとんどのクルマに採用されている装備です。この機能も電気系統の部品で動いているため、故障とは無縁ではありません。 考えられる原因 パワーウィンドウが動かなくなる原因でもっとも多いのは、摩耗や接触不良といったスイッチ部分の故障です。運転席の集中スイッチで特定の窓だけが動かない場合、その窓側のスイッチではなく、集中スイッチの故障も疑われます。 次に考えられるのは、窓を上下させるモーターの不具合や寿命です。モーターが動く音はするものの窓が動かない、あるいは動きが非常に遅いといった症状は、モーターやレギュレーター(昇降装置)にトラブルが発生した可能性があります。 対応方法 まずはヒューズが切れていないかを確認しましょう。ヒューズに問題がなければ、スイッチの故障を疑います。モーターやレギュレーターの交換となると、ドアの内張りを剥がすなどの作業が必要になります。 修理が大がかりになるほど専門的な技術を要するため、整備工場へ依頼することをおすすめします。放置すると窓が開いたまま閉まらなくなるリスクもあるため、不調を感じたら早めに対処しましょう。 ワイパーの故障・トラブル 雨や雪の日の視界確保に欠かせないワイパーも、電気モーターで動作する電装のひとつです。ワイパーが故障すると、悪天候の際に安全な運転が困難になり、重大な事故につながる恐れがあります。 考えられる原因 ワイパーが動かない原因の多くは、スイッチやモーターの不具合です。スイッチの接触不良や長年の使用によるモーターの寿命、ワイパーアームへの過大な負荷によるヒューズ切れといった理由が考えられます。 動きがぎこちない、途中で止まるといった症状の場合は、ワイパーの根元にあるリンク機構の固着や破損が疑われます。これは、サビやゴミの蓄積により発生するトラブルです。 対応方法 まずはヒューズから確認し、切れている場合は交換します。これで直らない場合は、スイッチやモーター、リンク機構といった部品の点検が必要になります。 ワイパーは保安基準にも関わる重要な部品であり、その修理には専門知識が求められます。安全のためにも、不具合を感じたら迷わずプロに点検・修理を依頼してください。 オーディオの故障・トラブル オーディオは運転に直接関わる電装ではありませんが、バッテリーやワイパーなどと同様にさまざまな電気系のトラブルが発生します。 考えられる原因 オーディオの異常は本体の故障やヒューズ切れ、裏側にある配線の接触不良が主な原因です。特に社外品のオーディオをDIYで取り付けた場合、配線処理が不適切で接触不良を起こしている可能性があります。 対応方法 まず確認すべきは、オーディオ関連のヒューズです。ヒューズボックスの配置図を見て該当するヒューズをチェックし、切れていれば交換しましょう。ヒューズに問題がない場合は配線の接続に問題がある可能性があるため、オーディオユニットを一度取り外し、背面のコネクターがしっかりと差し込まれているか、配線が抜けかかっていないかを確認します。 これらの確認作業を行っても改善しない場合は、オーディオ本体の故障が濃厚です。本体の修理は高額な費用がかかることも多いため、交換を検討するのが一般的でしょう。 エアコンのトラブル 夏場のドライブに不可欠なエアコンも、電気系統が複雑に絡み合うシステムです。スイッチを入れても冷たい風が出てこない、あるいは全く作動しないといったトラブルは、ドライバーにとって深刻な問題です。 考えられる原因 エアコンが全く作動しない場合、スイッチパネルやブロアモーターといった電気部品の故障が考えられます。また、エアコンシステムを制御するリレーやヒューズのトラブルも原因の1つです。 風は出るものの冷えないという場合は、冷媒ガスを圧縮するコンプレッサーを作動させる電磁石(マグネットクラッチ)の故障が疑われます。エアコンガスが不足しているケースも多いですが、電気系統の不具合が根本的な原因であることも少なくありません。 対応方法 エアコンのトラブルは原因の特定が難しいため、専門家による診断が不可欠です。まずは整備工場で点検を受け、ガス圧のチェックや診断機によるエラーコードの読み取りを行ってもらいましょう。 故障の原因が特定できた後も、DIYでの修理は非常に難しいため、そのまま工場で修理してもらうとよいでしょう。 エンジンがかからないトラブル 「エンジンがかからない」という症状は、車のトラブルの中でも深刻な部類に入ります。キーを回してもセルモーターが回らない、あるいはキュルキュルと音はするもののエンジンが始動しないといった症状の原因は多岐にわたりますが、多くの場合、電気系統の不具合が関わっています。 考えられる原因 エンジンがかからない原因の多くはバッテリー上がりです。そのため充電すれば解決することがほとんどですが、バッテリーが正常でもエンジンがかからない場合、次に疑うべきはセルモーター(スターター)の故障です。セルモーターは、エンジンを始動させるためにクランクシャフトを強制的に回転させる重要な部品であり、これが故障するとエンジンはかかりません。 点火プラグに火花を飛ばすためのイグニッションコイルや、燃料をエンジンに送り込む燃料ポンプといった部品も電気で動いており、これらの故障もエンジントラブルの原因です。さらに、クルマ全体の電気系統を制御するECU(エンジン・コントロール・ユニット)の不具合といった、より深刻な原因も考えられます。 対応方法 バッテリー上がりはジャンピングスタートで解決できる可能性がありますが、それで始動しない場合、個人での対応は困難です。また症状にあわない方法でエンジンを動かそうとした場合、各部品に負担をかけ被害を拡大させる恐れがあります。エンジン回りの修理には専門知識が必要であり、費用も高額になりやすいため、早々に専門の整備工場への相談をおすすめします。 電装系の修理費用の目安 ここまで症状別に解説してきましたが、最終的に気になるのは修理にかかる総額の費用でしょう。クルマの電気系統、いわゆる電装系の修理費用は、故障した部品や修理の難易度によって大きく変動するため、一概にいくらと断言することはできません。 修理費用は、大きく分けて「部品代」と「工賃(技術料)」で構成されます。ヒューズやリレー、電球といった単純な部品は数百円から数千円と安価ですが、ECUやオルタネーター、エアコンのコンプレッサーといったユニット部品は数万円から十数万円と高額です。 工賃は、作業時間や専門性に応じて設定されます。簡単なバルブ交換であれば数千円で済みますが、ダッシュボードの脱着が必要な修理や、原因特定が困難なトラブルシューティングには、相応の時間がかかるため工賃も高くなる傾向があります。 修理の見積もり額が、クルマの年式や市場価値を考えるとあまりにも高額になってしまうケースもあるでしょう。そのような場合は、修理を断念してクルマの乗り換えや廃車を検討するのも1つの選択肢です。修理するか手放すかの判断に迷った際は、修理費用の見積もりと、現在のクルマの買取査定額を比較してみることをおすすめします。 まとめ クルマの電気系統のトラブルは、予兆なく突然発生するものです。原因によっては多額の修理費用がかかるため、DIYで修理したいと考える方も多いでしょう。しかし、ヒューズやバルブの交換など一部の簡単な作業を除き、電気系統の修理には専門的な知識と技術が不可欠です。 少しでも「おかしいな」と感じたら、自己判断で解決しようとせず、信頼できるディーラーや整備工場に相談することが最も安全で確実な方法です。 愛車のコンディションを良好に保ち、安全で快適なカーライフを送るためにも、電気系統のトラブルサインを見逃さず、早め早めの点検と修理を心がけましょう。
段差や縁石でエアロパーツを割ってしまったり、擦り傷をつけてしまったりした際は、なるべく早く修理することが大切です。 エアロの傷や割れをそのままにすると、走行中にパーツが脱落して重大事故につながるリスクがあります。また、状態によっては車検に通らない可能性も出てきます。 この記事では、25年以上にわたって旧車・クラシックカーを15,000台以上買い取りしてきた旧車王が、エアロパーツの修理方法や注意点について詳しく解説します。 【この記事でわかること】 ・エアロパーツの修理の必要性 ・エアロの傷・割れをDIYで修理する方法 ・エアロの修理依頼する際のポイント エアロパーツが割れた・傷ついたときは修理が必要? エアロパーツに割れや傷がついた場合、見た目だけの問題だけでなく安全性の観点からも速やかな修理が必要です。ここでは、エアロパーツの損傷を放置すると生じるリスクについて解説します。 放置すると事故や脱落のリスクがある 破損したエアロパーツを放置すると、走行中に大きな事故へ発展しかねません。 主なリスクは以下のとおりです。 ・脱落したパーツがタイヤに干渉して操縦不能になる ・後続車に衝突して追突事故を引き起こす ・割れた部位が歩行者にケガを負わせる 外観の印象が強く残るかもしれませんが、クルマの基本である走行安全性に直結する事態であると、オーナーとして自覚する必要があります。 割れの状態によっては車検に通らないこともある エアロパーツの割れや損傷の程度によっては、車検に通らない可能性があります。割れた箇所が車体の外側にはみ出している場合や、鋭利な突起物になってしまっている場合は、保安基準に適合しないと判断されるためです。 また、近年のクルマのバンパーにはセンサーが装着されているケースが多く、損傷によってセンサーの位置がズレると自動ブレーキなどの安全機能が正常に動作しなくなります。安全機能が作動しない状態も保安基準不適合のため、車検は通りません。 軽度の傷でも早めの補修が安全 最初はごくわずかな傷であっても、走行時の振動や温度変化などによって徐々に広がっていくケースは珍しくありません。 とくに、エアロパーツの素材として使われているFRP(繊維強化プラスチック)は、一度ひびが入ると内部で亀裂が進行しやすい特性があります。クルマを使うかどうかに関わらず、紫外線や雨風で傷が広がるリスクは頭に入れておくとよいでしょう。 エアロの傷・割れをDIYで修理する方法 プロに修理を依頼すると費用がかさむため、DIYを検討している方もいるかもしれません。軽度の傷であれば比較的簡単に補修できますが、傷が深い場合は素人が進めてしまうと後悔につながる可能性があります。そこで、損傷の程度に応じた適切な修理方法を解説します。 DIY修理の可否判断(軽度か重度かを見極める) DIYで修理を始める前に、傷や割れの程度を見極める必要があります。下記4つのポイントから判断しましょう。 ①傷の大きさや深さ 傷の状態 判断基準 DIY対応 クリア層のみの浅い傷 ・爪で撫でても引っかからない ・水をかけると目立たなくなる ⚪︎対応可能 下地層がみえている傷 ・塗装の下地が露出している ・10cm四方以内 △難易度高い 金属部分がみえている傷 ・金属の素地がみえている ・10cm四方を超える大きな傷 ×プロへの依頼推奨 ②へこみの有無 へこみを伴う傷は、下記の理由から小さなものであっても業者への相談が第一選択です。 【業者への依頼が必要な理由】 ・へこみの修理には専用工具を用いた「板金」が必要 ・パーツがへこむほどの衝撃を受けている場合、先進安全技術のシステムにも不具合が及んでいる可能性がある ・センサーなどの検知システムはDIYで対応できない ③割れているかどうか 割れの状態 DIY対応 備考 小さなひび割れ(10cm未満) △応急処置が可能 パテや接着剤で補修できるケースもある 大きなひび割れ(10cm以上) ×困難 交換が必要になる可能性が高い パーツが欠けている ×困難 専用設備での交換が必要 ④ボディカラーが特殊かどうか 特殊な塗装の場合は、専門知識や技術がないと再現が難しいため業者に依頼しましょう。判断に迷う場合は、修理業者に相談して見積もりを取るもの一択です。 コンパウンドやタッチペンを使った浅い傷の補修手順 浅い傷の修理は、コンパウンドやタッチペンで補修が可能です。それぞれの手順は下記のとおりです。 【コンパウンドでの補修】 水をかけると気にならなくなる程度の薄い傷に適しています。 補修手順 必要な道具 1.クルマを水洗後、十分に拭き上げる 2.修理箇所の周りのゴムパーツをマスキングテープで養生する 3.コンパウンドで傷を磨き、拭き取る ・粗さの異なるコンパウンド(2〜3種類) ・コンパウンドを拭き取るスポンジや布 ・マスキングテープ 【タッチペンでの補修】 ひっかき傷のような線状の傷に適しています。 補修手順 必要な道具 1.クルマを水洗いし、修理箇所の周囲をマスキングテープで養生する 2.脱脂剤で脂分を取り除く 3.タッチペンで傷を埋め、耐水ペーパーで修理箇所を磨く 4.研磨パッドで研磨し仕上げる ・マスキングテープ ・脱脂剤(シリコンオフ) ・タッチペン ・耐水ペーパー(1000番) ・研磨パッド(硬めのスポンジ) 【作業上の注意点】 ・エアロの色に合わないタッチペンを使ってしまうと修理箇所が目立つ ・必要以上に粗いコンパウンドで研磨するとかえって傷が目立ってしまう パテとタッチアップペンを使った中程度の傷修理 パテは、下地層がみえている深い傷(10cm四方以内)の修理に有効なアイテムです。作業前にパテがエアロの素材に対応したものかどうか、必ず確認しましょう。 【修理手順】 1.研磨剤で傷の周辺を磨き、マスキング後にサンドペーパー(800番)で研磨する 2.パテをヘラで取り、傷をやや盛り上げるように埋める 3.乾燥後、サンドペーパー(1500番)で周りと同じ高さになるまで研磨する 4.段差がなくなるまで研磨剤でもう一度研磨する 5.タッチアップペンを少しずつ塗り重ね、乾燥後に水をつけたサンドペーパー(1500番)で柔らかく研磨する なお、タッチペンの選び方など、より詳細な内容は以下の記事で解説しているため参考にしてください。 ▼ 車の傷はタッチペンで直すことができる?直せる傷や手順を解説 FRP修理キットを使った割れ補修の手順 10cm未満の小さなひび割れであれば、ホームセンターやインターネットで販売されているFRP修理キットを使って自分で応急処置ができます。ただし、割れを修理するのは極めて難易度が高いため、プロに依頼したほうが安心です。 【補修手順】 1.エアロをクルマから取り外して水洗いし、カッターやサンドペーパーで割れた部分のささくれや破片を取り除く 2.ガムテープとマスキングテープで割れた部分を裏側から塞ぐ 3.FRP修理キットの主剤と硬化剤を混ぜて樹脂を準備する 4.樹脂を割れている箇所に流し込み、ガラスマットに樹脂を染み込ませて貼り付ける 5.樹脂が硬化したらテープ類を剥がし、パテで表面の凹凸を埋めて耐水ペーパーで磨く 6.修理箇所を塗装して仕上げる 【安全上の注意点】 ・ポリエステル樹脂の硬化剤は毒性がある ・作業時は手袋と保護メガネを着用する ・換気のよい場所で作業する なお、10cm以上の大きなひび割れや欠けてしまったエアロは、バンパー交換が必要です。専用の設備をもっている業者に依頼しましょう。 エアロの割れは業者に修理依頼するのがおすすめ エアロパーツに割れが生じた場合、DIYは難易度が高く安全面でもリスクがあるため、プロの修理業者に依頼するのがおすすめです。 DIYでは難しい理由とプロ修理のメリット エアロが割れてしまっている場合、DIYでの修理は難易度が高く、慣れていない人が割れを適切に修理できないと走行中にパーツが脱落するなどして事故につながる危険性があります。 【プロに依頼するメリット】 ・適切な処置により走行時の事故リスクを回避できる ・仕上がりの品質が高く、修理箇所が目立たない ・センサーの調整など専門的な対応が可能 費用はかかりますが、長期的な安全性と車の美観を考えると、プロに任せる価値は十分にあるといえるでしょう。 修理業者を選ぶ際のポイント(技術・見積もり・対応範囲) エアロの修理を依頼できる業者の選択肢として、下記があげられます。 業者の種類 メリット デメリット ディーラー ・修理業者を探す手間がかからない ・代車が借りられる場合がある ・メーカー保証期間内なら無償修理の可能性がある 費用が高くなる可能性がある ・カー用品店 ・ガソリンスタンド ・店舗数が多く立ち寄りやすい ・短時間で対応してもらえる可能性がある 対応範囲が限定的な場合がある ・整備工場 ・板金塗装店 ・他業者よりも費用がおさえられる傾向がある ・修理内容は柔軟に対応してもらいやすい ・技術力が高くきれいな仕上がりが期待できる 技術力に差がある 選択肢の中から実際に選ぶ際のポイントは、下記の3点です。 ポイント 詳細 対応範囲の確認 ・軽度の傷ならどの業者でも対応可能 ・エアロの割れは程度によって断られる場合がある ・クルマを持ち込む前に対応できる修理の範囲を確認 技術力の確認 ・板金塗装店は技術力に差がある傾向 ・事前に施工例をみせてもらい技術力を確認 見積もりの比較 ・修理代は業者によって大きく異なる ・費用を抑えたい場合は複数の業者で見積もりを取り比較 なお、修理費用の目安は下記のとおりです。 損傷の程度 費用目安 小さなひび 3,000円〜5,000円 10cm程度の小さな割れ 5,000円〜10,000円 10cm以上の割れや傷 5,000円〜20,000円 割れがひどく交換が必要 10,000円〜30,000円+パーツ代 バンパー全体の割れや交換 50,000円以上(状態により100,000円超) エアロの傷や割れを放置してはいけない理由 エアロの傷や割れを放置すると、見た目が悪いだけでなく複数のリスクを拡大させてしまいます。エアロの損傷を放置して生じる具体的リスクについて解説します。 走行中の振動でひびが拡大する たとえ今は傷が小さくても、走行すればクルマが振動するため傷や割れが徐々に大きくなっていく可能性があります。エアロパーツの素材は走行時の振動や衝撃を繰り返し受けるため、一度ひびが入るとその部分を起点に亀裂が広がります。 とくに、高速道路や悪路の走行は振動が大きく損傷の拡大スピードが早いため、できるだけ避けるべきです。最初は数センチ程度の小さなひびでも、いつの間にか大きく広がり、修理費用がかさんでしまうケースは珍しくありません。 パーツ脱落による事故の危険性 傷や割れの度合いが大きくなると、走行中に突然パーツが落下して重大な事故を引き起こすリスクになります。 また、脱落したパーツが後続車に衝突すれば、追突事故や多重事故に発展しかねません。脱落せずとも自車のタイヤに巻き込まれた場合、ハンドル操作の不安定さと制動の難しさで操縦不能に陥る危険性もあります。 見た目だけでなく安全性にも影響する エアロの損傷は単に見た目が悪くなるだけでなく、安全性の面にも影響を及ぼします。具体的には、バンパーの割れや変形によってセンサーの位置がズレると、自暴ブレーキや衝突被害軽減システムなどの安全機能が正常に動作しなくなる可能性があります。 センサーの位置ズレは保安基準不適合にもつながるため、車検が通りません。また、本来作動すべき安全装置が機能せず、被害が拡大する恐れもあります。 エアロ修理後のメンテナンスと再発防止策 エアロパーツの修理が完了した後も、適切なメンテナンスと再発防止策を心がけることで、マイカーが長期間きれいな状態を保てます。 再塗装後の保護ケア エアロを修理する際は、丁寧に再塗装しましょう。なぜなら、修理直後はきれいでも、すぐに小さなひびが出てきてしまう可能性があるためです。 塗装面が完全に硬化するまで数日から1週間程度かかるため、その間は洗車や強い水圧での洗浄は避けることが推奨されます。 塗装面を保護するために、コーディング剤やワックスを定期的に施工すると、紫外線や雨水からのダメージによる劣化を防げます。 こすり傷を防ぐ駐車・走行のポイント エアロパーツを装着しているクルマや車高が低いクルマは、縁石の乗り降り時などに下方向をぶつけやすい傾向があります。下記3つの注意点は日頃から心がげておくとよいでしょう。 【段差を乗り越える際の注意点】 ・段差に対して斜めにアプローチする 【駐車時の注意点】 ・前進駐車:車止めとの距離を十分に取る ・バック駐車:後方のエアロが接触しないよう慎重に確認する 【走行時の注意点】 ・坂道の頂点や谷底では車体の前後が地面に近づくため、ゆっくりと通過する バンパープロテクター・カバーの活用 バンパープロテクターは、バンパーを守ってくれる便利なアイテムです。 次のようなメリットがあります。 ・エアロの下部分についてしまった擦り傷を隠せる ・あらかじめエアロに傷ができるのを防止できる ・両面テープで装着できるものが多く、取り付けも容易 ・カラーリングが豊富で車のボディカラーに合わせて選べる 専門的な工具や技術がなくても自分で取り付けられるため、手軽にエアロを保護できます。修理後の再発防止だけでなく、新車時から装着しておくと、エアロパーツを傷から守れます。 まとめ エアロパーツに傷や割れが生じた場合は、見た目だけでなく安全性の観点からも速やかな修理が必要です。放置すると走行中の振動でひびが拡大し、パーツ脱落による重大事故につながるリスクを抱えた状態であることを忘れてはいけません。 エアロに傷や割れをみつけたら、まずは信頼できる修理業者に相談して早めに対処しましょう。
クルマの事故にあったものの、自分が加害者か被害者かどうか判断できない場合があります。たとえ衝突されても、事故の状況によっては自分に過失があることも少なくありません。 この記事では、クルマの事故で加害者と被害者が明確なケースや、修理代は誰が負担するかなどについて紹介します。 クルマの事故の多くは加害者と被害者が明確ではない クルマの事故の多くは、加害者と被害者が明確ではありません。 ただし、もらい事故の場合は相手側の過失が100%のため、自分は被害者であることが明確です。もらい事故とは、「停車中にぶつけられた」といった、自分に一切過失がない事故のことです。 しかし、自分にも過失がある事故では、双方に責任が問われます。たとえば、青信号の交差点を直進した際、反対車線の右折車に衝突されて事故にあった場合です。 この場合、過失割合は「右折車が8割」「直進車が2割」になるため、自分にも20%の過失があります。交通事故の過失割合とは、相手がいる事故において「自分の過失」と「相手の過失」を割合で表したもののことです。 また、信号がない交差点で出会い頭に事故を起こした際も、以下のように双方に責任が問われます。 ・優先道路外から侵入した車輌:9割・優先道路を走行している車輌:1割 相手側に衝突されても前方不注意と認められた場合は、自分にも過失があることに留意してください。 クルマの事故で加害者と被害者が明確なケース クルマの事故において、加害者と被害者が明確なケースは具体的にどのような状況なのか、気になる方もいるでしょう。 続いて、クルマの事故で加害者と被害者が明確なケースを紹介します。 青信号車に赤信号で走行したクルマが衝突 青信号を走行中に、赤信号を無視して交差点に入ったクルマに衝突された場合の過失割合は10:0になるため、加害者と被害者が明確です。ただし、重過失や不注意が認められた場合は、青信号で走行しているクルマにも過失が生じるケースがあります。 たとえば、赤信号を無視して走行しているクルマがいるにもかかわらず、交差点に侵入した際に事故が起きた場合です。青信号で交差点に進入しても注意不足とみなされた場合は、過失が生じることに留意してください。 信号待ちで後ろからの追突 赤信号で完全に停車しているところに後ろから追突された場合の過失割合は10:0になるため、加害者と被害者が明確です。この場合、追突した側に100%の過失があります。 ただし、急ブレーキをかけて停車した際は、追突された側にも過失が出ることに留意してください。 対向車同士で片側がセンターオーバーして衝突 走行中に反対車線からクルマがセンターオーバーし、衝突された際の過失割合も10:0のため、加害者と被害者が明確です。 道路に中央線が引かれている場合、線から左側を走行しなければなりません。「中央線がない場合は、道路の中央から左側部分を通行しなければならない」と道路交通法で定められています(道路交通法 第17条4項)。 そのため、センターオーバーしたクルマに100%の過失があります。ただし、他のケースと同様に前方不注意と判断されたり中央線がなかったりした場合は、被害者側にも過失割合があることに留意してください。 クルマの事故の修理代は誰が負担する? クルマの事故の修理代は、過失割合に応じて支払います。 続いて、クルマの事故の修理代は誰が負担するかについて詳しく紹介します。 被害者に過失がない場合 過失割合が10:0の事故で被害者に過失がない場合、基本的には加害者がクルマの修理代を全額負担します。加害者が任意保険に加入している場合は、保険会社から修理代が支払われます。 ただし、事故が起きた時点で支払いが確定するわけではありません。整備工場で修理見積もりを取った後にアジャスターの損害調査が入り、事故の状況や修理代が適正かどうかチェックされ、問題なければ支払われます。アジャスターとは、保険事故の損害調査を行う者のことです。 また、全損の場合は実際にかかる修理代ではなく、クルマの時価額で補償されます。たとえば、修理代が100万円でもクルマの時価額が70万円だった場合は、30万円を自己負担する必要があります。 そのため、必ずしも修理にかかる全額が支払われるわけではありません。損害賠償額に納得できない場合は弁護士に相談するとよいでしょう。 加害者側の保険会社との示談が成立したら、修理を依頼する整備工場または自分の銀行口座に修理代が振り込まれます。なお、どちらかに過失がない場合、被害者側の保険会社は示談交渉ができないことに留意してください。 被害者にも過失がある場合 被害者にも過失がある場合は、過失割合に相当する損害賠償金を相手に支払う必要があります。 仮に加害者のクルマの修理代が100万円で、過失割合が8:2だった場合は、20万円を相手に支払わなければなりません。全損となり時価額が80万円だった場合は、16万円を相手に支払います(80万円の2割)。 また、被害者にも過失がある場合、修理代は「過失相殺」されます。過失相殺とは、過失割合に応じて修理代が減額されることです。 以下の場合、被害者側は70万円の修理代が補償されます。 ・被害者の修理代:100万円・過失割合:被害者3割・加害者7割 とはいえ、双方の保険会社が示談交渉を行うため、加害者と被害者が直接やり取りすることは通常はありません。具体的には、下記のように双方の保険会社同士のやり取りのみで完了します。 1.被害者と加害者の示談交渉が開始2.双方がクルマを整備工場に持ち込んで見積もりを取る3.整備工場とアジャスターが調整協議を行う4.修理代が確定する5.修理代以外の損害や過失割合が確定する6.示談が成立する7.修理代が振り込まれる 結果に納得がいかず、話し合いだけで示談が成立しない場合は、調停で調停委員を介した話し合いを行い、それでも解決しない場合は裁判で過失割合の判決が下ります。 なお、任意保険に加入しておらず、人身事故以外のケースでは自分で損害賠償金を支払う必要があるほか、示談交渉やお金のやり取りをしなければならない点に注意してください。人身事故の場合は自賠責保険を利用できますが、損害賠償金の全額を補填できない可能性があります。 なお、加害者の過失割合の方が多くても、被害者が多く支払うケースがあることにも注意が必要です。たとえば、以下のように加害者側の損害額が多い場合があげられます。 <過失割合 9:1> 損害額 請求額 加害者 1,000万円 100万円 被害者 100万円(1,000万円の10%) 90万円(100万円の90%) 加害者側の方が重傷を負っていたり修理代が高額だったりした場合は、被害者の方が支払う金額が高いことに留意してください。 クルマの修理代は修理に使わなくてもよい 事故によりクルマが破損しても、保安基準に適合していて走行上の問題がなければ、修理代を修理に使わなくても問題ありません。「加害者から受け取った保険金は修理に充てなければならない」という法律はないため、修理代の使い道は所有者次第です。 たとえば、受け取った修理代をクルマの買い替え費用に充てることもできます。修理代の使い道は所有者の判断に委ねられるため、自分に最適な方法で保険金を活用しましょう。 まとめ クルマの事故の多くは、加害者と被害者が明確ではありません。そのため、自分が被害者であっても加害者側に損害賠償金を支払わなければならない場合があります。 修理代は過失割合に応じて変わり、示談交渉やお金のやり取りは保険会社が代行してくれます。ただし、任意保険に加入していないときや自分に過失がない場合、自分で示談交渉を行わなければならないことに留意してください。 なお、修理代は必ずしも修理代に充てる必要がないため、自分に最適な方法で保険金を活用しましょう。
サンバイザーは、運転中の眩しい日差しを遮るためのアイテムです。また、サンバイザーの内側にバニティミラーと呼ばれる鏡(車種によっては照明付き)が装備されているものは、メイク直しや髪型のチェックなどにも役立ちます。 サンバイザーが故障したときは、どうすればよいのでしょうか。今回はサンバイザーの故障のパターンや原因、修理・交換の方法について解説します。 クルマのサンバイザーの故障パターン・原因 クルマのサンバイザーの主な故障パターンとして挙げられるのは、ぐらつきや脱落です。まずは故障のパターンとそれぞれの原因について解説します。 ぐらついている サンバイザーの取り付けパーツが緩んだりヒビが入ったりするとぐらつきます。サンバイザーは頻繁に使用されるアイテムであり、開閉を繰り返すことでヒンジ部分が摩耗し、緩んだり壊れたりすることがあります。 サンバイザーがぐらついている場合、落ちる一歩手前の状態である可能性も考えられます。運転中に落下して思わぬ事故につながらないようにするためにも、ぐらつきに気付いたら早めに修理・交換しましょう。 落ちてくる サンバイザーの取付部が損傷すると、落下する可能性があります。サンバイザーが落ちてきたときは、そのままにせず早めに修理したり交換したりしましょう。 バニティミラーの故障 サンバイザーの内側に取り付けられている鏡をバニティミラーといいます。サンバイザーそのものではなく、バニティミラーが故障してしまう事例も少なくありません。付属の照明がつかなくなってしまったり、付け根が割れてしまったりすることがあります。 クルマのサンバイザーが壊れたら交換する クルマのサンバイザーが壊れた場合、部品交換または丸ごと交換する必要があります。 サンバイザーを修理して使い続けることも不可能ではありませんが、一度ガタついたりヒビが入ったりした部品を使い続けると、修理して間もないうちに再び故障する可能性があります。そのため、部品交換またはサンバイザーのユニットごと交換したほうがよいでしょう。 クルマのサンバイザーの交換の手順 クルマのサンバイザー交換は、自分でもできます。サンバイザーの交換手順は次のとおりです。 1.サンバイザーを取り外す2.サンバイザーの故障原因である部品の交換や修理を行う3.サンバイザーを取り付ける ただし、取り外す際に無理やり取り外すと天井の内張りまで剥がしてしまう可能性があるため、作業に自信がないときはディーラーや整備工場などに任せたほうがよいでしょう。 クルマのサンバイザーの交換費用 サンバイザーの交換費用は、車種や素材などによって異なります。サンバイザーそのものの金額は、国産車であれば9,000円程度、輸入車だと3万〜5万円程度です。(いずれも純正品の場合) 業者に交換を依頼した場合は工賃が発生するため、部品代に加えて5,000円程度かかるでしょう。サンバイザー交換を業者に依頼しようと考えているときは、見積もりを取ってから部品代や工賃などを確認することが大切です。 まとめ クルマのサンバイザーは、あると便利なアイテムの1つで、多くのクルマに装備されています。この便利なサンバイザーに不具合やトラブルが発生したときは、思わぬ事故になる前に修理や交換することをおすすめします。
クルマのスピーカーは、車内で音楽を聴いたり交通情報をラジオで収集したりするために欠かせないアイテムです。クルマのスピーカーが故障してしまったときは、どこに修理を依頼すればよいのでしょうか。 今回は、クルマのスピーカーが故障したときの症状や修理・交換の依頼先について解説します。 クルマのスピーカーの故障パターン クルマのスピーカーが故障すると、ビビリ音が発生したり音割れしたりします。また、スピーカーに接続されている配線に接触不良が起きたり断線したりすると、音が途切れたり音が出なくなったりします。 故障したときの症状が明確なため、故障に気づきやすいでしょう。 ただし、音楽やラジオ・テレビを視聴する際の音量が小さい、またはオーディオを日常的に使わない場合は、スピーカー関連の故障に気づくのが遅れる可能性があります。そのため、定期的な電装品のトラブルチェックの際に音楽やラジオを流して、正常かどうか確認しましょう。 クルマのスピーカーは修理できる? クルマのスピーカーのトラブルや不具合は修理できますが、修理が可能かどうかはスピーカートラブルの種類によって異なるため、まずはプロに相談することが大切です。また、故障の程度や故障箇所によっては多額の費用がかかります。そのままにしておくか修理するかは費用対効果を踏まえて判断しましょう。 クルマのスピーカーの修理・交換の依頼先 クルマのスピーカーの修理・交換は、ディーラー、修理工場、カー用品店に依頼できます。ここからは、それぞれの特徴を解説します。 ディーラー ディーラーでは、スピーカーをはじめとする電装品の修理が可能です。ただし、修理に伴う部品交換やスピーカー交換で使用する部品は純正品のため、部品代や工賃が整備工場やカー用品店などと比べて高額になる傾向があります。 純正品を希望しているが自分では取り寄せることが難しい場合や、整備工場やカー用品店にパーツを持ち込む選択肢がない場合は、ディーラーに修理を依頼しましょう。 整備工場 整備工場では、電装品の修理や部品交換が可能です。また、社外品やリビルト品への交換も可能なため、ディーラーよりも費用を抑えられる傾向にあります。 カー用品店 カー用品店では、スピーカーの取り付け・交換などを行っています。スピーカーが故障したタイミングでスピーカーユニットごと交換したいと考えているのであれば、種類が豊富なカー用品店に依頼するとよいでしょう。 クルマのスピーカーの修理・交換費用 クルマのスピーカーの修理・交換費用は、原因によって異なります。そのため、4,000〜5,000円程度で済む場合もあれば、1万〜2万円以上の費用がかかることもあります。 そのため、スピーカーやスピーカー関連の部品にトラブルや不具合が起きたときは、ディーラーや整備工場などにクルマを持ち込み、見積もりを出してもらいましょう。 クルマのスピーカーは自分で修理できる? スピーカーの修理は、電装品に関する知識や工具・部品があれば、自分で行うことも可能です。ただし、自分で修理した場合には、何が起きても自己責任となるため、作業に不安があるときはクルマのオーディオ関連の整備も実施している業者に依頼したほうがよいでしょう。 クルマのスピーカーの修理・交換のおおよその手順は下記のとおりです。 1.問題箇所の特定 2.必要な道具と材料の準備 3.クルマのバッテリーを切る 4.ドアパネルの取り外し 5.スピーカーの取り外し 6.配線のチェック 7.スピーカーの修理または交換 8.ドアパネルの再取り付け 9.バッテリーの復旧(バッテリーを切断したときに電装品関連がリセットされてしまった場合は再設定もする) このように単純にスピーカーだけを外せばよいというわけではありません。また、スピーカーを分解して部品を交換しなければならない場合があったり、ディスク機器やアンプなどのスピーカー以外の部分に故障の原因があったりする場合もあります。 クルマの修理や整備の経験がある方なら対応できますが、専門の知識や技術がないのであれば、やはりプロへ依頼するのがベストでしょう。 まとめ クルマのスピーカーは、経年劣化や使用環境の影響などにより、トラブル・不具合が発生したり故障したりします。スピーカーから発せられる音に違和感を感じたり、音が途切れたり、ビビリ音が聞こえたりしたときは、故障範囲が拡大する前に点検やトラブルシューティングをしてもらい、必要に応じて修理や交換を依頼しましょう。