世界にはさまざまなモデルのクロスオーバーSUVが存在する。 一昔前まではセダンタイプがもっとも売れるモデルとされ、各メーカーが力を入れていた車種ではないだろうか。 それが今ではクロスオーバー戦国時代。 スーパーカーでお馴染みのイタリア ランボルギーニが初のクロスオーバーSUV「ウルス」を発表したのも記憶に新しい。 日本が世界に誇るクロスオーバーSUVも数多く存在する。 その中でも悪路走破性、デザイン、価格等全てにおいて完璧に近いスペックを誇っているのがスズキ「ジムニー」ではないだろうか。 今回はそんな長年愛され続けるジムニーがドイツでどのような評価を得ているのか?現地調査を行ってみた。 ■ジムニーとは一体どんなクルマ? スズキ自動車が1970年から販売し続けている軽自動車のオフロード4WDだ。 初代ジムニーはかつて軽三輪自動車の製造、販売を行っていたホープ自動車から「ホープスター」の製造権を購入し、悪路走破性に優れた軽四輪駆動車に改良したのが始まりである。 当時は四輪駆動車といえばトヨタ「ランドクルーザー」、日産「パトロール」、三菱「ジープ」の3車種のみで軽四駆がなかったことから多くの注目を集めた。 50年以上の長い歴史のなかでフルモデルチェンジを行ったのは3回のみで2008年には「ロングライフデザイン賞」を受賞した。 2018年には4代目となるジムニーが発表され、同年スズキでは初となる「グッドデザイン金賞」を受賞し、翌年米国で開催されたニューヨークモーターショー2019においては日本車史上初となる「世界カーオブザイヤーワールドアーバンカー賞」を受賞する快挙を成し遂げた。 ■ジムニーが誇る異次元のスペック 現代のクルマはSUVを含め多くのモデルでモノノック式フレームが増えているが、ジムニーは初代から現行型にかけて一貫して頑丈なラダーフレームも採用している。 したがってボディにダメージを受けても走りに影響が出ないタフな作りになっている。 駆動方式はパートタイム4WDを採用しており、フルタイム4WDと違い前輪もしくは後輪のどちらかが空転しても前に進む駆動力を確保することができる。 加えてシンプルな構造で壊れにくく、整備もしやすいのが特徴である。 2007年にはSJ413型ジムニーが南米オホス・デル・サラード火山で6,688m の自動車高度走でギネス世界記録を達成している。 ■自動車大国ドイツでは実際にどのような評価を受けているのか? これまでにジムニーの「凄さ」について解説をしてきたが、自動車の分野において世界でもトップクラスのドイツではどのような評価を受けているのか? 実際に現地調査を行ってみた。 ドイツが世界に誇るクロスオーバーSUVといえば皆様は何を思い浮かべるだろうか? ゲレンデことメルセデス・ベンツGクラスではないだろうか。 サイズや基本スペック、価格帯などはまるで違うこの二台だがジムニーといえば、小型版ゲレンデと言われるだけにドイツでも同じく人気があるのでないかと著者は考える。 実際に調べてみたところヨーロッパでは普通自動車のジムニーシエラに相当するモデルが欧州仕様として現在も新車販売されており、ドイツでは現行モデルの四代目ジムニーが発表されてからは1年以上の納期待ちが出るほど注文が殺到したようだ。 その背景には1981年から販売された二代目ジムニーの世界的な大ヒットが影響しており、当時ドイツをはじめとして、ヨーロッパ全体でも悪路走破性に優れた安くて壊れにくいインフラ生活用車両として注目を集めることとなった。 ■ジムニーのEV化? 現在でもその圧倒的な悪路走破性を活かし、ドイツの豪雪地帯などではフロント部分に大型のショベルを搭載した除雪車として活躍していたり、純粋にオフロード走行を楽しむマニアなどから親しまれている。 最近では市場が電気自動車へと移行しつつあり、ヨーロッパでは二酸化炭素排出規制が厳しくなりつつあるため近い将来、ジムニーの新車販売も新たな転換期を迎えることになるだろう。 去る1月26日、スズキがジムニーのEV化を示唆する発表を行ったばかりだ。 クロスオーバーSUVとしては唯一無二の存在であるジムニーは、EVモデルへとシフトしたとしても、世界中から親しまれ愛され続けるクルマであり続けるだろう。 [画像/スズキ、ライター/高岡ケン]
ドイツ人はとにかく国産車(ドイツ車)を愛している。 ドイツ車が世界一だと自負している。 当たり前といえばそれまでだが、ドイツ連邦自動車局(KBA)の調べによると、2020年度ドイツ国内の乗用車新規登録台数はドイツ3大自動車メーカーが圧倒的シェアで上位を占めている。 そんな自動車大国ドイツでも、一目置かれている日本車が存在する。 ほとんどのドイツ人は日本車のことを安価で壊れにくいと考えているが、なかには例外もあり、世界的にも高く評価されたハイパフォーマンスでエキサイティングなクルマがある。 今回は、そんな日本を代表するスポーツカーのなかでも特にドイツ人から一目置かれるクルマを紹介していく。 ■7位.マツダ RX-7(1978年) マツダが開発したスポーツカー。1978年から1985年まで製造された第1世代は、特に米国で成功を収め、ポルシェ924から多くの顧客を奪った。 当時「貧乏人のポルシェ」と呼ばれていたこのクルマは、耐久性ではポルシェに敵わなかったが、総合点で924を凌ぐ性能を誇っていた。 60万台を超えるRX-7がアメリカで販売され、自動車排出ガス規制の影響により2002年に生産を終了した。 ■6位.ホンダ NSX(1990年) フォーミュラ1のレジェンド、アイルトン・セナとホンダのF1チームが開発に関わって作られたスポーツカー。 この事実だけでも魅力的だが、もともと第2期のF1参戦時に「世界に通用するホンダの顔を持ちたい」という思いから誕生した。 開発にあたってはフェラーリのV8モデル「フェラーリ328」を超える走行性能を目指して開発が進められ、ドイツのニュルブルクリンクなどで何度も走行テストが行われた。 車両の生産はすべて手作業で行われ、販売価格は当時のスポーツカーで最高額であったため、日本車で唯一のスーパーカーと評された。 ■5位.トヨタ 2000GT(1967年) トヨタとヤマハが共同開発したスポーツカー。ジェームズ・ボンド主演の映画「007」にて起用されたことからも世界的に有名になった。 2000GTの開発にあたっては全体のレイアウトやデザイン・基本設計などはトヨタ側、エンジンの高性能化と車体・シャシーの細部設計はヤマハ側が担当したとされている。 1967年から1970年にかけて製造された台数は僅か337台。 この希少価値の高さから2013年に行われたとあるオークションにて日本車としては最高額となる1億8,000万円で落札された。 ■4位.日産GT-R(2007年) 日産スポーツカーの象徴であるスカイラインGT-Rの後継モデルとして開発された。 最高出力480馬力・V6ツインターボエンジンを搭載し、最上位グレードのNISMOになると600馬力・0-100km2.8秒という驚異的な記録を持っている。 2022年現在では、日本の自動車メーカーで300km/h以上で走行できる車種はGT-Rのみとなっており、海外では「ゴジラ」と呼ばれている。 ■3位.三菱 ランサーエボリューションVIII(2003年) 世界ラリー選手権に出場するために開発された三菱のスポーツカー。 2003年に発売された8代目となる通称「エボVⅢ」。ダイムラーより移籍したデザイナーのオリビエ・ブーレイによって富士山型のグリルが採用された。 世界ラリー選手権においては数々の好成績を収め、映画「ワイルド・スピード」で起用されたことからもその名を世界に轟かせた。 ■2位.ホンダ シビック タイプR(2016年) FF車両世界最速を目標にホンダが開発を行ったスポーツカー。 シビックをベースにエンジンやサスペンションをチューニングし、最高出力は310馬力・最高速度は270kmを誇る高性能モデルである。 サーキット走行も可能であり、国内外問わず根強いファンが存在する。 2015年にはニュルブルクリンク北コースにてタイム測定を行い、7分50秒63を記録した。 これは2014年にルノー・メガーヌRSが保持していた記録を4秒程上回り、量産FF車におけるニュルブルクリンク北コースの最速記録となった。 ■1位.レクサス LFA(2010年) トヨタが展開する高級車ブランド「レクサス」が2010年から2012年にかけて限定500台を生産・販売したスーパーカー。 レクサスのプレミアムスポーツ「F」シリーズの頂点に君臨し、「世界超一級レベルの運動性能と超一流の感性と官能を持ち合わせるスーパースポーツカー」として開発された。 搭載される4.8 V10エンジンはヤマハと共同開発され、最高出力は560馬力・最高速度は320km/h以上に達するまさに規格外のクルマだ。 当時の新車販売価格は3750万円であったが、近年では海外のオークションにて1億円以上で取引されている。 いまや世界一高価な日本車といっても過言ではない。 ■まとめ:日本人であることを誇りたい名車ばかり スーパーカーといえば、フェラーリやランボルギーニを思い浮かべる人も少なくないだろう。 日本ではスポーツカーは豊富にラインナップされているが、スーパーカーはそれほど多くない。 和製スーパーカーといえば、トヨタ「2000GT」やホンダ「NSX」、日産「GT-R」、レクサス「LFA」が挙げれられるが、日本が世界に誇るスポーツカーは数多く存在する。 自動車の長い歴史のなかで、ドイツ・イタリア・アメリカなどの自動車大国と肩を並べて戦ってきた数々の日本車は、これからも世界中の自動車ファンを魅了し続けるだろう。 [ライター/高岡ケン]
ランドクルーザーといえば、日本が世界に誇るトヨタのクロスカントリーモデルだ。 1951年の初期モデルの販売から現在に至るまで、約70年もの間、愛され続けているキング・オブ・SUVである。 なかでも1984年に発売開始された40系の後継モデルである70系ランドクルーザーは、2004年に日本国内での発売が終了となった。 しかし、復活を望むファンの強い要望に応え、2014年から1年ほど「30周年記念モデル」として発売された。 今回は世界でもいまだに根強い人気を誇っている70系ランドクルーザーについて解説していく。 ランドクルーザーの歴史 ランドクルーザーの初期モデルの誕生は1951年、米軍と警察予備隊(現在の自衛隊)からの要請により軍用車両として開発され、当時は「トヨタ・ジープBJ」という名で誕生した。 「BJ」の由来は、水冷直列6気筒B型エンジンとJ型シャーシを採用したことからこの名が付けられた。 結果的に軍用車としては三菱ジープが採用されたものの、トヨタジープは富士山の6合目まで登頂に成功し、警察のパトロールカーとして採用されることになった。 しかしジープという名はアメリカのウィリス・オーバーランド社に商標登録されたため1954年に「ランドクルーザー」へと改名し、現在のランクルという愛称で親しまれるようになった。 ランドクルーザーのもっとも売れたモデルは? ランドクルーザーシリーズ全モデルの世界累計販売台数(トヨタ調べ)は、2019年8月に1,000万台を超え、現在では世界170ヵ国で年間約40万台が販売されている。 1955年の20系ランドクルーザーの発売以降、本格的に海外輸出を開始した。 当初年間100台にも見たなかった輸出台数は10年後の1965年には年間1万台を超え、1960年に発売された3代目ランクル、通称40系は北米で記録的な大ヒットとなった。 当時アメリカでもっとも売れたクルマがこの40系ランクルである。 1960年〜1984年と、24年間も生産され続けた。 その結果、世界販売台数は100万台を突破するほどの超ロングセラーかつ大ヒットモデルである。 しかし、日本国内で断トツで売れたモデルはデビュー11年目を迎えたランドクルーザープラドだ。 日本で販売されているランドクルーザーのうち、9割近くがランドクルーザープラドという驚異的な人気を誇っている。 ランドクルーザーが世界中で愛される理由とは? ランドクルーザーは開発思想である「信頼性、耐久性、悪路走破性」を最重要視し、お客様のニーズに応えるクルマづくりを一貫して守り続けた。 これはトヨタQDR:Quality(品質)、Durability(耐久性)、Reliability(信頼性)の象徴であると同時に、「世のため、人のため」というトヨタのクルマづくりの原点でもある。 仕事、生活を営むための心強い相棒として「人の命や物を運び、移動の夢を叶えるクルマ」であり「行きたいときに行きたいところに行って、必ず帰って来られるクルマ」、それがランドクルーザーである。 アフリカのブルンジではマラリアに罹った子供を病院に移送したり、ウガンダの難民キャンプでは診療所に患者を運んだり・・・。 さらには人道支援の面でも活躍し、オーストラリアでは亜鉛、銅鉱山の地1,600メートルの坑内の移動車として、また兵庫県とほぼ同じ広さを持つ広大な牛放牧牧場で牛の追い込みに使われるクルマも存在する。 中米コスタリカでは、標高3,500メートルの人が立つのもやっとという急斜面でニンジンの収穫の足として活躍し「畑まで入っていけるのはランドクルーザーだから」と信頼を寄せていただいている地域もある。 ランドクルーザーがないと生活が成り立たない場所が地球上にはまだまだたくさん存在している。 その信頼性と耐久性の高さから現在に至るまで世界中で愛され続ける唯一無二の存在となった。 まとめ:中東でランドクルーザーに求められる役割とは? ランドクルーザーは特に中東、オーストラリア、アフリカで絶大な人気を誇っており、現在も70系ランクルやFJクルーザーが新車で販売されている。 これは生活で必要なためであり、日本での自家用車とは違い、主に商用車として活躍しているそうだ。 1951年の初期モデル誕生から70周年を迎えた2021年、フラッグシップモデルのランドクルーザー(ランクル300)はフルモデルチェンジし大きな話題を呼んだ。 現在、新型ランクルの納期は4年待ちとまでいわれており、注文を一時停止するほどに世界各国から注文が殺到しているようだ。 常に進化を続けるトヨタのランドクルーザーはこれからも世界中で活躍し続け、人々の助けとなり、生活必需品として、また相棒として愛され続けるであろう。 まさに「キング・オブ・SUV」の名に相応しいクルマである。 [ライター/高岡ケン]
最近のドイツではタクシー業界にある変化が起きている。 ドイツのタクシーといえば、ご存知の方も多いと思うがメルセデス・ベンツが大多数を占める。 著者が在住しているドイツのシュツットガルトでも、タクシーの9割近くはメルセデス・ベンツが使われている。 そんななか、最近のドイツタクシー業界で日本のあるクルマが人気である。 それは「トヨタ プリウスα」だ。 実際にベルリンやフランクフルトなどの大都市を訪れると、プリウスのタクシーを多く見かけることがある。 ではなぜ、トヨタのプリウス、しかもプリウスαがドイツのタクシーで人気なのか? 今回はその理由について解説していこう。 ■メルセデス・ベンツのタクシーが大多数を占めているドイツ 前述でもお伝えしたとおり、ドイツのタクシーはメルセデス・ベンツEクラスが圧倒的シェアを占めている。 その背景として、メルセデス・ベンツは一般のカスタマーに販売する車両とは別に、法人向けのタクシー専用車両の販売も行っている。 これは一般の車両とは異なり、必要最低限の装備だけを残し、通常の販売価格から2〜3割程安く設定されているからだ。 加えてタクシー業務に必要な料金メーターなどが標準装備されているため、他社のクルマを購入し「イチから」タクシー車両に改造していくよりも圧倒的にコストが抑えられるようになっている。 さらにメルセデス・ベンツの強みは「快適な乗り心地と安全性」を重視した作りとなっている。 つまり「乗客を目的地まで移動するためにもっとも適したクルマ」ということもあり、結果的にヨーロッパ全体でタクシー車両として選ばれているのだ。 ■日本のタクシー事情はというと 日本では主にトヨタ車がタクシーとして起用されており、一昔前まではクラウンが大多数を占めていた。 これはドイツでいうメルセデス・ベンツEクラスと同じ立ち位置になるだろう。 しかし日本も同様にここ数年でプリウスのタクシーが急増している。 トヨタは2017年にLPガスを燃料とするタクシー車両の生産を中止すると発表しており、加えてエコカーへの注目も高まってきたことから、コストなプリウスが採用されるケースもしばしばだ。 最近では、タクシー車両はクラウンからJPNタクシーやプリウスαへと置き換わりつつあるようだ。 ■プリウスはタクシー車両に最適なクルマ? プリウスαの初代は2011年5月から販売開始され、3代目プリウスのプラットフォームを採用したモデルだ。 ホイールベースは80mm延長され、後部座席はかなりゆとりある空間が確保されている。 タクシー車両として選ばれるクルマにはいくつかの共通点がある。 第一に重要視されるのは車両価格だろう。 プリウスαは比較的安価でありながら、十分な装備と乗り心地の良さを誇っている。 さらに価格帯の割に高級感があり、富裕層を乗せても違和感がなくタクシーとしては申し分ないスペックといっていいだろう。 次に重要視されるのがランニングコストである。 タクシーは当然個人で使用するクルマよりも遥かに長い距離を走行するため、かなりのランニングコストが掛かってくる。 ガソリン代は特に多額の費用が必要となるため、低燃費なクルマが重宝されている。 プリウスαはハイブリッドカーであるため航続可能距離も長く、加えて数年に一度のハイブリッド専用バッテリーの交換を除けば交換部品代もそこまで高額にはならないだろう。 ■ドイツのタクシーでプリウスαが人気の理由 ではなぜ、ドイツにはタクシー専用のメルセデス・ベンツがあるにも関わらずプリウスαがここ数年で選ばれるようになったのか。 ここでドイツで生活をする著者も常々感じていることだが、急激なガソリン代の高騰である。 2022年12月現在のドイツでは、レギュラーガソリンが1L当たり(約320円)、ディーゼル(軽油)はさらに高く、1L当たり(約340円)となっている。 これは日本の約2倍の金額である。 ドイツのタクシー車両はディーゼルエンジンのクルマが多く、燃料代がこの価格ではかなりの痛手であることは間違いない。 加えてロシア・ウクライナ問題の影響もあり、収束の見通しが立たないなか、先行きが不安な状況が続いている。 こうした理由を背景に、低価格でありながら低燃費で乗り心地が良く、ランニングコストも非常に抑えられるトヨタのプリウスαが選ばれているのだ。 現状はヨーロッパ全体でガス代の高騰や電力の削減など生活に必要な公共料金の値上がりが激しさを増しており、今後とも厳しい状況が続くとされている。 数年後にはさらに多くの日本車タクシーを見かけることになるだろう。 果たしてこれが喜ばしいことなのかどうかは分からない。 しかし、日本車が世界でも絶大な信用を得ていることの裏付けだといえるのでは?と筆者は考えている。 [ライター・撮影/高岡ケン]
ドイツで日本の旧車が人気の理由について。 ドイツではメルセデス・ベンツやBMWをはじめとした、世界的にも有名な自動車メーカーが数多く存在する。 そんな自動車大国のドイツでも一昔前からJDM(日本国内市場)ブームがあったのはご存じだろうか。 JDMとは「Japanese domestic market」といわれる日本国内市場の頭文字を取った言葉である。 正確には日本国内に流通する車体や自動車部品のことを指すが、海外では日本仕様にカスタマイズされたクルマも同様に「JDM」と呼ばれている。 なぜJDMがドイツでも人気があるのか? その火付け役となったのは映画「ワイルド・スピード」であることは間違いないだろう。 主役の今は亡き故ポール・ウォーカーは大のクルマ好きで知られており、プライベートの愛車は日産スカイラインGT-Rやトヨタ スープラなど日本を代表するスポーツカーを所有していたという。 その他にも日本車は低価格で壊れにくいなどの理由から現在でも多くのドイツ人に愛されている。 今回はそんな自動車大国ドイツで特に人気を博した日本車について解説していこうと思う。 自動車大国のドイツで人気の日本車8選 8.日産スカイライン 2000 RS-X ターボC 史上最強のスカイラインと謳われた伝説の名車。最高出力205馬力を発揮する最も強力かつ軽量なモデル。またツーリングカーレースでの活躍もあり一躍人気のクルマとなった。なにより比類なき80年代のスポーツカーを代表するルックスが多くの自動車ファンを虜にした。 7.日産ブルーバード ブルーバードは、真のJDMを代表するクルマである。アメリカではダットサン 510として、ヨーロッパではダットサン 1600として、国際的な成功を収めた。当時、日本ではヨーロッパの競合他社BMWへ対抗するため、強い個性を持つスポーツセダンの開発に力を入れていた。そんななか、誕生したのが優れた走行性能とキレのあるハンドリング、加えて低価格のブルーバードである。 6.ホンダ シビック タイプR 現在でも多くの日本車ファンから絶大な人気を誇り、長年愛され続けている名車。1998年にEK9型シビックが登場した当時、ホンダは小型高回転エンジンの製造において世界トップクラスの実力を誇っていた。FFの代表的なスポーツカーといえば間違いなくこのクルマだろう。総重量1070kgという超軽量でディファレンシャルロック、レーストラックに適したシャシーに加えて最高出力185馬力を引き出した。排気量1600ccのVTECエンジンを搭載。 5.トヨタ アルテッツァ RS200 アルテッツァとはイタリア語で「高貴」という意味。1998年に発表されたこのクルマは開発当時コンパクトなボディでFRのセダンというコンセプトだったが、欧州車に対抗する為スポーツセダンとプレミアムセダンの双方で展開されることとなった。プレミアムセダンはレクサスのエントリーモデル「IS」として発売されたがこの2つのモデルは外見が大きく異なる。 4.ホンダ NSX-R 世界に通用するスーパーカーというコンセプトで開発された2シーターのスポーツカー。車名の由来は「New Sportscar X」の略で、Xは未知数を表している。ノーマルモデルと違いタイプRでは軽量化と同時にボディとシャーシの剛性を高めている。なお、販売当初の価格は車両本体価格971万円となっており、これは当時の国産乗用車のなかでは市場最高額での販売となった。 3.マツダ オートザム AZ-1 世界最小のスポーツカーと呼ばれたクルマ。スズキ製のエンジンを使っておりマツダによって開発されたAZ-1は車両重量720kg、全長3,295mmという超小型ながら2シーターのガルウィングドアというスポーツカーらしさも兼ね備えた特徴的な車だ。しかし実用性が低く高価であったため販売台数は伸び悩み、わずか2年で販売終了となった。 2.マツダ ユーノスコスモ コスモはマツダの最後の主要なグランツーリスモである。マツダのホームラグジュアリーブランドであるユーノスを通じて販売されていた。ユーノスコスモ自体はロータリーエンジンのみを動力源としており、量産車としては初の3ローターエンジンを搭載していた。このエンジンはチャンバー容積が2リットルで、後にRX-7で採用された過給のコンセプトを採用し、同じサイズのターボを2つ直列に配置している。 1.三菱ランサーエボリューションIX 栄えある第1位に輝いたのは世界中の自動車ファンを魅了した日本を代表するスポーツカー。1990年代に世界ラリー選手権において数々の好成績を収めランエボの愛称で親しまれる伝説の名車である。映画「ワイルド・スピード」やアニメ「頭文字D」などで起用されたことから今でも熱狂的なファンを抱えている。 ドイツでも日本車愛好家の集会が数多く開催されている 若者のクルマ離れといわれる最近の世のなかでドイツでは現在でも多くの自動車愛好家がいることは間違いない。 毎週末にはドイツの各地で様々な車種の集会が開かれている。 なかでも日本車愛好家の集会が数多く開催されている。 ドイツではヨーロッパのなかでも特に自動車に関連するイベントが多く、日本車のイメージについて現地のドイツ人と話していると皆が口を揃えてこういうのだ。 「日本車は壊れにくいから安心して出掛けることができる」と。 まとめ:ドイツ人がクルマに求めるものを日本車が有している ドイツには速度無制限の高速道路「アウトバーン」があるのはご存知だろう。 総延長は13,000kmにも及び、ドイツ人の生活には欠かせない道路となっている。 とにかく1日の移動距離が長く、ドイツ連邦自動車局の調べによると年間の総走行距離は約15,000kmだそうだ。 これは日本の1.5倍。 つまり、ドイツ人が本当に求めるクルマは壊れにくく安心して長く乗れるクルマだということだ。 まさに日本車が愛される理由がここにあった、ということではないだろうか? [ライター・撮影/高岡ケン]