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クルマは、不動産の次に高価な買い物だといわれており、愛着や思い入れをもって長く乗っている方が多いでしょう。一方で、燃費や安全性が向上した新車が年々発売されており、買い替えをしようか悩んでいる方も少なくないはずです。
それでは、クルマのベストな買い替え時期はいつなのでしょうか。本記事では、クルマの平均的な買い替え年数や、検討すべきタイミングと、乗り換える際に注意する点について解説します。
クルマは平均7年で買い替える
一般社団法人日本自動車工業会が2023年度に実施した「乗用車市場動向調査」によると、クルマの平均保有年数は7.2年です。そのうち10年以上乗り続けている方の割合はおよそ2割という結果でした。なお、新車の平均保有年数は7.7年、中古車の平均保有年数は6.2年です。
おおむね7年を過ぎてから買い替えしている方が多いことがわかります。
クルマの買い替えを検討する時期とは
クルマを平均7年で買い替える方が多いようですが、そのほかにも目安のタイミングがあります。走行距離や自動車税(種別割)、保証などさまざまな面での買い替え時期について解説します。
走行距離10万km以上
クルマに不具合が起こりやすくなるタイミングとして「走行距離10万km」が1つの目安だといわれています。実際に、中古車では走行距離10万kmを超えているか超えていないかで、大きな価格差が生まれる場合も少なくありません。
一般社団法人日本自動車工業会が2023年度に実施した「乗用車市場動向調査」によると、月間走行距離の平均は362kmです。年間に換算すると4,300kmほどで、新車の場合は23年ほど乗り続けられる計算となります。しかし、週末に長距離ドライブしていたり、毎日の通学・通勤でクルマを使用していたりすると、走行距離が年間で1万〜1万5,000kmに達する場合があります。メーターを確認しつつ使用状況を考慮しながら、買い替えのタイミングを検討するとよいでしょう。
自動車税(種別割)が上がる前
自動車税(種別割)は、クルマの所有者が支払う税金です。クルマの新規登録から13年を超えると(ディーゼル車の場合は11年)、10〜15%税額が高くなります。自動車税(種別割)は毎年支払う必要があるため、10%ほどの重課も積み重なると大きな負担になりかねません。そのため、重課の前に買い替えする方が多い傾向にあります。
なお、自動車重量税も13年を超えると重課されるほか、18年経過するとさらに税額が高くなるため留意しておきましょう。
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メーカー保証が切れる直前
メーカー保証が切れてしまうと、万が一の故障の際に高額な修理費用が発生する可能性があります。修理内容によっては数十万円に上るため、「これなら少し負担が増えても新しいクルマに乗り換えればよかった」と後悔する可能性もゼロではありません。
部品によって保証期間は異なりますが、一般的に、新車から3年目、5年目、または10万km走行までなどと決められています。あらかじめ確認し、買い替えを検討する目安にしましょう。
ライフステージが変化するとき
ライフステージの転換期も、クルマを買い替えるタイミングの1つです。
たとえば、結婚や出産で家族が増えるときに、大人数で乗車可能で多くの荷物を運び込める、室内が広いSUVやミニバンへの乗り換える方が多い傾向にあります。そのほかにも、年齢を重ねてクルマの運転への不安が大きくなったため、安全性の高いクルマに買い替えるというケースもあるでしょう。
ライフステージの変わり目は、さまざまな手続きが重なって時間に追われてしまいがちです。時間が経過するうちにお目当てのクルマを買い逃してしまう可能性もあるため、本格的に生活が変わる前から準備するとよいでしょう。
使用頻度が変わるとき
使用頻度が変化する時期も、買い替えを検討するタイミングといえるでしょう。
たとえば、転勤や引越しなどで、クルマ通勤の距離が変わったり、クルマ通勤が必要になったりすることもあるでしょう。転勤や引越しがなくても、ライフスタイルの変化で、公共交通機関を使うようになるかもしれません。
毎日クルマを使う距離が長くなった、使用頻度が減った、または普段はクルマを使わない生活になったなど、クルマの使用頻度が変わったときに、買い替えを検討すると良いでしょう。
クルマをお得に買い替えできる時期
クルマを買い替えるタイミングについて解説しました。それでは、実際に買い替えるにあたって、いつがお得に購入できる時期なのでしょうか。
1月〜3月
1年間のうちでおすすめな時期は、1月〜3月です。4月には就職や転勤で新生活をスタートさせる方が増えるため、そのタイミングに間に合うように年始から3月にかけてクルマの需要が高まります。販売店でセールを実施したり、下取り価格が高くなったりする可能性があるため、狙い目の時期といえるでしょう。
車検前
車検が迫っているタイミングで買い替えを検討している方もいるかもしれませんが、車検を受ける前のほうがお得にクルマを買い替えられます。
車検にかかる費用は、依頼先の工場やディーラー、車種によって異なるものの、一度で10万〜15万円程度かかります。万が一お金をかけて車検を通しても、直後に買い替えをしたらもったいなく感じるかもしれません。気になるクルマがあるのであれば、車検前の買い替えをおすすめします。
モデルチェンジ前
お得にクルマを買い替えたい場合は、モデルチェンジ前に検討しましょう。モデルチェンジされた後だと、現在乗っているクルマがひと世代前のモデルとみなされ、買取価格や下取り価格が下がる可能性があります。現行モデルであるうちに手放したほうが高値がつきやすいです。
ただし、車種によっては古いからこそ価値があると評価される場合があります。いわゆる「旧車」は、専門業者に依頼したほうが高価買取されやすいため、古いクルマを手放す際には慎重に売却先を検討しましょう。
クルマの買い替え前に確認すること
実際にクルマを買い替える時期を迎えたら、新しいクルマを購入する前にいくつか確認する事項があります。ここでは、事前に確認しておきたい項目3つについて解説します。
ローンの残債
現在のクルマのローンの残債を確認しましょう。下取りするにも売却するにも、残債がある場合は精算する必要があります。下取り金額および買取金額が残債を上回れば問題ありませんが、下回った場合には足が出た分を一括で支払わなければなりません。ローンの残債はローン会社のWebサイトや電話窓口にて確認できるため、新しいクルマの購入前にチェックしましょう。
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自動車税(種別割)の納付状況
自動車税(種別割)を滞納していると、クルマを買い替えできません。下取りもしくは売却時に納税証明書を提出する必要があるためです。滞納分を納めた後に買い替え可能になるため、不安な方は納付状況を確認し、必要に応じて納税してから新しいクルマの購入を検討しましょう。
クルマの買取相場
現在のクルマの買取相場もチェックしておくとよいでしょう。中古車市場の買取相場は日々変化しています。数ヶ月前と現在で、数万円もの価格差が出る場合も少なくありません。
新型コロナウイルス流行時に中古車価格が高騰したように、社会情勢にも大きく左右されます。損をせずに買い替えるためには、クルマがどのくらいの価値があるのかをチェックし、本当に今売るべきなのかを検討するとよいでしょう。
クルマを買い替えるときに実施すること
実際にクルマを買い替える際に何を実施するのかも覚えておきましょう。主なポイントを2つ解説します。
買い替えに必要な書類を準備
クルマの買い替えにあたって、下記の書類を用意する必要があります。
<現在のクルマを下取りor売却するときの書類>
普通車 |
軽自動車 |
・車検証 |
・車検証 |
<新しいクルマを購入するときの書類>
普通車 |
軽自動車 |
・運転免許証 ※ローンで購入する場合のみ |
・運転免許証 ※ローンで購入する場合のみ |
印鑑証明書や車庫証明など、取得までに時間がかかる書類もあります。また、申請先である役所や警察署は、基本的に平日の日中しか窓口があいていません。あらかじめスケジュールを立てて書類を用意すると手続きをスムーズに進められるでしょう。
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任意保険の切り替え
クルマの買い替え時に忘れてはいけないのは、任意保険の切り替えです。
自賠責保険は自動的に切り替わりますが、自ら申し込んだ任意保険は自分で手続きする必要があります。納車日が決まったら保険会社に連絡し、買い替える旨を伝えましょう。万が一切り替えを忘れてしまって、買い替え後に事故に遭った場合、対象の車輌と異なるという理由で補償されません。重大なトラブルを回避するために、必ず手続きをしましょう。
まとめ
クルマの買い替えにおすすめの時期について解説しました。
平均的に7年で買い替える方が多い傾向にありますが、走行距離や所有年数、生活の変化の有無で、正確なタイミングはそれぞれ異なるでしょう。また、新しいクルマの購入には、1月〜3月の間、車検前、モデルチェンジ前といくつかのお得なタイミングがあります。現在のクルマの買取相場をチェックしつつ、ベストな時期を見極めましょう。
現在のクルマを10年以上所有していて、売却先に悩んでいるという場合には、ぜひ「旧車王」にご相談ください。旧車王は古いクルマに特化した買取サービスです。他社では値段のつかないクルマも、丁寧に“鑑定”して価格をご提示いたします。「随分古くなってしまって、買い取ってもらえるのだろうか」とご不安な方は、旧車王までお気軽にお問い合わせください。