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御年70歳でもまだまだ現役。小さなクラシックカーショーで見つけた1953年製の赤いMG
旧車の魅力と知識2023.10.24

御年70歳でもまだまだ現役。小さなクラシックカーショーで見つけた1953年製の赤いMG

イギリスでは、日照時間が長い夏時間(サマーマイム)というものがあります。 そしてこの時期にはいろいろな場所でクラッシクカーショーが毎週のように行われています。 そのなかのある田舎町の小さなクラッシックカーショーに行ってみました。 その日は晴天で、カーショーにはもってこいの日でした。 イギリス南西にあるウィギントンという小さな村ですが、カーショーの他に日本でいう遊園地の乗り物があったり、出店がでていたりと、ちょっとしたお祭りのような雰囲気でした。 様々な魅力的なクラッシクカーが芝生の上に並んでいましたが、そこで真っ先に目の飛び込んできたのが赤いMGでした。 何とも言えないボディーシェイプで可愛らしさがあり、一瞬で魅了させられました。 それは、1953年製のMG YB。 MG Y-タイプのYAが初めて世に出たのは1947年で、YBは初期のYAをさらに強化したもので、1951年から1953年の2年間で1300台ほど製造されました。 元は黒で錆がかかっていたMG YB オーナーであるジョンさんに話を聞いたところ、彼はこのMGを約20年前に格安で購入し、年月をかけてここまで素敵なクルマに変えていきました。 ジョンさんに古い写真を見せていただきましたが、画像を見てもお分かりのように庭におきっぱなしにされていて、元の黒いボディはさびて廃車に近い状態でした。 この廃車状態から赤いMGに生まれ変わるまでの時間と費用は相当だったそうです。 まず彼はクルマを解体しすべて、ひとつひとつのパーツにしたそうです。 そして、自ら持ち得たクルマの知識を活かし、少しづつ元通りに組み立てていきました。 そのなかで使えるパーツはそのまま使用したそうですが、中には入手困難なパーツもあり、その時はMG協会から譲ってもらったりしたそうです。 どうしても手に入らないときは、特別にオーダーしてオリジナルのもの作ってもらったとのこと。 黒に塗られていたボディは、一度すべて塗料を削ってはがしてから、新たに赤に塗っていきました。 これらの一つ一つに、当然相当な時間とお金を要しましたのはいうまでもありません。 実際の値段は聞きませんでしたが、「普通に家が買えるぐらい」と苦笑いしながら話していました。 ハンドルや内装はオリジナルのものをできるだけ使用しており、英国感を醸し出しています。 私もクルマに乗車させていただきましたが、一瞬ちょっと田舎のおばあちゃんちの家の匂いを思い出しました。 車内はわりと狭く、サルーンなのでバックシートもありますが、本当に4人も乗れるの?という感じでした。 でも、木製の大きなハンドルはとっても素敵で握りやすかったです。 1953年製の希少なMG YB 冒頭でも少し触れましたが、ここで改めてMG YBがどのようなクルマかを簡単に説明しましょう。 MG社のサルーンとして発売されたYタイプには、YA、YT(コンバーチブル)、YBと3つのモデルがありますが、1947年から1953年までの総生産は約8000台。 YBのみの場合、1951年から1953年までに製造されたのはトータルで1300台ほどでした。 エンジンスペックは1250cc(4シリンダー)、トップスピードは70mph(約112kmph)、加速スピードは60mphまで30秒。 約1300台作られたうち、現在もオーナーがいるYBは世界で141台のみ。 聞くところによれば、イギリス92台、アメリカ22台、オーストラリア3台、ヨーロッパ18台、カナダ3台、ニュージーランド1台、そして日本を含めたアジアにはたったの1台のみだそうです。 約1300台もあったクルマが、70年間の間に廃車となって消えていき、世界で141台のみが今だに生き残っていると思うと、なんて希少なんだと思わされますね。 当時のMG YBの車体値段は£635、税金が£354で計£989でした。 イギリスは税金が高い国ですが、当時の税金は60%で車体の値段の半分以上。 これには驚きです。 70年前の£989がどのくらいの価値があったかというと、今でいう£34,000(日本円で約620万円)。 この時代の平均収入は年間£100だったので、かなりの高価であることがわかります。 クルマを持つこと自体が贅沢だった時代ですから、税率が高いのも仕方なかったのかもしれません。 クラッシクカーを持つ本当の意味とは このクラシックカーショーでMGとジョンさんに出会い、素敵なお話も聞かせてもらいました。 なぜ家が買えるほどのお金と20年という年月をかけてまで、このMGを保持し大切にしているのでしょうか? ジョンさんがいうには、子供の頃に見ていた古いクルマの印象とその光景が彼にとっては当たり前で、時代が変わってもその光景が変わることなく、ずっと頭のなかにあったのだそう。 近代のクルマも素敵ではあるけれど、彼の子供心が続く限り、このクルマをかわいがるつもりだと話してくれました。 そんな彼を見て、いつまでも子供心を大事にしてほしいと思いました。 ちなみに彼はこのMGを週末だけ、しかも天気が晴れているときのみ運転するそうです。 田舎町でピクニックをしたり、もちろんロンドンにも行かれるそうです。 以前の記事でも述べましたが、このYBには車輌税やULEZなど一切の税金がかからないので、どこへでも行けますね。 クラッシックカーと超低排気量ゾーン(ULEZ)の税金 ~ロンドン事情~https://www.qsha-oh.com/historia/article/ulez-london-classic-cars/ それ以外はガレージに保管していて、時々磨いているそうです。 今回偶然出逢ったMG YBですが、どのクラッシクカーにも歴史とそのオーナーの思入れがあるようなので、それを探求するため今後も素敵なクラッシクカーを紹介していきたいと思います。 Thank you, John. *文中の車輌解説は、ジョン氏からお借りしたMG社のものと思われる資料より引用しました。 [ライター・画像 / SANAE]

エリザベス女王に愛されたLand Roverについて
旧車の魅力と知識2023.09.29

エリザベス女王に愛されたLand Roverについて

■クイーンの生涯とともに歩むLand Rover 1948年、女王エリザベスは21歳という若さでクイーンとなりました。 あの美しさからは想像できませんが、若いころから冒険家で好奇心旺盛、家のなかより外へ出て活動することを好んでいたそうです。 自らメカニックについて勉強し、クルマの知識も一般人よりはあったといいます。 第二次世界大戦中は、軍用車を運転していたほどです。 クルマ好きのクイーンが所有していた車輌は、アストンマーティンをはじめ、ロールスロイス、ベントレー、ジャガー、GM、フォルクスワーゲンなどさまざまですが、そのなかで彼女にもっとも愛され、生涯乗り続けたクルマが、ランドローバーでした。 21歳のころクイーン憲章を受けたとき、憲章と一緒に父が所有していランドローバーも受け継ぐことになりました。 数々のクイーンを写す映像や写真はいつもランドローバーと一緒で、このクルマに乗ってパレードをしていたこともありました。 クイーンの住むバッキンガムパレスはロンドンにがありますが、ノーフォークという田舎町にも家があり、ほとんどの時間はそこで過ごしていたようです。 王室の仕事以外は、シカを追って銃ハンティングしたり、山でのピクニック、馬の世話と乗馬など、趣味も多岐に渡っていました。 そんな趣味のためにはこのクルマは必須であったようで、彼女にとってフィールドを走るのにランドローバーが最適だったのでしょう。 ■Land Roverと英国皇室の長い歴史 ランドローバーが製造されたのは1948年で、オリジナルのLand Rover社によってこの世に出始めました。 皇室との結びつきは約70年に及び、Land Rover社がクイーンの父ジョージ6世に献上したことから、王室との付き合いが始まりました。 1951年、Land Rover社は王室から勲章を与えられ、王室の特別な自動車ブランドとなったのです。 またクイーンの夫であったエディンバラ公フィリップ王配もランドローバーの大ファンであり、彼もまたアウトドア派であったため、夫婦ともにランドローバーが生活にかかせないものでありました。 王室パレードの際は、必ずといっていいほどランドローバーでのお目見えでしたので、英国民誰もが知っているほど、クイーンとランドローバーの付き合いは深いものでした。 何台かのランドローバーのうち、クイーンが好んで運転していたのは、ランドローバー ディフェンダー110でした。 初代のランドローバーは普通サイズで見た目もかっこよくなく、贅沢さが一切ないオフロード用、すなわち山道やでこぼこ道を走るためのものでした。 しかし1984年にディフェンダーシリーズができ始めてから、ディフェンダー90、その後110、127、130などが製造され、外見や性能なども磨かれていきました。 ■ランドローバーはそもそもオフロード用に製造されたクルマ クイーンや王室にはとっても好かれていたランドローバーですが、その乗り心地はどうなのでしょう。 まず、最初にいわれるのがサスペンション。次に大きくて重ステ、足元は飛行機のエコノミークラスと同じくらい狭い、エンジン音が大きい、外見がかっこよくない、故障しやすわりに簡単に修理ができない、などなど…。 ランドローバーはそもそもオフロード用に製造されたため、農家のクルマなどと呼ばれていたこともありました。 一般の国民にとって日常生活に必須のクルマであれば、あえて農家のクルマなど選択しないでしょう。 逆に少数派ランドローバーファンにとってのこのクルマの魅力は、象徴的なデザインと四駆ならではのパフォーマンスであるといいます。 デコボコの山道を走る際、サスペンションの悪さゆえに体が上下にゆれたり、沼地にはまったときのランドローバーの見せどころなど、これらを楽しむ人もいるのです。 また車体の各パーツは頑丈で、強度の高いもが使用されていたり、クルマのフレームはアルミニウムを使った梯子型に作られており、剛性を増しています。 エンジンは、初期の1948年製は1.6Lガソリンエンジン、1958年には2Lエンジンができ、その後は徐々に大きさを増していって、ディーゼルエンジンも使用されるようになりました。 他にも、4シリンダーエンジンから、さらにV6エンジン搭載となり、馬力も徐々にアップされていきました。 ちなみに、初期のまだそれほど馬力がないオリジナルランドローバーは、第二次世界大戦中にはジープ同様、軍用車としても活躍していたのです。 ■Land Rover は、いまやセレブリティ車 クイーンはランドローバーの他にも、いくつかのクラシックなレンジローバーも所持していました。 特にお気に入りなのは、2004年製レンジローバー ヴォーグでした。 レンジローバーはランドローバー社のラインアップのひとつであり、1970年代からフラッグシップモデルとして認識されています。 2013年にJager Land Rover社に代わってから、莫大な数のレンジローバーを世に売りだしてきました。 ランドローバーの各モデルはオフロード向け、そしてレンジローバーは、もっとゆったり感と贅沢さを加えたSUVという位置付け。 この贅沢なレンジローバーが、一般層にも人気が出てくるようになりました。 それはセレブリティ達が乗るようになってきたからです。 キーンの名曲「Somewhere only we know」をカヴァーしたことでも有名な歌手リリー・アレン、映画「アンブレイカブル」シリーズに出演しているサミュエル・L・ジャクソン、映画「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」で数々の主演女優賞に輝いたリース・ウィザースプーンなどが所有しています。 最近ではランドローバー車全体がブラッシュアップされ、外見もスマートになり、品格を感じさせる方向性へシフトされました。 乗り心地のよい贅沢さや洗練さを追求するために、もちろんサスペンションのコイルも変え、ハンドルを軽くし、もっと静かに、そして車内には広いスペースを確保。 インテリアにもこだわりの素材を使用して、一般人が憧れるクルマへと進化していきました。 現在では、クイーンもよく運転していたディフェンダー110のニューモデルが発売されています。 かなりのお値段ですが、こちらも現代的かつ贅沢さを備えている素敵なクルマです。 70年以上の年月とともに、農家のクルマが贅沢な高級車へと変化してきた理由の根源にあるものは、やはりこのクルマが王室から始まり、クイーンに溺愛されてきたからだと思います。 クイーンが亡くなった今も息子のチャールズ現国王へと受け継がれ、ロイヤルファミリー全員に可愛がられています。 そのためクラシックランドローバーは、今後ますます希少なものとなるでしょう。 もし機会があるのならば、私は「とっても乗り心地が悪い」と指摘されることもある、初期のランドローバーに乗ってみたいと思いました。 [ライター・SANAE / 画像・Land Rover]

映画007シリーズの"James Bond"はアストンマーティン人気の立役者?
旧車の魅力と知識2023.08.30

映画007シリーズの"James Bond"はアストンマーティン人気の立役者?

イギリスで大人気の映画007シリーズ James Bondでは、主人公がいつでもアストンマーティンを運転しています。 1964年初代の007シリーズ『Goldfinger』では、アストンマーティン DB5が使用されました。 それ以降すべての映画に登場しており、アストンマーティンと007は、切っても切れない縁となっています。 映画007は初代より今現在までの60年間、ここイギリスでは常に大人気で、次回作をいつも楽しみにされているほどです。 日本でいうジブリ映画と同じくらい知名度があります。 ある英国民を対象とした「一番好きな憧れのクルマはなんですか?」という質問調査では、アストンマーティンはベスト3でした。 年齢別でみると、中高年の方々から多く支持されているようです。 ■クラッシックカー、アストンマーティンの価値は億単位 映画007を観た方はご存じかもしれませんが、主役は外見はもちろんのことながら、いつもスマートでかっこいいですよね。 そんな人をさらにかっこよくするのが、上質で品格のあるアストンマーティンなのです。 1964年製DB5コンバーチブルの値段は、軽く1億ポンドを超えます。 また、初代のジェームズボンドを演じたショーンコネリーは、アストンマーティンを所有していましたが、これをオークションで売却しています。 その値段は2億3千ポンドでした。 また、DB4のオリジナルレプリカが25台のみの限定で製造されましたが、こちらのお値段も2億9千ポンドです。 現在市場に出ている、アストンマーティン中古車の値段を調べてみました。 1964年製DB5は60万ポンド、さらにボディカラーがシルバーバーチの場合は1億ポンド。 シルバーバーチは007映画で使われているボディカラーです。 1963年製DB5ヴァンテージは90万ポンド、1963年製DB5コンバーチブルは1億2千ポンド、1964年製DB5とDB6に使われたクルマのパーツ(リア車軸のみ)は9千ポンドです。 桁が多すぎてクラクラしますね。 すべてのモデルにいえることですが、希少価値がこれらの値段に反映されています。 ■アストンマーティンの歴史に迫ると... アストンマーティンは、1913年に2人のイギリス人エンジニアによって、レース用に作られました。 エンジンと車の土台は、特別かつ質のいいものを使用し、高性能でかつ高速であることで、そのためいくつかのレースでも優勝しています。 ちなみに名前の由来アストン(ASTON)はレース場の地名です。 アストンマーティンは、すべて高級な部品を使用して希少性を保っています。 量より質にこだわり、すべての人のために作られたわけでなく、その性能を知る人のみのためにデザインされ、巧みさを兼ねて作られたクルマです。 贅沢さ、美々、洗練、スタイルなどの表現をされ、これは本来の英国性を反映させているように思われます。 第一次世界大戦後から第二次世界大戦が始まるまでの間の製造台数を見てみると、たったの55台。 また戦後、DBシリーズのみでは、1950年から1972年の22年間で約7000台。 年間平均製造台数はたったの316台です。 ■アストンマーティンの倒産、暗黒時代 アストンマーティンは今年で110年を迎えますが、実は現在に至るまで7回もの倒産を繰り返しています。 創業から2021年までの、108年間で製造販売されたクルマの合計数は、約12万台だけです。 ちなみに他社と比べてみると、ホンダは1963年から1億台以上を製造しています。 かなりの違いがわかると思います。 アストンマーティンは美しいレーシングカーと呼ばれ、ル・マンなどのレースでも優勝、または上位で完走していましたが、約400億ポンド以上の損失を作り倒産しています。 その後、何人ものオーナーに買われ続け、現在に至ります。 この倒産を繰り返すなか、DB5がアストンマーティンの利益挽回に貢献しました。 007シリーズの著者でもあるイアン フレーミングは、アストンマーティンのファンだったことから、自身の著書の中でアストンマーティン DB3を登場させています。 しかし、実際の映画『Gold finger』ではDB5かジャガー3.4の選択肢を与えられ、結局、映画プロデューサーはアストンマーティンを選びました。 これは、アストンマーティンが広告目的で映画会社へ35億ポンドを支払ったためです。 そして、このことから一気にアストンマーティン DB5が世に知れわたり、瞬く間に人気となります。 ■やっぱり人気のDream Car アストンマーティン 007シリーズでは、DB5の他にもV8ヴァンテージヴォランテ、DBS V12、DBS V10などが登場してきましたが、そのなかで圧倒的に人気なのがやはりDB5で、なんと24本中8本の映画に登場しています。 映画を見るたびに登場するアストンマーティンが英国人の夢のクルマとなり、そこに誰でもが手にすることができない希少さが加わって、人気度は上昇しました。 やはり007シリーズ James Bondは、アストンマーティン人気に影響を与えたといっても過言ではないでしょう。 英国人にアストンマーティンの魅力について聞いてみると、スタイル、そして洗練さと答えます。 また、1世紀を超える歴史をもつことも魅力であり、古いものを大切にする英国人ならではの感性が伺われます。 私からいわせてもらうと、アストンマーティンはスポーツカーでありながら、上品さや気品を感じるのと、フェラーリやポルシェなど他のスポーツカーにはない、なにか伝統的英国らしさというものを感じるのです。 この先の100年も、多くの英国人にとってアストンマーティンはドリームカーであり続けることでしょう。 [ライター・SANAE]

クラッシックカーと超低排気量ゾーン(ULEZ)の税金 ~ロンドン事情~
旧車の魅力と知識2023.07.28

クラッシックカーと超低排気量ゾーン(ULEZ)の税金 ~ロンドン事情~

ロンドンに導入された超低排気量ゾーンとは? ここイギリスでも、環境問題はいつも取り出されていますが、正直ドライバーにとっては痛いこともあります。 2019年からロンドンでは、ULEZ(Ultra Low Emission Zone)といって、超低排気量ゾーンというものが始まりました。 それは、このエリアを運転するときULEZ対応のクルマでなければ、税金を支払わなければいけないというものです。 このエリアは年々広がっており、今ではロンドン全域のみならず、ロンドン郊外まで拡大しています。 これがきっかけで、クルマを買い替えるオーナーが増えています。 実は私もその一人でありまして、ULEZゾーンをきちんとチェックせずに、たった数メートルその道路を走ったときにしっかりカメラで撮影され、後日罰金請求が届きました。 日本円で約8千円ほどですが、車両税に加え、毎回ロンドンに行くたびに税金がかかるのではやっていられません。 そこで、電気自動車や低排気量車に買い替えざるをえないのです。 最近はクルマを運転していると、本当に電気自動車が増えたと感じます。 目にするクルマの半分は電気自動車です。 ちなみに私のクルマはULEZ対応ではないので、ロンドンに行くときだけもう一台のULEZ対応車を使います(ULEZのためだけに買い替えました)。 ULEZとユーロカテゴリー では、クラッシックカーでULEZゾーンを走ると、どうなるのでしょうか? バリバリに黒いガスと騒音を出しながら走っている、とても環境にやさしいと思えないクルマですが、実は税金が「ゼロ」なんです。 1992年に「ユーロカテゴリー」というものが始まりました。 「ユーロカテゴリー」とは、排気量別にクルマをカテゴリー分けすることで納税額が決まる制度です。 クラッシックカーとよばれるクルマは、このユーロカテゴリーに当てはまらないため、税金免除となります。 要はクルマが古いので、40年以上前のものには枠がないのです。 クラッシックカーによっては、エンジンが7リットルを超えるものもありますし、私の好きな車のひとつ、ジャガーE Typeは4. 2リットルです。 こんなに大きくても税金は一切かからないんですね。 ULEZは環境問題への影響を緩和するために始まったものですが、ちょっと矛盾している気もします。 クラッシックカーファンとしては、これでもいいのかなと思ってしまいますが…。 クラシックカーとMOTの関係 クラッシックカーは、ULEZのみならず車両税も無料です。 例えば、クルマの製造年月が40年前のもの(1975年以前)であれば、これまた免除です。 今となればたくさんの電気自動車をみますから、高い車両税を払っている人はそれほど多くはないかもしれません。 しかし、クルマによっては今でも高額の税金を払っている人もいます。 例えば、普通車エンジン4リットルの車両税は、年間 約£520(日本円で約95,500円)です。 また、イギリスでは年に一度MOT(Ministry of Transport=陸運省)と呼ばれる、クルマのチェック(日本でいうところの車検)が義務づけられています。 これは道路を走るためにクルマが適しているかどうかというチェックをおこなうことですが、タイヤ、ブレーキの状態、ライト、ミラー、シートベルトなどのベーシックなものです。 実は、クラシックカーならば、これもまたまた免除なんです。 車両製造年月が40年前のクルマであれば、免除の対象になります。 ただ、これに関してだけは不明瞭な点がたくさんあり、誤解をしているオーナーが多いとか。 年間千人以上の人が罰金として、最大£2,500(日本円約456,000円)を科せられています。 免除になるためには、製造時よりエンジン、サスペンション、排気ガスシステムなどの、メジャーな入れ替えをしていないことが条件となっていますが、それを知らずMOTを受けずに走行し続けると、痛い目にあうようです。 こうして税金のことについて考えてみると、クラッシックカーを持つことでの利益はたくさんあるようですし、税金免除ってかなり大きいですよね。 免除=必ずしもお得とは限らない? 傍から見たら「オーナーはラッキーだ」なんて思われがちですが、実はその逆で、なんでもそうですが、古いものをいい状態で保つのは簡単ではありません。 特にクラッシックカーに関しては、メンテナンスによってコンディションに雲泥の差がでます。 コンディションを保つために費やす費用は相当なものです。 MOTは金額的にそれほど高いチェックではありませんし、メンテナンス費用の方がはるかに金額を上回ります。 それに加え、手間と時間のかけようもかなりのものです。 まあ、趣味なのでそれに関してはクラシックカーを保有する醍醐味でもあるとは思いますが。 今後、ULEZはロンドンに限らず、いろいろな場所で始まっていくことでしょう。 ちなみにスコットランドのエディンバラでもULEZが開始しています。 さらに、罰金は増大していく可能性も大きいです。 そこで自分自身でこんな質問をしてみました。 「もし自分がどちらかを選べるとしたら?」 クラッシックカーで税金免除でいくか、それとも完全な電気自動車に買い替えて、税金ゼロでいくか?? 果たしてどちらが得なのか? 税金に関してだけ考えると答えが出ません。 でも、ほとんどのクラッシックカーオーナーはこう答えます。 「税金がかかろうがかからまいがどちらでもいい」と。 税金はたまたまフリーになっただけ。 好きなクラッシックカーを毎日眺め、磨き、そして週末だけオープンカーにして田舎町でのドライブを楽しむことが一番なんだと。 本当に納得です…。 そして、それをみて楽しむのが私なのです。 [ 画像・AdobeStock、Jaguer、ライター・SANAE]

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