シビックTYPE Rは1997年に初代が誕生したホンダのFFライトウェイトスポーツカーです。当時の人気ジャンルでもあった「ホットハッチ」を牽引し、2021年7月に終了となった5代目に至るまで、ホンダの代表的なスポーツカーと言える存在でした。今回は、シビックTYPE Rがどのような車だったのか、現在の買取相場や、今後高騰する見通しについて解説します。シビックTYPE Rを所有している方や、購入を検討している方は参考にしてください。
シビックTYPE Rとは
シビックTYPE Rとは、米サンダーヒル25時間耐久レースやWTCRなど、海外でのレースでも優勝を重ねてきたホンダのFFライトウェイトスポーツカーです。初代より、安価な大衆車をベースに高出力型のエンジンを搭載し、リーズナブルながらハイパフォーマンスなスポーツカーとして圧倒的な支持を得てきました。
キビキビと曲がり、高い走行安定性を誇るのは歴代の共通点と言えます。TYPE Rとは、スポーツ走行にこだわり抜いた車種のみが冠する称号ですが、同時に量産車としての実用性を損なわせないというメーカーのこだわりが最も発揮されたのがシビックTYPE Rなのです。
4代目と5代目は英国製の逆輸入車でしたが、その恩恵として欧州のライバル車に対抗しうる高性能モデルを得ることができました。英専門誌から3年連続で「もっとも優れたホットハッチ」に選出されていることがその証明です。
シビック TYPE-Rの価格は下がっていく!?
2021年はネオクラッシックカーブームも影響し、車種を問わずスポーツカーは高騰していました。なかでもシビックTYPE Rは、ブームとは関係なく歴代モデルのすべてが二度と手に入らない規格として高値がつけられ、300万円以上の価格がつくモデルも存在したほどです。
しかし、今後予想される中古車市場の変化により、今以上の価格の高騰は見込めないのではないかといわれています。スポーツカーであるため、どこまで影響があるのかはわかりませんが、価格変動においては注視しておいたほうがいいでしょう。
シビックTYPE Rはもう値上がりしない?
所謂「旧車バブル」でシビックTYPE Rの価格は高騰していました。しかし、そのバブルが崩壊するのも間もなくと言われています。
新型コロナウイルスの蔓延による外出の自粛で、旧車や腕時計、骨董品など、目で見るだけでも楽しめるものにお金をつかう方が増えました。この消費行動の変化が、旧車の価格高騰にも大きな影響を与えたと言われています。しかし、昨今では外出の自粛要請も緩和されて人々の生活は元に戻りつつあり、コロナ禍で価格が高騰したものがどんどん値下がる可能性があります。事実、アメリカの中古車販売大手の「カーバナ(Carvana)」の株価は、新型コロナウイルス流行初期に比べて99%も下落しました。(※2022年12月時点)日本にとっても決して対岸の火事とは言えません。売却をご検討されているのであれば、値下がり前の今がチャンスです。
価格が高くなりやすいシビックTYPE Rの特徴
特に高値になりやすいシビックTYPE Rを紹介していきます。
こまめにメンテナンスをしている
こまめにメンテナンスがされているシビックTYPE Rは特に高値で取引きされる傾向があります。FK8は過給機を搭載しているため各部品に負荷を及ぼします。エンジンオイルやオイルフィルターだけでなく、エアクリーンフィルターなどメーカーが推奨している交換時期にメンテナンスを行っていることが重要です。
大きな話題を生んだリミテッドエディション
シビックTYPE Rは、特にFK8のリミテッドエディションが国内外問わずに高い人気を誇ります。FK8の最終進化形として2020年10月に発売されました。日本では限定200台と発表されてすぐに完売しています。エンジンは標準モデルと変わりませんが、シリアルナンバー入りのエンブレムと足回り及びパワーステアリングが専用チューニングされています。
軽量コンパクトで高回転のEK9
EK9は、1997年に発売された初代シビックTYPE Rです。自然吸気エンジンとしては驚異的な高出力を誇り、専用チューンされた足回りは高い走行安定性とスポーティな走りを実現しています。新車価格は約200万円と性能を考えると安価な設定でしたが、現在は300万以上の価格で販売されるほどに高い人気を誇ります。
台数限定の2015年発売モデル
2015年に発売されたシビックTYPE Rは国内750台限定で販売されました。当時、ニュルブルクリンク北コースでFF量産車最速のラップタイムを記録するなど、希少性に加えて世界に名を轟かせたスポーツカーです。新車価格は428万円でしたが、現在でも同等かそれ以上の高値で取引されています。
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